JP2508711B2 - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents
垂直磁気記録媒体Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高密度記録化に対応する垂直磁気記録媒体
に関するものである。
に関するものである。
本発明は、高密度記録化に対応する垂直磁気記録媒体
において、非磁性支持体上にCo−O系面内磁化膜及びCo
−O系垂直磁化膜を順次形成することにより、記録・再
生における磁気ヘッドとCo−O系垂直磁化膜との間の磁
気的相互作用が強化され、記録・再生の高効率化を達成
する垂直磁気記録媒体を提供しようとするものである。
において、非磁性支持体上にCo−O系面内磁化膜及びCo
−O系垂直磁化膜を順次形成することにより、記録・再
生における磁気ヘッドとCo−O系垂直磁化膜との間の磁
気的相互作用が強化され、記録・再生の高効率化を達成
する垂直磁気記録媒体を提供しようとするものである。
近年、磁気記録における短波長化と狭トラック化によ
る記録密度の向上は目覚ましく、光記録に近い面記録密
度の実用化が膜面の垂直方向に磁化可能な,いわゆる垂
直磁化膜を利用した垂直磁気記録媒体を用いることで期
待されている。このような状況の中にあって、垂直磁化
膜としてCo−O系垂直磁化膜を用いた垂直磁気記録媒体
が提案されている。
る記録密度の向上は目覚ましく、光記録に近い面記録密
度の実用化が膜面の垂直方向に磁化可能な,いわゆる垂
直磁化膜を利用した垂直磁気記録媒体を用いることで期
待されている。このような状況の中にあって、垂直磁化
膜としてCo−O系垂直磁化膜を用いた垂直磁気記録媒体
が提案されている。
従来、上記Co−O系垂直磁化膜を用いた垂直磁気記録
媒体としては、非磁性支持体上に直接Co-CoO組成からな
るCo−O系垂直磁化膜を蒸着形成した単層構造からなる
ものが提案されている。しかし、上述のようなCo−O系
垂直磁化膜を直接非磁性支持体上に蒸着形成した単層構
造からなる垂直磁気記録媒体では、垂直配向性や垂直記
録・再生時の磁気ヘッドとの磁気的相互作用が充分でな
く、記録・再生の高効率化を図ることが困難であった。
媒体としては、非磁性支持体上に直接Co-CoO組成からな
るCo−O系垂直磁化膜を蒸着形成した単層構造からなる
ものが提案されている。しかし、上述のようなCo−O系
垂直磁化膜を直接非磁性支持体上に蒸着形成した単層構
造からなる垂直磁気記録媒体では、垂直配向性や垂直記
録・再生時の磁気ヘッドとの磁気的相互作用が充分でな
く、記録・再生の高効率化を図ることが困難であった。
ところで、Co-Cr系の垂直磁気記録媒体の分野では、C
o-Cr系垂直磁化膜の垂直配向性を向上させる手段とし
て、非磁性支持体とCo-Cr系垂直磁化膜との間にパーマ
ロイ等の高透磁率材を下地膜として形成する手法が広く
用いられている。上述のようにCo-Cr系垂直磁化膜の場
合には、高透磁率材を下地膜として形成することにより
垂直配向性が向上する。
o-Cr系垂直磁化膜の垂直配向性を向上させる手段とし
て、非磁性支持体とCo-Cr系垂直磁化膜との間にパーマ
ロイ等の高透磁率材を下地膜として形成する手法が広く
用いられている。上述のようにCo-Cr系垂直磁化膜の場
合には、高透磁率材を下地膜として形成することにより
垂直配向性が向上する。
ところが、上記Co-Cr系の垂直磁気記録媒体の下地膜
として形成されるパーマロイ等の高透磁率材をCo−O系
の垂直磁気記録媒体に適用しようとした場合、高透磁率
材の上層に被着形成されるCo−O系垂直磁化膜との間に
おいて充分な整合性が得られず、従って充分な記録・再
生効率を得ることが難しいこと、また下地膜とCo−O系
垂直磁化膜とを別々に製造しなくてはならず製造工程が
煩雑になる等の問題点がある。
として形成されるパーマロイ等の高透磁率材をCo−O系
の垂直磁気記録媒体に適用しようとした場合、高透磁率
材の上層に被着形成されるCo−O系垂直磁化膜との間に
おいて充分な整合性が得られず、従って充分な記録・再
生効率を得ることが難しいこと、また下地膜とCo−O系
垂直磁化膜とを別々に製造しなくてはならず製造工程が
煩雑になる等の問題点がある。
そこで、本発明は上述の実情に鑑みて提案されたもの
であって、容易に製造でき、記録・再生の高効率化を達
成する垂直磁気記録媒体を提供することを目的とする。
であって、容易に製造でき、記録・再生の高効率化を達
成する垂直磁気記録媒体を提供することを目的とする。
本発明者等は、上述の目的を達成しようと鋭意研究の
結果、Co−O系面内磁化膜を下地膜として成膜し、その
上部にCo−O系垂直磁化膜を成膜することによって良好
な記録・再生効率が得られるとの知見を得た。
結果、Co−O系面内磁化膜を下地膜として成膜し、その
上部にCo−O系垂直磁化膜を成膜することによって良好
な記録・再生効率が得られるとの知見を得た。
本発明は、上述の知見に基づいて提案されたものであ
って、第1図に示すように、非磁性支持体(1)上にCo
−O系面内磁化膜(2)及びCo−O系垂直磁化膜(3)
を順次形成したことを特徴とするものである。
って、第1図に示すように、非磁性支持体(1)上にCo
−O系面内磁化膜(2)及びCo−O系垂直磁化膜(3)
を順次形成したことを特徴とするものである。
ここで、非磁性支持体(1)上に下地膜として形成す
るCo−O系面内磁化膜(2)は、Coを主体とするCo-CoO
組成からなる面内磁化膜(2)であり、その上部に形成
するCo−O系垂直磁化膜(3)と磁気ヘッドとの間にお
ける記録・再生時の閉磁路を形成し易くすることによ
り、磁気的相互作用を良好なものとし、記録・再生効率
の向上を図るものである。上記Co−O系面内磁化膜
(2)は、高純度のCoを非磁性支持体(1)上に蒸着さ
せる際に導入する酸素濃度を高濃度に調整することによ
って容易に作製されるものである。
るCo−O系面内磁化膜(2)は、Coを主体とするCo-CoO
組成からなる面内磁化膜(2)であり、その上部に形成
するCo−O系垂直磁化膜(3)と磁気ヘッドとの間にお
ける記録・再生時の閉磁路を形成し易くすることによ
り、磁気的相互作用を良好なものとし、記録・再生効率
の向上を図るものである。上記Co−O系面内磁化膜
(2)は、高純度のCoを非磁性支持体(1)上に蒸着さ
せる際に導入する酸素濃度を高濃度に調整することによ
って容易に作製されるものである。
上記Co−O系面内磁化膜(2)は、その有する保磁力
Hcは比較的低いものが好ましく、10(Oe)≦Hc≦150(O
e)の範囲とすることが好ましい。これはCo−O系垂直
磁化膜(3)に記録された記録信号に悪影響を与えない
程度の保磁力であり、保磁力の範囲が10(Oe)より小さ
い場合には、再生時のノイズ発生の原因となり、また15
0(Oe)より大きい場合には、記録の際の阻害要因とな
る虞がある。
Hcは比較的低いものが好ましく、10(Oe)≦Hc≦150(O
e)の範囲とすることが好ましい。これはCo−O系垂直
磁化膜(3)に記録された記録信号に悪影響を与えない
程度の保磁力であり、保磁力の範囲が10(Oe)より小さ
い場合には、再生時のノイズ発生の原因となり、また15
0(Oe)より大きい場合には、記録の際の阻害要因とな
る虞がある。
また、上記Co−O系面内磁化膜(2)は、その膜厚t
を50Å<t<500Åの範囲とすることが好ましい。Co−
O系面内磁化膜(2)の膜厚が50Å以下の場合には下地
層としてCo−O系面内磁化膜(2)を形成した効果が期
待できず、また500Å以上の場合には、所定の記録・再
生特性を得ることが難しくなる虞があるからである。
を50Å<t<500Åの範囲とすることが好ましい。Co−
O系面内磁化膜(2)の膜厚が50Å以下の場合には下地
層としてCo−O系面内磁化膜(2)を形成した効果が期
待できず、また500Å以上の場合には、所定の記録・再
生特性を得ることが難しくなる虞があるからである。
一方、上記Co−O系面内磁化膜(2)上に形成するCo
−O系垂直磁化膜(3)は、高純度のCoを面内磁化膜を
形成する際の導入酸素濃度よりも低い酸素濃度雰囲気中
で非磁性支持体(1)上に真空蒸着させることによって
作製されるもので、Coを主体とするCo-CoO組成からなる
垂直磁化膜(3)である。上記Co−O系垂直磁化膜
(3)は、その膜厚tを1500Å≦t≦4000Åとすること
が好ましい。Co−O系垂直磁化膜(3)の膜厚tが上述
の範囲を外れた場合には、良好な記録・再生が期待でき
なくなるためである。
−O系垂直磁化膜(3)は、高純度のCoを面内磁化膜を
形成する際の導入酸素濃度よりも低い酸素濃度雰囲気中
で非磁性支持体(1)上に真空蒸着させることによって
作製されるもので、Coを主体とするCo-CoO組成からなる
垂直磁化膜(3)である。上記Co−O系垂直磁化膜
(3)は、その膜厚tを1500Å≦t≦4000Åとすること
が好ましい。Co−O系垂直磁化膜(3)の膜厚tが上述
の範囲を外れた場合には、良好な記録・再生が期待でき
なくなるためである。
上述のように、非磁性支持体(1)上に下地膜として
Co−O系面内磁化膜(2)を介してCo−O系垂直磁化膜
(3)を形成する二層構造の垂直磁気記録媒体とするこ
とにより、Coを主体とし酸化の程度が異なる両膜間の整
合性が非常に良好なものとなる。又、Coを主体とし、酸
素ガスの導入量を変えることにより形成することができ
るため、容易に製造することができる。
Co−O系面内磁化膜(2)を介してCo−O系垂直磁化膜
(3)を形成する二層構造の垂直磁気記録媒体とするこ
とにより、Coを主体とし酸化の程度が異なる両膜間の整
合性が非常に良好なものとなる。又、Coを主体とし、酸
素ガスの導入量を変えることにより形成することができ
るため、容易に製造することができる。
上記二層構造の垂直磁気記録媒体を作製するには、先
ず非磁性支持体(1)上に高純度Coを多量の酸素ガスを
導入しながら真空蒸着法により蒸着形成する。そして、
その後Co−O系面内磁化膜(2)上に該Co−O系面内磁
化膜(2)作製時よりも少量の酸素ガスを導入しながら
高純度のCoを真空蒸着法により蒸着させCo−O系垂直磁
化膜(3)を作製すればよい。又、導入酸素ガス量を一
定としておき、高純度Coを蒸着する際の蒸着速度を変化
させ、蒸着速度を遅くすることにより、見掛け上の酸素
ガスの導入量を多くしてCo−O面内磁化膜(2)を形成
し、その後蒸着速度を速くして見掛け上の酸素ガス導入
量を少なくしてCo−O系垂直磁化膜(3)を形成しても
よい。
ず非磁性支持体(1)上に高純度Coを多量の酸素ガスを
導入しながら真空蒸着法により蒸着形成する。そして、
その後Co−O系面内磁化膜(2)上に該Co−O系面内磁
化膜(2)作製時よりも少量の酸素ガスを導入しながら
高純度のCoを真空蒸着法により蒸着させCo−O系垂直磁
化膜(3)を作製すればよい。又、導入酸素ガス量を一
定としておき、高純度Coを蒸着する際の蒸着速度を変化
させ、蒸着速度を遅くすることにより、見掛け上の酸素
ガスの導入量を多くしてCo−O面内磁化膜(2)を形成
し、その後蒸着速度を速くして見掛け上の酸素ガス導入
量を少なくしてCo−O系垂直磁化膜(3)を形成しても
よい。
このようにして作製された垂直磁気記録媒体は、Co−
O系面内磁化膜(2)が軟磁性であるため記録・再生に
おける磁気ヘッドとCo−O系垂直磁化膜(3)との磁気
的相互作用を強めることになり、記録・再生の高効率化
を達成することができる。
O系面内磁化膜(2)が軟磁性であるため記録・再生に
おける磁気ヘッドとCo−O系垂直磁化膜(3)との磁気
的相互作用を強めることになり、記録・再生の高効率化
を達成することができる。
本発明の垂直磁気記録媒体は、非磁性支持体上に下地
膜としてCo-CoO系面内磁化膜を介してCo-CoO系垂直磁化
膜を形成する二層構造としているため、Coを主体とし酸
化の程度が異なる両膜間の整合性が非常に良好なものと
なるとともに、酸素ガスの導入量を変えることにより上
記Co-CoO系面内磁化膜とCo-CoO系垂直磁化膜は形成する
ことができるため、容易に製造することができる。
膜としてCo-CoO系面内磁化膜を介してCo-CoO系垂直磁化
膜を形成する二層構造としているため、Coを主体とし酸
化の程度が異なる両膜間の整合性が非常に良好なものと
なるとともに、酸素ガスの導入量を変えることにより上
記Co-CoO系面内磁化膜とCo-CoO系垂直磁化膜は形成する
ことができるため、容易に製造することができる。
また、本発明の垂直磁気記録媒体は、Co−O系面内磁
化膜が軟磁性であるため、記録・再生における磁気ヘッ
ドとCo−O系垂直磁化膜との間の磁気的相互作用を強め
ることになり、記録・再生の高効率化を達成することが
できる。
化膜が軟磁性であるため、記録・再生における磁気ヘッ
ドとCo−O系垂直磁化膜との間の磁気的相互作用を強め
ることになり、記録・再生の高効率化を達成することが
できる。
以下、本発明を適用した実施例について説明するが、
本発明はこの実施例に限定されるものではないことはい
うまでもない。
本発明はこの実施例に限定されるものではないことはい
うまでもない。
実施例1 長尺状非磁性支持体に対して、第2図に示す2キャン
タイプの連続巻き取り蒸着装置を用いて実施例を行っ
た。2キャンタイプの蒸着装置は、供給ローラー(1
8)、第1の冷却キャン(12)、中間ローラー(19)、
第2の冷却キャン(13)、巻き取りローラー(20)から
なる走行系と、壁(11)によって仕切られ、Coが備えら
れたルツボ(14)と酸素ガス導入管(23)及びCoを加熱
蒸発させるための電子銃(16)とからなり上記第1の冷
却キャン(12)においてCo−O面内磁化膜を形成するCo
−O面内磁化膜形成部と、Coが備えられたルツボ(15)
と酸素ガス導入管(22)及びCoを加熱蒸発させるための
電子銃(17)とからなり第2の冷却キャン(13)におい
てCo−O垂直磁化膜を形成するCo−O系垂直磁化膜形成
部とからなるものである。
タイプの連続巻き取り蒸着装置を用いて実施例を行っ
た。2キャンタイプの蒸着装置は、供給ローラー(1
8)、第1の冷却キャン(12)、中間ローラー(19)、
第2の冷却キャン(13)、巻き取りローラー(20)から
なる走行系と、壁(11)によって仕切られ、Coが備えら
れたルツボ(14)と酸素ガス導入管(23)及びCoを加熱
蒸発させるための電子銃(16)とからなり上記第1の冷
却キャン(12)においてCo−O面内磁化膜を形成するCo
−O面内磁化膜形成部と、Coが備えられたルツボ(15)
と酸素ガス導入管(22)及びCoを加熱蒸発させるための
電子銃(17)とからなり第2の冷却キャン(13)におい
てCo−O垂直磁化膜を形成するCo−O系垂直磁化膜形成
部とからなるものである。
上記Co−O面内磁化膜形成部においては、電子銃(1
6)からの電子ビームによりルツボ(14)内に備えられ
たCoが加熱されることにより蒸発し、酸素ガス導入管
(23)から導入された酸素ガスとともに第1の冷却キャ
ン(12)に達し、該第1の冷却キャン(12)上を走行し
ている非磁性支持体(21)上に上記Co蒸発蒸気流として
蒸着形成される。このとき、酸素導入量は400cc/minで
あり、この酸素導入量と非磁性支持体の走行速度、Coの
蒸発速度等が加味されてCoを主体とするCo-CoO系面内磁
化膜が形成される。
6)からの電子ビームによりルツボ(14)内に備えられ
たCoが加熱されることにより蒸発し、酸素ガス導入管
(23)から導入された酸素ガスとともに第1の冷却キャ
ン(12)に達し、該第1の冷却キャン(12)上を走行し
ている非磁性支持体(21)上に上記Co蒸発蒸気流として
蒸着形成される。このとき、酸素導入量は400cc/minで
あり、この酸素導入量と非磁性支持体の走行速度、Coの
蒸発速度等が加味されてCoを主体とするCo-CoO系面内磁
化膜が形成される。
一方、上記Co−O垂直磁化膜形成部においては、電子
銃(17)からの電子ビームによりルツボ(15)内に備え
られたCoが加熱されることにより蒸発し、酸素ガス導入
管(22)から導入された酸素ガスとともに第2の冷却キ
ャン(13)に達し、該第2の冷却キャン(13)上を走行
している非磁性支持体(21)上に上記Co蒸発蒸気流とし
て蒸着形成される。このとき、酸素導入量は300cc/min
であり、この酸素導入量と非磁性支持体の走行速度、Co
の蒸発速度等が加味されてCoを主体とするCo-CoO系垂直
磁化膜が形成される。
銃(17)からの電子ビームによりルツボ(15)内に備え
られたCoが加熱されることにより蒸発し、酸素ガス導入
管(22)から導入された酸素ガスとともに第2の冷却キ
ャン(13)に達し、該第2の冷却キャン(13)上を走行
している非磁性支持体(21)上に上記Co蒸発蒸気流とし
て蒸着形成される。このとき、酸素導入量は300cc/min
であり、この酸素導入量と非磁性支持体の走行速度、Co
の蒸発速度等が加味されてCoを主体とするCo-CoO系垂直
磁化膜が形成される。
上記Co-CoO系面内磁化膜とCo-CoO系垂直磁化膜とは、
連続して形成されるものであり、酸素ガスの導入量を変
えることにより上記Co-CoO系面内磁化膜とCo-CoO系垂直
磁化膜は形成することができるため、容易に製造するこ
とができる。
連続して形成されるものであり、酸素ガスの導入量を変
えることにより上記Co-CoO系面内磁化膜とCo-CoO系垂直
磁化膜は形成することができるため、容易に製造するこ
とができる。
尚、上記電子銃(16),(17)によって加熱され蒸着
されるCoは、その蒸着速度を任意に制御して蒸着するこ
とができる。また、第1の冷却キャン(12)及び第2の
冷却キャン(13)は、その表面温度が0℃付近になるよ
うに制御されている。
されるCoは、その蒸着速度を任意に制御して蒸着するこ
とができる。また、第1の冷却キャン(12)及び第2の
冷却キャン(13)は、その表面温度が0℃付近になるよ
うに制御されている。
上述のような装置を使用して垂直磁気記録媒体を作製
した。このとき、第1のルツボ(14)には純度99.9%の
Coを備え、酸素導入量400cc/min、Coの蒸着速度360Å/s
ec、膜厚200Åの条件でCo−O系面内磁化膜を成膜し
た。そして、第2のルツボ(15)には純度99.9%のCoを
備え、酸素流入量300cc/min、Coの蒸着速度3600Å/se
c、膜厚2000Åの条件でCo−O系垂直磁化膜を成膜し
た。
した。このとき、第1のルツボ(14)には純度99.9%の
Coを備え、酸素導入量400cc/min、Coの蒸着速度360Å/s
ec、膜厚200Åの条件でCo−O系面内磁化膜を成膜し
た。そして、第2のルツボ(15)には純度99.9%のCoを
備え、酸素流入量300cc/min、Coの蒸着速度3600Å/se
c、膜厚2000Åの条件でCo−O系垂直磁化膜を成膜し
た。
このときの長尺状高分子フィルムの走行速度は16m/mi
nであり、蒸着中の雰囲気ガス圧は2×10-4Torrであっ
た。このようにしてサンプルテープを作製した。
nであり、蒸着中の雰囲気ガス圧は2×10-4Torrであっ
た。このようにしてサンプルテープを作製した。
比較例1 長尺状高分子フイルムに対して、第2図に示す2キャ
ンタイプの連続巻き取り蒸着機を用いて実施例を行っ
た。
ンタイプの連続巻き取り蒸着機を用いて実施例を行っ
た。
このとき、第2図中の第1のルツボ(14)には何も入
れず、下地膜を形成しない状態で直接非磁性支持体上に
純度99.9%のCoを、酸素導入量300cc/min、Coの蒸着速
度3600Å/sec、膜厚2000Åの条件でCo−O系垂直磁化膜
を成膜した。
れず、下地膜を形成しない状態で直接非磁性支持体上に
純度99.9%のCoを、酸素導入量300cc/min、Coの蒸着速
度3600Å/sec、膜厚2000Åの条件でCo−O系垂直磁化膜
を成膜した。
このときの長尺状高分子フィルムの走行速度は16/min
であり、蒸着中の雰囲気ガス圧は2×10-4Torrとした。
このようにしてサンプルテープを作製した。
であり、蒸着中の雰囲気ガス圧は2×10-4Torrとした。
このようにしてサンプルテープを作製した。
比較例2 長尺状高分子フイルムに対して、第2図に示す2キャ
ンタイプの連続巻き取り蒸着機を用いて実施例を行っ
た。
ンタイプの連続巻き取り蒸着機を用いて実施例を行っ
た。
このとき、第1のルツボ(14)には純度99.9%のCoを
備え、酸素導入量400cc/min、Coの蒸着速度1800Å/se
c、膜厚1000Åの条件でCo−O系面内磁化膜を成膜し
た。そして、第2のルツボ(15)には純度99.9%のCoを
備え、酸素流入量300cc/min、Coの蒸着速度3600Å/se
c、膜厚2000Åの条件でCo−O系垂直磁化膜を成膜し
た。
備え、酸素導入量400cc/min、Coの蒸着速度1800Å/se
c、膜厚1000Åの条件でCo−O系面内磁化膜を成膜し
た。そして、第2のルツボ(15)には純度99.9%のCoを
備え、酸素流入量300cc/min、Coの蒸着速度3600Å/se
c、膜厚2000Åの条件でCo−O系垂直磁化膜を成膜し
た。
このときの長尺状高分子フィルムの走行速度は16m/mi
nであり、蒸着中の雰囲気ガス圧は3×10-4Torrであっ
た。このようにしてサンプルテープを作製した。
nであり、蒸着中の雰囲気ガス圧は3×10-4Torrであっ
た。このようにしてサンプルテープを作製した。
比較例3 長尺状高分子フイルムに対して、第2図に示す2キャ
ンタイプの連続巻き取り蒸着機を用いて実施例を行っ
た。
ンタイプの連続巻き取り蒸着機を用いて実施例を行っ
た。
このとき、第1のルツボ(14)には純度99.9%のCoを
備え、酸素導入量350cc/min、Coの蒸着速度540Å/sec、
膜厚300Åの条件でCo−O系面内磁化膜を成膜した。そ
して、第2のルツボ(15)には純度99.9%のCoを備え、
酸素流入量300cc/min、Coの蒸着速度3600Å/sec、膜厚2
000Åの条件でCo−O系垂直磁化膜を成膜した。
備え、酸素導入量350cc/min、Coの蒸着速度540Å/sec、
膜厚300Åの条件でCo−O系面内磁化膜を成膜した。そ
して、第2のルツボ(15)には純度99.9%のCoを備え、
酸素流入量300cc/min、Coの蒸着速度3600Å/sec、膜厚2
000Åの条件でCo−O系垂直磁化膜を成膜した。
このときの長尺状高分子フィルムの走行速度は16m/mi
nであり、蒸着中の雰囲気ガス圧は2×10-4Torrであっ
た。このようにしてサンプルテープを作製した。
nであり、蒸着中の雰囲気ガス圧は2×10-4Torrであっ
た。このようにしてサンプルテープを作製した。
上述のようにして作製した各サンプルテープについ
て、面内磁化膜の保磁力Hc、垂直磁化膜の飽和磁束密度
Bs、垂直方向の保磁力Hc、異方性磁界Hkについて測定を
行った。その結果を第1表に示す。また、実施例1,比較
例1〜比較例3についての記録波長と再生出力の関係を
第3図に示す。尚、第3図中記号Aは実施例1に、記号
Bは比較例1に、記号Cは比較例2に、記号Dは比較例
3にそれぞれ対応している。
て、面内磁化膜の保磁力Hc、垂直磁化膜の飽和磁束密度
Bs、垂直方向の保磁力Hc、異方性磁界Hkについて測定を
行った。その結果を第1表に示す。また、実施例1,比較
例1〜比較例3についての記録波長と再生出力の関係を
第3図に示す。尚、第3図中記号Aは実施例1に、記号
Bは比較例1に、記号Cは比較例2に、記号Dは比較例
3にそれぞれ対応している。
第1表及び第3図より明らかなように、本発明を適用
した垂直磁気記録媒体は、優れた磁気特性、電磁変換特
性を兼ね備えていることがわかる。
した垂直磁気記録媒体は、優れた磁気特性、電磁変換特
性を兼ね備えていることがわかる。
〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明を適用した垂
直磁気記録媒体は、導入する酸素ガス量を変えて非磁性
支持体上にCoを蒸着形成することにより面内磁化膜と垂
直磁化膜とを作製しているため、両膜ともにCoを主体と
したCo-CoO組成から構成されるものであることから両者
の整合性が高い。また、非磁性支持体上に下地膜として
軟磁性のCo−O系面内磁化膜を介してCo−O系垂直磁化
膜を形成しているため、磁気ヘッドとCo−O系垂直磁化
膜との磁気的相互作用が強化され、記録・再生の高効率
化を達成することができる。
直磁気記録媒体は、導入する酸素ガス量を変えて非磁性
支持体上にCoを蒸着形成することにより面内磁化膜と垂
直磁化膜とを作製しているため、両膜ともにCoを主体と
したCo-CoO組成から構成されるものであることから両者
の整合性が高い。また、非磁性支持体上に下地膜として
軟磁性のCo−O系面内磁化膜を介してCo−O系垂直磁化
膜を形成しているため、磁気ヘッドとCo−O系垂直磁化
膜との磁気的相互作用が強化され、記録・再生の高効率
化を達成することができる。
また、酸素の導入量を変化させることによりCo−O系
面内磁化膜とCo−O系垂直磁化膜とを作製できるため、
容易に垂直磁気記録媒体を製造することができる。
面内磁化膜とCo−O系垂直磁化膜とを作製できるため、
容易に垂直磁気記録媒体を製造することができる。
第1図は本発明を適用した垂直磁気記録媒体の一例を示
す要部拡大断面図である。 第2図は本発明を適用した垂直磁気記録媒体を作製する
真空蒸着装置の一例を示す概略図である。 第3図は本発明を適用して作製した垂直磁気記録媒体の
記録波長と再生出力との関係を示す特性図である。 1……非磁性支持体 2……Co−O系面内磁化膜 3……Co−O系垂直磁化膜
す要部拡大断面図である。 第2図は本発明を適用した垂直磁気記録媒体を作製する
真空蒸着装置の一例を示す概略図である。 第3図は本発明を適用して作製した垂直磁気記録媒体の
記録波長と再生出力との関係を示す特性図である。 1……非磁性支持体 2……Co−O系面内磁化膜 3……Co−O系垂直磁化膜
Claims (1)
- 【請求項1】非磁性支持体上にCo−O系面内磁化膜及び
Co−O系垂直磁化膜を順次形成したことを特徴とする垂
直磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11703887A JP2508711B2 (ja) | 1987-05-15 | 1987-05-15 | 垂直磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11703887A JP2508711B2 (ja) | 1987-05-15 | 1987-05-15 | 垂直磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63282913A JPS63282913A (ja) | 1988-11-18 |
JP2508711B2 true JP2508711B2 (ja) | 1996-06-19 |
Family
ID=14701898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11703887A Expired - Fee Related JP2508711B2 (ja) | 1987-05-15 | 1987-05-15 | 垂直磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2508711B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5244751A (en) * | 1988-03-11 | 1993-09-14 | Hitachi, Ltd. | Perpendicular magnetic recording medium, its fabrication method and read-write machine using it |
-
1987
- 1987-05-15 JP JP11703887A patent/JP2508711B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63282913A (ja) | 1988-11-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |