JP2503444B2 - 異常張力検出装置 - Google Patents
異常張力検出装置Info
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- JP2503444B2 JP2503444B2 JP23497586A JP23497586A JP2503444B2 JP 2503444 B2 JP2503444 B2 JP 2503444B2 JP 23497586 A JP23497586 A JP 23497586A JP 23497586 A JP23497586 A JP 23497586A JP 2503444 B2 JP2503444 B2 JP 2503444B2
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は異常張力検出装置に係り、特に供給ロールの
回転むらや線材の材質,サイズ等に拘らず異常張力を高
い精度で検出し得る装置に関するものである。
回転むらや線材の材質,サイズ等に拘らず異常張力を高
い精度で検出し得る装置に関するものである。
従来技術 線状若しくは帯状の線材がロール状に巻回された供給
ロールから、その線材を巻き戻しつつ熱処理等の加工を
施すことが従来から行われている。しかし、このように
ロール状に巻回された線材は、繋ぎ目やキンク等に起因
してもつれたり、供給ロールの内部にもぐり込んだりし
て、供給ロールからの巻戻しがスムーズに行われず、線
細りや断線等のトラブルを生じることがある。このた
め、巻き戻された線材の張力を検出し、その張力が異常
に高くなった場合には線材の巻戻しを停止するなどによ
り、断線等のトラブルの発生を防止するようにしている
のが普通である。
ロールから、その線材を巻き戻しつつ熱処理等の加工を
施すことが従来から行われている。しかし、このように
ロール状に巻回された線材は、繋ぎ目やキンク等に起因
してもつれたり、供給ロールの内部にもぐり込んだりし
て、供給ロールからの巻戻しがスムーズに行われず、線
細りや断線等のトラブルを生じることがある。このた
め、巻き戻された線材の張力を検出し、その張力が異常
に高くなった場合には線材の巻戻しを停止するなどによ
り、断線等のトラブルの発生を防止するようにしている
のが普通である。
発明が解決しようとする問題点 ところで、かかる従来の異常張力検出装置は、予め一
定の異常張力値が設定されていて、線材の張力がその異
常張力値を超えた場合には異常状態であると判定するよ
うになっているのが普通である。これに対し、線材に発
生する張力は、その線材の材質やサイズ等によって異な
るものであり、また、前述したように繋ぎ目やキンク等
に起因してもつれたり、供給ロールの内部にもぐり込ん
だりした場合に上昇するのみならず、前記供給ロールの
回転むらやロール状に巻回されることによる線曲、或い
は供給ロールの径寸法の変化等によっても変化する。こ
のような線材の材質やサイズの違い、供給ロールの回転
むら等に起因する張力上昇は断線等のトラブルを生じる
ような異常状態ではないが、このような場合でも、その
張力が上記異常張力値を超えれば異常状態と判定され
る。このため、断線等のトラブルを生じるような異常状
態でないのも拘らず、その都度作業者が線材の点検を強
いられる等の問題があった。
定の異常張力値が設定されていて、線材の張力がその異
常張力値を超えた場合には異常状態であると判定するよ
うになっているのが普通である。これに対し、線材に発
生する張力は、その線材の材質やサイズ等によって異な
るものであり、また、前述したように繋ぎ目やキンク等
に起因してもつれたり、供給ロールの内部にもぐり込ん
だりした場合に上昇するのみならず、前記供給ロールの
回転むらやロール状に巻回されることによる線曲、或い
は供給ロールの径寸法の変化等によっても変化する。こ
のような線材の材質やサイズの違い、供給ロールの回転
むら等に起因する張力上昇は断線等のトラブルを生じる
ような異常状態ではないが、このような場合でも、その
張力が上記異常張力値を超えれば異常状態と判定され
る。このため、断線等のトラブルを生じるような異常状
態でないのも拘らず、その都度作業者が線材の点検を強
いられる等の問題があった。
問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するために為されたもので
あり、その要旨とするところは、供給ロールから巻き戻
されて送給される線材に異常な張力が発生したことを検
出する装置であって、(a)前記線材の張力を検出して
その張力に対応した張力信号を出力する張力検出手段
と、(b)予め定められた第一時間が経過する毎に、そ
の第一時間内に前記張力検出手段から供給された前記張
力信号が表す張力の平均値を求め、その平均値を現張力
値とする現張力値算出手段と、(c)前記第一時間より
も充分に長い第二時間内に前記張力検出手段から供給さ
れた前記張力信号が表す張力の平均値を定期的に求め、
その平均値を基準張力値とする基準張力値算出手段と、
(d)その基準張力値に基づいて異常張力値を算出する
異常張力値算出手段と、(e)その異常張力値と前記現
張力値とを比較して、その現張力値が異常張力値よりも
大きいことを条件として前記線材に異常な張力が発生し
ていると判定する判定手段とを有することにある。
あり、その要旨とするところは、供給ロールから巻き戻
されて送給される線材に異常な張力が発生したことを検
出する装置であって、(a)前記線材の張力を検出して
その張力に対応した張力信号を出力する張力検出手段
と、(b)予め定められた第一時間が経過する毎に、そ
の第一時間内に前記張力検出手段から供給された前記張
力信号が表す張力の平均値を求め、その平均値を現張力
値とする現張力値算出手段と、(c)前記第一時間より
も充分に長い第二時間内に前記張力検出手段から供給さ
れた前記張力信号が表す張力の平均値を定期的に求め、
その平均値を基準張力値とする基準張力値算出手段と、
(d)その基準張力値に基づいて異常張力値を算出する
異常張力値算出手段と、(e)その異常張力値と前記現
張力値とを比較して、その現張力値が異常張力値よりも
大きいことを条件として前記線材に異常な張力が発生し
ていると判定する判定手段とを有することにある。
作用および発明の効果 このような異常張力検出装置においては、第1図のク
レーム対応図に示されているように、予め定められた第
一時間内に張力検出手段から供給された張力信号が表す
張力の平均値が現張力値算出手段によって求められ、そ
の平均値を現張力値として、判定手段によりその現張力
値が異常張力値よりも大きいことを条件として線材に異
常な張力が発生しているか否かが判定される。このた
め、線材のもつれやもぐり込み等により継続的に張力が
上昇した場合には異常状態と判定され得るものの、線材
が巻き戻される際の供給ロールの回転むらや線材の線曲
など、断線等のトラブルを生じる恐れがない瞬間的な張
力上昇の場合には、その線材の張力が瞬間的に上記異常
張力値を超えても、第一時間内における張力の平均値が
異常張力値を超えない限り異常状態とは判定されない。
レーム対応図に示されているように、予め定められた第
一時間内に張力検出手段から供給された張力信号が表す
張力の平均値が現張力値算出手段によって求められ、そ
の平均値を現張力値として、判定手段によりその現張力
値が異常張力値よりも大きいことを条件として線材に異
常な張力が発生しているか否かが判定される。このた
め、線材のもつれやもぐり込み等により継続的に張力が
上昇した場合には異常状態と判定され得るものの、線材
が巻き戻される際の供給ロールの回転むらや線材の線曲
など、断線等のトラブルを生じる恐れがない瞬間的な張
力上昇の場合には、その線材の張力が瞬間的に上記異常
張力値を超えても、第一時間内における張力の平均値が
異常張力値を超えない限り異常状態とは判定されない。
一方、上記異常張力値は、前記第一時間よりも充分に
長い第二時間内に張力検出手段から供給された張力信号
が表す張力の平均値が基準張力値算出手段によって求め
られ、その平均値を基準張力値として異常張力値演算手
段により算出される。すなわち、材質やサイズ等が異な
る複数種類の線材を取り扱う場合でも、その線材が供給
ロールから巻き戻される際の通常の張力に基づいて、そ
の線材に応じた異常張力値が自動的に設定されるのであ
る。このため、複数種類の線材を取り扱う場合に、それ
等の線材に発生する張力の相違に起因して、異常状態で
ないにも拘らず異常状態と判定されることがなくなると
ともに、線材の種類に応じて一々異常張力値を設定し直
す等の必要がないのである。
長い第二時間内に張力検出手段から供給された張力信号
が表す張力の平均値が基準張力値算出手段によって求め
られ、その平均値を基準張力値として異常張力値演算手
段により算出される。すなわち、材質やサイズ等が異な
る複数種類の線材を取り扱う場合でも、その線材が供給
ロールから巻き戻される際の通常の張力に基づいて、そ
の線材に応じた異常張力値が自動的に設定されるのであ
る。このため、複数種類の線材を取り扱う場合に、それ
等の線材に発生する張力の相違に起因して、異常状態で
ないにも拘らず異常状態と判定されることがなくなると
ともに、線材の種類に応じて一々異常張力値を設定し直
す等の必要がないのである。
また、上記基準張力値は定期的に算出され、それに基
づいて異常張力値も定期的に更新される。このため、例
えば線材の巻戻しに伴う供給ロールの径寸法の変化など
により巻戻しの際の線材の張力が次第に変化しても、そ
れに起因して誤った異常状態の判定が為されることがな
くなる。
づいて異常張力値も定期的に更新される。このため、例
えば線材の巻戻しに伴う供給ロールの径寸法の変化など
により巻戻しの際の線材の張力が次第に変化しても、そ
れに起因して誤った異常状態の判定が為されることがな
くなる。
したがって、かかる本考案の異常張力検出装置によれ
ば、供給ロールからの巻戻しをそのまま継続すれば線細
りや断線等の重大なトラブルが発生する場合にのみ異常
状態であると判定され、線材の点検等の作業が大幅に軽
減されるとともに、巻戻しの停止などによる作業能率の
低下が防止されるのである。
ば、供給ロールからの巻戻しをそのまま継続すれば線細
りや断線等の重大なトラブルが発生する場合にのみ異常
状態であると判定され、線材の点検等の作業が大幅に軽
減されるとともに、巻戻しの停止などによる作業能率の
低下が防止されるのである。
なお、前記第一時間は、供給ロールの回転むら等によ
る瞬間的な張力上昇を異常状態と判定しないようにする
ためのものであるが、これが長過ぎると本来の異常状態
の検出が遅れるため、線材の材質等によっても異なるが
例えば0.5〜数秒程度の時間に設定される。また、前記
第二時間は、供給ロールから巻き戻される線材の平均的
な張力、すなわち基準張力値を算出するためのものであ
るが、同時に線材の張力の長期的な変化に対応してその
基準張力値が変化させられるようにしなければならない
ため、例えば数十〜数百秒程度の時間に設定される。こ
の場合に、張力検出手段から供給される張力信号がデジ
タル信号である場合には、それ等第一時間,第二時間を
デジタル信号の数量に換算して設定することも可能であ
る。
る瞬間的な張力上昇を異常状態と判定しないようにする
ためのものであるが、これが長過ぎると本来の異常状態
の検出が遅れるため、線材の材質等によっても異なるが
例えば0.5〜数秒程度の時間に設定される。また、前記
第二時間は、供給ロールから巻き戻される線材の平均的
な張力、すなわち基準張力値を算出するためのものであ
るが、同時に線材の張力の長期的な変化に対応してその
基準張力値が変化させられるようにしなければならない
ため、例えば数十〜数百秒程度の時間に設定される。こ
の場合に、張力検出手段から供給される張力信号がデジ
タル信号である場合には、それ等第一時間,第二時間を
デジタル信号の数量に換算して設定することも可能であ
る。
また、前記基準張力値算出手段は、例えば前記現張力
値算出手段によって現張力値が算出される毎に、それ以
前に算出された複数の現張力値の移動平均を求め、その
移動平均の値を前記基準張力値とするように構成するこ
とができる。この場合には、基準張力値さらには異常張
力値が極め細かく算出されるため、常に好適な異常張力
値に基づいて異常状態であるか否かが判定される。ま
た、現張力値算出手段によって算出された現張力値を用
いて基準張力値を算出するため、張力検出手段から供給
された張力信号が表す張力から基準張力値を算出する場
合に比較して計算が容易となる。なお、上記複数の現張
力値に対応する時間、すなわち前記第一時間の複数倍の
時間が前記第二時間に相当する。
値算出手段によって現張力値が算出される毎に、それ以
前に算出された複数の現張力値の移動平均を求め、その
移動平均の値を前記基準張力値とするように構成するこ
とができる。この場合には、基準張力値さらには異常張
力値が極め細かく算出されるため、常に好適な異常張力
値に基づいて異常状態であるか否かが判定される。ま
た、現張力値算出手段によって算出された現張力値を用
いて基準張力値を算出するため、張力検出手段から供給
された張力信号が表す張力から基準張力値を算出する場
合に比較して計算が容易となる。なお、上記複数の現張
力値に対応する時間、すなわち前記第一時間の複数倍の
時間が前記第二時間に相当する。
また、前記異常張力値算出手段は、例えば前記基準張
力値に予め定められた異常設定定数を掛けて前記異常張
力値を算出するように構成することができる。このよう
にすれば、予め定められた一定値を加算して異常張力値
を算出する場合に比較して、基準張力値の大きさに拘ら
ず好適な異常張力値が設定される。
力値に予め定められた異常設定定数を掛けて前記異常張
力値を算出するように構成することができる。このよう
にすれば、予め定められた一定値を加算して異常張力値
を算出する場合に比較して、基準張力値の大きさに拘ら
ず好適な異常張力値が設定される。
また、前記判定手段は、例えば前記現張力値が前記異
常張力値よりも大きい状態が予め定められた一定時間以
上継続した場合に異常状態であると判定するように構成
することができる。この場合には、前記第一時間を比較
的短い時間に設定できるとともに、線材のもつれ等によ
って張力が上昇した場合でも、その一定時間内にもつれ
等が解消すれば異常状態と判定されない。なお、上記一
定時間は、その一定時間内に線細りや断線等のトラブル
が発生することのないように、前記異常張力値算出手段
の異常設定定数等を考慮して設定される。
常張力値よりも大きい状態が予め定められた一定時間以
上継続した場合に異常状態であると判定するように構成
することができる。この場合には、前記第一時間を比較
的短い時間に設定できるとともに、線材のもつれ等によ
って張力が上昇した場合でも、その一定時間内にもつれ
等が解消すれば異常状態と判定されない。なお、上記一
定時間は、その一定時間内に線細りや断線等のトラブル
が発生することのないように、前記異常張力値算出手段
の異常設定定数等を考慮して設定される。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
する。
先ず、第2図はステンレス剛等の合金を溶体化処理す
る装置の構成図である。この図において10は、溶体化処
理すべき断面円形の線材12をロール状に巻回した供給ロ
ールであるが、線材12は材質や線径が異なる複数種類の
ものを繋ぎあわせたもので、乱雑に巻回されている。そ
して、その線材12は巻取機14に巻き取られることによっ
て供給ロール10から連続的に巻き戻され、加熱炉16およ
び冷却槽18内を3〜15m/分程度の速度で長手方向へ送給
され、これによって溶体化処理が施される。なお、供給
ロール10には、それが回転し過ぎることによって線材12
が弛むことを防止するために予め回転抵抗が付与されて
いる。
る装置の構成図である。この図において10は、溶体化処
理すべき断面円形の線材12をロール状に巻回した供給ロ
ールであるが、線材12は材質や線径が異なる複数種類の
ものを繋ぎあわせたもので、乱雑に巻回されている。そ
して、その線材12は巻取機14に巻き取られることによっ
て供給ロール10から連続的に巻き戻され、加熱炉16およ
び冷却槽18内を3〜15m/分程度の速度で長手方向へ送給
され、これによって溶体化処理が施される。なお、供給
ロール10には、それが回転し過ぎることによって線材12
が弛むことを防止するために予め回転抵抗が付与されて
いる。
ここで、上記溶体化処理装置は複数(本実施例では27
本)の線材12に同時に溶体化処理を施すもので、上記供
給ロール10および巻取機14はそれぞれ27台設けられ、そ
れ等の供給ロール10から巻き戻された27本の線材12は共
通の加熱炉16および冷却槽18内に通過させられる。この
ため、供給ロール10と加熱炉16との間には3台の仕分け
ローラ装置20が配設され、それ等27本の線材12を互いに
近接した状態で略平行に案内するようになっている。
本)の線材12に同時に溶体化処理を施すもので、上記供
給ロール10および巻取機14はそれぞれ27台設けられ、そ
れ等の供給ロール10から巻き戻された27本の線材12は共
通の加熱炉16および冷却槽18内に通過させられる。この
ため、供給ロール10と加熱炉16との間には3台の仕分け
ローラ装置20が配設され、それ等27本の線材12を互いに
近接した状態で略平行に案内するようになっている。
1台の仕分けローラ装置20は、第3図〜第5図に詳し
く示されているように9本の線材12を案内するように構
成されており、基台22上の両端部には、それぞれ水平な
軸24まわりの回転可能に水平ローラ26が設けられ、線材
12の上下方向における位置を規定している。また、それ
等水平ローラ26の内側には、それぞれ外周にゴムチュー
ブが嵌着された複数の垂直ローラ28が垂直方向の軸心ま
わりの回転可能に設けられ、水平面において線材12が互
いに平行な状態で送給されるように規定している。
く示されているように9本の線材12を案内するように構
成されており、基台22上の両端部には、それぞれ水平な
軸24まわりの回転可能に水平ローラ26が設けられ、線材
12の上下方向における位置を規定している。また、それ
等水平ローラ26の内側には、それぞれ外周にゴムチュー
ブが嵌着された複数の垂直ローラ28が垂直方向の軸心ま
わりの回転可能に設けられ、水平面において線材12が互
いに平行な状態で送給されるように規定している。
更に、上記垂直ローラ28の中間部、すなわち線材12が
互いに平行に送給される部分には、3台のガイドローラ
装置30が配設され、それぞれ3本ずつの線材12を互いに
平行な状態で案内するようになっている。このガイドロ
ーラ装置30は、基台22上に線材12の長手方向と略直角で
あって且つ略水平に配設された回動軸32まわりの回動可
能に設けられた回動フレーム34を備えており、その回動
フレーム34の両端部にはそれぞれ回動軸32と平行な軸3
6,38が固設され、一対の第1ローラ40,第2ローラ42が
それぞれ回転可能に取り付けられている。
互いに平行に送給される部分には、3台のガイドローラ
装置30が配設され、それぞれ3本ずつの線材12を互いに
平行な状態で案内するようになっている。このガイドロ
ーラ装置30は、基台22上に線材12の長手方向と略直角で
あって且つ略水平に配設された回動軸32まわりの回動可
能に設けられた回動フレーム34を備えており、その回動
フレーム34の両端部にはそれぞれ回動軸32と平行な軸3
6,38が固設され、一対の第1ローラ40,第2ローラ42が
それぞれ回転可能に取り付けられている。
また、これ等第1ローラ40と第2ローラ42とを結ぶ線
分の垂直二等分線上には、回動軸32と平行な軸44まわり
の回転可能に第3ローラ46が設けられている。軸44は、
第6図の断面図からも明らかなようにスライダ48に固設
されており、そのスライダ48は、第7図に示されている
ように前記回動フレーム34に配設された一対のガイドロ
ッド50に案内されつつ、上記垂直二等分線と平行な方向
の移動可能とされ、且つ上方に突き出すロッド52を介し
てロードセル54に吊り下げられている。
分の垂直二等分線上には、回動軸32と平行な軸44まわり
の回転可能に第3ローラ46が設けられている。軸44は、
第6図の断面図からも明らかなようにスライダ48に固設
されており、そのスライダ48は、第7図に示されている
ように前記回動フレーム34に配設された一対のガイドロ
ッド50に案内されつつ、上記垂直二等分線と平行な方向
の移動可能とされ、且つ上方に突き出すロッド52を介し
てロードセル54に吊り下げられている。
そして、前記線材12は、第1ローラ40および第2ロー
ラ42と第3ローラ46との間を、その第3ローラ46によっ
て第1ローラ40および第2ローラ42側へ撓まされた状態
で案内される。この時、第3ローラ46は線材12の張力P
に応じた力で下方へ押圧され、その押圧力がロードセル
54によって検出されることにより、ロードセル54からは
張力Pに対応した張力信号SSが出力される。本実施例で
は、このロードセル54が張力検出手段を成している。な
お、上記ローラ40,42,46は何れも3個ずつ相対回転可能
に設けられ、3本の線材12をそれぞれ独立に案内するよ
うになっている。また、ロードセル54によって検出され
る張力Pは、1台のガイドローラ装置30によって案内さ
れる3本の線材12の張力を合計したものである。
ラ42と第3ローラ46との間を、その第3ローラ46によっ
て第1ローラ40および第2ローラ42側へ撓まされた状態
で案内される。この時、第3ローラ46は線材12の張力P
に応じた力で下方へ押圧され、その押圧力がロードセル
54によって検出されることにより、ロードセル54からは
張力Pに対応した張力信号SSが出力される。本実施例で
は、このロードセル54が張力検出手段を成している。な
お、上記ローラ40,42,46は何れも3個ずつ相対回転可能
に設けられ、3本の線材12をそれぞれ独立に案内するよ
うになっている。また、ロードセル54によって検出され
る張力Pは、1台のガイドローラ装置30によって案内さ
れる3本の線材12の張力を合計したものである。
ここで、前記回動フレーム34は、前記垂直二等分線上
において前記回動軸32により回動可能に支持されてお
り、通常は、線材12の張力に従って前記第4図に示され
ているように、第1ローラ40と第2ローラ42とを結ぶ線
分が略水平となる状態に保持される。しかし、第8図お
よび第9図に示されている線材12の繋ぎ目56やキンク58
等が通過する際には、第10図,第11図に示されているよ
うに回動フレーム34は回動軸32まわりに揺動させられ
る。このため、それ等の繋ぎ目56やキンク58等と第1ロ
ーラ40,第2ローラ42との係合に伴う衝撃が緩和され、
第1ローラ40,第2ローラ42からの線材12の跳出しが防
止される。
において前記回動軸32により回動可能に支持されてお
り、通常は、線材12の張力に従って前記第4図に示され
ているように、第1ローラ40と第2ローラ42とを結ぶ線
分が略水平となる状態に保持される。しかし、第8図お
よび第9図に示されている線材12の繋ぎ目56やキンク58
等が通過する際には、第10図,第11図に示されているよ
うに回動フレーム34は回動軸32まわりに揺動させられ
る。このため、それ等の繋ぎ目56やキンク58等と第1ロ
ーラ40,第2ローラ42との係合に伴う衝撃が緩和され、
第1ローラ40,第2ローラ42からの線材12の跳出しが防
止される。
すなわち、例えば第10図に示されているようにキンク
58が第1ローラ40に係合させられると、回動フレーム34
は、その時の衝撃によって第1ローラ40が線材12から離
間するように右まわりに回動させられ、これにより、そ
れ等キンク58と第1ローラ40との係合に伴う衝撃が緩和
される。そして、このように回動フレーム34が回動させ
られると、第2ローラ42が線材12に押圧され、その線材
12の張力が瞬間的に上昇させられる。このため、キンク
58との係合によって第1ローラ40が移動させられても、
次の瞬間に線材12は自身の張力に従ってその第1ローラ
40の動きに追従させられ、第1ローラ40から線材12が跳
ね出して脱線することはないのである。
58が第1ローラ40に係合させられると、回動フレーム34
は、その時の衝撃によって第1ローラ40が線材12から離
間するように右まわりに回動させられ、これにより、そ
れ等キンク58と第1ローラ40との係合に伴う衝撃が緩和
される。そして、このように回動フレーム34が回動させ
られると、第2ローラ42が線材12に押圧され、その線材
12の張力が瞬間的に上昇させられる。このため、キンク
58との係合によって第1ローラ40が移動させられても、
次の瞬間に線材12は自身の張力に従ってその第1ローラ
40の動きに追従させられ、第1ローラ40から線材12が跳
ね出して脱線することはないのである。
なお、上記繋ぎ目56やキンク58等と第3ローラ46との
係合の際の衝撃は、前記ロードセル54の撓みによって緩
和され、且つ線材12は第3ローラ46の両側において第1
ローラ40および第2ローラ42により相対的に下方へ押圧
されているため、第3ローラ46との係合に伴う衝撃によ
って線材12が大きく跳ね出すことはない。
係合の際の衝撃は、前記ロードセル54の撓みによって緩
和され、且つ線材12は第3ローラ46の両側において第1
ローラ40および第2ローラ42により相対的に下方へ押圧
されているため、第3ローラ46との係合に伴う衝撃によ
って線材12が大きく跳ね出すことはない。
第2図に戻って、前記ロードセル54から出力された張
力信号SSは、図示しない増幅器によって増幅され且つA/
Dコンバータによってデジタル変換された後、0.1秒周期
で制御装置60に供給される。制御装置60は、CPU,RAMお
よびROMを備えた所謂マイクロコンピュータにて構成さ
れ、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め設定され
たプログラムに従って信号処理を行い、警報信号SKおよ
び駆動信号STを出力して警報ランプ,警報ブザー等の警
報器62および前記巻取機14を作動させる。
力信号SSは、図示しない増幅器によって増幅され且つA/
Dコンバータによってデジタル変換された後、0.1秒周期
で制御装置60に供給される。制御装置60は、CPU,RAMお
よびROMを備えた所謂マイクロコンピュータにて構成さ
れ、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め設定され
たプログラムに従って信号処理を行い、警報信号SKおよ
び駆動信号STを出力して警報ランプ,警報ブザー等の警
報器62および前記巻取機14を作動させる。
ここで、上記制御装置60には9個のロードセル54から
それぞれ張力信号SSが供給されるが、それ等の張力信号
SSに対する信号処理は全く同じである。また、前記27台
の巻取機14は、一つのロードセル54によって張力Pが検
出される3本の線材12に係る3台の巻取機14毎に一つの
駆動源を備えており、前記駆動信号STはその一つの駆動
源毎に出力されて、3台の巻取機14を同時に作動させ
る。すなわち、本実施例の溶体化処理装置は27本の線材
12を同時に溶体化処理するものであるが、一つのロード
セル54によって張力Pが検出される3本の線材12毎に一
つのブロックが構成され、そのブロック毎に作動が制御
されるのである。
それぞれ張力信号SSが供給されるが、それ等の張力信号
SSに対する信号処理は全く同じである。また、前記27台
の巻取機14は、一つのロードセル54によって張力Pが検
出される3本の線材12に係る3台の巻取機14毎に一つの
駆動源を備えており、前記駆動信号STはその一つの駆動
源毎に出力されて、3台の巻取機14を同時に作動させ
る。すなわち、本実施例の溶体化処理装置は27本の線材
12を同時に溶体化処理するものであるが、一つのロード
セル54によって張力Pが検出される3本の線材12毎に一
つのブロックが構成され、そのブロック毎に作動が制御
されるのである。
以下、一つのブロックにおける作動を第12図および第
13図のフローチャートに従って説明する。
13図のフローチャートに従って説明する。
先ず、図示しない起動スイッチがON操作されるとステ
ップS1およびS2が実行され、駆動信号STが出力されて巻
取機14が駆動されるとともに、カウンタC2,C3およびC4
の内容が0とされる。続いてステップS3が実行され、カ
ウンタC1の内容が0とされた後、ステップS4において張
力信号SSが表すその時の張力値Pnが読み込まれ、ステッ
プS5においてカウンタC1の内容に1が加算される。ま
た、ステップS6では、そのカウンタC1の内容が10である
か否かが判断され、10になるで上記ステップS4およびS5
が繰り返される。
ップS1およびS2が実行され、駆動信号STが出力されて巻
取機14が駆動されるとともに、カウンタC2,C3およびC4
の内容が0とされる。続いてステップS3が実行され、カ
ウンタC1の内容が0とされた後、ステップS4において張
力信号SSが表すその時の張力値Pnが読み込まれ、ステッ
プS5においてカウンタC1の内容に1が加算される。ま
た、ステップS6では、そのカウンタC1の内容が10である
か否かが判断され、10になるで上記ステップS4およびS5
が繰り返される。
これにより、10個の張力値Pi-9〜Piが読み込まれ、次
のステップS7においては、次式(1)に従ってそれ等の
張力値Pi-9〜Piを平均することにより、現張力値ωnが
算出される。すなわち、かかる現張力値ωnは10個の張
力値Pnが読み込まれる毎に、それ等を平均することによ
って算出されるのであり、これ等のステップS3〜S7は現
張力値算出手段に相当する。また、10個の張力値Pnを読
み込むのに必要な時間が第一時間であり、本実施例では
前記張力信号SSが0.1秒周期で供給されるところから、
第一時間は1秒である。なお、上記張力値Piは最新の張
力値Pnであり、張力値Pi-9は張力値Piよりも9回前に読
み込まれた張力値Pnである。
のステップS7においては、次式(1)に従ってそれ等の
張力値Pi-9〜Piを平均することにより、現張力値ωnが
算出される。すなわち、かかる現張力値ωnは10個の張
力値Pnが読み込まれる毎に、それ等を平均することによ
って算出されるのであり、これ等のステップS3〜S7は現
張力値算出手段に相当する。また、10個の張力値Pnを読
み込むのに必要な時間が第一時間であり、本実施例では
前記張力信号SSが0.1秒周期で供給されるところから、
第一時間は1秒である。なお、上記張力値Piは最新の張
力値Pnであり、張力値Pi-9は張力値Piよりも9回前に読
み込まれた張力値Pnである。
このようにして現張力値ωnが算出されると、次のス
テップS8が実行され、カウンタC2の内容に1が加算され
る。また、ステップS9では、そのカウンタC2の内容が10
0以上か否かが判断され、100以上であれば続いてステッ
プS10が実行されるが、そうでない場合にはステップS11
が実行される。ステップS11では、カウンタC2の内容が
3以上か否かが判断され、3よりも小さい場合には前記
ステップS3以下が繰り返され、3以上になるとステップ
S12が実行される。ステップS12においては、次式(2)
に従って最新の現張力値ωiよりも1回前に算出された
現張力値ωi-1および2回前に算出された現張力値ωi-2
を平均することにより、基準張力値Sが算出される。ま
た、カウンタC2の内容が100以上になると、上記ステッ
プS11およびS12は実行されることなく前記ステップS10
が実行され、次式(3)に従って最新の現張力値ωiを
含む100個の現張力値ωi-99〜ωiを平均することによ
り、基準張力値Sが算出される。
テップS8が実行され、カウンタC2の内容に1が加算され
る。また、ステップS9では、そのカウンタC2の内容が10
0以上か否かが判断され、100以上であれば続いてステッ
プS10が実行されるが、そうでない場合にはステップS11
が実行される。ステップS11では、カウンタC2の内容が
3以上か否かが判断され、3よりも小さい場合には前記
ステップS3以下が繰り返され、3以上になるとステップ
S12が実行される。ステップS12においては、次式(2)
に従って最新の現張力値ωiよりも1回前に算出された
現張力値ωi-1および2回前に算出された現張力値ωi-2
を平均することにより、基準張力値Sが算出される。ま
た、カウンタC2の内容が100以上になると、上記ステッ
プS11およびS12は実行されることなく前記ステップS10
が実行され、次式(3)に従って最新の現張力値ωiを
含む100個の現張力値ωi-99〜ωiを平均することによ
り、基準張力値Sが算出される。
上式(2),(3)は、何れも現張力値ωnが算出さ
れる毎に、それ以前に算出された複数の現張力値ωnの
移動平均を求め、その移動平均を基準張力値Sとするも
のでり、上記ステップS3〜S12は、張力信号SSが表す張
力の平均値を定期的に求め、その平均値を基準張力値と
する基準張力値算出手段に相当する。また、この基準張
力値Sは2個または100個の現張力値ωnの平均であるた
め、それ等の現張力値ωnを算出するために張力値Pnが
読み込まれるのに必要な時間が第二時間であり、本実施
例では2秒または100秒である。なお、線材12の平均的
な張力を求めるためには2秒では必ずしも充分でない
が、上記ステップS11およびS12は、溶体化処理装置の始
動開始直後において現張力値ωnの個数が100個以上にな
るまでの間だけ、基準張力値Sを暫定的に求めるために
設けられたステップである。
れる毎に、それ以前に算出された複数の現張力値ωnの
移動平均を求め、その移動平均を基準張力値Sとするも
のでり、上記ステップS3〜S12は、張力信号SSが表す張
力の平均値を定期的に求め、その平均値を基準張力値と
する基準張力値算出手段に相当する。また、この基準張
力値Sは2個または100個の現張力値ωnの平均であるた
め、それ等の現張力値ωnを算出するために張力値Pnが
読み込まれるのに必要な時間が第二時間であり、本実施
例では2秒または100秒である。なお、線材12の平均的
な張力を求めるためには2秒では必ずしも充分でない
が、上記ステップS11およびS12は、溶体化処理装置の始
動開始直後において現張力値ωnの個数が100個以上にな
るまでの間だけ、基準張力値Sを暫定的に求めるために
設けられたステップである。
このようにして基準張力値Sが算出されると、次にス
テップS13が実行され、次式(4)に従って基準張力値
Sに警報設定定数xを掛けることにより、警報張力値K
が算出される。この警報張力値Kは、線材12の通常の張
力値すなわち基準張力値Sよりも僅かに大きい値で、線
細りや断線等の重大なトラブルが発生するような異常に
高い値ではなく、警報設定定数xは例えば1.05程度の大
きさに設定される。
テップS13が実行され、次式(4)に従って基準張力値
Sに警報設定定数xを掛けることにより、警報張力値K
が算出される。この警報張力値Kは、線材12の通常の張
力値すなわち基準張力値Sよりも僅かに大きい値で、線
細りや断線等の重大なトラブルが発生するような異常に
高い値ではなく、警報設定定数xは例えば1.05程度の大
きさに設定される。
K=S×x ・・・(4) 続いてステップS14が実行され、前記ステップS7にお
いて算出された最新の現張力値ωiが上記警報張力値K
よりも大きいか否かが判断される。現張力値ωiが警報
張力値K以下であれば、線材12は何のトラブルもなく正
常に送給されているわけであるから、次にステップS15,
S16およびS17が実行され、警報信号SKの出力が停止され
るとともにカウンタC3およびC4の内容が0とされた後、
前記ステップS3以下の実行が繰り返される。
いて算出された最新の現張力値ωiが上記警報張力値K
よりも大きいか否かが判断される。現張力値ωiが警報
張力値K以下であれば、線材12は何のトラブルもなく正
常に送給されているわけであるから、次にステップS15,
S16およびS17が実行され、警報信号SKの出力が停止され
るとともにカウンタC3およびC4の内容が0とされた後、
前記ステップS3以下の実行が繰り返される。
これに対し、前記ステップS14の判断がYESの場合、す
なわち一つのロードセル54によって張力が検出される3
本の線材12のうちの少なくとも1本にトラブルが発生し
て現張力値ωiが警報張力値Kよりも大きくなった場合
には、続いてステップS18が実行され、カウンタC3の内
容に1が加算された後、ステップS19においてそのカウ
ンタC3の内容が3以上か否かが判断される。そして、カ
ウンタC3の内容が3以上の場合にはステップS20が実行
され、警報信号SKが出力されることによって警報器62が
作動させられる。すなわち、警報器62は、ステップS14
の判断が3回以上連続してYESとなった場合、換言すれ
ば現張力値ωnが警報張力値Kよりも高い状態が少なく
とも2秒以上続いた場合に作動させられるのであり、そ
れ以前に線材12のトラブルが解消した場合には作動させ
られることはない。また、一旦警報器62が作動させられ
ても、その後にステップS14の判断がNOとなれば、前記
ステップS15が実行されることによって警報器62の作動
は停止させられる。
なわち一つのロードセル54によって張力が検出される3
本の線材12のうちの少なくとも1本にトラブルが発生し
て現張力値ωiが警報張力値Kよりも大きくなった場合
には、続いてステップS18が実行され、カウンタC3の内
容に1が加算された後、ステップS19においてそのカウ
ンタC3の内容が3以上か否かが判断される。そして、カ
ウンタC3の内容が3以上の場合にはステップS20が実行
され、警報信号SKが出力されることによって警報器62が
作動させられる。すなわち、警報器62は、ステップS14
の判断が3回以上連続してYESとなった場合、換言すれ
ば現張力値ωnが警報張力値Kよりも高い状態が少なく
とも2秒以上続いた場合に作動させられるのであり、そ
れ以前に線材12のトラブルが解消した場合には作動させ
られることはない。また、一旦警報器62が作動させられ
ても、その後にステップS14の判断がNOとなれば、前記
ステップS15が実行されることによって警報器62の作動
は停止させられる。
ステップS20により警報器62が作動させられた後、或
いはカウンタC3の内容が3よりも小さい場合には前記ス
テップS19に続いて直ちに、ステップS21が実行される。
ステップS21においては、次式(5)に従って基準張力
値Sに停止設定定数yを掛けることにより、停止張力値
Zが算出される。この停止張力値Zは前記警報張力値K
よりも高い値であるが、線細りや断線等の重大なトラブ
ルが直ちに発生するような異常に高い値ではなく、停止
設定定数yは例えば1.08程度の大きさに設定される。
いはカウンタC3の内容が3よりも小さい場合には前記ス
テップS19に続いて直ちに、ステップS21が実行される。
ステップS21においては、次式(5)に従って基準張力
値Sに停止設定定数yを掛けることにより、停止張力値
Zが算出される。この停止張力値Zは前記警報張力値K
よりも高い値であるが、線細りや断線等の重大なトラブ
ルが直ちに発生するような異常に高い値ではなく、停止
設定定数yは例えば1.08程度の大きさに設定される。
Z=S×y ・・・(5) 続いてステップS22が実行され、現張力値ωiが上記停
止張力値Zよりも大きいか否かが判断される。現張力値
ωiが停止張力値Z以下の場合には、前記ステップS17が
実行されてカウンタC4の内容が0とされた後前記ステッ
プS3以下が実行されるが、停止張力値Zよりも大きい場
合には続いてステップS23が実行され、カウンタC4の内
容に1が加算された後、ステップS24においてそのカウ
ンタC4の内容が3か否かが判断される。カウンタC4の内
容が3よりも小さい場合には前記ステップS3以下が実行
されるが、3となったらステップS25が実行され、駆動
信号STの出力が停止されることによって巻取機14の作動
が停止させられる。すなわち、巻取機14の作動は、ステ
ップS24の判断が3回連続してYESとなった場合、換言す
れば現張力値ωnが停止張力値Zよりも高い状態が少な
くとも2秒以上続いた場合に停止させられるのであり、
それ以前に線材12のトラブルが解消した場合には停止さ
せられることはないのである。
止張力値Zよりも大きいか否かが判断される。現張力値
ωiが停止張力値Z以下の場合には、前記ステップS17が
実行されてカウンタC4の内容が0とされた後前記ステッ
プS3以下が実行されるが、停止張力値Zよりも大きい場
合には続いてステップS23が実行され、カウンタC4の内
容に1が加算された後、ステップS24においてそのカウ
ンタC4の内容が3か否かが判断される。カウンタC4の内
容が3よりも小さい場合には前記ステップS3以下が実行
されるが、3となったらステップS25が実行され、駆動
信号STの出力が停止されることによって巻取機14の作動
が停止させられる。すなわち、巻取機14の作動は、ステ
ップS24の判断が3回連続してYESとなった場合、換言す
れば現張力値ωnが停止張力値Zよりも高い状態が少な
くとも2秒以上続いた場合に停止させられるのであり、
それ以前に線材12のトラブルが解消した場合には停止さ
せられることはないのである。
ステップS25において巻取機14が停止させられること
により、本実施例の作動は一応終了するが、手作業等に
より線材12のトラブルを解消した後再び起動スイッチを
ON操作すれば、新たにステップS1以下が実行される。し
たがって、異常状態における張力値Pnが基準張力値Sの
算出に際して用いられ、誤った警報張力値Kが停止張力
値Zが設定されることはない。
により、本実施例の作動は一応終了するが、手作業等に
より線材12のトラブルを解消した後再び起動スイッチを
ON操作すれば、新たにステップS1以下が実行される。し
たがって、異常状態における張力値Pnが基準張力値Sの
算出に際して用いられ、誤った警報張力値Kが停止張力
値Zが設定されることはない。
なお、基準張力値Sに警報設定定数x,停止設定定数y
を掛けて警報張力値K,停止張力値Zを算出するステップ
S13,S21はそれぞれ異常張力値算出手段に相当し、現張
力値ωnが警報張力値Kよりも大きい状態が少なくとも
2秒以上継続した場合に警報器62を作動させるステップ
S14,S16,S18,S19、および現張力値ωnが停止張力値Zよ
りも大きい状態が少なくとも2秒以上継続した場合に巻
取機14を停止させるステップS17,S22,S23,S24はそれぞ
れ判定手段に相当する。
を掛けて警報張力値K,停止張力値Zを算出するステップ
S13,S21はそれぞれ異常張力値算出手段に相当し、現張
力値ωnが警報張力値Kよりも大きい状態が少なくとも
2秒以上継続した場合に警報器62を作動させるステップ
S14,S16,S18,S19、および現張力値ωnが停止張力値Zよ
りも大きい状態が少なくとも2秒以上継続した場合に巻
取機14を停止させるステップS17,S22,S23,S24はそれぞ
れ判定手段に相当する。
このように、本実施例においては1秒間に供給される
10個の張力信号SSが表す張力値Pnの平均が現張力値ωn
とされ、その現張力値ωnが警報張力値Kや停止張力値
Zを超えた状態が少なくとも2秒以上継続した場合に警
報器62を作動させたり巻取機14を停止させたりするよう
になっているため、供給ロール10の回転むらや線材12の
線曲、或いは繋ぎ目56やキンク58がガイドローラ装置30
を通過する際の衝撃等により張力値Pnが瞬間的に上昇し
ても、警報器62が作動させられたり巻取機14が停止させ
られたりすることはない。また、線材12のもつれや供給
ローラ10内へのもぐり込み等のトラブルにより継続的な
張力上昇を生じても、その張力上昇によりトラブルが自
然に解消し、警報張力値Kや停止張力値Zを超える状態
が2秒以上継続しない場合にも、警報器62が作動させら
れたり巻取機14が停止させられたりすることはない。し
たがって、特に異常状態でないにも拘らず警報器62が作
動したり巻取機14が停止したりすることがなくなり、作
業能率が向上するとともに作業者の負担が軽減されるの
である。
10個の張力信号SSが表す張力値Pnの平均が現張力値ωn
とされ、その現張力値ωnが警報張力値Kや停止張力値
Zを超えた状態が少なくとも2秒以上継続した場合に警
報器62を作動させたり巻取機14を停止させたりするよう
になっているため、供給ロール10の回転むらや線材12の
線曲、或いは繋ぎ目56やキンク58がガイドローラ装置30
を通過する際の衝撃等により張力値Pnが瞬間的に上昇し
ても、警報器62が作動させられたり巻取機14が停止させ
られたりすることはない。また、線材12のもつれや供給
ローラ10内へのもぐり込み等のトラブルにより継続的な
張力上昇を生じても、その張力上昇によりトラブルが自
然に解消し、警報張力値Kや停止張力値Zを超える状態
が2秒以上継続しない場合にも、警報器62が作動させら
れたり巻取機14が停止させられたりすることはない。し
たがって、特に異常状態でないにも拘らず警報器62が作
動したり巻取機14が停止したりすることがなくなり、作
業能率が向上するとともに作業者の負担が軽減されるの
である。
また、上記警報張力値Kおよび停止張力値Zは、実際
の張力値Pnを平均して求められた基準張力値Sに基づい
て算出されるため、材質やサイズが異なる複数種類の線
材を取り扱う場合でも、供給ロール10をセットして起動
スイッチがON操作される毎にその線材に応じた新たな警
報張力値Kや停止張力値Zが設定される。したがって、
予め一定の異常張力値が設定されている場合のように、
線材の種類に応じて発生する張力の相違に起因して、異
常状態でないにも拘らず警報器62が作動したり巻取機14
が停止したりすることがなくなるとともに、線材の種類
に応じて一々異常張力値を設定し直す等の必要もないの
である。なお、本実施例では複数種類の線材を繋ぎあわ
せた線材12を取り扱っているため、発生する張力が大き
く相違する場合には種類が変わった時に巻取機14が停止
させられる恐れがあるが、その場合には線材の種類が変
わったことを確認したのち起動スイッチをON操作すれば
良い。
の張力値Pnを平均して求められた基準張力値Sに基づい
て算出されるため、材質やサイズが異なる複数種類の線
材を取り扱う場合でも、供給ロール10をセットして起動
スイッチがON操作される毎にその線材に応じた新たな警
報張力値Kや停止張力値Zが設定される。したがって、
予め一定の異常張力値が設定されている場合のように、
線材の種類に応じて発生する張力の相違に起因して、異
常状態でないにも拘らず警報器62が作動したり巻取機14
が停止したりすることがなくなるとともに、線材の種類
に応じて一々異常張力値を設定し直す等の必要もないの
である。なお、本実施例では複数種類の線材を繋ぎあわ
せた線材12を取り扱っているため、発生する張力が大き
く相違する場合には種類が変わった時に巻取機14が停止
させられる恐れがあるが、その場合には線材の種類が変
わったことを確認したのち起動スイッチをON操作すれば
良い。
また、上記基準張力値Sは1秒周期で算出され、それ
に基づいて警報張力値Kや停止張力値Zも更新されるた
め、線材12の巻戻しに伴う供給ロール10の径寸法の変化
などにより線材12の張力が次第に変化しても、それに起
因して警報器62が作動したり巻取機14が停止したりする
ことはないのである。
に基づいて警報張力値Kや停止張力値Zも更新されるた
め、線材12の巻戻しに伴う供給ロール10の径寸法の変化
などにより線材12の張力が次第に変化しても、それに起
因して警報器62が作動したり巻取機14が停止したりする
ことはないのである。
更に、本実施例では現張力値ωnから基準張力値Sを
算出するようになっているため、張力値Pnから直接基準
張力値Sを算出する場合に比較して演算式が簡単にな
る。なお、始動開始当初においても簡易な演算式(2)
に基づいて基準張力値Sを算出し、それに基づいて警報
張力値Kや停止張力値Zが設定されるようになっている
ため、始動開始当初から異常状態の検出が好適に為され
るのである。
算出するようになっているため、張力値Pnから直接基準
張力値Sを算出する場合に比較して演算式が簡単にな
る。なお、始動開始当初においても簡易な演算式(2)
に基づいて基準張力値Sを算出し、それに基づいて警報
張力値Kや停止張力値Zが設定されるようになっている
ため、始動開始当初から異常状態の検出が好適に為され
るのである。
また、上記基準張力値Sは現張力値ωnが算出される
毎に1秒周期で算出され、それに基づいて警報張力値K
も1秒周期で、また、停止張力値Zも必要に応じて1秒
周期で更新されるため、異常状態であるか否かの判定精
度が高い。
毎に1秒周期で算出され、それに基づいて警報張力値K
も1秒周期で、また、停止張力値Zも必要に応じて1秒
周期で更新されるため、異常状態であるか否かの判定精
度が高い。
また、前記警報張力値Kおよび停止張力値Zは、基準
張力値Sにそれぞれ設定定数x,yを掛けることによって
算出されるため、例えば予め定められた一定値を加算し
てそれ等警報張力値K,停止張力値Zを算出する場合に比
較して、基準張力値Sの大きさによる判定精度のばらつ
きがない。
張力値Sにそれぞれ設定定数x,yを掛けることによって
算出されるため、例えば予め定められた一定値を加算し
てそれ等警報張力値K,停止張力値Zを算出する場合に比
較して、基準張力値Sの大きさによる判定精度のばらつ
きがない。
更に、本実施例では巻取機14の停止に先立って、或い
は略同時に警報器62が作動させられ、作業者に異常状態
であることが知らされるため、迅速な処置を行い得る利
点がある。
は略同時に警報器62が作動させられ、作業者に異常状態
であることが知らされるため、迅速な処置を行い得る利
点がある。
また、本実施例では3本の線材12から成る1ブロック
毎に作動が制御されるようになっているため、1本1本
の線材12の張力をそれぞれ検出して個々に制御する場合
に比較して装置が簡単に構成され得る。
毎に作動が制御されるようになっているため、1本1本
の線材12の張力をそれぞれ検出して個々に制御する場合
に比較して装置が簡単に構成され得る。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
したが、本発明は他の態様で実施することもできる。
したが、本発明は他の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例では本発明が溶体化処理装置にお
ける線材12の異常張力を検出する装置に適用された場合
について説明したが、少なくとも供給ロールから巻き戻
されて送給される線状若しくは帯状の線材に異常な張力
が発生したか否かを検出する場合には本発明は同様に適
用され得る。
ける線材12の異常張力を検出する装置に適用された場合
について説明したが、少なくとも供給ロールから巻き戻
されて送給される線状若しくは帯状の線材に異常な張力
が発生したか否かを検出する場合には本発明は同様に適
用され得る。
また、前記実施例では3本の線材12を1ブロックとし
て合計の張力Pを検出し、その3本の線材12に係る3台
の巻取機14の作動を同時に制御するようになっている
が、線材12の張力を1本毎に検出して巻取機14の作動を
1台毎に制御するようにしても良いことは勿論、2本若
しくは4本以上の線材12を1ブロックとして制御するこ
とも可能である。
て合計の張力Pを検出し、その3本の線材12に係る3台
の巻取機14の作動を同時に制御するようになっている
が、線材12の張力を1本毎に検出して巻取機14の作動を
1台毎に制御するようにしても良いことは勿論、2本若
しくは4本以上の線材12を1ブロックとして制御するこ
とも可能である。
また、前記実施例では複数種類の線材を繋ぎあわせた
線材12を乱雑に巻回した供給ロール10が用いられている
が、同一の材質,サイズからなる線材を規則的に巻回し
た供給ロールを採用し得ることは勿論である。
線材12を乱雑に巻回した供給ロール10が用いられている
が、同一の材質,サイズからなる線材を規則的に巻回し
た供給ロールを採用し得ることは勿論である。
また、前記実施例ではガイドローラ装置30に配設され
たロードセル54によって張力Pを検出するようになって
いるが、線材12の張力に従って上下動する可動ローラを
含む段差ローラ装置を利用して、その可動ローラの上下
位置から張力を検出したりすると、他の形式の張力検出
手段を採用することもできる。なお、上記ガイドローラ
装置30は回動軸32まわりに回動し得るようになっている
が、回動不能に設けても差支えない。
たロードセル54によって張力Pを検出するようになって
いるが、線材12の張力に従って上下動する可動ローラを
含む段差ローラ装置を利用して、その可動ローラの上下
位置から張力を検出したりすると、他の形式の張力検出
手段を採用することもできる。なお、上記ガイドローラ
装置30は回動軸32まわりに回動し得るようになっている
が、回動不能に設けても差支えない。
更に、前記実施例では1秒周期で現張力値ωnが算出
され、それに伴って基準張力値S、更には警報張力値K
や停止張力値Zも算出されるようになっているが、これ
等を算出する周期は適宜変更し得るものである。また、
現張力値ωnを算出する周期と基準張力値Sを算出する
周期は必ずしも同一とする必要はなく、警報張力値Kや
停止張力値Zを更新するための基準張力値Sは比較的長
時間の周期で算出するようにしても差支えない。
され、それに伴って基準張力値S、更には警報張力値K
や停止張力値Zも算出されるようになっているが、これ
等を算出する周期は適宜変更し得るものである。また、
現張力値ωnを算出する周期と基準張力値Sを算出する
周期は必ずしも同一とする必要はなく、警報張力値Kや
停止張力値Zを更新するための基準張力値Sは比較的長
時間の周期で算出するようにしても差支えない。
また、前記実施例では警報張力値Kおよび停止張力値
Zが異なる張力値に設定されているが、同一の張力値と
して警報器62の作動と巻取機14の停止を同時に行わせる
ようにしても良く、警報器62の作動および巻取機14の停
止の何れか一方のみを行わせるようにしても差支えな
い。
Zが異なる張力値に設定されているが、同一の張力値と
して警報器62の作動と巻取機14の停止を同時に行わせる
ようにしても良く、警報器62の作動および巻取機14の停
止の何れか一方のみを行わせるようにしても差支えな
い。
また、上記警報器62の作動や巻取機14の停止は、現張
力値ωnが警報張力値Kや停止張力値Zを超えた状態が
少なくとも2秒以上継続した場合に行われるようになっ
ているが、この継続時間を適宜変更し得ることは勿論、
現張力値ωnが警報張力値Kや停止張力値Zを超えると
同時に警報器62を作動させたり巻取機14を停止させたり
することも可能である。
力値ωnが警報張力値Kや停止張力値Zを超えた状態が
少なくとも2秒以上継続した場合に行われるようになっ
ているが、この継続時間を適宜変更し得ることは勿論、
現張力値ωnが警報張力値Kや停止張力値Zを超えると
同時に警報器62を作動させたり巻取機14を停止させたり
することも可能である。
また、前記実施例では、所謂マイクロコンピュータか
ら成る制御装置60によって現張力値算出手段、基準張力
値算出手段、異常張力値算出手段、および判定手段が構
成されているが、これをハードロジック回路にて構成す
ることも可能である。
ら成る制御装置60によって現張力値算出手段、基準張力
値算出手段、異常張力値算出手段、および判定手段が構
成されているが、これをハードロジック回路にて構成す
ることも可能である。
その他一々例示はしないが、本発明はその精神を逸脱
することなく当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
することなく当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
第1図は本発明のクレーム対応図である。第2図は本発
明に係る異常張力検出装置を備えた溶体化処理装置の一
例を説明する構成図である。第3図は第2図の溶体化処
理装置における仕分けローラ装置の平面図である。第4
図は第3図の仕分けローラ装置の正面断面図である。第
5図は第3図の仕分けローラ装置の側面断面図である。
第6図は第4図におけるVI−VI断面図である。第7図は
第4図におけるVII−VII断面図である。第8図は第2図
の装置によって溶体化処理される線材に存在する繋ぎ目
を示す図である。第9図は第2図の装置によって溶体化
処理される線材に存在するキンクを示す図である。第10
図および第11図は、それぞれ第2図の溶体化処理装置に
おけるガイドローラ装置の揺動状態を説明する図であ
る。第12図および第13図は第2図の溶体化処理装置の作
動を説明するフローチャートである。 10:供給ロール、12:線材 54:ロードセル(張力検出手段) 60:制御装置 SS:張力信号、ωn:現張力値 S:基準張力値 K:警報張力値(異常張力値) Z:停止張力値(異常張力値) ステップS3〜S7:現張力値算出手段 ステップS3〜S12:基準張力値算出手段 ステップS13,S21:異常張力値算出手段 ステップS14,S16,S18,S19:判定手段 ステップS17,S22〜S24:判定手段
明に係る異常張力検出装置を備えた溶体化処理装置の一
例を説明する構成図である。第3図は第2図の溶体化処
理装置における仕分けローラ装置の平面図である。第4
図は第3図の仕分けローラ装置の正面断面図である。第
5図は第3図の仕分けローラ装置の側面断面図である。
第6図は第4図におけるVI−VI断面図である。第7図は
第4図におけるVII−VII断面図である。第8図は第2図
の装置によって溶体化処理される線材に存在する繋ぎ目
を示す図である。第9図は第2図の装置によって溶体化
処理される線材に存在するキンクを示す図である。第10
図および第11図は、それぞれ第2図の溶体化処理装置に
おけるガイドローラ装置の揺動状態を説明する図であ
る。第12図および第13図は第2図の溶体化処理装置の作
動を説明するフローチャートである。 10:供給ロール、12:線材 54:ロードセル(張力検出手段) 60:制御装置 SS:張力信号、ωn:現張力値 S:基準張力値 K:警報張力値(異常張力値) Z:停止張力値(異常張力値) ステップS3〜S7:現張力値算出手段 ステップS3〜S12:基準張力値算出手段 ステップS13,S21:異常張力値算出手段 ステップS14,S16,S18,S19:判定手段 ステップS17,S22〜S24:判定手段
Claims (4)
- 【請求項1】供給ロールから巻き戻されて送給される線
材に異常な張力が発生したことを検出する装置であっ
て、 前記線材の張力を検出して該張力に対応した張力信号を
出力する張力検出手段と、 予め定められた第一時間が経過する毎に、該第一時間内
に前記張力検出手段から供給された前記張力信号が表す
張力の平均値を求め、該平均値を現張力値とする現張力
値算出手段と、 前記第一時間よりも充分に長い第二時間内に前記張力検
出手段から供給された前記張力信号が表す張力の平均値
を定期的に求め、該平均値を基準張力値とする基準張力
値算出手段と、 該基準張力値に基づいて異常張力値を算出する異常張力
値算出手段と、 該異常張力値と前記現張力値とを比較して、該現張力値
が該異常張力値よりも大きいことを条件として前記線材
に異常な張力が発生していると判定する判定手段と を有することを特徴とする異常張力検出装置。 - 【請求項2】前記基準張力値算出手段は、前記現張力値
算出手段によって現張力値が算出される毎に、それ以前
に算出された複数の現張力値の移動平均を求め、該移動
平均の値を前記基準張力値とするものである特許請求の
範囲第1項に記載の異常張力検出装置。 - 【請求項3】前記異常張力値算出手段は、前記基準張力
値に予め定めれた異常設定定数を掛けて前記異常張力値
を算出するものである特許請求の範囲第1項または第2
項に記載の異常張力検出装置。 - 【請求項4】前記判定手段は、前記現張力値が前記異常
張力値よりも大きい状態が予め定められた一定時間以上
継続した場合に前記線材に異常な張力が発生していると
判定するものである特許請求の範囲第1項乃至第3項の
何れかに記載の異常張力検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23497586A JP2503444B2 (ja) | 1986-10-02 | 1986-10-02 | 異常張力検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23497586A JP2503444B2 (ja) | 1986-10-02 | 1986-10-02 | 異常張力検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6392580A JPS6392580A (ja) | 1988-04-23 |
JP2503444B2 true JP2503444B2 (ja) | 1996-06-05 |
Family
ID=16979182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23497586A Expired - Lifetime JP2503444B2 (ja) | 1986-10-02 | 1986-10-02 | 異常張力検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2503444B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7396158B2 (ja) * | 2020-03-26 | 2023-12-12 | 住友電気工業株式会社 | 光ファイバの製造方法 |
-
1986
- 1986-10-02 JP JP23497586A patent/JP2503444B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6392580A (ja) | 1988-04-23 |
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