JP2005320648A - 粗紡機における粗糸張力の異常検出処理方法 - Google Patents

粗紡機における粗糸張力の異常検出処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粗紡機において長期に亘って粗糸張力を適正な状態で紡出できるようにした粗糸張力異常検出処理方法を提供する。
【解決手段】最初の紡出運転で粗糸張力検出装置21が紡出運転中の粗糸張力を検出し、粗糸張力制御装置22は検出粗糸張力データに基づき粗糸Rの張力制御を行うとともにその巻取りボビン回転数の補正量及び補正タイミングを収集記憶し、以後の紡出運転で粗糸張力制御装置22は収集記憶データに基づく巻取りボビン回転数の補正を行なうとともに粗糸張力検出装置21で粗糸張力データを検出記憶し、この粗糸張力と目標値Xoの偏差が第1の基準値D1を越え、かつ粗糸張力の変化量d2が第2の基準値D2を越えた場合粗紡機を停止して警告を表示し、粗糸張力の変化量d2が第2の基準値以下の場合次の紡出運転時に粗糸張力制御装置22が再度粗糸張力検出装置21の検出粗糸張力データに基づく粗糸張力制御を行なう。
【選択図】 図4

Description

本願発明は、粗糸張力の検出装置及び粗糸張力の制御装置を備えた粗紡機において粗糸張力の異常発生を検出し処理する方法に関するものである。
粗紡機において、粗糸張力を一定に保つために従来から種々の粗糸張力制御方法が提案されているが、その中の一つに特許文献1に開示される方法がある。この粗糸張力制御方法によれば、粗紡機の運転中は常時粗糸張力の検出とそのフィードバックによる粗糸張力制御を行なうという複雑な制御操作を必要とせず、そのために粗紡機運転中における粗糸張力検出錘の異常とか欠錘であったとかの外乱の影響を極力減らすことができる。
即ち、特許文献1に開示された発明は、フロントローラとフライヤトップ間に光電検出器を設け、粗糸巻取りボビンへの粗糸巻き初めから満巻までの紡出粗糸の張力状態を検出しつつ紡出粗糸が目標張力となるようにボビン回転数を制御する。同時にこの検出データに基づくボビン回転数の補正データをボビンレールの昇降切換と対応させて記憶装置に記憶する。そして、以後に紡出する粗糸を巻き取るときには、前記光電検出器からの粗糸張力に基づくことなく、前記記憶データに基づいてボビン回転数を補正する。
特開平4−370229号公報
前記特許文献1に開示された粗糸張力制御方法は、デ−タ取得後の紡出運転では常にデータに基づく一定の制御のみを行なうことになるため、粗紡機周囲の温湿度等の空調変化及びプレッサパドル部の磨耗やフライヤ粗糸通過部の抵抗変化等による機械部品の経時変化などの外乱に影響された粗糸張力異常の発生を検出することができない。この結果、ある紡出条件での粗紡機の全運転期間という長いスパンで見た場合に粗糸張力の適正状態を維持することができなくなり、いずれかの時点で粗糸斑を発生したり、粗糸切断などを引き起こす恐れがある。
前記特許文献1の明細書末尾には、上記制御方法に加え、記憶データに基づく紡出運転中に粗糸位置検出装置で粗糸張力を検出し、この粗糸張力が、予め設定された張力の上、下限を外れたときに異常信号を出力し警報を出すか又は機台を止めるようにしてもよい点が記載されている。
しかし、粗糸張力が異常となる原因として、作業者の操作ミスや機械故障のようなすぐに機台を停止させなければならないようなものと、機械部品の経時変化や工場内の温湿度変化などの比較的緩やかに影響を与えるものとがあるが、特許文献1に記載された技術では、検出した粗糸張力が単純に上、下限を外れたら警報を出すか機台を停止するものであるため、粗糸張力異常の原因が作業者には分らず、作業者は警報又は機台停止後に適切な復旧作業を行うことができない。
本願発明は、上記問題に鑑み、作業者が粗糸張力異常の発生原因に応じた適切な作業を行うことができる粗紡機の粗糸張力異常検出処理方法を提供する。
請求項1に記載の発明は、前記粗糸張力制御装置に第1の基準値及び第2の基準値をそれぞれ設定し、紡出条件設定後の最初の紡出運転では前記粗糸張力検出装置が粗糸の巻き始めから満巻に至る紡出運転中の粗糸張力を検出し、前記粗糸張力制御装置は前記検出された粗糸張力データに基づき粗糸の張力制御を行なうとともに張力制御に使用した巻取りボビン回転数の補正量及び補正タイミングを収集記憶し、以後の紡出運転では前記粗糸張力制御装置が前記収集記憶データに基づく巻取りボビン回転数の補正を行なうとともに前記粗糸張力検出装置を作動させて粗糸張力データを検出記憶し、前記以後の紡出運転中の粗糸張力と目標値との偏差が前記第1の基準値を越え、かつ、粗糸張力の変化割合が前記第2の基準値を越えた場合、粗紡機を停止して警告を表示し、前記以後の紡出運転中の粗糸張力と目標値との偏差が前記第1の基準値を越え、かつ、粗糸張力の変化割合が前記第2の基準値以下である場合、前記粗糸張力制御装置は粗糸張力検出装置によって検出される粗糸張力データに基づく粗糸張力制御を行なうことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、作業者の作業ミスやスライバ異常、機械故障等を原因とする瞬時あるいは突発的に発生した粗糸張力の異常なのか、工場内の温湿度変化等を原因とする長期にわたって徐々に変化している粗糸張力異常なのかを的確に区別し、それぞれの異常に応じた対応を行なうことができる。
逐次変化する粗糸張力の瞬時値の変動を常に監視することなしに、簡易な方法で粗糸張力異常の原因を判断することができる。
請求項2に記載の発明は、前記以後の紡出運転中の粗糸張力と目標値との偏差が前記第1の基準値を越え、かつ、粗糸張力の変化割合が前記第2の基準値以下である場合、次の紡出運転時に前記粗糸張力制御装置は粗糸張力検出装置によって検出される粗糸張力データに基づく粗糸張力制御を行なうとともにその張力制御に使用した巻取りボビン回転数の補正量及び補正タイミングを再度収集記憶し、再収集記憶データに基づいて以後の紡出運転における巻取りボビン回転数の補正を行なうことを特徴とする。
請求項2の発明では、粗糸張力の制御目標値からの偏差が第1の基準値を越え、かつ、粗糸張力の変化割合が第2の基準値以下である場合に、すぐには粗糸張力制御を再開させず、次回の紡出運転時に粗糸張力制御が再開されるので、紡出運転中の急激な粗糸張力変化により粗糸品質に悪影響が与えられることが防止される。
請求項3に記載の発明は、前記以後の紡出運転中における粗糸張力の検出は巻き始めの複数層で行なうことを特徴とする
請求項3の発明では、粗糸張力の変化が他に吸収されにくいので、粗糸張力を正確に把握することができる。
以上のように、本願発明は異常に基づく粗糸張力の変化を要因毎に把握し、その要因に応じて適切な処置を行なうことができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示した粗紡機の構造及び粗糸張力検出装置の構造は、以下の通りである。
即ち、フロントローラ1はインバータ9aを介して回転される主モータMにより図示しないドライビングシャフト及び歯車列を経て駆動される。プレッサ2bを備えたフライヤ2の上部には被動歯車3が固定される。前記主モータMの回転はベルト伝導機構(図示せず)を介して駆動歯車4に伝えられ、前記被動歯車3がフライヤ2とともに回転される。一方、ボビンレール5上に装備されたスピンドル6には被動歯車7が取り付けられている。スピンドル6を回転するために被動歯車7と噛み合う駆動歯車8には前記モータMの回転力とインバータ9bを介して変速駆動される巻取り用モータ10の回転力とが差動歯車機構11により合成されて伝達される。この巻取り用モータ10と差動歯車機構11は粗糸巻層の増加に対応してボビン回転速度を変速する巻取り速度変速装置を構成する。
ボビンレール5にはリフターラック12が固定される。リフターラック12と噛み合う歯車13にはインバータ9cにより変速駆動される昇降用モータ14の回転が切替機構15を介して伝達される。切替機構15は歯車列16、17及び各歯車列に設けられた電磁クラッチ18、19によって構成され、各電磁クラッチ18、19の励消磁により歯車13の回転方向、即ちボビンレール5の昇降動の方向が変更される。また、歯車13にはボビンレール5の移動方向を検知するロータリエンコーダ20が設けられている。
フロントローラ1とフライヤトップ2aとの間には、フロントローラ1からフライヤトップ2aに至る粗糸Rの位置を連続的に検出する非接触式の粗糸張力検出装置としてのセンサー21が3錘にそれぞれ設けられている。センサー21には投光器及びリニアに配列された多数の受光素子からなる光電式検出装置が使用されている。センサー21は受光素子に対する粗糸Rの位置に応じて高さ位置信号を発信することができる。即ち、センサー21の各受光素子は光を受けると電気信号を出力するが、粗糸Rが受光素子へ向かう光を遮断するとその受光素子は電気信号を発信しないので、この受光素子の位置を特定することによって粗糸Rの高さ位置を知ることができる。
なお、前記インバータ9a、9b、9c、エンコーダ20及びセンサー21はそれぞれ後述する制御装置22に電気的に接続されている。また、制御装置22は紡出条件等のデータ入力装置23及びセンサー21から得られた情報及びその加工情報等の各種データを表示できる表示装置24に接続されている。
次に前記粗紡機の駆動系及び粗糸張力を制御する制御部の構成を図2に従い説明する。制御装置22に備えた演算手段及び制御手段としての中央処理装置(以下CPUという)25は、制御プログラムを記憶した読み出し専用メモリ(ROM)からなるプログラムメモリ26、演算処理結果等を一時記憶する読み出し及び書替え可能なメモリ(RAM)からなる記憶手段としての作業用メモリ27及び入力インターフェース28、出力インターフェース29とそれぞれ接続されている。
紡出粗糸重量、繊維種、フライヤ回転数等の紡出条件は入力装置23から入力され、CPU25に送信される。前記ロータリエンコーダ20及び3錘に設けられた各センサー21からの検出信号は入力インターフェース28を介してCPU25に送信される。
電磁クラッチ18、19はCPU25から出力インターフェース29を介して電磁クラッチ励消磁回路30に出力された信号により励消磁が制御され、その結果ボビンレール5の昇降切換が行われる。また、CPU25は出力インターフェース29、主モータ駆動回路31、巻取り用モータ駆動回路32、昇降用モータ駆動回路33及びインバータ9a、9b、9cを介して主モータM、巻取り用モータ10、昇降用モータ14を駆動制御する。
プログラムメモリ26には紡出条件に基づく適正な張力状態におけるフロントローラ1からフライヤトップ2aに至る粗糸Rの高さ位置、即ち目標粗糸位置を演算する演算式あるいは目標粗糸位置を求めるためのデータベースが記憶されている。また、プログラムメモリ26には前記センサー21の各受光素子と粗糸Rの高さ位置との関係を示す演算式が記憶されている。
CPU25は粗紡機の運転中に3錘の各センサー21から送信されてくる信号に基づいて粗糸Rの高さ位置を演算する。また、演算された粗糸Rの高さ位置と設定されている目標高さ位置とを比較し、その差に基づいて巻取りボビンの回転数の補正量を算出する。また、粗糸巻き始めの1層から3層で検出された粗糸Rの高さ位置の平均値がドッフィング回数毎に作業用メモリ27に記憶される。
なお、表示装置24はCPU25と接続し、センサー21によって検出された粗糸張力データやボビン回転数の補正データ等を表示する他、粗糸張力の異常状態を視覚的あるいは聴覚的に警告表示することができる。
上記の制御装置を用いた本願発明による粗糸張力の異常検出処理方法を図3のフローチャート及び図4を用いて説明する。
まず、スライバー替え等により粗紡機の紡出条件が変わると、粗紡機の運転に先立って入力装置23により紡出条件が入力され、CPU25に送信される。CPU25は入力データを基にプログラムメモリ26に記憶されている演算式を用いて目標とする粗糸位置を算出設定し、管理限界値を含めて作業用メモリ27に記憶する。この粗糸位置は前記入力設定された紡出条件に対応する最適粗糸張力の代用特性として設定されるものである。その後運転スイッチ(図示せず)をONすると、CPU25は紡出条件が新規設定されていることを確認し、粗紡機の最初の紡出運転を開始する。
粗紡機の運転中は3錘の各センサー21から粗糸Rの高さ位置信号が継続的に発信され、インターフェイス28を介してCPU25に送信される。CPU25では受信した3錘の高さ位置信号の平均値を用いて粗糸位置を算出し、これを検出時の糸層と対応させて作業用メモリ27に記憶する。
一方、CPU25は前記算出した粗糸位置を前記予め設定した目標粗糸位置と比較する。粗糸位置と目標粗糸位置との間に差がない場合は粗糸張力が正常状態にあると見なし、紡出運転を継続する。粗糸位置と目標粗糸位置との間に差がある場合は、粗糸張力が異常状態に向かっていると見なし、目標値に近づけるためにボビン回転数の補正量を演算する。ここで算出された補正量は所定のタイミングにおいてCPU25から補正信号として出力インターフェイス29を介して巻取り用モータ駆動回路32に指令され、インバータ9bを介して巻取り用モータ10の回転数を変更する。同時にその補正量と補正タイミングは作業用メモリ27に収集記憶される。
粗紡機は上記のように必要に応じてボビン回転数を補正しながら紡出運転を行ない、粗糸Rの位置が目標粗糸位置に一致、即ち粗糸張力を適正状態に維持することができる。粗糸が満巻になると紡出運転は終了され、ドッフィングにより満巻ボビンと空ボビンが交換され、以後粗紡機の紡出運転が再度開始される。
粗紡機の再運転のために運転スイッチがONされると、運転開始前にCPU25は紡出条件が新規に設定されたか否かを確認する。前記ドッフィングは1回目であり、通常は1スライバー収容ケンスで十数回のドッフィングが行なわれ、また同一紡出条件のスライバー収容ケンスを複数ケンス使用して紡出するので、紡出条件の新規設定は無い。
そこで、CPU25では、先に設定されている紡出条件に応じて粗糸位置に関する第1の基準値D1及び第2の基準値D2を設定する。第1の基準値D1は目標粗糸位置X0からの許容偏差を規定するものである。また、第2の基準値D2は、粗糸位置の前回の紡出運転と今回の紡出運転との間の変化量と比較されるもので、粗糸張力の変化割合を判断するための基準値となる。
なお、粗糸巻き始めの1層から3層では粗糸張力の変動が粗糸層に吸収されることがないので、そのときの粗糸張力を最も正確に検出することができるため、本実施形態では、粗糸巻き始めの1層から3層で検出された粗糸位置の平均値が用いられている。
第2の基準値D2は、粗糸位置の平均値の変化割合を判断するためのもので、、例えば、前回と今回との粗糸位置平均値の偏差が第2の基準値D2を上回る場合には、ドッフィング後のボビンへの粗糸巻き付け時におけるプレッサー2bへの粗糸巻き付け回数間違い等の作業者の操作ミスや、スライバ品質異常、機械故障等に起因する粗糸張力異常であると判断することができる。
また、前回と今回との粗糸位置平均値の偏差が第2の基準値D2を下回る場合には、工場内あるいは粗紡機周囲の温湿度等の空調変化が徐々に進行しているような場合やプレッサパドル部の磨耗、フライヤ粗糸通過部の抵抗変化など機械部品が経時変化する場合等の影響による粗糸張力変化であると判断することができる。
上記の設定が完了すると粗紡機は紡出運転を開始する。CPU25は、前記最初の紡出運転時の粗糸張力制御で収集記憶されたボビン回転数の補正量とその補正タイミング等の制御データを作業用メモリ27から順次読み出し、この制御データに基づき補正信号を巻取り用モータ駆動回路32に送信する。巻取り用モータ駆動回路32はインバータ9bを介して巻取り用モータ10の回転数を調整しながら、紡出運転が継続される。
一方、3錘の各センサー21は紡出運転開始後の粗糸巻き始めの1層から3層までの間粗糸Rの高さ位置を検出し、その高さ位置信号を入力インターフェース28を介してCPU25に送信する。CPU25では各センサー21の信号の平均値を演算し、平均高さ位置Xn(nはドッフィング回数、図4参照)を求める。次に平均高さ位置Xnと目標粗糸位置Xoとの偏差|Xo−X(n)|=d1が第1の基準値D1以下であれば正常と判断し、紡出運転が継続される。
図4(a)に示すように、前記平均高さ位置Xnと目標粗糸位置Xoとの偏差d1が第1の基準値D1を越えた場合は、前回(n−1)と今回(n)との粗糸位置の変化量|X(n−1)−X(n)|=d2が第2の基準値D2と比較され、粗糸位置変化量d2が第2の基準値D2を越えた場合には、直ちに粗紡機を停止し、同時にランプ点灯や警報音の発生等の警告信号を表示する。また、表示装置に異常を表示しても良い。作業者は粗紡機の緊急停止と表示により、作業ミスやスライバ異常、機械故障等が発生していると判断し、粗紡機を調査して異常を復旧する。
一方、図4(b)に示すように、粗糸位置変化量d2が第2の基準値D2以下である場合には、粗糸張力が環境変化の影響を受けて緩やかに変化して目標値からの偏差が第1の基準値D1を越えたと判断する。この場合、環境変化に対応した適正な粗糸張力にするため、CPU25はこの紡出運転終了後の次の紡出運転時に前記段落0026以降に記載した方法と同様の粗糸張力検出によるフィードバック方式の粗糸張力制御を行なうよう指令する。また、CPU25はそのときのボビン回転数の補正量及び補正タイミングを再度収集記憶させ、次のドッフィング後の紡出運転時にはこの再収集記憶データによりボビン回転数制御が行われる。
従って、環境の変化に伴ない粗糸張力に異常をもたらしつつある状況を早期に発見し、粗紡機の運転を変化した環境に適合させることができるので、常に適正な粗糸張力状態で紡出運転を続けることができる。
なお、本発明は、前記した第1の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 粗糸張力の変化割合を判断する手段として、粗糸位置の平均値の所定期間における累積値を記憶し、この累積値が基準値を越えた場合に環境変化等の緩やかな粗糸張力変化によって張力異常が発生したと判断してもよい。また、前回の紡出運転中のみとの比較ではなく、複数回遡って粗糸位置変化量を基準値と比較してもよい。具体的には、粗糸位置の目標値からの偏差が第1の基準値を越え、かつ、過去数回の粗糸位置変化量d2が全て第2の基準値D2以下である場合に粗糸張力データに基づく粗糸張力制御を再開させ、数回の内でひとつでも粗糸位置変化量d2が第2の基準値D2を越えている場合には粗紡機を停止させてもよい。この方法によれば、粗糸位置の偏差d1が第1の基準値D1を越えるまでに、作業者の操作ミスなどにより急激に粗糸張力が変動したものの、目標値との比較では第1の基準値を越えていないような状況を経た場合であっても、粗紡機を停止し、作業者に警告することが可能となる。、
○ 前記第1の基準値D1と第2の基準値D2は、第1の実施形態において紡出条件設定後の最初の紡出運転後の紡出運転に入るときに設定するようにしたが、このタイミングに限らず、紡出条件設定時に予め設定しておいても良い。
○ 粗糸張力検出装置としてのセンサー21は、CCDカメラ等のイメージセンサーや
他の光学的なセンサーを利用することができる。
○ 粗糸位置は粗糸巻き始めの1層から3層までの平均値に限定されず、紡出運転中に出力される粗糸位置信号の瞬時値又は任意期間毎(例えば1層毎)の平均値であってもよい。
○ 粗糸張力を検出する方法として、粗糸位置検出に限られず、粗糸の振動数や太さなど他の特性を用いて粗糸張力を検出するようにしてもよい。
○ 粗糸張力データに基づく粗糸張力制御への復帰は次の紡出運転開始時からに限られず、粗糸張力の変化割合が第2の基準値以下である場合にすぐに粗糸張力制御を復帰させるようにしてもよい。また、自動的に復帰させるのではなく、粗糸張力データに基づく粗糸張力制御への復帰が必要である旨を表示し、作業者が手動で粗糸張力データに基づく粗糸張力制御への復帰を行うようにしてもよい。
本願発明を実施する粗紡機の概略図である。 図1に示した粗紡機の制御装置を示す概略図である。 本願発明を示したフローチャートである。 (a)、(b)は検出した粗糸位置を示すグラフである。
符号の説明
フロントローラ 1
フライヤ 2
スピンドル 6
インバータ 9b
巻取り用モータ 10
差動歯車機構 11
センサー 21
制御装置 22
データ入力装置 23
表示装置 24
CPU 25
プログラムメモリ 26
作業用メモリ 27
主モータ駆動回路 31
巻取り用モータ駆動回路 32
粗糸 R
主モータ M

Claims (3)

  1. フロントローラから巻取りボビンに至る粗糸の張力を検出する検出装置及び検出した粗糸張力に基づき粗糸の張力を制御する制御装置を備えた粗紡機において、
    前記粗糸張力制御装置に第1の基準値及び第2の基準値をそれぞれ設定し、
    紡出条件設定後の最初の紡出運転では
    前記粗糸張力検出装置が粗糸の巻き始めから満巻に至る紡出運転中の粗糸張力を検出し、
    前記粗糸張力制御装置は前記検出された粗糸張力データに基づき粗糸の張力制御を行なうとともに張力制御に使用した巻取りボビン回転数の補正量及び補正タイミングを収集記憶し、
    以後の紡出運転では
    前記粗糸張力制御装置が前記収集記憶データに基づく巻取りボビン回転数の補正を行なうとともに前記粗糸張力検出装置を作動させて粗糸張力データを検出記憶し、
    前記以後の紡出運転中の粗糸張力と目標値との偏差が前記第1の基準値を越え、かつ、粗糸張力の変化割合が前記第2の基準値を越えた場合、粗紡機を停止して警告を表示し、
    前記以後の紡出運転中の粗糸張力と制御目標値との偏差が前記第1の基準値を越え、かつ、粗糸張力の変化割合が前記第2の基準値以下であった場合、前記粗糸張力制御装置は粗糸張力検出装置によって検出される粗糸張力データに基づく粗糸張力制御を行なうことを特徴とする粗紡機における粗糸張力の異常検出処理方法。
  2. 前記粗糸張力制御装置は前記以後の紡出運転中の粗糸張力と目標値との偏差が前記第1の基準値を越え、かつ、粗糸張力の変化割合が前記第2の基準値以下である場合、次の紡出運転時に前記粗糸張力制御装置は粗糸張力検出装置によって検出される粗糸張力データに基づく粗糸張力制御を行なうとともにその張力制御に使用した巻取りボビン回転数の補正量及び補正タイミングを再度収集記憶し、再収集記憶データに基づいて以後の紡出運転における巻取りボビン回転数の補正を行なうことを特徴とする請求項1記載の粗紡機における粗糸張力の異常検出処理方法。
  3. 前記以後の紡出運転中における粗糸張力の検出は巻き始めの複数層で行なうことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の粗紡機における粗糸張力の異常検出処理方法。
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