JP2512929Y2 - 工具取付装置 - Google Patents

工具取付装置

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JP2512929Y2
JP2512929Y2 JP11141190U JP11141190U JP2512929Y2 JP 2512929 Y2 JP2512929 Y2 JP 2512929Y2 JP 11141190 U JP11141190 U JP 11141190U JP 11141190 U JP11141190 U JP 11141190U JP 2512929 Y2 JP2512929 Y2 JP 2512929Y2
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tool
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真吾 大野
肇 水谷
好明 松浦
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Toyota Motor Corp
Fuji Bellows Co Ltd
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Toyota Motor Corp
Fuji Bellows Co Ltd
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  • Gripping On Spindles (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、切削工具、研削工具等を工作機械に取り付
けるための工具取付装置に関するものである。
従来の技術 工作機械に固定の工具取付装置に、工具を保持した工
具ホルダを着脱することによって工具の交換を行うこと
が広く行われており、そのための工具取付装置に、先端
に半径方向に突出した複数の係合突起を有するクランパ
を備えたものがある。クランパは、工具ホルダの係合凹
部に特定の相対位相で嵌入させられた後、工具ホルダま
たはクランパが一定角度回転させられることによって離
脱不能となり、その状態でクランパが後退させられて、
工具ホルダを工具取付装置本体に引き付けて固定する。
クランパが回転させられる形式の工具取付装置において
は工具ホルダを回転させる必要がないため、脱着作業が
容易となる。
工具取付装置への工具ホルダの取付けは、自動工具交
換装置により行われることが多いが、作業者の手で取り
付けられることもある。いずれにしても、工具ホルダが
工具取付装置の嵌合部に嵌合された後、クランパと工具
ホルダとの相対回転により両者が係合させられ、クラン
パが引き込まれて工具ホルダを主軸,刃物台本体等工具
取付装置本体に引き付けて固定する。
上記クランパ油圧により作動させられることが多い
が、工具ホルダに保持された工具により切削加工等が行
われているときにクランパによるクランプが緩めば、工
具ホルダが移動して工具が被加工物と干渉し、工具や被
加工物が破損する恐れがある。そのため、クランパをば
ね部材の付勢力によりクランプ状態に維持し、油圧によ
りばね部材の付勢力に抗してクランプ解除状態とするこ
とが行われている。
このようにすれば、使用中における工具取付装置の安
全性が増すのであるが、工具ホルダの脱着作業中におけ
る安全性は必ずしも充分とは言えない。脱着作業は油圧
によりクランパを解除状態に保って行われるのである
が、この作業中に万一油圧装置の故障,誤作動等により
油圧の供給が断たれた場合には、クランパがばね部材の
付勢力により後退させられて工具ホルダが工具取付装置
本体に引き付けられることとなるからである。
そこで本出願人らは脱着作業中に誤って油圧の供給が
断たれた場合でも、クランパが引き込み動作を行わない
工具取付装置を開発した。実願平1-69448号として出願
中のものがそれである。この装置は、クランパの押出量
が最も多いセンタ状態を経てそれよりやや減少したセン
タオーバ状態で安定する押出機構を備えたものであり、
安定状態にある押出機構によりクランパをばね部材の付
勢力に抗して解除状態に保つものである。押出機構は油
圧で作動させられるのであるが、クランプ解除状態にあ
るとき誤って油圧の供給が断たれても、押出機構は安定
状態にあるためクランパがばね部材により引き込まれる
ことはなく、安全である。
考案が解決しようとする課題 しかし、この装置は構造が複雑であるためコストが高
くなることを避け得ない。
本考案は、クランパと工具ホルダとを係合位相と解除
位相とに相対回転させるために、クランパが回転させら
れる形式の工具取付装置においては、工具ホルダの脱着
はクランパが解除位相にある状態で行われ、かつ、クラ
ンパは係合位相にあるときのみに引き込みが可能であれ
ばよいことに着目して、構造の複雑化をできる限り回避
しつつ、安全性の高い工具取付装置を得ることを課題と
して為されたものである。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために、本考案に係る工具取付装
置は、(a)装置本体と、(b)その装置本体に軸部に
おいて回転可能かつ軸方向に移動可能に支持され、装置
本体からの突出端部に、解除位相において工具ホルダと
軸方向に嵌合・離脱可能であり、解除位相とは一定角度
異なる係合位相において前記工具ホルダと軸方向に離脱
不能に係合する係合頭部を備えたクランパと、(c)そ
のクランパを装置本体側へ引き込む方向に付勢するばね
部材と、(d)油圧により前記ばね部材の付勢力に抗し
てクランパを装置本体から押し出す押出装置と、(e)
クランパを押出装置により押し出された状態で一定角度
回転させる回転装置と、(f)クランパに設けられ、ク
ランパと一体的に移動可能かつ回転可能な第一係合部材
と、(g)装置本体に設けられ、クランパが係合位相に
ある状態で第一係合部材と係合せず、クランパが係合位
相以外の位相にある状態では第一係合部材と係合してば
ね部材の付勢力に抗してクランパの装置本体側への引き
込みを阻止する第二係合部材とを含むように構成され
る。
作用 上記のように構成された工具取付装置においては、ク
ランパが係合位相にある状態で装置本体側へ引き込まれ
る場合には、第一係合部材と第二係合部材とは係合せ
ず、工具ホルダが装置本体に引き付けられて装置本体に
固定される。一方、クランパが係合位相以外の位相にあ
る状態では、押出装置への油圧の供給が断たれても、第
一係合部材が第二係合部材と係合し、ばね部材の付勢力
に抗してクランパの引き込みを阻止する。
考案の効果 したがって、工具ホルダの脱着作業中に、万一誤って
押出装置への油圧の供給が断たれても、クランパが装置
本体内へ引き込まれることはなく、工具ホルダが装置本
体に引き付けられて作業者が工具ホルダと装置本体との
間に指を挟まれたりする恐れがなくなり、取付作業の安
全性が向上する効果が得られる。
しかも、クランパと工具ホルダとを係合させるために
クランパが回転させられる形式の工具取付装置の特徴を
利用してクランパの不意の引き込みを防止するものであ
るため、引き込み防止のためには第一係合部材と第二係
合部材とを付加すればよく、装置の構造が複雑となるこ
とを回避し得、コストの低減を図り得る。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図において、10は刃物台であり、複数の刃物台10
が図示しない旋盤のスライドにくし刃状に取り付けられ
る。これらの刃物台10は、スライドが駆動装置によって
直交する2方向に移動させられることにより、切削加工
に必要な運動を与えられる。
刃物台10の本体12は、第一ブロック14および第二ブロ
ック16が一体的に固定されて成っている。本体12には、
第一ブロック14の端面18側において、端面18に向かうほ
ど内径が大きくなるテーパ状の嵌合穴20が形成されると
ともに、その嵌合穴20から本体12内へ延び、嵌合穴20と
同心の段付の貫通穴22が形成されている。貫通穴22には
クランプシャフト24が回転可能かつ軸方向に移動可能に
嵌合されている。クランプシャフト24の前端部(図にお
いて左側)は嵌合穴20から突出させられており、その突
出端部には係合頭部26が形成されている。係合頭部26
は、クランプシャフト24から半径方向外向きに延び出た
複数の係合突起を備えて花弁形を成している。
本体12には、工具ホルダたるチップホルダ40が取外し
可能に取り付けられる。チップホルダ40は、嵌合部42
と、その一端部に形成されたボトルグリップ44と、その
ボトルグリップ44の嵌合部42とは反対側に設けられ、工
具たるチップ46を保持するチップ保持部48とから成って
いる。嵌合部42の外周面は本体12の嵌合穴20の内周面に
対応するテーパを有しており、嵌合部42が嵌合穴20にし
まり嵌合するようになっている。嵌合部42の端面には、
クランプシャフト24の係合頭部26と係合可能な係合凹部
50が形成されている。係合頭部26と係合凹部50とは、解
除位相においては軸方向に嵌合・離脱可能であるが、解
除位相から45°異なる係合位相においては軸方向に離脱
不能に係合するようになっている。
ボトルグリップ44の直径方向に隔たった2箇所には、
係合切欠54が形成されている。一方の係合切欠54には、
チップホルダ40の軸方向と直交して延びる嵌合穴58が形
成されており、嵌合穴58には係合ピン60が軸方向に移動
可能に嵌合されている。係合ピン60は嵌合穴58の底面と
の間に配設されたスプリング64により、先端部が係合切
欠54内の空間へ突出する作用位置に付勢されている。ま
た、係合ピン60の外周面には軸方向に平行に長穴66が形
成されており、チップホルダ40に螺合されたねじ部材68
が嵌合穴58内で長穴66に係合させられることにより、係
合ピン60の嵌合穴58からの離脱が防止されている。
係合ピン60の端面62には、同心かつ小径の突起70が一
体成形されており、突起70の先端面が押されることによ
り、係合ピン60がスプリング64の付勢力に抗して嵌合穴
58内へ押し込まれ、非作用位置に位置させられる。
第3図に示すように、本体12の端面18には、嵌合穴20
の両側に一対の切欠74が形成されており、各切欠74には
キー75,76がボルトにより固定されている。第4図から
明らかなように、各キー75,76の中央部には、それらが
本体12に固定されたとき、本体12の端面18から突出する
凸部77,78が形成されている。凸部77,78はチップホルダ
40の嵌合部42が本体12の嵌合穴20に嵌合されたとき、ボ
トルグリップ44に形成された2個の係合切欠54とそれぞ
れ係合するようになっており、それにより本体12とチッ
プホルダ40との相対回転が阻止されるようになってい
る。一方、凸部78には、突出端面80から基端側へ延びる
溝82が形成されている。溝82の幅は、突起70の通過は許
容するが係合ピン60の通過は許容しない大きさとされて
いる。また、凸部78の、溝82の一方の端が開口する側面
86には係合穴88が形成されている。係合穴88は溝82の深
さ方向に長い有底の長穴であり、チップホルダ40が本体
12に取り付けられたときに、嵌合穴58に向かって開口す
る位置に形成されている。係合ピン60が係合穴88に、ま
た、突起70が溝82にそれぞれ嵌入可能とされているので
あり、係合ピン60の端面62が係合穴88の底面に当接した
状態で、突起70の先端部が凸部78から外部へ突出するよ
うにされている。本実施例においては、係合ピン60,突
起70,凸部78,係合穴88等により抜け出し防止装置90が構
成されている。
本体12の貫通穴22は大径穴部100を有しており、その
大径穴部100において、クランプシャフト24にはスプリ
ングリテーナ102が嵌合されている。スプリングリテー
ナ102と大径穴部100の肩面104との間にはばね部材106が
配設されている。ばね部材106は断面形状が矩形の圧縮
コイルスプリングであり、クランプシャフト24を貫通穴
22内へ引き込む向きに付勢している。スプリングリテー
ナ102のクランプシャフト24からの抜け出しは、ピスト
ン108およびナット110により防止されている。
ピストン108は、クランプシャフト24の段付部により
スプリングリテーナ102側への移動を阻止されるととも
に、クランプシャフト24に形成された雄ねじ部114にナ
ット112が螺合されることによりクランプシャフト24に
固定され、クランプシャフト24と一体的に大径穴部100
内を軸方向に移動可能とされている。スプリングリテー
ナ102とピストン108との間およびピストン108とナット1
10との間にはそれぞれスラストベアリング116,118が配
設されている。また、ピストン108の外周面と大径穴部1
00との間およびピストン108の内周面とクランプシャフ
ト24との間にはそれぞれシール120,122が配設されてお
り、それによって大径穴部100のピストン108より後方
(図において右側)の部分が油圧室124とされている。
本体12の第二ブロック16には油圧ポート130が形成さ
れており、油圧室124に油圧が供給される。油圧ポート1
30は図示しない電磁切換弁を経て油圧源およびタンクに
接続されており、油圧室124に油圧が供給されることに
より、ピストン108がばね部材106の付勢力に抗して前進
させられ、それに伴ってクランプシャフト24が貫通穴22
から押し出される一方、電磁弁の切換えにより油圧室12
4がタンクに連通させられれば、ばね部材106の付勢力に
よりクランプシャフト24が貫通穴22内に引き込まれる。
なお、ピストン108の前進限度は、ピストン108がスプリ
ングリテーナ102を介して大径穴部100の肩面134に当接
することにより規定される。本実施例においては、油圧
室124,油圧ポート130,ピストン108等が押出装置を構成
している。
クランプシャフト24の中間部には、ピニオン140が一
体的に形成されている。ピニオン140は、第一ブロック1
4に設けられたラックシリンダ142により回転させられ
る。ラックシリンダ142のラックピストン144は、第2図
に示すように、貫通穴22の軸心に直角に形成されたシリ
ンダボア146内に軸方向に摺動可能に嵌合されるととも
に、そのラック部においてピニオン140と噛み合わされ
ている。ラックピストン144の両端部にはブロック148,1
50が圧入されており、それらブロック148,150の両側の
油圧室152,154が油圧源とタンクとに択一的に連通させ
られることにより往復移動させられ、ピニオン140を正
逆両方向に回転させる。ラックピストン144のストロー
クは、クランプシャフト24を45度回転させる大きさに設
定されている。本実施例においては、ピニオン140およ
びラックシリンダ142が回転装置を構成している。
クランプシャフト24には、さらに、嵌合部材160が嵌
合されている。第1図に示すように、嵌合部材160はナ
ット110の後端面に当接しており、止め輪161によりクラ
ンプシャフト24からの抜け出しを阻止されるとともに、
キー162によりクランプシャフト24との相対移動および
相対回転を阻止されている。嵌合部材160にはクランプ
シャフト24の軸方向と平行に係合ピン164が立設されて
おり、係合ピン164の先端部は嵌合部材160の端面166か
ら突出させられている。係合ピン164はクランプシャフ
ト24の移動,回転に伴って一体的に移動,回転させられ
るようになっており、ばね部材106の付勢力によりクラ
ンプシャフト24が引き込まれる際、大径穴部100の第二
ブロック16側の肩面168に係合してクランプシャフト24
の引き込みを阻止するようになっている。また、肩面16
8には、係合ピン164が嵌入可能な凹部170が、係合ピン1
64の回転軌跡上の一点に形成されている。凹部170は、
クランプシャフト24の係合頭部26がチップホルダ40の係
合凹部50と離脱不能に係合する係合位相にあるとき、係
合ピン164と対向する位置に形成されている。したがっ
て、クランプシャフト24は係合位相においてのみ引き込
みが可能で、その他の位相においては係合ピン164の先
端面が肩面168と係合して、クランプシャフト24の貫通
穴22への引き込みを阻止する。本実施例においては、係
合ピン164が第一係合部材を、肩面168が第二係合部材を
構成しているのである。
クランプシャフト24の後端部は、本体12の第二ブロッ
ク16側の端面172から突出させられており、小径部174お
よび雄ねじ部176が形成されている。小径部174には二点
鎖線で示すドグ178が嵌合されており、キー180により相
対回転を防止されている。また、雄ねじ部176にはナッ
ト182が螺合されてドグ178の抜け出しが防止されてい
る。本体12の端面172はカバー184により覆われており、
カバー184内には図示を省略する複数個のセンサが配設
されている。各センサによりそれぞれドグ178が検出さ
れることによって、クランプシャフト24の本体12からの
突出位置、引っ込み位置および回転位置等が検出され、
油圧室124,ラックシリンダ142等への油圧の供給が制御
されるようになっているのである。
以上のように構成された刃物台10において、刃物台10
が、クランプシャフト24の係合頭部26が下向きとなる姿
勢で旋盤に取り付けられている場合に、手作業によりチ
ップホルダ40を交換する場合について説明する。
まず、油圧室124に油圧を供給してピストン108を前進
させ、ばね部材106の付勢力に抗してクランプシャフト2
4を前進させる。これにより、チップホルダ40の嵌合部4
2と本体12の嵌合穴20とのしまり嵌合が解かれ、チップ
ホルダ40がクランプシャフト24と共に押し出される。こ
のとき、係合ピン60は作用位置にあって係合穴88と係合
しており、チップホルダ40の押出しに伴って移動するこ
ととなるが、係合穴88は長穴とされているため、係合ピ
ン60の移動が許容される。そして、嵌合部42と嵌合穴20
とのしまり嵌合が解除された後も、係合ピン60と係合穴
88との係合状態は維持され、チップホルダ40が自重によ
り本体12から脱落することが防止される。
次に、ラックシリンダ142の油圧室154に油圧を供給し
てラックピストン144を油圧室152側へ移動させ、ピニオ
ン140を回転させる。これによりクランプシャフト24が4
5度回転し、係合頭部26とチップホルダ40の係合凹部50
が解除位相となる。このとき係合ピン164もクランプシ
ャフト24と一体的に回転し、肩面168と係合可能な状態
となる。その後、作業者がボトルグリップ44を掴み、突
起70の先端部を指で押して係合ピン60を嵌合穴58内へ押
し込んで非作用位置に位置させれば、係合ピン60と係合
穴88との係合が解かれる。したがって、チップホルダ40
を軸方向に移動させれば、突起70が溝82内を移動して凸
部78から離間し、チップホルダ40を本体12から取り外す
ことができる。
次に、別のチップホルダ40の突起70を押しながらチッ
プホルダ40を移動させ、本体12から突出した状態にある
クランプシャフト24の係合頭部26に係合凹部50を係合さ
せる。そして、係合頭部26と係合凹部50とが係合した状
態で突起70の押圧を解除すれば、スプリング64の付勢力
により係合ピン60が作用位置に復帰させられ、係合穴88
に嵌入する。したがって、チップホルダ40の本体12から
の抜け出しが阻止される。
続いて、ラックシリンダ142の油圧室152に油圧を供給
して、ピニオン140を逆方向に45°回転させることによ
り、係合頭部26と係合凹部50とを係合・離脱不能状態と
する。クランプシャフト24の回転により係合ピン164と
肩面168とが非係合位相となるため、クランプシャフト2
4の引き込みが妨げられない。したがって、油圧室124の
油圧を抜けば、ばね部材106の付勢力により、クランプ
シャフト24が本体12内へ引き込まれ、それにより、チッ
プホルダ40の嵌合部42が本体12の嵌合穴20としまり嵌合
するとともに、チップホルダ40の端面が本体12の端面18
に密着し、チップホルダ40が本体12に固定される。
上記のように、本実施例においては、クランプシャフ
ト24に係合ピン164が一体的に取り付けられているた
め、万が一、クランプシャフト24が突出状態にあるとき
油圧室124の油圧が低下する事態が生じた場合にも、係
合ピン164が本体12の肩面168に係合することによりクラ
ンプシャフト24が貫通穴22内へ引き込まれることが阻止
される。油圧室124に油圧を供給する油圧装置が正常で
あれば、クランプシャフト24が係合位相へ回転させられ
ることなく油圧室124の油圧が低下させられることはな
いのであるが、油圧装置の故障等によりクランプシャフ
ト24が係合位相以外の位相にある状態で油圧が低下して
しまうことはあり得る。この場合、係合ピン164が設け
られていなければ、クランプシャフト24が本体12内へ引
き込まれる。クランプシャフト24が完全に解除位相にあ
り、チップホルダ40と全く係合不能な位置にあれば、ク
ランプシャフト24が引き込まれても、チップホルダ40が
本体12側へ引き付けられることはないが、僅かでもチッ
プホルダ40と係合し得る状態にあれば、クランプシャフ
ト24の引き込みにつれてチップホルダ40が本体12に引き
付けられることとなり、安全性の点から望ましくない。
しかるに、本実施例においては、クランプシャフト24が
係合位相以外の位相にある状態では係合ピン164と肩面1
68との係合によりクランプシャフト24の引き込みが阻止
されるため、万一油圧装置の故障により油圧室124の油
圧が低下してもチップホルダ40が本体12側に引き付けら
れることはなく、安全である。
しかも、本実施例においては、刃物台10が、クランプ
シャフト24が下向きとなる姿勢で旋盤に取り付けられて
も、抜け出し防止装置90の係合ピン60の係合穴88への係
合によりチップホルダ40の抜け出しが防止されるため、
チップホルダ40が本体12内に引き込まれる際、作業者が
チップホルダ40を保持している必要がなく、この点から
も安全性が高められる。
なお、本実施例においては、嵌合部材160によりクラ
ンプシャフト24に取り付けられ、クランプシャフト24の
軸心から外れた位置において軸方向に延びる係合ピン16
4が、クランプシャフト24と一体的に移動可能かつ回転
可能な第一係合部材として機能するようにされていた
が、第一係合部材は半径方向に延び出すものでもよく、
クランプシャフト24と一体に形成されてもよいなど、種
々に変更可能である。第二係合部材の構造も第一係合部
材の構造に合わせて変更されるべきものである。
また、本実施例においては、係合ピン60がチップホル
ダ40に、凸部78が本体12側に設けられていたが、係合ピ
ン60を工具取付装置に、突部78を工具ホルダに設けても
よい。また、係合ピン60と突起70とが一体に構成されて
いたが、これらを別体とすることも可能であり、両者の
間にカム等の運動伝達機構を設けることも可能である。
さらに、工具ホルダはドリル,リーマ,フライス等を
脱着可能に保持するものでもよく、主軸に工具を取り付
ける装置に本考案を適用する等、当業者の知識に基づい
て種々の変形,改良を施した態様で、本考案を実施する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である引き込み防止機構を備
えた刃物台を示す正面断面図(第3図におけるI-I断面
図)である。第2図は上記刃物台のII-II断面図であ
り、第3図は上記刃物台の側面図である。第4図は上記
刃物台の抜け出し防止装置の第二係合部材を示す正面図
である。 10:刃物台、12:本体 24:クランプシャフト、26:係合頭部 40:チップホルダ、48:チップ 50:係合凹部、106:ばね部材 108:ピストン、124:油圧室 140:ピニオン 142:ラックシリンダ、164:係合ピン 168:肩面、170:凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松浦 好明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−236446(JP,A) 実開 平1−60810(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置本体と、 その装置本体に軸部において回転可能かつ軸方向に移動
    可能に支持され、装置本体からの突出端部に、解除位相
    において工具ホルダと軸方向に嵌合・離脱可能であり、
    解除位相とは一定角度異なる係合位相において前記工具
    ホルダと軸方向に離脱不能に係合する係合頭部を備えた
    クランパと、 そのクランパを装置本体側へ引き込む方向に付勢するば
    ね部材と、 油圧により前記ばね部材の付勢力に抗して前記クランパ
    を前記装置本体から押し出す押出装置と、 前記クランパを前記押出装置により押し出された状態で
    一定角度回転させる回転装置と、 前記クランパに設けられ、クランパと一体的に移動可能
    かつ回転可能な第一係合部材と、 前記装置本体に設けられ、前記クランパが前記係合位相
    にある状態で前記第一係合部材と係合せず、前記クラン
    パが前記係合位相以外の位相にある状態では第一係合部
    材と係合して前記ばね部材の付勢力に抗してクランパの
    装置本体側への引き込みを阻止する第二係合部材と を含むことを特徴とする工具取付装置。
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