JPH086635A - プラント診断装置 - Google Patents

プラント診断装置

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JPH086635A
JPH086635A JP13697694A JP13697694A JPH086635A JP H086635 A JPH086635 A JP H086635A JP 13697694 A JP13697694 A JP 13697694A JP 13697694 A JP13697694 A JP 13697694A JP H086635 A JPH086635 A JP H086635A
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田 幸 夫 園
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信頼性を損うことなくプラントの早期異常の
発見を可能にし、早期異常発見後の迅速な対応を可能に
する。 【構成】 異常徴候監視手段3はプロセスデータ入力手
段1からの実測信号と物理モデル演算手段2からの模擬
信号とを入力し、両者の差異に基き異常徴候の有無につ
いて監視する。異常徴候個所同定手段4は、この監視信
号に基き、異常徴候を示した個所を所定の論理により同
定する。故障モード推定手段6はFMEA情報ファイル
5の情報を用いて、物理モデル演算手段2における異常
徴候個所に係る機器のパラメータを変える。このときの
手段1,2からの実測信号と模擬信号とが一致していれ
ば、パラメータを変えた機器が故障していることにな
る。異常進展予測手段7は、このパラメータを大きくし
て異常が進行した場合の影響を予測し、対応措置提示手
段8は異常原因及び採るべき措置を提示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電所のような
大規模のプラントに対する異常診断を行うプラント診断
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラントには異常発生を検出す
るための種々の警報装置が設置されているが、原子力発
電所のような大規模のプラントにおいては高度の安全性
及び信頼性が要求されるため、早期異常の検出を目的と
したプラント監視装置、機器監視装置あるいはプラント
診断装置等も設置されている。
【0003】早期異常の検出を目的とするこれらの装置
では、通常の異常の検出を目的とする警報装置よりも、
異常判定のためのしきい値のレベルが低く設定されてい
る。そして、このしきい値の数値の決定は、過去のデー
タに基いて経験的及び統計的な手法により行われてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来装置では、単に、異常を早期に発見することのみを
目的としているため、異常の個所及び内容についての特
定、異常原因、異常を放置した場合に起り得る状況、対
応措置等については、オペレータが自己の知識と経験と
に基いて判断を行っていた。したがって、異常発見後の
迅速な対応を充分に行うことができない場合があり、ま
た、オペレータによっては異なる判断を下す場合があっ
た。
【0005】さらに、異常の検出については、できるだ
け早期に行うことが好ましいが、そのためには、異常判
定のためのしきい値をその分だけ低く設定することにな
る。しかし、しきい値を低く設定するといっても一定の
限度があり、あまりに低く設定したのではノイズ等の影
響により誤検出を頻繁に起こすことにもなりかねず、信
頼性を低下させてしまうおそれがある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、信頼性を損うことなく早期異常の発見を可能に
し、さらに、早期異常発見後の迅速な対応を可能にする
プラント診断装置の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1記載の発明は、プラントの各機
器からのプロセス信号を入力し、このプロセス信号に対
応する実測信号を出力するプロセスデータ入力手段と、
前記実測信号に対応する模擬信号を出力する物理モデル
演算手段と、前記実測信号と前記模擬信号とを入力し、
両者の差異に基いて異常徴候の有無についての監視信号
を出力する異常徴候監視手段と、前記監視信号に基い
て、前記異常徴候を示した個所を所定の論理により同定
する異常徴候個所同定手段と、を備えた構成としたもの
である。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記プラントのいずれかの個所に異常又は
異常徴候が生じた場合に、これに起因して発生する故障
について評価解析を行うための情報を格納した故障モー
ド評価解析情報ファイルと、前記異常徴候個所同定手段
が同定を行った場合に、この同定された個所に対応する
機器についてのパラメータを前記故障モード評価解析情
報ファイルから読出し、この読出したパラメータに基く
模擬信号を前記物理モデル演算手段から出力させ、この
ときの模擬信号と前記実測信号との一致度に基いて故障
モードを推定する故障モード推定手段と、を備えた構成
としたものである。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記故障モード推定手段が故障モードを推
定した場合に、この故障モードの状態が進行したときの
パラメータを前記故障モード評価解析情報ファイルから
読出し、この読出したパラメータに基く模擬信号を前記
物理モデル演算手段から出力させ、これにより異常が進
展した場合のプラントに対する影響を予測する異常進展
予測手段、を備えた構成としたものである。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記異常進展予測手段がプラントに対する
影響を予測した場合に、前記故障モード評価解析情報フ
ァイル内の情報に基いて、異常原因を推定すると共に、
採るべき措置を提示する対応措置提示手段、を備えた構
成としたものである。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明において、異常徴候監視手
段は、プラントの各機器毎に、実測信号と模擬信号とを
比較して異常徴候の有無を監視している。異常徴候個所
同定手段は、このような複数の機器についての監視結果
から、異常徴候を示した個所を同定することができる。
【0012】この場合の異常徴候監視手段の監視動作
は、実測信号と模擬信号との間の一致又は不一致を見る
ことに基くものであって、従来のように、実測信号のレ
ベルを一定のしきい値に基いて判別するものではない。
したがって、小さな異常徴候についても、充分な信頼性
をもって監視することができる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成に故障モード評価解析情報ファイルと故障モー
ド推定手段とを加えたものである。つまり、異常徴候個
所同定手段が同定した個所に係る機器について異常徴候
が現われるように、物理モデル演算手段のパラメータを
変えて、その模擬信号を出力させてみる。このときの模
擬信号が実測信号と一致するのであれば、そのパラメー
タの変更が異常徴候に即したものであったことになり、
故障の内容を特定することができる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明の構成に異常進展予測手段を加えたものである。これ
によれば、異常徴候が発見された場合に、この状態をそ
のまま放置しておくとどのような事態になるかというこ
とを予測することができる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明の構成に対応措置提示手段を加えたものである。これ
によれば、異常徴候が発見された場合に、オペレータは
対応措置を速やかに採ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図10に基
き説明する。図1は本発明に係るプラント診断装置の概
略構成を示すブロック図であり、プロセスデータ入力手
段1、物理モデル演算手段2、異常徴候監視手段3、異
常徴候個所同定手段4、故障モード評価解析情報ファイ
ル(以下、適宜「FMEA情報ファイル」と略す。)
5、異常進展予測手段7、及び対応措置提示手段8を備
えている。
【0017】そして、請求項1記載の発明は、プロセス
データ手段1、物理モデル演算手段2、異常徴候監視手
段3及び異常徴候個所同定手段4により構成され、請求
項2記載の発明は、これにFMEA情報ファイル5及び
故障モード推定手段6を加えたものにより構成され、請
求項3及び4記載の発明は、それぞれ更に異常進展予測
手段7、及び対応措置提示手段8を加えたものにより構
成されている。
【0018】次に、図1の動作を図2のフローチャート
に基き説明する。プロセスデータ入力手段1は、プラン
トの各機器からのプロセス信号を入力し、これをA/D
変換して異常徴候監視手段3に実測信号を出力する(ス
テップ1)。一方、物理モデル演算手段2は、この実測
信号に対応する正常時の模擬信号を異常徴候監視手段3
に出力する(ステップ2)。そして、異常徴候監視手段
3はこれら二つの信号の差異が一定以上ある場合には、
異常徴候が有る旨の判別をする(ステップ3)。
【0019】異常徴候個所同定手段4は、異常徴候監視
手段3がプラントの各機器毎の多数の監視信号すなわち
判別信号を入力し、これらの判別結果に基いて所定の論
理により異常徴候が現われた個所を同定する(ステップ
4)。
【0020】故障モード推定手段6は、異常徴候個所が
同定されると、同定された個所に係る機器が異常な挙動
を引き起こすような故障モードについての情報を、FM
EA情報ファイル5から抽出して取り出す(ステップ
5)。例えば、流量計からの検出信号により、流量低下
の徴候がわかった場合、「配管系の圧力損失の増加」と
いう故障モードということに一応推定しておく。
【0021】次いで、故障モード推定手段6は、物理モ
デル演算手段2に、制御パラメータを変える信号を送
り、物理モデルの係数や構造を変化させて異常徴候を示
すような挙動を再現させてみる(ステップ6)。そし
て、このときの物理モデル演算手段2からの模擬信号
と、プロセスデータ入力手段1からの実測信号とを比較
し、両者が一致すれば推定した故障モードが正しかった
ことになり、一致しなければ他の故障モードであること
になる(ステップ7)。
【0022】故障モードの推定が行われると、異常進展
予測手段7は、この故障モードについてのパラメータを
FMEA情報ファイル5から読出し、これを物理モデル
演算手段2に送る。そして、物理モデル演算手段2から
の模擬信号により、故障モードの状態が進んだ場合に、
どのような影響が現われるのか(例えば、機器のトリッ
プやプラントのスクラム)を予測することができる(ス
テップ8)。
【0023】異常進展予測手段7が予測を行った後、対
応措置提示手段8は、このような異常を引き起こした原
因(例えば、配管の詰まりや弁の誤閉)、及びある程度
の時間的余裕を考慮した上で採るべき措置を表示画面な
どに表示する(ステップ9)。
【0024】次に、図1のプラント診断装置が沸騰水型
原子力発電(BWR)プラントに用いられる場合の動作
につき、より具体的に説明する。
【0025】図3は再循環流量制御系の構成を示すブロ
ック図である。原子炉31の再循環経路には再循環ポン
プ32が設けられており、このポンプ32はモータ33
により駆動されるようになっている。
【0026】MGセット34は、駆動電動機35、流体
継手装置36、及び交流発電機37により構成されてお
り、この交流発電機37からの電力供給によりモータ3
3が回転駆動されるようになっている。また、図示を省
略した主制御器からの流量制御信号に基いて速度制御器
38が速度制御信号を出力し、この速度制御信号に基い
てすくい管位置調整器39が、すくい管位置調整信号を
流体継手装置36に出力するようになっている。
【0027】図4は図3における流体継手装置36の詳
細を示す説明図である。容器40には所定量の油が入っ
ており、この油の中に継手41が配設されている。ま
た、スライドバー42に取付けられ、すくい管位置調整
信号により上下動が自在なすくい管43も容器40内に
配設されている。そして、電動機35から発電機37に
伝わる回転トルクすなわち発電機37の回転数は、すく
い管43がすくい上げる油の量により制御され、したが
って、ポンプ32による再循環流量も制御されることに
なる。
【0028】図5は図1における物理モデル演算手段2
の再循環流量制御系についての具体的構成を示すブロッ
ク図である。速度制御器回路51は、減算器52、リミ
ッタ回路53、ゲイン回路54、積分回路55及び加算
器56により構成されている。
【0029】すくい管位置調整器回路57は、減算器5
8、不感帯回路59及び積分回路60により構成されて
いる。そして、積分回路60の出力はゲイン回路61を
介して減算器58のマイナス入力端子にフィードバック
されるようになっている。
【0030】MGセット回路62は、ゲイン回路63及
び2次遅れ回路64により構成され、2次遅れ回路64
の出力はゲイン回路65を介して減算器52のマイナス
入力端子にフィードバックされるようになっている。そ
して、再循環ポンプ回路66はゲイン回路67により構
成されている。
【0031】図6(a)は、異常徴候監視手段3がプロ
セスデータ入力手段1及び物理モデル演算手段2からそ
れぞれ入力した、速度制御器出力についての実測信号及
び模擬信号であり、図6(b)は、すくい管位置につい
ての実測信号及び模擬信号である。
【0032】図6(a)の場合、実測信号と模擬信号と
の間に殆ど差異はないので、異常徴候監視手段3は異常
徴候は無いと判別するが、図6(b)の場合は大きな差
異が生じているので異常徴候が有ると判別する。このよ
うに、すくい管位置に異常徴候が現われると、図7に示
すように、再循環流量にハンチングが発生するおそれが
ある。
【0033】図8は、異常徴候個所同定手段4が異常徴
候監視手段3からの信号に基き、モデル比較法を用い
て、モデル比較対象となる各機器及び各検出器について
の、正常、異常及び異常可能性を判定する場合の手順を
表として示したものである。この表のS1 〜S4 の各欄
における○印及び×印はそれぞれ「正常」及び「異常候
補」を表わしており、右端の「判定」の各欄における○
印、△印及び×印はそれぞれ「正常」、「異常」及び
「異常可能性有り」を表わしている。
【0034】図8の表のS1 の列について考えてみる
と、図6(a)に示したように、速度制御器についての
実測信号と模擬信号とが一致しているということは、モ
デル比較の対象となっている機器と、この機器の入出力
信号を測定している検出器は全て正常であることが保証
されているということができる。つまり、図5において
具体的に説明すれば、速度制御器回路51自体が正常で
あるのはもちろん、その入力である速度設定信号及びM
G速度信号についての検出器、並びにその出力である速
度制御器出力信号についての検出器も正常であるという
ことである。したがって、S1 の列においては、これら
の機器及び検出器に対応する各欄に○印が付されること
になる。
【0035】次に、S2 の列について考えてみると、図
6(b)に示した通り、すくい管位置について実測信号
と模擬信号とがかなりずれており、異常徴候が現われて
いる結果となっている。これは、図5におけるすくい管
位置調整器回路57、その入力である速度制御器出力信
号の検出器、その入出力であるすくい管位置信号の検出
器のうちのいずれかが異常であることを示している。し
たがって、S2 の列においては、これらの機器及び検出
器に対応する各欄に、「異常候補」であることを示す×
印が付される。以下、同様にして、S3 及びS4 の各欄
にも×印が付される。
【0036】このように、S1 〜S4 の各列について
「正常」又は「異常候補」の予測が行われると、D1
9 の各行の機器及び検出器について最終的な判定が行
われる。
【0037】まず、D1 ,D5 ,D6 ,D8 の各行は、
1 の列で「正常」であるとされているので、そのまま
正常であると判定され○印が付される。そして、残りの
各行についてS2 〜S4 の列における×印の数を数えて
みると、D2 及びD7 が3個、D3 が2個、D4 及びD
9 が1個の順となっている。
【0038】したがって、いま、単一事象の故障を仮定
すると(経験則からみて妥当な仮定である。)、×印の
最も多いD2 ,D7 すなわち「すくい管位置調整器」か
「すくい管位置」信号の検出器のどちらかが異常である
とみなすことができ、これらに×印が付される。また、
3 ,D4 ,D9 の各行については、異常が無いと断定
することもできないので△印が付される。なお、複合事
象の故障も考慮する場合には、×印の数の多いものから
順に異常の可能性が大きいと判定することになる。
【0039】上記のように、異常徴候個所同定手段4が
異常徴候個所を「すくい管位置調整器」又は「すくい管
位置」信号の検出器のいずれかであると同定すると、故
障モード推定手段6が故障内容を推定する。
【0040】いま、異常徴候個所が「すくい管位置調整
器」である場合を考えてみると、すくい管位置調整器の
入出力間の応答モデルは、図5のすくい管位置調整器回
路57に示されるように、不感帯回路59と積分回路6
0との組合わせにより表現されている。
【0041】ここで、「不感帯」とは図9に示した幅d
のことをいう。つまり、速度制御器38(図3)からの
位置要求信号(例えば「現在位置から+10%移動せ
よ。」という内容の電気信号)に対してすくい管が応答
するわけであるが、この電気信号が微弱なときに機械的
な応答が得られない範囲がある。この応答しない範囲を
不感帯と呼ぶ。例えば、位置要求信号が−0.5%〜+
0.5%の範囲ではすくい管が動かないとすると、dの
値はd=1%となる。
【0042】上記のことから、故障モード推定手段6が
物理モデル演算手段2に対して変更し得るパラメータ
は、この不感帯の幅dと、ゲイン定数a3 との二つの値
ということになる。通常、dとa3 には機器の正常時の
応答が模擬できる係数値が入っているが、これらの値を
変化させることによって、観測された異常現象を模擬で
きれば、異常現象の定量的な把握が可能になったという
ことになる。
【0043】いま、実際に、絶縁不良のために位置要求
信号が出力されにくかったり、機械的駆動部に対する異
物の噛み込み等によってすくい管が動きにくくなったり
する異常が生じているものとすると、不感帯の幅dの値
を大きくしたときに異常をうまく模擬できたというので
あれば、dの値をさらに大きくすることによって、異常
が進展した場合も予測することができる。
【0044】図10は、FMEA情報ファイル5内に格
納されている、「すくい管位置調整器」に関する情報の
内容を示す表である。この表によればMGセット速度の
実測信号に変動が生じた場合、故障モードとしては、流
体継手の油もれ、すくい管の動作不良などが考えられ
る。そして、故障モード推定手段20は、すくい管の動
作不良について調べるのであれば、上記したようにdや
3 の値を変化させて物理モデル演算手段2に模擬動作
を行わせてみることができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、充分な
信頼性を保持しつつプラントの早期異常を発見すること
ができ、また、早期異常発見後に迅速な対応を採ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の概略構成を示すブロック図。
【図2】図1の動作を説明するためのフローチャート。
【図3】本発明の実施例が適用される再循環流量制御系
の構成を示すブロック図。
【図4】図3の一部の詳細を示す説明図。
【図5】図1における物理モデル演算手段の具体的構成
例を示すブロック図。
【図6】図1における異常徴候監視手段が入力する信号
の波形図。
【図7】異常徴候発生の結果として現われる現象につい
ての波形図。
【図8】図1における異常徴候個所同定手段の動作を説
明するための図表。
【図9】図5における不感帯回路の動作についての説明
図。
【図10】図1における故障モード評価解析情報ファイ
ル内に格納されている情報の内容の一部を示す図表。
【符号の説明】
1 プロセスデータ入力手段 2 物理モデル演算手段 3 異常徴候監視手段 4 異常徴候個所同定手段 5 故障モード評価解析情報ファイル 6 故障モード推定手段 7 異常進展予測手段 8 対応措置提示手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 23/02 R 7531−3H G06F 17/00 G21C 17/00 G21D 3/04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラントの各機器からのプロセス信号を入
    力し、このプロセス信号に対応する実測信号を出力する
    プロセスデータ入力手段と、 前記実測信号に対応する模擬信号を出力する物理モデル
    演算手段と、 前記実測信号と前記模擬信号とを入力し、両者の差異に
    基いて異常徴候の有無についての監視信号を出力する異
    常徴候監視手段と、 前記監視信号に基いて、前記異常徴候を示した個所を所
    定の論理により同定する異常徴候個所同定手段と、 を備えたプラント診断装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプラント診断装置におい
    て、 前記プラントのいずれかの個所に異常又は異常徴候が生
    じた場合に、これに起因して発生する故障について評価
    解析を行うための情報を格納した故障モード評価解析情
    報ファイルと、 前記異常徴候個所同定手段が同定を行った場合に、この
    同定された個所に対応する機器についてのパラメータを
    前記故障モード評価解析情報ファイルから読出し、この
    読出したパラメータに基く模擬信号を前記物理モデル演
    算手段から出力させ、このときの模擬信号と前記実測信
    号との一致度に基いて故障モードを推定する故障モード
    推定手段と、 を備えたプロセス診断装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のプラント診断装置におい
    て、 前記故障モード推定手段が故障モードを推定した場合
    に、この故障モードの状態が進行したときのパラメータ
    を前記故障モード評価解析情報ファイルから読出し、こ
    の読出したパラメータに基く模擬信号を前記物理モデル
    演算手段から出力させ、これにより異常が進展した場合
    のプラントに対する影響を予測する異常進展予測手段、 を備えたプラント診断装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載のプラント診断装置におい
    て、 前記異常進展予測手段がプラントに対する影響を予測し
    た場合に、前記故障モード評価解析情報ファイル内の情
    報に基いて、異常原因を推定すると共に、採るべき措置
    を提示する対応措置提示手段、 を備えたプラント診断装置。
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