JPH01216218A - 軸振動異常診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、計算機を利用したプラントの診断・支援に係
わり、特に原子カプラントや火力プラントなどの大規模
プラントの高速回転機械の診断・支援に好適な軸振動異
常診断装置に関する。

（従来の技術） 一般に回転機械の運転中の異常の大部分は、軸振動の変
化として表われる。

そこで運転中の振動変化を監視し、重大な損傷に発展す
ること劃防ぐために、各軸受部で振動・振幅や時間に対
するその変化率を検出するとともに警報値あるいは自動
トリップ値を設定し、いわゆる振動値による運転制限を
行なっている。さらにレコーダによる振動の連続記録や
表示装置による運転員とのインタフェースを行い、現在
値ばかりでなく、傾向の監視を行なっている。

また振動変化のＦＦＴ処理による周波数分布解析を行い
、監視機能を増加させている場合もある。

第６図は、蒸気タービン・発電機ユニット１の従来の軸
振動監視装置の一例を示したものである。

高中圧タービン２、低圧タービン３と発電機４の各ロー
タを支える軸受部５に各ロータの軸振動を検出する振動
検出計６が設置されている。またロータの回転数を検出
する回転計７や各軸受部５での軸振動の位相を検出する
基準となる位相基準パルス検出器８が設置され、発電機
出力や蒸気温度・圧力・軸受温度・給油圧力等のプラン
トの運転状態を示す各種プラント信号９を検出するため
の各種センサが設置されている。

これらの信号はプラントの運転制御を行なう中央操作盤
１０内の運転監視装置１１や振動監視装置１２で常時チ
エツクされるとともに、所定の制限値を越える場合には
警報や自動トリップの信号を入力する警報装置１３や各
種信号を記録する記録計１４に出力される。

この構成による軸監視装置では警報や自動トリップのプ
ラント異常に対し、各種プラント信号やその傾向記録を
もとに、運転員や技術員等が経験や専門知識にもとづい
て、原因推定や運転に関する判断が行れている。

ところで、近年条件部（ｉｆ）と論理部（ｔｈｅｎ　）
とからなる知識によって原因結果の因果関係を断片的に
記述し、知識ベースとして整理することにより、必要な
ときに必要な知識を組み合わせて推論により異常原因を
計算機をベースとした装置で同定する方法がある。これ
は知識工学と呼ばれるソフトウェア技術を診断に応用し
たもので、プロダクションシステムと一般に呼ばれてい
るものである。この方法をオンライン処理に適用するた
めには多くの知識の中からどれとどれが一致するかを判
定するための知識の照合（パターンマツチング）の高速
化が必要で、高速な診断を必要とする軸振動診断装置等
の実用化には未だ至っていない。

（発明が解決しようとする課題） 高速回転機の軸振動では、異常の際の処置の遅れやプラ
ント信号の誤認等によっては、損傷が発生したり、拡大
する場合がある。すなわち異常徴候が発生し、警報によ
って注意が換起されてがら、運転対応処置を判断しよう
とした場合以下の問題がある。振動異常現象の種類が多
く、照合するプラント信号の値や傾向も多岐に渡ること
と異常現象の進行が遅かったりするので、運転員の熟練
度の不足等によっては重大な徴候を見逃したり、事態の
把握が不完全だったり、操作処置の遅れることがあり、
誤った運転操作あるいは１回転機損傷の拡大をきたす虞
れがある。特にトリップ後の再起動時に損傷の発生をき
たす場合がある。そこで、知識工学を利用した監視装置
の開発も考えられているが、そのまま知識工学を利用し
たものでは多くの知識の中から適切な知識を選び出すた
めの処理時間が長くなるので、そのままで１±高速回転
機の軸振動監視装置としては使えない。

本発明は振動異常発生時にプラントのオンラインデータ
を人間を介在させないでリアルタイム処理し、迅速で正
確な運転対応操作と異常現象把握を可能とさせ、異常発
生後の運転の安全性を確認できるようにした軸振動診断
・支援装置を得ることを目的とする。

〔発明の構成〕

（１１題を解決するための手段） 本発明は振動異常発生時にプラントのオンラインデータ
を人間を介在させないでリアルタイム処理し迅速で正確
な運転対応操作と異常現象把握を可能とさせるリアルタ
イム処理手段と、異常発生後の運転の安全性を確認する
ための原因同定手段とを併せ持つことを特徴とする。

すなわち、原因同定手段にて、ルール化された知識やデ
ータの傾向変化状態や層歴等による比較判断知識の組み
合せで原因推論するといういわゆる人工知能を応用した
、ソフトウェア処理を行う前に、リアルタイム処理手段
にて、対象となる原因候補数を予め絞り、異常発生直後
に振動異常現象の概要を把握するようにしたことを特徴
とする。

（作　用） 中央操作盤ｌＯの振動監視装置１２でスキヤシタイ４６
丁毎にＡ／Ｄ変換された振動データを読み込み、リアル
タイム処理手段で適当なタイミングで複数の振動検知条
件に応じた分析をし、警報やトリップ状態に至る前に異
常現象徴候を予知できる様に設定された診断トリガー条
件を満足する異常徴候が検出された場合、その振動異常
を分類し、レベルに応じた運転操作内容をガイダンスし
、また異常発生時のプラントプロセスデータ（瞬時値）
と基本的な運転条件（回転数・負荷）ならびに軸受位置
と上記振動異常徴候で分類される振動異常現象候補を同
定する。そして、警報やトリップ状態に到った場合等、
具体的な処置対策を必要とするときは、上記で同定され
た異常現象候補に属する原因候補を絞り込むために、運
転員の要求があれば経験や専用知識によってルール化さ
れた多くの知識やプロセスデータの傾向やプラント踵歴
等の比較判断知識を組み合せた原因推論を、人工知能を
応用したソフトウェアで行う原因同定手段へ移行し、原
因に応じた処置対策も併せてガイダンスする。

（実施例） 以下、本売りの一実施例を説明する。

第１図は１本発明の軸振動異常診断装置１５の機能ブロ
ック線図による構成をし、この装置を応用した蒸気ター
ビン・発電機ユニット１の軸振動診断装置の全体構成を
第２図に示す、また第３図は本発明の軸振動異常診断装
置のハードウェア構成を示す。

第１図において、リアルタイム処理手段Ａは異常検出手
段１６．異常レベル分類手段１７、異常現象分類手段１
８からなり、また原因同定手段Ｂは、この異常現象分類
手段１８．原因推論部１９とからなる。

２０は補助記憶装置、２１は表示両面付入出力装置であ
る表示装置を示す。

第３図にお％’Ｎて１本発明の軸振動異常診断装置は計
算機システムで構成され、２２は計算機本体。

２３はその主メモリ、２４は中央演算装置、２５は表示
画面付入出力装置１２１への入出力制御装置である。

プラント１の軸振動は、振動監視装置１２のプロセス入
出力装置でＡ／Ｄ変換され、その信号は、本発明の軸振
動異常診断装置１５の中の、異常検出手段１６を通し、
その異常が検知される。

異常検知の条件としては、例えば、■振幅（ａ、）、■
振幅（の時間に対する）変化率（ａ２）、■周波数成分
（ａ３）、（へ）位相（ａ４）等があり、次の様に異常
検知を定義することで、異常検知の自動化が可能となる
。

（υ　振幅（ａ、）について 次項に示す幅変化率の計算から求められる予測値（予測
された現在値）を使用する。

■　振幅変化率（ａ、、）について 過去Ｎ個のデータを用いて、その間の変化を最小自乗法
により、直線近似し、その傾きを振動変化率と定義する
。スキャンタイムをΔＴとするとＮ×ΔＴの間の時間平
均変化率となる。これを第４図に示す、ΔＴ前までのデ
ータ８個から求めた振幅変化率αが現在の値となる。

■　周波数成分について 下記の各周波数成分に対して運転状態に合わせたしきい
値を設け、どれかの成分でしき値を越えた場合に周波数
成分異常とする。各周波数成分としては、（回転同期成
分ω。）、（回転同期２倍電分２ω。）、（分数調波成
分１／２ω。、ｌ／３ω。）、（固有値ωＨ工Ｐｅ　（
ｌｌＬＰＡｙωＬｐａ　ｅω０ＷＮ）を用いる０但し同
期成分がしき値を越えた場合は■の振幅の異常として扱
う。

四　位相（ａ、）について 位相角計からの回転同期成分の振幅と位相の値について
基準データ（過去の正常な運転状態での実績値）からの
変化量として監視する。

次に異常のレベルについては１例えば各々異常検知条件
の内少なくとも一つが満足された場合、その時点の振幅
レベルをランク付けした各レベルを異常診断を自動的に
要求するトリガー条件とすることとし、ランク付の際、
第５図に示す様に従来の警報値の前に注意値、あるいは
トリップ値の前に停止値を設け、従来の警報、あるいは
トリップに至る前に異常診断をする異常予知機会をセッ
トする。すなわちΔｒｔｅΔＴ２の時間余裕をもたせる
。

結局４つの振幅異常レベルを表１の様に定め、それぞれ
の異常レベルに至った場合の運転操作を　□例示する。

以下余白 表　　１ 以上により、異常レベルが分類でき、運転操作のガイダ
ンスまでを自動的に行うことができる。

高速回転機械の振動の異常現象は例えば表２に示す様に
分類でき、これまでの運用経験で処置対策が判明してい
る具体的な原因をその中へ仕分けることができる。特に
異常現象は、これまでの経験で熟練した運転員は、振動
異常検知条件と表３のようなプロセスデータｂの瞬時値
を基準と比較する２種の要因で、推定分類してきたが、
それを表２のように現象が要因によって積極的に肯定さ
れる場合０．否定される場合×、関与しない場合該当な
しで−、肯否判定不可の場合無印としてマトリックス化
すると、異常現象分類部１８では、異常が検知された条
件ａとプロセス入出力制御装置も兼ねた１１から取り込
まれたプロセスデータｂにより、成立する異常現象Ｐを
選定することができる。

表２ 従って、異常関知の条件、各周波数成分９表１の内容９
表２の内容を主メモリの中へ組み込むことにより、計算
機の演算装置２４で演算処理ができるため、異常検出手
段１６の出力（異常発生軸受位置、異常を検知した条件
）、異常レベル分類手段１７での出力（異常レベル、運
転操作ガイダンス）および異常現象分類手段１８での出
力（現象分類内容）を迅速に表示装置ｉ２１へ伝送し１
表示すること表　　３ ができる、その際、大幅に固定化した表示画面を固定化
し、準備しておくと、運転員は異常発生直後に自動的に
運転操作のガイダンスを受け、異常現象内容を把握する
ことができる。

異常現象が分類されると診断の対象となる原因候補の範
囲が絞られる。原因候補は、運用経験や専門知識を用い
て具体的な処置対策が判明しているものを例えば表４の
ように振動異常現象Ｐに関してその内容をもとに分類で
きるからである。

／　　　　表４ 異常発生後の再発防止、あるいは運転の安定性を確認す
るために具体的な処置対策が必要であるが、そのために
は上記原因候補の中から絞り込む必要があり、振動の時
間に対する変化の確認、同じくプロセスデータの変化や
傾向の確認、異常振動の典形的な標準データとの比較判
断、あるいはプラント履歴等の諧条件に関し、表示画面
付入出力装置２１を通して人間が介在し判断応答（マン
マシンインタフェース）することにより、その結果をこ
れまでの経験や専門知識を断片的な原因結果の因果関係
にルール化し、それを組み合わせることにより推論する
、いわゆる人工知能を応用したソフトウェア処理を原因
推論手段１９で行い、原因を絞り込み、具体的な処置対
策あるいはさらに絞り込んだり、確認を行うための確認
調査事項等を出力することができる。

この様に原因推論手段１９では、補助記憶装置からのデ
ータの入力１人間が介在したマンマシンインタフェース
により、結論を得るまでの時間が必要であり、運転員や
技術員の要求があればオフライン的に使用する。

なお異常診断結果は補助記憶装置に保存し、異常標準デ
ータとして用いる。

〔発明の効果〕

以上、本発明によれば、プラントの高速回転機械の軸振
動診断・支援に関し、異常徴候検知直後に、必要な運転
操作を迅速に高確度で決定し、異常現象内容を迅速に把
握する機能と異常検知後の運転継続やトリップ後の再起
動の安全性を、原因に応じて必要な調査確認の追加や対
策を施したり計画することで、事前に確認可能とする機
能を一つの装置の中で実現することができ、運転操作の
遅れや誤りや、それによる損傷の発生や拡大を防ぐこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の診断装置を説明するブロック図、第２
図は本発明の診断装置を応用したプラント診断装置の構
成図、第３図はその装置構成の概略ブロック図、第４図
は振幅変化率の定義を説明する図、第５図は予知機能を
兼ねた診断トリガー値の設定例の説明図、第６図は従来
のプラント監視装置の全体構成図である。 ５・・・軸受　　　　　　　６・・・振動検出器１１・
・・運転監視装置　　　１２・・・振動監視装置１５・
・・診断装置　　　　　１６・・・異常検出部１７・・
・異常レベル分類部　１８・・・異常現象分類部１９・
・・原因推論部　　　　２０・・・補助記憶装置代理人
　弁理士　　則　近　憲　佑 同　　　　　第子丸　　　健 第１図 第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. プロセス入出力装置から取り込まれるオンラインデータ
   を用い振動異常を予知検知しリアルタイムで振動異常レ
   ベル、運転操作ガイダンスと異常現象内容を出力するリ
   アルタイム処理手段と、異常現象に属する原因候補の中
   から異常原因を同定し必要な処置対策ガイドを提示する
   原因同定手段とを併せ持つことを特徴とする高速回転機
   械の軸振動異常診断装置。