JP2503428B2 - 順送りプレス加工のピッチ補正方法 - Google Patents

順送りプレス加工のピッチ補正方法

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JP2503428B2 JP61185360A JP18536086A JP2503428B2 JP 2503428 B2 JP2503428 B2 JP 2503428B2 JP 61185360 A JP61185360 A JP 61185360A JP 18536086 A JP18536086 A JP 18536086A JP 2503428 B2 JP2503428 B2 JP 2503428B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 開示技術は、連続して送られてくる鋼板の素材に対し
て連続的に深絞り加工等のプレス加工を行う技術の分野
に属する。
而して、この発明は両側縁の送りさんを介して一連に
されている鋼板等の素材に対しパイロット孔加工を行っ
た後に所定ピッチでアワーグラスを打ち抜き加工し、そ
の後、所定の深絞り等のプレス加工を連続して行う順送
りプレス加工におけるプレス加工工程での送りさんの引
張りによるピッチの縮みを正規のピッチに補正する方法
に関する発明であり、特に、アワーグラスの打ち抜き加
工の後、プレス加工の前において、送りさんに対しパッ
ド等で押圧固定すると共にポンチ等でプレス加工を行う
等して送りさんに所定長の実質伸びを付与するようにし
た順送りプレス加工のピッチ補正方法に係る発明であ
る。
〈従来の技術〉 周知の如く、金属工業製品、就中、機械部品には深絞
り等のプレス加工が多種多様にあり、一般には同一のプ
レス加工品を連続的に多量に生産する方式がとられ、製
品のコストダウンを図ると共に良質の製品の安定した供
給を行うようにされている。
このうち、順送りプレス加工は送りさんを介して一連
にされている鋼板等の素材に対し連続プレス加工を行う
ことが出来るために広く採用されており、かかる順送り
プレス加工は、例えば、「プレス技術」第22巻第13号の
第52、53頁等に示されている如く、周公知の慣用技術と
されている。
この場合、各段の絞り加工等のプレス加工を精度良く
安定して行うために素材の両側に設けられている送りさ
んは極めて重要な機能を果していることになる。
而して、順送りプレス加工のプレス順送工程では素材
のプレス加工としての絞りや入込みに際して素材に引張
りが働き、該素材の送りピッチが縮少してしまうことが
知られており、これに対処するプレス加工の素材に対す
る送りピッチを補正する技術が開発され、大別してダブ
ルランススリット方式とアワーグラス方式とがある。
〈発明が解決しようとする課題〉 而して、前者のダブルランススリット方式においては
第2図に示す様に、素材1を図上、中間部位に示す絞り
5の各プレス加工工程に順送りするにあたり、パイロッ
ト孔2、2…を穿設すると共に、幅Wのダブルランスス
リット3を送りさん4に形成した後に絞り5のプレス加
工を行うようにし、当該絞り5のプレス加工において、
素材1の送りさん4に作用する引張りによる縮みを防止
して所定ピッチの順送りを行うようにすると共に、素材
1の入込みをスムーズにし、絞りが設計通りに行われる
ようにしている。
さりながら、かかるダブルランススリット方式では幅
Wのダブルランススリット3が形成されているために、
プレス加工の絞り5部分と送りさん4との間に幅広のブ
リッジが形成されることになり、コイルから繰り出され
てくる素材1の幅がそれだけ大きくならざるを得ず、送
りピッチも大となるために、結果的に歩留りが低下し、
コストアップにつながるという不利点があった。
又、逆にダブルランススリット3のブリッジの大きさ
が充分でないと絞り5のプレス加工時に製品のたおれや
絞り切れが生じ、それによって連続稼動が不可能となる
欠点があった。
又、後者のアワーグラス方式は第3図に示す様に、素
材1を順送りして図上中央部に示し絞り5の各プレス加
工工程において、グラス形状のアワーグラス6、6…を
所定ピッチで穿設し、それらの間にプレス加工工程にて
絞り5を行うようにし、送りさん4における伸びを利用
してプレス加工工程での引張りによる縮みを補正し、設
計通りの順送りピッチを得るようにしてはいる。
而して、かかるアワーグラス方式では上述ダブルラン
ススリット方式に比し、送りピッチを大きくせず、歩留
りが良いという利点はあるものの、送りさん4において
絞り5のプレス加工時に素材1の入込みが悪くなるとい
う欠点があり、場合によっては、ブリッジ切れを起こし
兼ねないという不具合があった。
そのため、当該アワーグラス6の利点が削減されて段
付き深絞り加工等が出来難いという難点があった。
又、曲げ工程と抜き工程の加工高さの違いがあるプレ
ス加工等では送りさん4の縮みが大きく、補正が出来な
いという不具合もあった。
そして、例えば、特公昭59−51398号公報(特開昭56
−102399号公報)発明に示されているように、一種のア
ワーグラス方式を用いてその歩留りの良さ等を用いた技
術も開発されているが、送りさんに於けるネットワーク
形成のスリット付与やナイフ状のブロック等を用いるた
めにダブルランススリット方式のコストダウンにつなが
るメリットを生じさせるようには出来るものの、スリッ
ト形成が複雑で、又、ブロック等を付与することによる
コストアップがこれを相殺し、かえって構造が複雑にな
りブリッジが切れを生じ兼ねないという不都合さがあっ
た。
〈発明の目的〉 この発明の目的は上述従来技術に基づく連続深絞り加
工等が行えるアワーグラス方式による順送りプレス加工
の問題点を解決すべき技術的課題とし、素材に対するア
ワーグラス穿設後のプレス加工工程の前段の工程のゆと
りにおいて送りさんに見かけ上はピッチの変化がなく、
実質的な伸びを付与して後段のプレス加工工程における
縮みピッチを補正して設定通りの順送りピッチにするこ
とが出来るようにして機械製造産業における加工技術利
用分野に益する優れた順送りプレス加工のピッチ補正方
法を提供せんとするものである。
〈課題を解決するための手段〉 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とするこの
発明の構成は前述課題を解決するために、 送りさんを介して一連にされている素材に所定間隔で
アワーグラスを打ち抜き加工した後プレス加工する順送
りプレス加工の送りさんのピッチを補正する方法であっ
て、上記アワーグラスの打ち抜き加工の後でプレス加工
の前にて送りさんに対し送り方向に沿って所定長さの伸
びを付与するように技術的手段を講じたものである。
〈作用〉 而して、コイルから連続して供給される素材に対し所
定ピッチでアワーグラスを穿設して該素材を送りさんを
介して一連にし、該アワーグラス形成後、プレス加工工
程に先立って素材の長さ、即ち、送りさんの形式長さは
何ら変えることなく該素材をパッド等により固定し、上
型に設けられたポンチ等によりプレス加工を行い、見か
け上のピッチに変化はなく、実質的には送りさんに所定
長さの送り方向の伸びを付与し、次段の絞り等のプレス
加工工程において絞り等のプレス加工を行うに際し素材
の入込みをスムーズにし、又、該プレス加工による引張
りを介しての送りさんの縮みは上記伸び加工により相殺
されて設計通りの順送りピッチにすることが出来るよう
にして形成効率や生産性の向上を図ることが出来るよう
にしたものである。
〈実施例〉 次に、この発明の実施例を第1、4図に従って説明す
れば以下の通りである。尚、第2、3図と同一態様部分
は同一符号を用いて説明するものとする。
第1図に示す実施例において、図示する態様の順送り
プレス加工はアワーグラス方式のものであり、歩留の良
い順送りプレス加工による絞り5のプレス加工を行う態
様であり、図示しないコイルから順送りされる鋼板の素
材1は第3図に示す在来態様同様にグラス状の所定サイ
ズのアワーグラス6、6…を所定ピッチで穿設され、素
材の両側縁部には所定幅の送りさん4、4が形成されて
一連で順送りされるようにされ、絞り5のプレス加工の
前段階の予備曲げ工程において、当該第1図の下に示す
様に該素材1をして下型7に対し上型からのパッド8に
より該素材1を固定し、各送りさん4に対し該上型から
加工するポンチ9により見かけの送りピッチは何ら変化
させず、送りさん4に対し曲げ加工による実質上の伸び
加工を付与し、次段の絞り5のプレス加工における縮み
代分を予め補正しておくようにする。
そして、素材1に対する下型7、パッド8による固定
を解いて、順送りする素材1は次段のプレス加工工程に
おいて深絞り5をプレス加工され、順に複段の該深絞り
5…を順次与えられて在来態様同様に孔抜きやバーリン
グ、トリミング工程等を経て製品の切り離しによる取出
しを行うようにされる。
したがって、深絞り5のプレス加工工程においても、
前段における送りさん4に対する伸び付与が該深絞り5
のプレス加工における縮みを吸収し、設定通りのプレス
加工工程での順送りピッチを保証することが出来る。
尚、予備曲げ工程における送りさん4に対する伸び付
与のプレス加工長さについては予め理論、及び、実験に
よる該深絞り5のプレス加工工程での縮み代を吸収する
に足る長さにしてポンチ9の形状等を決めておく。
又、深絞り5のプレス加工工程においては、素材1に
対する入込みが良いために、設計通りの成形が行われ、
又、送りさん4の剛性が充分であるために、ブリッジ切
れ等は起こらず、安定した稼動が維持される。
又、第4図に示す実施例は、素材1の順送り工程で外
型穴抜き工程と曲げ工程との高さの差によりYで示す素
材1′の突っ張りにより送りさん4′のピッチに縮みが
生じようとするが、穴抜き工程後、曲げ工程に先だって
上述同様に素材1′に対し下型とパッドにより素材1′
を固定し、X′に示す送りさん4′の部分に見かけ上の
ピッチは変わらず、実質的に予め伸び加工を付与してお
くことにより、上述実施例同様に順送りピッチの補正を
することが出来るようにした態様である。
したがって、当該実施例においても、曲げ工程におけ
るブリッジ切れ等は生ぜず、設計通りの加工が行うこと
が出来るものである。
尚、この発明の実施態様は上述各実施例に限るもので
ないことは勿論であり、例えば、送りさんに対する伸び
加工については凹凸加工のみならず、パルス状や波型形
状等の種々な成形形状加工をする等種々の態様が採用可
能である。
〈発明の効果〉 以上、この発明によれば、基本的にコイルから繰り出
されてくるストリップ状の鋼板等の素材をその両側の送
りさんを介して一連にしてアワーグラスを打ち抜きし、
その後、絞り加工等のプレス加工を行う順送りプレス加
工において、深絞り等のプレス加工等を行う際に、送り
さんに引張りが作用して順送りピッチに縮みが生じて
も、アワーグラスの打ち抜き加工後であってプレス加工
の前段にて素材を固定し、ポンチ等により送りさんに伸
びを付与することにより、見かけのピッチは変わらず、
予め実質所定長の伸びを付与しておくことでプレス加工
における縮みが吸収され、設計通りのピッチで深絞り等
のプレス加工が行え、しかも、素材の入込みもスムーズ
に図られてブリッジ切れ等が起こらず稼動が安定し、製
品精度が向上し、しかも、アワーグラス方式の順送りプ
レス加工特有の歩留りの良さを維持し、コストダウンも
図ることが出来るという優れた効果が奏される。
そして、製品精度も良好に維持され、更に、製品歩留
りも良く、又、単に深絞り等のプレス加工ばかりでな
く、順送りプレス加工による曲げ加工や抜き加工等にも
適用することが出来、併せて曲げ加工と打抜き加工の加
工高さの相異があるようなプレス加工においても、ピッ
チ補正が行え、ブリッジ切れ等が生ぜず、設計通りの順
送りプレス加工が行えるという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の1実施例の模式図、第2、3図は従
来技術に基づく順送りプレス加工の模式図、第4図は別
の実施例の模式図である。 4、4′…送りさん、1…素材、6…アワーグラス、5
…プレス加工

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送りさんを介して一連にされている素材に
    所定間隔でアワーグラスを打ち抜き加工した後プレス加
    工する順送りプレス加工の送りさんのピッチを補正する
    方法において、上記アワーグラスの打ち抜き加工の後で
    プレス加工の前にて送りさんに対し送り方向に沿って所
    定長さの伸びを付与するようにすることを特徴とする順
    送りプレス加工のピッチ補正方法。
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JPS5082443A (ja) * 1973-11-26 1975-07-03
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