JP2571459Y2 - 工具ホルダの抜け出し防止装置 - Google Patents

工具ホルダの抜け出し防止装置

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JP2571459Y2
JP2571459Y2 JP1990111412U JP11141290U JP2571459Y2 JP 2571459 Y2 JP2571459 Y2 JP 2571459Y2 JP 1990111412 U JP1990111412 U JP 1990111412U JP 11141290 U JP11141290 U JP 11141290U JP 2571459 Y2 JP2571459 Y2 JP 2571459Y2
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Fuji Bellows Co Ltd
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Fuji Bellows Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、工具を保持する工具ホルダの、その工具ホ
ルダが取外し可能に取り付けられる工具取付装置からの
抜け出しを防止する装置に関するものである。
従来の技術 工作機械に固定の工具取付装置に、工具を保持した工
具ホルダを着脱することによって工具の交換を行うこと
が広く行われている。実開昭61-99401号公報に記載され
た装置がその一例である。この装置は、工作機械の主軸
内にクランプシャフトが設けられ、このクランプシャフ
トの軸方向の移動によって工具ホルダが主軸に固定され
るものである。クランプシャフトは筒状を成し、半径方
向に貫通したボール保持穴にボールを保持したものであ
り、そのボールが工具ホルダの係合部と係合した状態で
クランプシャフトが後退して工具ホルダを主軸内に引き
込み、固定するものである。主軸,クランプシャフトお
よびクランプシャフト駆動装置により工具取付装置が構
成されているのである。
工具取付装置には、先端に半径方向に突出した複数の
係合突起を有するクランプシャフトを備えたものもあ
る。クランプシャフトは、工具ホルダの係合凹部に特定
の相対位相で嵌入させられた後、一定角度回転させられ
ることによって離脱不能となり、その状態で後退させら
れて、工具ホルダを工具取付装置本体に引き付けて固定
する。
工具取付装置への工具ホルダの取付けは、自動工具交
換装置により行われることが多いが、作業者の手で取り
付けられることもある。いずれにしても、工具ホルダが
工具取付装置の嵌合部に嵌合された後、クランプシャフ
ト等のクランパが作動させられ、工具ホルダが主軸,刃
物台本体等工具取付装置本体に固定される。
考案が解決しようとする課題 上記工具取付装置の工具嵌合部が横向きあるいは上向
きである場合には、工具ホルダを嵌合部に嵌合させれ
ば、工具ホルダが工具取付装置本体から離脱することは
ないのであるが、嵌合部が下向きである場合には、工具
ホルダが自重により脱落する恐れがある。そのため、工
具ホルダがクランパにより工具取付装置本体に固定され
るまで工具自動交換装置あるいは作業者が工具ホルダを
保持していなければならず、その間、他の動作を行うこ
とができないため、取付作業全体の能率が低下するとい
う問題があった。
本考案は、この問題に鑑み、工具取付装置がどの向き
に設けられても、工具ホルダの工具取付装置からの抜け
出しを防止し得る装置を得ることを課題として為された
ものである。
課題を解決するための手段 そして、本願考案に係る工具ホルダの抜け出し防止装
置は、工具ホルダの工具取付装置本体からの抜け出し
方向と交差する方向に延びる係合ピンと、その係合ピン
の一端面から突出した係合ピンより細い軸状の被操作突
起とを備え、工具ホルダにその工具ホルダの係合切欠内
において係合ピンの軸方向に移動可能に保持された係合
部材と、工具取付装置本体に設けられ、前記工具ホル
ダの係合切欠に係合して工具ホルダと工具取付装置本体
との相対回転を防止する回転防止キーであって、その回
転防止キーの係合ピンの軸方向と交差する面に、係合ピ
ンの軸方向からの嵌入,離脱は許容するが半径方向から
の嵌入,離脱は許容しない形状の有底の係合穴が形成さ
れるとともに、その係合穴の底壁を形成する部分から、
前記抜け出し方向に平行に延び、当該回転防止キーのそ
の抜け出し方向の端に開口し、係合ピンの直径より小さ
く被操作突起の直径より大きい幅を有する溝が形成され
たものと、前記係合部材を、前記係合ピンが前記係合
穴に嵌入する作用位置に向かって付勢する付勢手段とを
含み、係合部材が作用位置にある状態では被操作突起
が、回転防止キーの係合穴が形成された側の面とは反対
側の面から外部へ突出し、その被操作突起が付勢手段の
付勢力に抗して作用位置から非作用位置へ移動させられ
た状態では、係合ピンが係合穴から離脱するように構成
される。
また、第二考案においては、第一考案に係る工具ホル
ダの抜け出し防止装置において、回転防止キーが工具取
付装置本体に取り外し可能に固定される。
作用 上記のように構成された抜け出し防止装置において
は、工具ホルダに、係合ピンおよび被操作突起を備えた
係合部材が係合ピンの軸方向に移動可能に保持され、付
勢手段により作用位置に向かって付勢される。係合部材
が作用位置にある状態では、係合ピンが回転防止キーの
係合穴に嵌入するようにされているが、係合穴は係合ピ
ンの軸方向からの嵌入,離脱は許容するが半径方向から
の嵌入,離脱は許容しない形状とされているため、係合
部材が作用位置にある状態で工具ホルダを工具取付装置
本体に嵌合しようとしても、係合ピンが回転防止キーに
衝突して取付けを妨げる。したがって、工具ホルダの取
付けに当たっては、被操作突起を付勢手段の付勢力に抗
して操作し、係合部材を非作用位置に保つ必要がある。
その状態で工具ホルダを工具取付装置本体に嵌合すれ
ば、被操作突起が回転防止キーの溝に嵌入し、係合ピン
が係合穴に対向する位置まで移動することが許容され
る。係合ピンが係合穴に対向する状態で被操作突起の操
作を解除すれば、付勢手段が係合部材を作用位置へ移動
させ、係合ピンが係合穴に嵌入する。係合穴は上記のよ
うに係合ピンの半径方向の嵌入,離脱は許容しない形状
を有するため、係合部材が作用位置にあり、係合ピンが
係合穴に嵌入している限り、工具ホルダが工具取付装置
本体から抜け出すことはない。
係合部材を工具取付装置本体に保持させることも可能
であるが、その場合には、一方では工具ホルダを保持
し、他方では工具取付装置本体側の被操作突起を操作す
ることが必要となる。この作業を作業者が行う場合に
は、片手で工具ホルダを保持し、別の手で被操作突起を
操作するか、両手で工具ホルダを保持し、工具ホルダを
工具取付装置本体にある程度嵌合させて、工具ホルダを
保持している手が工具取付装置本体側の被操作突起に近
づいてから、被操作突起を操作し、その状態で工具ホル
ダを工具取付装置本体に完全に嵌合させることが必要で
あり、作業がやや面倒である。また、上記作業を自動工
具交換装置に行わせる場合には、工具ホルダの工具取付
装置本体への嵌合時に、工具を保持する部分と被操作突
起を操作する部分とに相対移動が生じるため、装置の構
成が複雑となる。
それに対し、第一考案におけるように、係合部材を工
具ホルダ側に取り付ければ、工具ホルダの工具取付装置
本体への嵌合時に、自動工具交換装置の工具ホルダを保
持している部分や、作業者の工具ホルダを保持している
手が、被操作突起と相対移動しない。
考案の効果 第一考案によれば、上記のように、係合部材を回転防
止キーに係合させさえすれば、工具取付装置本体の嵌合
部が下向きである場合にも、工具ホルダの工具保持装置
本体からの抜け出しが防止されるため、工具ホルダが工
具取付装置本体に完全に固定されるまで作業者や自動工
具交換装置が工具ホルダを保持している必要がなくな
る。そのため、工具ホルダが工具取付装置本体に固定さ
れるのを待つことなく他の動作を行うことができ、作業
能率が向上する。また、特に、作業者が手で工具ホルダ
を取り付ける場合に、クランパ等により工具ホルダが工
具取付装置本体に引き付けられる際、作業者が工具ホル
ダから手を放していることができるため、安全性が向上
する効果が得られる。
また、工具ホルダの工具取付装置本体への嵌合時に、
自動工具交換装置の工具ホルダを保持している部分や、
作業者の工具ホルダを保持している手が、被操作突起と
相対移動しないため、作業が容易になり、あるいは自動
工具交換装置の構成が簡単になる効果が得られる。
その上、回転防止キーに係合部材との係合部を兼ねさ
せることができ、構成を単純化し得る効果が得られる。
さらに、工具ホルダの係合切欠を係合部材をほぼ収容
して他部材との衝突から保護する収容凹部として利用す
ることが可能となり、破損しにくい抜け出し防止装置を
得ることができる。
また、第二考案においては、回転防止キーが工具取付
装置本体に取り外し可能に固定されるため、既に使用さ
れている工具取付装置の回転防止キーを取り外し、本考
案が適用された回転防止キーと交換すれば、簡単に工具
ホルダの抜け出し防止機能を付加することができる特有
の効果が得られる。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
第1図において、10は刃物台であり、複数の刃物台10
が図示しない旋盤のスライドにくし刃状に取り付けられ
る。これら刃物台10は、スライドが駆動装置によって直
交する2方向に移動させられることにより、切削加工に
必要な運動を与えられる。
刃物台10の本体12は、第一ブロック14および第二ブロ
ック16が一体的に固定されて成っている。本体12には、
第一ブロック14の端面18側において、端面18に向かうほ
ど内径が大きくなるテーパ状の嵌合穴20が形成されると
ともに、その嵌合穴20から本体12内へ延び、嵌合穴20と
同心の段付けの貫通穴22が形成されている。貫通穴22に
はクランプシャフト24が回転可能かつ軸方向に移動可能
に嵌合されている。クランプシャフト24の前端部(図に
おいて左側)は嵌合穴20から突出させられており、その
突出端部には係合頭部26が形成されている。係合頭部26
は、クランプシャフト24から半径方向外向きに延び出た
複数の係合突起を備えて花弁形を成している。
本体12には、工具ホルダたるチップホルダ40が取外し
可能に取り付けられる。チップホルダ40は、嵌合部42
と、その一端部に形成されたボトルグリップ44と、その
ボトルグリップ44の嵌合部42とは反対側に設けられ、工
具たるチップ46を保持するチップ保持部48とから成って
いる。嵌合部42の外周面は本体12の嵌合穴20の内周面に
対応するテーパを有しており、嵌合部42が嵌合穴20にし
まり嵌合するようになっている。嵌合部42の端面には、
クランプシャフト24の係合頭部26と係合可能な係合凹部
50が形成されている。係合頭部26と係合凹部50とは、解
除位相においては軸方向に嵌合・離脱可能であるが、解
除位相から45°異なる係合位相においては軸方向に離脱
不能に係合するようになっている。
ボトルグリップ44の直径方向に隔たった2箇所には、
係合切欠54が形成されている。一方の係合切欠54には、
チップホルダ40の軸方向と直交して延びる嵌合穴58が形
成されており、嵌合穴58には第一係合部材としての係合
ピン60が軸方向に移動可能に嵌合されている。係合ピン
60は嵌合穴58の底面との間に配設されたスプリング64に
より、先端部が係合切欠54内の空間へ突出する作用位置
に付勢されている。また、係合ピン60の外周面には軸方
向に平行な長穴66が形成されており、チップホルダ40に
螺合されたねじ部材68が嵌合穴58内で長穴66に係合させ
られることにより、係合ピン60の嵌合穴58からの離脱が
防止されている。
係合ピン60の端面62には、同心かつ小径の突起70が一
体成形されており、突起70の先端面が押されることによ
り、係合ピン60がスプリング64の付勢力に抗して嵌合穴
58内へ押し込まれ、非作用位置に位置させられる。すな
わち、本実施例においては、突起70が被操作突起を構成
しているのである。
第3図に示すように、本体12の端面18には、嵌合穴20
の両側に一対の切欠74が形成されており、各切欠74には
キー75,76がボルトにより固定されている。第4図から
明らかなように、各キー75,76の中央部には、それらが
本体12に固定されたとき、本体12の端面18から突出する
凸部77,78が形成されている。凸部77,78はチップホルダ
40の嵌合部42が本体12の嵌合穴20に嵌合されたとき、ボ
トルグリップ44に形成された2個の係合切欠54とそれぞ
れ係合するようになっており、それにより本体12とチッ
プホルダ40との相対回転が阻止されるようになってい
る。一方、凸部78には、突出端部80から基端側へ延びる
溝82が形成されている。溝82の幅は、突起70の通過は許
容するが係合ピン60の通過は許容しない大きさとされて
いる。また、凸部78の、溝82の一方の端が開口する側面
86には係合穴88が形成されている。係合穴88は溝82の深
さ方向に長い有底の長穴であり、チップホルダ40が本体
12に取り付けられたときに、嵌合穴58に向かって開口す
る位置に形成されている。係合ピン60が係合穴88に、ま
た、突起70が溝82にそれぞれ嵌入可能とされているので
あり、係合ピン60の端面62が係合穴88の底面に当接した
状態で、突起70の先端部が凸部78から外部へ突出するよ
うにされている。本実施例においては、回転防止キーた
るキー76の凸部78が第二係合部材としても機能するよう
にされているのであり、これら係合ピン60,突起70,凸部
78,係合穴88等により抜け出し防止装置90が構成されて
いる。
本体12の貫通穴22は大径穴部100を有しており、その
大径穴部100において、クランプシャフト24にはスプリ
ングリテーナ102が嵌合されている。スプリングリテー
ナ102と大径穴部100の肩面104との間にはばね部材106が
配置されている。ばね部材106は断面形状が矩形の圧縮
コイルスプリングであり、クランプシャフト24を貫通穴
22内へ引き込む向きに付勢している。スプリングリテー
ナ102のクランプシャフト24からの抜け出しは、ピスト
ン108およびナット110により防止されている。
ピストン108は、クランプシャフト24の段付部により
スプリングリテーナ102側への移動を阻止されるととも
に、クランプシャフト24に形成された雄ねじ部114にナ
ット112が螺合されることによりクランプシャフト24に
固定され、クランプシャフト24と一体的に大径穴部100
内を軸方向に移動可能とされている。スプリングリテー
ナ102とピストン108との間およびピストン108とナット1
10との間にはそれぞれスラストベアリング116,118が配
設されている。また、ピストン108の外周面と大径穴部1
00との間およびピストン108の内周面とクランプシャフ
ト24との間にはそれぞれシール120,122が配設されてお
り、それによって大径穴部100のピストン108より後方
(図において右側)の部分が油圧室124とされている。
本体12の第二ブロック16には油圧ポート130が形成さ
れており、油圧室124に油圧が供給される。油圧ポート1
30は図示しない電磁切換弁を経て油圧源およびタンクに
接続されており、油圧室124に油圧が供給されることに
より、ピストン108がばね部材106の付勢力に抗して前進
させられ、それに伴ってクランプシャフト24が貫通穴22
から押し出される一方、電磁弁の切換えにより油圧室12
4がタンクに連通させられれば、ばね部材106の付勢力に
よりクランプシャフト24が貫通穴22内に引き込まれる。
なお、ピストン108の前進限度は、108がスプリングリテ
ーナ102を介して大径穴部100の肩面134に当接すること
により規定される。本実施例においては、油圧室124,油
圧ポート130,ピストン108等が押出装置を構成してい
る。
クランプシャフト24の中間部には、ピニオン140が一
体的に形成されている。ピニオン140は、第一ブロック1
4に設けられたラックシリンダ142により回転させられ
る。ラックシリンダ142のラックピストン144は、第2図
に示すように、貫通穴22の軸心に直角に形成されたシリ
ンダボア146内に軸方向に摺動可能に嵌合されるととも
に、そのラック部においてピニオン140と噛み合わされ
ている。ラックピストン144の両端部にはブロック148,1
50が圧入されており、それらブロック148,150の両側の
油圧室152,154が油圧源とタンクとに択一的に連通させ
られることにより往復移動させられ、ピニオン140を正
逆両方向に回転させる。ラックピストン144のストロー
クは、クランプシャフト24を45度回転させる大きさに設
定されている。本実施例においては、ピニオン140およ
びラックシリンダ142が回転装置を構成している。
クランプシャフト24には、さらに、嵌合部材160が嵌
合されている。第1図に示すように、嵌合部材160はナ
ット110の後端面に当接しており、止め輪161によりクラ
ンプシャフト24からの抜け出しを阻止されるとともに、
キー162によりクランプシャフト24との相対移動および
相対回転を阻止されている。嵌合部材160にはクランプ
シャフト24の軸方向と平行に係合ピン164が立設されて
おり、係合ピン164の先端部は嵌合部材160の端面166か
ら突出させられている。係合ピン164はクランプシャフ
ト24の移動,回転に伴って一体的に移動,回転させられ
るようになっており、ばね部材106の付勢力によりクラ
ンプシャフト24が引き込まれる際、大径穴部100の第二
ブロック16側の肩面168に係合してクランプシャフト24
の引き込みを阻止するようになっている。また、肩面16
8には、係合ピン164が嵌入可能な凹部170が、係合ピン1
64の回転軌跡上の一点に形成されている。凹部170は、
クランプシャフト24の係合頭部26がチップホルダ40の係
合凹部50と離脱不能に係合する係合位相にあるとき、係
合ピン164と対向する位置に形成されている。したがっ
て、クランプシャフト24は係合位相においてのみ引き込
みが可能で、その他の位相においては係合ピン164の先
端面が肩面168と係合して、クランプシャフト24の貫通
穴22への引き込みを阻止する。
クランプシャフト24の後端部は、本体12の第二ブロッ
ク16側の端面172から突出させられており、小径部174お
よび雄ねじ部176が形成されている。小径部174には二点
鎖線で示すドグ178が嵌合されており、キー180により相
対回転を防止されている。また、雄ねじ部176にはナッ
ト182が螺合されてドグ178の抜け出しが防止されてい
る。本体12の端面172はカバー184により覆われており、
カバー184内には図示を省略する複数個のセンサが配設
されている。各センサによりそれぞれドグ178が検出さ
れることによって、クランプシャフト24の本体12からの
突出位置、引っ込み位置および回転位置等が検出され、
油圧室124,ラックシリンダ142等への油圧の供給が制御
されるようになっているのである。
以上のように構成された抜け出し防止装置90を備えた
刃物台10において、刃物台10が、クランプシャフト24の
係合頭部26が下向きとなる姿勢で旋盤に取り付けられて
いる場合に、手作業によりチップホルダ40を交換する場
合について説明する。
まず、油圧室124に油圧を供給してピストン108を前進
させ、ばね部材106の付勢力に抗してクランプシャフト2
4を前進させる。これにより、チップホルダ40の嵌合部4
2と本体12の嵌合穴20とのしまり嵌合が解かれ、チップ
ホルダ40がクランプシャフト24と共に押し出される。こ
のとき、抜け出し防止装置90の係合ピン60は作用位置に
あって係合穴88と係合しており、チップホルダ40の押出
しに伴って移動することとなるが、係合穴88は長穴とさ
れているため、係合ピン60の移動が許容される。そし
て、嵌合部42と嵌合穴20とのしまり嵌合が解除された後
も、係合ピン60と係合穴88との係合状態は維持され、チ
ップホルダ40が自重により本体12から脱落することが防
止される。そのため、作業者がチップホルダ40を保持す
る必要がない。
次に、ラックシリンダ142の油圧室154に油圧を供給し
てラックピストン144を油圧室152側へ移動させ、ピニオ
ン140を回転させる。これによりクランプシャフト24が4
5度回転し、係合頭部26とチップホルダ40の係合凹部50
が解除位相となる。その後、作業者がボトルグリップ44
を掴み、突起70の先端部を指で押して係合ピン60を嵌合
穴58内へ押し込んで非作用位置に位置させれば、係合ピ
ン60と係合穴88との係合が解かれる。したがって、チッ
プホルダ40を軸方向に移動させれば、突起70が溝82内を
移動して凸部78から離間し、チップホルダ40を本体12か
ら取り外すことができる。
次に、別のチップホルダ40の突起70を押しながらチッ
プホルダ40を移動させ、本体12から突出した状態にある
クランプシャフト24の係合頭部26に係合凹部50を係合さ
せる。そして、係合頭部26と係合凹部50とが係合した状
態で突起70の押圧を解除すれば、スプリング64の付勢力
により係合ピン60が作用位置に復帰させられ、係合穴88
に嵌入する。したがって、チップホルダ40の本体12から
の抜け出しが阻止され、チップホルダ40から手を離すこ
とができる。
続いて、ラックシリンダ142の油圧室152に油圧を供給
して、ピニオン140を逆方向に45°回転させることによ
り、係合頭部26と係合凹部50とを係合・離脱不能状態と
した後、油圧室124の油圧を抜けば、ばね部材106の付勢
力により、クランプシャフト24が本体12内へ引き込まれ
る。それにより、チップホルダ40の嵌合部42が本体12の
嵌合穴20としまり嵌合するとともに、チップホルダ40の
端面が本体12の端面18に密着し、チップホルダ40が本体
12に固定される。
チップホルダ40の取付け・取外しを自動で行う場合に
も、同様にして、自動工具交換装置の把持爪等で突起70
を押させつつチップホルダ40を把持させて取付けを行え
ば、チップホルダ40の本体12からの抜け出しを良好に防
止することができる。
上記のように、本実施例においては、刃物台10が、ク
ランプシャフト24が下向きとなる姿勢で旋盤に取り付け
られても、抜け出し防止装置90の係合ピン60の係合穴88
への係合によりチップホルダ40の抜け出しが防止される
ため、チップホルダ40を本体12内に引き込む際、作業者
あるいは自動工具交換装置がチップホルダ40を保持して
いる必要がない。
また、本実施例においては、クランプシャフト24に係
合ピン164が一体的に取り付けられているため、万が
一、クランプシャフト24が突出状態にあるとき油圧室12
4の油圧が低下する事態が生じた場合にも、係合ピン164
が本体12の肩面168に係合することによりクランプシャ
フト24が貫通穴22内へ引き込まれることが阻止される。
なお、工具ホルダはドリル,リーマ,フライ等を脱着
可能に保持するものでもよく、主軸に工具を取り付ける
装置に本考案を適用する等、当業者の知識に基づいて種
々の変形,改良を施した態様で、本考案を実施すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である抜け出し防止装置を備
えたチップホルダおよび刃物台を示す正面断面図(第3
図におけるI−I断面図)である。第2図は上記刃物台
のII-II断面図であり、第3図は上記刃物台の側面図で
ある。第4図は本実施例の抜け出し防止装置の第二係合
部材を示す正面図である。 10:刃物台、12:本体 24:クランプシャフト、26:係合頭部 40:チップホルダ、48:チップ 50:係合凹部、60:係合ピン 64:スプリング、70:突起 76:キー、78:凸部 88:係合穴、106:ばね部材 108:ピストン、124:油圧室 140:ピニオン 142:ラックシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松浦 好明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−298450(JP,A) 特開 昭61−257730(JP,A) 実開 昭63−17718(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23B 31/113 B23B 31/117 B23B 31/06

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具を保持する工具ホルダの、その工具ホ
    ルダが嵌合により取り外し可能に取り付けられる工具取
    付装置からの抜け出しを防止する装置であって、 前記工具ホルダの前記工具取付装置本体からの抜け出し
    方向と交差する方向に延びる係合ピンと、その係合ピン
    の一端面から突出した係合ピンより細い軸状の被操作突
    起とを備え、前記工具ホルダにその工具ホルダの係合切
    欠内において係合ピンの軸方向に移動可能に保持された
    係合部材と、 前記工具取付装置本体に設けられ、前記工具ホルダの係
    合切欠に係合して工具ホルダと工具取付装置本体との相
    対回転を防止する回転防止キーであって、その回転防止
    キーの前記係合ピンの軸方向と交差する面に、係合ピン
    の軸方向からの嵌入,離脱は許容するが半径方向からの
    嵌入,離脱は許容しない形状の有底の係合穴が形成され
    るとともに、その係合穴の底壁を形成する部分から、前
    記抜け出し方向に平行に延び、当該回転防止キーのその
    抜け出し方向の端に開口し、前記係合ピンの直径より小
    さく前記被操作突起の直径より大きい幅を有する溝が形
    成されたものと、 前記係合部材を、前記係合ピンが前記係合穴に嵌入する
    作用位置に向かって付勢する付勢手段と を含み、前記係合部材が前記作用位置にある状態では前
    記被操作突起が、前記回転防止キーの前記係合穴が形成
    された側の面とは反対側の面から外部へ突出し、その被
    操作突起が前記付勢手段の付勢力に抗して作用位置から
    非作用位置へ移動させられた状態では、前記係合ピンが
    前記係合穴から離脱するように構成されたことを特徴と
    する工具ホルダの抜け出し防止装置。
  2. 【請求項2】前記回転防止キーが前記工具取付装置本体
    に取り外し可能に固定されたことを特徴とする請求項1
    に記載の工具ホルダの抜け出し防止装置。
JP1990111412U 1990-10-24 1990-10-24 工具ホルダの抜け出し防止装置 Expired - Lifetime JP2571459Y2 (ja)

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