JP2507240Y2 - ファイルボックス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、書類等を起立させた状態で収納するファイ
ルボックスに関する。

従来の技術 従来、書類等を起立させた状態で収納するファイルボ
ックスにおいては、底面、相対向する側壁、及び背面か
らなる略直方体形状の函体であって一面から該一面に連
続する他面に亙って開口部が形成されており、一面側の
開口部には、当該開口部を架橋するようにインデックス
プレートが固着されている。該インデックスプレートに
は、タイトルカードが挾持されており、該タイトルカー
ドに記載された事項により、収納された書類の識別が行
い得るようになっている。

また、このファイルボックスの側壁は、B5サイズ、A4
サイズ等収納される書類の用紙サイズに応じた面積を有
しており、したがって例えば、A4サイズの書類を、その
長辺が垂直となる縦置きにする場合には、ファイルボッ
クスも同様に前記側壁の長辺を垂直にした縦置きにす
る。またA4サイズの書類を、その短辺が垂直となる横置
きにする場合には、ファイルボックスも同様に前記側壁
の短辺を垂直にした横置きにする等、書類の収納状態に
応じた配置を行うものである。

考案が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来のファイルボックスに
あっては、前記インデックスプレートが一定の箇所に固
定されていることから、例えば前記縦置き状態において
手前側となる開口部側に前記インデックスプレートが設
けられていると、前記横置きにした場合には、前記イン
デックスプレートが上方を指向し、手前側からインデッ
クスプレートに挾持されたタイトルカードが視認するこ
とが困難となる欠点を有するものであった。

本考案は、このような従来の欠点に鑑みてなされたも
のであり、ファイルボックスを前記縦置きにした場合、
あるいは前記横置きにした場合であっても、タイトルカ
ードの視認性を確保することができるファイルボックス
を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段 前記課題を解決するために本考案にかかるファイルボ
ックスにあっては、略直方体形状からなる函体の一面か
ら連続する他面に亙って開口部が形成され、該開口部の
両側に対向して起立した側壁を有するファイルボックス
本体に、前記開口部を架橋してインデックスプレートが
設けられるファイルボックスにおいて、前記インデック
スプレートを、タイトルカードが支持されるプレート本
体と、該プレート本体の両側縁に突設された前記各側壁
の外壁面に回り込む一対のボス部とにより構成し、互い
に向かい合う両ボス部の対向面に突起を設ける一方、前
記両側壁の外壁面に、前記突起が嵌合する貫通穴と、前
記ボス部が嵌合する凹部とからなる取付用係合部を、前
記一面側及び前記他面側の夫々に設けてある。

作用 前記構成において、ファイルボックス本体の側壁に
は、インデックスプレートのボス部に設けられた突起が
嵌合する貫通穴、及び前記ボス部が嵌合する凹部からな
る取付用係合部が、前記一面側及び前記他面側に設けら
れているので、ファイルボックス本体の前記一面側ある
いは前記他面側に設けられた、いずれかの取付用係合部
に、前記インデックスプレートを選択的に取り付けるこ
とができる。よって、ファイルボックス本体を縦置きに
した場合には、この状態で手前側に位置する開口部に前
記インデックスプレートを取り付ければ、該インデック
スプレートに支持されたタイトルカードを手前側から視
認することができる。一方、ファイルボックス本体を横
置きにした場合には、この状態で手前側に位置する開口
部に前記インデックスプレートを取り付ければ、該イン
デックスプレートに支持されたタイトルカードを手前側
から視認することができる。このため、ファイルボック
ス本体の配置態様の如何を問わず、タイトルカードの視
認性は確保される。

また、ファイルボックス本体に取り付けられたインデ
ックスプレートは、ボス部に設けられた突起がファイル
ボックス本体の側壁に設けられた貫通穴に嵌合すると同
時に、プレート本体より延出したボス部が前記側壁の凹
部に嵌合するので、例えば、前記インデックスプレート
に外力が加わった場合、この力は、前記貫通穴に嵌合す
る突起と、前記凹部に嵌合するボス部とに分散される。

さらに、ファイルボックス本体の側壁の外壁面に回り
込むインデックスプレートのボス部は、前記側壁に形成
された凹部に嵌合するので、前記ボス部の外方向への突
出量は、側壁に凹部が形成されていない場合と比較して
減少する。

実施例 以下、本考案の一実施例について図面に従って説明す
る。すなわち第１図に示したように、ファイルボックス
１は、B5サイズ用、あるいはA4用サイズ等、用紙サイズ
にあった大きさであって、合成樹脂で成形されており、
底面２、背面３及び相対向して起立する左右側面4,5と
を有し、該左右側面4,5は扇形状に成形されているとと
もに、上面から前面に亙って、前記左右側面4,5の縁部
に沿う、短辺側開口部６と長辺開口部７とが一体的に形
成されている。

該長辺側開口部７の下端部には、前記底面２の前端部
に形成されたスリット８と前記左右側面4,5の相対向す
る縁部に設けられた一対の貫通孔9,9とからなる第１の
取付部10が設けられている。前記貫通孔9,9の周部であ
って、前記左右側面4,5の外側面4a,5a側には、凹部11,1
1が設けられており、この凹部11と前記貫通孔９とによ
って、後述するインデックスプレート13の取付用係合部
が形成されている。

また、前記短辺側開口部６の後端部には、前記背面３
の上端部に形成されたスリット８と前記左右側面4,5の
相対向する縁部に設けられた一対の貫通孔9,9とからな
る第２の取付部12が設けられている。この第２の取付部
12においても、同様に前記貫通孔9,9の周部であって、
前記左右側面4,5の外側面4a,5a側に、凹部11,11が設け
られており、当該凹部11と前記貫通孔９とによって、後
述するインデックスプレート13の取付用係合部が形成さ
れている。

一方、インデックスプレート13は、プレート本体14と
該プレート本体14の両側縁に直交する方向に突設された
一対のボス部15,15とからなり、合成樹脂で成形されて
いる。前記ボス部15は、第２及び第４図に示すように、
ファイルボックス１の左右側面4,5に形成された凹部11,
・・・に嵌合するように、該凹部11,・・・に適合した
形状に形成されており、前記ボス部15,15には、前記貫
通孔9,9に嵌合可能な突起16,16が設けられている。ま
た、前記プレート本体14の下縁部には、前記スリット８
に嵌合可能な突縁17が設けられている。さらに、前記プ
レート本体14の一般面には、タイトルカバー18が係止さ
れる受容部19が設けられており、このファイルボックス
１内に収納される書類名を記載した図示しないタイトル
カードは、前記タイトルカバー18と受容部19との間に挾
持される。

以上の構成にかかる本実施例において、インデックス
プレート13を、ファイルボックス１の長辺側開口部７あ
るいは短辺側開口部６側に設けられた、いずれかの取付
部10,12に選択的に取り付けることができるので、例え
ばA4サイズの書類を、長辺を垂直にした縦置きにする場
合には、第２及び第３図に示したように、ファイルボッ
クス１も同様に前記側面4,5の長辺を垂直にした縦置き
にする。そして、このように縦置きにした場合には、前
記第１の取付部10にインデックスプレート13を取り付け
ることにより、手前側Ｆから前記タイトルカードを視認
することができ、またこのとき長辺側開口部７側はイン
デックスプレート13より部分的に閉鎖され、縦置きに収
納された書類が長辺側開口部７側から離脱するのを防止
することもできる。

また、A4サイズの書類を、短辺を垂直にした横置きに
する場合には、第４及び第５図に示したように、ファイ
ルボックス１も同様に前記側面4,5の短辺を垂直にした
横置きにするとともに、前記第２の取付部12にインデッ
クスプレート13を取り付ける。すると、このように横置
きにした場合であっても、手前側Ｆから前記タイトルカ
ードを視認することができ、このとき、短辺側開口部６
はインデックスプレート13より部分的に閉鎖されること
から、縦置きに収納された書類が短辺側開口部６側から
離脱するのを防止することもできる。

したがって、ファイルボックス１を書類の収容方向に
応じて、縦置きにした場合あるいは横置きにした場合で
あっても、同様に手前側Ｆからインデックスプレート13
に挾持されたタイトルカードを視認することができ、こ
れにより、配置状態に左右されずに収納された書類を、
タイトルカードの記載から識別することが可能となる。

また、このように第１又は第２の取付部10,12にイン
デックスプレート13を取り付けた状態においては、前記
ボス部15が左右側面4,5の外側面4a,5a側に回り込んで、
この左右側面4,5を外側から支承することから、開口部
6,7の両側に相対向して起立する左右側面4,5の支持剛性
を高めることができる。これにより、ファイルボックス
１の全体的な剛性も高められ、ファイルボックス１の耐
久性の向上も図ることが可能となるのである。

一方、ファイルボックス１に取り付けられたインデッ
クスプレート13は、第２〜第５図に示したように、ボス
部15,15に設けられた突起16,16がファイルボックス１の
左右側面4,5に設けられた貫通穴9,9に嵌合すると同時
に、前記ボス部15,15が前記両側面5,5の凹部11,11に嵌
合している。よって、例えば、前記インデックスプレー
ト13に外力が加わった場合、この力は、前記貫通穴9,9
に嵌合する突起16,16と、前記凹部11,11に嵌合するボス
部15,15とに分散され、前記突起16,16のみに集中するこ
とはないので、突起16,16の変形や折れを防止すること
ができる。

また、ファイルボックス１の両側面4,5の外側面4a,5a
に回り込むインデックスプレート13のボス部15,15は、
第２〜第５図に示したように、左右側面4,5に形成され
た凹部11,11に嵌合しているので、前記ボス部15,15の左
右方向への突出量は、前記両側面4,5に凹部11,11が形成
されていない場合と比較して減少する。このため、複数
のファイルボックス1,・・・を横並びに配置する際に、
その配置間隔を狭めることができ、配置されたファイル
ボックス1,・・・の美観が高まるとともに、書類等の収
納効率が向上する。また、第３及び第５図に示したよう
に、前記ボス部15,15の外方向への突出量が少ないの
で、このボス部15,15への引っ掛かりに起因する前記イ
ンデックスプレート13の外れが減少する。

考案の効果 以上説明したように本考案は、略直方体形状からなる
函体の一面から連続する他面に亙って、開口部が形成さ
れたファイルボックス本体において、前記一面側と他面
側の各々に取付用係合部を形成し、該複数の取付用係合
部に、タイトルカードを支持するためのインデックスプ
レートを選択的に取り付けることができる。よって、フ
ァイルボックス本体を縦置きにした場合と横置きにした
場合との如何に拘わらず、インデックスプレートに支持
されたタイトルカードを手前側から視認することがで
き、これによりファイルボックス本体の配置状態に左右
されずに収納された書類をタイトルカードの記載から識
別することが可能となる。

また、前記インデックスプレートを、前記開口部の両
側に相対向して起立する側壁の外壁面に回り込ませて取
り付けるようにしたことから、インデックスプレートに
より前記側壁の支持剛性が高められ、これによりファイ
ルボックス全体の剛性を高めて、耐久性及び品質感の向
上を図ることも可能にするものである。

さらに、ファイルボックス本体に取り付けられたイン
デックスプレートに外力が加わった場合、この力は、前
記貫通穴に嵌合する突起と、前記凹部に嵌合するボス部
とに分散され、前記突起のみに集中することはないの
で、突起の変形や折れを防止することができる。

加えて、ファイルボックス本体の側壁の外壁面に回り
込むインデックスプレートのボス部は、前記凹部に嵌合
することにより、外方向への突出量が減少するので、複
数のファイルボックスを横並びに配置する際に、その配
置間隔を狭めることができる。したがって、配置された
ファイルボックスの美観が高まるとともに、書類等の収
納効率が向上する。また、前記ボス部の外方向への突出
量が少ないので、このボス部への引っ掛かりに起因する
前記インデックスプレートの外れが減少する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す分解斜視図、 第２図は、ファイルボックスを縦置きした場合における
側面図、 第３図は、同状態における正面図、 第４図は、ファイルボックスを横置きにした場合におけ
る側面図、 第５図は、同状態における正面図である。 １……ファイルボックス、２……底面、３……背面、４
……左側面、4a……外側面、５……右側面、5a……外側
面、６……短辺側開口部、７……長辺側開口部、10……
第１の取付部、12……第２の取付部、13…インデックス
プレート、14…プレート本体、15…ボス部、18…タイト
ルカバー。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】略直方体形状からなる函体の一面から連続
   する他面に亙って開口部が形成され、該開口部の両側に
   対向して起立した側壁を有するファイルボックス本体
   に、前記開口部を架橋してインデックスプレートが設け
   られるファイルボックスにおいて、 前記インデックスプレートを、タイトルカードが支持さ
   れるプレート本体と、該プレート本体の両側縁に突設さ
   れた前記各側壁の外壁面に回り込む一対のボス部とによ
   り構成し、互いに向かい合う両ボス部の対向面に突起を
   設ける一方、 前記両側壁の外壁面に、前記突起が嵌合する貫通穴と、
   前記ボス部が嵌合する凹部とからなる取付用係合部を、
   前記一面側及び前記他面側の夫々に設けたことを特徴と
   するファイルボックス。