JP2012218117A - チャック装置の把持爪取付構造 - Google Patents

チャック装置の把持爪取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】動作部材に対して把持爪を取替可能としたチャック装置において、把持爪の着脱を容易にできるようにする。
【解決手段】チャック本体12に設けた動作部材15に把持爪13を取付けるチャック装置の把持爪取付構造において、動作部材15の前端にあご部20を設け、あご部20の内径面20aは、軸方向前方へ向かうにつれてチャック本体12の軸心16に近づく方向に傾斜し、把持爪13を半径方向外側へ押し出す密着維持手段30と、動作部材15と把持爪13との間に設けられ、その動作部材15と把持爪13との軸方向への相対移動を規制し且つ半径方向への相対移動を許容する保持手段40とにより、把持爪13は、その把持爪13の外径面13cがあご部20の内径面20aに当接した状態に動作部材15に固定される構成とした。
【選択図】図1

Description

この発明は、旋盤等に使用するチャック装置の把持爪取付構造に関するものである。
旋盤等に使用されるチャック装置として、例えば、図6に示すものがある。このチャック装置は、ワークwを引込みながらチャック本体2の軸心6と同心に把持する引込式チャック装置1である。
ドローバ8の進退や、流体の圧力によって作動するシリンダのピストンの進退等によって、チャック本体2の前部に設けた把持爪(ジョウ)3を径方向へ動かして、その把持爪3によりワークwの外周又は内周を掴むようになっている。
図6は、ドローバ8を用いた引込式チャック装置1の例であり、その構成は、チャック本体2の軸心6周りに、複数の把持爪3が放射状に設けられている。そのチャック本体2の軸心6に沿って、前記軸心6と同心のドローバ8が軸方向進退可能に設けられている。
チャック本体2には、後方から前方に向かって徐々に外径側に広がる傾斜孔9が前記把持爪3と同数形成されており、その各傾斜孔9内に軸状のマスタージョウ5がぴったりと嵌っている。前記各把持爪3は、そのマスタージョウ5の前端に設けられており、その把持爪3を備えたマスタージョウ5は、傾斜孔9の長さ方向に沿って摺動可能となっている。
ドローバ8には、ドローバ接続用部材(ドローバボルト)8aを介してアクチュエータ4が接続されている。そのアクチュエータ4の外径部に設けた突出部4aが、前記マスタージョウ5の内径部に設けた係合溝5aに係合し、そのマスタージョウ5とアクチュエータ4とが軸方向相対移動不能に結合されている。
チャック本体2に対してドローバ8が軸方向に後退すると、アクチュエータ4を介してマスタージョウ5が後方へ引かれる。マスタージョウ5が後方へ引かれると、把持爪3が径方向内側に動いて、その把持爪3の把持部3aでワークwの外周部を掴み、そのワークwを軸心6と同心に把持する。
そのとき、そのワークwの後面は、チャック本体2に設けたストッパ7の前面7aに密着し、その密着により、ワークwの後面が基準面として機能して、ワークwが正しい位置、正しい把持姿勢に維持される(例えば、特許文献1,2,3参照)。
特開2008−221365号公報 特開2002−103109号公報 特開2000−343307号公報
これらの引込式チャック装置1によると、異なる種類や大きさのワークwを把持しようとすると、マスタージョウ5に対して固定されている把持爪3を別のものに取り替える必要が生じる。
この把持爪3は、マスタージョウ5の先端に固定ボルト3bを介して取付けられている。すなわち、把持爪3を取替える際には、固定ボルト3bを緩めて既に取付けられている把持爪を取り外し、その後、別の把持爪3をマスタージョウ5の先端に宛がって、固定ボルト3bを締め付けて固定する。
しかし、この把持爪3の着脱には、固定ボルト3bの締め付けや緩めが伴うため、工具が必要である。把持爪3の着脱は、できる限り容易であることが望ましい。
そこで、この発明は、マスタージョウに対して把持爪を取替可能とした引込式チャック装置において、把持爪の着脱を容易にできるようにすることを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、チャック本体に設けた動作部材に把持爪を取付け、前記動作部材を介して前記把持爪を前記チャック本体の半径方向へ移動させることにより前記把持爪でワークの外面を把持するチャック装置の把持爪取付構造において、前記動作部材の前端にあご部を設け、前記あご部の内径面は、軸方向前方へ向かうにつれて前記チャック本体の軸心に近づく方向に傾斜し、前記把持爪を半径方向外側へ押し出す密着維持手段と、前記動作部材と前記把持爪との間に設けられ、その動作部材と把持爪との前記チャック本体の軸方向への相対移動を規制し且つ前記チャック本体の半径方向への相対移動を許容する保持手段とを備え、前記密着維持手段と前記保持手段とにより、前記把持爪は、その把持爪の外径面が前記あご部の内径面に当接した状態に前記動作部材に固定されることを特徴とするチャック装置の把持爪取付構造を採用した。
この構成によれば、把持爪は、密着維持手段と保持手段との作用によって、チャック本体の半径方向外側へ押し出され且つ軸方向移動が規制され、把持爪の外径面とあご部の内径面とはその密着を維持した状態に、把持爪を動作部材に固定することができる。
このとき、あご部の内径面は、軸方向前方へ向かうにつれてチャック本体の軸心に近づく傾斜面であるので、ワークを把持した際に把持爪に生じるモーメントに対しては、密着維持手段と保持手段、及び、前記内外径面間の密着で対抗することができる。このように、密着維持手段と保持手段とを備えたため、把持爪の着脱に際し、固定ボルトの締め付けや緩めが伴わず、工具が不要であるため把持爪の着脱が容易である。
また、この構成は、ワークの外面を把持するいわゆる外径張り方式のチャック装置のみならず、ワークの内面を把持するいわゆる内径張り方式のチャック装置にも採用することができる。
すなわち、その構成は、チャック本体に設けた動作部材に把持爪を取付け、前記動作部材を介して前記把持爪を前記チャック本体の半径方向へ移動させることにより前記把持爪でワークの内面を把持するチャック装置の把持爪取付構造において、前記動作部材の前端にあご部を設け、前記あご部の外径面は、軸方向前方へ向かうにつれて前記チャック本体の軸心から遠ざかる方向に傾斜し、前記把持爪を半径方向内側へ押し出す密着維持手段と、前記動作部材と前記把持爪との間に設けられ、その動作部材と把持爪との前記チャック本体の軸方向への相対移動を規制し且つ前記チャック本体の半径方向への相対移動を許容する保持手段とを備え、前記密着維持手段と前記保持手段とにより、前記把持爪は、その把持爪の内径面が前記あご部の外径面に当接した状態に前記動作部材に固定されることを特徴とするチャック装置の把持爪取付構造である。
この構成においても、同じく、把持爪は、密着維持手段と保持手段との作用によって、チャック本体の半径方向内側へ押し出され且つ軸方向移動が規制され、把持爪の内径面とあご部の外径面とはその密着を維持した状態に、把持爪を動作部材に固定することができる。
このとき、あご部の外径面は、軸方向前方へ向かうにつれてチャック本体の軸心から遠ざかる傾斜面であるので、ワークを把持した際に把持爪に生じるモーメントに対しては、密着維持手段と保持手段、及び、前記内外径面間の密着で対抗することができる。このように、密着維持手段と保持手段とを備えたため、把持爪の着脱に際し、固定ボルトの締め付けや緩めが伴わず、工具が不要であるため把持爪の着脱が容易である。
この構成において、前記保持手段は、例えば、前記動作部材と前記把持爪の一方に設けられ前記チャック本体の半径方向に突出する凸部と、他方に設けられ前記凸部がぴったりと嵌る凹部とで構成することができる。半径方向に突出する凸部が凹部にぴったりと嵌れば、ワークを把持した際に把持爪に生じるモーメントに対して、把持爪及び動作部材は、よりしっかりと対抗することができる。
なお、凸部を動作部材に設けた場合は把持爪に凹部が、凸部を把持爪に設けた場合は、動作部材に凹部が設けられる。
これらの各構成において、前記密着維持手段は、前記動作部材に設けられ軸方向に対して前記内径面及び外径面の傾斜と同じ側に傾斜する押圧部と、前記把持爪に設けられ前記押圧部に当接する作用部とを備え、前記作用部が前記押圧部によって押し出される構成を採用することができる。
この構成によれば、把持爪を動作部材に固定するに際し、把持爪は、動作部材側の押圧部の傾斜によって、あご部に密着する側へ押し出される。
このとき、動作部材側の前記押圧部と、互いに当接する前記内径面及び外径面とは、同一方向の勾配であれば互いに異なる傾斜角度であってもよい。ただし、特に、動作部材側の前記押圧部と、互いに当接する前記内径面及び外径面とを同一の傾斜角度とすれば、前記内径面と外径面との全域に亘る密着が維持されやすい。
これらの各構成において、前記押圧部は、前記動作部材に進退自在に設けられたピンに設けられ、前記ピンは、弾性部材によって前方へ向かって付勢されている構成を採用することができる。この構成によれば、押圧部と作用部との噛み込みを防止することができる。
なお、把持爪を取付ける動作部材としては、例えば、一般的なパワーチャックにおいては、チャック本体内のアクチュエータ等の動作に連動して、半径方向へ移動、あるいは旋回移動等する把持爪取付部材(マスタージョウ)に相当する。この把持爪取付部材の半径方向移動や旋回移動等によって、把持爪がチャック本体の半径方向に移動する構成である。
その他、ドローバの動作や、圧力流体によるシリンダのピストンの動作によって、把持爪をチャック本体の半径方向に移動させる種々の構造からなるチャック装置において、この把持爪とそれが取付けられる動作部材(前記把持爪取付部材)との間に、上記各構成からなる取付構造を採用することができる。
この発明は、動作部材に対して把持爪を取替可能とするチャック装置の把持爪取付構造において、把持爪は動作部材に対して、密着維持手段の作用によって、その把持爪は半径方向へ押し出されるので、把持爪とあご部とはその密着を維持することができる。このため、把持爪の着脱が容易にできるようになる。
この発明の一実施形態を示す縦断面図 図1の要部拡大図 (a)(b)(c)は、それぞれ図2の要部拡大図 図1の右側面図 同実施形態の斜視図 従来例を示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)の右側面図
この発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。このチャック装置は、把持爪13でワークwを軸方向後方に引き込みながら、ワークwの後端面をストッパ17に当接させ、その状態で、把持爪13でそのワークwをチャック本体12の軸心16と同心に把持する引込式チャック装置10である。
なお、この実施形態は、把持爪13によりワークwの外周を掴むものであるが、変形例としては、把持爪13でワークwの内周を把持する場合にも適用できる。
図1に示すように、チャック本体12は、後部プレート12aと前部プレート12bとが接続部材12cを介してボルト12dで接続されて構成されている。その後部プレート12aと前部プレート12bとの間の空間内には、チャック本体12の軸心16に沿って進退するアクチュエータ14が設けられている。
そのアクチュエータ14は、前記軸心16周りに複数の傾斜孔19を等分方位に有している。この実施形態では、3つの傾斜孔19を設けている。
各傾斜孔19は、その孔中心が、チャック本体12の軸心16に対して傾斜する方向に伸びている。この実施形態では、傾斜孔19は、チャック本体12の後方から前方に向かって徐々に外径側に向かう傾斜方向となっているが、把持対象であるワークwの形態、把持部分の設定によっては逆方向、すなわち、チャック本体12の後方から前方に向かって徐々に内径側に向かう傾斜方向となる場合もある。
この傾斜孔19は、設置しようとする把持爪13と同数形成され、その各傾斜孔19内に、動作手段として軸状のマスタージョウ15がぴったりと嵌められている。マスタージョウ15と傾斜孔19とは、その傾斜孔19の伸びる方向に沿って相対移動可能である。マスタージョウ15の後端とアクチュエータ14とは、接続部材14aを介して接続されている。
各マスタージョウ15の前端15aには、把持爪13が設けられている。このため、把持爪13は、図4に示すように、チャック本体12の軸心16周りに、マスタージョウ15と同数の把持爪13が等分方位に放射状に設けられていることになる。この実施形態では、3つの把持爪13を設けている。
また、この実施形態では、マスタージョウ15は断面円形であり、傾斜孔19も断面円形となっており、両者は、その全周に亘って密着した状態で、その密着面が摺動しながら前記相対移動が行われる。
マスタージョウ15の前端には、外径寄りの部分にあご部20が設けられている。あご部20の内径面20aは、軸方向前方へ向かうにつれて、チャック本体12の軸心16に近づく方向に傾斜している。また、その内径面20aは、図4に示す側面視において円弧状を成す円筒面又は円錐面となっている。
把持爪13は、その内径側の端部に、ワークwに当接する把持部13aを備える。この把持部13aがワークwの外面に当接して、そのワークwを把持するようになっている。
また、その把持爪13の外径側の端部には、あご部20の内径面20aに面接触する外径面13cを備える。外径面13cは、あご部20の内径面20aが円筒面である場合はそれに面接触する円筒面、円錐面である場合にはそれに面接触する円錐面となっている。
把持爪13は、その把持爪13の外径面13cが、あご部20の内径面20aに面接触状態で当接した状態に、マスタージョウ15に固定されるようになっている。
この実施形態では、アクチュエータ14を動作させるための手段としてドローバ18を用いている。
ドローバ18とアクチュエータ14とはドローバボルト18aで接合されているから、ドローバ18が軸方向前方へ移動すれば、アクチュエータ14も軸方向前方へ移動し、ドローバ18が軸方向後方へ移動すれば、アクチュエータ14も軸方向後方へ移動する。
このアクチュエータ14の軸方向への進退により、マスタージョウ15は傾斜孔19内でわずかに進退する。この進退により、マスタージョウ15の前端はチャック本体12の半径方向に移動し、その移動とともに把持爪13もチャック本体12の半径方向へ移動する。これにより、把持爪13は、ワークwの外面を把持したり、その把持を解放したりできる。
把持爪13のマスタージョウ15に対する着脱について説明する。前述のように、引込式チャック装置10を組み立てる際、マスタージョウ15の前端には把持爪13が固定される。
また、異なる種類や大きさのワークwを把持しようとするとき、マスタージョウ15に対して固定されている把持爪13を別のものに取り替えることとなる。
把持爪13とマスタージョウ15とを着脱自在に固定するために、この引込式チャック装置10は、把持爪13を半径方向外側へ押し出す密着維持手段30と、マスタージョウ15と把持爪13とのチャック本体12の軸方向への相対移動を規制し且つチャック本体12の半径方向への相対移動を許容する保持手段40とを備える。
密着維持手段30と保持手段40とは、マスタージョウ15と把持爪13との間に設けられる。
密着維持手段30の構成は、図2及び図3に示すように、マスタージョウ15に設けられチャック本体12の軸方向に対して傾斜する押圧部31cと、把持爪13に設けられてその押圧部31cに当接する作用部13eとを備える。
押圧部31cは、チャック本体12の軸心16に対して、あご部20の内径面20aの傾斜、及び把持爪13の外径面13cの傾斜と同じ側に傾斜する傾斜面で構成される。
この実施形態では、押圧部31cは、マスタージョウ15に設けたピン孔15a内に収容された押圧ピン31の前端に設けられている。押圧ピン31は、軸方向へ進退自在である。また、押圧ピン31は、その押圧ピン31に設けた収容孔31b内に配置した弾性部材32によって、軸方向前方へ向かって付勢されている。この実施形態では、弾性部材32としてコイルバネを用いているが、コイルバネ以外のバネや、弾性力を有するバネ以外の素材を用いてもよい。
また、マスタージョウ15に設けた回り止めピン33の先端33aが、押圧ピン31の外周に設けたガイド溝31aに入り込むことで、その押圧ピン31の回転を防止し、且つ、その軸方向移動がガイドされている。
また、作用部13eは、把持爪13の後端において、マスタージョウ15側の押圧ピン31が入り込む凹部13jの縁で構成されている。凹部13jは、把持爪13の後端側の端面に開口し、その凹部13jの縁が押圧部31cの傾斜面に当接している。
把持爪13には、その把持爪13の前端側の端面に開口するピン孔13dが設けられている。このピン孔13d内に、パッキン35aを介して閉塞ピン35がねじ込み固定されている。閉塞ピン35の操作部35cに所定の工具を挿入して操作すれば、閉塞ピン35のねじ込み、抜き取りが可能である。
この閉塞ピン35の後端側に、着脱ピン36が接続されている。着脱ピン36は、後端側の当接部36aと前端側のネジ軸部36bとからなる。凹部13jとピン孔13dとは連通しており、ピン孔13d内にねじ込み固定された状態の前記閉塞ピン35のネジ孔35bに、凹部13j側からネジ軸部36bをねじ込むことにより、閉塞ピン35と着脱ピン36とが一体化されている。
着脱ピン36後端の当接部36aは、図3(b)に示すように、押圧ピン31の端面31dに当接し、押圧ピン31の凹部13j内での軸方向位置を決定するストッパの機能を発揮する。このとき、ネジ孔35bに対するネジ軸部36bのねじ込み量を変化させることにより、そのストッパによって決定される押圧ピン31の軸方向位置を調整することができる。
保持手段40の構成は、図3(a)に示すように、マスタージョウ15に設けられチャック本体12の半径方向内側に向かって突出する保持凸部15gと、把持爪13に設けられその保持凸部15gがぴったりと嵌る保持凹部13gとで構成される。保持凸部15gと保持凹部13gとが互いにしっくりと噛み合うことで、マスタージョウ15と把持爪13とのチャック本体12の軸方向への相対移動が規制され、且つ、その状態で、半径方向の噛み合い深さが変化することで、把持爪13は、チャック本体12の半径方向への相対移動が許容された状態となる。
この実施形態では、保持凸部15gは、チャック本体12の軸方向両側の端面(外面)が、それぞれ、その軸方向に直交する面方向を有するものとなっている。また、保持凹部13gは、チャック本体12の軸方向両側の側面(内面)が、保持凸部15gの軸方向両端面にそれぞれ面接触するようになっている。保持凸部15gの軸方向両側面と、保持凹部13gの軸方向両端面とがぴったりと面接触することで、保持凸部15gがしっくりと保持凹部13gに嵌り込み、把持爪13はマスタージョウ15に対して、チャック本体12の軸方向へ不動となる。また、その面接触状態を維持しながら、把持爪13はマスタージョウ15に対して、チャック本体12の半径方向へ移動可能である。
また、その保持凹部13gと保持凸部15gの軸方向後方には、図3(a)に示すように、把持爪13に設けられチャック本体12の半径方向外側に向かって突出する補助凸部13fと、マスタージョウ15に設けられその補助凸部13fが嵌る補助凹部15fが設けられている。
さらに、マスタージョウ15には、図3(c)、図4及び図5に示すように、軸方向前方に突出するピン15jが設けられている。ピン15jは、一つのマスタージョウ15に対して2本ずつ設けられている。その2本のピン15jは、チャック本体12の周方向に沿って並列している。
把持爪13の後端面には、マスタージョウ15側のピン15jに対応する位置に、それぞれ長孔13bが設けられている。長孔13bは、把持爪13の外径面13cに開口し、その開口からチャック本体12の半径方向内側に向かい底部に至っている。
把持爪13をマスタージョウ15に取付ける際には、保持凹部13gと保持凸部15gとを噛み合わせるとともに、マスタージョウ15のあご部20の内径面20aに対して、把持爪13の外径面13cが対面するように、その把持爪13をマスタージョウ15に宛がう。このとき、同時に、補助凸部13fも補助凹部15fに噛み合っている。
把持爪13を、チャック本体12の半径方向外側に押圧すると、マスタージョウ15側の押圧ピン31は弾性部材32の付勢力に抗して軸方向後方へ押圧され、一旦、収容孔31b内に完全に入り込む。また、ピン15jは、それぞれ対応する長孔13bに前記開口から入り込み、把持爪13を半径方向外側へ押すにつれて、最終的にその長孔13bの底部へと至る。また、保持凹部13gと保持凸部15g、補助凸部13fと補助凹部15fとは、徐々に深く噛み合っていく。
把持爪13が、チャック本体12の半径方向に対して所定の位置に来た時の状態を、図3(b)に示す。この図で示すように、一旦、収容孔31b内に完全に入り込んでいた押圧ピン31は、把持爪13の凹部13jに臨むことにより突出する。
この状態で、把持爪13は、マスタージョウ15側の押圧ピン31を軸方向後方へ押圧しており(矢印A)、押圧ピン31は、弾性部材32の弾性力によって把持爪13を逆方向へ押圧している(矢印B)。この押圧ピン31の突出によって、把持爪13の後端に設けた作用部13eが、前記押圧部31cの傾斜に沿って摺動し、その摺動によって半径方向外側へ押し出される(矢印C)。
このように、密着維持手段30の作用によって、その把持爪13は半径方向外側へ押し出され、把持爪13の外径面13cとあご部20の内径面20aとは、その密着を維持することができる。
このとき、押圧部31cの傾斜と、あご部20の内径面20aの傾斜、及び、把持爪13の外径面13cの傾斜は、それぞれ軸方向に対して、すなわち、チャック本体12の軸心16に対して同一の傾斜角度であり、互いに並行となっている。このため、押圧部31cと作用部13eとの摺動前、摺動後を通じて、把持爪13の外径面13cとあご部20の内径面20aとの全域に亘る密着状態が維持されやすい。
また、ピン15jは、それぞれ対応する長孔13bに入り込んでいるので、把持爪13はマスタージョウ15に対して、チャック本体12の周方向(軸周り方向)に対して位置決めされ、その周方向へは不動である。
このように、把持爪13は、密着維持手段30と保持手段40との作用によって、チャック本体12の半径方向外側へ押し出され、且つ、軸方向移動が規制され、さらに、把持爪13の外径面13cとあご部20の内径面20aとはその密着を維持した状態に、把持爪13をマスタージョウ15に固定することができる。
また、この固定状態で、あご部20の内径面20aは、チャック本体12の軸方向前方へ向かうにつれてそのチャック本体12の軸心16に近づく傾斜面であるので、ワークwを把持した際に把持爪13に生じるモーメントMに対しては、密着維持手段30と保持手段40、及び、前記内外径面13c,20a間の密着で対抗することができる。このように、密着維持手段30と保持手段40とを備えたため、把持爪13の着脱に際し、固定ボルトの締め付けや緩めが伴わず、工具が不要であるため把持爪13の着脱が容易である。
把持爪13がマスタージョウ15に固定された状態で、図3(a)に示すように、把持爪13の端面13h(凹部13jが開口する端面)とマスタージョウ15の端面15h(ピン孔15aが開口する端面)とは面接触状態であることが望ましい。端面13h,15h同士の当接により、把持爪13がチャック本体12の軸方向へ位置決めされるとともに、ワークwを把持した際に把持爪13に生じるモーメントMに対しては、前記内外径面13c,20a間、及び、前記端面13h,15h間の、異なる二方向の密着で対抗することができる。この二方向は、図3(a)に示すように、ワークwに向く側の成す角が鋭角であることによって、前記モーメントMに対してより強固に対抗できる。
このとき、端面13h,15h同士の当接を阻害しないよう、補助凸部13fと補助凹部15fとが噛み合う際に、把持爪13の奥部端面13iとマスタージョウ15の奥部端面15iとは隙間w2を介在していることが望ましい。
また、密着維持手段30による把持爪13の半径方向外側への押し出しを阻害しないよう、補助凸部13fの外径面と補助凹部15fの内径面、保持凸部15gの内径面と保持凹部13gの外径面とは、それぞれ隙間w1,w3を介在していることが望ましい。
また、把持爪13に押圧された押圧ピン31が弾性力に抗して軸方向後方へ移動できるよう、ピン孔15aの底面と押圧ピン31の後端との間には、隙間w4が介在していることが望ましい。
なお、保持手段40の構成は、これらの実施形態には限定されず、マスタージョウ15と把持爪13との間に設けられ、そのマスタージョウ15と把持爪13とのチャック本体12の軸方向への相対移動を規制し且つチャック本体12の半径方向への相対移動を許容する機能を備えていれば、保持凹部13gと保持凸部15g以外の構成であってもよい。例えば、把持爪13の外径部全体がマスタージョウ15に設けた凹部にぴったりと入り込んで、その把持爪13がマスタージョウ15に対して、軸方向移動不能、半径方向移動可能とされた構成としてもよい。
また、これらの把持爪13の取付構造は、前述のように、ワークwの外面を把持するいわゆる外径張り方式のチャック装置と、ワークwの内面を把持するいわゆる内径張り方式のチャック装置のいずれにも採用することができる。また、そのチャック装置の種別としては、特にこの実施形態の引込式チャック装置に限定されず、引込式チャック装置以外の他の形式のチャック装置にも使用可能である。
1,10 引込式チャック装置
2,12 チャック本体
3,13 把持爪
3a,13a 把持部
3b 固定ボルト
4,14 アクチュエータ
5,15 マスタージョウ
6,16 軸心
7,17 ストッパ
7’,17’ 固定センタ
8,18 ドローバ
9,19 傾斜孔
13b 長孔
13c 外径面
13d ピン孔
13e 作用部
13f 補助凸部
13g 保持凹部
13h 端面
13i 奥部端面
15a ピン孔
15f 補助凹部
15g 保持凸部
15h 端面
15i 奥部端面
20 あご部
20a 内径面
30 密着維持手段
31 押圧ピン
31a ガイド溝
31b 収容孔
31c 押圧部
31d 端面
32 弾性部材
33 回り止めピン
33a 先端
35 閉塞ピン
35a パッキン
35b ネジ孔
35c 操作部
36 着脱ピン
36a 当接部
36b ネジ軸部
40 保持手段

Claims (5)

  1. チャック本体(12)に設けた動作部材(15)に把持爪(13)を取付け、前記動作部材(15)を介して前記把持爪(13)を前記チャック本体(12)の半径方向へ移動させることにより前記把持爪(13)でワーク(w)の外面を把持するチャック装置の把持爪取付構造において、
    前記動作部材(15)の前端にあご部(20)を設け、前記あご部(20)の内径面(20a)は、軸方向前方へ向かうにつれて前記チャック本体(12)の軸心(16)に近づく方向に傾斜し、前記把持爪(13)を半径方向外側へ押し出す密着維持手段(30)と、前記動作部材(15)と前記把持爪(13)との間に設けられ、その動作部材(15)と把持爪(13)との前記チャック本体(12)の軸方向への相対移動を規制し且つ前記チャック本体(12)の半径方向への相対移動を許容する保持手段(40)とを備え、前記密着維持手段(30)と前記保持手段(40)とにより、前記把持爪(13)は、その把持爪(13)の外径面(13c)が前記あご部(20)の内径面(20a)に当接した状態に前記動作部材(15)に固定されることを特徴とするチャック装置の把持爪取付構造。
  2. チャック本体(12)に設けた動作部材(15)に把持爪(13)を取付け、前記動作部材(15)を介して前記把持爪(13)を前記チャック本体(12)の半径方向へ移動させることにより前記把持爪(13)でワーク(w)の内面を把持するチャック装置の把持爪取付構造において、
    前記動作部材(15)の前端にあご部(20)を設け、前記あご部(20)の外径面は、軸方向前方へ向かうにつれて前記チャック本体(12)の軸心(16)から遠ざかる方向に傾斜し、前記把持爪(13)を半径方向内側へ押し出す密着維持手段(30)と、前記動作部材(15)と前記把持爪(13)との間に設けられ、その動作部材(15)と把持爪(13)との前記チャック本体(12)の軸方向への相対移動を規制し且つ前記チャック本体(12)の半径方向への相対移動を許容する保持手段(40)とを備え、前記密着維持手段(30)と前記保持手段(40)とにより、前記把持爪(13)は、その把持爪(13)の内径面が前記あご部(20)の外径面に当接した状態に前記動作部材(15)に固定されることを特徴とするチャック装置の把持爪取付構造。
  3. 前記保持手段(40)は、前記動作部材(15)と前記把持爪(13)の一方に設けられ前記チャック本体(12)の半径方向に突出する凸部(15g)と、他方に設けられ前記凸部(15g)がぴったりと嵌る凹部(13g)とで構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のチャック装置の把持爪取付構造。
  4. 前記密着維持手段(30)は、前記動作部材(15)に設けられ軸方向に対して前記内径面及び外径面の傾斜と同じ側に傾斜する押圧部(31c)と、前記把持爪(13)に設けられ前記押圧部(31c)に当接する作用部(13e)とを備え、前記作用部(13e)が前記押圧部(31c)によって押し出されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のチャック装置の把持爪取付構造。
  5. 前記押圧部(31c)は、前記動作部材(15)に進退自在に設けられたピン(31)に設けられ、前記ピン(31)は、弾性部材(32)によって前方へ向かって付勢されていることを特徴とする請求項4に記載のチャック装置の把持爪取付構造。
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