JP5769495B2 - チャック装置のストッパ取付構造 - Google Patents
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Description
ドローバ8の進退や、流体の圧力によって作動するシリンダのピストンの進退等によって、チャック本体2の前部に設けた把持爪(ジョウ)3を径方向へ動かして、その把持爪3によりワークwの外周又は内周を掴むようになっている。
そのとき、そのワークwの後面は、チャック本体2に設けたストッパ7の前面7aに密着し、その密着により、ワークwの後面が基準面として機能して、ワークwが正しい位置、正しい把持姿勢に維持される。
このため、気圧検知手段は、予め設定された所定の気圧に至っていないことを検知して、その検知により、ワークwの把持状態が正常でないと判断できる(例えば、特許文献1参照)。
このとき、ストッパに供給される検知用エアは、ストッパベースの前端面から取り入れられると、そのストッパベースとストッパとの接触部にエアの内圧がかかり、その内圧によって、ストッパがチャック本体(係止凸部)に対して軸方向前方へ浮き上がることがある。しかし、上記の構成のように、検知用エアを、係止凸部の側面に設けられた開口部を経由して、ストッパの内径部に設けたエア取入れ口から着座検知部に至るようにすることで、ストッパの浮き上がりを防止し得る。
ドローバ18とアクチュエータ14とはドローバボルト18aで接合されているから、ドローバ18が軸方向前方へ移動すれば、アクチュエータ14も軸方向前方へ移動し、ドローバ18が軸方向後方へ移動すれば、アクチュエータ14も軸方向後方へ移動する。
エア検知の手段の構成は、チャック本体12の軸方向前面に設けられるストッパ17に、ワークwとの当接部分に開口部51を有するエア通路50が設けられている。エア通路50は、チャック本体12側へ伸びて、そのチャック本体12内のエア通路50、又は、そのチャック本体12外に引き出された前記エア通路50に、気体供給手段、気圧検知手段が接続されている。気体供給手段によってエア通路50内に気体が導入され、気圧検知手段によって検知したそのエア通路50内の気圧に基づいて、ワークwの把持状態の良否を判定する機能が備えられている。この気体供給手段や気圧検知手段の機能は、従来例と同様である。
以下、まず、把持爪13のマスタージョウ15に対する着脱について説明する。引込式チャック装置10を組み立てる際、マスタージョウ15の前端には把持爪13が固定される。また、異なる種類や大きさのワークwを把持しようとするとき、マスタージョウ15に対して固定されている把持爪13を別のものに取り替えることとなる。
密着維持手段30と保持手段40とは、マスタージョウ15と把持爪13との間に設けられる。
また、マスタージョウ15に設けた回り止めピン33の先端33aが、押圧ピン31の外周に設けたガイド溝31aに入り込むことで、その押圧ピン31の回転を防止し、且つ、その軸方向移動がガイドされている。
この状態で、把持爪13は、マスタージョウ15側の押圧ピン31を軸方向後方へ押圧しており(矢印A)、押圧ピン31は、弾性部材32の弾性力によって把持爪13を逆方向へ押圧している(矢印B)。この押圧ピン31の突出によって、把持爪13の後端に設けた作用部13eが、前記押圧部31cの傾斜に沿って摺動し、その摺動によって半径方向外側へ押し出される(矢印C)。
また、この固定状態で、あご部20の内径面20aは、チャック本体12の軸方向前方へ向かうにつれてそのチャック本体12の軸心16に近づく傾斜面であるので、ワークwを把持した際に把持爪13に生じるモーメントMに対しては、密着維持手段30と保持手段40、及び、前記内外径面13c,20a間の密着で対抗することができる。このように、密着維持手段30と保持手段40とを備えたため、把持爪13の着脱に際し、固定ボルトの締め付けや緩めが伴わず、工具が不要であるため把持爪13の着脱が容易である。
また、密着維持手段30による把持爪13の半径方向外側への押し出しを阻害しないよう、補助凸部13fの外径面と補助凹部15fの内径面、保持凸部15gの内径面と保持凹部13gの外径面とは、それぞれ隙間w1,w3を介在していることが望ましい。
また、把持爪13に押圧された押圧ピン31が弾性力に抗して軸方向後方へ移動できるよう、ピン孔15aの底面と押圧ピン31の後端との間には、隙間w4が介在していることが望ましい。
つぎに、ストッパ17の着脱について説明する。図1及び図2に示すように、チャック本体12の前面に前部プレート57がボルト57bで固定されている。
前部プレート57は円盤状を成す基部の中央に、軸方向前方に向かって突出する係止凸部58が設けられてストッパベースとして機能する。係止凸部58は円筒状を成し、その中心軸(筒軸)は、チャック本体12の中心軸16に一致している。また、係止凸部58の前端は、その前面をフラット面、周面をテーパ面とする円錐台形状となっており、この前端が、ワークwの加工済み部に当接する固定センタとなっている。
このため、ストッパ17は、係止凸部58に対してその係止凸部58の軸心周り任意の方位に固定しても、常に、係止凸部58内の通路50cとストッパ17内の通路50bとが気密が維持された状態に連通することができる。
環状の突条53が凹溝54に嵌ることで、ストッパ17と前部プレート18との間の隙間に異物が入り込むことを防ぐことができる。このため、係止凸部58内の通路とストッパ17内の通路とを連通する周溝52などに異物が入り込んで、ワークwのエア検知に支障がでる事態を防止することができる。
その他、ドローバの動作や、圧力流体によるシリンダのピストンの動作によって、把持爪をチャック本体の半径方向に移動させる種々の構造からなるチャック装置においては、この把持爪13とそれが取付けられる動作部材(前記把持爪取付部材)との間に、上記各構成からなる取付構造を採用することができる。
2,12 チャック本体
3,13 把持爪
3a,13a 把持部
3b 固定ボルト
4,14 アクチュエータ
5,15 マスタージョウ
6,16 軸心
7,17 ストッパ
8,18 ドローバ
9,19 傾斜孔
13b 長孔
13c 外径面
13d ピン孔
13e 作用部
13f 補助凸部
13g 保持凹部
13h 端面
13i 奥部端面
15a ピン孔
15f 補助凹部
15g 保持凸部
15h 端面
15i 奥部端面
17’ 固定センタ
20 あご部
20a 内径面
30 密着維持手段
31 押圧ピン
31a ガイド溝
31b 収容孔
31c 押圧部
31d 端面
32 弾性部材
33 回り止めピン
33a 先端
35 閉塞ピン
35a パッキン
35b ネジ孔
35c 操作部
36 着脱ピン
36a 当接部
36b ネジ軸部
50 エア通路
50a,50b,50c,50d,50e 通路
50f 開口部
50g エア取入れ口
51 開口部(着座検知部)
52 周溝
53 突条
54 凹溝
55 ピン
56 嵌合凹部
57 前部プレート
57a 孔
58 係止凸部
59 ロック手段
59a ボールプランジャ
60 供給通路
61,62,63 穴
Claims (1)
- 旋盤用チャックで把握するワーク(w)の端面のチャック本体(12)の軸方向に対する位置決め基準として、前記チャック本体(12)の前面に設けた筒状又は柱状の係止凸部(58)を有するストッパベースと、前記ストッパベースの係止凸部(58)に嵌る内径穴を有するストッパ(17)とを備え、前記係止凸部(58)に前記ストッパ(17)を嵌めて固定した状態で、前記チャック本体(12)側から送られた検知用エアが、前記係止凸部(58)の側面に設けられた開口部(50f)を経由して、前記ストッパ(17)の内径部に設けたエア取入れ口(50g)から前記ワーク(w)との接触面である着座検知部(51)に至るエア回路を備え、前記ストッパ(17)と前記係止凸部(58)との間に、前記ストッパ(17)を前記係止凸部(58)に嵌めると自動的に抜け止めが成され且つその抜け止めが解除可能なロック手段(59)を備え、
前記チャック本体(12)の軸心に沿って軸方向へ進退自在のドローバ(18)が備えられ、前記ドローバ(18)にドローバボルト(18a)を介してアクチエータ(14)が固定されており、前記係止凸部(58)に、前記ワーク(w)に対するエアブロー用のエアー又は冷却用のクーラント液が流れる供給通路(60)を開口させ、前記供給通路(60)は、前記ドローバ(18)側から前記ドローバボルト(18a)に設けた穴(63)を通って前記係止凸部(58)に至り、前記検知用エアは、前記ドローバ(18)側から前記ドローバボルト(18a)の外周を通って前記係止凸部(58)の側面の開口部(50f)に至ることを特徴とするチャック装置のストッパ取付構造。
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