JP7396158B2 - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、光ファイバの製造方法に関する。
一般的な光ファイバの製造(線引き)方法では、光ファイバ用のガラス母材(以下、光ファイバ母材と称する)の先端部分を加熱して軟化し、この軟化した部分に張力をかけて引き伸ばすことにより、細径のガラスファイバとする。次いで、冷却工程、樹脂の被覆工程などを経て、ガラスファイバが被覆に覆われた光ファイバとし、直下ローラやガイドローラによって案内された後、引き取り装置によりそのパスラインの下流側に引き取られてボビン等に巻き取る。
その際、ガラスファイバの張力(線引き張力)をオンラインで直接測定することが好ましいが、特許文献1に示すように、樹脂の被覆後における光ファイバに生ずる張力(被覆後張力)をモニターし、予め測定していた被覆後張力と線引き張力との関係式から線引き張力を求める場合がある。
特開2013-028508号公報
ところで、直下ローラやガイドローラなどの各種ローラは、ベアリングの劣化等によってローラの回転抵抗が変わることがある。直下ローラと引き取り装置との間にあるガイドローラの数が多い場合、各ローラの回転抵抗が積み重なることになるため、劣化等によってローラの回転抵抗が高くなった場合、引き取り装置に入る前の、光ファイバに生ずる張力も高くなる。このため、仮に光ファイバに低強度の部分が存在したときには、直下ローラと引き取り装置との間で断線する確率が高くなる。
断線が引き取り装置の手前側で生じた場合には、再度光ファイバ母材の先端部分を加熱溶融し、この溶融したガラスの塊(落とし種)を落とす(口出しともいう)ことからやり直す必要が生じる場合がある。また、断線が発生した場合に、線引き炉の内部でガラスファイバが詰まると、復旧に大幅な時間が必要になることもある。
引き取り装置の手前での光ファイバの断線を減らすには、直下ローラやガイドローラなど、引き取り装置の手前で使われている各種ローラが劣化しているか否かを測定すればよい。すなわち、複数のガイドローラを経由することによって生じた張力を引き取り装置の手前で測定することが望まれる。しかし、被覆後張力をモニターするローラの後段にもローラがある場合は、被覆後張力の測定結果から、各種ローラが劣化しているか、ひいては断線する確率が高まっているか否かを判断することができない。
本開示は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、複数のガイドローラを有する光ファイバの製造装置において、ガイドローラの劣化を判定することで線引き中における光ファイバの断線を減らすことができる光ファイバの製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る光ファイバの製造方法は、光ファイバ母材を加熱する線引き炉と、線引きされたガラスファイバに樹脂を被覆する被覆装置と、該被覆された光ファイバの走行ラインの方向を変更する直下ローラと、該直下ローラから送られた光ファイバをそれぞれ案内する複数のガイドローラと、該ガイドローラに案内された光ファイバを引き取る引き取り装置と、を順に有した光ファイバの製造装置により光ファイバを製造する方法であって、前記ガイドローラの劣化を検査する工程と、所定径のガラスファイバを線引きする工程と、を有し、前記検査する工程が、前記引き取り装置の直前に位置するガイドローラで張力を測定する工程と、前記測定した張力に基づいて前記ガイドローラの劣化を判定する工程とを含む。
上記によれば、線引き中における光ファイバの断線を減らすことができる。
本開示の一態様に係る光ファイバの製造装置の概略図である。 図1の制御装置の構成図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
本開示に係る光ファイバの製造方法は、(1)光ファイバ母材を加熱する線引き炉と、線引きされたガラスファイバに樹脂を被覆する被覆装置と、該被覆された光ファイバの走行ラインの方向を変更する直下ローラと、該直下ローラから送られた光ファイバをそれぞれ案内する複数のガイドローラと、該ガイドローラに案内された光ファイバを引き取る引き取り装置と、を順に有した光ファイバの製造装置により光ファイバを製造する方法であって、前記ガイドローラの劣化を検査する工程と、所定径のガラスファイバを線引きする工程と、を有し、前記検査する工程が、前記引き取り装置の直前に位置するガイドローラで張力を測定する工程と、前記測定した張力に基づいて前記ガイドローラの劣化を判定する工程とを含む。
引き取り装置の手前で張力を測定することでガイドローラの劣化を検査するので、光ファイバの断線の頻度が高くなる前に、劣化したガイドローラを交換するなどの処理を行うことができる。さらに、ガイドローラの劣化を判定するので、光ファイバの断線の頻度が高くなる前に、劣化したガイドローラを交換するなどの処理を行うことができる。よって、複数のガイドローラを有する光ファイバの製造装置において、線引き中における光ファイバの断線を減らすことができる。
また、最終的な張力を測定することができるので、断線する確率が高まっているか否かも判断できる。
なお、「張力」とは、樹脂の被覆後における光ファイバに生ずる張力(被覆後張力)を意味しており、また、「手前」とは、光ファイバの走行方向を考慮した際の、前方側を意味する。
)本開示の光ファイバの製造方法の一態様では、前記張力を測定する工程は、前記複数のガイドローラのうちの、少なくとも1個のガイドローラ軸に加わる力を測定する工程である。
直下ローラと引き取り装置との間に位置するガイドローラ軸に加わる力を測定し、ガイドローラの劣化を判定するので、上記同様、光ファイバの断線の頻度が高くなる前に、劣化したガイドローラを交換するなどの処理を行うことができる。よって、線引き中における光ファイバの断線を減らすことができる。
)本開示の光ファイバの製造方法の一態様では、前記張力を測定する工程は、少なくとも前記複数のガイドローラのうちの一つのガイドローラの前、または後ろの光ファイバの固有振動を測定することで光ファイバの張力を求める工程である。
レーザ式測定器等で、非接触で光ファイバの固有振動から光ファイバの張力を求めることができるため、測定のためのガイドローラを省略することができる。
)本開示の光ファイバの製造方法の一態様では、前記ガイドローラ軸に加わる力を測定する工程は、前記引き取り装置の直前に位置するガイドローラのガイドローラ軸に加わる力を測定する工程である。
引き取り装置の直前に位置するガイドローラ軸に加わる力を測定すれば、どのガイドローラが劣化していても、劣化の有無を判定できる。また、最終的な張力を測定することができるので、断線する確率が高まっているか否かも判断できる。
)本開示の光ファイバの製造方法の一態様では、前記固有振動を測定する工程は、前記引き取り装置の直前に位置するガイドローラの後ろの光ファイバの固有振動を測定する工程である。
引き取り装置の直前に位置するガイドローラの後ろの光ファイバの固有振動を測定すれば、どのガイドローラが劣化していても、劣化の有無を判定できる。また、最終的な張力を測定することができるので、断線する確率が高まっているか否かも判断できる。
)本開示の光ファイバの製造方法の一態様では、前記直下ローラから前記引き取り装置までの走行ラインの長さが、5m以上である。
光ファイバを被覆する樹脂は、UV硬化炉を出てしばらくの間は温度が高い状態にあるため、その状態で引き取り装置に引き取られると、樹脂が変形したり、ガラスファイバと被覆との間が剥離したりする場合がある。本開示では、直下ローラから引き取り装置までの走行ラインの長さが、5m以上と長く設定されているため、被覆された光ファイバを十分冷却することができる。
)本開示の光ファイバの製造方法の一態様では、前記複数のガイドローラの個数が、20個以下である。
多数のガイドローラを用いてターン数を多くすることで、コンパクトな製造装置を提供できる。また、その個数が20個以下なので、張力が高くなりすぎるのを抑えることができる。
)本開示の光ファイバの製造方法の一態様では、前記線引きする工程中に、前記ガイドローラの劣化を検査する工程を行う。
線引き中であっても、ガイドローラの劣化を測定することで、光ファイバの断線の頻度が高くなる前に、劣化したガイドローラをパスラインから外し、交換するなどの処理を行うことができる。よって、線引き中における光ファイバの断線を減らすことができる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、添付図面を参照しながら、本開示に係る光ファイバの製造方法の具体例について説明する。図1は、本開示の一態様に係る光ファイバの製造装置の概略図である。
図1に示すように、光ファイバ製造装置10は、最上流位置に、光ファイバ母材Gを加熱して軟化させる線引き炉11を備える。
線引き炉11は、内側に光ファイバ母材Gが供給される円筒状の炉心管12と、この炉心管12を取り囲む発熱体13と、炉心管12内に例えばアルゴンガスを供給するガス供給部14とを有している。これにより、炉内雰囲気を、Ar、He、N、若しくはこれらの混合ガス雰囲気に設定する。なお、線引き炉11は、抵抗炉でもよいし、誘導炉でもよい。
光ファイバ母材Gの上部は母材送りユニットFに把持されており、光ファイバ母材Gは母材送りユニットFにより炉心管12内に送られる。光ファイバ母材Gの下端部分が発熱体13によって加熱されて下方に線引きされると、光ファイバG2の構成部材であるガラスファイバG1が形成される。
光ファイバ製造装置10は、線引き炉11の下流側に冷却ユニット15を備える。冷却ユニット15には、例えばヘリウムガスの冷却ガスが供給されており、光ファイバ母材Gから線引きされたガラスファイバG1は、冷却ユニット15で冷却される。
光ファイバ製造装置10は、冷却ユニット15の下流側に外径測定ユニット16を備える。外径測定ユニット16は、例えばレーザ光を用いてガラスファイバG1の外径を測定可能に構成されており、冷却ユニット15で冷却されたガラスファイバG1は、外径測定ユニット16で外径が測定されて下方に送られる。なお、外径測定ユニット16は、ガラスファイバG1の外径を非接触で測定できれば、レーザ光以外の測定方式であってもよい。
光ファイバ製造装置10は、外径測定ユニット16の下流側にUV樹脂塗布装置17a、UV硬化炉17bを備える。なお、UV樹脂塗布装置17a、およびUV硬化炉17bが、本開示の被覆装置に相当する。外径が測定されたガラスファイバG1には、例えば、紫外線硬化型樹脂であるウレタンアクリレート樹脂がUV樹脂塗布装置17aで塗布され、このウレタンアクリレート樹脂はUV硬化炉17bで紫外線が照射されて硬化する。これにより、ガラスファイバG1の周囲に樹脂層を形成した光ファイバG2となる。
光ファイバ製造装置10は、UV硬化炉17bの下流側に、直下ローラ18、および、例えば9個のガイドローラ19a~19iを備える。直下ローラ18は、線引き炉11の直下に配置され、光ファイバG2の走行方向が垂直方向から例えば水平方向へと変更される。
直下ローラ18によって走行方向が変更された光ファイバG2は、ガイドローラ19a~19iにそれぞれ案内され、最下流に位置するガイドローラ19iによって走行方向が水平方向から例えば斜め上方へと変更される。
光ファイバ製造装置10は、ガイドローラ19iの下流側に、さらに、引き取り装置20、ガイドローラ21、ダンサローラ22、および巻き取り装置23を備えている。光ファイバG2は、引き取り装置20のキャプスタンで所定の速度で引き取られ、ダンサローラ22を介して巻き取り装置23のボビンBに巻き取られる。
なお、引き取り装置20が本開示の引き取り装置に相当する。引き取り装置は、ガラスファイバG1の周囲に樹脂層を形成した光ファイバG2を最初に牽引する装置である。
光ファイバG2を被覆する樹脂は、UV硬化炉17bを出てしばらくの間は温度が高い状態にあるため、その状態で引き取り装置20に引き取られると、樹脂が変形する場合がある。これを防ぐためには、光ファイバG2の樹脂層を冷却することが好ましく、直下ローラ18から引き取り装置20までの走行ラインの長さが、5m以上に設定されていることが好ましい。一方、光ファイバ製造装置10をコンパクトにするためには、多数のガイドローラ19a~19iを用いてターン数を増やすことが好ましいが、あまり多くすると、各ガイドローラの回転抵抗が積み重なって、引き取り装置20の手前での張力が高くなってしまう。図1では9個のガイドローラ19a~19iを示しているが、20個以下のガイドローラで構成することが好ましい。また、製造線速における各ガイドローラ19a~19iの1個当たりの回転抵抗は30g以下に設定することが好ましい。
ガイドローラ19a~19iを検査する工程は、例えば、ガラスファイバG1を線引きする工程の前に行う。なお、線引きする工程とは、良品となる光ファイバを巻き取っている状態を示す。検査する工程を実施するために、図1に示すように、例えば引き取り装置20の直前に位置するガイドローラ19iには、ガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わる力を測定する張力測定装置30iが設置されている。このガイドローラ軸に加わる力は、このガイドローラに掛かっている光ファイバの張力を表す。張力測定装置30iは、例えば荷重計(ロードセル)であり、ガイドローラ19iの回転軸に設けられる。張力測定装置30iの検知結果は制御装置40に入力される。なお、張力測定装置30iは、例えばガイドローラ19iの後ろの光ファイバの固有振動を測定することで、光ファイバの張力を求めてもよい。
図2は、図1の制御装置の構成図である。制御装置40は、例えば、入力部41、制御部42から構成される。制御部42は、例えば1個あるいは複数個のCPU(Central Processing Unit)等からなり、例えばROMに格納されている各種のプログラムやデータをRAMにロードし、このロードしたRAM内のプログラムを実行する。これにより、光ファイバ製造装置10の動作を制御できる。
入力部41では、所定の閾値などを予め入力可能である。上述したように仮に20個のガイドローラを設置し、1個当たりの回転抵抗が30gの場合、引き取り装置20手前の張力には、回転抵抗の総和600gが加算される。そこで、入力部41では、所定の閾値を、例えば700gと入力する。
制御部42は、比較部43、判定部44を有する。比較部43は、所定の閾値と、張力測定装置30iで検出された、ガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わっている光ファイバG2の張力とを比較する。判定部44は、検出された光ファイバG2の張力が所定の閾値を超えている場合、測定位置よりも上流側に位置するガイドローラ19a~19iが劣化していると判定する。
ガイドローラ19a~19iが劣化していると判定された場合、制御部42は、例えばランプの点灯やブザーの鳴動により、ガイドローラ19a~19iの交換を作業者に知らせる。作業者は、各ガイドローラ19a~19iをパスラインから一旦外すなどして、各ガイドローラ19a~19iを交換する。各ガイドローラ19a~19i自体の交換に替えて、各ガイドローラ19a~19iを回転自在に支持するための軸受を交換することも可能である。
このように、直下ローラ18と引き取り装置20との間に位置するガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わる力を測定することで、光ファイバG2の断線の頻度が高くなる前に、ガイドローラ19a~19iが劣化しているか否かを判定できる。そして、ガイドローラ19a~19iが劣化していると判定された場合、ガイドローラ19a~19iあるいはガイドローラ19a~19iの軸受を交換するなどしてから、線引きする工程を開始できる。よって、線引き中に発生する光ファイバG2の断線を減らすことができる。
また、引き取り装置20の直前に位置するガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わる力を測定すれば、どのガイドローラが劣化していても、劣化の有無を判定できる。
ところで、上記実施形態では、引き取り装置20の直前に位置するガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わる力を測定する例を挙げて説明した。しかし、本開示はこの例に限定されない。例えば、張力測定装置を、引き取り装置20の直前に位置するガイドローラ19iから数えて1個手前に位置するガイドローラ19hに設置し、このガイドローラ19hのガイドローラ軸に加わる力を測定してもよい。この場合でも、ガイドローラ19a~19hの劣化の有無を判定できる。ただし、最後のガイドローラ19iの劣化の有無は判定できないため、ガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わる力を測定する方が好ましい。
また、複数のガイドローラのうちの、少なくとも2個のガイドローラ軸に加わる力を測定し、その力の差から求められる張力の増分に基づいて、ガイドローラの劣化を判定することも可能である。このようにすることで、当該2個のガイドローラ、およびその間のガイドローラの劣化の有無が判定できる。
勿論、各ガイドローラ軸に加わる力を測定すれば、各ガイドローラの劣化を調べることができるので、さらに好ましいが、設備コスト増やメンテナンスの問題がある。
なお、ガイドローラ軸に加わる力を測定する代わりに、例えばハンディの張力計や、非接触の張力計で、引き取り装置20の手前や、各ガイドローラ前後の張力を測定し、ガイドローラの劣化を判定してもよい。
また、上記実施形態では、ガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わる力を線引きする工程の開始前にモニターしていた(検査する工程)。しかし、ガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わる力を線引き中にオンラインでモニターすることも可能である。線引き中であっても、光ファイバの断線の頻度が高くなる前に劣化したガイドローラをパスラインから外し、交換するなどの処理を行うことができる。よって、線引き中における光ファイバの断線を減らすことができる。
(実施例)
ガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わる力(測定値)を測定し、光ファイバG2の断線頻度との関係を求めた。なお、断線頻度は、光ファイバG2が線引き長1000km当たりで断線する回数と定義した。
その結果、測定値が700gの場合には、断線頻度は2回であった。また、測定値が600gの場合には、断線頻度は1.3回であり、測定値が500gの場合には0.6回であった。さらに、測定値が400gの場合には0.3回、測定値が300gの場合には0.05回であり、測定値が200gの場合には0.02回であった。つまり、ガイドローラ19a~19iのガイドローラ軸に加わる力が500gを超えないようにすれば、光ファイバG2の断線頻度が1回未満になることが分かる。
なお、ガイドローラ19iのガイドローラ軸に加わる力を小さくするには、ガイドローラの個数をできるだけ少なくすることが有効であり、望ましくは、20個以下である。また、ガイドローラ19a~19iのガイドローラ軸に加わる力を小さくするために、流体軸受を用いてもよい。
また、上記実施形態では、ガラス径φ125μmのファイバを用いて測定しているが、φ80μmやφ150μmといったガラス径のファイバにも、本開示は適用可能である。すなわち、光ファイバに掛かる応力は、「線引き張力/ガラスファイバ断面積」で表されるので、径が異なるファイバでは、この応力が同じになるように、断面積比に比例した線引き張力に調整すればよい。つまり、φ125μmの場合に張力を500g以下にするのであれば、φ100μmの場合には、320g以下にすればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10…光ファイバ製造装置、11…線引き炉、12…炉心管、13…発熱体、14…ガス供給部、15…冷却ユニット、16…外径測定ユニット、17a…UV樹脂塗布装置、17b…UV硬化炉、18…直下ローラ、19a~19i…ガイドローラ、20…引き取り装置、21…ガイドローラ、22…ダンサローラ、23…巻き取り装置、30i…張力測定装置、40…制御装置、41…入力部、42…制御部、43…比較部、44…判定部、F…母材送りユニット、G…光ファイバ母材、G1…ガラスファイバ、G2…光ファイバ、B…ボビン。

Claims (8)

  1. 光ファイバ母材を加熱する線引き炉と、線引きされたガラスファイバに樹脂を被覆する被覆装置と、該被覆された光ファイバの走行ラインの方向を変更する直下ローラと、該直下ローラから送られた光ファイバをそれぞれ案内する複数のガイドローラと、該ガイドローラに案内された光ファイバを引き取る引き取り装置と、を順に有した光ファイバの製造装置により光ファイバを製造する方法であって、
    前記ガイドローラの劣化を検査する工程と、所定径のガラスファイバを線引きする工程と、を有し、
    前記検査する工程が、
    前記引き取り装置の直前に位置するガイドローラで張力を測定する工程と、前記測定した張力に基づいて前記ガイドローラの劣化を判定する工程とを含む、光ファイバの製造方法。
  2. 前記張力を測定する工程は、
    前記複数のガイドローラのうちの、少なくとも1個のガイドローラ軸に加わる力を測定する工程である、請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
  3. 前記張力を測定する工程は、
    少なくとも前記複数のガイドローラのうちの一つのガイドローラの前、または後ろの光ファイバの固有振動を測定することで光ファイバの張力を求める工程である、請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
  4. 前記ガイドローラ軸に加わる力を測定する工程は、前記引き取り装置の直前に位置するガイドローラのガイドローラ軸に加わる力を測定する工程である、請求項に記載の光ファイバの製造方法。
  5. 前記固有振動を測定する工程は、前記引き取り装置の直前に位置するガイドローラの後ろの光ファイバの固有振動を測定する工程である、請求項に記載の光ファイバの製造方法。
  6. 前記直下ローラから前記引き取り装置までの走行ラインの長さが、5m以上である、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光ファイバの製造方法。
  7. 前記複数のガイドローラの個数が、20個以下である、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光ファイバの製造方法。
  8. 前記線引きする工程中に、前記ガイドローラの劣化を検査する工程を行う、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光ファイバの製造方法。
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