JP2508482B2 - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JP2508482B2 JP11937587A JP11937587A JP2508482B2 JP 2508482 B2 JP2508482 B2 JP 2508482B2 JP 11937587 A JP11937587 A JP 11937587A JP 11937587 A JP11937587 A JP 11937587A JP 2508482 B2 JP2508482 B2 JP 2508482B2
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【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A 産業上の利用分野 B 発明の概要 C 従来の技術 D 発明が解決しようとする問題点 E 問題点を解決するための手段(第1図及び第2図) F 作用(第1図及び第2図) G 実施例(第1図及び第2図) H 発明の効果 A 産業上の利用分野 本発明は無線通信装置に関し、例えばハンドセツトに
対する電話器本体のように、子局に対して双方向通信を
行うようになされた無線通信装置に適用して好適なもの
である。
B 発明の概要 本発明は無線通信装置において、スペクトラム拡散処
理及び逆スペクトラム拡散処理する擬似雑音コード信号
の位相差に応じて入出力動作を停止制御することによ
り、当該無線通信装置の不正使用を未然に防止するよう
にする。
C 従来の技術 従来電話器においては、ハンドセツトに対して電話器
本体が双方向の無線通信装置を構成するようになされた
電話器(以下ワイヤレステレホンと呼ぶ)がある。
すなわち電話器本体に対して子局に相当するハンドセ
ツトから電話器本体には、通話者の音声信号が周波数変
調されて送信され、これが電話器本体で復調されて電話
回線を介して通話相手側に送られる。電話器本体からハ
ンドセツトには、電話回線を介して得られる通話相手の
音声信号が、周波数変調されて送信され、これがハンド
セツトで復調される。
かくして、ハンドセツトを持ち運ぶだけで電話器本体
から離れた位置からでも、通話することができる。
D 発明が解決しようとする問題点 ところが、ワイヤレステレホンにおいては、変調方式
として周波数変調方式が用いられているため、通話内容
が盗聴されたり、混信等の影響で通話が妨害されたりす
るおそれがある。
また電話器本体に割り当てられたパスワードのコード
と、ハンドセットに割り当てられたパスワードのコード
とが一致しさえすれば、電話器本体に対して所定のハン
ドセツト以外のハンドセツトを用いても容易に通話する
ことができるので、第三者がハンドセツトだけを持ち運
んで無断で他人の電話器本体を使用して通話するいわゆ
る電話器本体及び電話回線の不正使用が生じるおそれが
ある。
この問題を解決するためには、周波数変調方式に代え
て、ハンドセツト及び電話器本体間で、所定の擬似雑音
(PN)コード信号を用いてそれぞれ音声信号をスペクト
ラム拡散して送信すれば良いと考えられる。
このようにすると、擬似雑音コード信号のコードが一
致しなければ、音声信号を復調することが困難になり、
高い秘話性を得ることができると共にパスワードを組み
合わせて用いるようにすれば、従来のワイヤレステレホ
ンに比して不正使用を有効に防止することができる。ま
た、スペクトラム拡散処理することにより、妨害波に対
する排除能力も高くなる。
ところが、このようにしても所定のハンドセツト以外
のハンドセツトとの間で、擬似雑音コード信号及びパス
ワードのコードとが一致した場合には、電話器本体及び
電話回線の不正使用を未然に防止することが困難になる
問題がある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、子局に
割り当てられたパスワード等のコードが一致しても、不
正使用を未然に防止することができる無線通信装置を提
案しようとするものである。
E 問題点を解決するための手段 かかる問題点を解決するため本発明においては、入力
信号S6をスペクトラム拡散処理して子局1に送出すると
共に、子局1から送出されたスペクトラム拡散信号SS2
を逆スペクトラム拡散処理して出力する双方向通信の無
線通信装置2において、スペクトラム拡散処理する擬似
雑音コード信号DSPNZと、逆スペクトラム拡散処理する
擬似雑音コード信号SPNZの位相差に応じて、入力信号S6
の入力動作及び又は逆スペクトラム拡散処理して出力す
る出力信号S5の出力動作を停止制御するようにする。
F 作用 子局1との間で入力信号S6及び出力信号S5をスペクト
ラム拡散処理を用いて通信することにより、高い秘話性
及び妨害排除能力を得ることができると共に、スペクト
ラム拡散処理及び逆スペクトラム拡散処理に用いた擬似
雑音コード信号SPNZ及びDSPNZの位相差によつて子局1
との間の距離を検出することができる。
従つて当該位相差に応じて入力信号S6の入力動作及び
又は出力信号S5の出力動作を停止制御するようにすれ
ば、子局1が、当該無線通信装置2から所定の範囲以内
に位置するときだけ当該無線通信装置2を介して通信す
ることができる。
G 実施例 以下図面において、本発明の一実施例を詳述する。
第1図及び第2図において、1及び2はそれぞれワイ
ヤレステレホンのハンドセツト及び電話器本体を示し、
中心周波数の異なるスペクトラム拡散信号SS1及びSS2を
用いて双方向通信を行うようになされたものである。
ハンドセツト1においては、受信アンテナ3を介して
得られるスペクトラム拡散信号SS1を乗算回路4に受け
る。
PNコード信号発生回路5は、水晶発振回路構成のクロ
ツク信号発生回路6から出力されるクロツク信号CKを受
け、当該ハンドセツト1に割り当てられた擬似雑音コー
ドの繰返しでなり、クロツク信号CKに同期した擬似雑音
コード信号SPN1を乗算回路4に出力する。
乗算回路4は、当該擬似雑音コード信号SPN1に基づい
てスペクトラム拡散信号SS1を逆スペクトラム拡散処理
して、出力信号SM1を復調回路7に出力する。
復調回路7は、出力信号SM1を所定の周波数(すなわ
ちスペクトラム拡散信号SS1の搬送波周波数でなる)の
搬送波信号でPSK(phase shift keying)復調した後、
その結果得られる復調信号からPCM(pulse code modula
tion)変調信号を抽出して音声信号に復調する。
従つてスペクトラム拡散信号SS1においては、擬似雑
音コード信号SPN1と同じ擬似雑音コード信号でスペクト
ラム拡散処理され、かつ当該擬似雑音コード信号SPN1
位相が一致し、さらには搬送波周波数が一致した場合だ
け、選択的に復調回路7を介して音声信号S1を得ること
ができる。
かくして、ハンドセツト1においては、受信の際に、
妨害波等が混入した場合でも、高い妨害排除能力を得る
ことができる。
復調回路7は、復調した音声信号S1を受話器8に出力
すると共に、当該復調回路7に入力されるPSK変調信号
の信号レベルを検出して、その検出信号SRECを変調回路
9に出力する。
かくして、検出信号SRECの信号レベルが立ち上がるこ
とにより、スペクトラム拡散信号SS1の位相と擬似雑音
コード信号SPN1との位相が一致したことを検出すること
ができる。
変調回路9は、送話器10を介して得られる音声信号S2
に検出信号SRECを付加してPCM符号化した後、復調回路
7においてPSK復調に用いた搬送波信号の周波数とは異
なる周波数の搬送波信号を用いてPSK変調することによ
り、音声信号S2を一次変調して変調信号SM2を乗算回路1
1に出力する。
乗算回路11は、擬似雑音コード信号SPN1に基づいて変
調信号SM2をスペクトラム拡散処理した後、送信アンテ
ナ12を介して送信する。
かくして送話器10を介して得られる音声信号S2が検出
信号SRECと共に、スペクトラム拡散信号SS1とは中心周
波数が異なるスペクトラム拡散信号SS2として送信アン
テナ12を介して電話器本体2に送信される。
これに対して電話器本体2は、受信アンテナ16を介し
て得られるスペクトラム拡散信号SS2を乗算回路17に受
ける。
PNコード信号発生回路18は、ハンドセツト1のPNコー
ド信号発生回路5と同じ擬似雑音コードが割り当てら
れ、制御回路19から出力される制御信号SC1に基づいて
位相が変化する擬似雑音コード信号SPN2を出力するよう
になされている。
乗算回路17は、当該擬似雑音コード信号SPN2でスペク
トラム拡散信号SS2を逆スペクトラム拡散処理して、そ
の結果得られる出力信号SM3を復調回路20に出力する。
かくして乗算回路17においては、擬似雑音コード信号
SPN2と同じ擬似雑音コード信号SPN1でスペクトラム拡散
されて、かつ当該擬似雑音コード信号SPN2と位相が一致
したスペクトラム拡散信号だけが逆スペクトラム拡散処
理されて選択的に復調される。
復調回路20は、乗算回路17の出力信号SM3を受け、ハ
ンドセツト1の変調回路9においてPSK変調に用いた搬
送波信号と同じ周波数の搬送波信号でPSK復調する。さ
らにその出力信号からPCM変調信号を抽出して音声信号S
5に復調し、スイツチ回路21を介して電話回線L1に送出
する。
さらに復調回路20は、PSK復調に用いる搬送波信号と
中心周波数が等しい狭帯域のバンドパスフイルタ回路及
びエンベローブ検出回路を有し、出力信号SM3を当該バ
ンドパスフイルタ回路を介してエンベローブ検出回路に
受けることにより、擬似雑音コード信号SPN2及びスペク
トラム拡散信号SS3との位相が一致したとき信号レベル
が立ち上がる検出出力SENVを制御回路19に出力する。
制御回路19は、検出出力SENVの信号レベルが立ち上が
るまで、制御信号SC1を出力して徐々にPNコード信号発
生色18から出力される擬似雑音コード信号SPN2の位相を
変化させる。
かくして乗算回路17、PNコード信号発生回路18、制御
回路19、復調回路20は、受信アンテナ16を介して入力さ
れたスペクトラム拡散信号SS2に対して、擬似雑音コー
ド信号SPN2の位相が一致するように、擬似雑音コード信
号SPN2の位相を変化させるPNロツクグループを形成す
る。
実際上スペクトラム拡散信号SS2においては、ハンド
セツト1でスペクトラム拡散処理された後、電話器本体
2で逆スペクトラム拡散処理されるまでの間、ハンドセ
ツト1から電話器本体2までの距離の伝播時間だけ時間
遅れを生じる。
従つてPNロツクループは、当該時間遅れの分だけハン
ドセツト1の擬似雑音コード信号SPN1に対して擬似雑音
コード信号SPN2の位相を遅延させた状態で、擬似雑音コ
ード信号SPN1に対して擬似雑音コード信号SPN2を位相ロ
ツクさせる。
特にワイヤレステレホンにおいては、ハンドセツト1
が自由に持ち運ばれて使用されることから、当該PNロツ
クループは、ハンドセツト1の持ち運びに応じて時間遅
れが変化すると、これに応じて擬似雑音コード信号SPN1
に対して擬似雑音コード信号SPN2の位相を変化させて位
相ロツクするように制御する。
かくして、当該電話器本体15及びハンドセツト1に、
同じ擬似雑音コードを割り当てたことにより、ハンドセ
ツト1から送信されたスペクトラム拡散信号SS2を選択
的に受信、復調して、電話回線L1に出力することができ
る。
さらに復調回路20は、PSK復調されたPCM変調信号か
ら、ハンドセツト1の変調回路9において音声信号S2に
付加された検出信号SRECを抽出して制御回路19に出力す
る。
従つて制御回路19においては、当該検出信号SRECの信
号レベルが立ち上がることにより、ハンドセツト1にお
いて受信アンテナ3を介して得られるスペクトラム拡散
信号SS1及び擬似雑音コード信号SPN1との位相が一致し
たことを検出することができる。
制御回路19は、当該検出信号SRECの信号レベルが立ち
上がるまで、制御信号SC2を出力して遅延回路22の遅延
時間を順次切換え制御する。
遅延回路22は、擬似雑音コード信号SPN2を受け、所定
の遅延時間だけ遅延した遅延擬似雑音コード信号DSPN2
を乗算回路23に出力する。
これに対して変調回路24は、電話回線L2を介して入力
される音声信号S6をPCM符号化した後、ハンドセツト1
の復調回路7においてPSK復調に用いた搬送波信号と同
じ周波数の搬送波信号を用いてPSK変調することによ
り、当該音声信号S6を一次変調し、その結果得られる変
調信号SM4を乗算回路23に出力する。
乗算回路23は、当該変調信号SM4を遅延擬似雑音コー
ド信号DSPN2を用いてスペクトラム拡散処理し、その結
果得られるスペクトラム拡散信号SS1を送信アンテナ25
を介してハンドセツト1に送信する。
かくして、ハンドセツト1において受信アンテナ3を
介して受信されたスペクトラム拡散信号SS1及び擬似雑
音コード信号SPN1との位相が一致するまでの間、遅延回
路22の遅延時間が切換え制御され、これに伴い送信アン
テナ25を介して出力されるスペクトラム拡散信号SS1の
位相が順次変化する。
この場合、スペクトラム拡散信号SS1においては、電
話器本体2から送信されてハンドセツト1に到達するま
での間、スペクトラム拡散信号SS2と同様に電話器本体
2からハンドセツト1までの距離に応じた伝播時間を要
し、その分位相遅れを生じるようになる。
従つてハンドセツト1及び電話器本体2に対して、そ
れぞれ同じ擬似雑音コードを割り当て、さらにPSK変調
に用いた搬送波の周波数をハンドセツト1側のPSK復調
に用いる搬送波の周波数と同じ周波数に選定するように
したので、伝播時間の分だけ予め進み位相となるように
擬似雑音コードの繰り返しでなる遅延擬似雑音コード信
号DSPN2の遅延時間を制御するようにすれば、ハンドセ
ツト1側でスペクトラム拡散信号SS1を復調することが
できる。
かくして送信アンテナ25を介して送信されるスペクト
ラム拡散信号SS1の位相が徐々に変化すると、ハンドセ
ツト1において受信された当該スペクトラム拡散信号SS
1と擬似雑音コード信号SPN1との位相が一致する状態を
得ることができる。
因にハンドセツト1の受信アンテナ3、乗算回路4、
PNコード信号発生回路5、復調回路7、変調回路9、乗
算回路11及び送信アンテナ12と、電話器本体2の受信ア
ンテナ17、乗算回路17、復調回路20、制御回路19、PNコ
ード信号発生回路18、遅延回路22、乗算回路23及び送信
アンテナ25は、電話器本体2側の乗算回路23に出力する
遅延擬似雑音コード信号SPN2の位相を、ハンドセツト1
側の擬似雑音コード信号SPN1に対して進み位相に制御す
ることにより、ハンドセツト1側で受信したスペクトラ
ム拡散信号SS1及び擬似雑音コード信号SPN1の位相が一
致するように、予め電話器本体2から送信されるスペク
トラム拡散信号SS1の位相を制御するPNロツクグループ
を形成する。
遅延時間検出回路26は、遅延回路22の遅延時間を検出
することにより、擬似雑音コード信号SPN2に対する遅延
擬似雑音コード信号DSPN2の進み位相量を検出し、当該
検出結果が所定値以上になると制御信号SC3をスイツチ
回路21に出力して電話回線L1への音声信号S5の出力を停
止制御する。
ここで遅延回路22から出力される遅延擬似雑音コード
信号DSPN2は、ハンドセツト1の擬似雑音コード信号S
PN1に対してスペクトラム拡散信号SS1の伝播時間の分だ
け進み位相に制御され、さらにハンドセツト1の擬似雑
音コード信号SPN1に対して擬似雑音コード信号SPN2がス
ペクトラム拡散信号SS2の伝播時間の分だけ遅れ位相に
制御されているので、遅延擬似雑音コード信号DSPN2
擬似雑音コード信号SPN2に対して時間τだけ進み位相に
制御されている場合、電話器本体2からハンドセツト1
までの距離dは、次式 d=cτ/2 …(1) で表すことができる。ここで値cは光速を表す。
従つて、遅延擬似雑音コード信号DSPN2に対する擬似
雑音コード信号SPN2の位相差が所定値以上になると電話
器本体2からハンドセツト1が所定の距離以上離れた位
置にあることを検出することができ、この検出結果に基
づいて、制御信号SC3を出力することにより、所定の距
離以上離れた位置から当該電話器本体2を用いて通話す
ることができなくなる。
その結果、電話器本体2に対してスペクトラム拡散SS
2が到達可能な範囲内であつても、遅延時間検出回路26
のしきい値を所定の値に設定することにより、当該しき
い値で決まる距離よりも離れた位置からの電話器本体2
及び電話回線L1の不正使用を未然に防止することができ
ると共に、送話側の電話回線L1を遮断することにより、
電話局側での課金動作を停止制御することができる。
以上の構成において、電話回線L1を介して入力された
音声信号S6は、変調回路24を介して一次変調された後、
乗算回路23を介して、ハンドセツト1と同じ擬似雑音コ
ードでなる遅延擬似雑音コード信号DSPN2に基づいて、
スペクトラム拡散処理されてハンドセツト1に送信され
る。
このとき、復調回路20を介して得られるハンドセツト
1の検出信号SRECに基づいて、予めハンドセツト1にお
いて擬似雑音コード信号SPN1の位相と一致するように、
擬似雑音コード信号SPN1に対して進み位相の遅延擬似雑
音コード信号DSPN2でスペクトラム拡散処理される。
これに対してハンドセツト1においては、アンテナ3
を介して得られるスペクトラム拡散信号SS1が乗算回路
4を介して逆スペクトラム拡散処理された後、復調回路
7を介して受話器8に出力される。
このとき電話器本体1側からスペクトラム拡散信号SS
1がハンドセツト1の擬似雑音コード信号SPN1と受信し
たスペクトラム拡散信号SS1の位相が合うように進み位
相で送信されるので、ハンドセツト1側においては、PN
ロツクループを設けなくても、スペクトラム拡散信号SS
1に対して擬似雑音コード信号SPN1の位相を合わせるこ
とができる。
これに対して送話器10から得られる音声信号S2は、検
出信号SRECと共に変調回路9を介して一次変調された
後、擬似雑音コード信号SPN1を用いてスペクトラム拡散
処理されて電話器本体2に送信される。
電話器本体2においては、受信されたスペクトラム拡
散信号SS2は、乗算回路17に入力され、乗算回路17、復
調回路20、制御回路19、PNコード信号発生回路18で構成
されるPNロツクループにより、当該スペクトラム拡散信
号SS2に対して位相が一致した擬似雑音コード信号SPN2
に基づいて逆スペクトラム拡散処理される。
その結果得られる変調信号SM3は、復調回路20を介し
て復調された後、選択回路21を介して電話回線L1に送出
されると共に検出信号SRECが抽出されて制御回路11に出
力され、当該検出信号SRECに基づいて電話器本体1から
送信されるスペクトラム拡散信号SS1の位相が制御され
る。
さらに遅延時間検出回路26において遅延回路22の遅延
時間を検出することにより、擬似雑音コード信号SPN2
び遅延擬似雑音コード信号DSPN2の位相差に応じて電話
器本体2からハンドセツト1までの距離が所定の距離以
上離れていることを検出し、当該検出結果に基づいて制
御信号SC3が出力されて、音声信号S5の出力動作が停止
制御される。
以上の構成によれば、擬似雑音コード信号SPN2及び遅
延擬似雑音コード信号DSPN2の位相差に応じて電話器本
体2からハンドセツト1までの距離を検出することによ
り、所定の距離以上離れた位置からの電話器本体2及び
電話回線の不正使用を未然に防止することができる。
なお上述の実施例においては、音声信号をPCM符号化
した後、PSK変調する場合について述べたが、本発明は
これに限らず例えば所定の周波数の搬送波信号を音声信
号で周波数変調して一次変調する場合等広く適用するこ
とができる。
また上述の実施例においては、ハンドセツト1側にお
いて、スペクトラム拡散処理及び逆スペクトラム拡散処
理に同じ擬似雑音コード信号SPN1を用いた場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、互いに異なる擬似雑
音コード信号を用いるようにしても良い。
この場合例えば、PNコード信号発生回路5及び乗算回
路4の間に遅延回路を設けて、スペクトラム拡散処理と
逆スペクトラム拡散処理とで擬似雑音コードが等しく、
位相の異なる擬似雑音コード信号を用いるようにしても
良い。
またスペクトラム拡散処理に用いる擬似雑音コード信
号と逆スペクトラム拡散処理に用いる擬似雑音コード信
号とで異なる擬似雑音コードを用いるようにしても良
い。このように異なる擬似雑音コード信号を用いるよう
にすると、ハンドセツト1から電話器本体2に送信する
スペクトラム拡散信号SS2の搬送波周波数と、電話器本
体1からハンドセツト1に送信するスペクトラム拡散信
号SS1の搬送波周波数を同じ周波数に選定することもで
きる。
また上述の実施例においては、乗算回路を用いてスペ
クトラム拡散信号を逆スペクトラム拡散処理して復調す
る場合について述べたが、復調回路はこれに限らず遅延
ロツクループ、τ−dictor等の種々の復調回路を広く適
用することができる。
また上述の実施例においては、電話器本体側から送信
するスペクトラム拡散信号の位相を制御してハンドセツ
ト側にPNロツクループを設けなくても通話することがで
きるようにした場合について述べたが、本発明はこれに
限らずハンドセツト側にPNロツクループを形成するよう
にした場合にも広く適用することができる。この場合、
ハンドセツト側において逆スペクトラム拡散処理に要す
る擬似雑音コード信号の位相に対してスペクトラム拡散
処理する擬似雑音コード信号の位相が常に所定の位相関
係になるようにさえすれば、電話器本体側でスペクトラ
ム拡散処理に要する擬似雑音コード信号及び逆スペクト
ラム拡散処理に要する擬似雑音コード信号の位相差によ
つてハンドセツト1までの距離を検出することができ
る。
また上述の実施例においては、電話器本体から音声信
号の出力動作を停止制御する場合について述べたが、本
発明はこれに代えて、例えば電話回線L2及び変調回路24
間にスイツチ回路を設けて音声信号の入力動作を停止制
御する場合、入出力動作の双方を停止制御する場合、さ
らには復調回路20、変調回路24の動作を制御して音声信
号の入出力動作を停止制御する場合等広く適用すること
ができる。
また上述の実施例においては、所定の距離以上離れた
位置からスペクトラム拡散信号が到来した場合に音声信
号の出力動作を停止制御するようにした場合について述
べたが、本発明はこれに加えて、所定の距離以上接近し
た場に音声信号の出力動作を停止制御するようにして、
所定範囲の距離だけ離れた位置からだけ通話できるよう
にしても良い。
また上述の実施例おいては、本発明をワイヤレステレ
ホンに適用した場合について述べたが、本発明はこれに
限らず例えば自動車電話等、子局との間で双方向通信を
行う無線通信装置に広く適用することができる。
H 発明の効果 上述のように本発明によれば、受信したスペクトラム
拡散信号の逆スペクトラム拡散処理に用いる擬似雑音コ
ード信号と、送信するスペクトラム拡散信号のスペクト
ラム拡散処理に用いる擬似雑音コード信号との位相差に
応じて子局までの距離を検出することにより、所定の距
離以上離れた位置からの不正使用を未然に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるハンドセツトの構成を
示すブロツク図、第2図はその電話器本体の構成を示す
ブロツク図である。 1……ハンドセツト、2……電話器本体、3、12、16、
25……アンテナ、4、11、17、23……乗算回路、5、18
……PNコード信号発生回路、7、20……復調回路、9、
24……変調回路、21……スイツチ回路、26……遅延時間
検出回路、L1、L2……電話回線。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号をスペクトラム拡散処理して子局
    に送出すると共に、子局から送出されたスペクトラム拡
    散信号を逆スペクトラム拡散処理して出力する双方向通
    信の無線通信装置において、 上記スペクトラム拡散処理する擬似雑音コード信号と、
    上記逆スペクトラム拡散処理する擬似雑音コード信号の
    位相差に応じて、上記入力信号の入力動作及び又は上記
    逆スペクトラム拡散処理して出力する出力信号の出力動
    作を停止制御するようにした ことを特徴とする無線通信装置。
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