JP2512635B2 - プロピレングリコ―ルの製造方法 - Google Patents

プロピレングリコ―ルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロピレングリコール
の製造方法に関する。
【従来の技術】1,2−ジクロロプロパン(以下、PD
Cと略す)はプロピレンからクロルヒドリンを経由して
プロピレンオキサンドを製造する際に大量に副生する。
このPDCを有効に利用するためにPDCを高温で塩素
と反応させてテトラクロロエチレンと四塩化炭素に誘導
していた。テトラクロロエチレンはフロン113の原料
としての需要が多かったが、近年、フロンによる成層圏
のオゾン破壊が問題となり、フロン113の使用が21
世紀までに全廃されることが国際的に同意された。これ
にともないフロン113の合成原料であるテトラクロロ
エチレン及びテトラクロロエチレンの原料であるPDC
の需要が今後激減することは明らかである。そこでPD
Cの新たな用途を開発する必要性が出てきた。
【0002】既に英国特許1553819号明細書によ
ると、PDC、水、炭酸水素ナトリウム及びトリブチル
ヘキサデシルホスホニウムブロマイドを100℃で18
時間加熱することによりプロピレングリコール(以下P
Gと略す)を80%収率で得る方法が提示されている。
PGはポリエステル原料又と不凍液成分として広く工業
的に使用されている。したがって副産物であるPDCを
PGに変換することは意義深い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記方法によ
れば、炭酸水素ナトリウムの分解により目的物のPGの
2倍モルの炭酸ガスが発生する。炭酸ガスは、大気中に
放出されると地球温暖化の原因になるとみられ、近年、
該炭酸ガスの発生をいかに防止するかが世界的に大きな
課題となっている。従って、前記PDCをPGに変換す
る場合に炭酸ガスを発生させずに変換を行うことが望ま
しい。また、炭酸水素ナトリウムは、比較的高価であ
り、そのため前記方法は、経済的にも満足のいくもので
はなかった。
【0004】即ち、炭酸ガスを発生することなく、安価
に高収率で、PDCからPGを得る方法の開発が望まれ
ていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記の課題を解決すべく鋭意研究を続けてきた、その結
果、PDCとアルカリ金属水酸化物とを、特定の炭酸ガ
スの分圧を有する気相と接する水媒体中で反応させるこ
とにより、上記の課題が解決されることを見い出し本発
明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、1,2−ジクロロプロパ
ンとアルカリ金属水酸化物とを、炭酸ガスの分圧が1気
圧以上の気相と接する水媒体中で反応させることを特徴
とするプロピレングリコールの製造方法である。
【0007】以下、本発明について更に詳しく説明す
る。本発明におけるアルカリ金属水酸化物は、公知のも
のが何ら制限されることなく採用される。具体的には、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、この
うち水酸化ナトリウムを用いるのが好ましい。
【0008】PDCに対するアルカリ金属水酸化物の使
用量は必要に応じて適宜決定すればよいが、一般には全
供給PDC総量に対してモル比で2〜10倍の範囲が好
適である。
【0009】PDCに対する水の使用量は特に制限され
るものではないが、一般には全供給PDC総量に対して
モル比で等量以上が好適である。
【0010】本発明において、上記PDCとアルカリ金
属水酸化物とを含む水媒体は、炭酸ガスの分圧が1気圧
以上、好ましくは1〜50気圧の気相と接している。該
炭酸ガスの分圧が1気圧未満の場合、目的物であるPG
の収率が低下し好ましくない。
【0011】反応温度は、PDCの加水分解反応の速度
を速くし、且つ副反応による目的物であるPGの収率の
低下を防止するために、一般には130〜300℃の範
囲であることが好ましい。
【0012】反応形式は回分式、半回分式、連続式のい
ずれでも良いが、特に半回分式及び連続式が好ましい。
すなわち、炭酸ガスの分圧が1気圧以上の雰囲気下に水
が仕込んである反応器に、所定温度でPDCとアルカリ
金属水酸物とを連続的又は断続的に供給する半回分式
や、上記炭酸ガスの分圧の雰囲気下に水が仕込んである
反応器に、所定温度でPDCとアルカリ金属水酸化物と
を、上記炭酸ガスの分圧の気体を反応中に漏出等により
損失する量に応じて水と供に連続的又断続的に供給し、
かつ反応液を連続的又は断続的に抜き出す連続式が好適
に用いられる。なお、本発明においては、反応中撹拌す
ることが好ましい。
【0013】反応系から目的生成物である前記ポリヒド
ロキシアルカンを単離精製する方法は特に限定されず、
ろ過、蒸留等の公知の方法を採用することができる。
【0014】以上の方法により、PDCを加水分解し
て、PGを得ることができる。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法では、PGの製造に伴い発
生する炭酸ガスと同じ量の炭酸ガスが、製造の原料とし
て使用される。従って、前記炭酸水素ナトリウムを使用
する方法と異なり、見かけ上炭酸ガスを発生することな
く、高収率でPGを得ることができる。
【0016】また、本発明を連続式又は半回分式の反応
形式で実施する場合、上記の如く反応の前後で炭酸ガス
の量が変化しないから、漏出等の場合を除けば基本的に
は操業中に新たに炭酸ガスを供給する必要がない。更
に、本発明を回分式及び半回分式の反応形式で実施する
場合には、反応終了後、炭酸ガスを回収し再度本発明の
反応の原料として使用することができる。従って、本発
明の方法によれば、効率良く安価にPGを製造すること
が可能である。
【0017】
【実施例】以下実施例をあげて、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0018】実施例1 内容量300mlのオートクレーブに水150gを仕込
み、炭酸ガスで10気圧に加圧し200℃に昇温した。
撹拌しながら上記温度でPDCを0.07g/mの速度
で、又40wt%のNaOH水溶液を0.12g/mの速度で
連続的に1時間供給した。供給終了後、10分間上記温
度で撹拌した後室温まで急冷した。反応液をガスクロマ
トグラフィーで分析した結果、PGが90%の収率で得
られた。
【0019】実施例2,3 実施例1に於いて、炭酸ガスの分圧を2気圧及び45気
圧に変更する以外、該実施例1と同様な方法によりPG
を製造した。得られた反応液をガスクロマトグラフィー
で分析した結果、それぞれPGが90%、95%の収率
で得られた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1,2−ジクロロプロパンとアルカリ金属
    水酸化物とを、炭酸ガスの分圧が1気圧以上の気相と接
    する水媒体中で反応させることを特徴とするプロピレン
    グリコールの製造方法。
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