JP2503978B2 - 末端カルボキシル基含有ポリカ−ボネ−ト樹脂の製法 - Google Patents

末端カルボキシル基含有ポリカ−ボネ−ト樹脂の製法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、末端にカルボキシル基を有する新規なポリ
カーボネート樹脂の製法であり、該製法によるポリカー
ボネートは、末端のカルボキシル基を利用して他樹脂と
のブロックコポリマー製造用の原料として、樹脂改質
剤、或いはフィルム材料など種々の用途に好適に使用さ
るものである。
〔従来の方法およびその問題点〕
従来、ポリカーボネート樹脂の末端停止剤若しくは分
子量調節剤としては、P−ターシャリーブチルフェノー
ル、フェノールなどの1価のフェノール類が使用され、
又、流動性の改良の為に長鎖アルキルフェノール類(特
公昭52−50078号)を使用することが知られている。
これらの従来法の分子量調節剤により、製造されたポ
リカーボネート樹脂は、分子鎖末端が閉鎖されているの
で、本質的にポリマー末端は不活性である。このため、
他樹脂その他の充填剤との組成物とする場合などの改質
に際しては、単純混合型であるために、相手樹脂が限定
されるという欠点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の欠点を改良する方法について鋭
意検討した結果、末端に官能基としてカルボキシル基を
導入したポリカーボネート樹脂を見出し、本発明に到達
した。
すなわち、本発明は、溶液法によるポリカーボネート
樹脂の製法において、分子量調節剤として、下記一般式
(1)で表されるヒドロキシ基及びカルボキシル基を有
する芳香族化合物を使用することを特徴とすると末端カ
ルボキシル基含有ポリカーボネート樹脂の製法である。
一般式(1): (式中のX1は、F,Cl,Br又は炭素数1〜4のアルキル基
若しくはアルコキシ基を示し、nは0〜4の整数を示
し、Rは、ヒドロキシル基に対してメタまたはパラ位の
単なる結合、炭素数1〜8のアルキレン基又はビニレン
基を示す。) 以下、本発明の構成について説明する。
本発明のポリカーボネート樹脂の製法は、従来のポリ
カーボネート樹脂の製法と比較して、分子量調節剤若し
くは末端停止剤として、上記一般式(1)のヒドロキシ
ル基とカルボキシル基とを有する芳香族化合物を使用す
ることを除き従来のポリカーボネート樹脂の製法と同様
の製法でよい。
即ち、界面重合法では、反応に不活性な有機溶媒、ア
ルカリ水溶液の存在下、二価フェノール系化合物とホス
ゲンとを反応させた後、前記分子量調節剤及び第三級ア
ミン若しくは第四級アンモニウム塩などの重合触媒を添
加し重合する方法、ピリジン法では、二価フェノール系
化合物及び前記分子量調節剤をピリジン又はピリジン及
び不活性溶媒の混合溶液に溶解し、ホスゲンを吹き込ん
で直接ポリカーボネート樹脂を得る方法である。なお、
界面重合法においては、二価フェノール系化合物とホス
ゲンとの反応時に前記分子量調節剤を添加する方法でも
よい。
本発明の二価フェノール系化合物として好ましいもの
は、具体的には、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1
−ビス(ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブ
ロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3−クロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタンが例
示される。
上記一般式(1)で示される分子量調節剤として用い
る芳香族化合物としては、P−ヒドロキシ安息香酸、m
−ヒドロキシ安息香酸、2−メチル−4−ヒドロキシ安
息香酸、3−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−
ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシ安息香酸、パラ−ヒドロキシフェニル酢
酸、2−メチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸、P−ヒ
ドロキシケイ皮酸などが例示され、使用量は二価フェノ
ール系化合物に対して50〜0.5モル%、好ましくは20〜
2モル%の範囲であり、本発明においては、上記一般式
(1)の化合物と共に従来公知の分子量調節剤を併用す
ることも可能である。
反応に不活性な溶媒としては、ジクロロメタン、1,2
−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ク
ロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン、四塩化炭素、
モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素化炭化
水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル
系化合物を挙げることが出来、これらの有機溶媒は二種
以上を混合して使用することも出来る。また、所望によ
り前記以外のエーテル類、ケトン類、エステル類、ニト
リル類などの水と親和性のある溶媒を混合溶媒系が水と
完全に相溶しない限度内で混合したものでもよい。
また、重合触媒としては、トリメチルアミン、トリエ
チルアミン、トリブチルアミン、トリプロピルアミン、
トリヘキシルアミン、トリデシルアミン、N,N−ジメチ
ルシクロヘキシルアミン、ピリジン、キノリン、ジメチ
ルアニリンなどの第三級アミン類;トリメチルベンジル
アンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムク
ロランド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド
などの第四級アンモニウム塩などが挙げられる。
本発明のポリカーボネート樹脂は、上記の成分を必須
として製造するものであるが、分岐化剤を上記の二価フ
ェノール系化合物に対して、0.01〜3モル%、特に0.1
〜1.0モル%の範囲で併用して分岐化ポリカーボネート
とすることもできる。このような分岐化剤としては、フ
ロログリシン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒド
ロキシフェニル)ヘプテン−3、4,6−ジメチル−2,4,6
−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、1,3,
5−トリ(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾール、1,1,1
−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,6−ビス
(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチル
フフェノール、α,α′,α″−トリ(4−ヒドロキシ
フェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンなどで
例示されるポリヒドロキシ化合物、及び3,3−ビス(4
−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチン
ビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロ
ルイサチン、5−ブロムイサチンなどが例示される。
本発明の製法によるポリカーボネート樹脂は、末端が
活性であるので、共重合用の原料として、またこのカル
ボキシル基と容易に反応する他のポリマーとの溶融混合
等により、従来のポリカーボネートとは容易に相溶せ
ず、有用な組成物とされなかった樹脂類との組成物の製
造などに好適に使用されるものであり、単独もしくは通
常のポリカーボネート樹脂と併用して用いられる。
なお、これらの組成物を製造する場合においては、必
要に応じて、酸化防止剤、光安定剤、着色剤、無機乃至
有機の充填剤類、炭素繊維、ガラス繊維などの補強剤、
滑剤、帯電防止剤などを適宜併用しても良いものであ
る。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例によって具体的に説明す
る。
実施例−1 水酸化ナトリウム3.7kgを水42に溶解し、20℃に保
ちながら、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(=BPA)7.3kg、ハイドロサルファイト8gを溶解し
た。
これにメチレンクロライド28を加えて撹拌しつつP
−ヒドロキシ安息香酸283gを加え、ついでホスゲン3.5k
gを60分で吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、激しく撹拌して反応液を乳
化させ、乳化後、8gのトリエチルアミンを加え約1時間
撹拌を続け重合させた。
重合液を、水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で
中和した後、洗液のPHが中性となるまで水洗を繰り返し
た後、イソプロパノールを35加えて、重合物を沈澱さ
せた。沈澱物を濾過し、その後乾燥する事により、白色
粉末状のポリカーボネート樹脂を得た。
このポリカーボネートの粘度平均分子量および末端カ
ルボキシル基の量を測定した結果を第1表に示した。
実施例−2 実施例−1において、BPAに代えて、BPZ(=1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン)を8.58
kgに、P−ヒドロキシ安息香酸を884gに、水酸化ナトリ
ウムを3.9gに、ホスゲンを3.9kgにそれぞれ変更した他
は同様とした。
このポリカーボネートの粘度平均分子量および末端カ
ルボキシル基の量を測定した結果を第1表に示した。
実施例−3 実施例−1において、P−ヒドロキシ安息香酸283gに
代えて、P−ヒドロキシ安息香酸141g、P−ターシャリ
ーブチルフェノール154gに変更した他は同様とした。
このポリカーボネートの粘度および末端カルボキシル
基の量を測定した結果を第1表に示した。
実施例−4 実施例−1において、BPAに代えて、BPZを8.58kgに、
P−ヒドロキシ安息香酸をP−ヒドロキシフェニル酢酸
に代え、添加量を160gにそれぞれ変更した他は同様とし
た。
このポリカーボネートの粘度平均分子量および末端カ
ルボキシル基の量を測定した結果を第1表に示した。
実施例−5 実施例−1において、P−ヒドロキシ安息香酸をP−
ヒドロキシフェニル酢酸に代え、添加量を160gに、水酸
化ナトリウムを3.8kgに、ホスゲンを3.7kgにそれぞれ変
更した他は同様とした。
このポリカーボネートの粘度平均分子量および末端カ
ルボキシル基の量を測定した結果を第1表に示した。
実施例−6 実施例−1において、P−ヒドロキシ安息香酸に代え
て、P−ヒドロキシフェニル酢酸156g、P−ターシャリ
ーブチルフェノール154gに変更した他は同様とした。
このポリカーボネートの粘度平均分子量および末端カ
ルボキシル基の量を測定した結果を第1表に示した。
〔発明の作用および効果〕 本発明の製造方法によれば、通常のポリカーボネート
樹脂の製法と同様にして末端カルボキシル基含有ポリカ
ーボネート樹脂が得られるものであり、工業化が極めて
容易である。又、製造した末端カルボキシル基含有ポリ
カーボネート樹脂は、カルボキシル基の性質を利用し
て、従来単純混合法によっては、相溶性不良等から有用
な組成物を得ることの出来なかった樹脂類とのブレンド
素材として、更に、カルボキシル基を利用してブロック
−コポリマーの原料とすることなど容易に可能なもので
あるという特徴を有するものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶液法によるポリカーボネート樹脂の製法
    において、分子量調節剤として、下記式(1)で表され
    るヒドロキシ基及びカルボキシル基を有する芳香族化合
    物を使用することを特徴とする末端カルボキシル基含有
    ポリカーボネート樹脂の製法。 一般式(1): (式中のX1は、F,Cl,Br又は炭素数1〜4のアルキル基
    若しくはアルコキシ基を示し、nは0〜4の整数を示
    し、Rは、ヒドロキシ基に対してメタ若しくはパラ位の
    単なる結合、炭素数1〜8のアルキレン基又はビニレン
    基を示す)
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