JP2505986B2 - 屋根の表層部構造体 - Google Patents

屋根の表層部構造体

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JP2505986B2
JP2505986B2 JP8137591A JP8137591A JP2505986B2 JP 2505986 B2 JP2505986 B2 JP 2505986B2 JP 8137591 A JP8137591 A JP 8137591A JP 8137591 A JP8137591 A JP 8137591A JP 2505986 B2 JP2505986 B2 JP 2505986B2
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軒棟方向に隣接する両
面板の棟側,軒側係合部を係合させて、前記面板を横葺
きし、面板上に横1列に天然スレート、タイルなどの盤
状の屋根材をそれぞれ支持固定した屋根の表層部構造体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、屋根瓦に代えて天然スレートやタ
イルなどの盤状の屋根材を用いた屋根が、外観が良好で
あるなどの理由で用いられている。
【0003】前記屋根材を用いた屋根として、従来、バ
ックアップ材上に捨て板を設け、これらの捨て板上に横
方向に隣接する屋根材の対向端部を配置し、前記バック
アップ材に埋め込んだ鉄筋に、屋根材を銅線によって固
定し、多数の屋根材を千鳥状に葺いたパネルとし、これ
らのパネルを垂木などの下地部材上に固定し、パネル間
の空所に差し石として屋根材を接着剤によってバックア
ップ材の上に貼付けて固定したものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の天然ス
レート、タイルなどの盤状の屋根材を用いた屋根では、
横方向に隣接する屋根材の対向端部を上下に重ねること
なく当接させているので、当接または近接部から雨水な
どが屋根材の屋内側に入り込み、水漏りが生じやすく、
水漏りを防止するために、屋根材の対向端部下方にそれ
ぞれ捨て板を設けるなど、複雑な構造にしても、確実に
水漏り防止をすることが困難であるという問題点があっ
た。
【0005】また、バックアップ材上に多数の屋根材を
固定したパネルは、重量が重く面積も広いので、高所作
業である屋根上での作業が重労働になると共に、危険で
あるという問題点もあった。
【0006】本発明は、前述した問題点を解決して、簡
単な構造で、確実に水漏りを防止でき、また、天然スレ
ート、タイルなどの盤状の屋根材を、重労働にならず危
険性も少ない作業で葺くことができる、屋根の表層部構
造体を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、軒棟方向に隣
接する両面板の棟側,軒側係合部を係合させて、前記面
板を横葺きし、面板上に横1列に天然スレート、タイル
などの盤状の屋根材をそれぞれ支持した屋根の表層部構
造体であって、前記面板には、軒側に向かって突出する
折返し部と、折返し部の棟側縁から折下げた支持部とか
らなるオーバーハング部を形成し、前記折返し部と前記
屋根材の棟側部分とを固定具によって固定し、棟側の屋
根材の軒側部分を軒側の屋根材の棟側部分上に重ねると
共に、棟側の屋根材の軒側部分によって前記固定具を覆
ったものである。
【0008】
【作 用】本発明による屋根の表層部構造体は、例
えば金属垂木などの下地部材上に、屋根板を横葺きする
場合と同様にして面板を葺いた後、各面板上に天然スレ
ートなどの屋根材を1個ずつ横1列に支持させ、面板に
設けたオーバーハング部の折返し部に屋根材の棟側縁部
をタッピンビスなどの固定具によって固定し、さらに軒
側の屋根材の棟側縁部上に棟側の屋根材の軒側部分を重
ねて、前記固定具を覆うことで、多数の屋根材を面板上
に取付けることができる。
【0009】従って、面板は、面積が比較的小さく重量
も重くなく、屋根材は、1個または少数個ずつ屋根上に
運んで、1枚の面板に対し横1列に固定具によって固定
すればよく、高所で面積が大きく重いものを取扱わない
ことにより、重労働にならず、作業も比較的安全にでき
る。
【0010】また、面板は、棟側,軒側係合部を有する
一般的な屋根板にオーバーハング部を設けたものでよ
く、屋根材および面板を主要部材とし、横方向に隣接す
る屋根材の対向端の下側つまり屋内側に捨て板を設けた
り、面板の下側に水漏り防止板を設けたりする必要もな
いので構造が簡単である。
【0011】そして、屋根材間の隙間から雨水などの水
が屋根材の屋内側に入っても、この水を面板に受けて軒
側に流下させ、屋根の軒先から排出させることができ、
屋根材は棟側縁部を面板に設けたオーバーハング部に固
定具によって固定してあり、オーバーハング部の上面や
固定具の外周から水が屋内側に入り込んでも、面板に受
けて前述のように排出させることができるので、面板の
室内側に水漏りすることを確実に防止できる。
【0012】
【実 施 例】以下、本発明の第1実施例につき、図1
ないし図5を参照して説明する。
【0013】図1に示すように、母屋(1)上に木毛板
などの断熱性がある内層材(2)を敷設し、内層材
(2)上に母屋(1)と直交させて金属製の垂木(3)
を支持させ、垂木(3)を内層材(2)と共に母屋
(1)に適宜の手段で固定させる。
【0014】図2,図3に示すように、垂木(3)上に
面板(4)を横葺きする。面板(4)は、図4にも示す
ように、長尺の金属板の曲げ加工品からなり、棟側部
(4a)の棟側縁上方に棟側係合部(5)を設け、中間
部(4b)の軒側縁から垂下する段部(6)を介して軒
側に延びる軒側部(4c)を有し、軒側部(4c)にオ
ーバーハング部(7)を連設させてある。
【0015】オーバーハング部(7)は、軒側部(4
c)の軒側縁から棟側に折曲げた折返し片(8a)を軒
側部(4c)下面に重ねた折返し部(8)と、折返し片
(8a)の棟側縁から下方に屈曲して垂下した支持部
(9)とを連設させてなる。
【0016】前記支持部(9)の下縁から直角に棟側に
折曲げた連結部(10a)と、連結部(10a)の棟側
に連なる折返し湾曲部(10b)とによって、面板
(4)の軒側縁部には軒側係合部(10)を設けてあ
る。なお、面板(4)には、中間部(4b)と棟側部
(4a)との間に、傾斜を緩やかにした連結部(4d)
を設けてある。
【0017】面板(4)は、軒先から棟に向かって複数
枚を葺き上げ、軒側の面板(4)の棟側係合部(5)内
に棟側に隣接する面板(4)の軒側係合部(10)を係
合させて垂木(3)上に横葺きしてある。なお、面板
(4)は、面板(4)の棟側係合部(5)に吊子(1
1)を係合させ、吊子(11)を垂木(3)上にビス止
めなどの適宜の手段で固定することによって、垂木
(3)に固定してある。
【0018】この状態では、棟側の面板(4)に設けた
オーバーハング部(7)は、軒側の面板(4)の棟側係
合部(5)に対し軒側に位置し、折返し部(8)が支持
部(9)の上縁から軒側に向かって延びている。
【0019】天然スレートからなるほぼ正方形または横
長矩形盤状の屋根材(12)の中間部分を軒側の面板
(4)の中間部(4b)上に支持させ、棟側の面板
(4)に設けた折返し部(8)を含む軒側部(4a)上
に屋根材(12)の棟側部分を支持させ、軒側の屋根材
(12)の上面と棟側の面板(4)の下面とを、同一平
面上に位置させてある。
【0020】軒側の屋根材(12)の棟側部分に予め形
成した孔(12a)に合せて、棟側の面板(4)のオー
バーハング部(7)に設けた折返し部(8)にねじ下孔
をドリルなどによって形成する。続いて、屋根材(1
2)の上方から固定具であるタッピンビス(13)を孔
(12a)に挿通して折返し部(8)のねじ下孔にねじ
込み、前記ビス(13)によって屋根材(12)の棟側
部分を折返し部(8)に締付け固定する。
【0021】この場合に、タッピンビス(13)は屋根
材(12)および折返し部(8)を貫通し、タッピンビ
ス(13)の下端を折返し部(8)と軒側の面板(4)
の棟側部(4c)との間に形成された空間部(14)に
位置させる。
【0022】屋根材(12)は、図5に示すように、1
枚の面板(4)に対し横方向に1列に並べて複数個固定
し、横方向に隣接する屋根材(12)の対向端を当接ま
たは近接させる。なお、複数枚の面板(4)を横継ぎす
る場合には、左方の面板(4)に固定した右端の屋根材
(12)の右端部を、右方の面板(4)の左端部上に重
ね、右方の面板(4)に固定した左端の屋根材(12)
と対向端に当接または近接させる。
【0023】次に、棟側の面板(4)の棟側係合部(1
0)を吊子(11)によって垂木(3)に固定した後、
棟側係合部(10)にさらに棟側の面板(4)の軒側係
合部(5)を係合させ、この状態で棟側の面板(4)上
にも、前記と同様にして棟側の屋根材(12)を支持固
定する。そして、これらの屋根材(12)の軒側部分
を、軒側の屋根材(12)の棟側部分上に重ねて支持
し、棟側の屋根材(12)の軒側部分によって、軒側の
屋根材(12)をオーバーハング部(7)の折返し部
(8)に固定したタッピンビス(13)上を覆ってい
る。
【0024】第2実施例は、図6、図7、図8に示す面
板(4)を備えている。この面板(4)は、棟側縁の上
方に棟側係合部(5)を設け、軒側縁から直角に垂下す
る段部(6)を設け、段部(6)下縁から直角に棟側に
折曲げた軒側係合部(10)を設けてある。
【0025】また、面板(4)の棟側部(4a)の途中
から直角に起立した支持部(9)と、この支持部(9)
の上縁から直角に軒側に折曲げた折曲げ片(8b)の軒
側縁からさらに棟側に折返し片(8c)を折返して、折
曲げ片(8b)上に重ね合せた折返し部(8)とからな
るオーバーハング部(7)を有し、折返し片(8c)が
支持部(9)の棟側に延びて棟側係合部(5)に連なっ
ている。
【0026】そして、軒側の面板(4)の中間部(4
b)および中間部(4b)と同一平面上に連続する軒側
部(4c)の上に軒側の屋根材(12)の中間部分を支
持させ、軒側の面板(4)の棟側部(4a)上に位置す
る折返し部(8)上に軒側の屋根材(12)の棟側部分
を支持させ、この屋根材(12)の上面と棟側の面板
(4)の軒側部(4c)および中間部(4b)の上面と
を同一平面上に位置させてある。
【0027】第3実施例は、図9、図10、図11に示
す面板(4)を備えている。この面板(4)は、棟側部
(4a)の棟側縁から直角に起立した軒側支持部(9
a)と、軒側支持部(9a)の上縁から直角に軒側に折
曲げた折曲げ片(8b)の軒側縁から棟側に折返し片
(8c)を折返して折曲げ片(8b)上に重ね合せた折
返し部(8)と、折返し片(8c)の棟側縁から直角に
垂下させて軒側支持部(9a)の棟側に重ね合せた棟側
支持部(9b)とからなる棟側係合部兼用の棟側オーバ
ーハング部(7a)を有している。前記棟側支持部(9
b)の下縁から直角に棟側に取付け部(15)を折曲げ
てあり、取付け部(15)と棟側部(4a)とを同一平
面上に位置させてある。
【0028】また、面板(4)は、中間部(4b)の軒
側縁から垂下する段部(6)を介して軒側に延びる軒側
部(4c)を有し、軒側部(4c)に軒側係合部兼用の
軒側オーバーハング部(7b)を連設させてある。軒側
オーバーハング部(7b)は、軒側部(4c)の軒側縁
から湾曲部を介して棟側に折返した折返し片(8a)を
軒側部(4c)下方に隙間を設けて平行に配置した折返
し部(8d)と、折返し片(8a)の棟側縁から下方に
直角に屈曲して垂下した支持部(9)と、支持部(9)
の下縁から軒側に直角に屈曲した当接片(16)とから
構成してある。
【0029】そして、軒側の面板(4)の取付け部(1
5)を、垂木(3)上に支持し、かつビス(17)によ
って吊子を用いずに固定し、軒側の面板(4)の棟側オ
ーバーハング部(7a)の折返し部(8)に、棟側の面
板(4)の軒側オーバーハング部(7b)を軒側から係
合させる。すなわち、棟側オーバーハング部(7a)を
軒側オーバーハング部(7b)によって包囲すると共
に、軒側オーバーハング部(7b)の支持部(9)を棟
側オーバーハング部(7a)の軒側支持部(9a)軒側
面に支持させ、さらに軒側オーバーハング部(7b)の
当接片(16)を軒側の面板(4)の棟側部(4a)上
に当接させる。
【0030】軒側の面板(4)の中間部(4b)上に軒
側の屋根材(12)の中間部分を支持させ、棟側,軒側
オーバーハング部(7a),(7b)の折返し部
(8),(8d)が係合した部分の上に軒側の屋根材
(12)の棟側部分を支持させ、軒側の屋根材(12)
の棟側部分と、棟側,軒側オーバーハング部(7a),
(7b)の折返し部(8),(8d)とを、これらを上
方から貫通するねじ(13)によって締付け固定してあ
る。
【0031】図12は第3実施例の変形例を示す。この
変形例は、面板(4)の軒側縁部に軒側オーバーハング
部(7b)を形成すると共に、面板(4)の棟側縁近く
から立上る支持部(18)と、支持部(18)の上縁か
ら軒側に屈曲しさらに棟側に折返した係合折返し部(1
9)とからなり、この係合折返し部(19)が軒側オー
バーハング部(7b)の折返し部(8d)よりも短い棟
側係合部(20)を有している。また、軒側の面板
(4)に設けた棟側係合部(19)の係合折返し部(1
8)を棟側の面板(4)に設けた軒側オーバーハング部
(7b)の折返し部(8d)によって抱持させ、折返し
部(8d)の係合折返し部(18)より軒側に突出した
部分に屋根材(12)をセルフタッピンビス(13)に
よって固定したものである。そして、この変形例の前述
した以外の構成、符号は、第3実施例と同様である。
【0032】なお、第2、第3実施例の前述した以外の
構成は、第1実施例と同様であり、図6、図7、図8、
図9、図10、図11および図12中の図1、図2、図
3、図4および図5と同符号は対応する部分を示す。
【0033】前記各実施例の軒先部、棟側部の面板は、
横葺き屋根の場合とほぼ同様に処理し、軒先部の屋根材
の軒側部分は適宜の軒先部材に支持させ、棟側部の屋根
材を固定するねじは棟包みなどの棟部材で覆うものとす
る。また、面板(4)と内層材(2)との間にはアスフ
ァルト系防水材を介在させてもよい。
【0034】前記各実施例による屋根の表層部構造体
は、横方向に隣接する屋根材(12)の対向端の当接ま
たは近接部に、屋根材(12)の端面の凹凸によって隙
間ができ、隙間から屋根材(12)の下側つまり屋内側
に雨水などの水が入り込むが、この水は面板(4)上に
落ち、屋根勾配によって面板(12)を軒側に流下し、
軒先から排出する。
【0035】そして、面板(4)に軒側に向かって突出
するオーバーハング部(7)または(7a),(7b)
を設け、前記折返し部と、折返し部上に支持した屋根材
(12)の棟側部分とを、これらを貫通するタッピンビ
ス(13)によって締付け固定したので、棟側の屋根材
(12)の軒側部分と軒側の屋根材(12)の棟側部分
との間、この棟側部分と前記折返し上辺部との間から、
タッピンビス(13)が外周と折返し部のねじ孔との間
に雨水などの水が一部入っても、この水はタッピンビス
(13)の外周に沿って流下し、タッピンビス(13)
の下端から面板(4)の棟側部(4a)上に落ち、軒側
に流れる。
【0036】従って、面板(4)の下側つまり屋内側へ
の水漏れを確実に防止することができ、屋根材(12)
の横方向対向端部の下側に捨て板を設けたり、面板
(4)と内層材(2)との間に水漏り防止板を設けたり
する必要がない。
【0037】本発明において、面板の棟側,軒側係合部
は、前記実施例の構成に限られることなく適宜変更で
き、オーバーハング部の位置も適宜変更できる。
【0038】本発明において、屋根材は、前記実施例の
天然スレートに限られることなく、その他の石材、タイ
ルなどの盤状の屋根材に広く適用でき、また、面板を固
定する下地部材は、実施例の金属垂木に限られることな
く、帯鉄、コンクリート版などに適宜変更できる。
【0039】さらに、本発明において、面板への屋根材
の固定は、前記実施例の面板を軒側から棟側に葺上げつ
つ面板に屋根材を固定するほか、全部の面板を葺上げた
後に、これらの面板に屋根材を順次固定してもよい。
【0040】そして、本発明は、固定具として、タッピ
ンビス以外にセルフドリリングビス、通常のビス、リベ
ットを用いることができ、通常のビスを用いるには、面
板のオーバーハング部の折返し部に工場において予めね
じ孔を設けておき、この場合には屋根材のビスを通す孔
はねじ孔に対してできるだけ大きくしておくことが好ま
しく、また、前記折返し部内に水が溜るのを防止するた
めに、折返し部の軒側縁部に水抜き孔を形成してもよ
い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、軒棟方
向に隣接する両面板の棟側,軒側係合部を係合させて、
前記面板を横葺きし、面板上に横1列に天然スレート、
タイルなどの盤状の屋根材をそれぞれ支持した屋根の表
層部構造体であって、前記面板には、軒側に向かって突
出する折返し部と、折返し部の棟側縁から折下げた支持
部とからなるオーバーハング部を形成し、前記折返し部
と軒側の前記屋根材の棟側部分とを固定具によって固定
し、棟側の屋根材の軒側部分を軒側の屋根材の棟側部分
上に重ねると共に、棟側の屋根材の軒側部分によって前
記固定具を覆ったので、次の効果が得られる。
【0042】すなわち、本発明による屋根の表層部構造
体は、例えば金属垂木などの下地部材上に、屋根板を横
葺きする場合と同様にして面板を葺いた後、各面板上に
天然スレートなどの屋根材を1個ずつ横1列に支持さ
せ、面板に設けたオーバーハング部の折返し上辺部に屋
根材の棟側縁部をタッピンビスなどの固定具によって固
定し、さらに軒側の屋根材の棟側縁部上に棟側の屋根材
の軒側部分を重ねて、前記固定具を覆うことで、多数の
屋根材を面板上に取付けることができる。
【0043】従って、面板は、面積が比較的小さく重量
も重くなく、屋根材は、1個または少数個ずつ屋根上に
運んで、1枚の面板に対し横1列に固定具によって固定
すればよく、高所で面積が大きく重いものを取扱わない
ことにより、重労働にならず、作業も比較的安全にでき
る。
【0044】また、面板は、棟側,軒側係合部を有する
一般的な屋根板にオーバーハング部を設けたものでよ
く、屋根材および面板を主要部材とし、横方向に隣接す
る屋根材の対向端の下側つまり屋内側に捨て板を設けた
り、面板の下側に水漏り防止板を設けたりする必要もな
いので構造が簡単である。
【0045】そして、屋根材間の隙間から雨水などの水
が屋根材の屋内側に入っても、この水を面板に受けて軒
側に流下させ、屋根の軒先から排出させることができ、
屋根材は棟側縁部を面板に設けたオーバーハング部に固
定具によって固定してあり、オーバーハング部の上面や
固定具の外周から水が屋内側に入り込んでも、面板に受
けて前述のように排出させることができるので、面板の
室内側に水漏りすることを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示した部分概略斜視図で
ある。
【図2】第1実施例の要部を示した縦断側面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】第1実施例の面板と屋根材との位置関係を示し
た部分斜視図である。
【図5】第1実施例の面板への屋根材の固定状態を示し
た平面図である。
【図6】本発明の第2実施例の要部を示した縦断側面図
である。
【図7】図6の部分拡大図である。
【図8】第2実施例の面板と屋根材との位置関係を示し
た部分斜視図である。
【図9】本発明の第3実施例の要部を示した縦断側面図
である。
【図10】図9の部分拡大図である。
【図11】第3実施例の面板と屋根材との位置関係を示
した部分斜視図である。
【図12】第3実施例の変形例の要部を示した縦断側面
図である。
【符号の説明】
(1) 母屋 (2) 内層材 (3) 垂木 (4) 面板 (4a) 棟側部 (4b)中間部
(4c)軒側部 (5) 棟側係合部 (6) 段部 (7) オーバーハング部 (7a) 棟側オーバーハング部 (7b)軒側
オーバーハング部 (8) 折返し部 (8a) 折返し片 (8b)折曲げ片
(8c)折返し片 (8d) 折返し部 (9) 支持部 (9a) 軒側支持部 (9b)棟側支持部 (10) 軒側係合部 (11) 吊子 (12) 屋根材 (12a)孔 (13) タッピンビス(固定具) (14) 空間部 (15) 取付け部 (16) 当接片 (18) 支持部 (19) 係合折返し部 (20) 棟側係合部

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軒棟方向に隣接する両面板の棟側,軒側
    係合部を係合させて、前記面板を横葺きし、面板上に横
    1列に天然スレート、タイルなどの盤状の屋根材をそれ
    ぞれ支持した屋根の表層部構造体であって、 前記面板には、軒側に向かって突出する折返し部と、折
    返し部の棟側縁から折下げた支持部とからなるオーバー
    ハング部を形成し、前記折返し部と前記屋根材の棟側部
    分とを固定具によって固定し、 棟側の屋根材の軒側部分を軒側の屋根材の棟側部分上に
    重ねると共に、棟側の屋根材の軒側部分によって前記固
    定具を覆ったことを特徴とする屋根の表層部構造体。
  2. 【請求項2】 固定具は、屋根材と面板のオーバーハン
    グ部の折返し部とを貫通し、固定具の下端を前記折返し
    部と、面板の前記折返し部下方に対向する部分との間に
    形成した空間部に位置させたことを特徴とする請求項1
    に記載の屋根の表層部構造体。
  3. 【請求項3】 面板は、オーバーハング部の棟側に、屋
    根材の厚さとほぼ等しい高さの段部を介して棟側の屋根
    材を支持させる中間部を連設したことを特徴とする請求
    項1または2に記載の屋根の表層部構造体。
  4. 【請求項4】 面板は、軒側縁部に、オーバーハング部
    を形成し、オーバーハング部の支持部下縁から棟側に軒
    側係合部を連設したことを特徴とする請求項1,2また
    は3に記載の屋根の表層部構造体。
  5. 【請求項5】 面板は、棟側縁近くにオーバーハング部
    を形成し、オーバーハングの折返し部の棟側に棟側係
    合部を連設したことを特徴とする請求項1,2または3
    に記載の屋根の表層部構造体。
  6. 【請求項6】 軒棟方向に隣接する両面板の棟側,軒側
    係合部を係合させて、前記面板を横葺きし、面板上に横
    1列に天然スレート、タイルなどの盤状の屋根材をそれ
    ぞれ支持した屋根の表層部構造体であって、 前記 面板は、棟側縁近くに棟側オーバーハング部を形成
    すると共に、軒側縁部に軒側オーバーハング部を形成
    し、軒側の面板に設けた棟側オーバーハング部の折返し
    部を、棟側の面板に設けた軒側オーバーハング部の折返
    し部によって抱持させ、軒側の屋根材の棟側部分を固定
    する固定具を、棟側,軒側両オーバーハング部の折返し
    部に締付けて固定し、 棟側の屋根材の軒側部分を軒側の屋根材の棟側部分上に
    重ねると共に、棟側の屋根材の軒側部分によって前記固
    定具を覆ったことを特徴とする屋根の表層部構造体。
  7. 【請求項7】 軒棟方向に隣接する両面板の棟側,軒側
    係合部を係合させて、前記面板を横葺きし、面板上に横
    1列に天然スレート、タイルなどの盤状の屋根材をそれ
    ぞれ支持した屋根の表層部構造体であって、 前記 面板は、軒側縁部に軒側オーバーハング部を形成す
    ると共に、棟側縁近くから立上る支持部と、支持部の上
    縁から軒側に屈曲しさらに棟側に折返した係合折返し部
    とからなり、この係合折返し部が前記軒側オーバーハン
    グ部の折返し部より短い棟側係合部を形成し、軒側の面
    板に設けた棟側係合部の係合折返し部を棟側の面板に設
    けた軒側オーバーハング部の折返し部によって抱持さ
    、前記折返し部と前記屋根材の棟側部分とを固定具に
    よって固定し、 棟側の屋根材の軒側部分を軒側の屋根材の棟側部分上に
    重ねると共に、棟側の屋根材の軒側部分によって前記固
    定具を覆ったことを特徴とする屋根の表層部構造体。
  8. 【請求項8】 面板は、軒側オーバーハング部の棟側
    に、屋根材の厚さとほぼ等しい高さの段部を介して棟側
    の屋根材を支持させる中間部を連設したことを特徴とす
    る請求項6または7に記載の屋根の表層部構造体。
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