JP2511436B2 - シリアル食品の製造法 - Google Patents

シリアル食品の製造法

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JP2511436B2 JP62016178A JP1617887A JP2511436B2 JP 2511436 B2 JP2511436 B2 JP 2511436B2 JP 62016178 A JP62016178 A JP 62016178A JP 1617887 A JP1617887 A JP 1617887A JP 2511436 B2 JP2511436 B2 JP 2511436B2
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明男 藤田
鉄男 児玉
裕美子 飯島
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Nisshin Seifun Group Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、シリアル食品の製造法、特に保存性に優れ
食感がソフトなシリアル食品の製造法に関する。
(従来の技術) 一般に、穀類等の膨化物またはフレークの成型品とし
ては、粟おこし、米おこし、押し麦状穀類の成型品等、
多くの製品が市場に出回つている。これらの成型品は、
穀類に対して、砂糖、水あめ、チヨコレート、調味料等
を添加混合し、その後成型、乾燥する方法によつて製造
されるのが一般的である。
(発明が解決しようとする問題点) このような方法で製造された成型品は、第1に水分含
量が2〜5%と低いため食感が硬く、第2に糖類の添加
が多すぎるため甘過ぎるという欠点を有し、そのために
食事の一部や軽食となり得ず、「菓子」の域を出ないと
いうのが実情である。
従つて食感がソフトで甘過ぎることがなく、食事の一
部または軽食として適するような穀類等の膨化物または
フレークの成型品の製造法の開発が望まれている。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、鋭意研究の結果、穀類のフレークの表
面にゼラチンおよび糖類を水に溶解したコーティング材
料を施し、こうしてコーティングされたフレークを一体
化して成型し、必要に応じて水分含有量を加湿または乾
燥によって調整することによって食感がソフトなシリア
ル食品が得られることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は、穀類のフレーク100重量部に、
ゼラチン2〜10重量部と糖類10〜50重量部とを適当量の
水に溶解して得られる溶液を加えて前記フレークの表面
をゼラチンと糖類でコーティングし、次いで該コーティ
ング化物を一体化して成型し、必要によって加湿または
乾燥して水分含量が8〜20%のシリアル食品を製造する
方法に関するものである。
本発明で使用される「穀類」とは、小麦、大麦、米、
コーン、ライ麦、ハト麦、粟、えんばく、きび、ひえ等
の他に大豆、グリーンピース、そら豆、いんげん豆等の
豆類をも包含するもので、特に小麦、米、大豆、グリー
ンピースが好適に用いられる。
本発明で使用されるフレークは前記の穀類原料に加水
し、常圧または加圧下において蒸煮し、その後強く圧扁
し加熱して得られる。蒸煮は穀類中に芯、即ち未蒸煮部
分が残らない程度に行い、常圧下で行う場合には、米の
場合が30〜40分間、小麦の場合が80〜90分間の蒸煮を行
えばよい。また加圧下で行なう場合には、1.5〜2.5kg/c
m2の圧力下において、米は10〜20分間、小麦は30〜60分
間行えばよい。また加熱は200〜250℃において1〜2分
間行なわれる。
本発明ではコーティング材料として糖類と共にゼラチ
ンが用いられるが、ゼラチンは食用可能な増粘性物質で
あり、好ましい食味を呈するので好ましい。ゼラチンは
フレーク100重量部(以下部という)に対して、2〜10
部の割合で使用される。添加量が前記範囲以下である場
合には粘着性が弱く、製品の水分を保持して食感をソフ
トにするという本発明の目的を達成することができず、
また添加量が前記範囲以上である場合には、粘着性が強
すぎて食感に悪影響を与えるため望ましくない。
本発明で使用される糖類には、単糖類、二糖類、およ
び多糖類、例えばブドウ糖、果糖、乳糖、ショ糖、麦芽
糖、キシロース、リボース、マンノース、ソルビトール
などが含まれ、これらは一種または二種以上で使用され
る。またハチミツ、メイプルシュガー、水あめなども同
様に使用することができる。さらにまた糖類以外にも他
の水溶性の天然または人工の甘味料、例えばステビア、
サッカリンのナトリウム塩またはカルシウム塩、シクラ
メート、アスパルテーム等も併用することができる。
糖類はフレーク100部に対して10〜50部、好ましくは2
0〜40部の割合で使用される。この量は原料穀類の種類
および得ようとする最終製品の性質に応じて適宜増感せ
しめうるものである。
本発明においては、前記のゼラチンおよび糖類は適当
量の水に溶解せしめられてフレークをコーティングする
ための溶液とされる。
ここで用いる水の量は、ゼラチンおよび糖類を完全に
溶解させ、かつフレークの表面に好ましくは均一にコー
ティングできる程度の量であって、しかも必要によって
行なわれる後工程である加湿または乾燥の工程をあまり
行わなくても良いような量に設定すれば良いのである。
そのために例えば穀類のフレーク100部に対して10〜40
部、好ましくは25〜35部の量で用いられる。
このようにして得られたゼラチンと糖類との溶液を用
いて穀類のフレークの表面を好ましくは均一にコーティ
ングするが、その方法としては横型ミキサー、コーティ
ングマシン等を用いる方法が挙げられる。しかしながら
他の適当なコーティング法も用いうることは勿論であ
る。
またこの際必要に応じて調味料、香辛料、着色料、乾
燥野菜、乾燥フルーツ、ナツツ類、ミネラル添加剤など
を添加しても良い。これらの添加物は、前記溶液中に一
緒に混合してもよく、また前記溶液をコーテイングした
後のものに添加しても良い。
このようにして得られたコーテイング化物は、次いで
一体化され所望の形状に成型される。この成型工程には
コーテイング化物を鋳型内に装入してわずかに加圧して
成型する方法、コーテイング化物の集塊を二枚の平板で
押圧して成型する方法、回転ロール中で板状体に成型す
る方法など任意の方法が採用しうる。
このようにして成型されたコーテイング化物は必要に
よつて加湿または乾燥工程に付される。
すなわち、上記した方法で得られた成型物はその水分
含量が8%未満であるとソフトな食感のものとはならな
いし、また20%を超えるとべとついて食感および保存性
が悪い。そのために、得られた成型物について必要によ
つて加湿または乾燥させて水分含量を調整することが行
なわれる。この加湿または乾燥工程は成型物についてそ
の水分含量が8〜20%の範囲外のものについて行なわれ
ることは勿論であるが上記8〜20%の範囲内にあつても
更に好ましい製品を得るために行ないうるものである。
(発明の効果) 本発明方法によつて得られるシリアル製品は従来のも
のに比較して食感がソフトで食べやすく、しかも糖類の
添加量が少いので食事の一部または軽食としても適した
食品である。また保存性にも優れており6ケ月から1年
間程度の保存が可能である。
(実施例) 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1 小麦粒を常法により蒸煮、圧扁、焙焼することにより
得られた小麦フレーク100部に対し、ゼラチン9部、砂
糖40部、ソルビツト10部を水40部に混合溶解した溶液を
均一にコーテイングした。これを縦3cm、横10cm、高さ1
cmの箱型の成型容器に入れて成型した後、50℃15分の乾
燥を行ない水分20%のシリアル食品を得た。このシリア
ル食品は食感がソフトで食べやすく、甘味も適度なもの
であつた。また、6ケ月間保存しても変質は見られなか
つた。
実施例2 精白米を常法により水浸漬、蒸煮、圧扁、乾熱乾燥し
て得られたフレーク状のα化米100部に対し、ゼラチン
5部、ハチミツ3部、砂糖30部、ソルビツト10部を水20
部に混合溶解した溶液を均一にコーテイングした。これ
を直径5cm、高さ1cmの円型の成型容器に入れて成型した
後、50℃、20分の乾燥を行ない水分8%のシリアル食品
を得た。このシリアル食品は食感がソフトで食べやす
く、甘味も適度なものであつた。
また1年間保存しても変質は見られなかつた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穀類のフレーク100重量部を、ゼラチン2
    〜10重量部と糖類10〜50重量部との水溶液でコーティン
    グし、このコーティング化物を一体化して成型し、次い
    で必要により加湿または乾燥して水分含量を8〜20%に
    調整することからなるシリアル食品の製造法。
JP62016178A 1987-01-28 1987-01-28 シリアル食品の製造法 Expired - Lifetime JP2511436B2 (ja)

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