JPH0455345Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、運搬用容器や包装用容器等の容箱
が収納した物品の品名や種類、数量等を表示した
カードを読み取り易く着脱自在に保持させるた
め、容箱の外側面へ取付けて使用されるカード保
持具に関する。

従来の技術 従来、カード保持具は周知に属し、広く使用さ
れている。

例えば特公昭49−22800号公報に記載された
カード保持具は、第４図に例示しているよう
に、カード押圧片ｂの下方がベース板ａの前面
下部に片持ち支持され、カード押圧片ｂはベー
ス板ａとの間にカードｃを弾力的に挟持する構
成となつている。図中ｄは容箱の側壁である。

また、第499121号登録意匠に係るカード保持
具は、第５図に例示したように、容箱の側壁ｄ
へ左右２辺及び下辺がリベツト止め等の手段で
取付けられ、残る上辺の出入口（隙間）ｅから
カードｃを出し入れする構成とされている。

本考案が解決しようとする課題 容箱は、その用途上トラツク等による長距離輸
送又はコンベアや台車等による短距離輸送に附さ
れるのが普通であり、そうした輸送時に受ける大
小様々な振動の連続や風によるあおりなどのた
め、カード保持具に保持されたカードｃが脱落し
易いという問題点があつた。

即ち、第４図のカード保持具の場合は、カード
ｃは単にカード押圧辺ｂで受け止め押えられてい
るにすぎないので、左右方向及び上方向へはカー
ドｃが脱落し易いという欠点がある。

また、第５図のカード保持具の場合は、上辺の
出入口ｅから上方向へカードｃが脱落する欠点が
あり、これらが解決すべき課題となつている。

課題を解決するための手段 上記従来技術の課題を解決するための手段とし
て、この考案に係るカード保持具は、図面の第１
図〜第３図に好適な実施例を示したとおり、 容箱１４の外側面に取付けられてカードｃを保
持するカード保持具１において、 略四角形のベース板２の四辺に、同ベース板２
の前側へ突き出る規制片３，４，５，６を設け、
左右の規制片３，４にはベース板２の前面との間
に所定の間隔をあけた前方規制片７，８をベース
板２と略平行に、かつ内向きに設けた。そして、
ベース板２の左右２辺の上部に切欠き部９，９を
設けていることを特徴とする。

作 用 カード保持具１に保持せしめたカードｃは、下
辺の規制片６で受止められる。そして、左右方向
への動きは左右２辺の規制片３，４によつて拘束
され、上方向への動きは上辺の規制片５できつち
りと拘束され、何れの方向にも脱落する心配は全
くない、そして、ベース板２の前方側への倒れ
は、左右の前方規制片７，８で拘束される。

カードｃをカード保持具１から抜き取るには、
左右の切欠き部９，９のところへ指先を差し入れ
てカードｃの両側縁部をつかみ、上辺の規制辺５
をかわすようにカードｃの上辺部を手前側へ傾け
て抜き上げる。

実施例 次に、図面に示した本考案の実施例を説明す
る。

第１図に示したように、本考案のカード保持具
１は、略四角形の平板状をなすベース板２の左右
上下の四辺に、同ベース板２の前面側（カード保
持側）へ突き出る規制片３，４及び５，６が設け
られている。ちなみに、このカード保持具１はポ
ロプロピレン等の射出成形品であり、ベース板２
のたて、よこ寸法は90×175mmぐらいの大きさで
あり、各規制片３，４，５，６はベース板２の前
面から３〜５mm位の高さ突出されている。

左右２辺の規制片３，４は、ベース板２の下辺
から約1/2高さぐらいまで設け、その先端部を内
向きに略直角に屈曲せしめて、ベース板２と略平
行な向きの前方規制片７，８が設けられている。
この前方規制片７，８は、ベース板２の前面との
間に約１mmぐらいの間隔をあけるように設けられ
ている。ちなみに、前方規制片７，８の実質幅寸
は８mmぐらいである。

要するに、このカード保持具１の場合、カード
ｃはベース板２の前面と左右の前方規制片７，８
との間へ差し入れて保持せしめる。かくすると、
カードｃは下辺の規制片６によつて受止められ、
前方側への倒れは左右の前方規制片７，８によつ
て拘束される。そして、左右方向への動きは左右
２辺の規制片３，４によつて拘束され、上方向へ
の動きは上辺の規制片５によつてきつちり拘束さ
れる。

したがつて、一旦保持されたカードｃは、振動
や風によるあおり等によつて脱落する心配は皆無
である。

なお、本実施例の場合、下辺の規制片６上にも
前方規制片１１を設けてあり、クラフト紙等によ
る可撓性のあるカードｃの保持を一層確実ならし
めた構成とされている。

次に、このカード保持具１のベース板２の左右
２辺の上部には、指先を差し入れてカードｃの両
側縁部をつかみ手前側へ抜き上げる操作に適切な
大きさの略半円形状の切欠き部９，９を設けてい
る。また、上辺の略中央部にもかなり大きな円弧
の半月形状に切欠き部１０が設けられている。ち
なみに、左右の切欠き部９，９の大きさは内半径
が10mm位の半円形状であり、上辺の切欠き部１０
は内半径が70mm、深さ20mm位の半月形状とされて
いる。

このカード保持具１は、第２図及び第３図に例
示したような構造で対象とする容箱１４の側壁１
５の外面へ取付けて使用される。即ち、カード保
持具１の下辺の規制辺６の背後側縁部を容箱１４
の側壁１５の外面下部の係止突起１８とフランジ
１９との間へ入れ込み、かつ同下辺の規制辺６の
下面に突設された凸部１６を容箱１４のフランジ
１９の係止用孔１７中へ入れ込んで取付けられて
いる。もつとも、このカード保持具１は、そのリ
ベツト孔１３を通じてリベツトを打つか、又は溶
着、接着等の手段でベタ付け状態に取付けて使用
することもできる。

第２図及び第３図のように容箱１４の側壁１５
の外面へ取付けたカード保持具１に保持せしめた
カードｃを抜き取る必要が生じた場合は、容箱１
４がカード保持具に対して比較的深くカード保持
具１の上方部分に余裕のスペースがある場合は、
上辺の切欠き部１０のところへ指先を差し入れて
カードｃをつかみ、手前側へ倒すように撓ませ上
辺の規制片５をかわしつつカードｃを抜き上げ
る。また、第２図、第３図のように容箱１４がカ
ード保持具に対して比較的浅くカード保持具１の
上方部分に余裕のスペースがない場合は、左右２
辺の切欠き部９，９のところへ指先を差し入れて
カードｃをつかみ、手前側へ倒すように撓ませ上
辺の規制片５をかわしつつ上方へ抜き上げるので
ある。

本考案が奏する効果 以上に実施例と併せて詳述したとおりであつ
て、この考案に係るカード保持具１は、保持した
カードｃを四辺の規制片３，４，５，６によつて
きつちり拘束し、容箱１４の輸送時における振動
や風によるあおり等でカードｃがずり動き脱落し
て紛失する事故を未然に確実に防止でき、容箱１
４に収納した物品の管理の確実性に寄与するので
ある。

また、カード保持具１に保持せしめたカードｃ
の交換や訂正に際しては、切欠き部９，１０を利
用することで、カードｃの取り出し操作を至極簡
単に行なえ、特にカード保持具の上方部分に余裕
のスペースが無い容箱の場合の使用に便利なので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例であるカード保持具を
示した斜視図、第２図は容箱への取付けて使用す
る状態を示した斜視図、第３図は第２図の−
矢視断面図、第４図と第５図は従来のカード保持
具の使用状態を示した斜視図である。 １４……容箱、１５……容箱側壁、１……カー
ド保持具、２……ベース板、３，４，５，６……
規制片、７，８……前方規制片、９，１０……切
欠き部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 容箱の外側面に取付けられてカードを保持する
   カード保持具において、 略四角形のベース板の四辺に、同ベース板の前
   面側へ突き出る規制片を設けてあり、左右の規制
   片にはベース板の前面との間に所定の間隔をあけ
   た前方規制片をベース板と略平行に、かつ内向き
   に設けてあり、ベース板の左右２辺の上部に切欠
   き部を設けていることを特徴とするカード保持
   具。