JPH08204613A - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JPH08204613A
JPH08204613A JP7008490A JP849095A JPH08204613A JP H08204613 A JPH08204613 A JP H08204613A JP 7008490 A JP7008490 A JP 7008490A JP 849095 A JP849095 A JP 849095A JP H08204613 A JPH08204613 A JP H08204613A
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JP
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Withdrawn
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JP7008490A
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English (en)
Inventor
Yoshimi Takahashi
義美 高橋
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Uniden Corp
Original Assignee
Uniden Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation

Abstract

(57)【要約】 【目的】 受信信号に含まれるフリッパー情報を受信側
で簡単な構成で検出し,受信側において該フリッパー情
報を利用をすることを目的とする。 【構成】 送信装置は,第1変調手段101と,制御手
段102と,長周期ランダム系列を生成するランダム系
列生成手段103と,フリッパーPN符号同期信号15
6に基づき第1変調手段の出力にランダム系列を付加す
る第2変調手段111とを具備し,受信装置は,情報お
よびランダム系列の相関情報を検出する相関検出手段1
21,122と,情報の相関情報に基づき情報を復調す
る第1復調手段125と,情報およびランダム系列の相
関情報に基づき周期情報を得る周期情報検出手段125
と,ランダム系列の相関情報,並びに情報のシンボル周
期情報およびランダム系列の周期情報に基づき,ランダ
ム系列情報を復調する第2復調手段とを具備して構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,いわゆるフリッパーを
利用した変調手法を用いて送受信する無線通信装置に係
り,特に,受信信号に含まれているフリッパー情報を受
信側で簡単な構成で検出し得る無線通信装置に関し,ま
た特に,受信側においても該フリッパー情報を利用し
て,例えば,フリッパー情報の有無によりID符号の確
認を行うことにより,ID符号の照合を効率良く行い得
る無線通信装置に関する。
【0002】また特に,受信信号に含まれているフリッ
パー情報を受信側で簡単な構成で検出し,例えば受信側
において,該フリッパー情報を利用して伝送路のS/N
比等の特性判定を行い,該判定結果を用いて制御を行い
得る無線通信装置に関する。
【0003】
【従来の技術】従来の無線通信装置においては,耐妨害
特性を向上させるため,シンボル周期に比較して非常に
長い周期を持つ擬似雑音符号(pseude noise code;以
下PN符号という)でデータを変調する方法が提案され
ている。この変調手法はフリッパーを利用した変調とも
いわれ,以下ではこの表現を用いる。
【0004】一般に,フリッパーとは,『送信側におい
て,情報データを振幅,位相,周波数,符号,パルス位
置およびこれらの複合により変調するとき,該変調成分
とは異なる成分を情報と同期したランダムな系列で変調
することにより,送信スペクトルを一様にする機能』を
いう。
【0005】なお,ランダム系列としては,シンボル周
期に比較して非常に長い周期のPN符号(擬似雑音符
号)等が使用される。またフリッパーは,耐雑音特性の
向上を目的として用いられる他,電力密度の低下を図る
目的でも用いられる。
【0006】ここで,PN符号とは,周期的符号である
が,一周期の各瞬間における値がランダム分布に準ずる
分布をする符号をいう。問題とする帯域内で白色雑音と
見做せるスペクトラムを持っているので,擬似雑音符号
とも呼ばれている。m系列符号,ゴールド符号は代表的
な2進PN符号である。
【0007】また,スペクトルを一様にするという目的
を実現する手法としては,他にデータスクランブルがあ
る。このデータスクランブルでは,情報に対して直接操
作を行うが,この点がフリッパーとの相違となる。すな
わち,フリッパーにおいては,情報の変調とは別の成分
を利用しているため,データのデスクランブル等の操作
は不要となる。
【0008】例えば,スペクトル拡散方式でフリッパー
を用いる場合には,データにPN符号の種類を割り当
て,フリッパー情報には極性を割り当てる手法が考えら
れる。したがって,スペクトルを一様にはするが,デー
タそのものの偏りを無くすものではない。但し,フリッ
パーを広い意味でのデータスクランブルの1種と考える
ことはできる。
【0009】図13に,従来のフリッパーを利用した変
調により送受信を行う無線通信装置(送受信機)の構成
図を示す。本従来例では,フリッパーは,シンボル周期
に比較して非常に長い(変調速度に比較して非常に遅
い)PN符号(例えば,65535符号長等)を利用し
て,耐妨害特性を増強させるために使用されている。ま
た,本従来例の送受信機は,直交信号のディジタル通信
システムに利用されるものであって,図13に示す構成
は,直交の組が2組の場合を示している。
【0010】同図において本従来例の送受信機は,送信
側(図13(a)参照)には,エンコーダ101,フリ
ッパーPN符号生成器103,排他的論理和ゲート31
0およびアンテナ106を備え,受信側(図13(b)
参照)には,アンテナ120,第1相関器121および
第2相関器122,第1絶対値器123および第2絶対
値器124,ならびに,デコーダ125を備えて構成さ
れている。
【0011】また図14は,本従来例をスペクトラム拡
散方式に適用した場合の信号の具体例を示すもので,図
14(a)は送信側のエンコーダ101におけるエンコ
ード機能の説明図であり,図14(b)は送信側の排他
的論理和ゲート310における送信データの生成の説明
図である。
【0012】図14(a)において,(イ)は情報65
1であり,2値情報系列”0100”である。エンコー
ダ101では,このような情報651に対して,例えば
2組のPN符号(PN1,PN2)を割り当てる。同図
(ロ)に示す例は,”0”に対してPN1を,”1”に
対してPN2をそれぞれ割り当てたものである。
【0013】また図14(b)において,(イ)は上記
のようにしてエンコーダ101から出力される信号,
(ロ)はフリッパーPN符号生成器103から出力され
るランダム系列である。エンコーダ101の出力信号
は,フリッパーPN符号生成器103の出力であるラン
ダム系列に応じて,情報変調とは関係の無い極性を変化
させる。すなわち,排他的論理和ゲート310から出力
される送信データは,図14(b)の(ハ)に示す如く
なる。
【0014】つまり,図14の具体例ではPN符号の種
類はデータに割り当てられ,PN符号の極性はランダム
系列に割り当てられて,送信データが生成されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のように,従来の
無線通信装置では,耐妨害特性を向上させるため,シン
ボル周期に比較して非常に長いPN符号でデータを変調
する,いわゆるフリッパー変調手法が用いられている
が,生成されたフリッパー情報を受信側で利用すること
はなかった。
【0016】本発明は,上記に鑑みてなされたものであ
って,いわゆるフリッパー変調手法を用いて送受信する
無線通信装置において,受信信号に含まれているフリッ
パー情報を受信側で簡単な構成で検出し,受信側におい
てもフリッパー情報を利用して,例えば該フリッパー情
報の有無によりID符号の確認を行うことにより,ID
符号の照合を効率良く行い得る無線通信装置を提供する
ことを目的とする。
【0017】また本発明の他の目的は,受信信号に含ま
れているフリッパー情報を受信側で簡単な構成で検出
し,例えば受信側において,該フリッパー情報を利用し
て伝送路のS/N比等の特性判定を行い,該判定結果を
用いて制御を行い得る無線通信装置を提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明の請求項1に係る無線通信装置は,送信装置
と受信装置とを備えた無線通信装置において,前記送信
装置は,伝送すべき情報を,振幅,位相,周波数,符
号,パルス位置若しくはこれらの複合により変調する第
1変調手段と,前記第1変調手段の変調動作に同期した
信号を生成する制御手段と,前記伝送すべき情報のシン
ボル周期と比較して非常に長い周期のランダム系列を生
成するランダム系列生成手段とを備え,前記変調動作同
期信号に基づき,前記ランダム系列1ビット毎に同期し
た前記伝送すべき情報のデータを付加したスクランブル
情報を出力する同期型スクランブラと,前記第1変調手
段の出力に前記同期型スクランブラの出力を付加する第
2変調手段と,前記第2変調手段の出力を送信する送信
手段と,を具備し,前記受信装置は,受信手段と,前記
受信手段の受信した信号から,前記伝送すべき情報およ
び前記スクランブル情報の相関情報を検出する相関検出
手段と,前記相関検出手段により検出された前記伝送す
べき情報の相関情報に基づき,前記伝送すべき情報を復
調する第1復調手段と,前記相関検出手段により検出さ
れた前記伝送すべき情報およびまたは前記スクランブル
情報の相関情報に基づき,前記伝送すべき情報のシンボ
ル周期情報と,前記スクランブル情報の周期情報を出力
する周期情報検出手段と,前記相関検出手段により検出
された前記スクランブル情報の相関情報,並びに前記伝
送すべき情報のシンボル周期情報および前記スクランブ
ル情報の周期情報に基づき,前記スクランブル情報を復
調する第2復調手段と,を具備したものである。
【0019】また,請求項2に係る無線通信装置は,送
信装置と受信装置とを備えた無線通信装置において,前
記送信装置は,伝送すべき情報を,振幅,位相,周波
数,符号,パルス位置若しくはこれらの複合により変調
する第1変調手段と,前記第1変調手段の変調動作に同
期した信号を生成する制御手段と,前記伝送すべき情報
のシンボル周期と比較して非常に長い周期のランダム系
列を生成するランダム系列生成手段と,前記変調動作同
期信号に基づき,前記第1変調手段の出力信号に前記ラ
ンダム系列を付加する第2変調手段と,前記第2変調手
段の出力を送信する送信手段と,を具備し,前記受信装
置は,受信手段と,前記受信手段の受信した信号から,
前記伝送すべき情報および前記ランダム系列の相関情報
を検出する相関検出手段と,前記相関検出手段により検
出された前記伝送すべき情報の相関情報に基づき,前記
伝送すべき情報を復調する第1復調手段と,前記相関検
出手段により検出された前記伝送すべき情報およびまた
は前記ランダム系列の相関情報に基づき,前記伝送すべ
き情報のシンボル周期情報と,前記ランダム系列の周期
情報を出力する周期情報検出手段と,前記相関検出手段
により検出された前記ランダム系列の相関情報,並びに
前記伝送すべき情報のシンボル周期情報および前記ラン
ダム系列の周期情報に基づき,前記ランダム系列情報を
復調する第2復調手段と,を具備したものである。
【0020】また,請求項3に係る無線通信装置は,送
信装置と受信装置とを備えた無線通信装置において,前
記送信装置は,伝送すべき情報を,振幅,位相,周波
数,符号,パルス位置若しくはこれらの複合により変調
する第1変調手段と,前記伝送すべき情報のシンボル周
期と比較して非常に長い周期のランダム系列を生成する
ランダム系列生成手段を備え,前記ランダム系列1ビッ
ト毎に自己同期して前記伝送すべき情報のデータを付加
したスクランブル情報を出力する自己同期型スクランブ
ラと,前記第1変調手段の出力に前記自己同期型スクラ
ンブラの出力を付加する第2変調手段と,前記第2変調
手段の出力を送信する送信手段と,を具備し,前記受信
装置は,受信手段と,前記受信手段の受信した信号か
ら,前記伝送すべき情報および前記スクランブル情報の
相関情報を検出する相関検出手段と,前記相関検出手段
により検出された前記伝送すべき情報の相関情報に基づ
き,前記伝送すべき情報を復調する第1復調手段と,前
記相関検出手段により検出された前記伝送すべき情報の
相関情報に基づき,前記伝送すべき情報のシンボル周期
情報を出力する周期情報検出手段と,前記相関検出手段
により検出された前記スクランブル情報の相関情報およ
び前記伝送すべき情報のシンボル周期情報に基づき,前
記スクランブル情報を復調する,自己同期型デスクラン
ブラを備えた第2復調手段と,を具備したものである。
【0021】また,請求項4に係る無線通信装置は,送
信装置と受信装置とを備えた無線通信装置において,前
記送信装置は,伝送すべき情報を,要求される情報品質
に応じて,第1情報および第2情報に分割する情報分割
手段と,前記第1情報を,振幅,位相,周波数,符号,
パルス位置若しくはこれらの複合により変調する第1変
調手段と,前記第1情報のシンボル周期と比較して非常
に長い周期のランダム系列を生成するランダム系列生成
手段を備え,前記ランダム系列1ビット毎に自己同期し
て前記第2情報のデータを付加したスクランブル情報を
出力する自己同期型スクランブラと,前記第1変調手段
の出力に前記自己同期型スクランブラの出力を付加する
第2変調手段と,前記第2変調手段の出力を送信する送
信手段と,を具備し,前記受信装置は,受信手段と,前
記受信手段の受信した信号から,前記伝送すべき情報ま
たは第1情報および前記スクランブル情報の相関情報を
検出する相関検出手段と,前記相関検出手段により検出
された前記伝送すべき情報または第1情報の相関情報に
基づき,前記伝送すべき情報または第1情報を復調する
第1復調手段と,前記相関検出手段により検出された前
記伝送すべき情報または第1情報の相関情報に基づき,
前記伝送すべき情報または第1情報のシンボル周期情報
を出力する周期情報検出手段と,前記相関検出手段によ
り検出された前記スクランブル情報の相関情報および前
記伝送すべき情報または第1情報のシンボル周期情報に
基づき,前記スクランブル情報を復調する,自己同期型
デスクランブラを備えた第2復調手段と,を具備したも
のである。
【0022】また,請求項5に係る無線通信装置は,請
求項1,2,3または4記載の無線通信装置において,
前記受信装置は,前記ランダム系列の相関情報または前
記ランダム系列情報の有無,或いは,前記スクランブル
情報の相関情報または前記スクランブル情報の有無に基
づき,発呼,着呼時の通信のIDを制御するID制御手
段を具備したものである。
【0023】また,請求項6に係る無線通信装置は,請
求項1,2,3,4または5記載の無線通信装置におい
て,前記受信装置は,前記ランダム系列の相関情報また
は前記ランダム系列情報のレベル,或いは,前記スクラ
ンブル情報の相関情報または前記スクランブル情報のレ
ベルに基づき,伝送路特性を判定する伝送路特性判定手
段を具備したものである。
【0024】更に,請求項7に係る無線通信装置は,請
求項1,2,3,4,5または6記載の無線通信装置に
おいて,前記ランダム系列を,擬似雑音符号(PN符
号)としたものである。
【0025】
【作用】本発明の請求項1に係る無線通信装置では,先
ず,送信装置において,第1変調手段により,伝送すべ
き情報を,振幅,位相,周波数,符号,パルス位置若し
くはこれらの複合により変調し,同期型スクランブラで
は,制御手段から第1変調手段の変調動作に同期した信
号を生成し,またランダム系列生成手段で伝送すべき情
報のシンボル周期と比較して非常に長い周期のランダム
系列を生成し,変調動作同期信号に基づいて,ランダム
系列1ビット毎に同期した伝送すべき情報のデータを付
加したスクランブル情報を出力する。第2変調手段で
は,第1変調手段の出力に同期型スクランブラの出力を
付加し,更に送信手段により,第2変調手段の出力を送
信する。
【0026】一方,受信装置においては,相関検出手段
により,受信手段の受信した信号から,前記伝送すべき
情報および前記スクランブル情報の相関情報を検出し,
第1復調手段により,相関検出手段により検出された伝
送すべき情報の相関情報に基づいて,伝送すべき情報を
復調する。また周期情報検出手段では,相関検出手段に
より検出された伝送すべき情報およびまたはスクランブ
ル情報の相関情報に基づいて,伝送すべき情報のシンボ
ル周期情報と,スクランブル情報の周期情報を出力す
る。更に第2復調手段では,相関検出手段により検出さ
れたスクランブル情報の相関情報,並びに伝送すべき情
報のシンボル周期情報およびスクランブル情報の周期情
報に基づき,スクランブル情報を復調するようにしてい
る。
【0027】尚,ランダム系列としては,鋭い自己相関
特性は要求されず,フリッパー情報は,ランダム系列1
ビット毎に情報を付加したものである。つまり,フリッ
パー情報として,フリッパーに使われるPN符号でデー
タスクランブルしたものを利用しており,従って,デー
タ周期毎にフリッパー情報を得ることになる。
【0028】このように,送信装置側では,第1変調手
段における変調動作の同期信号に基づき,ランダム系列
1ビット毎に伝送すべき情報のデータを同期付加したも
のをスクランブル情報とし,該スクランブル情報をフリ
ッパー用のランダム系列として,第2変調手段によりフ
リッパーを用いた変調を行うので,フリッパーPN符号
同期信号系列にランダム系列の位相情報が付加されてい
る。これにより,受信装置側では,フリッパーPN符号
同期信号系列の検出信号を,第2復調手段において生成
するランダム系列の同期用信号として利用でき,ランダ
ム系列生成用の初期同期回路およびサーチに必要な時間
が不要となり,通常用いられる相関検出手段が利用で
き,結果として,フリッパー情報(スクランブル情報)
の検出機能を簡易なハードウェア構成で実現できる。
【0029】また,請求項2に係る無線通信装置では,
先ず送信装置において,第1変調手段により,伝送すべ
き情報を,振幅,位相,周波数,符号,パルス位置若し
くはこれらの複合により変調し,制御手段により,第1
変調手段の変調動作に同期した信号を生成し,またラン
ダム系列生成手段では,伝送すべき情報のシンボル周期
と比較して非常に長い周期のランダム系列を生成する。
第2変調手段では,変調動作同期信号に基づいて,第1
変調手段の出力信号にランダム系列を付加して出力し,
更に送信手段によって,第2変調手段の出力を送信す
る。
【0030】一方,受信装置においては,相関検出手段
により,受信手段の受信した信号から,伝送すべき情報
およびランダム系列の相関情報を検出し,第1復調手段
により,相関検出手段により検出された伝送すべき情報
の相関情報に基づいて,伝送すべき情報を復調し,周期
情報検出手段により,相関検出手段により検出された伝
送すべき情報およびまたはランダム系列の相関情報に基
づいて,伝送すべき情報のシンボル周期情報と,前記ラ
ンダム系列の周期情報を出力する。また第2復調手段で
は,相関検出手段により検出されたランダム系列の相関
情報,並びに伝送すべき情報のシンボル周期情報および
ランダム系列の周期情報に基づいて,ランダム系列情報
を復調するようにしている。
【0031】尚,ランダム系列としては,鋭い自己相関
特性が要求され,例えばPN符号を用いた場合には,P
N符号の自己相関のピーク値がフリッパー情報となる。
また,フリッパー情報として,フリッパーに使われてい
るランダム系列(PN符号等)の種類を利用したもので
あり,従って,フリッパーに使われているPN符号等の
周期毎に情報を得ることになる。
【0032】このように,送信装置側では,第2変調手
段において,第1変調手段における変調動作の同期信号
に基づき,ランダム系列を伝送すべき情報に付加するこ
とにより,フリッパーを用いた変調を実現するので,フ
リッパーPN符号同期信号系列にランダム系列の位相情
報が付加されている。これにより,受信装置側では,フ
リッパーPN符号同期信号系列の検出信号を,第2復調
手段において生成するランダム系列の同期用信号として
利用でき,ランダム系列生成用の初期同期回路およびサ
ーチに必要な時間が不要となり,通常用いられる相関検
出手段が利用でき,結果として,フリッパー情報(ラン
ダム系列情報)の検出機能を簡易なハードウェア構成で
実現できる。
【0033】また,請求項1に係る無線通信装置と比較
して,フリッパーで使われているPN符号の相関を利用
するものであるため,受信装置側の第2復調手段の構成
要素がやや増加するが,その代わり送信装置側に同期型
のデータスクランブラを構成する必要がなくなる。
【0034】また,請求項3に係る無線通信装置では,
先ず,送信装置において,第1変調手段により,伝送す
べき情報を,振幅,位相,周波数,符号,パルス位置若
しくはこれらの複合により変調し,自己同期型スクラン
ブラでは,ランダム系列生成手段により,伝送すべき情
報のシンボル周期と比較して非常に長い周期のランダム
系列を生成し,ランダム系列1ビット毎に自己同期して
前記伝送すべき情報のデータを付加したスクランブル情
報を出力する。また第2変調手段では,第1変調手段の
出力に自己同期型スクランブラの出力を付加し,送信手
段により送信する。
【0035】一方,受信装置においては,相関検出手段
により,受信手段の受信した信号から,伝送すべき情報
およびスクランブル情報の相関情報を検出する。第1復
調手段では,相関検出手段により検出された前記伝送す
べき情報の相関情報に基づき,伝送すべき情報を復調す
る。また周期情報検出手段では,相関検出手段により検
出された伝送すべき情報の相関情報に基づき,伝送すべ
き情報のシンボル周期情報を出力し,更に自己同期型デ
スクランブラを備えた第2復調手段では,相関検出手段
により検出されたスクランブル情報の相関情報および伝
送すべき情報のシンボル周期情報に基づき,スクランブ
ル情報を復調するようにしている。
【0036】尚,ランダム系列としては,鋭い自己相関
特性は要求されず,フリッパー情報は,ランダム系列1
ビット毎に情報を付加したものである。
【0037】このように,送信装置側では,自己同期型
スクランブラにより,ランダム系列1ビット毎に自己同
期して前記伝送すべき情報のデータを付加したものをス
クランブル情報とし,該スクランブル情報をフリッパー
用のランダム系列として,第2変調手段によりフリッパ
ーを用いた変調を行う。一方,受信装置側では,自己同
期型デスクランブラによって,相関検出されたスクラン
ブル情報の相関情報および伝送すべき情報のシンボル周
期情報に基づき,スクランブル情報を復調する。即ち,
自己同期型スクランブラは同期情報を必要としないの
で,フリッパー情報(スクランブル情報)の検出機能を
より簡易なハードウェア構成で実現できる。
【0038】また,請求項4に係る無線通信装置では,
先ず,送信装置において,情報分割手段により,伝送す
べき情報を,要求される情報品質に応じて,第1情報お
よび第2情報に分割し,第1変調手段により,第1情報
を,振幅,位相,周波数,符号,パルス位置若しくはこ
れらの複合により変調する。自己同期型スクランブラで
は,ランダム系列生成手段により,第1情報のシンボル
周期と比較して非常に長い周期のランダム系列を生成
し,ランダム系列1ビット毎に自己同期して前記第2情
報のデータを付加したスクランブル情報を出力する。ま
た第2変調手段では,第1変調手段の出力に自己同期型
スクランブラの出力を付加して,送信手段により送信す
る。
【0039】一方,受信装置においては,相関検出手段
により,受信手段の受信した信号から,伝送すべき情報
または第1情報およびスクランブル情報の相関情報を検
出し,第1復調手段では,相関検出手段により検出され
た伝送すべき情報または第1情報の相関情報に基づき,
伝送すべき情報または第1情報を復調する。また周期情
報検出手段では,相関検出手段により検出された伝送す
べき情報または第1情報の相関情報に基づき,伝送すべ
き情報または第1情報のシンボル周期情報を出力する。
更に自己同期型デスクランブラを備えた第2復調手段で
は,相関検出手段により検出されたスクランブル情報の
相関情報および伝送すべき情報または第1情報のシンボ
ル周期情報に基づき,スクランブル情報を復調するよう
にしている。
【0040】尚,ランダム系列としては,鋭い自己相関
特性は要求されず,フリッパー情報は,ランダム系列1
ビット毎に情報を付加したものである。
【0041】自己同期型スクランブラでは,同期情報を
必要としないので,フリッパー情報(スクランブル情
報)の検出機能をより簡易な構成で実現できるが,伝送
路で誤りがあった場合に,誤りが他のビットにまで伝搬
してしまうという特性を持つ。ここで,情報分割手段に
より,伝送すべき情報を,要求される情報品質に応じ
て,第1情報および第2情報に分割し,第1情報を通常
の情報変調である第1変調に,第2情報をフリッパーを
用いた変調である第2変調に使用することとすれば,全
データに同じ品質が要求されない場合に,自己同期型ス
クランブラを使用したより簡易な構成で,伝送効率を向
上させることができる。
【0042】また,請求項5に係る無線通信装置では,
受信装置にID制御手段を具備し,ランダム系列の相関
情報またはランダム系列情報の有無,或いは,スクラン
ブル情報の相関情報またはスクランブル情報の有無に基
づき,発呼,着呼時の通信のIDを制御するようにして
いる。
【0043】ランダム系列またはランダム系列に基づく
スクランブル情報の周期は非常に長いため,その位相関
係および符号数は共に非常に多くなり,ID制御手段は
該情報を用いてID確認等を行うこととすれば,扱うI
Dの総数を増加させることが可能となる。尚,該情報を
得るために周期の長い分だけ時間を必要とするが,情報
復調と並列に処理されるため,IDが正しい場合の情報
出力の遅延は従来と同様であり,伝送効率の低下が生じ
ることはない。
【0044】また,請求項6に係る無線通信装置では,
受信装置に伝送路特性判定手段を具備し,ランダム系列
の相関情報または前記ランダム系列情報のレベル,或い
は,スクランブル情報の相関情報または前記スクランブ
ル情報のレベルに基づき,伝送路特性を判定するように
している。
【0045】つまり,フリッパー情報は,非常に長い周
期を持つランダム系列またはランダム系列に基づくスク
ランブル情報を利用しており,その相関情報のレベルが
非常に長い周期分の分解能を持つことを利用して,相関
情報レベルを伝送特性の判断に利用するものである。例
えば,予め,受信信号のSN比に対する相関情報のレベ
ルを測定しておくか,或いは相関情報のレベルの分散お
よび平均等を計算する機能を具備しておけば,任意の受
信信号に対してそのSN比を判断することができる。ま
た,得られる伝送特性情報は,既にディジタル化されて
いるため,A/D変換等の機能を付加する必要もなく,
マイコン制御等により極めの細かい無線チャンネルの制
御が可能となる。
【0046】更に,請求項7に係る無線通信装置では,
前記ランダム系列を,擬似雑音符号(PN符号)とする
のが望ましい。例えば,代表的2進PN符号であるm系
列符号を使用するものとすれば,複数個のレジスタおよ
び線形演算回路により構成される周知の生成器を利用で
きる。
【0047】
【実施例】以下,本発明の無線通信装置について,〔実
施例1〕,〔実施例2〕,〔実施例3〕,〔実施例
4〕,〔実施例5〕の順に図面を参照して詳細に説明す
る。
【0048】〔実施例1〕図1は本発明の実施例1に係
る無線通信装置の構成図である。本実施例の無線通信装
置は,フリッパーに同期型データスクランブラにより生
成されるPN符号を利用したものである。
【0049】同図において,本実施例の無線通信装置
は,送信装置および受信装置を備えて構成されている。
図1(a)において,送信側(送信装置)は,エンコー
ダ101,制御回路102,フリッパーPN符号生成器
103,排他的論理和ゲート110および111,なら
びに,アンテナ106を備えて構成されている。また図
1(b)において,受信側(受信装置)は,アンテナ1
20,第1相関器121および第2相関器122,第1
絶対値器123および第2絶対値器124,デコーダ1
25,加算器126,比較器127,ラッチ128,フ
リッパーPN符号生成器129,ならびに,排他的論理
和ゲート130を備えて構成されている。
【0050】送信装置において,エンコーダ101(特
許請求の範囲にいう第1変調手段)は,伝送すべき情報
151aを,振幅,位相,周波数,符号,パルス位置若
しくはこれらの複合により変調する。本実施例では,符
号変調を行うものとし,具体的には,直交信号の割り当
ておよびフリッパーPN符号同期信号系列の付加を行
う。
【0051】同期型スクランブラは,制御回路102
(制御手段),フリッパーPN符号生成器103(ラン
ダム系列生成手段)および排他的論理和ゲート110か
ら構成されている。エンコーダ101では,制御回路1
02からのフリッパーPN符号同期信号(変調動作同期
信号)156に基づいて,フリッパーPN符号同期信号
系列を生成する。またフリッパーPN符号生成器103
においても,制御回路102からのフリッパーPN符号
同期信号156に基づいて,伝送すべき情報151aの
シンボル周期と比較して非常に長い周期を持つランダム
系列157を生成する。尚,本実施例では,ランダム系
列157としてPN符号を用いている。
【0052】フリッパーPN符号生成器103は,フリ
ッパーPN符号同期信号156がアクティブとなる時に
リセットされる。つまり,フリッパーPN符号同期信号
156は,またフリッパー用のPN符号生成のリセット
用タイミングパルスである。従って,PN符号の生成動
作は,エンコーダ101におけるフリッパーPN符号同
期信号系列の生成動作に同期して行われることとなる。
排他的論理和ゲート110では,生成出力されたPN符
号157と情報151bの排他的論理和を取り,PN符
号1ビット毎に同期した情報151bが付加されたスク
ランブル情報158を出力する。
【0053】排他的論理和ゲート111(第2変調手
段)では,エンコーダ101の出力に同期型スクランブ
ラの出力(スクランブル情報)158を付加する。更に
アンテナ106(送信手段)により,排他的論理和ゲー
ト111の出力が送信される。
【0054】一方,受信装置において,第1相関器12
1および第2相関器122(相関検出手段)は,アンテ
ナ120(受信手段)の受信した信号から,伝送すべき
情報151aおよびスクランブル情報158についての
相関情報を検出する。第1相関器121および第2相関
器122で検出された伝送すべき情報151aの相関情
報は,それぞれ第1絶対値器123および第2絶対値器
124に供給されて,絶対値が取られる。また,第1相
関器121および第2相関器122で検出されたスクラ
ンブル情報158の相関情報は,加算器126に供給さ
れて双方の和が取られる。
【0055】デコーダ125(第1復調手段)では,第
1絶対値器123および第2絶対値器124により絶対
値化された伝送すべき情報151aの相関情報に基づい
て,伝送すべき情報を復調し情報152を得る。尚,デ
コーダ125は,請求項にいう周期情報検出手段の機能
をも果たし,絶対値化された伝送すべき情報151aの
相関情報に基づいて,伝送すべき情報151aのシンボ
ル周期情報162と,スクランブル情報158の周期情
報161を出力する。
【0056】また,請求項にいう第2復調手段は,加算
器126,比較器127,ラッチ128,フリッパーP
N符号生成器129および排他的論理和ゲート130か
ら構成され,第1相関器121および第2相関器122
により検出されたスクランブル情報158の相関情報,
並びに伝送すべき情報151aのシンボル周期情報16
2およびスクランブル情報158の周期情報161に基
づき,スクランブル情報を復調してフリッパー情報15
3として出力する。
【0057】つまり,比較器127は,加算器126よ
り供給されるスクランブル情報158の相関情報の和に
ついて,その極性を判断するために相関出力の中央値と
比較し,ラッチ128では,情報151aのシンボル周
期情報162のタイミングでラッチされる。またスクラ
ンブル情報158の周期情報161は,フリッパーPN
符号生成器129のPN符号生成におけるリセット用タ
イミングパルスである。従って,PN符号の生成は,ス
クランブル情報158の周期に同期して行われることと
なる。更に,排他的論理和ゲート130によって,ラッ
チ128と生成されたPN符号との排他的論理和を取る
ことにより,フリッパー情報153が得られる。
【0058】尚,本実施例では,フリッパーを用いた変
調(第2変調)を実現するために,ランダム系列(PN
符号)に関して鋭いピーク値を持つ自己相関特性は要求
されず,フリッパー情報は,ランダム系列1ビット毎に
情報が付加されたものである。つまり,フリッパー情報
として,フリッパーに使われるPN符号でデータスクラ
ンブルしたものを利用しており,従って,受信装置側で
は,データ周期毎にフリッパー情報を得ることになる。
【0059】次に,本実施例の無線通信装置の動作を,
図2および図3に示す説明図(タイミングチャート)を
用いて説明する。これらの図は,本実施例をスペクトラ
ム拡散方式に適用した場合の信号の具体例を示すもので
あり,PN符号の種類は情報151aに割り当てられ,
PN符号の極性はスクランブル情報158に割り当てら
れて,送信信号159が生成されている。
【0060】先ず,図2(a)〜(h)を参照して,送
信装置の説明を行う。情報151a,151bは,それ
ぞれ図2(a),(f)に示すように,2値情報系列で
ある。エンコーダ101では,情報151aに対して2
組のPN符号(PN1,PN2)を割り当てる。ここで
は,”0”に対してPN1を,”1”に対してPN2を
それぞれ割り当てるものとする。これにより,図2
(b)に示すような出力信号が得られる。尚,エンコー
ダ101におけるフリッパーPN符号同期信号系列の生
成は,図2(c)に示すフリッパーPN符号同期信号1
56の立ち下がりに基づいてなされる。
【0061】また制御回路102は,フリッパーPN符
号同期信号156をエンコーダ101に供給すると同時
に,フリッパーPN符号生成器103にも供給する。つ
まり,フリッパーPN符号生成器103では,フリッパ
ーPN符号同期信号156に基づいて,図2(d)およ
び(e)に示すようなPN符号157を生成する。従っ
て,PN符号157はフリッパーPN符号同期信号系列
の生成動作に同期したものとなる。
【0062】排他的論理和ゲート110では,PN符号
157と情報151bの排他的論理和が取られ,図2
(g)に示すような,PN符号1ビット毎に同期した情
報151bが付加されたスクランブル情報158が生成
される。排他的論理和ゲート111では,エンコーダ1
01の出力に同期型スクランブラの出力(スクランブル
情報)158が付加されて,図2(h)に示すような,
送信信号が送信されることとなる。
【0063】次に,図3(a)〜(k)を参照して,受
信装置の動作について説明する。ここで,第1相関器1
21および第2相関器122へ入力される受信信号は,
図3(a)に示すように,図2(h)の送信信号159
と同一のものを仮定して説明する。
【0064】第1相関器121および第2相関器122
には,それぞれ参照用符号としてPN1,PN2と同じ
系列が割り当てられている。従って,受信信号に含まれ
ている符号PN1については第1相関器121から相関
出力が(図3(b)参照),また符号PN2については
第2相関器122から相関出力が(図3(c)参照)そ
れぞれ出力される。これらの出力はそれぞれ第1絶対値
器123および第2絶対値器124で絶対値化された
後,デコーダ125により復号されて,PN符号の種類
に割り当てられた情報151aが,図3(d)に示すよ
うな情報152として得られることとなる。
【0065】またデコーダ125では,フリッパーPN
符号同期信号系列を検出するに伴って,図3(e)に示
すような,スクランブル情報158の周期情報161を
出力する。この周期情報161は参照用のフリッパーP
N符号生成器129の同期用パルスとして利用される。
更にデコーダ125では,第1相関器121および第2
相関器122の相関出力から,図3(g)に示すよう
な,伝送すべき情報151aのシンボル周期情報162
を出力する。
【0066】一方,第1相関器121および第2相関器
122の相関出力には,加算器126へのタップが設け
られており,加算されて図3(h)に示すような出力を
得る。比較器127では,この加算器126の出力を,
相関出力の中央値に相当するしきい値と比較する。これ
により相関の正負が決められることとなる。
【0067】更に,ラッチ128において,比較器12
7の出力をシンボル周期情報162でラッチすることに
より,図3(i)に示すような,シンボル周期長のパル
スデータが得られる。
【0068】また,参照用のフリッパーPN符号生成器
129では,スクランブル情報158の周期情報161
に基づいて,図3(j)に示すように,送信装置側と同
期したPN符号系列が出力されている。このPN符号系
列とラッチ128の出力とについて,排他的論理和ゲー
ト130によって排他的論理和を取ることにより,フリ
ッパーに割り当てられた情報が,図3(k)に示すよう
なフリッパー情報153として復元される。
【0069】以上説明したように,本実施例の無線通信
装置では,送信装置側において,エンコーダ101にお
けるフリッパーPN符号同期信号系列の生成動作に同期
させるべく,フリッパーPN符号同期信号156に基づ
いて,PN符号1ビット毎に伝送すべき情報データ15
1bを同期付加したものをスクランブル情報とし,ま
た,該スクランブル情報をフリッパー用のランダム系列
として,第2変調手段(排他的論理和ゲート111)に
よりフリッパーを用いた変調を行うので,フリッパーP
N符号同期信号系列にPN符号の位相情報が付加される
こととなる。
【0070】これにより,受信装置側では,フリッパー
PN符号同期信号系列の検出信号を,第2復調手段にお
いて生成するフリッパー情報(PN符号)の同期用信号
として利用でき,PN符号生成用の初期同期回路および
サーチに必要な時間が不要となり,また通常用いられる
相関器が利用でき,結果として,フリッパー情報(スク
ランブル情報)の検出機能を,簡易なハードウェア構成
で実現できる。
【0071】〔実施例2〕図4は本発明の実施例2に係
る無線通信装置の構成図である。同図において,本実施
例の無線通信装置は,送信装置および受信装置を備えて
構成されている。
【0072】図4(a)において,送信側(送信装置)
は,エンコーダ101,制御回路102,フリッパーP
N符号生成器103,排他的論理和ゲート210および
アンテナ106を備えて構成されている。また図4
(b)において,受信側(受信装置)は,アンテナ12
0,第1相関器121および第2相関器122,第1絶
対値器123および第2絶対値器124,デコーダ12
5,加算器126,第1比較器127,第1ラッチ12
8,フリッパーPN符号生成器129,排他的論理和ゲ
ート130,カウンタ231,第3絶対値器232,第
2比較器233,ならびに,第2ラッチ234を備えて
構成されている。
【0073】送信装置において,エンコーダ101(特
許請求の範囲にいう第1変調手段)は,伝送すべき情報
251を,振幅,位相,周波数,符号,パルス位置若し
くはこれらの複合により変調する。本実施例では,符号
変調を行うものとし,具体的には,直交信号の割り当て
およびフリッパーPN符号同期信号系列の付加を行う。
【0074】制御回路102は,エンコーダ101に対
して,フリッパーPN符号同期信号系列の生成動作を制
御するフリッパーPN符号同期信号(変調動作同期信
号)256を出力する。また,このフリッパーPN符号
同期信号256はフリッパーPN符号生成器103に対
しても供給され,フリッパーPN符号生成器103で
は,伝送すべき情報251のシンボル周期と比較して非
常に長い周期を持つランダム系列257を生成する。
尚,本実施例では,ランダム系列257としてPN符号
を用いるものとする。
【0075】フリッパーPN符号生成器103は,フリ
ッパーPN符号同期信号256がアクティブとなる時に
リセットされる。つまり,フリッパーPN符号同期信号
256は,またフリッパー用のPN符号生成のリセット
用タイミングパルスである。従って,PN符号の生成
は,エンコーダ101におけるフリッパーPN符号同期
信号系列動作に同期して行われることとなる。
【0076】排他的論理和ゲート210(第2変調手
段)では,エンコーダ101の出力に生成されたPN符
号257を付加する。更にアンテナ106(送信手段)
により,排他的論理和ゲート210の出力が送信され
る。
【0077】一方,受信装置において,第1相関器12
1および第2相関器122(相関検出手段)は,アンテ
ナ120(受信手段)の受信した信号から,伝送すべき
情報251およびPN符号257についての相関情報を
検出する。第1相関器121および第2相関器122で
検出された伝送すべき情報251の相関情報は,それぞ
れ第1絶対値器123および第2絶対値器124に供給
されて,絶対値が取られる。また,第1相関器121お
よび第2相関器122で検出されたPN符号257の相
関情報は,加算器126に供給されて双方の和が取られ
る。
【0078】デコーダ125(第1復調手段)では,第
1絶対値器123および第2絶対値器124により絶対
値化された伝送すべき情報251の相関情報に基づい
て,伝送すべき情報を復調し情報252を得る。尚,デ
コーダ125は,請求項にいう周期情報検出手段の機能
をも果たし,絶対値化された伝送すべき情報251の相
関情報に基づいて,伝送すべき情報251のシンボル周
期情報262と,PN符号257の周期情報261を出
力する。
【0079】また,請求項にいう第2復調手段は,加算
器126,比較器127,第1ラッチ128,フリッパ
ーPN符号生成器129,排他的論理和ゲート130,
カウンタ231,第3絶対値器232,第2比較器23
3および第2ラッチ234から構成され,第1相関器1
21および第2相関器122により検出されたPN符号
257の相関情報,並びに伝送すべき情報251のシン
ボル周期情報262およびPN符号257の周期情報2
61に基づき,PN符号を復調してフリッパー情報25
3として出力する。
【0080】第1比較器127は,加算器126より供
給されるPN符号257の相関情報の和について,その
極性を判断するために相関値の中央値と比較し,第1ラ
ッチ128では,情報251のシンボル周期情報262
のタイミングでラッチされる。またPN符号257の周
期情報261は,フリッパーPN符号生成器129のP
N符号生成におけるリセット用タイミングパルスであ
る。従って,PN符号の生成は,PN符号257の周期
に同期して行われることとなる。また,排他的論理和ゲ
ート130によって,第1ラッチ128と生成されたP
N符号とについて排他的論理和が取られる。
【0081】次に,カウンタ231では,排他的論理和
ゲート130の出力について,シンボル周期毎に加算
(または減算)していく。第3絶対値器232は,カウ
ンタ231の出力について極性を統一するためのもので
ある。また第2比較器233では,所定のしきい値と比
較して相関値の有無を判断する。更に第2ラッチ234
は,PN符号257の周期情報261,即ちフリッパー
PN符号の周期タイミングで第2比較器233の出力を
ラッチする。その結果,第2ラッチ234の出力がフリ
ッパー情報253として得られることとなる。
【0082】尚,本実施例では,フリッパーを用いた変
調(第2変調)を実現するために,ランダム系列(PN
符号)に関して鋭いピーク値を持つ自己相関特性を持つ
ものを利用することを前提としている。PN符号を用い
た場合には,PN符号の自己相関のピーク値がフリッパ
ー情報となる。また,フリッパー情報として,フリッパ
ーに使われているPN符号の種類を利用したものであ
り,従って,フリッパーに使われているPN符号の周期
毎に情報を得ることになる。
【0083】次に,本実施例の無線通信装置の動作を,
図5,図6及び図7に示す説明図(タイミングチャー
ト)を用いて説明する。これらの図は,本実施例をスペ
クトラム拡散方式に適用した場合の信号の具体例を示す
ものであり,PN符号の種類は情報251に割り当てら
れ,PN符号の極性は生成されたPN符号257に割り
当てられて,送信信号259が生成されている。
【0084】先ず,図5(a)〜(f)を参照して,送
信装置の説明を行う。情報251は,図5(a)に示す
ように,2値情報系列である。エンコーダ101では,
情報251に対して2組のPN符号(PN1,PN2)
を割り当てる。またエンコーダ101では,フリッパー
PN符号同期信号256(図5(c)参照)に基づき,
フリッパーPN符号同期信号系列が生成される。これに
より,図5(b)に示すようなエンコーダ101の出力
信号が得られる。
【0085】また,制御回路102は,フリッパーPN
符号同期信号256をエンコーダ101に供給すると同
時に,フリッパーPN符号生成器103にも供給する。
つまり,フリッパーPN符号生成器103では,フリッ
パーPN符号同期信号256に基づいて,図5(d)及
び(e)に示すようなPN符号257を生成する。従っ
て,PN符号257はフリッパーPN符号同期信号系列
の生成動作に同期したものとなる。
【0086】排他的論理和ゲート210では,PN符号
257とエンコーダ101の出力の排他的論理和が取ら
れる。これにより,情報251にフリッパー用PN符号
257が付加されて,送信装置(アンテナ106)か
ら,図5(f)に示すような,送信信号259が送信さ
れることとなる。
【0087】次に,図6(a)〜(k)及び図7(a)
〜(g)を参照して,受信装置の動作について説明す
る。ここで,第1相関器121および第2相関器122
へ入力される受信信号は,図5(a)に示すように,図
5(f)の送信信号259と同一のものを仮定して説明
する。
【0088】第1相関器121および第2相関器122
には,実施例1と同様に,それぞれ参照用符号としてP
N1,PN2と同じ系列が割り当てられている。従っ
て,受信信号に含まれている符号PN1については第1
相関器121から相関出力が(図5(b)参照),また
符号PN2については第2相関器122から相関出力が
(図5(c)参照)それぞれ出力される。これらの出力
はそれぞれ第1絶対値器123および第2絶対値器12
4で絶対値化された後,デコーダ125により復号され
て,PN符号の種類に割り当てられた情報251が,図
6(d)に示すような情報252として得られることと
なる。
【0089】またデコーダ125では,フリッパーPN
符号同期信号系列を検出するに伴って,図6(e)に示
すような,PN符号257の周期情報261を出力す
る。この周期情報261は参照用のフリッパーPN符号
生成器129の同期用パルスとして利用される。更にデ
コーダ125では,第1相関器121および第2相関器
122の相関出力から,図6(g)に示すような,伝送
すべき情報251のシンボル周期情報262をも出力す
る。
【0090】一方,第1相関器121および第2相関器
122の相関出力には,加算器126へのタップが設け
られており,加算されて図6(h)に示すような出力を
得る。第1比較器127では,この加算器126の出力
を,相関出力の中央値に相当するしきい値と比較する。
これにより相関の正負が決められることとなる。
【0091】更に,第1ラッチ128において,第1比
較器127の出力をシンボル周期情報262でラッチす
ることにより,図6(i)に示すような,シンボル周期
長のパルスデータが得られる。
【0092】また,参照用のフリッパーPN符号生成器
129では,PN符号257の周期情報261に基づい
て,図6(j)に示すように,送信装置側と同期したP
N符号系列が出力されている。このPN符号系列と第1
ラッチ128の出力とについて,排他的論理和ゲート1
30によって排他的論理和を取ることにより,図6
(k)に示すような出力が生成される。
【0093】ここで,例えば図7(a)に示すように,
2回連続してPNAというフリッパーPN符号系列を用
いて送信装置側でフリッパーを行ったものとする。ま
た,受信装置側では,フリッパーPN符号系列PNAの
リファレンスを持ち,2回自己相関が取られるものとし
て説明をする。
【0094】先ずカウンタ231は,排他的論理和ゲー
ト130の出力をシンボル周期毎に加算または減算(図
7(b)では減算)していく。このカウンタ231の出
力は,第3絶対値器232により絶対値が取られて極性
が統一される。尚,カウンタ231はPN符号257の
周期情報261(図7(c)参照)によってリセットさ
れる。
【0095】また,第2比較器233は,第3絶対値器
232の出力を,図7(d)に示すように,所定のしき
い値と比較して相関値の有無を判断する。つまり,第2
比較器133の出力は図7(e)に示す如くなり,第2
ラッチ234において,PN符号257の周期情報26
1(図7(f)参照)のタイミングでラッチされる。そ
の結果,図7(g)に示すような第2ラッチ234の出
力が,フリッパーPN符号に割り当てられたフリッパー
情報253として得られることとなる。
【0096】以上説明したように,本実施例の無線通信
装置では,送信装置側の第2変調手段(排他的論理和ゲ
ート210)において,エンコーダ101におけるフリ
ッパーPN符号同期信号系列動作に同期したフリッパー
PN符号同期信号256に基づき,PN符号257を伝
送すべき情報251に付加することにより,フリッパー
を用いた変調を実現するので,フリッパーPN符号同期
信号系列にランダム系列の位相情報が付加されることと
なる。これにより,受信装置側では,フリッパーPN符
号同期信号系列の検出信号を,第2復調手段において生
成するPN符号の同期用信号として利用でき,PN符号
生成用の初期同期回路およびサーチに必要な時間が不要
となり,通常用いられる相関検出手段が利用でき,結果
として,フリッパー情報(PN符号情報)の検出機能を
簡易なハードウェア構成で実現できる。
【0097】また,実施例1に係る無線通信装置と比較
して,本実施例はフリッパーに利用しているPN符号の
相関を利用するものであるため,受信装置側の第2復調
手段の構成要素がやや増加するが,その代わり送信装置
側に同期型のデータスクランブラを構成する必要がなく
なる。
【0098】〔実施例3〕図8は本発明の実施例3に係
る無線通信装置の構成図である。本実施例の無線通信装
置は,フリッパーに自己同期型データスクランブラによ
り生成されるPN符号を利用したものである。
【0099】同図において,本実施例の無線通信装置
は,送信装置および受信装置を備えて構成されている。
図8(a)において,送信側(送信装置)は,情報分配
器304,エンコーダ101,自己同期型スクランブラ
305,排他的論理和ゲート310およびアンテナ10
6を備えて構成されている。また図8(b)において,
受信側(受信装置)は,アンテナ120,第1相関器1
21および第2相関器122,第1絶対値器123およ
び第2絶対値器124,デコーダ125,加算器12
6,比較器127,ラッチ128および自己同期型デス
クランブラ355を備えて構成されている。
【0100】送信装置において,先ず情報分割器304
により,伝送すべき情報351を,要求される情報品質
に応じて,第1情報355および第2情報356に分割
する。エンコーダ101(特許請求の範囲にいう第1変
調手段)は,第1情報355を,振幅,位相,周波数,
符号,パルス位置若しくはこれらの複合により変調す
る。本実施例では,符号変調を行うものとし,具体的に
は,直交信号の割り当ておよびフリッパーPN符号同期
信号系列の付加を行う。
【0101】自己同期型スクランブラ305では,ラン
ダム系列生成手段により,第1情報355のシンボル周
期と比較して非常に長い周期のランダム系列を生成し,
ランダム系列1ビット毎に自己同期して第2情報356
のデータを付加したスクランブル情報357を出力す
る。尚,本実施例では,ランダム系列としてPN符号を
用いる。
【0102】排他的論理和ゲート310(第2変調手
段)では,エンコーダ101の出力に自己同期型スクラ
ンブラ305の出力(スクランブル情報)357を付加
する。更にアンテナ106(送信手段)により,排他的
論理和ゲート310の出力が送信信号359として送信
される。
【0103】一方,受信装置において,第1相関器12
1および第2相関器122(相関検出手段)は,アンテ
ナ120(受信手段)の受信した信号から,第1情報3
55およびスクランブル情報357についての相関情報
を検出する。第1相関器121および第2相関器122
で検出された第1情報355の相関情報は,それぞれ第
1絶対値器123および第2絶対値器124に供給され
て,絶対値が取られる。また,第1相関器121および
第2相関器122で検出されたスクランブル情報357
の相関情報は,加算器126に供給されて双方の和が取
られる。
【0104】デコーダ125(第1復調手段)では,第
1絶対値器123および第2絶対値器124により絶対
値化された第1情報355の相関情報に基づいて,伝送
すべき情報を復調し情報352を得る。尚,デコーダ1
25は,請求項にいう周期情報検出手段の機能をも果た
し,絶対値化された第1情報355の相関情報に基づい
て,第1情報355のシンボル周期情報362を出力す
る。
【0105】また,請求項にいう第2復調手段は,加算
器126,比較器127,ラッチ128および自己同期
型デスクランブラ335から構成され,第1相関器12
1および第2相関器122により検出されたスクランブ
ル情報357の相関情報および第1情報355のシンボ
ル周期情報362に基づき,スクランブル情報357を
復調してフリッパー情報353として出力する。
【0106】つまり,比較器127は,加算器126よ
り供給されるスクランブル情報358の相関情報の和に
ついて,極性を判断するために相関値の中央値と比較
し,ラッチ128では,第1情報355のシンボル周期
情報362のタイミングでラッチされる。更に自己同期
型デスクランブラ335では,ラッチ128の出力に基
づいて,自己同期にデスクランブルすることによりフリ
ッパー情報353が得られる。
【0107】尚,本実施例では,フリッパーを用いた変
調(第2変調)を実現するために,ランダム系列(PN
符号)に関して鋭いピーク値を持つ自己相関特性は要求
されず,フリッパー情報は,ランダム系列1ビット毎に
情報を付加したものである。つまり,フリッパー情報と
して,フリッパーに使われるPN符号でデータスクラン
ブルしたものを利用しており,従って,受信装置側で
は,データ周期毎にフリッパー情報を得ることになる。
【0108】次に,本実施例の無線通信装置の動作を,
図9及び図10に示す説明図(タイミングチャート)を
用いて説明する。これらの図は,本実施例をスペクトラ
ム拡散方式に適用した場合の信号の具体例を示すもので
あり,PN符号の種類は第1情報355に割り当てら
れ,PN符号の極性はスクランブル情報357に割り当
てられて,送信信号359が生成されるものである。
【0109】先ず,図9(a)〜(f)を参照して,送
信装置の説明を行う。情報351は,図9(a)に示す
ように,2値情報系列である。情報分配器304では,
伝送すべき情報351(図9(a)参照)を,要求され
る情報品質に応じて分配し,第1情報355(図9
(b)参照)および第2情報356(図9(d)参照)
を生成する。即ち図9では,要求品質の高いブロックを
第1情報355に,また要求品質の低いブロックを第2
情報356にそれぞれ分配している。
【0110】エンコーダ101では,第1情報355に
対して2組のPN符号(PN1,PN2)を割り当て
る。ここでは,”0”に対してPN1を,”1”に対し
てPN2をそれぞれ割り当てるものとする。これによ
り,図9(c)に示すような出力信号が得られる。
【0111】自己同期型スクランブラ305では,図9
(e)に示すように,第2情報356に基づいてスクラ
ンブル情報357が生成される。排他的論理和ゲート3
10では,エンコーダ101の出力に自己同期型スクラ
ンブラ305の出力(スクランブル情報)357が付加
されて,図9(f)に示すような送信信号359が,送
信装置側(アンテナ106)から送信されることとな
る。
【0112】次に,図10(a)〜(h)を参照して,
受信装置の動作について説明する。ここで,第1相関器
121および第2相関器122へ入力される受信信号
は,図10(a)に示すように,図9(f)の送信信号
359と同一のものを仮定して説明する。
【0113】第1相関器121および第2相関器122
には,実施例1と同様に,それぞれ参照用符号としてP
N1,PN2と同じ系列が割り当てられている。従っ
て,受信信号に含まれている符号PN1については第1
相関器121から相関出力が(図10(b)参照),ま
た符号PN2については第2相関器122から相関出力
が(図10(c)参照)それぞれ出力される。
【0114】これらの出力はそれぞれ第1絶対値器12
3および第2絶対値器124で絶対値化された後,デコ
ーダ125により復号されて,PN符号の種類に割り当
てられた情報355が,図10(d)に示すような情報
352として得られることとなる。またデコーダ125
では,第1相関器121および第2相関器122の相関
出力から,図10(e)に示すような,第1情報355
のシンボル周期情報362を出力する。
【0115】一方,第1相関器121および第2相関器
122の相関出力には,加算器126へのタップが設け
られており,加算されて図10(h)に示すような出力
を得る。比較器127では,この加算器126の出力
を,相関出力の中央値に相当するしきい値と比較する。
これにより相関の正負が決められることとなる。
【0116】また,ラッチ128において,比較器12
7の出力をシンボル周期情報362でラッチすることに
より,図10(g)に示すような,シンボル周期長のパ
ルスデータが得られる。更に,自己同期型デスクランブ
ラ335では,ラッチ128の出力をデスクランブルす
ることにより,図10(h)に示すようなフリッパー情
報353が復元される。
【0117】以上説明したように,本実施例の無線通信
装置では,送信装置側において,自己同期型スクランブ
ラ305により,伝送すべき情報のデータをスクランブ
ルしたものをスクランブル情報357とし,該スクラン
ブル情報357をフリッパー用のランダム系列として,
第2変調手段(排他的論理和ゲート310)によりフリ
ッパーを用いた変調を行う。一方,受信装置側では,自
己同期型デスクランブラ335によって,相関検出され
たスクランブル情報357の相関情報および第1情報3
55のシンボル周期情報に基づき,スクランブル情報3
57を復調する。即ち,自己同期型スクランブラ305
は同期情報を必要としないので,フリッパー情報(スク
ランブル情報)355の検出機能をより簡易なハードウ
ェア構成で実現できる。
【0118】このように,自己同期型スクランブラによ
る構成では,より簡易な構成とすることができるという
利点を有するが,伝送路で誤りがあった場合に,誤りが
他のビットにまで伝搬してしまうという特性上の欠点を
も持つ。つまり,通常の情報変調に割り当てられた情報
と,自己同期型スクランブラにより生成されフリッパー
に割り当てられた情報とは誤り率が異なる。
【0119】そこで,本実施例の構成のように,情報分
割器304により,伝送すべき情報351を,要求され
る情報品質に応じて,第1情報355および第2情報3
56に分割し,第1情報355を通常の情報変調である
第1変調に,第2情報356をフリッパーを用いた変調
である第2変調に使用することとすれば,全データに同
じ品質が要求されない場合に,自己同期型スクランブラ
を使用したより簡易な構成で,伝送効率を向上させるこ
とができる。情報分割器304による情報分割の例とし
ては,例えばディジタル電話における制御データと音声
データの分割が考えられる。
【0120】〔実施例4〕図11は本発明の実施例4に
係る無線通信装置の構成図である。同図は,受信装置の
構成を示しており,本実施例の無線通信装置における受
信装置は,n個の相関器421,情報復調器423,フ
リッパー情報復調器425およびID制御部427(I
D制御手段)を備えて構成されている。
【0121】n個の相関器421,情報復調器423お
よびフリッパー情報復調器425については,例えば実
施例1の構成を適用する場合には,n=2として,n個
の相関器421を第1相関器121および第2相関器1
22で,情報復調器423を第1絶対値器123,第2
絶対値器124およびデコーダ125で,フリッパー情
報復調器425を加算器126,比較器127,ラッチ
128,フリッパーPN符号生成器129および排他的
論理和ゲート130で,それぞれ実現し,更に送信装置
を図1(a)の構成とすることにより実現される。尚,
実施例2および実施例3についても同様に適用できる。
【0122】ID制御部427は,ランダム系列の相関
情報またはランダム系列情報の有無,或いは,スクラン
ブル情報の相関情報またはスクランブル情報の有無に基
づき,発呼,着呼時の通信のIDを制御する。
【0123】従来の無線通信機器(コードレス電話等)
では,端末の増加に対してID符号が不足するという不
都合があった。また,このようなID符号を利用する無
線通信機器では,発呼・着呼時に,送受信装置間で情報
ビット系列に含まているID符号の照合をしてから通信
を開始するため,ID符号数を増やすために該符号長を
長くした場合,その符号長に比例して照合時間が増加
し,更に,制御情報の割合が多くなることから効率が低
下する等の不都合があった。
【0124】本実施例では,情報復調部423で通常の
ID符号による復調動作を行う他,並行してフリッパー
情報453をフリッパー復調部425により得る構成と
しており,またフリッパー情報453(ランダム系列ま
たはランダム系列に基づくスクランブル情報)の周期は
非常に長いものを使用している。このため,フリッパー
情報453の位相関係および符号数は共に非常に多くな
り,ID制御部427において,該情報を用いて最終的
なID確認等を行うこととすれば,扱うIDの総数を増
加させることが可能となる。
【0125】尚,該フリッパー情報453を得るために
周期の長い分だけ時間を必要とするが,情報復調と並列
に処理されるため,IDが正しい場合の情報出力の遅延
は従来と同様であり,伝送効率の低下が生じることはな
い。
【0126】〔実施例5〕図12は本発明の実施例5に
係る無線通信装置の構成図である。同図は,受信装置の
構成を示しており,本実施例の無線通信装置における受
信装置は,n個の相関器421,情報復調器423,フ
リッパー情報復調器425および伝送路特性判定部52
9(伝送路特性判定手段)を備えて構成されている。n
個の相関器421,情報復調器423およびフリッパー
情報復調器425については,実施例4と同様に,実施
例1,実施例2または実施例3の構成を適用できる。
【0127】伝送路特性判定部529は,ランダム系列
の相関情報またはランダム系列情報のレベル,或いは,
スクランブル情報の相関情報またはスクランブル情報の
レベルに基づき,伝送路特性を判定する。
【0128】従来,伝送路特性(伝送路環境)の判断に
は,RF部におけるRSSI信号等を利用して行ってい
た。これにより送信電力制御等を行なう場合,粗い制御
またはアナログ回路等で構成する場合は良いが,マイコ
ン等できめ細かい制御を行ないたい場合には,新たにR
SSI用のA/D変換等が必要であった。
【0129】本実施例は,フリッパー情報として非常に
長い周期を持つランダム系列(PN符号)または該ラン
ダム系列に基づくスクランブル情報を利用しているこ
と,並びに,フリッパー情報に関する相関情報レベルが
非常に長い周期分の分解能を持つという性質を利用し
て,検出される相関情報レベルを伝送特性の判断に利用
するものである。
【0130】例えば,予め,受信信号のSN比に対する
相関情報のレベルを測定しておくか,或いは相関情報の
レベルの分散および平均等を計算する機能を具備してお
けば,任意の受信信号に対してそのSN比を判断するこ
とができる。また,得られる伝送特性情報は,既にディ
ジタル化されているため,A/D変換等の機能を付加す
る必要もなく,マイコン制御等により極めの細かい無線
チャンネルの制御が可能となる。
【0131】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の請求項1
に係る無線通信装置によれば,送信装置側では,第1変
調手段における変調動作の同期信号に基づき,ランダム
系列1ビット毎に伝送すべき情報のデータを同期付加し
たものをスクランブル情報とし,該スクランブル情報を
フリッパー用のランダム系列として,第2変調手段によ
りフリッパーを用いた変調を行うこととしたので,フリ
ッパーPN符号同期信号系列にランダム系列の位相情報
が付加され,これにより,受信装置側では,フリッパー
PN符号同期信号系列の検出信号を,第2復調手段にお
いて生成するランダム系列の同期用信号として利用で
き,ランダム系列生成用の初期同期回路およびサーチに
必要な時間が不要となり,通常用いられる相関検出手段
が利用でき,結果として,フリッパー情報(スクランブ
ル情報)の検出機能を簡易なハードウェア構成で実現し
得る無線通信装置を提供することができる。
【0132】また,請求項2に係る無線通信装置によれ
ば,送信装置側では,第2変調手段において,第1変調
手段における変調動作の同期信号に基づき,ランダム系
列を伝送すべき情報に付加することにより,フリッパー
を用いた変調を実現することとしたので,フリッパーP
N符号同期信号系列にランダム系列の位相情報が付加さ
れ,これにより,受信装置側では,フリッパーPN符号
同期信号系列の検出信号を,第2復調手段において生成
するランダム系列の同期用信号として利用でき,ランダ
ム系列生成用の初期同期回路およびサーチに必要な時間
が不要となり,通常用いられる相関検出手段が利用で
き,結果として,フリッパー情報(ランダム系列情報)
の検出機能を簡易なハードウェア構成で実現し得る無線
通信装置を提供することができる。
【0133】また,請求項3に係る無線通信装置によれ
ば,送信装置側では,自己同期型スクランブラにより,
ランダム系列1ビット毎に自己同期して前記伝送すべき
情報のデータを付加したものをスクランブル情報とし,
該スクランブル情報をフリッパー用のランダム系列とし
て,第2変調手段によりフリッパーを用いた変調を行う
こととし,一方,受信装置側では,自己同期型デスクラ
ンブラによって,相関検出されたスクランブル情報の相
関情報および伝送すべき情報のシンボル周期情報に基づ
き,スクランブル情報を復調することとしたので,自己
同期型スクランブラにおいて同期情報を必要とせず,フ
リッパー情報(スクランブル情報)の検出機能をより簡
易なハードウェア構成で実現し得る無線通信装置を提供
することができる。
【0134】また,請求項4に係る無線通信装置によれ
ば,情報分割手段により,伝送すべき情報を,要求され
る情報品質に応じて,第1情報および第2情報に分割
し,第1情報を通常の情報変調である第1変調に,第2
情報をフリッパーを用いた変調である第2変調に使用す
ることとしたので,全データに同じ品質が要求されない
場合に,自己同期型スクランブラを使用したより簡易な
構成で,伝送効率を向上させ得る無線通信装置を提供す
ることができる。
【0135】また,請求項5に係る無線通信装置によれ
ば,ID制御手段により,ランダム系列の相関情報また
はランダム系列情報の有無,或いは,スクランブル情報
の相関情報またはスクランブル情報の有無に基づき,発
呼,着呼時の通信のIDを制御することとしたので,ラ
ンダム系列またはランダム系列に基づくスクランブル情
報の周期は非常に長いことから,取り扱うID総数を増
加させ得る無線通信装置を提供することができる。ま
た,該情報を得るために周期の長い分だけ処理時間を必
要とするが,情報復調と並列に処理されるため,IDが
正しい場合の情報出力の遅延は従来と同様であり,伝送
効率の低下することはない。
【0136】また,請求項6に係る無線通信装置によれ
ば,伝送路特性判定手段により,ランダム系列の相関情
報またはランダム系列情報のレベル,或いは,スクラン
ブル情報の相関情報またはスクランブル情報のレベルに
基づき,伝送路特性を判定することとし,非常に長い周
期を持つランダム系列またはランダム系列に基づくスク
ランブル情報を利用することから,その相関情報のレベ
ルが非常に長い周期分の分解能を持つこととなり,相関
情報レベルを伝送特性の判断に利用し得る無線通信装置
を提供することができる。
【0137】また,請求項7に係る無線通信装置によれ
ば,ランダム系列を,擬似雑音符号(PN符号)として
おり,代表的2進PN符号であるm系列符号を使用する
ものとすれば,複数個のレジスタおよび線形演算回路に
より構成される周知の生成器を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る無線通信装置の構成図
である。
【図2】実施例1の無線通信装置における送信装置側の
動作を説明する説明図(タイミングチャート)である。
【図3】実施例1の無線通信装置における受信装置側の
動作を説明する説明図(タイミングチャート)である。
【図4】本発明の実施例2に係る無線通信装置の構成図
である。
【図5】実施例2の無線通信装置における送信装置側の
動作を説明する説明図(タイミングチャート)である。
【図6】実施例2の無線通信装置における受信装置側の
動作を説明する説明図(タイミングチャートその1)で
ある。
【図7】実施例2の無線通信装置における受信装置側の
動作を説明する説明図(タイミングチャートその2)で
ある。
【図8】本発明の実施例3に係る無線通信装置の構成図
である。
【図9】実施例3の無線通信装置における送信装置側の
動作を説明する説明図(タイミングチャート)である。
【図10】実施例3の無線通信装置における受信装置側
の動作を説明する説明図(タイミングチャート)であ
る。
【図11】本発明の実施例4に係る無線通信装置の構成
図である。
【図12】本発明の実施例5に係る無線通信装置の構成
図である。
【図13】従来のフリッパーを利用した変調により送受
信を行う無線通信装置(送受信機)の構成図である。
【図14】従来例をスペクトラム拡散方式に適用した場
合の信号の具体例であり,図14(a)は送信側のエン
コード機能の説明図,図14(b)は送信側の送信デー
タ生成の説明図である。
【符号の説明】
101 エンコーダ(第1変調手段) 102 制御回路(制御手段) 103 フリッパーPN符号生成器(ランダム系列生成
手段) 106 アンテナ(送信手段) 110 排他的論理和ゲート 111,210 排他的論理和ゲート(第2変調手段) 120 アンテナ 121 第1相関器(相関検出手段) 122 第2相関器(相関検出手段) 123 第1絶対値器 124 第2絶対値器 125 デコーダ(第1復調手段) 126 加算器 127 (第1)比較器 128 (第1)ラッチ 129 フリッパーPN符号生成器 130 排他的論理和ゲート 151a,251,351 伝送すべき情報 151b 情報 152,252,352,452,552 情報 153,253,353,453,553 フリッパー
情報 156,256 フリッパーPN符号同期信号(変調動
作同期信号) 157,257 ランダム系列(PN符号) 158,357 スクランブル情報 159,259,359 送信信号 162 伝送すべき情報151aのシンボル周期情報 161 スクランブル情報158の周期情報 231 カウンタ 232 第3絶対値器 233 第2比較器 234 第2ラッチ 262 伝送すべき情報251のシンボル周期情報 261 PN符号257の周期情報 305 自己同期型スクランブラ 335 自己同期型デスクランブラ 355 第1情報 356 第2情報 362 第1情報355のシンボル周期情報 421 n個の相関器 423 情報復調器 425 フリッパー情報復調器 427 ID制御部(ID制御手段) 529 伝送路特性判定部(伝送路特性判定手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信装置と受信装置とを備えた無線通信
    装置において,前記送信装置は,伝送すべき情報を,振
    幅,位相,周波数,符号,パルス位置若しくはこれらの
    複合により変調する第1変調手段と,前記第1変調手段
    の変調動作に同期した信号を生成する制御手段と,前記
    伝送すべき情報のシンボル周期と比較して非常に長い周
    期のランダム系列を生成するランダム系列生成手段とを
    備え,前記変調動作同期信号に基づき,前記ランダム系
    列1ビット毎に同期した前記伝送すべき情報のデータを
    付加したスクランブル情報を出力する同期型スクランブ
    ラと,前記第1変調手段の出力に前記同期型スクランブ
    ラの出力を付加する第2変調手段と,前記第2変調手段
    の出力を送信する送信手段と,を有し,前記受信装置
    は,受信手段と,前記受信手段の受信した信号から,前
    記伝送すべき情報および前記スクランブル情報の相関情
    報を検出する相関検出手段と,前記相関検出手段により
    検出された前記伝送すべき情報の相関情報に基づき,前
    記伝送すべき情報を復調する第1復調手段と,前記相関
    検出手段により検出された前記伝送すべき情報およびま
    たは前記スクランブル情報の相関情報に基づき,前記伝
    送すべき情報のシンボル周期情報と,前記スクランブル
    情報の周期情報を出力する周期情報検出手段と,前記相
    関検出手段により検出された前記スクランブル情報の相
    関情報,並びに前記伝送すべき情報のシンボル周期情報
    および前記スクランブル情報の周期情報に基づき,前記
    スクランブル情報を復調する第2復調手段と,を有する
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】 送信装置と受信装置とを備えた無線通信
    装置において,前記送信装置は,伝送すべき情報を,振
    幅,位相,周波数,符号,パルス位置若しくはこれらの
    複合により変調する第1変調手段と,前記第1変調手段
    の変調動作に同期した信号を生成する制御手段と,前記
    伝送すべき情報のシンボル周期と比較して非常に長い周
    期のランダム系列を生成するランダム系列生成手段と,
    前記変調動作同期信号に基づき,前記第1変調手段の出
    力信号に前記ランダム系列を付加する第2変調手段と,
    前記第2変調手段の出力を送信する送信手段と,を有
    し,前記受信装置は,受信手段と,前記受信手段の受信
    した信号から,前記伝送すべき情報および前記ランダム
    系列の相関情報を検出する相関検出手段と,前記相関検
    出手段により検出された前記伝送すべき情報の相関情報
    に基づき,前記伝送すべき情報を復調する第1復調手段
    と,前記相関検出手段により検出された前記伝送すべき
    情報およびまたは前記ランダム系列の相関情報に基づ
    き,前記伝送すべき情報のシンボル周期情報と,前記ラ
    ンダム系列の周期情報を出力する周期情報検出手段と,
    前記相関検出手段により検出された前記ランダム系列の
    相関情報,並びに前記伝送すべき情報のシンボル周期情
    報および前記ランダム系列の周期情報に基づき,前記ラ
    ンダム系列情報を復調する第2復調手段と,を有するこ
    とを特徴とする無線通信装置。
  3. 【請求項3】 送信装置と受信装置とを備えた無線通信
    装置において,前記送信装置は,伝送すべき情報を,振
    幅,位相,周波数,符号,パルス位置若しくはこれらの
    複合により変調する第1変調手段と,前記伝送すべき情
    報のシンボル周期と比較して非常に長い周期のランダム
    系列を生成するランダム系列生成手段を備え,前記ラン
    ダム系列1ビット毎に自己同期して前記伝送すべき情報
    のデータを付加したスクランブル情報を出力する自己同
    期型スクランブラと,前記第1変調手段の出力に前記自
    己同期型スクランブラの出力を付加する第2変調手段
    と,前記第2変調手段の出力を送信する送信手段と,を
    有し,前記受信装置は,受信手段と,前記受信手段の受
    信した信号から,前記伝送すべき情報および前記スクラ
    ンブル情報の相関情報を検出する相関検出手段と,前記
    相関検出手段により検出された前記伝送すべき情報の相
    関情報に基づき,前記伝送すべき情報を復調する第1復
    調手段と,前記相関検出手段により検出された前記伝送
    すべき情報の相関情報に基づき,前記伝送すべき情報の
    シンボル周期情報を出力する周期情報検出手段と,前記
    相関検出手段により検出された前記スクランブル情報の
    相関情報および前記伝送すべき情報のシンボル周期情報
    に基づき,前記スクランブル情報を復調する,自己同期
    型デスクランブラを備えた第2復調手段と,を有するこ
    とを特徴とする無線通信装置。
  4. 【請求項4】 送信装置と受信装置とを備えた無線通信
    装置において,前記送信装置は,伝送すべき情報を,要
    求される情報品質に応じて,第1情報および第2情報に
    分割する情報分割手段と, 前記第1情報を,振幅,位
    相,周波数,符号,パルス位置若しくはこれらの複合に
    より変調する第1変調手段と,前記第1情報のシンボル
    周期と比較して非常に長い周期のランダム系列を生成す
    るランダム系列生成手段を備え,前記ランダム系列1ビ
    ット毎に自己同期して前記第2情報のデータを付加した
    スクランブル情報を出力する自己同期型スクランブラ
    と,前記第1変調手段の出力に前記自己同期型スクラン
    ブラの出力を付加する第2変調手段と,前記第2変調手
    段の出力を送信する送信手段と,を有し,前記受信装置
    は,受信手段と,前記受信手段の受信した信号から,前
    記伝送すべき情報または第1情報および前記スクランブ
    ル情報の相関情報を検出する相関検出手段と,前記相関
    検出手段により検出された前記伝送すべき情報または第
    1情報の相関情報に基づき,前記伝送すべき情報または
    第1情報を復調する第1復調手段と,前記相関検出手段
    により検出された前記伝送すべき情報または第1情報の
    相関情報に基づき,前記伝送すべき情報または第1情報
    のシンボル周期情報を出力する周期情報検出手段と,前
    記相関検出手段により検出された前記スクランブル情報
    の相関情報および前記伝送すべき情報または第1情報の
    シンボル周期情報に基づき,前記スクランブル情報を復
    調する,自己同期型デスクランブラを備えた第2復調手
    段と,を有することを特徴とする無線通信装置。
  5. 【請求項5】 前記受信装置は,前記ランダム系列の相
    関情報または前記ランダム系列情報の有無,或いは,前
    記スクランブル情報の相関情報または前記スクランブル
    情報の有無に基づき,発呼,着呼時の通信のIDを制御
    するID制御手段を有することを特徴とする請求項1,
    2,3または4記載の無線通信装置。
  6. 【請求項6】 前記受信装置は,前記ランダム系列の相
    関情報または前記ランダム系列情報のレベル,或いは,
    前記スクランブル情報の相関情報または前記スクランブ
    ル情報のレベルに基づき,伝送路特性を判定する伝送路
    特性判定手段を有することを特徴とする請求項1,2,
    3,4または5記載の無線通信装置。
  7. 【請求項7】 前記ランダム系列は,擬似雑音符号(P
    N符号)であることを特徴とする請求項1,2,3,
    4,5または6記載の無線通信装置。
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