JP5217620B2 - ロール診断方法 - Google Patents

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    • B22D11/16Controlling or regulating processes or operations
    • B22D11/20Controlling or regulating processes or operations for removing cast stock

Description

本発明は、連続鋳造機におけるロールの交換時期を事前に知るためのロール診断方法に関するものである。
連続鋳造機においては、鋳片通路に沿ってロール対が複数並べられ、鋳片はこのロール対にガイドされて鋳片通路を通過する。このロール対の間隔に異常が発生すると、鋳片の中心偏析や内部割れなどの鋳片品質の低下をもたらす原因となるので、このロール対の間隔を適正に維持することは極めて重要である。そのため従来から各ロール対ごとの間隔が測定されている(特許文献1、2)。
ロール間隔に影響を及ぼす因子としては、ロールのベアリング異常、ロール磨耗、ロール曲がり等があるが、とりわけロールのベアリング異常は、ロールの間隔に大きい影響を与えるので、特許文献2に記載の技術では、1のロールについて複数箇所で測定するようにし、1回の測定によって得られた複数個所での測定データを用いて、ロールベアリングの破損の有無を検出するようにしている。
特開平10−274502号公報 特開2006−231350号公報
測定したロール間隔の値が許容値を超えていた場合、当該ロール対のロールを点検し、ロールベアリング等に異常があれば、その時点でロールを交換することが行なわれるが、ロール間隔の値が許容値以下であっても、連続鋳造中にロールベアリング等に異常が発生し、その結果、製造された鋳片に現れた疵の存在によって、はじめてロール間隔に異常があり、ロールベアリング等が支障をきたしていることが判明することがある。この場合、不良の鋳片を大量に製造してしまうという問題がある。そのため、ロールのベアリングの寿命を推定して、ロールの交換時期を予測する事が望まれている。
かかる点に照らせば、特許文献1は、ロール対の間隔を測定する装置のみを開示しており、ロールのベアリングの寿命を推定して、ロールの交換時期を予測する点については、何ら開示するところはない。また特許文献2については、1回の測定によって得られた複数個所での測定データを用いて判断しており、ロールベアリングの破損有無を検出する精度は高まったものの、事前に破損の時期を予測するまでには至らなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、主としてロールベアリングに起因するロールの破損時期を事前に予測するようにして、前記問題の解決を図ることを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、連続鋳造機の鋳片通路を挟んで対向配置されているロールを、ロール間隔測定装置を用いて診断する方法であって、
前記ロール間隔測定装置は、対向するロール間のギャップを測定するセンサ装置を備え、
前記センサ装置は、対向する各ロール側に付勢されてロールに接触するセンサヘッドと、センサヘッドに取り付けられた検知ロッドを介してセンサヘッドの変位量を検出する変位計とを有し、
前記鋳片通路を通過させるダミーバーに、対向するロールの両端近傍のロール間隔を測定するように前記ロール間隔測定装置を取り付け、当該ロール間隔測定装置によって、対向配置されているロールの間隔を、時間を隔てて複数回測定し、
測定した結果と基準値との差分の時系列傾向を調べ、
前記時系列傾向に基づいて、前記差分が、予め定めた所定値以上となる時期を予測し、当該時期をロールの破損時期と判断することを特徴としている。
前記センサヘッドは、円筒形のセンサハウジングに収納され、
前記センサヘッドは、筒状の本体部と、当該本体部の端部に円錐状に連設されて頂上部がロール側に凸に湾曲した形状を持ったヘッド部とを有し、
前記センサヘッドのヘッド部下端と前記センサヘッドの本体部上端との間には、環状の段部が形成され
前記ヘッド部の下端部がセンサハウジングに入り込んだ際に、前記段部によって、底面形態が平面視で環帯状であり、垂直断面が台形である受容部が、ヘッド部下方外周とセンサハウジング内周との間に形成されるようにしてもよい。
発明者らによれば、ロールを支持しているロールベアリングは、次第に磨耗劣化し、それに伴ってロール間隔が基準値から漸次離れていき、しかも測定値と基準値との差分は時系列に伴って概ね比例傾向にあり、そしてある時点から急激に当該差分が大きくなって破損することがわかった。本発明はかかる知見に基づいてなされたものであり、本発明においては、まずロール間隔測定装置によって、対向配置されているロール対の間隔を、時間を隔てて複数回測定し、ロール対ごとのロール間隔を、時系列に収集するようにした。そして測定した結果と基準値との差分の時系列傾向を調べ、前記時系列傾向に基づいて、前記差分が、予め定めた所定値以上となる時期を予測し、当該時期をロールの破損時期と判断するようにしたので、ロールベアリングが破損する前に、ロールの交換時を知ることができる。
予め定めた所定値は、たとえばベアリングが実際に破損したときの当該ベアリングを有するロール対の間隔を調べておき、このときの間隔値と基準値との差分を採用してもよい。またこの場合、続鋳造機の鋳片通路を挟んで対向配置されているロール対は、複数あり、設置場所によって負荷が異なっているので、劣化進行度合いや破損時のロール間隔値も異なっている。したがって各ロール対ごとにそのような所定値を定めておくことが好ましい。
前記差分が、前記所定値未満の所定の値以上になった際には、警告を報知するようにしてもよい。ここでいう警告の報知とは、たとえば視覚を通じて知らせるランプの点灯や適宜の表示、聴覚を通じて知らせるブザーの発鳴等が挙げられる。これによって、たとえばロールを支持しているベアリングが破損する前に当該ベアリングを交換することができる。
またロール間隔測定装置を搭載している前記ダミーバーは、ロールの傾きを測定するロールアライメントセンサをさらに備え、ロールごとにロールの傾きを測定するようにしてもよい。これによってロールの傾きも同時に検出することができる。ここでいうロールの傾きとは、複数並んで配列されているロールの面が織り成す鋳片通路の傾きをいい、具体的には所定の鋳片通路を形成するための各ロールの所定位置からのズレ量(ミスアライメント量)で表される。
この場合も、測定した結果が、予め定めた所定の警告値以上になった際には、警告を報知するようにしてもよい。
またロール間隔測定装置を搭載している前記ダミーバーが、ロールの回転、不回転を検出するロール不転センサを備え、各ロールごとにロールの回転、不回転を検出するようにしてもよい。これによって回転、不回転も同時に検出することができる。この場合も、ロールの不回転を検出した際には、警告を報知するようにしてもよい。
本発明によれば、主としてロールベアリングに起因するロールの破損時期を事前に予測することができ、破損する前にロールの交換を実施することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は実施の形態にかかるロール診断方法を実施するロール間隔測定装置が搭載されたダミーバー1を模式的に示している。ダミーバー1は、多数のリンク材1aとシャフト1bとを有しており、図示しないタンディッシュから鋳型2を通じて鋳造される溶鋼3を先導して、複数のロール4、5で形成される鋳片通路内を移動していく。
図2はロール間隔測定装置が搭載されたダミーバー1の底面を示しており、本実施の形態においては、ダミーバー1におけるセンサリンク6の幅方向両端、及び中央にそれぞれ設けられたセンサユニット7a、7b、7cに各々ロール間隔測定装置Sが設けられている。さらに両端のセンサユニット7a、7bには、ロールの傾きを測定するロールアライメントセンサQ、ロールの回転、不回転を検出するロール不転センサRが設けられている。
各センサユニット7a、7b、7cに設けられているロール間隔測定装置Sは、すべて同一構成であるので、たとえばセンサユニット7aに設けられているロール間隔測定装置Sの詳細を図3に基づいて説明すると、このロール間隔測定装置Sは、上面と底面に対向してロール4、5間のギャップを測定するためのセンサ装置10、20を有している。上面側のセンサ装置10は可動面側のロール4の変位を測定するためのものであり、底面側に設けられたセンサ装置20は固定面側のロール5の変位を測定するためのものであり、これら双方のセンサ装置10、20によって測定された変位量の測定結果によって、ロール4、5間のギャップが測定される。
センサ装置10は、ロール4と接触するセンサヘッド11と、たとえばセンサユニット7aの本体と連結部材30とに固定され、センサヘッド11を収納する円筒形のセンサハウジング12とを有している。
センサヘッド11は、筒状の本体部11aと、本体部11aの端部に円錐状に連設され、頂上部がロール4側に対して凸に湾曲した形状を持ったヘッド部11bとを有している。センサヘッド11内部の係止部11cと連結部30との間には、スプリング13が配置され、センサヘッド11は、センサハウジング12から上方、すなわちロール4側へと付勢されている。なおセンサヘッド11の下端にはフランジ部11dが形成されており、センサハウジング12の係止部12aと係止して、センサヘッド11はセンサハウジング12からは離脱しない。またセンサヘッド11内の中心部には、検知ロッド14が設けられ、検知信号は変位計15へと出力されるようになっている。
そしてセンサヘッド11におけるヘッド部11b下端と本体部11a上端との間には、図4にも示したように、環状の段部11eが設けられている。本実施の形態では、段部11eの幅dは、図5に示したように、0.5mmに設定されている。
ロール5側の変位量を測定するセンサ装置20もセンサ装置10とほぼ同様な構成を有しており、ロール5と接触するセンサヘッド21と、センサユニット7aの本体と連結部材30とに固定され、センサヘッド21を収納する円筒形のセンサハウジング22とを有し、センサヘッド21は、筒状の本体部21aと、頂上部がロール5側に対して凸に湾曲した形状を持ったヘッド部21bとを有している。またセンサヘッド21内部の係止部21cと連結部30との間には、スプリング23が配置され、センサヘッド21は、センサハウジング22から下方、すなわちロール5側へと付勢されている。またセンサヘッド21内の中心部には、検知ロッド24が設けられ、検知信号は変位計25へと出力されるようになっている。
以上の構成を有するロール間隔測定装置Sによれば、ロール間隔測定装置Sが搭載されたダミーバー1が、溶鋼3を先導して、複数のロール4、5で形成される鋳片通路内を移動していくと、センサ装置10のセンサヘッド11と、センサ装置20のセンサヘッド21が各々逐次ロール4、5と接触し、ロール4、5間のギャップを測定していく。
そしてセンサ装置10についていえば、図6に示したように、ロール4と接触したセンサヘッド11は、スプリング13による付勢に抗して、下方へ押し下げられ、センサハウジング12内に収納されるが、このとき図7にも示したように、センサヘッド11のヘッド部11bの下端部がセンサハウジング12内に入り込んだ際に、ヘッド部11b下方外周とセンサハウジング12内周との間には、段部11eの存在によって、底面形態が平面視で環帯状であり、垂直断面が台形である受容部Aが形成されている。
したがって、ダミーバー1が鋳片通路内を移動中に冷却材やスケールなどの異物xが発生して、センサヘッド11のヘッド部11bとセンサハウジング12内周との間に侵入した場合、当該異物xは受容部Aに受容される。受容部Aの形状は、従来のような先端が尖ったテーパー状ではなく、前記したように垂直断面が台形であるので、異物xは、受容部Aの底面、すなわち段部11eで受容される。したがって、ダミーバー1の進行に伴ってセンサヘッド11がロール4との接触が終わり、スプリング13によってセンサヘッド11が元の位置に復帰する場合、異物xは、段部11eによってそのままセンサハウジング12外へと押し出される。したがって、従来のような異物xの噛み込み現象が発生することはなく、円滑にセンサヘッド11が元の位置に復帰する。それゆえ、長期間にわたって安定してローラ間隔の測定を精度よく行うことが可能である。またセンサヘッド11のセンサハウジング12からの突出長さ自体は従来と変わらないので、センサヘッド11の安全性はそのまま確保されている。
なお連続鋳造機のロールに付着している異物は概ね0.5mm未満であるため、前記実施の形態では、受容部Aの底面を構成する段部11eの幅dは0.5mmとしたが、好ましくは0.5mm〜2mm、例えば1mm程度が望ましい。
次にロールアライメントセンサQについて図8に基づいて説明すると、このロールアライメントセンサQはセンサユニット7a、7bの下面から、付勢されて突出する接触子41を有しており、この接触子41が、固定面側の隣り合うロール5、5に対して各々接触し、ロール5、5の傾き、すなわち鋳片通路の下面側の傾きをロール5、5形成するため各ロール5、5の所定位置からのズレ量を検出するようになっている。
ロール不転センサRは、図9に示したように、ロール不転センサR内に、ロール4と接触して回転するローラー接触体51と、ロール5と接触して回転するローラー接触体52を有しており、ロール4、5が回転している場合には、ローラー接触体51、52は当該回転方向と逆方向に回転するが、ロール4、5が不転状態にあるときは逆転し、そのときの回転角度(回転率)を検出することで、ロール4、5の回転、不回転を検出する機能を有している。
これらロール間隔測定装置S、ロールアライメントセンサQ、ロール不転センサRが検出した信号は、図2に示したように、センサリンク6近傍のリンク材1aに搭載された信号処理ユニット8へと出力される。
ダミーバー1に搭載した信号処理ユニット8からの信号は、図10に示したように、中央操作室のホストコンピュータ61へと出力され、HUB62を介して、中央操作室のサーバー63へと送られ、サーバー63においてそのデータが保存される。そして1回の測定結果、すなわちダミーバー1が鋳片通路を通過するたびに得られた各ロールごとの測定結果が、各ロールごとに処理して蓄積される。
さらにまたサーバー63は、データ解析に必要なソフトウェアがインストールされ、ロール間隔については、測定した結果と基準値との差分の時系列傾向が演算される。そして当該時系列傾向に基づいて、前記差分が、予め定めた所定値以上となる時期を予測する。また測定の結果,基準値との差分が前記所定値未満の所定の警告値以上になった際には、アラーム信号が出力されるようになっている。ロールアライメントセンサQからの信号については,各ロールごとの出力信号に基づくミスアライメント量が,所定値以上になった際に、アラーム信号が出力されるようになっている。ロール不転センサRからの信号についても,各ロールごとの出力信号に基づく回転率が,所定値以上になった際に、アラーム信号が出力されるようになっている。
なおサーバー63に対しては,ルータ64を介して,監視クライアント端末65,66が接続可能であり,中央操作室以外でも必要に応じて,実施の形態にかかるロール診断方法を実施することが可能である。
本実施の形態にかかるロール診断方法を実施するための主要な装置,システム構成は以上の通りであり,次にロール診断方法の一例について説明する。
図11は,ダミーバー1に搭載したロール間隔測定装置Sからの1回のロール間隔測定値を,各ロール対ごとに示したものであり、第1番ロールの測定値を0として各ロール間隔測定値を表示したものである。これによれば,連続鋳造機に設置されているロール対によって,ロール間隔にばらつきがあることが判る。しかしながらこのデータでは、ロールの経時劣化傾向は判らない。そこでたとえば特定のロール対、たとえば第49番のロール対に着目し、第49番のロール対について、時間を隔てて複数回測定し、基準値との差分を算出した結果を図12のグラフに示す。
図のグラフ中、横軸はオンラインチャージ数、縦軸は測定値と基準値との差を示している。なおオンラインチャージ数は、取鍋からタンディッシュに溶鋼を投入する回数であるので、ダミーバー1が鋳片通路を通過する際の測定回数とは直接関係がなく、実際の測定時点を示すグラフ中のプロット数が、測定回数を示している。またグラフ中、黒丸のプロットは、ロールにおける一端側(具体的には固定側のベアリング側)のロール間隔を示し、黒三角のプロットは、ロールにおける他端側(具体的には自由側のベアリング側)のロール間隔を示し、これらはセンサリンク6の両側に設けられたセンサユニット7a、7bに搭載されたロール間隔測定装置Sからのデータに基づいている。すなわち、図12のグラフは、ロール対の両端近傍のロール間隔の基準値からの差分を各々プロットしたものである。
図12のグラフによれば、自由側のベアリング側のロール間隔と基準値との差分は、ほぼ0.6mmで推移しているが、固定側のベアリング側の基準値との差分は、チャージ数の増加に比例して増加し、ほぼ36500チャージのところで1.0mmに達し、以後急激に増加していることが判る。そして後日検証した結果、このロールにおいては基準値との差分が1.0mm以上になると、ベアリングが破損していることが確認できた。
したがって、時間を隔ててロール間隔を複数回測定し、基準値との差分を算出して、測定した結果と基準値との差分の時系列傾向を調べることにより、差分が1.0mm以上になる積算チャージ数を予測することができ、それによって当該積算チャージ数の時期をベアリング破損時期と予測することができる。それゆえ当該積算チャージ数の時期が到来する前に、ベアリングを交換することが可能になる。
また本実施の形態では、サーバ63において、測定した結果と基準値との差分が、所定値未満の所定の警告値以上になった際には、アラーム信号が出力されるようになっているので、たとえば前記差分が0.9mmになった時点で、アラーム信号を出力することが可能である。これによって近い将来にベアリングが破損するロールを知ることができ、事前に当該ロールの交換を実施することが可能である。
また本実施の形態では、ダミーバー1に、ロールの傾きを測定するロールアライメントセンサQが搭載されている。したがって、ロールの傾きについても、サーバー63や監視クライアント端末65、66で監視することができる。
図13は、第29番〜第34番のロールについての、ロールの傾きについての測定データのグラフを示している。これによれば、第31番のロールに関して、所定値の位置から許容値を超えるミスアライメント(位置ズレ)していることが判る。そしてサーバ63においては、所定の警告値以上になった際には、アラーム信号が出力されるようになっているので、たとえば前記位置ズレ量が所定の警告値以上になった時点で、そのことを知ることができ、事前に当該ロールの交換、保守を実施することが可能である。また位置ズレが所定の警告値以上になったロールが特定されるので、従来のように設備を停止して、作業員が全てのロールについて手作業によって確認することと比べて、はるかに該当ロールの発見、対処に要する時間を短縮することができる。したがって、生産性を向上させる事が可能である。
さらに本実施の形態では、ダミーバー1に、ロールの回転、不回転を検出するロール不転センサRが搭載されているので、ロール4、5が連続鋳造の際に回転しているかどうかについても、サーバー63や監視クライアント端末65、66において監視することができる。
図14は、ある特定のロールについて、キャストごと(すなわちダミーバー1が溶鋼を先導して連続鋳造機の鋳片通路を通過する回数ごと)に、ロール不転センサRからの信号を回転率で表示したものである。
これによれば、6キャスト目の時点で、回転率が80%に達しており、以後ロールを支持しているセグメントを交換するまで、70%〜80%の間で推移している。そして10キャスト目が終了した後、セグメントを交換して該当ロールを交換した後の11キャスト目では、回転率は約15%に低下している。なお本実施の形態では、回転率20%を超えるとロール不回転と判定するように設定した。
実際に検証したところ、6キャスト目の連続鋳造によって製造された鋳片には鋳片カキ疵を確認することができ、11キャスト目以降の連続鋳造によって製造された鋳片には鋳片カキ疵を確認することができなかった。
また本実施の形態では、各ロールごとに回転、不回転の検出データがサーバー63へと出力され、各ロールごとの出力信号値が,所定値以上になった際に、アラーム信号が出力されるようになっているので、たとえば回転率20%を所定値と設定しておくことで、不回転が発生したロールを直ちに知る事ができる。したがって、従来のように、製造された鋳片に鋳片カキ疵が発見されてから、設備を停止して、作業員が全てのロールについて手作業によってロールの回転、不回転をチェックしていたことに比べると、はるかに不回転ロールの発見が容易かつ短時間で行なえ、設備の停止時間を短縮することが可能であり、生産性を向上させる事ができる。
本発明は、連続鋳造装置のロールの診断にとって有用である。
実施の形態にかかる診断方法を実施するためのロール間隔測定装置を装備したダミーバーが連続鋳造機の鋳片通路を通過する際の様子を示す側面図である。 実施の形態にかかる診断方法を実施するためのロール間隔測定装置を装備したダミーバーの底面図である。 実施の形態にかかる診断方法を実施するためのロール間隔測定装置の縦断面図である。 図3のロール間隔測定装置におけるセンサヘッドとセンサハウジングの要部拡大断面図である。 図3のロール間隔測定装置におけるセンサヘッドの平面図である。 ロールと接触しているときの図3のロール間隔測定装置の縦断面図である。 図3のロール間隔測定装置において異物が受容部に受容された様子を模式的に示した断面図である。 ロールアライメントセンサの概要を模式的に示した説明図である。 ロール不転センサの概要を模式的に示した説明図である。 本実施の形態を実施するためのシステム系の概要を模式的に示した説明図である。 1回のロール間隔測定値を,各ロール対ごとに示したグラフである。 第49番のロール対についての、チャージ数の増加に伴うロール間隔の基準値との差分を示すグラフである。 第29番〜第34番のロールについての、ロールの傾きについての測定データのグラフである。 特定のロールについて、キャストごとのロール不転センサからの信号を回転率で表示したグラフである。
符号の説明
1 ダミーバー
1a リンク材
1b シャフト
2 鋳型
3 溶鋼
4 ロール
5 ロール
6 センサリンク
7a、7b、7c センサユニット
8 信号処理ユニット
10 センサ装置
11 センサヘッド
11a 本体部
11b ヘッド部
11c 係止部
11d フランジ部
11e 段部
12 センサハウジング
12a 係止部
12b 段部
13 スプリング
14 検知ロッド
15 変位計
20 センサ装置
21 センサヘッド
21a 本体部
21b ヘッド部
11c 係止部
22 センサハウジング
23 スプリング
24 検知ロッド
25 変位計
30 連結部材
51 ローラー接触体
52 ローラー接触体
61 ホストコンピュータ
62 HUB
63 サーバー
64 ルータ64
65、66 監視クライアント端末
A 受容部
D 搬送方向
Q ロールアライメントセンサ
R ロール不転センサ
S ロール間隔測定装置
d 幅
x 異物

Claims (7)

  1. 連続鋳造機の鋳片通路を挟んで対向配置されているロールを、ロール間隔測定装置を用いて診断する方法であって、
    前記ロール間隔測定装置は、対向するロール間のギャップを測定するセンサ装置を備え、
    前記センサ装置は、対向する各ロール側に付勢されてロールに接触するセンサヘッドと、センサヘッドに取り付けられた検知ロッドを介してセンサヘッドの変位量を検出する変位計とを有し、
    前記鋳片通路を通過させるダミーバーに、対向するロールの両端近傍のロール間隔を測定するように前記ロール間隔測定装置を取り付け、当該ロール間隔測定装置によって、対向配置されているロールの間隔を、時間を隔てて複数回測定し、
    測定した結果と基準値との差分の時系列傾向を調べ、
    前記時系列傾向に基づいて、前記差分が、予め定めた所定値以上となる時期を予測し、当該時期をロールの破損時期と判断することを特徴とする、ロール診断方法。
  2. 前記センサヘッドは、円筒形のセンサハウジングに収納され、
    前記センサヘッドは、筒状の本体部と、当該本体部の端部に円錐状に連設されて頂上部がロール側に凸に湾曲した形状を持ったヘッド部とを有し、
    前記センサヘッドのヘッド部下端と前記センサヘッドの本体部上端との間には、環状の段部が形成され、
    前記ヘッド部の下端部がセンサハウジングに入り込んだ際に、前記段部によって、底面形態が平面視で環帯状であり、垂直断面が台形である受容部が、ヘッド部下方外周とセンサハウジング内周との間に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のロール診断方法。
  3. 前記差分が、前記所定値未満の所定の警告値以上になった際には、警告を報知することを特徴とする、請求項1または2に記載のロール診断方法。
  4. 前記ダミーバーは、ロールの傾きを測定するロールアライメントセンサを備え、各ロールごとにロールの傾きを測定することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のロール診断方法。
  5. 測定した結果が、予め定めた所定の警告値以上になった際には、警告を報知することを特徴とする、請求項に記載のロール診断方法。
  6. 前記ダミーバーは、ロールの不回転を検出するロール不転センサを備え、各ロールごとにロールの回転、不回転を検出することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のロール診断方法。
  7. ロールの不回転を検出した際には、警告を報知することを特徴とする、請求項に記載のロール診断方法。
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