JP2509075B2 - 難燃性ポリエステルの製法 - Google Patents

難燃性ポリエステルの製法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルの製造法に
関する。さらに詳しくは、難燃性の特性を有するコモノ
マーの金属塩および/または反応系に添加されているジ
カルボン酸の金属塩を触媒として使用することを特徴と
する難燃性ポリエステルの製造法に関する。
【0002】本発明の製造法によって、コモノマーを主
鎖に結合して共重合ポリエステルを形成させ、ポリエス
テルに難燃性、耐洗濯性および物性を高める性質を付与
することができる。さらに本発明の製造法はコモノマー
の反応率を著しく促進し、かつ副産物の量を減らすこと
ができる。本発明の製造法によって難燃性繊維、難燃性
織物、難燃性不織物、難燃性フィルムおよび難燃性プラ
スチック等の原料となるポリエステルを供給することが
できる。
【0003】
【従来の技術】難燃性ポリエステル繊維は、カーテン、
絨毯、毛布、敷布などに使用されている。特に防燃性効
果を重視する公共の場所、例えば、ホテル、旅館、個室
カラオケ、映画館など、または一般住宅の安全、例え
ば、老人、子供のパジャマや家電製品に対しても防燃性
を提供する必要は大きく、難燃性ポリエステルの重要性
は顕著である。
【0004】一般に難燃性ポリマーの製造法としては次
の3つの方法が研究されている。 (1)難燃剤として添加剤を添加する方法。これは難燃
剤をまぜる方法である。この方法の利点は製造が容易で
あること、欠点は添加剤とポリマー本体との間に相溶性
の問題があり、加工時に難燃剤の移行を起こし易く、難
燃効果が低下する、また繊維に使用した場合は耐洗濯性
が悪くなる等の問題があることである。
【0005】(2)仕上加工処理法。織物で言えば、織
物布地ができた後、上に難燃剤を塗布する方法である。
この方法の利点は加工の仕事がし易いことである。欠点
は織物の表面に難燃効果が付与されるのみで、しかもこ
の難燃効果が洗濯の回数の増加につれて低下する、即ち
耐洗濯性が悪いことである。
【0006】(3)共重合法。この方法は防燃効果を有
するコモノマーを、ポリマー主鎖と反応させて、難燃性
モノマーとポリマー鎖とを化学的に結合させることであ
る。得られたポリマーは加工しても難燃剤は表面に移行
しないので、難燃効果に影響がない。よって、織物、不
織布とした場合の耐洗濯性は良好で、永久的難燃効果が
ある。この方法は優れた難燃性を与え、かつポリエステ
ルの物性を低下させないコモノマーの選択および反応方
法に問題がある。
【0007】従来、共重合方法でポリエステルを製造す
るには、塩素(Cl)、臭素(Br)等を含むコモノマーを使
用していたが、現在の難燃技術がノンハロゲン系の材料
を使う趨勢があり、また、ハロゲン系の材料を使用する
とポリエステルの色が悪化するという問題もあることか
ら、リン(P)を含む難燃性コモノマーが用いられるよう
になっている。現在までにリン系のコモノマーとして開
発されたものに、東洋紡社の製品であるTOYOBO'
S GH、Hoechesk社のTravel270および各方面で
研究に力を入れているフェニルホスホン酸(以下PPA
という)等が挙げられる。その内のTOYOBO'S
GHおよびHoechest travel270の難燃性コモノマー
はそれぞれ東洋紡社とHoechst社によってコントロール
されているので、それを得ることは難しい。このため、
容易に手に入るPPAを用いた難燃性ポリエステルの製
造法の開発が望まれている。
【0008】
【従来技術の問題点】PPAは主鎖と反応しにくく、共
重合させにくい。さらに減圧下で飛散し易く、抽出され
やすいという性質を有する。このため従来PPAをポリ
エステルの主鎖に反応させることに成功した例はなかっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の主
な目的は上記問題を解決し、フェニルホスホン酸をポリ
エステル主鎖に共重合させ、リン含有量の高い難燃性ポ
リエステルを提供することにある。
【0010】本発明の次の目的は、難燃性を有するコモ
ノマーの金属塩あるいはジカルボン酸の金属塩類を触媒
として利用する新規な難燃性ポリエステルの製造法を提
供することである。本発明の製造法はコモノマーの反応
性を高めるのみならず、コモノマーとポリエステル主鎖
と反応して共重合ポリエステルを形成するに至らせる。
本発明の製造法によればコモノマーとポリエステル主鎖
との反応度は顕著な増加を示し、副産物の生成が減少す
るため、コストを下げ、作業方法が簡単で、産業生産に
適した方法となる。
【0011】本発明のもう一つの目的は、本発明の製造
法により製造した難燃性ポリエステルを用い、良好な耐
洗濯性、色度良好性を有し、難燃性繊維、難燃性織物、
難燃性不織布、難燃性フィルム、難燃性接着剤および難
燃性プラスチック等の難燃性および物性の高い製品を提
供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ジカ
ルボン酸またはその誘導体、ジオールおよび下式
【0013】
【化2】
【0014】(式中、Arは置換基を有していてもよいフ
ェニル基、ナフチル基、アルコキシ基またはアラルキル
基; Rは水素または炭素数1〜3のアルキル基を表す)
で表わされる難燃性を有するリン系コモノマーを、当該
コモノマーの金属塩、ジカルボン酸の金属塩、および多
塩基酸の金属塩からなる群から選ばれる共触媒と共に、
溶融重縮合法で重合させることを特徴とする難燃性ポリ
エステルの製造法に関する。
【0015】本発明のジカルボン酸とジオールのモノマ
ーによって構成される難燃性ポリエステルの製造法にお
いては、難燃性を有するコモノマーと共に当該コモノマ
ーのの金属塩あるいは反応系に添加されているジカルボ
ン酸の金属塩または多塩基酸の金属塩を共触媒として使
用する。共触媒の濃度を難燃性コモノマーの0.005
〜1倍モル、より好ましくは0.02〜0.40倍モルと
してエステル化反応を行い、その後に更に高温および急
速減圧の条件下で反応させるのが好ましい。
【0016】ここで「ジカルボン酸とジオールのモノマ
ーによって構成される難燃性ポリエステル」というの
は、ジカルボン酸およびその誘導体(ジカルボン酸のジ
エステル)とポリオールによって製造されるポリエステ
ルおよび任意の共縮合できる多塩基酸金属塩および多塩
基酸金属塩のエステル、ポリオールによって製造される
共重合エステルをいう。
【0017】本発明の製造法に用いられるジカルボン酸
としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、
セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、ヘ
キサヒドロテレフタル酸、テレフタル酸ジメチル、イソ
フタル酸ジメチル、5−スルホイソフタル酸ジメチルナ
トリウム塩(SIPM)、5−スルホイソフタル酸ビス
2−ヒドロキシエチルナトリウム塩(SIPE)および
2,6−ナフタレンジカルボン酸およびそのジエステル
等が例示される。ジオールとしては、エチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタンジオール、ポリエ
チレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール等が例示される。ジカルボン酸とジオール
はそれぞれ単独で使用してもよいし、複数種を併用して
もよい。
【0018】本発明で使用する難燃性コモノマーは式
【化3】
【0019】(式中、Rは水素または炭素数1〜3のア
ルキル基、Arは置換基を有していてもよい芳香族基で
あり、フェニル、ナフチル、アルコキシ、アラルキル等
が好適に用いられる。)で示されるリン酸系化合物であ
る。
【0020】本発明は多塩基酸の金属塩を共触媒として
使用する。使用しうる多塩基酸の金属塩は難燃性のコモ
ノマーの金属塩類、ジカルボン酸の金属塩類あるいは多
塩基酸の金属塩類が例示され、具体的には例えばフェニ
ルホスホン酸ナトリウム、フェニルホスホン酸カリウ
ム、フェニルホスホン酸アンモニウム等、あるいは式R
(COO)n M(式中、Rは1〜18の炭素原子を有する
脂肪族基あるいは6〜12の炭素原子を有する一つの芳
香族基である、nは2〜3の整数である、Mはアルカリ
金属あるいはアルカリ土類金属である)で表される化合
物、例えばテレフタル酸カリウム、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸カリウム、アジピン酸ナトリウム、蓚酸ナ
トリウム、コハク酸ナトリウム、テレフタル酸マグネシ
ウム等、が挙げられる。これらの有機酸の金属塩類は単
独で使用してもよいし、幾種かを併用してもよい。これ
らの化合物の添加量はリン系コモノマーの0.5モル%
〜100モル%、特に2モル%〜40モル%とするのが
好ましい。
【0021】本発明の製造法により、リン酸系コモノマ
ーと主鎖との反応が高められるばかりでなく、ポリエス
テル合成中に生成される副産物、例えば難燃性ポリエチ
レンテレフタレートを合成する場合のジエチレングリコ
ールや難燃性ポリブチレンテレフタレートを合成する場
合のテトラヒドロフラン等の生成量を減少させることが
できる。
【0022】本発明の合成難燃性ポリエステルの製法に
おいて、ジオール対ジカルボン酸(あるいはジカルボン
酸のジエステル)のモル比は1.1:1.0〜2.0:1.
0、特に1.15:1.0〜1.8:1.0が好ましい。エス
テル化は185℃〜270℃、特に195〜250℃の
温度で行うのが好ましい。
【0023】カルボン酸基のエステル化率が90%以
上、好ましくは95%以上に達した時に、リン酸系難燃
性コモノマーを添加する。共触媒はコモノマーと同時に
添加してもよいし、ジカルボン酸のエステル化の際に添
加してもよい。難燃性コモノマーのエステル化率が80
%〜99%、好ましくは85%〜95%に達した後に重
縮合反応を開始する。
【0024】重縮合反応は245℃〜285℃で、一般
的に使用されているPb23を触媒として用い、圧力が
1.5mmHg以下の条件で行う。
【0025】本発明によって合成された難燃性ポリエス
テルはポリエステル主鎖中のリン含有量が高く、繊維、
フィルム、プラスチック等に好適な性質を有しており、
かつまた燃焼性もよく、利用価値が高い。
【0026】本発明において、採用された技術手段とそ
れによる効果を次に述べる実施例によって説明をする。
これらの実施例から本発明の目的、特徴およびその製法
の利点が明らかになるが、本発明の技術範囲はこれらの
実施例に限定されるものではない。
【0027】実施例1 119.89gのテレフタル酸ジエチレングリコール
(BHET)、166gのテレフタル酸(TPA)およ
び102.61gのエチレングリコール(EG)を分留
管、撹拌装置および窒素吹き込み口を有する1.5Lス
テンレス製反応釜中へ投入した。反応混合物を加熱して
温度を190〜230℃に維持し、撹拌しながら流速30
ml/nin.で窒素を吹き込みつつエステル化反応を行っ
た。カルボン酸基のエステルへの転化率が90%以上に
達した後、難燃性モノマーであるフェニルホスホン酸
(PPA)15.177g(TPAに対して6.5モル
%)および共触媒としてフェニルホスホン酸ナトリウム
(Na2PP)4.85g(PPAに対して25モル%)
を、14.88gのエチレングリコールと0.0875g
の三酸化アンチモンの混合液中に溶かしたものを上記反
応混合物中へ添加した。引き続き上記温度を維持し、P
PAのエステル化反応を行った。PPAのエステル化率
が85%に達した後、反応混合物の温度を260℃と
し、圧力を下げて40分以内に真空度を1mmHg以下
とした。この状態で2時間反応させ、難燃性ポリエステ
ルを得た。得られた難燃性ポリエステルのジエチレング
リコール含有量は2.46%、溶解点は243.6℃、極
限粘度は0.65(dL/g)酸度は17.1末端カルボ
ン酸、L値色度71.3であった。31P−NMRで分析
したところ、ポリエステル主鎖へのフェニルホスホン酸
共重合率は89.1%であった。なお、ポリエステル主
鎖へのフェニルホスホン酸の共重合率は以下の式にて求
める: (高分子主鎖中に導入されたPPAの量/原料PPA
量)×100 得られた難燃性ポリエステルをさらに265℃で溶融紡
糸した繊維を31P−NMRで分析した結果は、溶融紡糸
前と同様の状態を維持しており、紡糸加工によってフェ
ニルホスホン酸共重合率に変化のないことが確認され
た。
【0028】実施例2〜6 共触媒フェニルホスホン酸ナトリウムの量をフェニルホ
スホン酸に対してそれぞれ2モル%、4モル%、10モ
ル%および40モル%とする以外は実施例1と同様にし
て反応を行った。得られた化合物の性質を表1に示す。
【0029】実施例7〜8 共触媒としてそれぞれテレフタル酸カリウム(K2
P)、アジピン酸ナトリウム(Na2AA)をフェニル
ホスホン酸に対して20モル%を用いる以外は実施例1
と同様にして反応を行った。得られた化合物の性質を表
1に示す。
【0030】実施例9〜12 難燃性モノマーの添加量をテレフタル酸に対してそれぞ
れ5モル%、12モル%、15モル%、および20モル
%とした以外は実施例1と同様にして反応を行った。得
られた化合物の性質を表2に示す。
【0031】実施例13 166g(1モル)のテレフタル酸、135g(1.5
モル)の1,4ブチレングリコール、TPA重量の0.2
%のテトラブチルチタネート(tetra butyl titanate)
および共触媒であるホスホン酸ナトリウム(Na2
P)3.23gを実施例1と同じ反応釜中へ投入した。
共触媒の添加量は後で添加するPPAの25モル%に相
当する。反応混合物を加熱して200〜210℃に維持
し、撹拌しながら流速25ml/minで窒素を吹き込み、80
分間反応させた。その後蒸留して46.6gの水を排出
した。排出した水中には9.28gのテトラヒドロフラ
ンが認められた。またこのときのエステル化率は95.
2%であった。その後フェニルホスホン酸を10.11
8g(TPAの6.4モル%)添加し、さらに上記温度
を維持しつつエステル化反応を行った。PPAのエステ
ル化率が90%に達した後、温度を260℃に上げ、圧
力を真空度が1.5mmHg以下となるまで40分内に
低下させた。この状態で105分間反応を行い難燃性ポ
リエステルを得た。得られた化合物の極限粘度は1.1
5、末端カルボン酸は14.5、融点は218℃であっ
た。31P−NMRで分析鑑定したところ、ポリエステル
主鎖上のPPAの共重合率は93.1%であった。
【0032】実施例14 1モルのテレフタル酸(TPA)を1モルのテレフタル
酸ジメチル(DMT)に代え、テトラブチルチタネート
をDMTの0.1重量%とする以外は実施例13と同様
にして反応を行った。得られた合成難燃性ポリエステル
中、ポリエステル主鎖上のPPAの反応率は94.3%
であった。得られた化合物の性質を表3に示す。
【0033】実施例15 166g(1モル)のTPAと43.8g(0.3モ
ル)のアジピン酸(AA)、135g(1.5モル)の
1,4−ブチレングリコール、TPAおよびAAの合計
量の0.2重量%のテトラブチルチタネートおよび3.2
3g(第2段においてPPAの25モル%添加に相当)
のNa2PPを用いる以外は実施例13と同様にして難
燃性ポリエステルを製造した。PPA添加前の、エステ
ル化反応開始79分後に蒸留し53.53gの水を抽出
した。得られた水中には9.95gのTHFが含まれて
いた。このときのエステル化率は89.6%であった。
この後、PPAを添加し、実施例13と同様にして難燃
性ポリエステルを得た。得られた難燃性ポリエステル
中、ポリエステル主鎖上のPPAの共重合率は93.7
%であった。得られた化合物の性質を表3に示す。
【0034】比較例1 共触媒であるNa2PPを添加しないこと以外は実施例
1と同様にして難燃性ポリエステルを得た。得られた化
合物の性質を表2に示す。
【0035】比較例2 Na2PPをNaOH1.2gに代えた以外は実施例13
と同様にして難燃性ポリエステルを得た。得られた化合
物の性質を表2に示す。
【0036】比較例3 共触媒であるNa2PPを添加しないこと以外は実施例
13と同様にして難燃性ポリエステルを得た。得られた
化合物の性質を表に3に示す。
【0037】比較例4 共触媒であるNa2PPを添加しないこと以外は実施例
15と同様にして難燃性ポリエステルを得た。得られた
化合物の性質を表3に示す。
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 方 博仁 台湾新竹市光復路2段321號 (72)発明者 林 麗桂 台湾新竹市光復路2段321號 (72)発明者 蔡 孟洲 台湾新竹市光復路2段321號 (56)参考文献 特開 昭51−134787(JP,A) 特開 平5−178973(JP,A) 特開 平2−127517(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸またはその誘導体、ジオー
    ルおよび下式 【化1】 (式中、Arは置換基を有していてもよいフェニル基、ナ
    フチル基、アルコキシ基またはアラルキル基; Rは水素
    または1〜3個の炭素原子を有するアルキル基を表す)
    で表される難燃性を有するリン系コモノマーを、当該コ
    モノマーの金属塩、ジカルボン酸の金属塩および多塩基
    酸の金属塩からなる群から選ばれる共触媒と共に溶融重
    縮合法で重合させることを特徴とする難燃性ポリエステ
    ルの製造法。
  2. 【請求項2】 ジカルボン酸がイソフタル酸、アジピン
    酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン
    酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、5−スルホイソフタル
    酸ジメチルナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ビス
    2−ヒドロキシエチルナトリウム塩、および2,6−ナ
    フタリンジカルボン酸とそのジエステル類からなる群か
    ら選ばれ、 ジオールがエチレングリコール、1,4−ブ
    チレングリコール、2,2−ネオペンチルグリコール、
    1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメ
    タンジオール、およびポリテトラメチレンエーテルグリ
    コールからなる群から選ばれる、請求項1の難燃性ポリ
    エステルの製造法。
  3. 【請求項3】 多塩基酸の金属塩が、ナトリウムホスホ
    ネート、カリウムホスホネート、アンモニウムホスホネ
    ート、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、炭酸ナトリ
    ウム、炭酸カリウム、およびR(COO)nM(式中、Rは
    1〜18個の炭素原子を有する脂肪族基、または6〜1
    2個の炭素原子を有する芳香族基、nは2〜3の整数、
    Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属を表わす)で
    示される化合物からなる群から選ばれる請求項1の難燃
    性ポリエステルの製造法。
  4. 【請求項4】 溶融重縮合法が、ジカルボン酸、または
    ジカルボン酸塩とジオールとのエステル化率が90%以
    上となった時に、リン酸系コモノマーを添加し、共触媒
    をコモノマーと同時にまたはその前に添加し、コモノマ
    ーのエステル化率が80%〜98%に達した時に、24
    5℃〜285℃の温度、1.5mmHg以下の減圧下で重縮
    合反応を始める手順からなる、請求項1の難燃性ポリエ
    ステルの製造法。
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