JP2509646B2 - 油圧発生設備の異常監視装置 - Google Patents

油圧発生設備の異常監視装置

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JP2509646B2 JP31211087A JP31211087A JP2509646B2 JP 2509646 B2 JP2509646 B2 JP 2509646B2 JP 31211087 A JP31211087 A JP 31211087A JP 31211087 A JP31211087 A JP 31211087A JP 2509646 B2 JP2509646 B2 JP 2509646B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は油圧発生設備の異常監視装置に係り、特にタ
ービンプラント等において軸受や油圧駆動機器に供給す
る潤滑油または作動油の異常状態を迅速に検出し、異常
発生箇所を早期に発見して迅速な対応処置を可能とする
油圧発生設備の異常監視装置に関する。
(従来の技術) タービン等の回転機械の軸受または減速機に使用され
ている潤滑油、油圧サーボ弁を始めとする制御装置を駆
動する作動油など多種の油を高圧で供給する油圧発生設
備が、各種プラント内に設けられている。これらの油圧
発生設備の機能を常に適正に維持するため、油の性状管
理が連続的に実施されている。すなわち、潤滑油または
油圧作動油に水分が混入して劣化したり、油に汚染物が
多量に含有されると、軸受、減速機、油圧ポンプ、サー
ボ弁など系内機器の不具合や損傷を誘発する。
したがって一般に油圧発生設備には、油の劣化等の性
状の変化を連続的に測定監視する異常監視装置が設けら
れている。
この異常監視装置としては例えば実開昭61−67564号
公報に開示されており、具体的には第4図に示すように
油圧作動油1を貯留した油タンク2内に水分センサ3お
よび粘度センサ4を配設し、上記水分センサ3および粘
度センサ4からの検出信号を測定部5に入力し、油の性
状の異変を検知し、異常を判定表示するものである。
測定部5は、測定器6と、判定器7と、設定器8と、
表示器9とから構成され、水分センサ3および粘度セン
サ4からの検出信号は測定器6により数値的に演算さ
れ、その演算信号は判定器7に入力される。判定器7
は、予め設定された判定条件を設定器8から受け、上記
演算信号と判定条件とを比較して、その偏差が所定幅以
上に拡大した段階で異常ありと判定し、その旨を表示器
9に表示するとともに図示しない警報器によって運転員
に異常発生を告知する。
なお第4図に例示した異常監視装置における測定項目
は、油中の水分量および粘度であるが、この他に油の汚
染度、比重、塩素含有量、色相等の測定項目が採用され
る場合もある。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の異常監視装置は連続的に油の性状を監視し、異
常が発生した場合は表示器に自動的に表示されるもので
あるため、従来から実施されていた運転員による定期的
な油サンプリングによる検査分析法と比較して、運転員
の管理業務の負荷を大幅に軽減し得るものであるが、次
のような問題点も有する。
まず潤滑油、作動油の性状を検出する各種のセンサ
は、一般に大容量を有する油タンク2内に設置されてい
るため、検出の感度、応答性が極めて低い欠点がある。
すなわち、例えば水分や汚染物質が軸受部、冷却器、
配管等から系内に混入した場合、最終的な検出部となる
油タンク内の大量の作動油等によって水分や汚染物質が
希釈されるためセンサで検出し得ない場合がある。また
検出したとしても、油タンク内において、一様な汚染分
布または一様な水分量分布に達して始めて検出されるこ
とになり、損傷事故が発生してから時間がかなり経過し
てから検出されることになり、迅速な対応が実施できな
いおそれがある。
また混入した水分または汚染物は、最終的に油タンク
内に集積されて設備全体としての異常状態が把握される
のみであり、例えば水分等の混入が軸受部の損傷に起因
するものか、または油の冷却器の破損によるものか等の
異常発生箇所を特定することが困難であった。そのた
め、原因追求に多大な時間と労力とを要し、故障箇所に
対応した補修計画の立案や補修の実施が困難である欠点
があった。
さらに、突発的な異常発生時においても、警報表示等
で運転員や作業員に注意を促すのみであり、その後の処
置対策まで直結しない問題点もある。すなわち運転中の
機器が損傷し、異常事態が突発的に発生し、その損傷が
急激に進行するような事態にあっても、原因追求に時間
を要し、系統の切替え操作等の処置が遅延し、大きな事
故に発展する危険性も考えられる。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもの
であり、油に含有される水分量や汚染物質量を連続的
に、かつ迅速に検出し、損傷事故等の初期段階で異常傾
向を把握し、異常や劣化傾向にある構成機器を具体的に
特定するとともに、故障機器を有する系統を自動的に切
り離し、正常な系統に切替えることを可能として、機器
の信頼性およびプラントの稼動率を大幅に向上し得る油
圧発生設備の異常監視装置を提供することを目的とす
る。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明に係る油圧発生設備の異常監視装置は、軸受、
油圧機器に循環させる潤滑油または作動油等の油を貯留
する貯留タンクと、貯留タンクの油を昇圧し、吐出配管
を経て軸受、油圧機器に送給する複数の油圧ポンプと、
軸受、油圧機器から戻り配管を経て貯留タンクに戻る戻
り油を冷却する複数の冷却器と、油圧ポンプの二次側か
ら分取した吐出油と冷却器の二次側から分取した戻り油
とを選択的に収容する小容量の油監視用タンクと、吐出
油と戻り油とを選択的に油監視用タンクに導入する切替
弁と、上記油監視用タンク内に配設され、油に含有され
る水分量を検出する水分センサおよび油の汚染度を検出
する汚染度センサと、上記水分センサおよび汚染度セン
サからの検出信号の経時変化から故障系統を特定し、故
障した油圧ポンプ系または冷却器系を正常系統に自動切
替する演算処理制御器とを備えることを特徴とする。
(作用) 上記構成の油圧発生設備の異常監視装置によれば、小
容量の油監視用タンクが設けられ、この油監視用タンク
内に選択的に導入される吐出油と戻り油に含有される水
分量や汚染度がセンサによって検出される。従って従来
の大容量の油タンク内における油の水分量、汚染度を検
出していた場合と比較して、水分や汚染物質が希釈され
ることがなく、水分量および汚染度が迅速かつ高感度で
検出され機器の異常が早期に発見される。従って事故に
対する処置を迅速に実施することができる。
また水分センサおよび汚染度センサからの検出信号の
変化量が演算処理制御器によって演算比較され、その比
較した結果から故障箇所が迅速に特定されるため、故障
箇所に対応した補修計画の立案および補修を早急に行う
ことができる。
さらに故障系統にある油圧ポンプまたは冷却器が正常
系統にあるものに自動的に切替えられるため、故障機器
の継続使用による被害の拡大が防止され、機器およびプ
ラント全体の信頼性を大幅に向上させることができる。
(実施例) 次に本発明の一実施例について添付図面を参照して説
明する。第1図は本発明に係る油圧発生設備の異常監視
装置の一実施例を示し、油圧作動油1を大量に収容した
油タンク2を有し、また油タンク2から軸受・油圧機器
10へ油圧作動油1を送給する吐出配管11に2基の油圧ポ
ンプ12a,12bが並列に設けられる。
一方、軸受・油圧機器10から油タンク2へ戻り油を返
送する戻り配管13には、戻り油を冷却する2基の冷却器
14a,14bが並列に配設される。
上記油圧ポンプ12および冷却器14は、いずれも一方が
故障した際に互いの機能を補完し連続運転ができるよう
に100%容量のものが予備として設けられている。
油圧ポンプ12a,12bの吸込側には吸込ストレーナ15a,1
5bが設けられる。吐出側には、吐出ストレーナ16a,16b
および逆止弁17a,17bが設けられる。逆止弁17a,17bの2
次側は、共通した吐出配管11を経由して軸受、油圧機器
10に接続される。
また、冷却器14a,14bの1次側には、冷却器切替弁18
a,18bが配設されており、この冷却器切替弁18a,18bは通
常運転時において、一方が開放され、他方は閉止されて
いる。第1図の例では冷却器切替弁18aが全開され、冷
却器切替弁18bは全閉であり、冷却器14aのみが運転され
ていることを示している。
さらに油タンク2と比較して小容量の油監視用タンク
19が油タンク2の上方に設けられる。この油監視用タン
ク19と油圧ポンプ12の2次側の吐出配管11とは、切替弁
20を介装した吐出油監視配管21で接続されている。また
上記切替弁20と、各冷却器14a,14bの2次側とは、戻り
油監視配管22で接続されている。切替弁20は、その切替
操作により、吐出油監視配管21および戻り監視配管22を
選択的に油監視用タンク19に連通させる。
上記油監視用タンク19は、傾斜した底板19aを有し、
その最低部から油タンク2に連通するドレン管23と、上
部側壁から油タンク2に連通するオーバーフロー管24と
を有し、さらに底板部19aに汚染度センサ25が配設され
る一方、油面部に水分センサ26が配置されている。な
お、監視対照となる油の比重が水より小さい場合は水分
センサ26は油監視用タンク19の下部に配設される。
さらに上記センサからの検出信号を演算処理し、異常
の発生を判定して、作動機器を切替える演算処理制御器
27が警報器28とともに設けられる。
上記のように構成した油圧発生設備の油連続監視装置
において、軸受・油圧機器10を循環して油タンク2に還
流する戻り油は、冷却器14aの2次側から分岐した戻り
油監視配管22を経て一部が油監視用タンク19に導入され
る。
この戻り油監視配管22を流通する油量は、戻り油全体
油量と比較すると少量である。しかし、油タンク2と比
較して容量が十分に小さい油監視用タンク19に戻り油が
収容され、また水分センサ26が油中の水分量を検知し易
い位置に配設されているため、油中に含有される水分が
増加した場合、迅速かつ高感度で異常の検知がなされ
る。すなわち、戻り油中の水分は、油タンク2内に貯留
した大量の油圧作動油1と混合して希釈される前に油監
視用タンク19内で水分量が検出されるため、従来法と比
較して、検出感度および検出速度が大幅に向上する。ち
なみに従来の装置によれば、戻り油配管における油の水
分含有量がXppmである場合、油タンク2内においては戻
り油が他の油圧作動油により希釈されるため全体の水分
含有量はXの数十分の1に低下してしまう。
一方本実施例によれば、油は測定前に希釈されること
なくXppmのままで水分センサ26に接するため、高い検出
感度で水分量が検出され、かつ水分監視が時間遅れを伴
うことなく、迅速になされる。なお、水分センサ26から
の検出信号は演算処理制御器27に送信される。
一方、戻り油に含有される汚染物質は、水分量の検出
と同様にして油監視用タンク19に配設した汚染度センサ
25によって検出される。ここで汚染物質の比重は一般に
油の比重よりも大であるため、タンク底部に沈積し易
い。その特性を利用して油監視用タンク19の底板19aは
第1図に示すように傾斜して構成し、金属片、ごみ等を
汚染物質が集積し易い底板19aの最低部に汚染度センサ2
5を配設して、その検出感度を高める工夫がなされてい
る。
油中に含まれる汚染物質の検出は、前述の水分量を検
出する場合と同様に、油タンク2内に戻り油が返送され
る前段階で、すなわち希釈される前に行なわれるため
に、早期かつ高感度で異常検知が可能である。
また、油圧ポンプ16aの吐出側を流れる吐出油と、軸
受・油圧機器10からの戻り油とは、切替弁20の切替操作
によって選択的に油監視用タンク19内に導入され、吐出
油および戻り油の水分量および汚染度が個別に検出され
る。
汚染度センサ25からの検出信号は水分センサ26からの
検出信号とともに演算処理制御器27に送信される。
次に水分センサ26および汚染度センサ25から演算処理
制御器27に送信された検出信号の処理手順について第2
図および第3図を参照して説明する。第2図は、水分量
の検出信号の処理手順を示す流れ図である。
まず第1図に示すように冷却器14aを使用した運転モ
ードにおいて、水分センサ26は、任意の時刻T1,T2,T3
…T10における戻り油の水分含有量αA1,αA2,…αA10
を逐次、演算処理制御器27に送信する。演算処理制御器
27は下記(1)式に従って水分含有量の時間平均値αA
および、変化率 を演算し、演算結果を第1比較判定器29に送る。
ここで、時間平均値αAが基準値Aを超える場合、あ
るいは水分含有量の時間的増加傾向を示す変化率 が基準値Bを超える場合は、系内に水洩れが発生したと
判定され、警報器30に「水洩れ」が表示される。
なお、本実施例では、水分含有量の平均値として時間
平均値αAを採用して測定誤差の影響を緩和している
が、時刻T1,T2の選択によっては、各検出値αA1,…を
使用することもできる。
「水洩れ」が警報表示されると同時に、この「水洩
れ」箇所の特定がなされる。すなわち、この水漏れが冷
却器14aの例えばチューブからの漏洩に起因するもの
か、あるいはより上流の軸受部、油圧機器10における水
分混入に起因するものかを、特定するために、冷却器切
替弁自動切替器31から切替信号32が発信され、冷却切替
18bが全開される一方、冷却器切替弁18aが全閉される。
次に冷却器14bが使用された状態で時刻T11,T12,…T
20における水分含有量αB1,αB2,…αB10が逐次測定
され、演算処理制御器27へ送信される。演算処理制御器
27は、下記(2)式に従って水分含有量の時間平均値α
Bおよび変化率 を演算し、演算結果を第2比較判定器33に送る。
ここで時間平均値αBが冷却器14aを使用した場合の時間
平均値αAよりさらに大きい場合(αB>αA)、あるい
は変化率 が冷却器14aを使用した場合の変化率 より大きい場合 には冷却器14a,14bに異常はないものと判断される。す
なわち、冷却器14aを冷却器14bに切替えても油監視用タ
ンク19内において、蓄積される水分量は、増加する傾向
にあるため、この水洩れは冷却器14a,14bの上流側にあ
る軸受・油圧機器10等の他の機器で発生していると判定
され、その旨、表示器34に表示される。
一方、冷却器14aのチューブが破損して水洩れを生じ
ている場合におけるその異常検出手順は次の通りであ
る。すなわち冷却器14aの使用状態における水分センサ2
6が検出値を第1比較判定器29が比較し、異常が発生し
たと判定し、警報器30に「水洩れ」を表示する。この時
点では故障箇所の特定は未だ不可能である。
次の冷却器切替弁18a,18bが動作し、使用する冷却器
が冷却器14bに切替わる。冷却器14bは健全であるから、
冷却器14bの2次側を流れる戻り油には水分は含有され
ない。そのため油監視用タンク19内に浮游残留していた
水分は水分水分を有しない戻り油によって希釈されるた
め、水分センサ26により検出される水分量の時間平均値
αBおよび変化率 は、切替前における冷却器14を使用した場合の時間平均
値αAおよび変化率 と比較して減少し、下記(3)(4)式が成立する。
このときは冷却器14aから水分漏洩事故が発生したと
第2比較判定器33が判定し、表示器34に「冷却器よりの
水洩れ」を表示する。
次に、汚染度センサ25からの検出信号の処理手順につ
いて第3図に示す流れ図を参照して説明する。
戻り油監視配管22を経て油監視用タンク19内に導入さ
れた、戻り油は、汚染度センサ25によって、汚染度が検
出される。汚染度センサ25は時刻T1,T2…T10における
戻り油の汚染度βA1〜βA10を逐次、演算処理制御器27
に送信する。演算処理制御器27は、下記(5)式に従っ
て、汚染度の時間平均値βAおよび変化率 を演算し、演算結果を第1比較判定器29に送る。
ここで時間平均値βAが基準値Cを超える場合、また
は汚染度の変化率 が検知された場合は、系内の機器において、汚染物が混
入する異常箇所が発生したと判定され、警報器30に「汚
染度増加」を表示する。
「汚染度増加」が表示されると、この汚染度の増加を
招いた箇所を特定するために、第1図に示すように切替
弁自動切替器35から切替信号36が発信され、その切替信
号36を受けて切替弁20が動作し、油監視用タンク19に連
通していた戻り油監視配管22が閉止され、吐出油監視用
配管21が油監視用タンク19に連通するように切替わる。
そして、時刻T11〜T20における吐出油の汚染度βB1
βB10が逐次測定され、演算処理制御器27へ送信され
る。演算処理制御器27は、汚染度の時間平均値βBおよ
び変化率 を演算し、第2比較判定器33に送る。
このとき、時間平均値βBが戻り油の場合よりもさら
に増大する場合は、中間に配置した軸受・油圧機器10ま
たは冷却器14の損傷による汚染物の混入は考えられず、
油圧ポンプ12または吸込ストレーナ15等の油圧発生装置
廻りに異常が生じていると判定され、表示器34に「油圧
発生装置の損傷」が表示される。そして、従来まで運転
していた油圧ポンプ12aを停止し、待機していた油圧ポ
ンプ12bに運転が切替わるように切替信号37によって制
御される。
一方、軸受・油圧機器10に損傷が発生し、該損傷部か
ら汚染物質が系内に混入した場合における異常検出手順
は次の通りである。すなわち、戻り油に含有される汚染
物質量は汚染度センサ25によって検出され、その検出信
号によって第1比較判定器29が異常ありと判定し、警報
器30に「汚染度増加」を表示する。
次に切替弁20を動作させて、吐出油を油監視用タンク
19に導入すると、油監視用タンク内19に残留していた汚
染物質は、汚染物を含まない吐出油によって希釈される
ため、汚染度の時間平均値βBおよびその変化率 は、戻り油の場合の時間平均値βAおよび変化率 と比較して減少する。
従って、吐出配管11と戻り油監視配管22との間に配設
されている軸受・油圧機器10に損傷等の異常が発生した
ことが判明し、表示器34に「軸受部・油圧機器の損傷」
がランプ表示される。
このように本実施例に係る油圧発生設備の異常監視装
置によれば、油に含有される水分量および油の汚染度
が、小容量の油監視用タンク19において、迅速かつ高い
検出感度で測定されるため、異常発生時における処置を
迅速に実施することができる。
また、系内を流通する吐出油と戻り油とに含有される
水分量および汚染物量を個別に測定し得る機構を設けて
おり、両者の検出値の変化から故障機器を特定すること
が可能となる。そのため、油圧装置、軸受部や油圧機
器、冷却器の故障機器に対応した処置を個別にとること
ができる。
また故障機器を正常な機器に自動的に切替えることが
できるため、故障による被害の拡大が防止され、機器お
よびプラント全体の信頼性を向上することが出来る。
なお本発明は上記実施例の他に次のような構成機器を
有する油圧発生設備の異常監視装置として有効である。
すなわち蒸気タービンプラントの軸受潤滑油系統のよう
に油圧ポンプ出口側に冷却器が設けられている場合は、
冷却器出口側と軸受部・油圧機器との間に油監視用タン
クおよび各種検出器を設置することにより同様の効果を
得ることができる。
また、作動油等の比重が水の比重よりも小さい場合、
油に含有された水分は油監視用タンク19の底部に沈積す
るため、その場合には第1図に示す汚染度センサー25と
同様に油監視用タンク19の底部に水分センサ26を設置す
ることにより高い水分検出感度を得ることができる。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明に係る油圧発生設備の異常監視装
置によれば、油タンクと比較して小容量の油監視用タン
クが設けられ、この油監視用タンク内に選択的に導入さ
れる吐出油と戻り油とに含有される水分量や汚染度がセ
ンサによって検出される。従って大容量の油タンク内に
おいて水分量汚染度を検出していた従来例と比較して、
水分や汚染物質が希釈されることがなく、迅速かつ高感
度で検出され、異常が早期に発見される。従って事故に
対して迅速な対応処置をとり得る。
また水分センサおよび汚染度センサからの検出信号の
変化量が演算処理制御器によって演算比較され、その演
算結果から故障系統が迅速に特定されるため、故障箇所
に対応した補修計画の立案および補修を早期に行うこと
ができる。
さらに故障系統にある油圧ポンプまたは冷却器が正常
系統にあるものに自動的に切替えられるため、故障状態
の継続による損傷の拡大が防止され、機器およびプラン
ト全体の信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る油圧発生設備の異常監視装置の一
実施例を示す構成図、第2図は水分センサからの検出信
号の処理手順を示す流れ図、第3図は汚染度センサから
の検出信号の処理手順を示す流れ図、第4図は従来の異
常監視装置の構成を示す系統図である。 1…油圧作動油、2…油タンク、3…水分センサ、4…
粘度センサ、5…測定部、6…測定器、7…判定器、8
…設定器、9…表示器、10…軸受・油圧機器、11…吐出
配管、12,12a,12b…油圧ポンプ、13…戻り配管、14,14
a,14b…冷却器、15,15a,15b…吸込ストレーナ、16,16a,
16b…吐出ストレーナ、17,17a,17b…逆止弁、18,18a,18
b…冷却器切替弁、19…油監視用タンク、19a…底板、20
…切替弁、21…吐出油監視配管、22…戻り油監視配管、
23…ドレン管、24…オーバフロー管、25…汚染度セン
サ、26…水分センサ、27…演算処理制御器、28…警報
器、29…第1比較判定器、30…警報器、31…冷却器切替
弁自動切替器、32…切替信号、33…第2比較判定器、34
…表示器、35…切替弁自動切替器、36…切替信号、37…
切替信号。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸受、油圧機器に循環させる潤滑油または
    作動油等の油を貯留する貯留タンクと、貯留タンクの油
    を昇圧し、吐出配管を経て軸受、油圧機器に送給する複
    数の油圧ポンプと、軸受、油圧機器から戻り配管を経て
    貯留タンクに戻る戻り油を冷却する複数の冷却器と、油
    圧ポンプの二次側から分取した吐出油と冷却器の二次側
    から分取した戻り油とを選択的に収容する小容量の油監
    視用タンクと、吐出油と戻り油とを選択的に油監視用タ
    ンクに導入する切替弁と、上記油監視用タンク内に配設
    され、油に含有される水分量を検出する水分センサおよ
    び油の汚染度を検出する汚染度センサと、上記水分セン
    サおよび汚染度センサからの検出信号の経時変化から故
    障系統を特定し、故障した油圧ポンプ系または冷却器系
    を正常系統に自動切替する演算処理制御器とを備えるこ
    とを特徴とする油圧発生設備の異常監視装置。
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