JP2508486Y2 - タンクキャップ - Google Patents
タンクキャップInfo
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- JP2508486Y2 JP2508486Y2 JP1989122850U JP12285089U JP2508486Y2 JP 2508486 Y2 JP2508486 Y2 JP 2508486Y2 JP 1989122850 U JP1989122850 U JP 1989122850U JP 12285089 U JP12285089 U JP 12285089U JP 2508486 Y2 JP2508486 Y2 JP 2508486Y2
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- Japan
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- cap
- tank
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- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、自動2輪車等の燃料タンクに用いられる
タンクキャップに関する。
タンクキャップに関する。
[従来の技術] 通常の場合、タンクキャップには大気連通孔が設けら
れるので、この連通孔から逃散する燃料を捕集するた
め、一端を大気連通孔に接続するブリーザチューブをタ
ンクキャップの上方へ延出させるように設けたものがあ
る。
れるので、この連通孔から逃散する燃料を捕集するた
め、一端を大気連通孔に接続するブリーザチューブをタ
ンクキャップの上方へ延出させるように設けたものがあ
る。
また、ブリーザチューブを用いないものとして、例え
ば、実公昭47-33067号公報には、頂部が開口されたキャ
ップ本体の内側に燃料タンクの注入口へ挿入される有底
筒状の気液分離室を設けるとともに、下端部側が開放さ
れた有底筒状の補助キャップをキャップ本体頂部の開口
部から気液分離室内へ嵌合することにより、補助キャッ
プの筒部と気液分離室の周壁との間にラビリンス構造の
空間を形成したものが示されている。
ば、実公昭47-33067号公報には、頂部が開口されたキャ
ップ本体の内側に燃料タンクの注入口へ挿入される有底
筒状の気液分離室を設けるとともに、下端部側が開放さ
れた有底筒状の補助キャップをキャップ本体頂部の開口
部から気液分離室内へ嵌合することにより、補助キャッ
プの筒部と気液分離室の周壁との間にラビリンス構造の
空間を形成したものが示されている。
さらに、実開昭52-143729号には、レギュレータの通
気口にキャップを被せるとともに、通気口周囲及びキャ
ップの内側にそれぞれ相手側方向へ突出して互い違いに
重なる同心円又は円弧状の立壁を複数設け、これにより
ラビリンス通路を形成したものが示されている。
気口にキャップを被せるとともに、通気口周囲及びキャ
ップの内側にそれぞれ相手側方向へ突出して互い違いに
重なる同心円又は円弧状の立壁を複数設け、これにより
ラビリンス通路を形成したものが示されている。
[考案が解決しようとする課題] ところで、前記の気液分離室をタンクキャップ内に設
けた例では、ブリーザチューブを廃止できるのでデザイ
ン上の制約が少なくなるが、タンク内の燃料は走行中の
脈動で常に波打っているので、上記のような単純な中空
容器状の気液分離室では気液分離が十分でない。
けた例では、ブリーザチューブを廃止できるのでデザイ
ン上の制約が少なくなるが、タンク内の燃料は走行中の
脈動で常に波打っているので、上記のような単純な中空
容器状の気液分離室では気液分離が十分でない。
また、実公昭47-33067号のような単純なラビリンス構
造では気液分離を十分にできない場合がある。しかし、
より複雑なラビリンス構造を採用しようとすれば部品点
数が増加しかつ製造が難しくなるおそれがある。
造では気液分離を十分にできない場合がある。しかし、
より複雑なラビリンス構造を採用しようとすれば部品点
数が増加しかつ製造が難しくなるおそれがある。
そのうえキャップ本体の頂部へ補助キャップを嵌合す
ると、補助キャップが外部に露出してしまうため、補助
キャップをキャップ本体と同じ材質及び外観としなけれ
ばならないので、補助キャップの材質を単に機能面だけ
を考慮して選ぶことができず、設計上の制約が多くな
る。そこで本考案はこれらの問題点の解決を目的とす
る。
ると、補助キャップが外部に露出してしまうため、補助
キャップをキャップ本体と同じ材質及び外観としなけれ
ばならないので、補助キャップの材質を単に機能面だけ
を考慮して選ぶことができず、設計上の制約が多くな
る。そこで本考案はこれらの問題点の解決を目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、本考案に係るタンクキャッ
プは、燃料タンクに設けられた注入口の雄ネジ部と係合
する雌ネジ部を内周面に形成したキャップ本体と、この
キャップ本体の内側中央部に設けられる気液分離室とを
備えたタンクキャップにおいて、気液分離室(6)は、
注入口の内側へ挿入される有底筒状の外筒部(14)と、
この外筒部(14)の内側へ間隔を持って配設され底部
(19)から上方へ突出して上端部が開放された筒状の第
1の円筒部(15)と、外筒部(14)の開口部を覆う補助
キャップとして機能する第2の円筒部(16)とを備え、
第2の内筒部(16)は、第1の内筒部(15)の内側に間
隔を持って挿入されるとともに下端部が底部(19)から
離れた状態で開放された円筒部(23)と、この円筒部
(23)の上端部を閉じるとともに第1の内筒部(15)の
上端部よりも上方を略水平に外方へ張り出して外筒部
(14)の開口部を覆う板状の頂部(22)とを備え、これ
ら外筒部(14)及び第1、第2の内筒部(15、16)間に
迷路状に屈曲して連通する空間(27、28、29)を形成す
るとともに、外筒部(16)に燃料タンクの内部と前記迷
路状の空間(27、28、29)とを連通するタンク連通孔
(20)を設け、かつ第2の内筒部(16)の頂部(22)と
キャップ本体(4)の頂部との間に上室(32)を設け、
この上室(32)と前記迷路状の空間(27、28、29)とを
連通する大気連通孔(25)を第2の内筒部(16)の頂部
(22)に設け、さらに前記上室(32)と大気とを連通す
る通路(18)を外筒部(14)に設けたことを特徴とす
る。
プは、燃料タンクに設けられた注入口の雄ネジ部と係合
する雌ネジ部を内周面に形成したキャップ本体と、この
キャップ本体の内側中央部に設けられる気液分離室とを
備えたタンクキャップにおいて、気液分離室(6)は、
注入口の内側へ挿入される有底筒状の外筒部(14)と、
この外筒部(14)の内側へ間隔を持って配設され底部
(19)から上方へ突出して上端部が開放された筒状の第
1の円筒部(15)と、外筒部(14)の開口部を覆う補助
キャップとして機能する第2の円筒部(16)とを備え、
第2の内筒部(16)は、第1の内筒部(15)の内側に間
隔を持って挿入されるとともに下端部が底部(19)から
離れた状態で開放された円筒部(23)と、この円筒部
(23)の上端部を閉じるとともに第1の内筒部(15)の
上端部よりも上方を略水平に外方へ張り出して外筒部
(14)の開口部を覆う板状の頂部(22)とを備え、これ
ら外筒部(14)及び第1、第2の内筒部(15、16)間に
迷路状に屈曲して連通する空間(27、28、29)を形成す
るとともに、外筒部(16)に燃料タンクの内部と前記迷
路状の空間(27、28、29)とを連通するタンク連通孔
(20)を設け、かつ第2の内筒部(16)の頂部(22)と
キャップ本体(4)の頂部との間に上室(32)を設け、
この上室(32)と前記迷路状の空間(27、28、29)とを
連通する大気連通孔(25)を第2の内筒部(16)の頂部
(22)に設け、さらに前記上室(32)と大気とを連通す
る通路(18)を外筒部(14)に設けたことを特徴とす
る。
[考案の作用] 気液分離室は少なくとも外筒部及び第1、第2の内筒
部からなる三重構造をなし、これらの筒部を相互に間隔
をもって重ね合わせると、気液分離室内部が迷路状に屈
曲した連続空間からなるラビリンス構造となる。ゆえ
に、燃料が走行中に波打ちしても、外筒部のタンク連通
孔から気液分離室へ入った燃料は、第2内筒部の大気連
通孔を通って大気側へ出る間に、ラビリンス構造によっ
てより効率的に気液分離される。
部からなる三重構造をなし、これらの筒部を相互に間隔
をもって重ね合わせると、気液分離室内部が迷路状に屈
曲した連続空間からなるラビリンス構造となる。ゆえ
に、燃料が走行中に波打ちしても、外筒部のタンク連通
孔から気液分離室へ入った燃料は、第2内筒部の大気連
通孔を通って大気側へ出る間に、ラビリンス構造によっ
てより効率的に気液分離される。
さらに、第2の内筒部の頂部とキャップ本体頂部との
間に大気と連通する上室を設けたので、前記ラビリンス
構造と上室によって気液分離機能がさらに向上する。し
かも、この上室は部品点数を増やすことなく設けること
ができる。
間に大気と連通する上室を設けたので、前記ラビリンス
構造と上室によって気液分離機能がさらに向上する。し
かも、この上室は部品点数を増やすことなく設けること
ができる。
また、第2の内筒部はキャップ本体の内側に設けられ
るので、外部に露出しないため外観性を考慮しなくて済
み、機能面だけで材質を選ぶことができる。
るので、外部に露出しないため外観性を考慮しなくて済
み、機能面だけで材質を選ぶことができる。
[実施例] 第1図乃至第9図に実施例を示す。第1図は自動2輪
車用に製造された樹脂製燃料タンク全体の断面を示し、
第2図はそのキャップ部分を拡大して示す。1は燃料タ
ンク、2は注入口、3はその周囲に形成された雄ネジの
タンクネジ部、4はキャップ本体、5は雌ネジのキャッ
プネジ部、6はキャップ本体4の内側中央部に設けられ
た気液分離室(外形を示す)、7はパッキン、8はレベ
ルプレート、9はそのスリットである。
車用に製造された樹脂製燃料タンク全体の断面を示し、
第2図はそのキャップ部分を拡大して示す。1は燃料タ
ンク、2は注入口、3はその周囲に形成された雄ネジの
タンクネジ部、4はキャップ本体、5は雌ネジのキャッ
プネジ部、6はキャップ本体4の内側中央部に設けられ
た気液分離室(外形を示す)、7はパッキン、8はレベ
ルプレート、9はそのスリットである。
注入口2の外側面には、その軸心方向に沿ってキャッ
プネジ部5の間に通気路10が形成され、パッキン7側方
かつキャップネジ部5上方に形成されている空間と大気
とを連通している。この通気路10は注入口2の上面形状
を示す第3図のように、注入口2の外周の一部に設けら
れた切欠部11によって形成されている。
プネジ部5の間に通気路10が形成され、パッキン7側方
かつキャップネジ部5上方に形成されている空間と大気
とを連通している。この通気路10は注入口2の上面形状
を示す第3図のように、注入口2の外周の一部に設けら
れた切欠部11によって形成されている。
パッキン7は第4図に示すように、その外周に山部12
と谷部13を連続して形成した略花弁状をなし、その山部
12はほぼキャップ本体4の内径と同程度であるが、谷部
13はキャップ本体4の内面との間に通気路10と連通する
空間を形成している。
と谷部13を連続して形成した略花弁状をなし、その山部
12はほぼキャップ本体4の内径と同程度であるが、谷部
13はキャップ本体4の内面との間に通気路10と連通する
空間を形成している。
気液分離室6は第2図に示すように、有底円筒状の外
筒部14と、その内側に設けられる内筒部とからなり、内
筒部はさらに第1内筒部15と第2内筒部16とから構成さ
れている。外筒部14と第1内筒部15は一体に形成されて
いる。
筒部14と、その内側に設けられる内筒部とからなり、内
筒部はさらに第1内筒部15と第2内筒部16とから構成さ
れている。外筒部14と第1内筒部15は一体に形成されて
いる。
第5図は外筒部14及び第1内筒部15の平面形状を示
し、第6図は第5図のA−A線に沿う断面形状を示して
いる。外筒部14の上部に設けられたフランジ部17には、
通気溝18が放射状に形成されている。また、底部19と周
壁部14aとのコーナー部にはタンク連通孔20が開口形成
されている。さらに、底部19からは上方へ向かって開口
している円筒状の第1内筒部15が、外筒部14の周壁部14
aの内側に上方へ延出形成され、その周壁部15aはスリッ
ト21によって分断されている。
し、第6図は第5図のA−A線に沿う断面形状を示して
いる。外筒部14の上部に設けられたフランジ部17には、
通気溝18が放射状に形成されている。また、底部19と周
壁部14aとのコーナー部にはタンク連通孔20が開口形成
されている。さらに、底部19からは上方へ向かって開口
している円筒状の第1内筒部15が、外筒部14の周壁部14
aの内側に上方へ延出形成され、その周壁部15aはスリッ
ト21によって分断されている。
第7図及び第8図は第2内筒部16を示す。第2内筒部
16は外筒部14の開口部内に嵌合する円板状の頂部22と、
これより下方へ延出して第1内筒部15の内側へ嵌合され
るよう下方へ向かって開口する円筒部23とからなる部材
である。頂部22の中央部にはキャップ本体4の下向き突
起4a(第2図)が係合する凹部24と、円筒部23の内側の
空間と連通する通気孔25、キャップ本体4との間に上室
32を形成するための突起26が形成されている。
16は外筒部14の開口部内に嵌合する円板状の頂部22と、
これより下方へ延出して第1内筒部15の内側へ嵌合され
るよう下方へ向かって開口する円筒部23とからなる部材
である。頂部22の中央部にはキャップ本体4の下向き突
起4a(第2図)が係合する凹部24と、円筒部23の内側の
空間と連通する通気孔25、キャップ本体4との間に上室
32を形成するための突起26が形成されている。
これら外筒部14、第1内筒部15及び第2内筒部16を組
立て気液分離室6を構成した場合、気液分離室6の内部
は第2図に示すようなラビリンス構造をなす。すなわ
ち、外筒部14、第1内筒部15及び頂部22によって形成さ
れる第1室27、第1内筒部15、円筒部23及び底部19によ
って形成される第2室28並びに円筒部23の内側に形成さ
れる第3室29からなる迷路状に接続する屈曲空間が内部
に形成される。第1室27はタンク連通孔20によりタンク
内部と連通し、第3室29は大気連通孔25、上室32、通気
溝18、パッキン7の谷部13及び通気路10を介して大気と
連通している。
立て気液分離室6を構成した場合、気液分離室6の内部
は第2図に示すようなラビリンス構造をなす。すなわ
ち、外筒部14、第1内筒部15及び頂部22によって形成さ
れる第1室27、第1内筒部15、円筒部23及び底部19によ
って形成される第2室28並びに円筒部23の内側に形成さ
れる第3室29からなる迷路状に接続する屈曲空間が内部
に形成される。第1室27はタンク連通孔20によりタンク
内部と連通し、第3室29は大気連通孔25、上室32、通気
溝18、パッキン7の谷部13及び通気路10を介して大気と
連通している。
第9図は注入口2の内側に対するレベルプレート8の
取付方を説明するための図であり、注入口2の内周面に
はタンクネジ部3を形成するときの熱歪により生じた変
形凹部30が形成されている。一方、レベルプレート8の
上部周囲には複数の突起からなる係合突部31が外方へ突
出形成されている。そこで、レベルプレート8の上部を
注入口2内側へ押し込み、係合突部31を変形凹部30へ係
合することにより、レベルプレート8が注入口2の内側
へ取付けられている。なお、係合突部31はレベルプレー
ト8の周囲に環状に形成される連続した突条であっても
よい。また、スリット9は燃料Fの波打ちを抑制するた
めのものであるが、スリット9に代えて、レベルプレー
ト8の下部のうち、その下端部からスリット9の高さに
相当する部分をメッシュにしたり、多数の穴を形成する
ようにもできる。さらに、この部分を細径に絞ってもよ
い。
取付方を説明するための図であり、注入口2の内周面に
はタンクネジ部3を形成するときの熱歪により生じた変
形凹部30が形成されている。一方、レベルプレート8の
上部周囲には複数の突起からなる係合突部31が外方へ突
出形成されている。そこで、レベルプレート8の上部を
注入口2内側へ押し込み、係合突部31を変形凹部30へ係
合することにより、レベルプレート8が注入口2の内側
へ取付けられている。なお、係合突部31はレベルプレー
ト8の周囲に環状に形成される連続した突条であっても
よい。また、スリット9は燃料Fの波打ちを抑制するた
めのものであるが、スリット9に代えて、レベルプレー
ト8の下部のうち、その下端部からスリット9の高さに
相当する部分をメッシュにしたり、多数の穴を形成する
ようにもできる。さらに、この部分を細径に絞ってもよ
い。
次に、本実施例の作用を説明する。通常の場合、燃料
タンクの内部は気液分離室6を介して大気と連通して等
圧となっているので、燃料タンク1内の燃料Fが自由落
下によりキャブレタ(図示省略)へ供給される。このと
きの空気流入路は、通気路10→パッキン7の谷部13→外
筒部14のフランジ部17に形成された通気溝18→上室32→
頂部22→大気連通孔25→第3室29→第2室28→第1室27
→タンク連通孔20→燃料タンク1内となる。そこで、走
行中に波打ちを生じた燃料Fがタンク連通孔20から気液
分離室6内へ侵入すると、第1室27乃至第3室29間の屈
曲空間を通過するとき、気液分離室6内のラビリンス構
造により効率的に気液分離される。しかも、上室32も加
わるのでさらに気液分離が向上する。その結果、波打ち
時の燃料タンク1内の気圧は大気圧よりも高くなってい
るため、気体のみが上記空気流入経路の逆をたどり、大
気中へ排出される。
タンクの内部は気液分離室6を介して大気と連通して等
圧となっているので、燃料タンク1内の燃料Fが自由落
下によりキャブレタ(図示省略)へ供給される。このと
きの空気流入路は、通気路10→パッキン7の谷部13→外
筒部14のフランジ部17に形成された通気溝18→上室32→
頂部22→大気連通孔25→第3室29→第2室28→第1室27
→タンク連通孔20→燃料タンク1内となる。そこで、走
行中に波打ちを生じた燃料Fがタンク連通孔20から気液
分離室6内へ侵入すると、第1室27乃至第3室29間の屈
曲空間を通過するとき、気液分離室6内のラビリンス構
造により効率的に気液分離される。しかも、上室32も加
わるのでさらに気液分離が向上する。その結果、波打ち
時の燃料タンク1内の気圧は大気圧よりも高くなってい
るため、気体のみが上記空気流入経路の逆をたどり、大
気中へ排出される。
そのうえ、レベルプレート8の注入口2に対する取付
けに際しては、変形凹部30を利用して、係合突部31に対
する係合部としたので、レベルプレート8を注入口2内
へ単に押し込むだけで済む。ゆえに、厚肉のタンクネジ
部3により成形時に不可避的に発生する変形凹部30を利
用して、従来のような係合溝の形成などの特別な機械工
程を不要とするので、製造並びに取付工数を削減でき、
コストダウンを図ることができる。
けに際しては、変形凹部30を利用して、係合突部31に対
する係合部としたので、レベルプレート8を注入口2内
へ単に押し込むだけで済む。ゆえに、厚肉のタンクネジ
部3により成形時に不可避的に発生する変形凹部30を利
用して、従来のような係合溝の形成などの特別な機械工
程を不要とするので、製造並びに取付工数を削減でき、
コストダウンを図ることができる。
[考案の効果] 本考案に係るタンクキャップは、気液分離室内部を外
筒部及び第1、第2内筒部とによる少なくとも三重構造
としたので、これらの筒部を相互に間隔を持って重ね合
わせることにより、気液分離室内部にラビリンス構造を
容易に形成することができる。その結果、気液分離をよ
り効率的に行うことができる。また、燃料タンクを大き
く傾けたときも、内部の燃料の流出を少なくすることが
できる。しかも、ブリーザチューブを廃止してデザイン
の自由度を大きくすることができる。
筒部及び第1、第2内筒部とによる少なくとも三重構造
としたので、これらの筒部を相互に間隔を持って重ね合
わせることにより、気液分離室内部にラビリンス構造を
容易に形成することができる。その結果、気液分離をよ
り効率的に行うことができる。また、燃料タンクを大き
く傾けたときも、内部の燃料の流出を少なくすることが
できる。しかも、ブリーザチューブを廃止してデザイン
の自由度を大きくすることができる。
さらに、第2の内筒部の頂部とキャップ本体頂部との
間に大気と連通する上室を設けたので、前記ラビリンス
構造と上室によって気液分離機能がさらに向上する。し
かも、この上室は部品点数を増やすことなく設けること
ができる。
間に大気と連通する上室を設けたので、前記ラビリンス
構造と上室によって気液分離機能がさらに向上する。し
かも、この上室は部品点数を増やすことなく設けること
ができる。
また、第2の内筒部はキャップ本体の内側に設けられ
るので、外部に露出しないため外観性を考慮しなくて済
み、機能面だけで材質を選ぶことができ、設計の自由度
を大きくすることができる。
るので、外部に露出しないため外観性を考慮しなくて済
み、機能面だけで材質を選ぶことができ、設計の自由度
を大きくすることができる。
第1図乃至第9図は実施例に係り、第1図は燃料タンク
の全断面図、第2図はタンクキャップ部分の拡大断面
図、第3図及び第4図は要部の平面視図、第5図は外筒
部及び第1内筒部の平面図、第6図はそのA−A線断面
図、第7図は第2内筒部の平面図、第8図はそのB−B
線断面図、第9図は要部の取付方を説明するための図で
ある。 (符号の説明) 1……燃料タンク、2……注入口、3……タンクネジ
部、4……キャップ本体、5……キャップネジ部、6…
…気液分離室、7……パッキン、8……レベルプレー
ト、10……通気路、14……外筒部、15……第1内筒部、
16……第2内筒部、18……通気溝、20……タンク連通
孔、25……大気連通孔。
の全断面図、第2図はタンクキャップ部分の拡大断面
図、第3図及び第4図は要部の平面視図、第5図は外筒
部及び第1内筒部の平面図、第6図はそのA−A線断面
図、第7図は第2内筒部の平面図、第8図はそのB−B
線断面図、第9図は要部の取付方を説明するための図で
ある。 (符号の説明) 1……燃料タンク、2……注入口、3……タンクネジ
部、4……キャップ本体、5……キャップネジ部、6…
…気液分離室、7……パッキン、8……レベルプレー
ト、10……通気路、14……外筒部、15……第1内筒部、
16……第2内筒部、18……通気溝、20……タンク連通
孔、25……大気連通孔。
Claims (1)
- 【請求項1】燃料タンクに設けられた注入口の雄ネジ部
と係合する雌ネジ部を内周面に形成したキャップ本体
と、このキャップ本体の内側中央部に設けられる気液分
離室とを備えたタンクキャップにおいて、 気液分離室(6)は、注入口の内側へ挿入される有底筒
状の外筒部(14)と、 この外筒部(14)の内側へ間隔を持って配設され底部
(19)から上方へ突出して上端部が開放された筒状の第
1の円筒部(15)と、 外筒部(14)の開口部を覆う補助キャップとして機能す
る第2の円筒部(16)とを備え、 第2の内筒部(16)は、第1の内筒部(15)の内側に間
隔を持って挿入されるとともに下端部が底部(19)から
離れた状態で開放された円筒部(23)と、 この円筒部(23)の上端部を閉じるとともに第1の内筒
部(15)の上端部よりも上方を略水平に外方へ張り出し
て外筒部(14)の開口部を覆う板状の頂部(22)とを備
え、 これら外筒部(14)及び第1、第2の内筒部(15、16)
間に迷路状に屈曲して連通する空間(27、28、29)を形
成するとともに、 外筒部(16)に燃料タンクの内部と前記迷路状の空間
(27、28、29)とを連通するタンク連通孔(20)を設
け、 かつ第2の内筒部(16)の頂部(22)とキャップ本体
(4)の頂部との間に上室(32)を設け、 この上室(32)と前記迷路状の空間(27、28、29)とを
連通する大気連通孔(25)を第2の内筒部(16)の頂部
(22)に設け、 さらに前記上室(32)と大気とを連通する通路(18)を
外筒部(14)に設けたことを特徴とするタンクキャッ
プ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989122850U JP2508486Y2 (ja) | 1989-10-20 | 1989-10-20 | タンクキャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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