JP2511666B2 - 価値ある書類を輸送するためのシステム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、価値ある書類を収容しているカセットの第
１のステーションと第２のステーションの間を車輌輸送
するためのシステムに関する。

そのような価値ある書類の輸送は、毎日銀行の本店と
一または二以上のその支店との間で行われている。この
ように価値ある書類を輸送する時判う危険を減らすため
の精力的な努力がなされた。これらの危険の一つは“路
上要因”として知られ、これは解決するのが困難である
ことが証明されている。“路上要因”とは、バッグまた
はカセットを銀行の金庫室から輸送車まで運ぶ間の時間
を意味し、カセットなる用語は以後価値ある書類の容器
を記載するために使用される。強盗の危険はこの路上要
因の間に非常に高く、そして輸送車がハイジャックされ
る危険性も高い。

そのため、本発明の主目的は、その簡単性にもかかわ
らず、内部操作に対する高程度の安全性を達成しつつ、
実際上強盗の危険をすべて解消するシステムもしくは達
成を提供することである。

本発明の主要な特徴は特許請求の範囲に記載されてい
る。以下添付図面を参照して本発明を詳細に記載する。
図面において、 第１図はカセットホルダーを備えたカセットの垂直断
面図である。

第２図は本発明のシステムの一部をなす電子回路の一
具体例の図である。

第３図は前記電子回路の他の具体例の図である。

第１図はカセット１と、関連するカセットホルダー２
の垂直断面図である。カセット１は、四側壁と、そして
図示した具体例においては中央の箱形のくぼみ５を形成
した四角形底壁４とを有する、内側ケース３を備える。
カセットの底４のまわりにはフレーム構造が溶接され、
それらは内側ケース３の垂直側壁６と共に、内側ケース
３の上にはめられる外側保護カバー８の下部７を収容す
るためのみぞを形成する。その一つ９が図示されている
保護カバー８の二つの対向壁にはガイド（図示せず）が
設けられる。各ガイドにはばね12,13によって非ロッキ
ングモードにおいて相互に向かって付勢されているそれ
ぞれのロッキングボルト10および11が取付けられてい
る。保護カバー８は上方カバー手段14を有し、それはロ
ック15のための挿入開口を提供する。ロック15は円錐形
下端部16を有し、該下端部はロック15が開口中へ挿入さ
れた時、２本のロックボルト10および11をカム作用で引
離し、そのため該ボルトの外端部はカバー８の上縁に位
置するロッキングフランジ17および18の下へスライドす
る。該ロックは次にキーによってロックされ、図示しな
い手段で保護カバー８へ固着される。ここではロック15
は使用しない時除去できるものと仮定しているが、該ロ
ックを保護カバー８へ永久的に接続し、そしてキーをそ
のロッキング方向へ廻した時、保護カバー８を内側ケー
スへしっかりとロックする態様にロックボルト10,11を
作動させるように配置することも可能であると考えられ
る。カセットにはカセットをロックした時の取扱いを容
易化する延長し得るハンドル19が設けられる。内側ケー
ス３は箱形のくぼみ５に対面して横たわる底21を有し、
そしてその下に二つの空胴が配置され、その一方は第２
図に関して後で記載する電子回路22を収容し、他方の空
胴は警報装置23を収容する。この警報装置は音響アラー
ム、煙および／または染料を発生する薬品発生器または
それらの組合わせでよく、電子回路22によって作動され
る。回路22へは、回路と同じ空胴に配置されそしてそれ
へ接続された少なくとも１個のリード継電器R1が接続さ
れる。しかしながら、後で記載するように好ましくはそ
れらのそれぞれの接点を暗号を形成するように組合せた
複数のリード継電器が使用される。各リード継電器は個
々の永久磁石と協力するように配置される。このため、
リード継電器R1は、箱形くぼみ５と実質上同じ形のそし
てカセットホルダー２の底26の一部となっているボディ
25内に取付けられた永久磁石M1と協力する。カセットホ
ルダー底26は基礎表面27、例えば輸送車の床または受領
または発送ステーションの適当な場所へ、ボルトもしく
は均等な固着手段によってしっかりと固着される。ボデ
ィ25は磁界に不活性な材料、例えば木材、プラスチック
またはアルミニウムでつくられることが必須である。他
方、少なくともリード継電器R1をカバーする内側ケース
の部分は、継電器の接点が該継電器へ配置された永久磁
石M1によって操作できるように、磁界に対して透過性で
ある材料で作られなければならない。

次にこのシステムの電子回路22および警報機能を第２
図を参照して記載する。回路は、カセットがカセットホ
ルダーもしくはラック中に配置された時にそのために取
る状態で図示されている。第２図において、各カセット
は３個の直列に配置されたリード継電器R1,R2およびR3
を備えており、そのうちR3を除くR1およびR2がカセット
がそのカセットホルダー内に配置された時活性化され、
すなわち開いた接点を持つものと仮定する。リード継電
器R3の接点は、図示するように不作動状態に破られてい
る。このように、図示した具体例においては、使用する
カセットホルダーもしくはラックは二つの永久磁石M1お
よびM2を有し、カセットがそのホルダーに配置された
時、それらはそれぞれの関連するリード継電器R1および
R2に対向して横たわることが意図される。

回路22へ供給される電圧は回路へ組込まれた電池28か
ら取られる。図示した具体例においては、二つのリード
継電器R1およびR2は直列に接続され、そして周知の種類
のタイミング装置であるクロック回路Ｃへ接続される。
該クロック回路はその入力へ電圧が印加された時スター
トし、与えられた延長時間の後、好ましくは電子スイッ
チであるスイッチＳへパルスを送り、該スイッチはパル
スを受取った時閉じ、そして導体29を経て警報回路Ａへ
電圧を供給し、それによって警報を作動させる。該警報
は、カセットがカセットホルダーから持ち上げられ、そ
してホルダーの外に過剰に長い時間、すなわちクロック
回路のプリセット時間より長い時間放置された時、およ
びシステムを妨害または不正に操作しようと試みる時に
作動される。

継電器R1およびR2の接点は、ホルダーから除去されれ
ばそれらの関連した磁石の影響を受けないので閉じられ
る。

接点が閉じる時、電池はクロック回路Ｃの入力へ自動
的に接続され、該回路はカウントし始める。もしカセッ
トが前記の所定時間が経過する前に所定のカセットホル
ダー中に挿入されなければ、警報が作動されるであろ
う。もし例えば輸送車内に配置されたカセットホルダー
からカセットが除去された後前記所定時間内に該カセッ
トが例えば銀行内のカセットホルダーへ収納されれば、
二つのリード継電器が開き、そしてクロック回路への電
圧の印加を中断し、それによって回路はゼロへ戻る。

もし例えば強盗の場合、自由な磁石の助けにより継電
器接点を作動させようとすれば、暗号に組込まれた継電
器を正しい態様で作動させる可能性は最小であり、そし
て継電器の数を増すことによって減少する。例えば、も
し自由な磁石で継電器を作動させようと試みれば、暗号
の一部を構成する一つの継電器が作動される可能性は高
い。そのような一つの継電器が第２図にR3として示され
ている。もしこの継電器が破線で示した磁石M3の磁界に
よって活性化されれば、この継電器の接点が閉じ、この
ため電池28を導体30を経由して警報回路Ａへ直接接続
し、警報システムを作動させる。すなわち音響信号を発
生し、カセット中の紙幣または他の価値ある書類を染料
等で含浸する。

前記においてリード継電器および関連する磁石を使用
するものとしたが、カセットの底またはその側壁へ設け
た、そしてカセットホルダー上のスイッチ制御接点と協
力する、接点へ接続された他の電子スイッチを使用し得
ることが理解されるであろう。この場合、接続接点の選
択された数が電圧を印加され、そして選択された暗号に
従ってスイッチを活性化する。

上において、バッグもしくはカセットは、一つの固定
されたカセットホルダーから発送ステーションの外側に
駐車した輸送車へカセットを移すために要する短い時間
の間は開くことができないものと想定した。また、カセ
ットは輸送中しっかり固定されるものと想定した。しか
しながら、カセットまたはバッグの中味を盗もうとする
人が、カセットロックのキーや、解錠暗号または磁気カ
ードを入手でき、そしてそれによってカセットを開き、
警報が作動する前に価値ある書類を取出し、それにより
それらがシステムへ組込んだ破棄装置に従って破棄さ
れ、または染料で濡らされる前に価値ある書類を手に入
れることができることは大いにあり得る。また輸送車が
ハイジャックされ、そして予定した場所へ運転され、カ
セットを開けようと試みることが考えられ、その場合カ
セットが輸送車のカセットホルダーからカセットが持ち
上げられることは高度に可能性がある。

これらの可能性および結果を考慮した電子回路が第３
図に図示されており、このような回路が好ましい。

第３図において、参照番号32は回路へ電圧を供給する
ためのメインスイッチであり、そして参照番号31は、カ
バー部材がカセット上の所定位置にある時開位置に保た
れ、そしてカバー部材が除去され、またはロック15が開
かれた時閉位置に保たれることを意味したスイッチであ
る。第１図の具体例において、スイッチ31はロッキング
ボルト10によって作動されるが、しかしこのスイッチは
他の手段によっても作動され得ることが理解されるであ
ろう。スイッチ32は、例えば底21を露出させることによ
ってとどくことができ、そしてカセット１が使用されて
いる間、第３図に示すように閉位置にある。第３図はカ
セットが輸送車中のカセットホルダー内に配置された時
のカセットの状態を図示する。

図示した具体例において、各カセットは13個のリード
継電器R1ないしR13,またはそれに匹敵する同定エレメン
トを備え、そのうちの１個の継電器もしくはエレメント
のみがバッグまたはカセット１を同定または暗号化する
ために一時に使用される。図示した具体例においては、
リード継電器R4が６個のセレクター位置を有するセレク
ター接点もしくは人手でセットし得るセレクター33を介
して接続されている。各自めいめいのリード継電器に配
置されたこれらのセレクター33は底21の下に取付けら
れ、そして所望の暗号へセットされる。このため、図示
した具体例においては、リード継電器R4のためのセレク
ター33のセレクターアームは、カセット１がそのカセッ
トホルダー２内に、すなわち発送ステーション中のカセ
ットホルダー、輸送車中のカセットホルダー、または受
領ステーション中のカセットホルダーに挿入される時、
クロック回路Ｃへ制御電圧を印加する位置にある。リー
ド継電器R10のためのセレクターを除き、すべての他の
セレクター33は、対応する継電器接点が閉じた時警報回
路Ａへ直接電圧を印加するようにセットされている。こ
のため、第２図に図示した場合と対照的に、クロック回
路Ｃは制御電圧が印加された時に不活性であり、そして
そのような電圧が存在しない時、すなわち暗号継電器R4
が開いた接点を持つときスタートする。

第３図に示すように、警報回路Ａが活性化される時、
警報信号は煙発生または染料スプレー装置A1と、そして
音響警報装置A2へ送られる。

発送ステーションおよび受領ステーションのそれぞれ
において、ホルダー２はこのようにカセットのリード継
電器R4を閉に保つ永久磁石M4を備え、そのため制御信号
がクロック回路Ｃへ印加され、この回路を不活性状態に
維持する。

カセット１が発送ステーションからそれへ移される輸
送車カセットホルダー２は、対応するリード継電器R10
の接点を輸送中閉に保つ暗号磁石M10を含んでいる。第
３図から見られるように、対応するセレクター33は、も
しカセットカバーを開けようとすれば、接点31を閉じ、
制御電圧が接点31、継電器R10の接点および関連するセ
レクター33を経由して、後で活性化されそして装置A1お
よびA2を活性化する警報回路Ａへ直接印加されるように
セットされる。それ故、忘れたキーの助けにより、カセ
ットホルダー内に挿入されている輸送車カセットを開け
ることは全く不可能である。該カセットが受領ステーシ
ョンにおいて輸送車カセットホルダーから持ち上げられ
る時、継電器R10の接点が継電器R4の接点と同時に開か
れ、それによってクロック回路Ｃへの制御電圧を中断
し、その結果カウントが始まる。受領ステーションのカ
セットホルダーはカセットと同じ態様にプログラムさ
れ、すなわち位置M4に磁石を備え、それ故カセットが受
領カセットホルダーに収容された直後、閉じた接点はセ
レクター33を経由してクロック回路Ｃへ制御信号を送
り、そしてクロック回路はゼロカウント位置へ復帰す
る。接点31はカセットが開かれた直後閉じるが、回路は
もはや輸送車磁石M10によって影響されないので、制御
信号は警報回路Ａへ印加されない。

カセットホルダーからカセット１を持ち上げ、そして
１個または２個以上の磁石を挿入することにより電子回
路を鎮静しようと試みるならば、そのような磁石はもっ
とも最初から正しく配置されなければならない。このた
め、自由な磁石によって第３図に示した回路を持ってい
るカセットを鎮静化するためには、最初に位置R4を発見
し、そしてリード継電器接点を閉じ、クロック回路をス
トップすることを試みることが必要である。例えば、磁
石が位置R1に当てられるならば、継電器R1の接点が閉
じ、この継電器のセレクターは警報回路Ａへ制御信号を
直接伝送するようにセットされているため、警報を作動
させるであろう。

リード継電器は、与えられた数の継電器について可能
な組合わせ数を増すため、第２図に関して記載した態様
で入れ替えることができる。

カセットが別々の貯蔵ボックスに収容された価値ある
書類を輸送するために使用される時、警報状態の場合ボ
ックスをカセット内にしっかりとロックする鎖錠装置を
設けることができ、それによってボックス内に収容され
た紙幣または他の価値ある書類が、カセットからボック
スを取出す時間なしに、例えば染料の含浸によって破棄
されることを確実にすることができる。

前記の具体例は本発明の実施例としてのみ考えるべき
であり、当業者には特許請求の範囲内において各種の修
飾が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はカセットおよびカセットホルダーの縦断面図、
第２図および第３図は電気回路の具体例の回路図であ
る。 １はカセット、２はカセットホルダー、３は内側ケー
ス、８は保護カバー、15はロック、22は電子回路、R1〜
R13はリード継電気、M1〜M13は磁石である。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ロックを備えそして価値ある書類を収容し
   ているカセット（１）を車輛により第１のステーション
   と第２のステーションとの間を輸送するためのシステム
   であって、 （ａ）該カセット（１）は特定のカセットを同定する電
   子回路（22）を備え、 （ｂ）前記第１のステーション、第２のステーションお
   よび輸送車輛はそれぞれのカセット（１）に組込んだ電
   子回路（22）および警報回路（Ａ）を制御するための活
   性化手段（M1〜M13）を組込んだカセットホルダー
   （２）を備え、 （ｃ）前記警報回路（Ａ）は前記活性化手段（M1〜M1
   3）が前記電子回路（22）を所定時間内に活性化しない
   時活性化されるようになっており、 （ｄ）前記所定時間は前記電子回路（22）に組込まれた
   タイミング装置（Ｃ）によって決定され、 （ｅ）前記タイミング装置（Ｃ）は前記カセット（１）
   がそのホルダー（２）から除去される時カウントを開始
   し、前記所定時間が経過した時前記警報回路（Ａ）の活
   性化のための制御信号を発生するようになっている、 ことを特徴とする前記システム。
2. 【請求項２】前記活性化手段に加え、前記輸送車中のカ
   セットホルダー（２）は当該輸送車を同定しかつカセッ
   ト（１）中の電子同定回路（R10）とカセットロッキン
   グ手段（15,16,10,11）とによって制御されるスイッチ
   手段（31）を制御するための活性化装置（M10）を備
   え、そのためカセット（１）が輸送車内で解錠された時
   前記スイッチ手段（31）が前記電子同定回路（R10）を
   経由して活性化され、警報回路（Ａ）の活性化のための
   制御信号を発生する電子回路を閉じるようになっている
   ことを特徴とする第１項のシステム。
3. 【請求項３】カセット（１）の前記電子回路は、複数の
   磁気的に作動し得るリード継電器（R1〜R13）を備え、
   そのうちの１個（R4）またはいくつかの組合せ（R1,R
   2）が特定のカセット（１）を同定する前記電子回路（2
   2）または前記電子同定回路（R10）を構成し、そして前
   記カセットホルダー（２）は前記特定のカセット（１）
   を同定する前記電子回路（22）または前記電子同定回路
   （R10）に組込まれたリード経電器に対応する位置に永
   久磁石（M1〜M13）を備えていることを特徴とする第１
   項または第２項のシステム。
4. 【請求項４】前記複数の磁気的に作動し得る継電器（R1
   〜R13）中に含まれるが、しかし前記特定のカセット
   （１）を同定する電子回路（23）または前記電子同定回
   路（R10）を構成しないリード継電器は、磁石によって
   影響される時、警報回路（Ａ）を活性化するための前記
   制御信号を発生する電子回路を閉じるようになっている
   ことを特徴とする第３項のシステム。