JP2504233Y2 - 船外機昇降用油圧回路 - Google Patents

船外機昇降用油圧回路

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JP2504233Y2
JP2504233Y2 JP1989079797U JP7979789U JP2504233Y2 JP 2504233 Y2 JP2504233 Y2 JP 2504233Y2 JP 1989079797 U JP1989079797 U JP 1989079797U JP 7979789 U JP7979789 U JP 7979789U JP 2504233 Y2 JP2504233 Y2 JP 2504233Y2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H20/00Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
    • B63H20/08Means enabling movement of the position of the propulsion element, e.g. for trim, tilt or steering; Control of trim or tilt
    • B63H20/10Means enabling trim or tilt, or lifting of the propulsion element when an obstruction is hit; Control of trim or tilt

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)
  • Actuator (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は船外機を昇降せしめるチルトシリンダへの作
動油の給排を行う油圧回路に関する。
(従来の技術) モータボート等の小型船舶にあっては船尾板に固定し
たスターンブラケットに、船外機を取付けたスイベルブ
ラケットを枢着し、このスイベルブラケットをチルトシ
リンダユニットによって上下回動せしめることで、水中
における船外機の角度調整と水面からの船外機の引上げ
を行っている。
斯かるチルトシリンダユニットへの作動油の給排を行
う油圧回路は第3図に示す構成をしている。即ち、第3
図はニュートラル状態を示し、この状態からチルトシリ
ンダに伸長動をなさしめるには、ポンプ100を正転しス
プール弁101の右側ポートP1に作動油を供給し、チェッ
ク弁102を開としてチルトシリンダ103の下部油室S2へ作
動油を供給し、ピストン104を右側へ移動せしめて伸長
動をなさしめる。このとき、スプール弁101内の弁体105
は左側へ移動し、チェック弁106を開としているので、
チルトシリンダ103の上部油室S1内の作動油はポートP2
を介してポンプ100へ戻される。またチルトシリンダに
圧縮動をなさしめるにはポンプ100を逆転して上記と逆
の操作を行う。尚、図中111はフリーピストン、112,113
は減衰力発生バルブである。
上記作動において、ポンプ正転でチルトシリンダ103
の下部油室S2へ作動油が充満し、ピストン104が上部油
室S1の上限に達した時ポンプ100からの作動油は、バル
ブ109を介してタンク107に戻されれる。また、ポンプ逆
転でチルトシリンダ103の上部油室S1へ作動油が充満し
た時は、バルブ108を介してタンク107に戻される。
また、船を陸に引揚げる際チルトシリンダ103を全伸
とし放置する事がある。この時太陽熱等により下部油室
S2の作動油が膨張すると、作動油はバルブ110を介して
タンク107に戻され、チルトシリンダ103の破裂を防いで
いる。
(考案が解決しようとする課題) 上述した従来の油圧回路にあっては、バルブ110を設
けてあるので、このバルブ110の開放設定圧力値より高
い圧力が船外機の推力により発生した場合は、チルトシ
リンダ103の中間的位置で保持出来ず、浅瀬走行が不能
となる場合があった。このため、回路以外において例え
ばストッパをスターンブラケット等に設けていた。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決すべく本考案に係る油圧回路は、チル
トシリンダ下部油室の側壁で、浅瀬走行可能な任意の位
置にチルトリミット穴を形成し、このチルトリミット穴
とタンクとを所定圧で開くバルブを備えた排出流路にて
つなげた。
(作用) チルトシリンダに船外機の推力が働くことにより、ピ
ストンロッドがシリンダ内下方に移動し、ピストンがチ
ルトリミット穴の部分を過ぎるまではチルトリミット穴
を介して下部油室の作動油はタンク内に戻されるが、ピ
ストンがチルトリミット穴の部分を過ぎると下部油室の
作動油は、逃げ場がなくてそれ以上縮まずトリム保持が
出来、浅瀬走行が可能となる。
(実施例) 以下に本考案の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は本考案に係る油圧回路を適用した小型船舶の
船尾部の側面図、第2図は油圧回路を示す図であり、船
尾板1には左右一対のスターンブラケット2,2を固定
し、これらスターンブラケット2,2間に軸3を中心とし
てスイベルブラケット4を上下回動自在に枢支し、スイ
ベルブラケット4の中央に設けた図示せぬパイプ部に船
外機6の軸を回転可能に挿通し、船外機6を上下及び水
平方向に回動し得るようにしている。
また、船尾板1、左右のスターンブラケット2,2及び
スイベルブラケット4にて囲まれる空間にはチルトシリ
ンダ7を配置している。
チルトシリンダ7はピストンロッド先端をピン8を介
してスイベルブラケット4に、シリンダ部下端をピン9
を介してスターンブラケット2に連結している。
またチルトシリンダ7は第2図に示すようにピストン
10によってシリンダ内を上部油室S1と下部油室S2に画成
し、下部油室S2内にフリーピストン11を配設し、このフ
リーピストン11とピストン10との間に中間油室S3を形成
し、更にピストン10には油路を形成し、この油路に伸長
時に開く減衰力発生バルブ12及び圧縮時に開くチェック
バルブ13を設けている。
チルトシリンダ7の上部油室S1にはスプール弁14の弁
体15によって開かれるチェック弁16及び流路17を介して
ポンプ18によってタンク19から汲み上げた作動油を供給
するようにし、下部油室S2にはスプール弁20の弁体21に
よって開かれるチェック弁22及び流路23を介して同様に
作動油を供給するようにしている。
またチルトシリンダ7の下部油室S2の側壁で、浅瀬走
行可能な任意の位置にチルトリミット穴24を開口せし
め、このチルトリミット穴24とタンク19とを排出流路25
にて連通している。この排出流路25はどの流路とも交わ
らずにタンク19に至るとともに途中に所定圧で開くバル
ブ26を設けている。なお、任意の位置とは、浅瀬走行が
可能な任意の位置であり、シリンダユニットの取付け位
置や、大きさ等で設定する位置である。ここで排出流路
25については、途中で前記流路17に交わらせることも考
えられるが、このようにするとポンプ18によって汲み上
げた作動油が排出流路25及びチルトリミット穴24を逆流
して油室に流入するのを防止するため当該交叉部とチル
トリミット穴24との間の排出流路に逆流防止用のチェッ
ク弁を別途設けなければならず、更に流木等に船外機6
が衝突してログジャンプ(シリンダの伸長動)する場
合、減衰力発生バルブ12が開く前にバルブ26が開き、所
定の減衰力特性を発揮できない。したがって排出流路25
について他の流路と交わらせないようにする。
次に油圧回路の作用を第2図に基づいて説明する。
先ずチルトダウン作用は、第2図でニュートラル状態
からポンプ18を正転させ、スプール弁14のポートP1とス
プール弁20の背面側に作動油を供給し、チェック弁16を
油圧で開き、チェック弁22を弁体21で開く。そして、チ
ェック弁16、流路17を介して上部油室S1に作動油を供給
し、図中ピストン10を左方へ移動せしめ、下部油室S2の
容積を減少せしめ、その分の作動油を開いているチェッ
ク弁22を通してポンプ18に戻し、さらに完全にチルトダ
ウンした状態で、ポンプ18より供給される余分な作動油
は、チルトリミット穴24を通りバルブ26を開きタンク19
に戻る。
一方、チルトアップ作用は、ポンプ18を逆転させ、ス
プール弁20のポートP2とスプール弁14の背面側に作動油
を供給し、チェック弁22を油圧で開き、チェック弁16を
弁体15で開く。そしてチェック弁22、流路23を介して下
部油室S2に作動油を供給し、フリーピストン11及びピス
トン10を図中右方へ移動せしめ、上部油室S1の容積減少
分の作動油は開いているチェック弁16を通してポンプ18
に戻し、さらに完全にチルトダウンした状態で、ポンプ
18より供給される余分な作動油は、チルトリミット穴24
を通りバルブ26を開きタンク19に戻る。また、ピストン
10がシリンダ7の中間的位置にある状態(浅瀬走行状
態)で、船外機の推力を上昇させた時(加速した時)、
ピストンロッドがチルトシリンダ7内に縮み、そのとき
下部油室S2の作動油はチルトリミット穴24、バルブ26を
介してタンク19に戻る。しかし、ピストン10(フリーピ
ストン11)がチルトリミット穴24を塞ぐと下部油室S2の
作動油は逃げ場がなく、それ以上ピストンロッドは下が
らず、浅瀬走行状態を維持することができる。
なお、ピストン10に設けられたバルブ12は、ショック
弁であり船外機が流木等に当たった場合にその衝撃を吸
収する。また、フリーピストン11は前述のような場合に
おいてピストン10を衝突前の位置に戻すためにある。
(考案の効果) 以上に説明した如く本考案によれば、チルトシリンダ
下部油室の側壁で、浅瀬走行可能な任意の位置にチルト
リミット穴を形成し、このチルトリミット穴とタンクと
を排出流路にて連通し、この排出流路は他の流路と交わ
ることなく且つ途中に所定圧で開くバルブを設けたの
で、油圧回路自体の構成により通常のチルト作動および
トリム作動はもちろん、浅瀬走行時のトリム保持も可能
にした。またアップブロー用バルブ、ダウンブロー用バ
ルブ、サーマルブロー用バルブを一つのバルブで共用で
き、回路全体をコンパクトにでき、部品点数、組立工数
の削減ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る油圧回路を適用した小型船舶の船
尾部の側面図、第2図は同油圧回路を示す図、第3図は
従来の油圧回路を示す図である。 尚、図面中7はチルトシリンダ、10はピストン、11はフ
リーピストン、12は減衰力発生バルブ、13はチェックバ
ルブ、14,20はスプール弁、16,22はチェック弁、17,23
は流路、24はチルトリミット穴、25は排出流路、26はバ
ルブである。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】チルトシリンダ内をピストンにて上部油室
    と下部油室に画成し、これら各油室にチェック弁を介し
    てタンクから作動油を供給するようにした船外機昇降用
    油圧回路において、前記チルトシリンダ下部油室の側壁
    で、浅瀬走行可能な任意の位置にチルトリミット穴を形
    成し、このチルトリミット穴とタンクとを排出流路にて
    連通し、この排出流路は他の流路と交わることなく且つ
    途中に所定圧で開くバルブを設けたことを特徴とする船
    外機昇降用油圧回路。
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