JP2674726B2 - スペクトル拡散通信装置 - Google Patents
スペクトル拡散通信装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、周波数ホッピング方
式のスペクトル拡散通信装置に関し、特にその通信内容
の秘匿性の向上を図ったものに関するものである。
式のスペクトル拡散通信装置に関し、特にその通信内容
の秘匿性の向上を図ったものに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図７は、例えば、横山光男著「スペクト
ル拡散通信システム」（科学技術出版社発刊、昭和６３
年初版発行）に示された、従来の周波数ホッピング方式
のスペクトル拡散通信装置の基本系統図である。図にお
いて、１は情報２を送信するための送信系、２はこの送
信系１が送信すべき情報、３は情報２を変調する情報変
調部、４はこの情報変調部３により変調された情報のス
ペクトル拡散変調を行なうスペクトル拡散変調部、５は
このスペクトル拡散変調を行なう際の周波数ホッピング
パターンを決定する符号を発生する符号部、６Ａはスペ
クトル拡散変調された電波を送信するアンテナであり、
送信系１には上記情報変調部３，スペクトル拡散変調部
４，符号部５が含まれる。
ル拡散通信システム」（科学技術出版社発刊、昭和６３
年初版発行）に示された、従来の周波数ホッピング方式
のスペクトル拡散通信装置の基本系統図である。図にお
いて、１は情報２を送信するための送信系、２はこの送
信系１が送信すべき情報、３は情報２を変調する情報変
調部、４はこの情報変調部３により変調された情報のス
ペクトル拡散変調を行なうスペクトル拡散変調部、５は
このスペクトル拡散変調を行なう際の周波数ホッピング
パターンを決定する符号を発生する符号部、６Ａはスペ
クトル拡散変調された電波を送信するアンテナであり、
送信系１には上記情報変調部３，スペクトル拡散変調部
４，符号部５が含まれる。
【０００３】また、７は送信系１からの電波を受信する
ための受信系、８はアンテナ６Ｂにより受信された、送
信系１からの電波のスペクトル拡散復調を行なうスペク
トル拡散復調部、９はこのスペクトル拡散復調を行なう
際に使用する、送信系１の符号部５が発生する符号と同
期した符号を発生する同期部、１０はスペクトル拡散復
調部８によりスペクトル拡散復調された信号を復調する
情報復調部、２はこの情報復調部１０により復調された
情報であり、受信系７には上記スペクトル拡散復調部
８，同期部９および情報復調部１０が含まれる。
ための受信系、８はアンテナ６Ｂにより受信された、送
信系１からの電波のスペクトル拡散復調を行なうスペク
トル拡散復調部、９はこのスペクトル拡散復調を行なう
際に使用する、送信系１の符号部５が発生する符号と同
期した符号を発生する同期部、１０はスペクトル拡散復
調部８によりスペクトル拡散復調された信号を復調する
情報復調部、２はこの情報復調部１０により復調された
情報であり、受信系７には上記スペクトル拡散復調部
８，同期部９および情報復調部１０が含まれる。
【０００４】次に従来方式の動作について説明する。ま
ず、図７において、その送信系１の動作を述べる。音声
信号やデータ信号など伝送しようとする情報２が情報変
調部３に入力され、ここで情報変調される。この情報変
調部３での情報変調方式は、振幅変調（ＡＭ），位相シ
フトキーイング（ＰＳＫ），周波数シフトキーイング
（ＦＳＫ）等が用いられている。変調された情報変調波
は、更にスペクトル拡散変調部４へ入り、スペクトル拡
散変調が行われてそのスペクトルが拡散される。
ず、図７において、その送信系１の動作を述べる。音声
信号やデータ信号など伝送しようとする情報２が情報変
調部３に入力され、ここで情報変調される。この情報変
調部３での情報変調方式は、振幅変調（ＡＭ），位相シ
フトキーイング（ＰＳＫ），周波数シフトキーイング
（ＦＳＫ）等が用いられている。変調された情報変調波
は、更にスペクトル拡散変調部４へ入り、スペクトル拡
散変調が行われてそのスペクトルが拡散される。
【０００５】周波数ホッピング方式のスペクトル拡散変
調では、搬送周波数を一つに固定するのではなく、図８
にその一例を示すように、符号部５が発生する周波数ホ
ッピングパターン（以下ＦＨ−１と呼ぶ）に従って、例
えばＦ１→Ｆ３→Ｆ８→Ｆ５→Ｆ６→Ｆ２のような時系
列でその搬送周波数を切替えている。以下では、この切
替えられた搬送波を、それぞれＦ１エレメント〜Ｆ８エ
レメントと呼ぶ。そして、このようにして、スペクトル
拡散変調された送信波はアンテナ６Ａから空中に放射さ
れる。
調では、搬送周波数を一つに固定するのではなく、図８
にその一例を示すように、符号部５が発生する周波数ホ
ッピングパターン（以下ＦＨ−１と呼ぶ）に従って、例
えばＦ１→Ｆ３→Ｆ８→Ｆ５→Ｆ６→Ｆ２のような時系
列でその搬送周波数を切替えている。以下では、この切
替えられた搬送波を、それぞれＦ１エレメント〜Ｆ８エ
レメントと呼ぶ。そして、このようにして、スペクトル
拡散変調された送信波はアンテナ６Ａから空中に放射さ
れる。
【０００６】次に受信系７の動作を述べる。アンテナ６
Ｂが受信した電波は、スペクトル拡散復調部８にて、送
信系１のスペクトル拡散変調部４で行ったスペクトル拡
散変調の逆操作により、広帯域に拡散された信号波が狭
帯域の信号波に変換される。即ち、スペクトル拡散復調
部８にある周波数変換器に供給される局部発振周波数
は、同期部９の制御によって受信信号波のホッピングパ
ターン（ＦＨ−１）に同期して切替えられている。
Ｂが受信した電波は、スペクトル拡散復調部８にて、送
信系１のスペクトル拡散変調部４で行ったスペクトル拡
散変調の逆操作により、広帯域に拡散された信号波が狭
帯域の信号波に変換される。即ち、スペクトル拡散復調
部８にある周波数変換器に供給される局部発振周波数
は、同期部９の制御によって受信信号波のホッピングパ
ターン（ＦＨ−１）に同期して切替えられている。
【０００７】スペクトル拡散復調部８にて狭帯域の信号
波に変換された信号波は、情報復調部１０にて、情報変
調部３で行った情報変調部と同一変調方式の逆操作によ
り、情報復調して情報２を得ることができる。
波に変換された信号波は、情報復調部１０にて、情報変
調部３で行った情報変調部と同一変調方式の逆操作によ
り、情報復調して情報２を得ることができる。
【０００８】以上により、一般に受信側では送信側の周
波数ホッピングパターンを知っている場合にのみ、受信
波の復調が可能となり、送信側が伝送する情報を得るこ
とができる。従って、通常の方法で傍受を行なっても、
通信内容の秘匿性はほぼ完璧に確保されていると考えら
れる。
波数ホッピングパターンを知っている場合にのみ、受信
波の復調が可能となり、送信側が伝送する情報を得るこ
とができる。従って、通常の方法で傍受を行なっても、
通信内容の秘匿性はほぼ完璧に確保されていると考えら
れる。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】従来の周波数ホッピン
グ方式のスペクトル拡散通信装置は、以上のように構成
されており、送信系からアンテナを介して送信されるス
ペクトル拡散変調された信号は、図８に一例を示すよう
に符号部でつくり出されたサイクルを１サイクルとする
周波数ホッピングパターン（ＦＨ−１）に基づいて切替
えられる。
グ方式のスペクトル拡散通信装置は、以上のように構成
されており、送信系からアンテナを介して送信されるス
ペクトル拡散変調された信号は、図８に一例を示すよう
に符号部でつくり出されたサイクルを１サイクルとする
周波数ホッピングパターン（ＦＨ−１）に基づいて切替
えられる。
【００１０】ところが、複数個の受信（傍受）装置を用
意し、Ｆ１〜Ｆ８の周波数を各受信装置が受信できるよ
うな傍受システムが存在した場合、その受信出力が存在
する受信装置を順次切り換えることにより、第三者がそ
の通信内容を容易に傍受できるようになり、スペクトル
拡散通信の特徴である、通信内容の秘匿性が失われてし
まうという問題があった。
意し、Ｆ１〜Ｆ８の周波数を各受信装置が受信できるよ
うな傍受システムが存在した場合、その受信出力が存在
する受信装置を順次切り換えることにより、第三者がそ
の通信内容を容易に傍受できるようになり、スペクトル
拡散通信の特徴である、通信内容の秘匿性が失われてし
まうという問題があった。
【００１１】この発明は、上記のような課題を解消する
ためになされたもので、通信内容が傍受されにくい周波
数ホッピング方式のスペクトル拡散通信装置を提供する
ことを目的としている。
ためになされたもので、通信内容が傍受されにくい周波
数ホッピング方式のスペクトル拡散通信装置を提供する
ことを目的としている。
【００１２】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るスペクトル拡散通信装置は、周波数
ホッピング方式のスペクトル拡散通信装置の送信系にお
いて、本来の情報伝送用と同様の周波数ホッピングパタ
ーンを持つ、妨害波伝送用の送信系を備え、当該妨害波
伝送用の送信系は、情報伝送波の搬送周波数エレメント
と同じ周波数の妨害用搬送周波数エレメントを用いて、
情報伝送波より時間的に先行して妨害伝送波を送信する
ようにしたものである。
めに、本発明に係るスペクトル拡散通信装置は、周波数
ホッピング方式のスペクトル拡散通信装置の送信系にお
いて、本来の情報伝送用と同様の周波数ホッピングパタ
ーンを持つ、妨害波伝送用の送信系を備え、当該妨害波
伝送用の送信系は、情報伝送波の搬送周波数エレメント
と同じ周波数の妨害用搬送周波数エレメントを用いて、
情報伝送波より時間的に先行して妨害伝送波を送信する
ようにしたものである。
【００１３】
【作用】この発明における周波数ホッピング方式のスペ
クトル拡散通信装置の送信系においては、情報伝送波の
各エレメントを送信する際に、これより時間的に少し早
いタイミングで妨害伝送波のエレメントを送信するよう
にしたので、傍受しようとした第三者の受信装置はその
ＡＧＣが先行妨害の期間にこれに応答し、復調可能な状
態に復帰するまでの無効時間が生じ、この間に本来の通
信が行なわれるので、傍受の可能性が軽減される。
クトル拡散通信装置の送信系においては、情報伝送波の
各エレメントを送信する際に、これより時間的に少し早
いタイミングで妨害伝送波のエレメントを送信するよう
にしたので、傍受しようとした第三者の受信装置はその
ＡＧＣが先行妨害の期間にこれに応答し、復調可能な状
態に復帰するまでの無効時間が生じ、この間に本来の通
信が行なわれるので、傍受の可能性が軽減される。
【００１４】
【実施例】実施例１ 以下、本発明の一実施例について、図面を参照して説明
する。図１は、この発明の一実施例による、周波数ホッ
ピング方式のスペクトル拡散通信装置の基本系統図であ
る。
する。図１は、この発明の一実施例による、周波数ホッ
ピング方式のスペクトル拡散通信装置の基本系統図であ
る。
【００１５】図１の送信系１Ａにおいて、基本となる情
報伝送用の送信系は、伝送しようとする情報２、この情
報２の変調を行う情報変調部３、この情報変調部３によ
り変調された情報変調波のスペクトル拡散を行うスペク
トル拡散変調部４、このスペクトル拡散変調部４がスペ
クトル拡散を行う際に使用する周波数ホッピングパター
ンを発生する符号部５とから構成されている。
報伝送用の送信系は、伝送しようとする情報２、この情
報２の変調を行う情報変調部３、この情報変調部３によ
り変調された情報変調波のスペクトル拡散を行うスペク
トル拡散変調部４、このスペクトル拡散変調部４がスペ
クトル拡散を行う際に使用する周波数ホッピングパター
ンを発生する符号部５とから構成されている。
【００１６】一方、妨害波伝送用の送信系２１Ａは、本
来の情報２とは異なる情報である妨害情報２Ａ、この妨
害情報２Ａの変調を行なう妨害情報変調部３Ａ、この妨
害情報変調部３Ａにより変調された妨害情報変調波のス
ペクトル拡散を行う妨害スペクトル拡散変調部４Ａ、こ
の妨害スペクトル拡散変調部４Ａがスペクトル拡散を行
う際に使用する周波数ホッピングパターンを発生する妨
害符号部５Ａとから構成されており、この妨害符号部５
Ａは本来の送信系の符号部５が発生する符号に基づき、
これとは異なる妨害用の符号を発生している。
来の情報２とは異なる情報である妨害情報２Ａ、この妨
害情報２Ａの変調を行なう妨害情報変調部３Ａ、この妨
害情報変調部３Ａにより変調された妨害情報変調波のス
ペクトル拡散を行う妨害スペクトル拡散変調部４Ａ、こ
の妨害スペクトル拡散変調部４Ａがスペクトル拡散を行
う際に使用する周波数ホッピングパターンを発生する妨
害符号部５Ａとから構成されており、この妨害符号部５
Ａは本来の送信系の符号部５が発生する符号に基づき、
これとは異なる妨害用の符号を発生している。
【００１７】送信系１Ａにおいて、伝送しようとする情
報２、情報変調部３、スペクトル拡散変調部４、符号部
５は、従来の周波数ホッピング方式のスペクトル拡散通
信装置の基本系統図の図７と同じものであり、説明済み
なので省略する。また、妨害伝送用の送信系で、以下に
説明する構成部以外のものは、情報伝送用の送信系各部
の構成と同等であるので、説明を省略する。
報２、情報変調部３、スペクトル拡散変調部４、符号部
５は、従来の周波数ホッピング方式のスペクトル拡散通
信装置の基本系統図の図７と同じものであり、説明済み
なので省略する。また、妨害伝送用の送信系で、以下に
説明する構成部以外のものは、情報伝送用の送信系各部
の構成と同等であるので、説明を省略する。
【００１８】この図１の実施例が、図７の従来例と異な
るところは、送信系１Ａにおいて、基本となる情報伝送
用の送信系の他に妨害波伝送用の送信系を１組備えてい
て、かつその妨害波伝送用の送信系２１Ａは、情報伝送
用の送信系の符号部５をマスターとして、符号部５が発
生する周波数ホッピングパターン（ＦＨ−１）とは異な
る、例えば図４に示すような周波数ホッピングパターン
（ＦＨ−２）を発生する妨害符号部５Ａを有し、妨害伝
送用の周波数ホッピングパターン（ＦＨ−２）を情報伝
送用のエレメントより時間的に先行して発生するように
している。そして、スペクトル拡散変調部４と妨害スペ
クトル拡散変調部４Ａの、おのおのの出力である情報伝
送波と妨害伝送波とをアンテナ６Ａから送信するように
している。
るところは、送信系１Ａにおいて、基本となる情報伝送
用の送信系の他に妨害波伝送用の送信系を１組備えてい
て、かつその妨害波伝送用の送信系２１Ａは、情報伝送
用の送信系の符号部５をマスターとして、符号部５が発
生する周波数ホッピングパターン（ＦＨ−１）とは異な
る、例えば図４に示すような周波数ホッピングパターン
（ＦＨ−２）を発生する妨害符号部５Ａを有し、妨害伝
送用の周波数ホッピングパターン（ＦＨ−２）を情報伝
送用のエレメントより時間的に先行して発生するように
している。そして、スペクトル拡散変調部４と妨害スペ
クトル拡散変調部４Ａの、おのおのの出力である情報伝
送波と妨害伝送波とをアンテナ６Ａから送信するように
している。
【００１９】図２に、上記のアンテナ６Ａから送信され
る送信波の搬送周波数のホッピングパターンの一例を示
す。情報伝送用の送信波の搬送周波数は、Ｆ１，Ｆ３，
Ｆ８，Ｆ５，Ｆ６，Ｆ２の如く周波数ホッピングパター
ン（ＦＨ−１）によって、周期的にホッピングしてお
り、一方、妨害伝送用の送信波の搬送周波数は、ＦＨ−
１パターンと類似しているが、ＦＨ−１パターンの各エ
レメントより時間的に少し早いタイミングで、これに先
行して発生している。
る送信波の搬送周波数のホッピングパターンの一例を示
す。情報伝送用の送信波の搬送周波数は、Ｆ１，Ｆ３，
Ｆ８，Ｆ５，Ｆ６，Ｆ２の如く周波数ホッピングパター
ン（ＦＨ−１）によって、周期的にホッピングしてお
り、一方、妨害伝送用の送信波の搬送周波数は、ＦＨ−
１パターンと類似しているが、ＦＨ−１パターンの各エ
レメントより時間的に少し早いタイミングで、これに先
行して発生している。
【００２０】受信系７の系統図は、従来の周波数ホッピ
ング方式のスペクトル拡散通信装置の図７と同じであ
り、同期部９では、情報伝送用の送信系の符号部５と同
じ周波数ホッピングパターン（ＦＨ−１）と同期して発
生させているので、妨害伝送用の送信波の影響を受ける
ことなく、受信波から目的の情報伝送波を選択し、スペ
クトル拡散復調を行うことができる。
ング方式のスペクトル拡散通信装置の図７と同じであ
り、同期部９では、情報伝送用の送信系の符号部５と同
じ周波数ホッピングパターン（ＦＨ−１）と同期して発
生させているので、妨害伝送用の送信波の影響を受ける
ことなく、受信波から目的の情報伝送波を選択し、スペ
クトル拡散復調を行うことができる。
【００２１】このように、本実施例では、情報伝送波の
各エレメントを送信するより先に、妨害伝送波のエレメ
ントを送信するようにしており、これにより、情報伝送
波を傍受しようとした第三者の受信装置が次のように作
用し、第三者における、情報伝送波の情報は受信困難と
なる。
各エレメントを送信するより先に、妨害伝送波のエレメ
ントを送信するようにしており、これにより、情報伝送
波を傍受しようとした第三者の受信装置が次のように作
用し、第三者における、情報伝送波の情報は受信困難と
なる。
【００２２】まず、受信装置の一般的な動作を説明す
る。アンテナからの到来電波は、受信装置で高周波増
幅、中間周波増幅されて、復調部に入りそこで復調され
る。従って、使用者（第三者）は、この復調された出力
を聞くことになる。また、この入感状態から無入力状態
に変わると、復調された出力は当然、断となる。この一
連の受信動作において、受信装置には到来電波の強弱が
変動してもその復調出力を略一定に保ち、受信入力のダ
イナミックレンジを確保するためのＡＧＣ機能が備えら
れている。
る。アンテナからの到来電波は、受信装置で高周波増
幅、中間周波増幅されて、復調部に入りそこで復調され
る。従って、使用者（第三者）は、この復調された出力
を聞くことになる。また、この入感状態から無入力状態
に変わると、復調された出力は当然、断となる。この一
連の受信動作において、受信装置には到来電波の強弱が
変動してもその復調出力を略一定に保ち、受信入力のダ
イナミックレンジを確保するためのＡＧＣ機能が備えら
れている。
【００２３】このＡＧＣ機能の作用は、復調出力を略一
定に保つように到来電波の強弱で変化するようになって
いる。このため到来電波の入感から復調信号の出力が安
定するまでに、ある程度の無効時間が生じる。また、入
感状態から無入力状態に状態が変化した場合にもＡＧＣ
機能が作用し、復調信号が現れるまでにある程度の無効
時間を必要としている。
定に保つように到来電波の強弱で変化するようになって
いる。このため到来電波の入感から復調信号の出力が安
定するまでに、ある程度の無効時間が生じる。また、入
感状態から無入力状態に状態が変化した場合にもＡＧＣ
機能が作用し、復調信号が現れるまでにある程度の無効
時間を必要としている。
【００２４】この無効時間は、ＡＧＣ機能の変動状態で
生じる本質的なもので、この無効時間の間は正常に受信
できないという性質がある。
生じる本質的なもので、この無効時間の間は正常に受信
できないという性質がある。
【００２５】そこで、本実施例では、上述のような、Ａ
ＧＣ機能を持つ受信機の特性に着目し、妨害伝送波を送
信した後に情報伝送波のエレメントを送信するようにし
て、妨害伝送波によって、受信装置に無効時間を生じさ
せている間に、情報伝送波のエレメントを送信し、これ
により通信内容の秘匿性を確保するようにしたものであ
る。
ＧＣ機能を持つ受信機の特性に着目し、妨害伝送波を送
信した後に情報伝送波のエレメントを送信するようにし
て、妨害伝送波によって、受信装置に無効時間を生じさ
せている間に、情報伝送波のエレメントを送信し、これ
により通信内容の秘匿性を確保するようにしたものであ
る。
【００２６】実施例２ なお、上記の実施例では情報伝送用の符号部５をマスタ
ーとして、妨害伝送用の妨害符号を発生する妨害符号部
５Ａを設けたが、これは、図３に示すように妨害符号５
Ａに、あらかじめ周波数ホッピングパターン（ＦＨ−
１）の情報を入力しておき、妨害符号部５Ａ単独で、図
４に示す周波数ホッピングパターン（ＦＨ−２）を発生
するように、妨害波伝送用の送信系２１Ｂを構成しても
良く、これにより、上記実施例１と同様の効果に加え、
装置が若干小規模になるという効果を奏する。
ーとして、妨害伝送用の妨害符号を発生する妨害符号部
５Ａを設けたが、これは、図３に示すように妨害符号５
Ａに、あらかじめ周波数ホッピングパターン（ＦＨ−
１）の情報を入力しておき、妨害符号部５Ａ単独で、図
４に示す周波数ホッピングパターン（ＦＨ−２）を発生
するように、妨害波伝送用の送信系２１Ｂを構成しても
良く、これにより、上記実施例１と同様の効果に加え、
装置が若干小規模になるという効果を奏する。
【００２７】実施例３ また、図１および図３の実施例では各妨害伝送用の送信
系にも、それぞれ妨害用の情報２Ａおよび妨害情報変調
部３Ａを設けているが、図５に示すように、妨害波伝送
用の送信系２１Ｃを、妨害スペクトル拡散変調部４Ａお
よび妨害符号部５Ａのみで構成し、図４に示す周波数ホ
ッピングパターン（ＦＨ−２）に従って、その周波数が
変動する搬送波のみを妨害信号として送信するようにし
ても良い。このとき、傍受側では無入力状態から入感状
態に変化するのを緩和すべくそのＡＧＣ機能が作用し、
無効時間が生じる。従って、その無効時間の間に、周波
数ホッピングパターン（ＦＨ−１）に従って本来の情報
伝送を行なうことによりその内容を秘匿できるという、
上記実施例１と同様の効果に加え、装置が小規模で済む
という効果がある。
系にも、それぞれ妨害用の情報２Ａおよび妨害情報変調
部３Ａを設けているが、図５に示すように、妨害波伝送
用の送信系２１Ｃを、妨害スペクトル拡散変調部４Ａお
よび妨害符号部５Ａのみで構成し、図４に示す周波数ホ
ッピングパターン（ＦＨ−２）に従って、その周波数が
変動する搬送波のみを妨害信号として送信するようにし
ても良い。このとき、傍受側では無入力状態から入感状
態に変化するのを緩和すべくそのＡＧＣ機能が作用し、
無効時間が生じる。従って、その無効時間の間に、周波
数ホッピングパターン（ＦＨ−１）に従って本来の情報
伝送を行なうことによりその内容を秘匿できるという、
上記実施例１と同様の効果に加え、装置が小規模で済む
という効果がある。
【００２８】実施例４ また、図６に示すように、妨害スペクトル拡散変調部４
Ａおよび妨害符号部５Ａのみを有し、情報伝送用の送信
系を持たない、妨害波伝送用の送信系１Ｄのみで妨害伝
送用の送信系を構成し、これを傍受側の近傍に設置する
等して傍受側に対し妨害のみを行なうようにしてもよ
く、上記実施例と同様の効果を奏する。なお、この実施
例の妨害符号部５Ａのホッピングパターンは図４に示す
周波数ホッピングパターン（ＦＨ−２）であっても、あ
るいはこれ以外のものであってもよい。
Ａおよび妨害符号部５Ａのみを有し、情報伝送用の送信
系を持たない、妨害波伝送用の送信系１Ｄのみで妨害伝
送用の送信系を構成し、これを傍受側の近傍に設置する
等して傍受側に対し妨害のみを行なうようにしてもよ
く、上記実施例と同様の効果を奏する。なお、この実施
例の妨害符号部５Ａのホッピングパターンは図４に示す
周波数ホッピングパターン（ＦＨ−２）であっても、あ
るいはこれ以外のものであってもよい。
【００２９】
【発明の効果】以上のように、この発明に係るスペクト
ル拡散通信装置によれば、周波数ホッピング方式のスペ
クトル拡散通信装置の送信系において、本来の情報伝送
用と同様の周波数ホッピングパターンを持つ、妨害波伝
送用の送信系を備え、当該妨害波伝送用の送信系は、情
報伝送波の搬送周波数エレメントと同じ周波数の妨害用
搬送周波数エレメントを用いて、情報伝送波より時間的
に先行して妨害伝送波を送信するようにしたので、当該
搬送波を傍受しようとする第三者の受信装置では、妨害
波の受信による受信の無効時間が生じ、その間に情報伝
送用のエレメントが送信されているため、情報伝送用の
情報は受信困難となる。これによって、スペクトル拡散
復調ができなくなり、従って、情報復調ができず、情報
の秘匿性が上がるという効果がある。
ル拡散通信装置によれば、周波数ホッピング方式のスペ
クトル拡散通信装置の送信系において、本来の情報伝送
用と同様の周波数ホッピングパターンを持つ、妨害波伝
送用の送信系を備え、当該妨害波伝送用の送信系は、情
報伝送波の搬送周波数エレメントと同じ周波数の妨害用
搬送周波数エレメントを用いて、情報伝送波より時間的
に先行して妨害伝送波を送信するようにしたので、当該
搬送波を傍受しようとする第三者の受信装置では、妨害
波の受信による受信の無効時間が生じ、その間に情報伝
送用のエレメントが送信されているため、情報伝送用の
情報は受信困難となる。これによって、スペクトル拡散
復調ができなくなり、従って、情報復調ができず、情報
の秘匿性が上がるという効果がある。
【図１】この発明の一実施例によるスペクトル拡散通信
装置の系統図である。
装置の系統図である。
【図２】図１のスペクトル拡散通信装置により送信され
る送信波の周波数ホッピングパターンの一例を示す図で
ある。
る送信波の周波数ホッピングパターンの一例を示す図で
ある。
【図３】この発明の他の実施例によるスペクトル拡散通
信装置の系統図である。
信装置の系統図である。
【図４】図３に対応する周波数ホッピングパターン（Ｆ
Ｈ−２）を示す図である。
Ｈ−２）を示す図である。
【図５】この発明の他の実施例によるスペクトル拡散通
信装置の系統図である。
信装置の系統図である。
【図６】この発明の他の実施例によるスペクトル拡散送
信装置の系統図である。
信装置の系統図である。
【図７】従来のスペクトル拡散通信装置の系統図であ
る。
る。
【図８】従来のスペクトル拡散通信装置により送信され
る送信波の周波数ホッピングパターンの一例を示す図で
ある。
る送信波の周波数ホッピングパターンの一例を示す図で
ある。
１，１Ａ，１Ｂ，１Ｃ，１Ｄ 送信系 ２ 情報 ２Ａ 妨害情報 ３ 情報変調部 ３Ａ 妨害情報変調部 ４ スペクトル拡散変調部 ４Ａ 妨害スペクトル拡散変調部 ５ 符号部 ５Ａ 妨害符号部 ６Ａ，６Ｂ アンテナ ７ 受信系 ８ スペクトル拡散復調部 ９ 同期部 １０ 情報復調部 １１ 情報伝送波の周波数ホッピングパターン（ＦＨ−
１） １２ 妨害伝送波の周波数ホッピングパターン（ＦＨ−
２） ２１Ａ 妨害波伝送用送信系 ２１Ｂ 妨害波伝送用送信系 ２１Ｃ 妨害波伝送用送信系
１） １２ 妨害伝送波の周波数ホッピングパターン（ＦＨ−
２） ２１Ａ 妨害波伝送用送信系 ２１Ｂ 妨害波伝送用送信系 ２１Ｃ 妨害波伝送用送信系
Claims (1)
- 【請求項１】 周波数ホッピング方式のスペクトル拡散
通信装置の送信系において、 本来の情報伝送用と同様の周波数ホッピングパターンを
持つ、妨害波伝送用の送信系を備え、当該妨害波伝送用の送信系は、 情報伝送波の搬送周波数
エレメントと同じ周波数の妨害用搬送周波数エレメント
を用いて、情報伝送波より時間的に先行して、妨害伝送
波を送信することを特徴とするスペクトル拡散通信装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21101692A JP2674726B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | スペクトル拡散通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21101692A JP2674726B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | スペクトル拡散通信装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0637735A JPH0637735A (ja) | 1994-02-10 |
| JP2674726B2 true JP2674726B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=16598953
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21101692A Expired - Fee Related JP2674726B2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | スペクトル拡散通信装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2674726B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003101510A (ja) * | 2001-09-25 | 2003-04-04 | Sony Corp | 無線通信装置及び無線送信方法 |
| JP5653247B2 (ja) * | 2010-04-21 | 2015-01-14 | 三菱電機株式会社 | 無線通信方法 |
-
1992
- 1992-07-14 JP JP21101692A patent/JP2674726B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0637735A (ja) | 1994-02-10 |
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|---|---|---|---|
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