JP2024024846A - 光ファイバの製造方法及び光ファイバ - Google Patents

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Abstract

【課題】光ファイバの断線を抑制可能な光ファイバの製造方法及び光ファイバを提供する。【解決手段】光ファイバの製造方法は、光ファイバ母材を溶融し、ガラスファイバを線引きする工程と、ガラスファイバの外周に樹脂組成物を塗布する工程と、塗布された樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する光ファイバの製造方法であって、樹脂組成物の外周または樹脂組成物が硬化されてなる被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からのガラスファイバの中心軸の、ガラスファイバの中心軸に垂直な断面における偏心量をガラスファイバの50m以上の長さ範囲にわたって50点以上測定し、樹脂組成物は、偏心量の平均値a及び標準偏差σが、a+3σ≦10μmを満たすように塗布される。【選択図】図3

Description

本開示は、光ファイバの製造方法に関する。
ガラスファイバと、ガラスファイバの外周を覆う樹脂被覆層と、を備える光ファイバが知られている(例えば、特許文献1から3)。特許文献1には、ガラス部の外径の標準偏差を規定することが記載されている。特許文献2には、被覆の偏肉検出方法が記載されている。特許文献3には、光ファイバの偏肉揺れをオンライン測定する方法が記載されている。
特開2018-45028号公報 特開昭60-238737号公報 特開2014-66558号公報
被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からのガラスファイバの偏心量が大きくなると、光ファイバが断線するおそれがある。
本開示は、光ファイバの断線を抑制可能な光ファイバの製造方法及び光ファイバを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る光ファイバの製造方法は、光ファイバ母材を溶融し、ガラスファイバを線引きする工程と、ガラスファイバの外周に樹脂組成物を塗布する工程と、塗布された樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する光ファイバの製造方法であって、樹脂組成物の外周または樹脂組成物が硬化されてなる被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からのガラスファイバの中心軸の、ガラスファイバの中心軸に垂直な断面における偏心量をガラスファイバの50m以上の長さ範囲にわたって50点以上測定し、樹脂組成物は、偏心量の平均値a及び標準偏差σが、a+3σ≦10μmを満たすように塗布される。
本開示の一態様に係る光ファイバは、ガラスファイバと、ガラスファイバの外周を覆う被覆樹脂層と、を備え、被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からのガラスファイバの中心軸の、ガラスファイバの中心軸に垂直な断面における偏心量をガラスファイバの50km以上の長さ範囲にわたって500点以上測定したときに、偏心量の平均値a及び標準偏差σがa+3σ≦10μmを満たす。
本開示によれば、光ファイバの断線を抑制可能な光ファイバの製造方法及び光ファイバを提供することができる。
図1は、実施形態に係る光ファイバの長さ方向に垂直な断面を示す図である。 図2は、ガラスファイバの偏心量の定義を説明するための概略断面図である。 図3は、実施形態に係る光ファイバの製造方法を示すフローチャートである。 図4は、実施形態に係る光ファイバの製造方法に用いられる製造装置の概略構成図である。 図5は、撮像部により観察される観察画像の一例を示す概略図である。 図6は、撮像部により観察される観察画像の一例を示す概略図である。 図7は、実験例1に係るガラスファイバの偏心量波形を示すグラフである。 図8は、実験例1に係るガラスファイバの偏心量のヒストグラム及び累積の折れ線グラフである。 図9は、実験例3に係るガラスファイバの偏心量波形を示すグラフである。 図10は、実験例3に係るガラスファイバの偏心量のヒストグラム及び累積の折れ線グラフである。
[本開示の実施態様の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。(1)本開示の一態様に係る光ファイバの製造方法は、光ファイバ母材を溶融し、ガラスファイバを線引きする工程と、ガラスファイバの外周に樹脂組成物を塗布する工程と、塗布された樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する光ファイバの製造方法であって、樹脂組成物の外周または樹脂組成物が硬化されてなる被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からのガラスファイバの中心軸の、ガラスファイバの中心軸に垂直な断面における偏心量をガラスファイバの50m以上の長さ範囲にわたって50点以上測定し、樹脂組成物は、偏心量の平均値a及び標準偏差σが、a+3σ≦10μmを満たすように塗布される。
上記光ファイバの製造方法では、50m以上の長さ範囲にわたってガラスファイバの偏心量を抑制することができる。
(2)上記(1)において、樹脂組成物は、偏心量のヒストグラムが、階級幅を1μmとしたときに一つ山型を示すように塗布されてもよい。この場合、ガラスファイバの偏心量の揺れ(変動)が抑制される。
(3)上記(1)または(2)において、偏心量は、20ms以下のサンプリング周期で測定されてもよい。この場合、ガラスファイバの偏心量をより確実に抑制することができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、樹脂組成物は、樹脂組成物を塗布する塗布装置の位置または傾きを調整しながら塗布されてもよい。この場合、ガラスファイバの偏心量を調整することができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかにおいて、樹脂組成物は、光ファイバ母材の位置、または、樹脂組成物を硬化させる硬化装置の直下に配置されて光ファイバの走行方向を転換するローラの位置を調整しながら塗布されてもよい。この場合、ガラスファイバの偏心量を調整することができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかにおいて、偏心量の測定は、硬化させる工程の前に行われ、偏心量は、樹脂組成物の外周を基準とした中心軸からのガラスファイバの偏心量として測定されてもよい。この場合であっても、上記長さ範囲にわたってガラスファイバの偏心量を抑制することができる。
(7)上記(1)から(5)のいずれかにおいて、測定する工程は、硬化させる工程の後に行われ、偏心量は、被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からのガラスファイバの偏心量として測定されてもよい。この場合であっても、上記長さ範囲にわたってガラスファイバの偏心量を抑制することができる。
(8)本開示の一態様に係る光ファイバは、ガラスファイバと、ガラスファイバの外周を覆う被覆樹脂層と、を備え、被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からのガラスファイバの中心軸の、ガラスファイバの中心軸に垂直な断面における偏心量をガラスファイバの50km以上の長さ範囲にわたって500点以上測定したときに、偏心量の平均値a及び標準偏差σがa+3σ≦10μmを満たす。
上記光ファイバでは、50km以上の長さ範囲にわたってガラスファイバの偏心量を抑制することができる。
(9)上記(8)において、偏心量のヒストグラムが、階級幅を1μmとしたときに一つ山型を示してもよい。この場合、ガラスファイバの偏心量の揺れ(変動)が抑制される。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の光ファイバの製造方法及び光ファイバの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(光ファイバ)
図1は、実施形態に係る光ファイバの長さ方向(軸方向)に垂直な断面を示す図である。光ファイバ1は、ガラスファイバ10と、ガラスファイバ10の外周に設けられた被覆樹脂層20と、を備える。近年では、光ファイバを細径化して、複数の光ファイバを含む光ケーブルを高密度化することが検討されている。光ファイバ1は、例えば、細径化された光ファイバである。ガラスファイバ10の直径は、例えば、60μm以上125μm以下である。被覆樹脂層20の外径、すなわち、光ファイバ1の直径は、例えば、100μm以上200μm以下である。着色樹脂層を被覆する前の光ファイバ1を「素線」、光ファイバ1に着色樹脂層を被覆して得られる光ファイバを「心線」又は「着色心線」ともいう。
ガラスファイバ10は、コア12及びクラッド14を含む。クラッド14は、コア12を取り囲んでいる。コア12及びクラッド14は、石英ガラス等のガラスを主に含んでいる。例えば、コア12にはゲルマニウムを添加した石英ガラス、又は、純石英ガラスを用いることができる。クラッド14には純石英ガラス、又は、フッ素が添加された石英ガラスを用いることができる。ここで、純石英ガラスとは、不純物を実質的に含まない石英ガラスを示す。
被覆樹脂層20は、プライマリ樹脂層22及びセカンダリ樹脂層24を含む。プライマリ樹脂層22は、クラッド14の外周面に接しており、クラッド14の全体を被覆している。セカンダリ樹脂層24は、プライマリ樹脂層22の外周面に接しており、プライマリ樹脂層22の全体を被覆している。セカンダリ樹脂層24は、被覆樹脂層20の最外層を構成している。
プライマリ樹脂層22及びセカンダリ樹脂層24は、紫外線硬化型の樹脂組成物の硬化物からなる。この樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、モノマー及び光重合開始剤を含む。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味する。モノマーとしては、重合性基を1つ有する単官能モノマー、重合性基を2つ以上有する多官能モノマーを用いることができる。モノマーは、2ガラス種以上を混合して用いてもよい。光重合開始剤としては、公知のラジカル光重合開始剤の中から適宜選択して使用することができる。樹脂組成物は、シランカップリング剤、光酸発生剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤等を更に含んでもよい。
図2は、ガラスファイバの偏心量の定義を説明するための概略断面図である。図2に示されるように、ガラスファイバ10の偏心量dは、被覆樹脂層20の外周を基準とした中心軸RCからガラスファイバ10の中心軸GCまでの距離(径方向のずれ量、径方向の変位量)として定義される。中心軸GCは、被覆樹脂層20の内周を基準とした中心軸でもある。なお、被覆樹脂層20の硬化前であれば、中心軸RCは、被覆樹脂層20となる樹脂組成物の外周を基準として設定される。つまり、偏心量dは、被覆樹脂層20のとなる樹脂組成物の外周を基準とした中心軸RCからガラスファイバ10の中心軸GCまでの距離(径方向のずれ量、径方向の変位量)として定義されてもよい。
光ファイバ1では、偏心量dをガラスファイバ10の50km以上の長さ範囲にわたって500点以上測定したときに、測定された偏心量dの平均値a及び標準偏差σがa+3σ≦10μmを満たしている。測定間隔は、例えば、100m以下であり、50m以下がより好ましく、1m以下が更に好ましい。このように、光ファイバ1では、偏心量dが抑制されているので、断線を抑制することがきる。特に光ファイバ1が細径化されている場合、被覆樹脂層20が薄いため、ガラスファイバ10の位置が少しずれただけで偏心量dが悪化し易い。光ファイバ1では、偏心量dが抑制されているので、光ファイバ1の断線が抑制される。
偏心量dは、例えば、後述の測定工程S5で行われる測定方法により線引き中にオンラインで測定されてもよいし、他の公知の方法によりオフラインで測定されてもよい。光ファイバ1では、測定された偏心量のヒストグラムが、階級幅を1μmとしたときに一つ山型を示している。ヒストグラムの形状については、後述する。
(光ファイバの製造方法)
図3は、実施形態に係る光ファイバの製造方法を示すフローチャートである。図3に示されるように、光ファイバの製造方法は、線引き工程S1と、冷却工程S2と、塗布工程S3と、硬化工程S4と、測定工程S5と、巻き取り工程S6と、を含む。工程S1から工程S6は、光ファイバ1の長さ方向のある一点に着目した場合の順番で示されている。つまり、光ファイバ1の長さ方向のある一点は、工程S1から工程S6を順に経て製造される。なお、測定工程S5は、塗布工程S3と巻き取り工程S6との間で行われればよく、硬化工程S4の前に行われてもよい。
図4は、実施形態に係る光ファイバの製造方法に用いられる製造装置の概略構成図である。図4に示されるように、製造装置30は、光ファイバ母材2から光ファイバ1を製造する装置である。製造装置30は、加熱炉31、冷却装置32、ダイス33、紫外線照射装置34、測定部35、ガイドローラ36,37、キャプスタン38、スクリーニング装置39、ダンサローラ40、巻き取りボビン41、及び、制御部42を備える。
以下、図3及び図4を参照しながら、光ファイバ1の製造方法の各工程について説明する。
線引き工程S1は、加熱炉31により光ファイバ母材2を溶融し、ガラスファイバ10を線引きする工程である。加熱炉31は、内側に光ファイバ母材2が供給される円筒状の炉心管31aと、この炉心管31aを囲む発熱体31bとを有する。加熱炉31は、光ファイバ母材2の下端部を加熱により溶融させる。線引速度は、例えば、40m/s程度である。
冷却工程S2は、光ファイバ母材2の下端部から線引きされたガラスファイバ10を冷却装置32により冷却する工程である。冷却装置32は、加熱炉31の下流側に配置されている。
塗布工程S3は、ダイス33を用い、ガラスファイバ10の外周に被覆樹脂層20となる紫外線硬化型の樹脂組成物を塗布する工程である。ダイス33は、冷却装置32の下流側に配置されている。ダイス33は、樹脂組成物を塗布する塗布装置である。本実施形態では、プライマリ樹脂層22となる樹脂組成物、及び、セカンダリ樹脂層24となる樹脂組成物が順にガラスファイバ10の外周面に塗布される。
硬化工程S4は、樹脂組成物を紫外線照射装置34により硬化させる工程である。紫外線照射装置34は、ダイス33の下流側に配置され、樹脂組成物に紫外線を照射する。樹脂組成物は、紫外線の照射により硬化し、被覆樹脂層20を形成する。これにより、ガラスファイバ10及び被覆樹脂層20を備える光ファイバ1が得られる。
測定工程S5は、測定部35を用い、ガラスファイバ10の偏心量d(図2参照)をガラスファイバ10の50m以上の長さ範囲にわたって50点以上測定する工程である。測定工程S5は、線引き中にオンラインで行われる。測定長は、1000m以上がより好ましい。データ数は、1000点以上がより好ましい。偏心量dは、例えば、20ms以下のサンプリング周期で測定される。この場合、1秒間に50回測定が行われるので、線引速度が40m/sであれば、測定間隔は1m以下である。
測定部35は、紫外線照射装置34の下流側に配置されている。測定工程S5は、硬化工程S4の後に行われるが、硬化工程S4の前に行われてもよい。この場合、測定部35は紫外線照射装置34の上流側に配置される。また、この場合、中心軸RCは、硬化される前の樹脂組成物の外周を基準として設定される。測定部35による測定方法の詳細は、後述する。
巻き取り工程S6は、ガイドローラ36,37、キャプスタン38、スクリーニング装置39、及び、ダンサローラ40を介して、光ファイバ1を巻き取りボビン41により巻き取る工程である。ガイドローラ36,37、キャプスタン38、スクリーニング装置39、ダンサローラ40、及び、巻き取りボビン41は、紫外線照射装置34の下流側にこの順で配置されている。
ガイドローラ36は、紫外線照射装置34の鉛直方向の直下に配置されたローラである。ガイドローラ36は、光ファイバ1に当接し、光ファイバ1の走行方向を鉛直方向から鉛直方向とは異なる方向に転換する。ダンサローラ40は、ガイドローラ37とキャプスタン38との間に配置されていてもよい。
(測定方法)
測定部35は、偏心の画像認識装置として構成され、例えば、第1光源と、第1撮像部と、第2光源と、第2撮像部と、を有している。第1光源は、測定対象の光ファイバ1の径方向の全体に光を照射するように配置されている。第1光源の光は、被覆樹脂層20を透過する波長を含んでいる。第1撮像部は、測定対象の光ファイバ1を挟んで第1光源と対向するように配置され、光ファイバ1を透過した光の画像を取得するよう構成されている。第2光源および第2撮像部は、第1光源および第1撮像部の対向方向と直交するよう配置される点を除いて、これらと同様に構成されている。
このような構成により、光ファイバ1の中心軸に対して垂直で、且つ、互いに直交する2軸の方向において、光ファイバ1を透過した光に基づいて、被覆樹脂層20の外周の位置と被覆樹脂層20の内周の位置(ガラスファイバ10の外周の位置)を求め、それらの中心間の距離であるガラスファイバ10の偏心量dを測定することができる。つまり、光ファイバ1を非破壊としつつ、偏心量dを測定することができる。
図5及び図6は、撮像部により観察される観察画像の一例を示す概略図である。図中の左右方向は、光ファイバ1の径方向に対応し、上下方向は光ファイバ1の長さ方向に対応する。第1光源から照射された光の一部は、被覆樹脂層20を透過した後、ガラスファイバ10の外周面で全反射される。この全反射された光に起因し、観察画像には、ガラスファイバ10の外周の位置(被覆樹脂層20の内周の位置)に対応する暗部(影)が形成される。偏心が生じていない場合、図5に示されるように、観察画像の中心C(被覆樹脂層20の外周の中心)から暗部までの距離が左右均等となる。偏心が生じている場合、図6に示されるように、中心Cから暗部までの距離が左右不均等となる。偏心量dが大きいほど、左右不均等の度合いが増す。
測定部35は、制御部42と通信可能に接続されている。測定工程S3で得られた測定結果は、制御部42に送信される。制御部42は、測定結果についての解析を行う。具体的には、制御部42は、偏心量dの平均値a及び標準偏差σを計算すると共に、偏心量dのヒストグラムを階級幅1μmで作成する。
制御部42は、解析結果に基づき、例えば、ダイス33、加熱炉31、又は、ガイドローラ36に対してフィードバック制御を行う。具体的には、制御部42は、偏心量dの平均値a及び標準偏差σが、a+3σ≦10μmを満たすように、ダイス33の位置または傾きを調整したり、光ファイバ母材2の位置を調整したり、ガイドローラ36の位置を調整したりする。つまり、塗布工程S3は、a+3σ≦10μmが満たされるように、ダイス33の位置または傾きを調整する工程を含み得る。線引き工程S1は、a+3σ≦10μmが満たされるように、光ファイバ母材2の位置を調整する工程を含み得る。巻き取り工程S6は、a+3σ≦10μmが満たされるように、ガイドローラ36の位置を調整する工程を含み得る。光ファイバ1の製造方法では、このような偏心調整を行いながら、偏心量dの平均値a及び標準偏差σがa+3σ≦10μmを満たすように樹脂組成物が塗布される。
更に制御部42は、偏心量dのヒストグラムが、階級幅を1μmとしたときに一つ山型を示すように、ダイス33の位置または傾きを調整したり、光ファイバ母材2の位置を調整したり、ガイドローラ36の位置を調整したりする。つまり、塗布工程S3は、偏心量dのヒストグラムが一つ山型を示すように、ダイス33の位置または傾きを調整する工程を含み得る。線引き工程S1は、偏心量dのヒストグラムが一つ山型を示すように、光ファイバ母材2の位置を調整する工程を含み得る。巻き取り工程S6は、偏心量dのヒストグラムが一つ山型を示すように、光ファイバ母材2の位置を調整する工程を含み得る。光ファイバ1の製造方法では、このような偏心調整を行いながら、偏心量dのヒストグラムが、階級幅を1μmとしたときに一つ山型を示すように、樹脂組成物が塗布される。
制御部42は、線引き中に測定される偏心量dを常に監視し続け、設定された閾値を超えた場合は、例えばアラームを出す。これにより、作業者が製造装置30の再調整や不良部の廃棄を行うことができる。作業者が偏心量dの測定結果を見ながら、偏心量dの状態を把握し、良品の条件(a+3σ≦10μm、かつ、ヒストグラムが一つ山型)に入るように上記偏心調整を行ってもよい。
制御部42は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などのメモリと、タッチパネル、マウス、キーボード、ディスプレイなどの入出力装置と、ネットワークカードなどの通信装置とを含むコンピュータシステムとして構成されてもよい。制御部42は、メモリに記憶されているコンピュータプログラムに基づくプロセッサの制御のもとで各ハードウェアを動作させることにより、制御部42の機能を実現する。
従来、一定の線引速度で製造された光ファイバだけを取り出す、いわゆる光ファイバの良品取りの開始前と終了後に製造された光ファイバから数点の断面構造を測定し、偏心量の検査を行う場合があった。しかし、偏心量は光ファイバの長さ方向において変化しているので、良品取りの途中で生じる偏心不良を見逃してしまう可能性がある。光ファイバの製造では、例えば、3000kmから4000kmの長さの光ファイバが、まとめて1ロットとして線引きされる。例えば、良品取りの両端で偏心量の検査に合格しているロットでも、その後の着色樹脂層の塗布工程で10kmから150kmに分割されることにより、偏心量の検査で不合格となることがある。不合格となった場合、合格となるまで光ファイバを廃却するので、不良廃却率の悪化及び検査時間の増加が問題となる。現状、上記の不良廃却率は1%程度である。
本実施形態に係る光ファイバ1の製造方法では、線引き中にだんだん偏心量dが悪くなるのを抑制するために、オンラインで偏心量dを測定及び監視し、測定結果に基づくフィードバック制御を行う。これにより、光ファイバ1の全長にわたって偏心量dが抑制される。この結果、不良廃却率を低減することができる。
(実験例)
以下、実験例について説明する。製造条件(線引き条件)を変えて、実施例1から7に係る光ファイバを製造した。ガラスファイバの直径は125μm、光ファイバの直径は200μmとした。各実験例に係る光ファイバについて、オフラインで1000mにわたり1000点以上で偏心量の測定を実施した。
表1は、各実験例に係る光ファイバの緒元をまとめた表である。表1には、偏心量dの平均値a、3σ、a+3σ、1ロットの不良廃却率、及び、偏心量dのヒストグラムが階級幅を1μmとしたときに示す山の数が示されている。
Figure 2024024846000002
図7は、実験例1に係るガラスファイバの偏心量波形を示すグラフである。図7の横軸は、線引長を示す。線引長は、ガラスファイバの軸方向の位置に対応する。縦軸は、ガラスファイバの偏心量を示す。図8は、実験例1に係るガラスファイバの偏心量のヒストグラム及び累積の折れ線グラフである。図8の横軸は、偏心量dの階級値を示す。左の縦軸は、頻度を示す。右の縦軸は、累積を示す。実験例1に係る光ファイバでは、図8に示されるように、ヒストグラムが一つ山型であり、表1に示されるように、a+3σの値が10μm以下を維持して線引きすることで不良廃却率は0%となる。
図9は、実験例3に係るガラスファイバの偏心量波形を示すグラフである。図10は、実験例3に係るガラスファイバの偏心量のヒストグラム及び累積の折れ線グラフである。実験例3に係る光ファイバでは、図9に示されるように、ヒストグラムが二つ山型であり、表1に示されるように、a+3σの値が10μmを超えている。実験例3に係る光ファイバの不良廃却率は、80%を超えている。
実験例6に係る光ファイバでは、ロットの不良廃却率が1.1%である。よって、良品取りの両端のみで偏心量を検査するような従来の抜き取り検査では、不良部を検出することが非常に難しい。実験例7に係る光ファイバでも、ロットの不良廃却率が9.10%と低く、良好部が9割を超えている。よって、抜き取り検査で不良部を検出することは困難である。本実施形態に係る光ファイバ1の製造方法であれば、線引き中にオンラインでガラスファイバ10の偏心量dを測定するので、不良部を容易に検出することができる。更に、偏心量dの測定結果に基づき、偏心量dを調整することができる。
実験例2,3,5に係る光ファイバのように、ヒストグラムが2つ山型になる場合、偏心量の揺れ(変動)が起きているため、不良廃却率が高い傾向となる。
実験例1と同じ条件で製造した実験例8に係る光ファイバについて、ガラスファイバの3000m以上の長さ範囲にわたって4000点で偏心量を測定した。実験例8に係る光ファイバにおいても実験例1に係る光ファイバと同様に、ヒストグラムは一つ山型であり、不良廃却率は0%であることが確認できた。光ファイバの長さが長くなるほど、不良部分の廃却に手間がかかるので、不良廃却率の低減による効果が大きい。
以上、実施形態及び変形例について説明してきたが、本開示は必ずしも上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。上記実施形態及び変形例は、適宜組み合わせられてもよい。
1…光ファイバ
2…光ファイバ母材
10…ガラスファイバ
12…コア
14…クラッド
20…被覆樹脂層
22…プライマリ樹脂層
24…セカンダリ樹脂層
30…製造装置
31…加熱炉
31a…炉心管
31b…発熱体
32…冷却装置
33…ダイス
34…紫外線照射装置
35…測定部
36…ガイドローラ
37…ガイドローラ
38…キャプスタン
39…スクリーニング装置
40…ダンサローラ
41…巻き取りボビン
42…制御部
a…平均値
C…中心
d…偏心量
GC…中心軸
RC…中心軸

Claims (9)

  1. 光ファイバ母材を溶融し、ガラスファイバを線引きする工程と、
    前記ガラスファイバの外周に樹脂組成物を塗布する工程と、
    塗布された前記樹脂組成物を硬化させる工程と、を有する光ファイバの製造方法であって、
    前記樹脂組成物の外周または前記樹脂組成物が硬化されてなる被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からの前記ガラスファイバの中心軸の、前記ガラスファイバの中心軸に垂直な断面における偏心量を前記ガラスファイバの50m以上の長さ範囲にわたって50点以上測定し、
    前記樹脂組成物は、前記偏心量の平均値a及び標準偏差σが、a+3σ≦10μmを満たすように塗布される、
    光ファイバの製造方法。
  2. 前記樹脂組成物は、前記偏心量のヒストグラムが、階級幅を1μmとしたときに一つ山型を示すように塗布される、
    請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
  3. 前記偏心量は、20ms以下のサンプリング周期で測定される、
    請求項1または請求項2に記載の光ファイバの製造方法。
  4. 前記樹脂組成物は、前記樹脂組成物を塗布する塗布装置の位置または傾きを調整しながら塗布される、
    請求項1または請求項2に記載の光ファイバの製造方法。
  5. 前記樹脂組成物は、前記光ファイバ母材の位置、または、前記樹脂組成物を硬化させる硬化装置の直下に配置されて光ファイバの走行方向を転換するローラの位置を調整しながら塗布される、
    請求項1または請求項2に記載の光ファイバの製造方法。
  6. 前記偏心量の測定は、前記硬化させる工程の前に行われ、前記偏心量は、前記樹脂組成物の外周を基準とした中心軸からの前記ガラスファイバの偏心量として測定される、
    請求項1または請求項2に記載の光ファイバの製造方法。
  7. 前記測定する工程は、前記硬化させる工程の後に行われ、前記偏心量は、前記被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からの前記ガラスファイバの偏心量として測定される、
    請求項1または請求項2に記載の光ファイバの製造方法。
  8. ガラスファイバと、
    前記ガラスファイバの外周を覆う被覆樹脂層と、を備え、
    前記被覆樹脂層の外周を基準とした中心軸からの前記ガラスファイバの中心軸の、前記ガラスファイバの中心軸に垂直な断面における偏心量を前記ガラスファイバの50km以上の長さ範囲にわたって500点以上測定したときに、前記偏心量の平均値a及び標準偏差σがa+3σ≦10μmを満たす、
    光ファイバ。
  9. 前記偏心量のヒストグラムが、階級幅を1μmとしたときに一つ山型を示す、
    請求項8に記載の光ファイバ。
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