JP2503707B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は半導体記憶装置、特にDRAMの構成に関する
ものである。
〔従来の技術〕
第2図は従来のダイナミック型半導体記憶装置におけ
るバックゲートバイアス発生回路と、半導体基板への電
圧供給の方法を示す説明断面図である。図中、(1)は
P型シリコン基板、(2)から(7)は周辺回路部のN
チャンネルMOSトランジスタで(2)及び(7)はトラ
ンジスタのソースドレインのN+拡散層、(4)はゲート
酸化膜、(5)はゲート電極を示す。
(11)〜(15)は信号入力部で(13)は入力信号Vin
の配線、(12)は配線(13)につながるN+拡散層、(1
1)及び(14)はVccにつながれたN+拡散層で、(12)
のN+拡散層を囲んでいる。
(16)〜(24)はメモリセルキャパシタとメモリセル
トランジスタを示し、(16)及び(21)はメモリセルト
ランジスタのソースドレインの拡散層、(18)はゲート
酸化膜、(19)はトランジスタのゲート電極、(22)は
メモリセルキャパシタのゲート酸化膜、(23)はメモリ
セルキャパシタのゲート電極である。(26)はバックゲ
ートバイアス発生回路、(9)はバックゲートバイアス
発生回路(26)につながるN+拡散層である。
次に動作について説明する。
バックゲートバイアス発生回路(26)よりP型シリコ
ン基板(1)全体に負の電圧VBB1が印加され、(2)〜
(8)で構成される周辺回路のNチャンネルMOSトラン
ジスタ及び、(16)〜(21)で構成されるメモリセルト
ランジスタは安定動作する。又、信号入力部のN+拡散層
(12)に、少々の負の電圧(>VBB1)が印加されても、
P型シリコン基板(1)がVBB1にバイアスされているた
め、N+拡散層(12)からP型シリコン基板に電子eが注
入される様な事は生じない。
又、瞬間的にVBB1よりも小さい電圧が入力配線(13)
に印加された場合は、N+拡散層(12)からP型シリコン
基板(1)へ電子が注入されるが、大部分は電源電圧V
ccが印加されたN+拡散層(11)及び(14)に吸収され、
メモリセル部へ電子が到達しない構成となっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
バックゲートバイアスVBB1を印加する事は、回路の安
定動作又は入力信号に負のサージが入った場合の電子の
P型シリコン基板への注入を防止する意味で重要である
が、下記のような問題が生じる。
DRAMの記憶素子であるメモリセルキャパシタにデータ
“High"を記憶させる場合を例にとると、ゲート(20)
が“High"レベルになり、メモリセルトランジスタがON
し、メモリセルキャパシタのN+拡散層(21)から電子が
引き抜かれて、このN+拡散層(21)の電位は、Vccレベ
ルすなわち“High"レベルになる。この場合、P型シリ
コン基板の電位は、負の電位、VBB1になるので、メモリ
セルのN+拡散層(21)とP型シリコン基板(1)は逆方
向にバイアスされる。
従って、ここに逆方向の漏れ電流が生じ、これは、同
一VccであればVBB1を小さく(絶対値は大きく)すると
増える事になる。従って、メモリセルに蓄積されたデー
タをできるだけ長く保持するためにはVBB1はできるだけ
大きく(浅く)する事が望ましい。
深いVBB1を発生させ、チップ全体に供給するために
は、VBB1の発生回路の能力を大きくしなければならず、
DRAMのスタンドバイ時の消費電流が大きくなる。
又、他の観点で、従来のDRAMではVBB1よりも、負で大
きなサージが入力ピン(13)から入ると、N+拡散層(1
2)から、P型シリコン基板(1)に注入され、この一
部がメモリセルのN+拡散層(21)に到達し、前記の様に
メモリセルに情報“High"が書きこまれている場合に、
情報を反転させ“Low”レベルにするというトラブルが
生じていた。この対策としては入力ピンとメモリセルを
できる限り離し、電子がメモリセルに到達しにくくした
り、VBBを深くして、負のサージに対し、電子の注入を
起きにくくするといった方法を従来は取っていたが、チ
ップサイズが大きくなったり、消費電流が増えるといっ
た問題点が生じ有効とは言えなかった。
この発明は上記の様な問題点を解消するためになされ
たもので、 DRAMの記憶保持時間を長くする事、 スタンドバイ時の低消費電力化、 入力ピンに負のサージが入った場合の誤動作防止 を図った半導体記憶装置を得る事を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る半導体記憶装置は、第1導電型の半導
体基板に形成された第2導電型の第1のウェル領域と、
半導体基板と分離されるように第1のウェル領域に形成
される第1導電型の第2のウェル領域とを備え、半導体
基板および第2のウェル領域には互いに大きさの異なる
バイアス電圧が印加され、第1のウェル領域には半導体
基板および第2のウェル領域の各々に対して逆方向バイ
アスとなる電圧が印加され、半導体基板の領域および第
2のウェル領域のうちそれぞれに印加されるバイアス電
圧の絶対値の小さい方に第2導電型の半導体層で構成さ
れるメモリセルが形成され、その他方に第2導電型の半
導体層で構成される信号入力部が形成されたものであ
る。
〔作用〕
この発明における半導体記憶装置の第1のウェル領域
は、メモリセル部と信号入力部とに印加されるバックゲ
ートバイアス電圧のレベルを分離し、メモリセル部には
浅いバックゲートバイアス電圧VBB2を、信号入力部に
は、深いバックゲートバイアス電圧VBB1を印加できる様
にしたので、 メモリセル部には、浅いバックゲートバイアス電圧V
BB2を与えるため、メモリセルキャパシタの第2導電型
の半導体層から第1導電型のシリコン基板へ流れるリー
ク電流は小さくなる。
シリコン基板全体に深いVBBを与える必要がなくな
る。
入力信号に大きなサージが入り、信号入力部を構成す
る第2導電型の半導体層がキャリアがその周辺の領域に
注入されても第1のウェル領域に総て取り込まれるため
電子はメモリセルに達しなくなる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図はこの発明の一実施例であるダイナミック型半導体
記憶装置のバックゲートバイアス回路と半導体基板電圧
供給方法の説明断面図である。図において、符号(1)
より(24)までは前記従来のものと同一であるのでその
説明を省略する。図中、(29)はP型シリコン基板
(1)中につくられたN−ウエル、(25)はN−ウエル
(29)をVccに接続する端子、(30)はN−ウエル(2
9)中につくられたP−ウエルで、バックゲートバイア
ス発生回路(26)によりVBB1の電位となる。
そして周辺回路及び信号回路及び信号入力部〔符号
(1)から符号(15)〕はこのP−ウエル(30)上に形
成される。
(28)は新たに設けられたバックゲートバイアス発生
回路VBB2で、P型シリコン基板(1)に、バックゲート
バイアス電圧VBB2を供給する。
そして、メモリセル部(16)〜(24)はP型シリコン
基板(1)上に形成される。
次に動作について説明する。
動作については基本的には前記従来のものと同一であ
るが、メモリセル部には浅いバックゲートバイアス電圧
VBB2が印加されるため、メモリセルキャパシタのN+拡散
層(21)とP型シリコン基板(1)との間に流れる逆方
向リーク電流は小さくなる。
又、入力信号Vinに負のサージが入り、N+拡散層(1
2)からP−ウエル(30)に電子が注入される事が生
じ、Vccを印加されたN+拡散層(11)及び(14)に吸収
されない電子があっても、電子はVccを印加されたN−
ウエル(30)中に吸収され、メモリセル部までは達しな
い。
このように構成された半導体記憶装置によれば、 メモリセル部に印加されるバックゲートバイアス電圧
VBB2を浅くする事ができるため、メモリセルキャパシタ
のN+拡散層と、P型シリコン基板とに加わる逆方向バイ
アス電圧が小さくなるため、逆方向リーク電流が減少
し、“High"のデータ記憶保持時間が長くなり、DRAMの
リフレッシュ動作の間隔も長くできる。
入力信号Vinが負のレベルになり、P−ウエルに電子
が注入され、P−ウエル中を移動して行く事が生じて
も、これらの電子はVccを印加されたN−ウエルに総て
吸収されるため、メモリセルに到達する事はない。従っ
て、メモリセルのデータがこの種の電子によって反転す
る事がなくなる。
DRAMではメモリセル部がチップ全体の大部分を占める
が、この部分に深いバックゲートバイアスを与えなくな
るために、スタンドバイ状態での消費電流を小さくでき
る。
リフレッシュ特性が上記の効果で改善されるため、
外部から侵入するα線によって引き起こされるソフトエ
ラーに対して強くなる。
なお、第1図においてはP型シリコン基板(1)側に
メモリセル部を設け、P−Well(30)側に周辺回路部お
よび信号入力回路部を設けたが、逆にP型シリコン基板
(1)側に周辺回路部および信号入力部を設け、P−We
ll(30)側にメモリセル部を設けるた構成でもよい。こ
の場合、バックゲートバイアス発生回路(26)が出力さ
れるバックゲートバイアス電圧VBB1をP型シリコン基板
(1)に印加し、バックゲートバイアス発生回路(28)
が出力されるバックゲートバイアス電圧VBB2をP−Well
(30)に印加するように構成する。
〔発明の効果〕
以上説明したようにこの発明によると、メモリセルお
よび信号入力部が形成された領域がそれぞれ分離され、
メモリセルの形成された領域には浅いバイアス電圧を印
加し入力回路部の形成された領域には深いバイアス電圧
を印加するように構成されたので、メモリセルを構成す
る第2導電型の半導体層からの逆方向バイアス電流が減
少し、DRAMのデータ記憶保持時間を長くすることができ
る。また信号入力部から周辺の領域に注入されるキャリ
アは第1のウェル領域で吸収され、このキャリアによる
メモリセルの誤動作を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による半導体記憶装置の説
明断面図、第2図は従来の半導体記憶装置の説明断面図
である。 図において、(1)はP型シリコン基板、(2)と
(7)はN+拡散層、(4)はトランジスタのゲート酸化
膜、(5)はそのゲート電極、(11)と(14)はN+拡散
層を囲むVccにつながるN+拡散層、(12)は入力信号V
inにつながるN+拡散層、(16)と(21)はメモリセルト
ランジスタのN+拡散層、(18)はメモリセルトランジス
タのゲート酸化膜、(20)はそのゲート電極、(22)は
メモリセルキャパシタのゲート酸化膜、(23)はメモリ
セルキャパシタのゲート電極、(26)はバックゲートバ
イアス電圧発生回路、(28)もバックゲート電圧発生回
路、(29)はN−ウエル、(30)はN−ウエル中に形成
されたP−ウエルを示す。 尚、図中、同一番号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型の半導体基板に、第2導電型の
    半導体層によりそれぞれ構成されたDRAMのメモリセル及
    び信号入力部が設けられる半導体記憶装置において、 前記半導体基板に形成された第2導電型の第1のウェル
    領域と、 前記半導体基板と分離されるように前記第1のウェル領
    域に形成された第1導電型の第2のウェル領域とを備
    え、 前記半導体基板および第2のウェル領域には互いに大き
    さの異なるバイアス電圧が印加され、前記第1のウェル
    領域には前記半導体基板および第2のウェル領域の各々
    に対して逆方向バイアスとなる電圧が印加され、 前記半導体基板の領域および第2のウェル領域のうち、
    それぞれに印加される前記バイアス電圧の絶対値の小さ
    い方に前記メモリセルが形成され、その他方に前記信号
    入力部が形成されたことを特徴とする半導体記憶装置。
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