JP2510979B2 - 繊維品着色装置 - Google Patents

繊維品着色装置

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JP2510979B2 JP21766085A JP21766085A JP2510979B2 JP 2510979 B2 JP2510979 B2 JP 2510979B2 JP 21766085 A JP21766085 A JP 21766085A JP 21766085 A JP21766085 A JP 21766085A JP 2510979 B2 JP2510979 B2 JP 2510979B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、スライバー等の繊維品に対して縞模様等
の模様を着色形成する繊維品着色装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
スライバー等の繊維品に対する縞模様の形成は、これ
までビゴロ捺染により行われており、縞模様が形成され
た繊維品は、霜降り状織物等の形成に用いられている。
このようなビゴロ捺染は、一般に第16図に示すような装
置を用いて行われている。すなわち、このビゴロ捺染装
置30は、取付台31上に、捺染糊ボツクス32を設け、その
捺染糊ボツクス32内に給液ロール33を配設すると同時
に、この給液ロール33に圧接してフエルトロール34を設
け、さらに、このフエルトロール34に彫刻ロール35を対
設している。そして、上記取付台31に、多数の針が分布
植設されたギル36を設け、複数個のケンス37内からスラ
イバー38を引き出して回転ロール39で平行に揃え、これ
を上記ギヤ36にかけてシート状のウエブ40にし、ついで
フエルトロール34と彫刻ロール35の間を通して、捺染糊
ボツクス32から供給される捺染糊を印捺し、これを第1
および第2の巻上ロール41,42で巻き上げ、さらに、左
右に首振運動する振落板43で、製品台44上に振り落とす
ようになつている。上記フエルトロール34と彫刻ロール
35とによる印捺は、第17図に示すように、彫刻ロール35
と対設されているフエルトロール34に捺染糊を含浸さ
せ、これと、外周面にらせん状凸条45を有する彫刻ロー
ル35との間にシート状ウエブ40を通し、上記らせん状凸
条45の押圧により斜縞模様46を印捺することにより行わ
れる。
この種ビゴロ捺染装置30は、古い歴史を有し、霜降り
状梳毛糸の製造に賞用されてきているが、彫刻ロール35
とフエルトロール34とを用いて印捺を行うため、一回の
印捺で繊維品が相当薄く引き延ばされてしまう。したが
つて、上記彫刻ロール35とフエルトロール34を複数組設
けて多色捺染を企図しても、途中で繊維品が切断してし
まうため、実施することはできなかつた。また、上記装
置30は、厚手の繊維品に対する捺染が困難であるため、
スライバー38を、一旦ギル36を通しシート状にしてから
捺染に供しなくてはならない。したがつて、スライバー
38の送り速度を速くして捺染効率を高くしようとして
も、ギル36を通す速度がおのずと規制される(ギルの機
構上高速運転に適さず、運転可能な高速運転では繊維等
の切断を生じ易い)ことから捺染効率を一定限度以上に
高めることができないという難点も有している。また、
上記ビゴロ捺染装置30は、フエルトロール34のフエルト
が、使用の継続により圧縮硬化するため、捺染糊の吸収
量が少なくなり、長期間使用していると、捺染の色合い
が薄くなるというような難点を有しているうえ、捺染対
象が乾燥状態の繊維品に限定されるため、繊維品を予め
地染めする着色工程と連続化することができず、地染
め、捺染の連続ライン化の阻害要因ともなつている。す
なわち、上記装置30は、ギル36を備えており、このギル
36は水分を含有している地染めスライバーを通すことが
できないため、上記装置30をスライバーの地染め工程と
連続化することは不可能である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のように、これまでのビゴロ捺染装置は、多色着
色,着色効率,均質捺染において問題があり、また、ス
ライバー等の繊維品に対する地染め、捺染の連続化の点
においても問題がある。特に、このビゴロ捺染の分野に
おいては、他の染色加工の分野に比べて技術革新が遅れ
ており、上記の問題の解決が強く望まれている。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
スライバー等の繊維品に対する縞状模様等の着色を多色
で効率よく、かつ均質に行うことができ、しかも繊維品
の地染め工程に対する連続化を実現しうる繊維品着色装
置の提供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の繊維品着色装
置は、地染用染液を貯溜する浸染槽と、この浸染槽内に
繊維品を連続的に案内して地染めする繊維品案内手段
と、地染め(ここでいう地染めとは染液を含浸させた状
態をいう)された繊維品を連続的に絞る絞り手段と、繊
維品通過用空隙を挟んで対設され相互に同調回転する着
色液流出用中空ドラムおよび着色液吸引用中空ドラム
と、上記着色液流出用中空ドラムの外周面に円周方向に
所定間隔で形成された複数の着色液保持機能付き着色液
流出口と、上記着色液吸引用中空ドラムの外周面に円周
方向に所定間隔で形成された複数の着色液吸引口と、上
記着色液流出口に着色液を供給する着色液供給手段と、
上記両中空ドラムの回転により上記着色液流出口と着色
液吸引口とが繊維品通過用空隙を挟んで対峙したときに
上記着色液流出口の保持着色液を吸引するよう上記着色
液吸引口に吸引力を付与する吸引手段を備えるという構
成をとる。
すなわち、この発明の装置は、これまでのビゴロ捺染
装置のように、彫刻ロールとフエルトロールとを用い、
印捺により捺染を行うというものではなく、着色液流出
用中空ドラムと着色液吸引用中空ドラムを複数組用い、
上記複数組における両ドラムの間をスライバー等の繊維
品を通過させ、この通過の際に、上記流出用中空ドラム
の流出孔から所定の色の着色液を流出させ、その流出着
色液を吸引用中空ドラムの吸引孔で吸引し着色液を、ス
ライバー等の繊維品の内部を強制的に通過させて着色を
行うものであるため、多色着色を実現できる。また、厚
手の繊維品に対しても直接着色を行うことができる。し
たがつて、従来のように、ギルを用いる必要がなくなる
ため、ギルを通過させることによる繊維品の送り速度の
規制現象が生じず着色効率の大幅な向上を実現しうると
ともに、地染めされ濡れたままの繊維品に対しても縞状
模様等を形成でき、地染め,模様着色の連続化も達成で
きるようになる。さらに、フエルトロールを用いる必要
もないため、長期にわたり均質な着色も実現しうるよう
になるのである。
つぎに、この発明を実施例にもとづいて詳しく説明す
る。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例を示している。この装置
は、基台50の一端側が地染め機構部Xに、他端側が模様
付機構部Yになつている。上記地染め機構部Xにおいて
基台50の内部には、第1および第2の浸染槽53,53′が
他端側に向かつて順次形成されており、第1の浸染槽53
内に回転自在な第1の案内ローラ53aが、第2の浸染槽5
3′内には第2の案内ローラ53bがそれぞれ配設されてい
る。そして、浸染槽53,53′に隣接する基台部分に設け
られた絞り機構55a,55bと共に、矢印Bのように移動す
るスライバー24を地染めするよになつている。上記模様
付機構部Yは、上下一対のドラムを備えた3組の捺染ユ
ニツトUを備えており、これらのユニツトUは基台50の
一端側から他端側に向かつて並置されている。63は上記
機構部XとYの間に配設されスライバー24の送り速度を
制御する送り速度制御手段で、地染め機構部Xから送出
されるスライバー24が適正な速度で捺染ユニツトUに送
入されるよう作動する。より詳しく説明すると、上記地
染め機構部Xの浸染槽53,53′内には、地染用染液が貯
溜されるとともに、スライバー24をこの浸染槽53,53′
内に案内して地染めする第1および第2の案内ローラ53
a,53bがそれぞれ設けられている。これら両案内ローラ5
3a,53bは、自由回転するようになつており、絞り機構55
a,55bのドラムの回転駆動力を利用してスライバー24を
連続的に浸染槽53,53′内に案内するようになつてい
る。上記地染用染液としては、例えば下記の組成のもの
を使用することができる。
染料(Alyilvi Bull Red Gw−NG) :0.002g/l 浸透剤 :0.001g/l 染料ブリード防止剤 :0.01 g/l pH調整剤 :0.005g/l 上記絞り機構55a,55bは、第2図に示すように、左右
一対の金属製フレーム1に、一対のステンレス製の絞り
ドラム56を上下に対設し、フレーム1の軸ホルダ4に固
定された主軸57に、軸受け58を介して回転自在に取付け
て構成されている。上記絞り機構55a,55bの上下の絞り
ドラム56は、それぞれ相互に噛合する歯車60,61を有し
ており、下側の絞りドラムに設けられた歯車61が、モー
タ(図示せず)によつて回転駆動されることにより回転
するようになつている。なお、上記絞り機構55a,55bに
よつて絞られた地染用染液は、浸染槽53内に落とされ使
用されるようになつている。
地染め機構部Xにおいて地染めされたスライバー24の
移動速度を制御する送り速度制御手段63は、第3図に示
すように自由回転するガイドローラ62と絞り機構55a,55
bの絞りドラム駆動用モータの回転速度を制御する制御
手段64とを備えており、制御装置(図示せず)は、さら
に主軸65と、これに取付けられ、主軸65を中心に揺動す
る左右一対のアーム66とを備えている。上記アーム66の
先端には自由回転するローラ67が軸68によつて取付けら
れており、このローラ67と前記カイドローラ62との間に
スライバー24が通される。送り速度制御手段63により制
御は、第4図に示すようにスライバー24の張り具合の変
化にもとづくアーム66の起立角度によつて絞り機構55a,
55bを駆動するモータの回転速度を制御することにより
行われる。すなわち、スライバー24の移り速度が遅くて
引き張られた状態になると(図示の一点鎖線)、アーム
66の傾斜角が小さくなるため、上記モータの回転速度を
速くし、スライバー24が適度のたわみを有する適正状態
(図示の実線)にする。逆にスライバー24の送り速度が
速すぎるとき(図示の二点鎖線)は、上記と逆の制御を
行いスライバー24の移動速度を適正にする。
上記模様付機構部Yの数個のドラムユニツトUは、そ
れぞれ第5図および第6図に示すように、左右一対の金
属製フレーム1に、ステンレス製の着色液流出用中空ド
ラム2と着色液吸引用中空ドラム3とを繊維品を通過さ
せるための空隙3aを挟んで上下に対設することにより構
成されている。矢印Bはスライバー24の移動方向であ
る。上記の各ユニツトUにおいて、上記着色液流出用中
空ドラム2は、フレーム1の軸ホルダ4に固定された主
軸5に、軸受け6を介して回転自在に取付けられ、円周
方向に回転するようになつている。この中空ドラム2に
は、その外周面に、着色液流通孔7を溝底に有する複数
の条溝8が円周方向に所定間隔で形成されており、その
条溝8には、それぞれ第7図に示すような、ステンレス
製の複数枚の長尺のスリツト板9を並設し、これにステ
ンレス製の短尺の仕切板10を所定間隔で立設したスリツ
ト板ブロツク11が、スリツト板9側を溝底に向け、かつ
そのスリツト板9の長手方向を条溝8の長さ方向に合わ
せた状態で嵌挿固定されている。上記スリツト板9およ
び仕切板10は、アルカリ処理により表面油脂を除去し、
それに続いて酸処理し表面に凹凸を形成して水に対する
親和性が高められている。また、上記着色液吸引用中空
ドラム3は、第6図に示すように、フレーム1に固定さ
れた主軸5aに軸受け6を介して回転自在に取付けられ、
円周方向に回転するようになつている。上記中空ドラム
3の外周面には、その下側の連通孔12と1組になつた複
数の着色液吸引溝13(第8図参照)が円周方向に所定間
隔で形成されている。上記着色液吸引溝13と連通孔12と
は着色液流通孔14によつて連通されており、その連通孔
12の一端は着色液吸引用中空ドラム3の一側面の鏡面仕
上面に吸引用開口15として開口している。16は真空ポン
プ(図示せず)と連結されているポリフツ化エチレン製
の吸引筒体で、その筒口が、上記中空ドラム3の一側面
の頂部近傍部分に摺接するよう固定金具16aで固定され
ており、着色液通過用空隙3aに到来した着色液吸引用中
空ドラム3の連通孔12における吸引用開口15をそれ自体
の筒口に合致させ、真空ポンプの吸引力を、上記連通孔
12と連通している吸引溝13まで及ぼすようになつてい
る。この吸引溝13には、塵埃侵入防止用のポリビニルフ
オルマールスポンジが充填され固定されている。また、
上記着色液流出用中空ドラム2および着色液吸引用中空
ドラム3は、それぞれ相互に噛合する歯車17,17aを有し
ており、着色液吸引用中空ドラム3に設けられた歯車17
aが、モータ(隠れてみえない)によつて回転駆動され
る歯車20と噛合しモータにより回転駆動されるようにな
つている。これにより、上記着色液流出用中空ドラム2
および吸引用中空ドラム3は、複数の条溝8および吸引
溝13が繊維品通過用空隙3aを介して順次合致するように
同調回転する。上記着色液流出用中空ドラム2の主軸5
は中空軸であり、その下側に孔21が軸方向に適宜間隔で
形成されている。この孔21には、それぞれノズル22が嵌
挿されており、主軸5内に供給される着色液を均等に分
散落下(ノズル22がないと、場合によつては着色液が主
軸5を伝わり1箇所から雨だけ状に落下する)させるよ
うになつている。他方、着色液吸引用中空ドラム3の主
軸5aは、むく軸になつている。
上記中空主軸5には、パイプ(図示せず)を経由し
て、染料,顔料を主成分とする着色液が定流量送液ポン
プ(図示せず)で供給されるようになつており、また、
着色液吸引用中空ドラム3においては、先に述べたよう
に、それ自体の回転により、その着色液吸引溝13が、繊
維品通過用空隙3aに位置するごとに、連通孔12を介して
真空ポンプにより真空吸引されるようになつている。そ
の結果、着色液流出用中空ドラム2の中空主軸5内に送
入される着色液は、主軸5の孔21から着色液流出用中空
ドラム2内に流下され、ついで条溝8の溝底の着色液流
通孔7から条溝8内に到達してスリツト板ブロツク11の
スリツト板9間に、毛細管現象で条溝8の長手方向に対
して均一に保持され、上記条溝8と吸引溝13との合致時
に、真空ポンプの吸引力によつて、上記条溝8,吸引溝1
3,流通孔14,連通孔12を経由して吸引筒体16から外部へ
排出される。この排出液は、適宜に着色料を補充し再び
着色液流出用中空ドラム2の中空主軸5に供給される。
この場合、通常は、各ユニツトUごとに、上記着色液の
色相が異なるように設定されている。例えば、基台50の
一端側から他端側に向かつて、第1のドラムユニツトU
には黒、第2のドラムユニツトUには黄色、第3図のド
ラムユニツトUには赤の着色液が供給される。
フレーム1,両中空ドラム2,3を各構成要素とする上記
3組のユニツトUは、それぞれ繊維品の同一個所に重ね
て着色しないよう、公知の同調機構(図示せず)によ
り、各ユニツトUの中空ドラム2,3を、各ユニツトU間
で同調をとつて回転駆動するようになつている。また、
第1のユニツトUの着色位置に対して第2のユニツトU
の着色位置を変える等、着色の位相を変えるために、上
記基台50中に公知の差動ギヤ(隠れてみえない)がユニ
ツトUごとに設けられている。
なお、23はハンドル付ねじ体で、軸ホルダ4を昇降さ
せ、着色液流出用中空ドラム2と着色液吸引用中空ドラ
ム3との間隙および絞り機構55a,55bにおける絞りドラ
ム間の間隙56aを調節するようになつている。また、51
は着色前の繊維品を揃えた状態で上記各ドラムユニツト
Uに送り込む送り込みローラ、52は着色済の繊維品を送
り出す送り出しローラで、いずれも自由回転するように
なつている。
この構成において、それぞれのモータを回転させて、
絞り機構55a,55bおよび各ドラムユニツトUのドラムを
回転駆動し、第1図に示すように、送出ローラ54からス
ライバーを数本ないし数十本並行状態で装置に掛ける。
この場合、各スライバー24は絞り機構55aにおける上下
一対の絞りドラム56間の間隙56aへ入るまではそれぞれ
太紐状の形状を保つているが、上記間隙56aを通過する
際の加圧によつてほぼ平坦なシート状に形成され、その
状態で浸染槽53内に第1の案内ローラ53aによつて案内
され、1回目の地染を施される。ついで、絞り機構55a
に送られ余分の染液を絞り出されたのち、再び浸染槽5
3′内に第2の案内ローラ53bによつて案内されて再度地
染めされたのち、絞り機構55bで強固に本絞りされ、ド
ラムユニツトUに送り込まれる。この場合、地染めを2
回に分けて行うため、染液が内部まで浸透し均染がなさ
れるようになる。
上記のようにして、地染めされたスライバー24は、第
9図に示すように、3段のドラムユニツトUのうち1番
目のドラムユニツトUから順次つぎのドラムユニツトU
に掛けられる。すなわち、地染めスライバー24は、各ド
ラムユニツトUの着色液流出用中空ドラム2と着色液吸
引用中空ドラム3との間の空隙3aに通されて着色され
る。この場合、各スライバー24は、第10図に示すよう
に、着色液流出用中空ドラム2の条溝8と吸引用中空ド
ラム3の吸引溝13とが合致する際における着色液の矢印
A方向への吸引通過により、各ユニツトUを通過するご
とに色の異なる縞状模様を形成される。この場合におい
て、ある色の縞状模様における筋の形成間隔および上記
ある色の縞状模様の筋に対する他の色の縞状模様の筋の
形成位置は上記の同調機構および差動ギヤ等の操作する
ことにより容易に調節することができる。この実施例で
は、3色の縞状模様を形成するように、第1のユニツト
Uで黒色の縞状模様を構成する筋a(第9図参照)を所
定間隔で形成し、つぎに第2のユニツトUで黄色の縞状
模様を構成する筋bを上記筋aの間に他部分を残した状
態で形成し、さらに第3のユニツトUで赤色の縞状模様
を構成する筋cを上記筋bとaとの間に地部分を残した
状態で形成しているため、着色後のシート状繊維品に
は、3色の縞状模様の筋が規則正しく形成され、全体で
美麗な色模様が形成される。
このようにして、スライバー24がシート状に形成され
たのち、全地が地染めされ、さらに模様付機構部Yにお
いて、多色の美麗な色模様を付与される。特に、この装
置では、着色液の真空吸引を、吸引用ドラム全体を中空
にしてドラム全体を真空吸引することにより行うのでは
なく、吸引用ドラム3の外周に適宜間隔で着色液吸引溝
13を設け、この吸引溝13を連通孔12を介して真空吸引す
ることにより行うため、真空度を高くしなくても良好な
吸引を行いうるものであり、それによつて色むらのない
多色着色をなしうるという効果を奏する。
このように、この実施例は、上記のように、スライバ
ー24を地染めしたのち、連通孔12の負圧を利用して着目
を行うものであるため、複数組のユニツトUを前記のよ
うに並設し、各ユニツトUで異なる着色を行つても繊維
品が切断するようなことが起こらず、相互に色相の異な
る複数の縞模様を地染めされた繊維品に簡単に形成でき
るという優れた効果を奏するのであり、これが最大の特
徴である。また、この実施例によれば、厚手の繊維品で
もそのまま地染めおよび模様付け着色でき、従来のよう
なギルを用いる必要がなくなり、ギル使用による繊維品
の送り速度の規制を受けず、繊維品の着色速度を大幅に
高めることができる。そのうえ、ギルを使用しないた
め、スライバー24等の繊維品を地染めし濡れたままの状
態で上記装置に掛けて縞状模様を形成でき、地染めから
縞状模様付けの工程の連続化を容易に実現しうるように
なる。このとき、上記縞状模様の形成を、負圧を利用し
て行うため、繊維品が地染めによつて濡れたままの状態
であつても縞状模様のにじみが少ないという付随的効果
が得られる。また、上記両ドラム2,3はいずれもステン
レス製であつてフエルトのように経時的に圧縮硬化する
ことがないため、長時間使用しても着色度合が薄くなる
というような不都合を生じない。さらに、この実施例に
よれば、上記着色液流出用中空ドラム2の条溝8と吸引
用中空ドラム3の吸引溝13との合致による1回の着色ご
とに、その着色に足りるだけの量の着色液を、着色液流
出用中空ドラム2内に流出するだけで着色ができ、使用
着色液が少なくてすむうえ、効果的に負圧を利用して着
色を行うため、色むらのない着色を実現しうるのであ
る。
第11図はドマムユニツトUの他の例を示している。こ
のものは、両ドラム2,3を固定状態にして両ドラムの対
向部に、それぞれ軸方向に延びるスリツト状の流通孔6
9,69aを穿設し、着色液流出用中空ドラム2の外周に、
外周面に複数のスリツト72が形成されているステンレス
製の着色液流出用スリーブ70および着色液吸引用スリー
ブ71を回転自在に外嵌し、上記両スリーブ70,71を歯車1
7,17aの作用により同調回転させ、両スリーブ70,71の外
周面に円周に沿つて所定間隔で設けられた複数のスリツ
ト72,72aを同タイミングで前記両中空ドラム2,3の流通
孔69,69aに順次合致させるようにしている。そして、着
色液を着色液流出用中空ドラム2の中空主軸5内に定量
供給ポンプで送り込み、これを上記スリツト72,72aと流
通孔69,69aとの合致時に、中空主軸73に連結されている
真空ポンプの吸引力によつて主軸73の孔21→流通孔69→
スリツト72→流通孔19a→スリツト72a→流通孔69aを経
由して着色液吸引用中空ドラム3内に送り込み、ついで
孔75を経由して主軸73内に送入しそこから外部に排出す
るようになつている。それ以外は第1図のユニツトUと
同じであり作用効果も同じである。
第12図はドラムユニツトUのさらに他の例を示してい
る。このものは、着色液流出用中空ドラム2の条溝8内
に、連続気孔を有する親水性のポリビニルフオルマール
スポンジ25を嵌挿固定している。それ以外は第1図の実
施例のドラムユニツトUと同じである。上記ポリビニル
フオルマールスポンジ25は、ポリビニルアルコールに気
孔形成剤としての澱粉と鉱酸触媒とフオルマリンとを混
合してポリビニルアルコールをフオルマール化したの
ち、水洗し、澱粉、鉱酸触媒等を水洗除去して製造され
るものであり、澱粉の溶出跡が気孔となつている。この
ポリビニルフオルマールスポンジ25は、着色液の保持作
用を有するものであり、着色液を変える際において水洗
により容易に色を洗い流すことのできる程度の適度な親
水性を備えている。この観点から、気孔率が70〜95%、
好ましくは86〜92%で、フオルマール化度が70〜90%、
好ましくは80〜86%のポリビニルフオルマールスポンジ
を用いることが最も好適である。このユニツトは第1図
の実施例のユニツトと同様の作用効果を有するほか、着
色液流出用中空ドラム2の流通孔付条溝8内に、ポリビ
ニルフオルマールスポンジ25を嵌挿固定しているため、
上記中空ドラム2の主軸5より流出された着色液が連続
気孔を有するポリビニルフオルマールスポンジ25に均一
に保持され、この均一に保持された着色液が、上記条溝
8と吸引用中空ドラム3の吸引溝13との合致時に、着色
液吸引用中空ドラム3の負圧によつてスライバー24中を
通過するようになり、その結果、一層色むらのない均一
着色が実現されるという効果を奏する。
なお、上記の実施例のように絞り機構55a,55bならび
にユニツトUのドラムをモータで駆動しその駆動力でス
ライバー24等の繊維品を送るのではなく、スライバー24
等の繊維品を、送り方向に対する前方側から引張り、そ
の引張力で送るようにしてもよい。さらに、条溝8およ
び吸引溝13の形成は、上記実施例のように軸方向に平行
にするのではなく、第13図に示すように、軸方向に傾斜
させた状態で形成してもよい。また、第14図に示すよう
に、複数孔の孔26を連続状態で設けてそれぞれ条溝およ
び吸引溝としてもよい。
なお、上記実施例では、羊毛スライバー24を着色対象
としているが、この発明はこれに限定されるものではな
く、絹,綿,麻等の天然繊維、ポリエステル,ナイロ
ン,アクリル、レーヨン等の合化繊繊維の単品もしくは
混合品等を広く着色対象とするものであり、その形状も
スライバー状だけでなくトツプ,ラツプ,ウエブ等のい
ずれの形状であつてもよい。また、上記の実施例は、3
色の縞状模様の筋a,b,cを等間隔で形成しているが、第1
5図(a)に示すように筋a,b,cを間隔をあけずに形成
し、この筋a,b,cからなる組を適宜の間隔をあけて繰返
し形成するようにしてもよいし、第15図(b)に示すよ
うに筋a,b,cからなる組を適宜の間隔をあけず繰返し形
成するようにしてもよい。また、第15図(c)に示すよ
うに筋aとbとを間隔をあけずに形成し、これから少し
離して筋cを形成するということを繰返すようにしても
よい。さらに、縞状模様は3色でなく、第15図(d)に
示すように1色だけでもよい。この場合には、筋aが複
数組のユニツトUでそれぞれ形成されるため単位面積当
たりの筋aの形成を密に行うことができ密な模様を得る
ことができるようになる。
〔考案の効果〕
この発明の繊維品着色装置は、繊維品を予め地染めす
るための地染め機構部と、地染めされた繊維品に模様付
けするための模様付機構部を備え、模様付けを、模様付
機構部における着色液吸引用中空ドラムの負圧を利用
し、着色液を、繊維品中を通過させることにより行うた
め、繊維品を切断することなく地染めされた繊維品に対
して多色着色を施すことができる。したがつて、相互に
色の異なる複数の縞状模様を複合状態で容易に形成しう
るのである。また、この方法によれば、厚手の繊維品に
対してもそのまま着色を行うことができ、従来のように
ギルを経由させる必要がない。したがつて、ギルの通過
速度で着色速度が規制されるという不都合が回避され、
縞状模様等の着色形成を極めて高速で、かつ効率よく行
うことができる。さらに、従来のようにフエルトロール
を用いる必要がないため、フエルトロールの経時変化に
もとづく着色の淡色化現象が生じず、長期にわたつて安
定した均質着色をすることができるようになるのであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の側面図、第2図は絞り手
段を示す斜視図、第3図は送り制御手段を示す斜視図、
第4図はその動作説明図、第5図は繊維品着色装置の外
観斜視図、第6図はそのA−A′断面図、第7図はそれ
に用いるスリツト板ブロツクの斜視図、第8図は着色液
吸引用中空ドラムの側断面図、第9図および第10図は第
1図の使用状態説明図、第11図および第12図は他の実施
例の断面図、第13図および第14図は着色液流出,吸引用
ドラムユニツトの変形例の説明図、第15図は縞状模様の
変形例の説明図、第16図および第17図は従来例の説明図
である。 2……着色液流出用中空ドラム、3……着色液吸引用中
空ドラム、3a……空隙、5,5a……主軸、8……条溝、12
……連通孔、13……吸引溝、15……吸引用開口、16……
吸引筒体、17,17a……歯車、U……ドラムユニット、5
3,53′……浸染槽、53a,53b……案内ローラ、55a,55b…
…絞り機構

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地染用染液を貯溜する浸染槽と、この浸染
    槽内に繊維品を連続的に案内して地染めする繊維品案内
    手段と、地染めされた繊維品を連続的に絞る絞り手段
    と、繊維品通過用空隙を挟んで対設され相互に同調回転
    する着色液流出用中空ドラムおよび着色液吸引用中空ド
    ラムと、上記着色液流出用中空ドラムの外周面に円周方
    向に所定間隔で形成された複数の着色液保持機能付き着
    色液流出口と、上記着色液吸引用中空ドラムの外周面に
    円周方向に所定間隔で形成された複数の着色液吸引口
    と、上記着色液流出口に着色液を供給する着色液供給手
    段と、上記両中空ドラムの回転により上記着色液流出口
    と着色液吸引口とが繊維品通過用空隙を挟んで対峙した
    ときに上記着色液流出口の保持着色液を吸引するよう上
    記着色液吸引口に吸引力を付与する吸引手段を備えてい
    ることを特徴とする繊維品着色装置。
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