JP2511767B2 - 超微粒子含有発色剤とその製造方法 - Google Patents

超微粒子含有発色剤とその製造方法

Info

Publication number
JP2511767B2
JP2511767B2 JP9888792A JP9888792A JP2511767B2 JP 2511767 B2 JP2511767 B2 JP 2511767B2 JP 9888792 A JP9888792 A JP 9888792A JP 9888792 A JP9888792 A JP 9888792A JP 2511767 B2 JP2511767 B2 JP 2511767B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
ultrafine
glass
color
ultrafine particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9888792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0624796A (ja
Inventor
晋 村上
浩一 佐用
徹 野口
良雄 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Priority to JP9888792A priority Critical patent/JP2511767B2/ja
Publication of JPH0624796A publication Critical patent/JPH0624796A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2511767B2 publication Critical patent/JP2511767B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超微粒子含有発色剤とそ
の製造方法に係り、詳しくは陶磁器、ガラスあるいは琺
瑯を低温でしかも短時間で着色できる超微粒子含有発色
剤とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陶磁器、ガラスあるいは琺瑯を赤
く着色させるために、金のコロイドによる発色が行われ
ている。一般に、金は粒子径が大きい場合に光を反射
し、金色を呈する。粒子径が200〜500nmでは、
透過光で紫色から青色を帯びた色を呈し、更に粒子径が
小さくなり100nm以下の微粒子になると、赤色を呈
するようになる。これが金赤と呼ばれる色であり、金の
粒子径が色調に重大な影響を与える。金赤を発色させる
ためには、通常、塩化金を陶磁器、ガラス、琺瑯あるい
はゆう薬と混合し、これを十分高温で溶融させる。これ
をいったん急冷し、再度より低温で加熱処理することに
より、金の微粒子が析出し、赤色の発色がなされる。再
加熱は普通800°C前後の温度で行われるが、色調は
この温度により大きく変化し、あまり低温であれば赤く
発色せず、また長すぎると青色を帯びるようになるた
め、通常1時間前後で行われる。銀黄についても同様に
して、コロイドの銀による黄色の発色を得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、陶磁器、ガラ
スあるいは琺瑯においては、コロイドおよび微粒子から
なる着色材による発色は難しく、安定した発色が得られ
にくかった。これは活性の高いコロイドおよび微粒子が
激しく凝集し、発色を呈する単一の粒子として存在しに
くいためである。そこで、例えば金のコロイドを用いた
発色の場合、陶磁器、ガラスあるいは琺瑯の原料と塩化
金等の金属化合物の水溶液とを混合し、いったん混合物
を加熱し溶融させた後、再度800°C前後で1時間ほ
ど加熱し、金のコロイドおよび微粒子を析出させ金の赤
色を発色させていた。このため、工程は複雑になり、ま
た適当な大きさのコロイドおよび微粒子のサイズが得に
くいため、発色の条件も制限された。本発明は、このよ
うな問題点を改善するものであり、陶磁器、ガラスある
いは琺瑯を低温でしかも短時間で着色できる超微粒子含
有発色剤とその製造方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の特徴とす
るところは、100nm以下の金属の超微粒子を0.1
〜80重量%埋設した高分子複合物をガラス粉末に分散
した超微粒子含有発色剤にある。また、本発明では、融
解した結晶性高分子を蒸発固化させるかあるいは超急冷
させることによって得られる熱力学的に不安定な高分子
層を作製し、この高分子層の表面に金属層を密着した
後、上記高分子層を該融解温度以下で加熱して高分子層
を安定化させることで金属層から超微粒子化した金属の
超微粒子を高分子内に凝集させることなく分散させ、得
られた高分子複合物を有機溶剤に溶解させて超微粒子分
散ぺーストを作製し、該ぺーストとガラス粉末を混合し
た超微粒子含有発色剤の製造方法も含む。更に、本発明
では、超微粒子分散ぺーストとガラス粉末を混合して得
られたものをガラス軟化温度より低く、高分子の分解温
度より高い温度で加熱する超微粒子含有発色剤の製造方
法も含む。
【0005】即ち、本発明においては、図1より図4に
示すように、金属の超微粒子を高分子中に均一に分散さ
せた高分子複合物を得る工程とこれにガラス粉末を混合
する工程からなる。まず、第1に高分子層を熱力学的に
不安定な状態に成形することである。具体的に言うと、
これは結晶性高分子を真空中で加熱して融解し蒸発させ
て基板1の上に高分子層2を固化する真空蒸着方法、あ
るいは結晶性高分子を融解温度以上で融解し、この状態
のまま直ちに液体窒素等に投入して急冷し、基板1の上
に高分子層2を付着させる融解急冷固化方法などがあ
る。
【0006】真空蒸着方法の場合には、通常の真空蒸着
装置を使用して10-4〜10-6Toorの真空度、蒸着
速度0.1〜100μm/分、好ましくは0.5〜5μ
m/分で、ガラス等の基板1の上に高分子層2を得るこ
とができる。融解急冷固化方法では、結晶性高分子を融
解し、該高分子固有の臨界冷却速度以上の速度で冷却
し、高分子層2を得る。得られた高分子層2は熱力学的
に不安定な状態におかれ、時間の経過につれて平衡状態
へ移行する。
【0007】本発明で使用する結晶性高分子は、例えば
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン1
2、ナイロン69、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンスルフィ
ド(PPS)等である。
【0008】続いて、前記熱力学的に不安定にある高分
子層2は、第2図に示すように、その表面に金属層3を
密着させる工程へと移される。この工程では真空蒸着装
置によって金属3を高分子層2に蒸着させるか、もしく
は金属箔、金属板を直接高分子層2に密着させる等の方
法で金属層3を高分子層2に積層させる。その金属材料
としては金、銀、白金、パラジウム等であり、特に金、
銀、白金が発色剤として着色効果を発揮する。
【0009】上記金属層3と高分子層2とが密着した複
合物を、高分子のガラス転移点以上の温度で加熱して高
分子層2を安定状態へ移行させる。この工程では前記金
属層付の高分子層2を恒温槽中で結晶性高分子の融解温
度以下において加熱する。その結果、第4図に示される
ように金属層3の金属は、100nm以下で、5〜10
nmの領域に粒子径分布の最大をもつ金属の超微粒子4
となって高分子層2内へ拡散浸透し、この状態は高分子
層2が完全に緩和するまで続き、高分子層2に付着して
いる金属層3はその厚さも減少して最終的に無くなる。
(図3及び図4参照)金属の超微粒子4は凝集すること
なく高分子層2内に分布している。
【0010】得られた高分子複合物5は、図5に示すよ
うに、メタクレゾール、ジメチルホルムアミド、シクロ
ヘキサン、ギ酸等の有機溶剤からなる溶媒に混合し溶解
させ、超微粒子4を均一に分散させた超微粒子分散ペー
スト6にする。超微粒子4は粒径が小さく高分子8との
相互作用が存在するためにペースト中で高分子8との分
離、沈澱および超微粒子4同志の凝集が生じない。この
場合、超微粒子4の含有量は0.01〜80重量%であ
る。
【0011】このペースト6をシリカ、ソーダ系、ホウ
ケイ酸系、鉛系、無アルカリ系ガラス等からなる粒径1
〜100μmのガラス粉末7と混合した後、溶媒を除去
することで粉末状の発色剤を得る。この状態は、図6の
モデル図に示すように容器中に金属の超微粒子4を埋設
した高分子8がガラス粉末7と混合している。上記発色
剤をメタクレゾール、ジメチルホルムアミド、シクロヘ
キサン、ギ酸等の有機溶剤で溶いた物を陶磁器、ガラス
あるいは琺瑯の基材表面に塗布し、あるいは発色剤を陶
磁器、ガラスあるいは琺瑯等の基材に混合したものをガ
ラス粉末7が軟化する温度、例えば500〜1300°
Cで焼成し、粒子径に見合った超微粒子4の固有の色を
発色させる。即ち、該超微粒子4を反応や粒成長させる
ことなくそのままの状態で超微粒子4の特有の色が出現
する。
【0012】また、この発色剤をガラス軟化温度より低
く、高分子の分解温度より高い温度で加熱することによ
り、予め高分子8を除去し、ガラス粉末7の表面に金属
の超微粒子4を付着させておき、これをガラス軟化温度
で焼成しても、超微粒子4による発色が可能である。ま
た、超微粒子含有発色剤中の高分子8を予め減量して炭
素分を減らした場合でも、発色が可能である。特に、発
色剤中の超微粒子4が少ない場合(1重量%以下)での
発色では、予めガラス軟化点より低く、高分子の分解温
度より高い温度で加熱し、高分子を減量することでより
鮮明な発色が行える。
【0013】更に、異なる超微粒子4を含む2種類以上
の発色剤を混合し発色させることも可能であり、例えば
金の超微粒子含有発色剤と銀の超微粒子含有発色剤を混
合し、これを陶磁器上に塗布して発色を行う場合、各単
独の超微粒子含有発色剤とは色調の異なった赤色が得ら
れる。
【0014】上記超微粒子含有発色剤は、100nm以
下の金属の超微粒子4を埋設した高分子8とガラス粉末
7を混合した粉末体であり、高分子8中に金属の超微粒
子4が0.01〜10重量%、またガラス粉末7を80
〜99.9重量%含んでいる。
【0015】
【作用】本発明の超微粒子含有発色剤では、100nm
以下の金属の超微粒子4を分散させた高分子8とガラス
粉末7とを混合したものを陶磁器、ガラスあるいは琺瑯
等の基材の表面に付着させ、ガラス粉末7の軟化する温
度に加熱すると、該超微粒子4はガラス中に分散し、反
応や粒成長することなくそのままの状態で粒子径に見合
った超微粒子4の色を出現する。そのため、この超微粒
子含有発色剤は低温でかつ短時間で超微粒子4の色を出
すことができ、上記基材の熱劣化も発生しない。また、
この超微粒子含有発色剤をガラス軟化温度より低く、高
分子8の分解温度より高い温度で加熱することにより、
予め発色剤中の高分子を減量調整して炭素分を減らす
と、鮮明な発色が可能になる。
【0016】
【実施例】次に、本発明を具体的な実施例により更に詳
細に説明する。 実施例1 真空蒸着装置を用いて、ナイロン11のポリマーペレッ
ト5gをタングステンボード中に入れ、10-6Torr
に減圧する。次いで、電圧を印加してタングステンボー
ドを真空中で加熱してポリマーを融解させ、取り付け台
の上部に設置した基板(ガラス板)上に、10-4〜10
-6Torrの真空度で約1μm/分の速度で厚さ約5μ
mの蒸着膜の高分子層を得た。この高分子層の分子量は
前記ポリマーペレットの1/2〜1/10程度になって
いる。
【0017】更に、金チップをタングステンボード中に
入れて加熱融解して10-4〜10-6Torrの真空度で
蒸着を行って高分子層の上に金蒸着膜を付着させた。こ
れを真空蒸着装置から取り出し、120°Cに保持した
恒温槽中に10分間放置して複合物を得た。その結果、
この高分子複合物には金が0.1〜50重量%含有し、
その大きさは1〜5nmであった。
【0018】上記高分子複合物をメタクレゾールに溶解
させて超微粒子分散ぺーストとし、これを粒径1〜5μ
mのガラスとよく混合した後、溶媒を除去して粉末状の
超微粒子含有発色剤を得た。この発色剤のガラスの量は
99.9重量%であった。かかる粉末状の超微粒子含有
発色剤をメタクレゾールで溶いたものを陶磁器上に塗布
し、120°Cで乾燥させた後、大気中オーブンにより
600°Cで10分間、800°Cおよび1000°C
の温度でそれぞれ4分間加熱し、ガラスを軟化させた。
このときの金のコロイドがガラス中に分散し、いずれの
場合も赤色に発色した。
【0019】実施例2 実施例1と同じような方法によって、金の変わりに銀を
用いて含有量0.1〜10重量%、粒径1〜5nmの銀
超微粒子を含有する高分子複合物を得た。上記高分子複
合物をメタクレゾールに溶解させて超微粒子分散ぺース
トとし、これを粒径1〜5μmのガラスとよく混合した
後、溶媒を除去して粉末状の超微粒子含有発色剤を得
た。この発色剤のガラスの含有量は99.9重量%であ
った。かかる粉末状の超微粒子含有発色剤をメタクレゾ
ールで溶いたものを陶磁器上に塗布し、120°Cで乾
燥させた後、大気中オーブンにより600°Cで10分
間、800°Cおよび1000°Cの温度でそれぞれ4
分間加熱し、ガラスを軟化させた。このときの銀のコロ
イドがガラス中に分散し、いずれの場合も黄色に発色し
た。
【0020】実施例3 実施例1と同じような方法によって含有量0.1〜50
重量%、粒径1〜5nmの金を含む超微粒子分散ぺース
トに、金に対して添加量0.01〜5.0重量%、粒径
1〜5nmの銀を含む超微粒子分散ぺーストを加え、こ
れを粒径1〜5μmのガラスとよく混合した後、溶媒を
除去して粉末状の発色剤を得た。かかる粉末状の超微粒
子含有発色剤をメタクレゾールで溶いたものを陶磁器上
に塗布し、120°Cで乾燥させた後、大気中オーブン
により600°Cで10分間、800°Cおよび100
0°Cの温度でそれぞれ4分間加熱し、ガラスを軟化さ
せた。このときの金および銀のコロイドがガラス中に分
散し、いずれの場合も赤色に発色した。
【0021】実施例4 実施例1と同じような方法によって作製した含有量0.
1〜50重量%、粒径1〜5nmの金超微粒子を含む高
分子複合物を得た。上記高分子複合物をメタクレゾール
に溶解させて超微粒子分散ぺーストとし、これを粒径1
〜5μmのガラスとよく混合した後、溶媒を除去して粉
末状の超微粒子含有発色剤を得た。この発色剤のガラス
の含有量は99.9重量%であった。かかる粉末状の超
微粒子含有発色剤をメタクレゾールで溶いたものを陶磁
器上に塗布し、この超微粒子含有高分子複合物を空気
中、400°Cにて30分間加熱し、予め高分子を分解
して減量させ、更にこれを600°Cにて10分間加熱
し、ガラスを軟化させた。このとき、金のコロイドがガ
ラス中に分散し、赤色に発色した。
【0022】表1は前記実施例1〜4の結果をまとめた
ものである。
【0023】
【表1】
【0024】比較例1 粒径1〜5μmのガラスに対して0.1〜2.0重量%
の金を含む塩化金酸の水溶液を加えてこれらをよく混合
した後、水を除去して粉末状の発色剤を得た。この粉末
状の発色剤をメタクレゾールで溶いたものを陶磁器上に
塗布し、120°Cで乾燥させた後、大気中オーブンに
より600°Cで10分間、800°Cおよび1000
°Cの温度でそれぞれ4分間加熱し、ガラスを軟化させ
た。このときの金のコロイドは析出せず、いずれの場合
も茶色に発色した。しかし、加熱条件として温度830
°C、時間60分間にすると赤色に発色した。
【0025】比較例2 粒径1〜5μmのガラスに対して0.1〜2.0重量%
の銀を含む硝酸銀の水溶液を加えてこれらをよく混合し
た後、水を除去して粉末状の発色剤を得た。この粉末状
の発色剤をメタクレゾールで溶いたものを陶磁器上に塗
布し、120°Cで乾燥させた後、大気中オーブンによ
り600°Cで10分間、800°Cおよび1000°
Cの温度でそれぞれ4分間加熱し、ガラスを軟化させ
た。このときの銀のコロイドは析出せず、いずれの場合
も灰色に発色した。
【0026】比較例3 粒径1〜5μmのガラスに対して0.1〜2.0重量%
の粒径100nmの金粉をガラスに対して0.5〜2.
0重量%のナイロン11と混合した後、メタクレゾール
に溶解させて超微粒子分散ぺーストとした。これとガラ
ス粉とよく混合した後、溶媒を除去して粉末状の発色剤
を得た。上記粉末状の発色剤をメタクレゾールで溶いた
ものを陶磁器上に塗布し、120°Cで乾燥させた後、
大気中オーブンにより600°Cで10分間、800°
Cおよび1000°Cの温度でそれぞれ4分間加熱し、
ガラスを軟化させた。このときの金は凝集し、赤色に発
色しなかった。
【0027】比較例4 粒径1〜5μmのガラスに対して0.1〜2.0重量%
の粒径100nmの銀粉をガラスに対して0.5〜2.
0重量%のナイロン11と混合した後、メタクレゾール
に溶解させて超微粒子分散ぺーストとした。これとガラ
ス粉とよく混合した後、溶媒を除去して粉末状の発色剤
を得た。上記粉末状の発色剤をメタクレゾールで溶いた
ものを陶磁器上に塗布し、120°Cで乾燥させた後、
大気中オーブンにより600°Cで10分間、800°
Cおよび1000°Cの温度でそれぞれ4分間加熱し、
ガラスを軟化させた。このときの銀は凝集し、黄色に発
色しなかった。
【0028】表2は前記比較例1〜4の結果をまとめた
ものである。
【0029】
【表2】
【0030】これによると、本発明の粉末状の超微粒子
含有発色剤は低温でしかも短時間で目標とする色を出現
することが判る。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明では、100nm以
下の金属の超微粒子を分散させた高分子とガラス粉末と
を混合したものを陶磁器、ガラスあるいは琺瑯等の基材
表面に付着させ、ガラス粉末の軟化する温度に保持する
と、該超微粒子を反応や粒成長させることなくそのまま
の状態で粒子径に見合った超微粒子の色が出現し、この
ためこの超微粒子含有発色剤は低温でかつ短時間で超微
粒子の色を出すことができ、上記基材を熱劣化させない
効果を奏する。また、この超微粒子含有発色剤をガラス
軟化温度より低く、高分子8の分解温度より高い温度で
加熱することにより、予め発色剤中の高分子を減量調整
して炭素分を減らすと、鮮明な発色が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板の上に高分子層を形成した後の状態を示す
断面図である。
【図2】高分子層の上に金属層を付着させた状態を示す
断面図である。
【図3】高分子層の表面に金属層を積層した積層物を加
熱した後の状態を示す断面図である。
【図4】本発明において使用する高分子複合物の断面図
である。
【図5】超微粒子分散ぺーストを容器に入れた状態を示
す図である。
【図6】超微粒子分散ぺーストとガラス粉末を混合して
得られた粉末状の超微粒子含有発色剤のモデル図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 高分子層 3 金属層 4 超微粒子 5 高分子複合物 6 超微粒子分散ぺースト 7 ガラス粉末 8 高分子

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100nm以下の金属の超微粒子を0.
    1〜80重量%埋設した高分子複合物をガラス粉末に分
    散してなることを特徴とする超微粒子含有発色剤。
  2. 【請求項2】 融解した結晶性高分子を蒸発固化させる
    かあるいは超急冷させることによって得られる熱力学的
    に不安定な高分子層を作製し、この高分子層の表面に金
    属層を密着した後、上記高分子層を該融解温度以下で加
    熱して高分子層を安定化させることで金属層から超微粒
    子化した金属の超微粒子を高分子内に凝集させることな
    く分散させ、得られた高分子複合物を有機溶剤に溶解さ
    せて超微粒子分散ぺーストを作製し、該ぺーストとガラ
    ス粉末を混合したことを特徴とする超微粒子含有発色剤
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 超微粒子分散ぺーストとガラス粉末とを
    混合した後、溶媒を除去する請求項2記載の超微粒子含
    有発色剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 超微粒子分散ぺーストとガラス粉末を混
    合して得られたものをガラス軟化温度より低く、高分子
    の分解温度より高い温度で加熱する請求項2記載の超微
    粒子含有発色剤の製造方法。
JP9888792A 1992-03-24 1992-03-24 超微粒子含有発色剤とその製造方法 Expired - Fee Related JP2511767B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9888792A JP2511767B2 (ja) 1992-03-24 1992-03-24 超微粒子含有発色剤とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9888792A JP2511767B2 (ja) 1992-03-24 1992-03-24 超微粒子含有発色剤とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0624796A JPH0624796A (ja) 1994-02-01
JP2511767B2 true JP2511767B2 (ja) 1996-07-03

Family

ID=14231655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9888792A Expired - Fee Related JP2511767B2 (ja) 1992-03-24 1992-03-24 超微粒子含有発色剤とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2511767B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103359930B (zh) * 2012-03-31 2016-06-29 淄博市淄川振华玻璃制品有限公司 用于琉璃的黄金颜料及其应用方法
WO2017169905A1 (ja) 2016-03-30 2017-10-05 株式会社ノリタケカンパニーリミテド セラミック装飾用の赤絵具
JP6636844B2 (ja) * 2016-04-04 2020-01-29 株式会社ノリタケカンパニーリミテド セラミック装飾用の絵具

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0624796A (ja) 1994-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6099897A (en) Method for producing metal particulate dispersion and metal particle-carrying substance
JPH11507412A (ja) 被覆無機顔料、その製造方法及びその用途
JP2511767B2 (ja) 超微粒子含有発色剤とその製造方法
US20090047512A1 (en) Dispersed metal nanoparticles in polymer films
KR880012270A (ko) 유기물질의 연소속도를 가속시키는 방법
JP2678841B2 (ja) 微粒子分散ぺースト及びこれを用いた金属膜の製造方法
JPS622003B2 (ja)
JP2657748B2 (ja) 着色ガラスの製造方法
JPS5855204B2 (ja) 印刷ペ−スト用白金粉の製造方法
JP2683568B2 (ja) フロスト調着色ガラス用発色剤
JP2004084069A (ja) 無機酸化物コート金属粉及びその無機酸化物コート金属粉の製造方法
JP2678336B2 (ja) 超微粒子分散ガラス状物の製造方法
JP2000001707A (ja) 銀粒子及びその製造方法ならびに銀粒子からなる導体ペースト
JP2714927B2 (ja) 非晶質酸化チタン膜作製用組成物および非晶質酸化チタン膜の製造方法
JP2521638B2 (ja) 微粒子を分散させた高分子複合物の製造方法
JP2957440B2 (ja) スクリーン印刷性に優れたガラス着色剤組成物
JP2554594B2 (ja) ガラス着色用発色剤およびその製造方法
JP2554595B2 (ja) ガラス着色用発色剤およびその製造方法
JP2611888B2 (ja) 微粒子を分散させた高分子複合物の製造方法
JP2001131603A (ja) 複合金属超微粒子及びその製造方法
JP2000281797A (ja) 微粒子の製造方法
JP2535303B2 (ja) 超微粒子分散ガラス状物とその製造方法
JP2623421B2 (ja) 金属硫化物の微粒子を分散させた高分子複合物の製造方法
KR100304035B1 (ko) 유리착색용발색제
JPS63191676A (ja) 感熱転写材

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees