JP2510976B2 - 繊維品着色方法 - Google Patents

繊維品着色方法

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JP2510976B2 JP60174737A JP17473785A JP2510976B2 JP 2510976 B2 JP2510976 B2 JP 2510976B2 JP 60174737 A JP60174737 A JP 60174737A JP 17473785 A JP17473785 A JP 17473785A JP 2510976 B2 JP2510976 B2 JP 2510976B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、スライバー等の繊維品に対して縞模様等
の模様を着色形成する繊維品着色方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
スライバー等の繊維品に対する縞模様の形成は、これ
までビゴロ捺染により行われており、縞模様が形成され
た繊維品は、霜降り状織物等の形成に用いられている。
このようなビゴロ捺染は、一般に第11図に示すような装
置を用いて行われている。すなわち、このビゴロ捺染装
置30は、取付台31上に、捺染糊ボツクス32を設け、その
捺染糊ボツクス32内に給液ロール33を配設すると同時
に、この給液ロール33に圧接してフエルトロール34を設
け、さらに、このフエルトロール34に彫刻ロール35を対
設している。そして、上記取付台31に、多数の針が分布
植設されたギル36を設け、複数個のケンス37内からスラ
イバー38を引き出して回転ロール39で平行に揃え、これ
を上記ギル36にかけてシート状のウエブ40にし、ついで
フエルトロール34と彫刻ロール35の間を通して、捺染糊
ボツクス32から供給される捺染糊を印捺し、これを第1
および第2の巻上ロール41,42で巻き上げ、さらに、左
右に首振運動する振落板43で、製品台44上に振り落とす
ようになつている。上記フエルトロール34と彫刻ロール
35とによる印捺は、第12図に示すように、彫刻ロール35
と対設されているフエルトロール34に捺染糊を含浸さ
せ、これと、外周面にらせん状凸条45を有する彫刻ロー
ル35との間にシート状ウエブ40を通し、上記らせん状凸
条45の押圧により斜縞模様46を印捺することにより行わ
れる。
この種ビゴロ捺染装置30は、古い歴史を有し、霜降り
状梳毛糸の製造に賞用されてきているが、彫刻ロール35
とフエルトロール34とを用いて印捺を行うため、一回の
印捺で繊維品が相当薄く引き延ばされてしまう。したが
つて、上記彫刻ロール35とフエルトロール34を複数組設
けて多色捺染を企図しても、途中で繊維品が切断してし
まうため、実施することはできなかつた。また、上記装
置30は、厚手の繊維品に対する捺染が困難であるため、
スライバー38を、一旦ギル36を通しシート状にしてから
捺染に供しなくてはならない。したがつて、スライバー
38の送り速度を速くして捺染効率を高くしようとして
も、ギル36を通す速度がおのずと規制される(ギルの機
構上高速運転に適さず、運転可能な高速運転では繊維等
の切断を生じ易い)ことから捺染効率を一定限度以上に
高めることができないという難点も有している。また、
上記ビゴロ捺染装置30は、フエルトロール34のフエルト
が、使用の継続により圧縮硬化するため、捺染糊の吸収
量が少なくなり、長期間使用していると、捺染の色合い
が薄くなるというような難点を有しているうえ、捺染対
象が乾燥状態の繊維品に限定されるため、繊維品を予め
地染めする着色工程と連続化することができず、地染
め,捺染の連続ライン化の阻害要因ともなつている。す
なわち、上記装置30は、ギル36を備えており、このギル
36は水分を含有している地染めスライバーを通すことが
できないため、上記装置30をスライバーの地染め工程と
連続化することは不可能である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記のように、これまでのビゴロ捺染装置は、多色着
色,着色効率,均質捺染において問題があり、また、ス
ライバー等の繊維品に対する地染め、捺染の連続化の点
においても問題がある。特に、このビゴロ捺染の分野に
おいては、他の染色加工の分野に比べて技術革新が遅れ
ており、上記の問題の解決が強く望まれている。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
スライバー等の繊維品に対する縞状模様等の着色を多色
で効率よく、かつ均質に行うことができ、しかも繊維品
の地染め工程に対する連続化を実現しうる繊維品着色方
法の提供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の方法は、外周
面に流出孔を有する着色液流出用中空ドラムと外周面に
吸引孔を有する着色液吸引用中空ドラムとを対向状態で
繊維品の送り方向に複数組並設し、上記複数組における
着色液流出用中空ドラムと着色液吸引用中空ドラムとの
間を繊維品を順次通過させ、この繊維品が上記両ドラム
間を通過する際にそれぞれ上記着色液流出用中空ドラム
の流出孔から所定の色の着色液を流出させると同時に着
色液吸引用中空ドラムの吸引孔から上記流出着色液を吸
引させ、上記繊維品に対して所定間隔で着色を施すとい
う構成をとる。
すなわち、この発明の方法は、これまでのビゴロ捺染
装置のように、彫刻ロールとフエルトロールとを用い、
印捺により捺染を行うというものではなく、着色液流出
用中空ドラムと着色液吸引用中空ドラムを複数組用い、
上記複数組における両ドラムの間をスライバー等の繊維
品を通過させ、この通過の際に、上記流出用中空ドラム
の流出孔から所定の色の着色液を流出させ、その流出着
色液を吸引用中空ドラムの吸引孔で吸引し着色液を、ス
ライバー等の繊維品の内部を強制的に通過させて着色を
行うものであるため、多色着色を実現できる。また、厚
手の繊維品に対しても直接着色を行うことができる。し
たがつて、従来のように、ギルを用いる必要がなくなる
ため、ギルを通過させることによる繊維品の送り速度の
規制現象が生じず着色効率の大幅な向上を実現しうると
ともに、地染めされ濡れままの繊維品に対しても縞状模
様等を形成でき、地染め,模様着色の連続化も達成でき
るようになる。さらに、フエルトロールを用いる必要も
ないため、長期にわたり均質な着色も実現しうるように
なるのである。
つぎに、この発明を実施例にもとづいて詳しく説明す
る。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例に用いる繊維品の多色着
色装置の一例を示し、第2図はそのA−A′断面を示
す。これらの図において、1は左右一対の金属製フレー
ムであり、このフレーム1に、ステンレス製の着色液流
出用中空ドラム2と着色液吸引用中空ドラム3とが繊維
品を通過させるための空隙3aを挟んで上下に対設されて
いる。50は基台で、その上面に、フレーム1,両中空ドラ
ム2,3からなるドラムユニツトUが3組、矢印Bで示す
繊維品の送り方向に沿つて並設されている。上記の各ユ
ニツトUにおいて、上記着色液流出用中空ドラム2は、
フレーム1の軸ホルダ4に固定された主軸5に、軸受6
を介して回転自在に取付けられ、円周方向に回転するよ
うになつている。この中空ドラム2には、その外周面
に、着色液流通孔7を溝底に有する複数の条溝8が円周
方向に所定間隔で形成されており、その条溝8には、そ
れぞれ第3図に示すような、ステンレス製の複数枚の長
尺のスリツト板9を並設し、これにステンレス製の短尺
の仕切板10を所定間隔で立設したスリツト板ブロツク11
が、スリツト板9側を溝底に向け、かつそのスリツト板
9の長手方向を条溝8の長さ方向に合わせた状態で嵌挿
固定されている。上記スリツト板9および仕切板10は、
アルカリ処理により表面油脂を除去し、それに続く酸処
理で表面に凹凸を形成して水に対する親和性が高められ
ている。また、上記着色液吸引用中空ドラム3は、第2
図に示すように、フレーム1に固定された主軸5aに軸受
6を介して回転自在に取付けられ、円周方向に回転する
ようになつている。上記中空ドラム3の外周面には、そ
の下側の連通孔12と1組になつた複数の着色液吸引溝13
(第4図参照)が円周方向に所定間隔で形成されてい
る。上記着色液吸引溝13と連通孔12とは着色液流通孔14
によつて連通されており、その連通孔12の一端は着色液
吸引用中空ドラム3の一側面の鏡面仕上面に吸引用開口
15として開口している。16は真空ポンプ(図示せず)と
連結されているポリフツ化エチレン製の吸引筒体で、そ
の筒口が、上記中空ドラム3の一側面の頂部近傍部分に
摺接するよう固定金具16aで固定されており、着色液通
過用空隙3aに到来した着色液吸引用中空ドラム3の連通
孔12における吸引用開口15をそれ自体の筒口に合致さ
せ、真空ポンプの吸引力を、上記連通孔12と連通してい
る吸引溝13まで及ぼすようになつている。この吸引溝13
には、塵埃侵入防止用のポリビニルフオルマールスポン
ジが充填され固定されている。また、上記着色液流出用
中空ドラム2および着色液吸引用中空ドラム3は、それ
ぞれ相互に噛合する歯車17,17aを有しており、着色液吸
引用中空ドラム3に設けられた歯車17aが、モータ(隠
れてみえない)によつて回転駆動される歯車20と噛合し
モータにより回転駆動されるようになつている。これに
より、上記着色液流出用中空ドラム2および吸引用中空
ドラム3は、複数の条溝8および吸引溝13が繊維品通過
用空隙3aを介して順次合致するように同調回転する。上
記着色液流出用中空ドラム2の主軸5は中空軸であり、
その下側に孔21が軸方向に適宜間隔で形成されている。
この孔21には、それぞれノズル22が嵌挿されており、主
軸5内に供給される着色液を均等に分散落下(ノズル22
がないと、場合によつては着色液が主軸5を伝わり1個
所から雨だれ状に落下する)させるようになつてる。他
方、着色液吸引用中空ドラム3の主軸5aは、むく軸にな
つている。
上記中空主軸5には、パイプ(図示せず)を経由し
て、染料,顔料を主成分とする着色液が定流量送液ポン
プ(図示せず)で供給されるようになつており、また、
着色液吸引用中空ドラム3においては、先に述べたよう
に、それ自体の回転により、その着色液吸引溝13が、繊
維品通過用空隙3aに位置するごとに、連通孔12を介して
真空ポンプにより真空吸引されるようになつている。そ
の結果、着色液流出用中空ドラム2の中空主軸5内に送
入される着色液は、主軸5の孔21から着色液流出用中空
ドラム2内に流下され、ついで条溝8の溝底の着色液流
通孔7から条溝8内に到達してスリツト板ブロツク11の
スリツト板9間に、毛細管現象で条溝8の長手方向に対
して均一に保持され、上記条溝8と吸引溝13との合致時
に、真空ポンプの吸引力によつて、上記条溝8,吸引溝1
3,流通孔14,連通孔12を経由して吸引筒体16から外部へ
排出される。この排出液は、適宜に着色料を補充し再び
着色液流出用中空ドラム2の中空主軸5に供給される。
この場合、各ユニツトUごとに、上記着色液の色相が異
なるように設定されている。
フレーム1,両中空ドラム2,3を各構成要素とする上記
3組のユニツトUは、それぞれ繊維品の同一個所に重ね
て着色しないよう、公知の同調機構(図示せず)によ
り、各ユニツトUの中空ドラム2,3を、各ユニツトU間
で同調をとつて回転駆動するようになつている。また、
第1のユニツトUの着色位置に対して第2のユニツトU
の着色位置を変える等、着色の位相を変えるために、上
記基台50中に公知の差動ギヤ(隠れてみえない)がユニ
ツトUごとに設けられている。
なお、23はハンドル付ねじ体で、軸ホルダ4を昇降さ
せ、着色液流出用中空ドラム2と着色液吸引用中空ドラ
ム3との間隙を調節するようになつている。また、51は
着色前の繊維品を揃えた状態で上記各ドラムユニツトU
に送り込む送り込みローラ、52は着色済の繊維品を送り
出す送り出しローラで、いずれも自由回転するようにな
つている。
この構成において、モータを回転させて各ドラムユニ
ツトUの歯車17,17aを矢印方向に回転駆動し、着色液流
出用中空ドラム2と着色液吸引用中空ドラム3との間の
空隙3aに羊毛スライバー24を数本ないし数十本並行状態
で通し着色を行う(第5図)。この場合、各スライバー
24は上記空隙3aへ入るまではそれぞれ太紐状の形状を保
つているが、上記空隙3aを通過する際の加圧によつてほ
ぼ平坦なシート状に形成され、かつ第6図に示すよう
に、着色液流出用中空ドラム2の条溝8と吸引用中空ド
ラム3の吸引溝13とが合致する際における着色液の矢印
A方向への吸引通過により、各ユニツトUを通過するご
とに色の異なる縞状模様を形成される。この場合におい
て、ある色の縞状模様における筋の形成間隔および上記
ある色の縞状模様の筋に対する他の色の縞状模様の筋の
形成位置は上記の同調機構および差動ギヤ等を操作する
ことにより容易に調節することができる。この実施例で
は、3色の縞状模様を形成するように、第1のユニツト
Uである色の縞状模様を構成する筋a(第5図参照)を
所定間隔で形成し、つぎに第2のユニツトUで他の色の
縞状模様を構成する筋bを上記筋aの間に地部分を残し
た状態で形成し、さらに第3のユニツトUでさらに他の
色の縞状模様を構成する筋cを上記筋bとaとの間に地
部分を残した状態で形成しているため、着色後のシート
状繊維品には、3色の縞状模様の筋が規則正しく形成さ
れ、全体で美麗な色模様が形成される。
このようにして、スライバー24がシート状に形成さ
れ、かつ多色に着色され美麗な色模様を付与される。特
に、この装置では、着色液の真空吸引を、吸引用ドラム
全体を中空にしてドラム全体を真空吸引することにより
行うのではなく、吸引用ドラム3の外周に適宜間隔で着
色液吸引溝13を設け、この吸引溝13を連通孔12を介して
真空吸引することにより行うため、真空度を高くしなく
ても良好な吸引を行いうるものであり、それによつて色
むらのない多色着色をなしうるという効果を奏する。
このように、この実施例は、上記のように連通孔12の
負圧を利用して着色を行うものであるため、複数組のユ
ニツトUを前記のように並設し、各ユニツトUで異なる
着色を行つても繊維品が切断するようなことが起こら
ず、相互に色相の異なる複数の縞模様を繊維品に簡単に
形成できるという優れた効果を奏するのであり、これが
最大の特徴である。また、この実施例によれば、厚手の
繊維品でもそのまま着色でき、従来のようなギルを用い
る必要がなくなり、ギル使用による繊維品の送り速度の
規制を受けず、繊維品の着色速度を大幅に高めることが
できる。そのうえ、ギルを使用しないため、スライバー
24等の繊維品を地染めし濡れたままの状態で上記装置に
掛けて縞状模様を形成でき、地染めから縞状模様付けの
工程の連続化を容易に実現しうるようになる。このと
き、上記縞状模様の形成を、負圧を利用して行うため、
繊維品が濡れたままの状態であつても縞状模様のにじみ
が少ないという付随的効果が得られる。また、上記両ド
ラム2,3はいずれもステンレス製であつてフエルトのよ
うに経時的に圧縮硬化することがないため、長期間使用
しても着色度合が薄くなるというような不都合を生じな
い。さらに、この実施例によれば、上記着色液流出用中
空ドラム2の条溝8と吸引用中空ドラム3の吸引溝13と
の合致による1回の着色ごとに、その着色に足りるだけ
の量の着色液を、着色液流出用中空ドラム2内に流出す
るだけで着色ができ、使用着色液が少なくてすむうえ、
効果的に負圧を利用して着色を行うため、色むらのない
着色を実現しうるのである。
第7図は他の実施例を示している。この実施例は、着
色液流出用中空ドラム2の条溝8内に、連続気孔を有す
る親水性のポリビニルフオルマールスポンジ25を嵌挿固
定している。それ以外は第1図の実施例と同じである。
上記ポリビニルフオルマールスポンジ25は、ポリビニル
アルコールに気孔形成剤としての澱粉と鉱酸触媒とフオ
ルマリンとを混合してポリビニルアルコールをフオルマ
ール化したのち、水洗し、澱粉、鉱酸触媒等を水洗除去
して製造されるものであり、澱粉の溶出跡が気孔となつ
ている。このポリビニルフオルマールスポンジ25は、着
色液の保持作用を有するものであり、着色液を変える際
において水洗により容易に色を洗い流すことのできる程
度の適度な親水性を備えている。この観点から、気孔率
が70〜95%、好ましくは86〜92%で、フオルマール化度
が70〜90%、好ましくは80〜86%のポリビニルフオルマ
ールスポンジを用いることが最も好適である。この実施
例は前記の実施例と同様の作用効果を有するほか、着色
液流出用中空ドラム2の流通孔付条溝8内に、ポリビニ
ルフオルマールスポンジ25を嵌挿固定しているため、上
記中空ドラム2の主軸5より流出された着色液が連続気
孔を有するポリビニルフオルマールスポンジ25に均一に
保持され、この均一に保持された着色液が、上記条溝8
と吸引用中空ドラム3の吸引溝13との合致時に、着色液
吸引用中空ドラム3の負圧によつてスライバー24中を通
過するようになり、その結果、一層色むらのない均一着
色が実現されるという効果を奏する。
なお、上記の実施例は、いずれも着色液流出用中空ド
ラム2を上側に、着色液吸引用中空ドラム3を下側に配
設しているが、これらを上下逆に配設してもよいし水平
に配設してもよい。また、上記ドラム2,3をモータ18で
駆動しその駆動力でスライバー24等の繊維品を送るので
はなく、スライバー24等の繊維品を、送り方向に対する
前方側から引張り、その引張力で送るようにしてもよ
い。さらに、条溝8および吸引溝13の形成は、上記実施
例のように軸方向に平行にするのではなく、第8図に示
すように、軸方向に傾斜させた状態で形成してもよい。
また、第9図に示すように、複数孔の孔26を連続状態で
設けてそれぞれ条溝および吸引溝としてもよい。
なお、上記実施例では、羊毛スライバー24を着色対象
としているが、この発明はこれに限定されるものではな
く、絹,綿,麻等の天然繊維、ポリエステル,ナイロ
ン,アクリル,レーヨン等の合化繊繊維の単品もしくは
混合品等を広く着色対象とするものであり、その形状も
スライバー状だけでなくトツプ,ラツプ,ウエブ等のい
ずれの形状であつてもよい。また、上記の実施例は、3
色の縞状模様の筋a,b,cを等間隔で形成しているが、第1
0図(a)に示すように筋a,b,cを間隔をあけずに形成
し、この筋a,b,cからなる組を適宜の間隔をあけて繰返
し形成するようにしてもよいし、第10図(b)に示すよ
うに筋a,b,cからなる組を適宜の間隔をあけず繰返し形
成するようにしてもよい。また、第10図(c)に示すよ
うに筋aとbとを間隔をあけずに形成し、これから少し
離して筋cを形成するということを繰返すようにしても
よい。さらに、縞状模様は3色でなく、第10図(d)に
示すように1色だけでもよい。この場合には、筋aが複
数組のユニツトUでそれぞれ形成されるため単位面積当
たりの筋aの形成を密に行うことができ密な模様を得る
ことができるようになる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の繊維品着色方法は、着色液
吸引用中空ドラムと着色液流出用中空ドラムを複数組用
い、着色液吸引用中空ドラムの負圧を利用し、着色液流
出用中空ドラムから流出させる着色液を、繊維品を通過
させることにより着色するため、繊維品を切断すること
なく多色着色を実現できる。したがつて、相互に色の異
なる複数の縞状模様を複合状態で容易に形成しうるので
ある。また、この方法によれば、厚手の繊維品に対して
もそのまま着色を行うことができ、従来のようにギルを
経由させる必要がない。したがつて、ギルの通過速度で
着色速度が規制されるという不都合が回避され、縞状模
様等の着色形成を極めて高速で、かつ効率よく行うこと
ができる。また、ギルが不要となるため、前工程の地染
め装置との連続化も実現しうるようになるのであり、さ
らに、従来のようにフエルトロールを用いる必要がない
ため、フエルトロールの経時変化にもとづく着色の淡色
化現象が生じず、長期にわたつて安定した均質着色をす
ることができるようになるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に用いる繊維品着色装置の
外観斜視図、第2図はそのA−A′断面図、第3図はそ
れに用いるスリツト板ブロツクの斜視図、第4図は着色
液吸引用中空ドラムの側断面図、第5図および第6図は
第1図の使用状態説明図、第7図は他の実施例の断面
図、第8図および第9図は着色液流出,吸引用ドラムユ
ニツトの変形例の説明図、第10図は縞状模様の変形例の
説明図、第11図および第12図は従来例の説明図である。 2……着色液流出用中空ドラム、3……着色液吸引用中
空ドラム、3a……空隙、5,5a……主軸、8……条溝、12
……連通孔、13……吸引溝、15……吸引用開口、16……
吸引筒体、17,17a……歯車、U……ドラムユニツト

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に流出孔を有する着色液流出用中空
    ドラムと外周面に吸引孔を有する着色液吸引用中空ドラ
    ムとを対向状態で繊維品の送り方向に複数組並設し、上
    記複数組における着色液流出用中空ドラムと着色液吸引
    用中空ドラムとの間を繊維品を順次通過させ、この繊維
    品が上記両ドラム間を通過する際にそれぞれ上記着色液
    流出用中空ドラムの流出孔から所定の色の着色液を流出
    させると同時に着色液吸引用中空ドラムの吸引孔から上
    記流出着色液を吸引させ、上記繊維品に対して所定間隔
    で着色を施すことを特徴とする繊維品着色方法。
  2. 【請求項2】繊維品が、複数本のスライバーの並列状体
    である特許請求の範囲第1項記載の繊維品着色方法。
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