JP2510014Y2 - 繊維板 - Google Patents

繊維板

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JP2510014Y2
JP2510014Y2 JP1991025404U JP2540491U JP2510014Y2 JP 2510014 Y2 JP2510014 Y2 JP 2510014Y2 JP 1991025404 U JP1991025404 U JP 1991025404U JP 2540491 U JP2540491 U JP 2540491U JP 2510014 Y2 JP2510014 Y2 JP 2510014Y2
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wood
phytoncide
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wood fiber
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Inventor
富泰 本多
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株式会社ノダ
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  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Debarking, Splitting, And Disintegration Of Timber (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、防虫、防菌、芳香作用
を兼ね備えた繊維板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、建築工法や建築材料等の進歩によ
って、また防音、防火、省力エネルギーの要求に伴っ
て、家屋や各室の気密性が著しく向上されてきている。
ところが、気密性が向上されると、その反面、家屋や各
室において空気が滞留し、湿度が上昇するために、生活
臭が抜けず、また結露が発生しやすくなる等の問題が生
ずる。これらの問題は、特に、台所、洗面所、風呂場、
押入れ等の収納部、居室等において顕著であり、生活臭
による不快感を伴い、また結露・湿気によるカビ、ダ
ニ、細菌、ゴキブリ等の発生や繁殖に適した環境が作ら
れることとなるためにこれらの温床となり、人体に対し
ても有害であり、環境衛生及び健康に悪影響を及ぼす原
因となっていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】このような現状に鑑
み、防虫・防腐薬剤で処理した建築材料が一部において
提供されているが、処理薬剤による人体への影響を考慮
すると、必ずしも満足すべき解決手段とはなり得ないも
のであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる問題を解決するた
めに鋭意工夫の末に創案された本考案は、木材を解繊し
て得られる木質繊維を、フィトンチッドを混合して成る
接着剤を介して圧締接着して成ることを特徴とする繊維
板である。
【0005】本考案の繊維板を製造するための処理工程
順序が図1に示されている。
【0006】木質繊維は、例えばスギ、ヒノキ、ヒバ、
マツ、シラカバ、マキ、ネズコ、クスノキ、クヌギ、イ
チョウ、ツバキ、ラワン、カポール、クリ、ポプラ、ヤ
ナギ等の針葉樹材、広葉樹材の一種又は複数種が適宜混
合されたものを木材チップとし、これを高温高圧蒸気で
蒸煮して脱脂軟化処理した後、解繊装置によって解繊し
て得られ、風送乾燥により所定含水率に調整される。木
質繊維に代えて、サトウキビ、トウモロコシの茎、ヤシ
殻等を解繊して得られるバヤスを代用することもでき
る。
【0007】このようにして得られた木質繊維をダクト
を介して風送乾燥しつつ混合装置に搬送し、該混合装置
内において、フィトンチッドが添加混合された接着剤が
塗布される。該接着剤は、木材チップの解繊時に同時に
添加しても良く、また解繊後の風送時にダクト内に添加
しても良い。フィトンチッドとは、天然木(幹、枝、
葉、根株、木皮、樹脂等)を蒸留、圧搾、溶媒抽出等に
よって精製して得られる精油であって、具体的には、α
−ピネン、β−ピネン、ジペンテル、リモネン、テルピ
ノレン等のモノテルペン、カジネン、ロンギホレン等の
セスキテルペン、カンホレン、ミレン等のジテルペン等
のテルペン=(C58)n=を主成分とするものであっ
て、一般にテレピン油と呼称されている。フィトンチッ
ドの樹種は、スギ、ヒノキ、ヒバ、マツ、シラカバ、マ
キ、ネズコ、クスノキ、クヌギ、イチョウ、ツバキ等任
意のものであって良い。
【0008】フィトンチッドは、精油状態(溶剤希釈す
る場合もある)のまま、又はエマルジョンタイプとして
接着剤に添加混合され、或は精油を内部に封入したマイ
クロカプセルタイプのものを用いてこれを水、合成樹脂
等に分散した状態で、接着剤に添加混合される。精油状
態で使用されるフィトンチッドは大気中への放散が比較
的早いため速効性であって短期効果が大きく、またエマ
ルジョンタイプやマイクロカプセルタイプとして使用さ
れる場合は遅効性・持続性であって長期効果が期待でき
る。更に、エマルジョンタイプやマイクロカプセルタイ
プの場合には、エマルジョン外皮又はマイクロカプセル
外殻を構成する物質や外皮・外殻の厚さを変えることに
より、フィトンチッドの放散量を適宜コントロールする
ことができる。
【0009】フィトンチッドは、樹種によって多少異な
るものの、殺菌、殺ダニ、殺虫、殺綜虫、抗微生物、抗
菌、薬理、脱臭、芳香、鎮静等の多くの作用を持つ。例
えばスギのフィトンチッドは特に殺菌、殺ダニ、脱臭作
用に優れ、ヒバのフィトンチッドは特に抗微生物、殺菌
作用に優れ、ヒノキのフィトンチッドは特に抗菌、脱臭
作用に優れ、トガサワラ及びトドマツのフィトンチッド
は特に殺虫、殺菌、殺綜虫作用に優れ、シラカバのフィ
トンチッドは特に抗菌、殺虫作用に優れ、ている。また
フィトンチッドは人体に対する森林浴効果を発揮し、環
境衛生及び健康上の効果も優れている。
【0010】本考案において接着剤中に添加混合される
フィトンチッドは、圧締接着すべき木質繊維と同じ樹種
材より得られるものであっても、又該木質繊維と異なる
樹種材より得られる1種又は複数種のフィトンチッドで
あっても良く、更には該木質繊維と同じ樹種材より得ら
れるものと異なる樹種材より得られるものとを混合して
用いても良い。
【0011】接着剤としては尿素樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル樹脂、或はそれらの変性樹脂接着
剤、イソシアネート系接着剤、合成ゴム系接着剤等の熱
硬化性又は熱可塑性の接着剤から任意選択される一種又
は複数種が用いられる。
【0012】木質繊維は風送乾燥ダクト中を風送搬送さ
れ、木質繊維マットとされた後、定寸に裁断され、更に
ホットプレス、コールドプレス等の圧締装置により圧締
成形一体化されて、本考案の繊維板が得られる。
【0013】
【実施例】本考案の繊維板を製造するための具体的方法
の数例を以下に挙げる。
【0014】トガサワラの木材チップを蒸煮装置を用い
て高温高圧蒸気下で蒸煮して脱脂軟化処理した後、解繊
装置によって解繊して、トガサワラ木質繊維を得る。こ
の木質繊維を風送乾燥して含水率を調整しつつ混合装置
に投入する。混合装置では、該木質繊維樹木と同樹種材
であるトガサワラより得られる精油をエマルジョンタイ
プとしたフィトンチッドを添加混合した接着剤を塗布す
る。接着剤の塗布は、木材チップの解繊時に解繊装置に
より添加することによって、また解繊後の風送時にダク
ト内に添加することによって行っても良い。接着剤を添
加された木質繊維を風送搬送して木質繊維マットを形成
し、定寸裁断し、圧締装置にて成形一体化して繊維板と
する。
【0015】ラワンの木材チップを上記と同様に処理し
てラワン木質繊維を得た後、混合装置に投入して、該木
質繊維樹木と異なる樹種材であるヒバより得られる精油
を封入して成るマイクロカプセルを添加混合した接着剤
を塗布する。接着剤を塗布添加された木質繊維を風送搬
送して木質繊維マットを形成し、定寸裁断し、圧締装置
にて成形一体化して繊維板とする。
【0016】上記と同様にして得られたラワン木質繊維
を混合装置に投入して、該木質繊維樹木と異なる樹種材
であるヒバより得られる精油をエマルジョンタイプとし
てフィトンチッドと、スギより得られる精油をエマルジ
ョンタイプとしたフィトンチッドとの二種混合フィトン
チッドを添加混合した接着剤を塗布する。接着剤を塗布
添加された木質繊維を風送搬送して木質繊維マットを形
成し、定寸裁断し、圧締装置にて成形一体化して繊維板
とする。
【0017】
【考案の効果】多くの優れた作用を有するフィトンチッ
ドが添加された接着剤を用いて木質繊維が接着圧締成形
一体化されて繊維板とされているので、接着剤に添加さ
れたフィトンチッドが徐々に大気中に放散され、その作
用が長期間に亙って発揮される。木質繊維と同樹種材の
フィトンチッドが添加される場合は、該フィトンチッド
の放散がより長期間に亙って行われる。木質繊維と異な
る樹種材のフィトンチッドが添加される場合は、その芳
香効果によって異なる木質感を表すことができる。例え
ば、広葉樹材の木質繊維を用いながら針葉樹材に或はそ
の逆に模したり、低級材を高級材に表したりすることが
できる。複数種のフィトンチッドを混合して接着剤に添
加することにより、各々のフィトンチッドの有する作用
を任意に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案による繊維板の製造工程を概略的に示
す図である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材を解繊して得られる木質繊維を、
    フィトンチッドを混合して成る接着剤を介して圧締接着
    して成ることを特徴とする繊維板。
JP1991025404U 1991-03-22 1991-03-22 繊維板 Expired - Lifetime JP2510014Y2 (ja)

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JPH04113909U JPH04113909U (ja) 1992-10-06
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