JP2510876B2 - ホルマザン化合物及びこれを用いる染色法 - Google Patents

ホルマザン化合物及びこれを用いる染色法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ホルマザン化合物及びこれを用いるセルロ
ース系材料の染色法に関する。
従来の技術 特公昭47-22955(重金属含有ビスホルマザン染料の製
法)にはホルマザン系直接染料の記載があるが、それら
の染料は中、濃度での染色において、カラーバリュー、
ビルドアップ性がよくないという欠点がある。
又、従来、セルロース繊維材料を堅牢な青色に染める
染料としてはC.I.Direct Blue 203,200,202等のダイア
ニシジン系の染料が知られており繊維染色業界、製紙業
界において大量に使用されてきた。しかしこれらの染料
の母体となるダイアニシジンは特定化学物質に該当しそ
の製造及び使用において、取り扱い上特別の配慮と使用
制限を余儀なくされている。
又、これに代わる代替品の開発も種々なされているも
ののいづれも未だ十分満足すべき結果は得られていない
現状である。環境衛生の面から安全性がより高くしかも
染色効果のすぐれた青色染料が要望されている。
発明が解決しようとする課題 原料としてダイアニシジン系化合物を用いることな
く、カラーバリュー、ビルドアップ性、諸堅牢度の良好
なセルロース系材料の染色に適した青色染料の開発が望
まれている。
課題を解決するための手段 原料としてダイアニシジン系化合物を用いることな
く、カラーバリュー、ビルドアップ性、諸堅牢度の良好
なセルロース系材料の染色に適した青色染料を開発すべ
く鋭意研究を行った結果、本発明に至った。即ち本発明
は遊離酸の形で式(1) 〔式(1)においてRは水素、スルホン酸基、水酸
基、クロル、メトキシ基、カルボキシル基、メチル基又
はエチル基を、Xは (Yは −NHC2H4OH,−N(C2H4OH)2,−NHCH2COOH又は−NHC2H4S
O3Hを表す)又は (Yは前記と同じ意味を又Qは をそれぞれ表す)をそれぞれ表す〕 で表されるホルマザン化合物及びこれを用いる事を特徴
とするセルロース系材料の染色法を提供する。
本発明の式(1)で示されるホルマザン系化合物を得
るには、まず式(2) 〔式(2)においてRは前記と同じ意味を表す。〕で
表されるホルマザンアミノ化合物を例えば以下に述べる
方法により合成する。即ち2−アミノ−4−スルホ安息
香酸を常法によりジアゾ化し、そのジアゾ化物を水中で
NaHSO3又はNa2SO3等により還元して得られる2−カルボ
キシ−5−スルホフエニルヒドラジンを式(3) (式(3)中、Rは前記と同じ意味を表す。) で表される化合物と水溶液中80〜95℃で縮合して式
(4) で表される5−スルホ−2−カルボキシフエニルヒドラ
ゾン類を得、これに常法によりジアゾ化した6−アセチ
ルアミノ−1−アミノフェノール−4−スルホン酸と0
〜5℃で水溶液中、ソーダ灰等の存在下でカップリング
させる。次いで、硫酸銅、塩化銅等の銅化剤を加え、10
℃以下でpH値7〜9に維持し、ホルマザン銅錯塩とす
る。
次いでアセチルアミノ基を強アルカリ性で60〜90℃で
3〜6時間処理して加水分解しアミノ基にすることによ
り式(2)のホルマザンアミノ化合物が得られる。
次に例えば以下に述べる方法に従って式(1)のホル
マザン化合物が合成される。
I 式(2)で表されるホルマザンアミノ化合物を2,4,
6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン1モルとpH6〜8、
0〜10℃で2〜3時間反応させて式(5) (式中、Rは前記と同じ意味を表す。) で表される縮合物を得、次いで式(6) H2N−Q−NH2 (6) (式中、Qは前記と同じ意味を表す。) で表されるジアミン類1モルとpH6〜9、50〜65℃で8
〜24時間反応させ、式(7) で表される化合物を得、次に前記式(5)で表される化
合物1モルとpH6〜9、50〜65℃で8〜24時間反応させ
るか、前記式(5)と(2)の化合物を縮合して式
(8)のホルマザン化合物を得る。
〔式(8)においてRは前記と同じ意味を表しZは (式中Qは前記と同じ意味を表す)を表す。〕あるいは
式(5)で表される化合物2モルと式(6)で表される
ジアミン類1モルとpH5〜8、50〜65℃で水中にて2〜
4時間反応させて式(8)のホルマザン化合物を得る
か、式(2)で表される化合物2モルと2,4,6−トリク
ロロ−1,3,5−トリアジン1モルとpH5〜8、30〜65℃で
水中にて2〜4時間反応させて、式(8)のホルマザン
化合物を得てもよい。
以上の様にして得られた式(8)で表される化合物と
式(9) Y−H (9) (Yは前記と同じ意味を表す。) で表されるアミン類とをpH6〜9、80〜95℃で水中にて
6〜18時間反応させて、式(1)のホルマザン化合物を
得る。
II 2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン2モルと式
(6)で表されるジアミン類1モルとをpH5〜8、10℃
以下で水中にて2〜4時間順次縮合して、式(10) (式中Qは前記と同じ意味を表す。) の中間生成物を得、次いで式(2)で表されるホルマザ
ンアミノ化合物をpH6〜9、50〜65℃で2〜4時間反応
させて式(8)のホルマザン化合物を得、式(9)で表
されるアミン類と前記同様に反応して、式(1)のホル
マザン化合物を得ることもできる。
こうして得られた目的物の反応液からの分離には、酸
析法、塩析法等、通常の分離法が適用される。尚、紙パ
ルプの染色には液状品が好ましく以下の様にして液状染
料を得ることが出来る。即ち前記の様にして得られた式
(1)のホルマザン化合物の反応液を鉱酸で酸析、ろ過
水洗して無機塩を充分に除いた後、その湿ケーキに水と
リチウム、ナトリウム等の水酸化物、又は炭酸塩、又必
要に応じてエタノールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等の
有機溶剤、尿素のような一般的ヒドロトローブ剤を加え
ることにより液状染料を得ることができる。
尚、液状化を容易にするために反応液を逆浸透膜、限
外過膜、電気透析膜等で処理して無機塩を除去するこ
ともできる。
次に式(3)、式(6)及び式(9)に表される化合
物について具体的な例をあげる。
H2NCH2COOH,H2NC2H4SO3H等 本発明の式(1)で表されるホルマザン系化合物は天
然又は再生のセルロース系材料を染色するのに適しそれ
らの材料に対し高い染色性(着色性)を示し、かつその
染色物(着色物)の諸堅牢度がすぐれているという点に
特徴がある。染色(又は着色)の対象となる天然又は再
生のセルロース系材料の例としては木綿、麻等の天然の
セルロース系繊維、レーヨン等の再生のセルロース系繊
維、これらを含有する混紡繊維、紙、パルプ等が挙げら
れる。
本発明のホルマザン化合物による天然又は再生のセル
ロース系繊維類の染色法につき説明する。
まず吸尽方法によって染色する場合においては、例え
ば被染物を浴比の比較的大きな条件で染浴の中に40〜50
℃で導入し、染浴の温度を80〜100℃に徐々に高めそし
てこの温度で20〜60分間染色することによって行われ
る、尚、その実際の染色温度に達する前に又は場合によ
ってはその温度に達した後に、染料の吸収を促進するた
めに塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムの様な中性塩を染
浴に加えることができる。又ポリエステル繊維と綿との
混紡繊維を染色する際には染着率を高めるために又均染
性及び染料浸透性を改良するために必要に応じ高温染色
方法により120〜140℃で染色することもできる。
次にパッディング染色法のような比較的浴比の小さい
条件で染色する場合には染料、浸透剤、溶解剤としての
尿素、マイグレーション防止剤としてのアルギン酸ソー
ダ等から調製されたパッド浴に繊維をパッドし、絞った
のち蒸熱又は乾熱処理して染料を固着させる。
次に捺染法により染色する場合には、通常アルギン酸
ナトリウムエマルジョン糊などを元糊とし、これに染
料、尿素等を加えた色糊を調製しこれを繊維に印捺し、
必要に応じて中間乾燥を行ったあと蒸熱又は乾熱処理し
て染料を固着させる。例えば、本発明の染料とアルギン
酸ナトリウムの様なシックナーとチオジエチレングリコ
ールとm−ニトロベンゼンスルホン酸と尿素とトリエタ
ノールアミンとから成る捺染ペーストを使うのが有利で
あり、こうして捺染した被染物を、その後、湯洗して場
合によりソーピングする。
以上の染色法により得られた染色物は耐光、汗耐光、
洗濯水、塩素水堅牢度にすぐれ、しかもカラーバリュ
ー、ビルドアップ性にすぐれた赤味青色ないし緑味青色
の染色物を提供する。
次に本発明の化合物を用いて紙、パルプの染色を行う
場合につき説明する。紙の染色法としては、(i)パル
プの離解又は叩解時に染料を添加して染色する内添法と
(ii)パルプのサイズプレス工程でサイズプレス液に染
料を添加する外添法に大別されるが、その他紙の表面に
染料、無機白色顔料、バインダー等から調製された塗工
液をオーバーコーティングする方法等も採用される。式
(1)のホルマザン化合物はいづれの方法にも適用可能
であるがより好ましい方法は内添法である。内添法にお
いてはまずパルプをパルパリー、リファイナー等によっ
て通常400〜490C.C.の叩解度に叩解してパルプスラリー
となしこれに温度10〜40℃において通常0.01〜2.0%
(乾燥紙重量あたり)の式(1)のホルマザン化合物
(純分)を添加し更に通常の填料、サイズ剤、硫酸バン
ド、紙力増強剤、固着剤等を必要に応じて添加したあと
常法により抄紙工程、乾燥工程をえて式(1)のホルマ
ザン化合物で染色(着色)された紙をえる。又、外添法
においてはまずパルプをパルパー、リファイナー等によ
って通常400〜490C.C.の叩解度に叩解してパルプスラリ
ーとなし通常の填料、サイズ剤、硫酸バンド、紙力増強
剤を適宜添加したあと常法により抄紙を行ったあとシリ
ンダードライヤーで乾燥を行う工程において多数(通常
20〜60本)配置されたシリンダードライヤーの中間部分
に設置されたサイズプレス機により式(1)のホルマザ
ン化合物を含有したサイズプレス塗工液を塗工、プレス
し以下乾燥することによって青色に染色(着色)された
紙がえられる。
前記においてサイズプレス塗工液は式(1)のホルマ
ザン化合物と澱粉、PVA、界面活性剤、表面サイズ、水
等を適宜混合して調製されるものであり、サイズプレス
塗工液中のホルマザン化合物の含有量は通常0.04〜2.0
%(重量)であり、サイズプレス塗工液の塗工量は通
常、乾燥抄造紙あたり1〜3g/m2(固型分)である。式
(1)のホルマザン化合物は紙(セルロース系材料)に
対する親和力がたかいのでカラーバリューが高く且つ得
られた染色紙の諸堅牢度(耐光性、耐水性)が良好であ
る。又式(1)のホルマザン化合物は紙への記録を意図
したインクジェット記録用インキ及び文具用インキにも
常法により適用できる。
実施例 以下に実施例により本発明を具体的に説明する。実施
例中、部は重量部を又%は重量%を意味するものとし、
スルホン酸基は遊離酸を表すものとする。
実施例1. 式(11)で示される4−スルホ−2−ヒドラジノベン
ゼン安息香酸 4.7部とベンズアルデヒド2.1部をpH1〜3で85〜95℃の
温度で水溶液中にて縮合し、得られたヒドラゾン化合物
(12)をソーダ灰の存在下、 3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−アセチルアミノベン
ゼンスルホン酸(式(13))のジアゾ化合物とカップリ
ングさせた。
形成されたホルマザンをpH6〜7に10%ソーダ灰水溶
液で維持しながら硫酸銅(5水塩)5.3部を加え、10〜3
0℃で反応させることにより銅錯塩とし、塩析して取り
出した後、希苛性ソーダ水で90℃前後で加熱、加水分解
して式(14)のホルマザンアミノ化合物を得た。
塩化シアヌル3.8部を水20部、氷40部、10%リポノッ
クスNA(ライオン(株)製、分散剤)水溶液0.5部から
なる溶液中に撹拌下加えた。30分撹拌後、10℃以下に維
持しながら式(14)のホルマザンアミノ化合物12.8部を
含む溶液を注加した。その後、10℃前後で10%ソーダ灰
水溶液によりpH値を6〜8に維持しながら2時間反応さ
せた。
その後、式(14)のホルマザンアミノ化合物12.8部を
含む溶液を上記反応液中に添加した。この混合物を昇温
し50〜60℃の温度で10%ソーダ灰水溶液によりpH値を6
〜8に維持しながら4時間反応して式(15)の化合物を
得た。
上記式(15)の化合物を含む反応液中にモルフォリン
3.5部を加え、昇温し、85〜90℃の温度でpH値を7に維
持しながら8時間反応させた。
次いで同温度で塩化ナトリウムにて塩析し、結晶をろ
別した。80℃で乾燥して式(16)の化合物64.0部を得
た。
(λmax616nm、20%ピリジン水溶液中) 実施例2. 実施例1で得られた式(16)の染料2部を熱湯200部
に溶かし、無水硫酸ナトリウム10部および水800部を加
えて染浴とする。この中へセルロース繊維(ビスコース
レーヨン)の布30部を浸漬し、撹拌しながら徐々に90℃
に昇温し、このまま30分間染色する。その後水洗、乾燥
し染着性良好な青色染色物が得た。このものの耐光、湿
潤、塩素水堅牢度がすぐれていた。
尚、上記方法で得られた染色物50部をポリアミン系フ
ィックス剤浴(フィックス剤2部を水1000部に溶解して
得たもの)に入れ、60℃の温度で20分間浸漬した後、水
洗、乾燥する。こうして得られた染色物のフィックス剤
処理による変退色は認められなかった。
実施例3. 実施例1で得られた式(16)の染料1部を水1000部に
溶解し、染浴を調製する。この染浴に叩解クラフトパル
プ300部(絶乾パルプ30部、叩解度35°SR)を加えて室
温で15分間撹拌した後、ロジンサイズ(30%水溶液)1
部を加え、更に10分間撹拌後、結晶硫酸アルミニウム3
部を加えて、20分間撹拌する。次いでJIS P−8209(パ
ルプ試験用手スキ紙調製方法)に記載の方法に準じ抄
紙、乾燥すると、青色に着色された紙をえた。このもの
は耐光堅牢度、耐塩素水堅牢度が良好であった。
実施例4. 実施例1で得られた式(16)の染料10部を水1000部に
溶かしアニオン系表面サイズ剤2部を加えた後、溶液pH
を8.0に調整しサイズプレス塗工液とする。この液をサ
イズプレス機に送りステキヒトサイズ度7秒の弱サイズ
紙を着色すると均染性良好な青色に着色された紙が得ら
れた。このものは耐光堅牢度、耐塩素水堅牢度が良好で
あった。
実施例5〜8. 実施例1におけるモルフォリンの代わりにモノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、グリシン、タウリン
を用い、実施例1に準じ合成したホルマザン化合物を用
いて、実施例2と同様にレーヨン布の染色を行った。こ
れらの染色物は染色性及び堅牢度がすぐれていた。表1
には合成した化合物の構造式とレーヨン布に染色したと
きの色相及び化合物の20%ピリジン水溶液中でのλmax
を示した。
実施例9. 塩化シアヌル3.8部を水20部、氷40部、10%リポノッ
クスNA(ライオン(株)製、分散剤)水溶液0.5部から
なる溶液中に撹拌下加えた。30分撹拌後、10℃以下に維
持しながら実施例1に準じ合成した式(14)のホルマザ
ンアミノ化合物12.8部を含む溶液を注加した。その後、
10℃前後で10%ソーダ灰水溶液によりpH値を6〜8に維
持しながら2時間反応させた。
その後、4,4′ジアミノジフエニルエタン1.0部を水20
部中に弱酸性で溶解させた溶液を上記反応液中に添加し
た。この混合物を昇温し、50〜60℃の温度で10%ソーダ
灰水溶液によりpH値を6〜8に維持しながら6時間反応
させて式(17)の化合物を得た。
上記式(17)の化合物を含む反応液中にモルフォリン
3.5部を加え、昇温し、85〜90℃の温度でpH値を7前後
に維持しながら8時間反応させた。次いで同温度で塩化
ナトリウムにて塩析し、結晶をろ別した。80℃で乾燥し
て式(18)の化合物24.4部を得た。
(λmax614nm、水溶液中) 実施例10〜16. 実施例9における4,4′−ジアミノジフエニルエタン
の代わりに種々のジアミン類を用い、又モルフォリンの
ほかにモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、グ
リシン、タウリンを用いて、実施例1に準じ合成したホ
ルマザン化合物を用いて実施例2と同様にレーヨン布の
染色を行った。これらの染色物は染色性及び堅牢度がす
ぐれていた。表2には、合成した化合物の構造式とレー
ヨン布に染色したときの色相及び化合物の水溶液中での
λmaxを示した。
実施例17〜23. 実施例9における4,4′−ジアミノジフエニルエタン
の代わりに種々のジアミン類を用い、又モルフォリンの
ほかにモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、グ
リシン、タウリンを用いて実施例1に準じ合成したホル
マザン化合物を用いて実施例4と同様に紙の着色を行っ
た。これらの着色紙は染色性及び堅牢度がすぐれてい
た。表3には合成した化合物の構造式と紙を着色したと
きの色相及び化合物の水溶液中でのλmaxを示した。
実施例24. 実施例16に記載の化合物30部、水970部より成るパッ
ド浴1000部で木綿ギャバジンをパッドし、絞り率60%に
絞り中間乾燥を行う。引き続いて無水硫酸ナトリウム10
0部、水800部からなる処理浴にて90℃で60分間ジッカー
染色試験機にて染色を行う。次いで水洗後アニオン系活
性剤2部を含む水溶液1000部を用い95〜100℃で10分間
ソーピングを行い水洗乾燥することにより染着性良好な
しかも耐光、耐湿潤堅牢度のすぐれた青色の染色物が得
られた。
実施例25. 実施例9に記載の式(18)化合物0.02部と水50部から
なる水溶液を調製し、これに広葉樹晒クラフトパルプ
(叩解度40°SR)を2部(絶乾パルプ)を加え、室温で
10分間撹拌し、0.04部のロジン系サイズ剤(50%水溶
液)を加え、更に10分間撹拌した後、結晶硫酸アルミニ
ウム0.06部加え撹拌を続ける。
次いでJIS P−8209(パルプ試験用手スキ紙調製方
法)に記載の方法に準じ、抄紙、乾燥して青色に着色さ
れた紙を得た。このものは耐光堅牢度、耐水堅牢度が良
好であった。
比較試験 本発明の化合物と公知染料等との比較試験を次の方法
により実施した。
1) 繊維に対する染色性試験 比較試験結果欄に示す本発明の化合物或いは公知染料
1部、無水硫酸ナトリウム10部、水1000部を用いて染浴
を仕立て、この染浴に50部のレーヨンモスリンを浸漬
し、40℃より30分間で90℃まで昇温した。
その後、同温度で30分間染色し、水洗乾燥した。
2) 堅牢度試験 まず標準染色濃度に濃度を一致させたレーヨンモスリ
ン染色物を調製した。(染料又は化合物以外の染色条件
は1)項に準じて染色を行った。)次いでこの染色物50
部をポリアミン系フィックス剤、2部を含む水溶液1000
部の中に浸漬し、60℃にて20分間処理後、水洗乾燥して
堅牢度試験用の試料とした。
〈堅牢度試験条件〉 耐光;JIS L0842(1971) 洗濯;JIS L0844(1973)A−4法 塩素;JIS L0884 強試験 〈判定及び結果の表示〉 耐光;変退色の程度をブルースケール(日本規格協会)
にて判定。
洗濯;レーヨン、絹付白布への汚染の程度を汚染用グレ
ースケール(JIS L0805)にて判定。
塩素;変退色の程度を変退色用グレースケール(JIS L0
804)にて判定。
3) 紙に対する染色性試験 比較試験結果欄に示す本発明の化合物或は公知染料0.
02部と水50部からなる水溶液を調製し、これに広葉樹晒
クラフトパルプ(叩解度40°SR)を2部(絶乾パルプ)
を加え、室温で10分間撹拌し、0.04部のロジン系サイズ
剤(50%水溶液)を加え、更に10分間撹拌した後、結晶
硫酸アルミニウム0.06部加え、撹拌を続ける。
次いでJIS P−8209(パルプ試験用手スキ紙調製方
法)に記載の方法に準じ抄紙、乾燥する。得られた抄造
紙を用いて、染着性、耐光堅牢度の試験を実施した。
尚、耐光堅牢度の試験条件はJIS L0842(1971)に準
じ行った。又判定値はブルースケールにて判定し溶解度
は前記繊維の試験結果に記載の様に○,△,×で表し
た。
以上の結果から本発明の化合物は、繊維の染色におい
て公知染料に比し、染色性に優れ且つ諸堅牢度も優れて
いることが判る。又紙の染色においても公知染料に比し
溶解度が良く、且つ耐光堅牢度に優れていることが判
る。
発明の効果 原料としてダイアニシジン系化合物を用いることな
く、セルロース系材料の染色又は着色に供して、染色性
(着色性)が良好ですぐれた堅牢度を与えるホルマザン
化合物がえられた。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で式(1) 〔式(1)においてRは水素、スルホン酸基、水酸基、
    クロル、メトキシ基、カルボキシル基、メチル基又はエ
    チル基を、Xは (Yは −NHC2H4OH,−N(C2H4OH)2,−NHCH2COOH又は−NHC2H4S
    O3Hを表す)又は (Yは前記と同じ意味を、又Qは をそれぞれ表す)をそれぞれ表す〕 で表されるホルマザン化合物
  2. 【請求項2】遊離酸の形で式(1)で表されるホルマザ
    ン化合物を用いる事を特徴とするセルロース系材料の染
    色法
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