JP2503031Y2 - 立体映像再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、立体映像再生装置に係り、特に、映像信号
再生装置と共に使用され、ポータブル性に富んだ立体映
像再生装置に関する。

〔従来の技術〕

立体映像を得る方式には、従来、種々のものがある
が、その中でも両眼視差方式と呼ばれる立体映像方式が
一番立体感をもつとされ、実用化されている。

この両眼視差方式のうち、右眼用映像信号と左眼用演
算信号をフィールド毎に切換えて再生紙、時分割シャッ
タ眼鏡を用いて左眼用，右眼用映像を見るシステムが発
売されている。しかし本システムでは、映像を見る場所
や姿勢に影響される事や、左眼，右眼用映像間のクロス
トークの問題や、フリッカが目立ち易いため、これらを
解決する方法として、例えば、特開昭63-280216号公報
に記載のように、左眼，右眼に対応した表示部を設け画
像メモリを用いて対応する手法がある。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記従来技術では、フリッカの低減のため、一フィー
ルド分の画像メモリを二組使用するので、双方の妨害に
対する対策を必要とする事や、コストアップを免れない
という問題があった。

本考案の目的は、簡易な方法により、フリッカの低減
を図り、さらに、小型で廉価な立体映像再生装置を提供
することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上記目的を達成するため、フィールド毎に
左右する左眼用，右眼用の混在した映像信号に対し、26
2水平走査期間遅延回路を設け、フィールド毎に、混在
映像信号と遅延回路出力を切換えることにより、右眼用
映像信号と左眼用映像信号を別々に切り分け、1/30秒毎
に存在する信号を倍の情報量として提供できるようにし
た。

〔作用〕

水平走査期間遅延信号は、フィールド毎にそれぞれ左
眼用，右眼用映像信号のメモリとして動作する。これに
より、原信号と、遅延信号を切換える切換え回路出力
は、それぞれ、左眼用映像信号、及び、右眼用映像信号
を出力することができる。又、水平走査期間遅延信号
は、カラーバースト周期の整数倍遅延信号となるので、
原信号と遅延信号をフィールド毎に切換えても、カラー
バースト信号が連続性をもつので、色同期のはずれの問
題は発生しない。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を第１図により説明する。

第１図において、１は左右眼用混在映像信号入力部
で、ビデオディスクプレーヤや、時期記録再生装置等の
映像信号再生装置からの出力を入力する。２は、262H水
平走査期間遅延回路で、入力映像信号１を遅延させる。
遅延回路２は、例えば、フィールドメモリを使用して、
262H水平走査期間メモリに蓄える方法がある。

４は、フィールド判別回路で、入力映像信号１のフィ
ールドを判別する。この回路は、例えば、入力映像信号
１の水平，垂直同期分離を行い、垂直同期信号出力時に
略50％デューテイサイクルの水平同期信号の極性を見る
ことにより判別可能である。

3a,3bは、切換スイッチで、遅延回路２の出力と映像
信号入力１を入力として、フィールド判別回路４の出力
により、いづれかの入力を出力するものである。3aと3b
は、共に相違する入力を選択する様にしたものであり、
アナログSWで構成できる。スイッチ3aの出力が左眼用映
像出力信号５となり、スイッチ3bの出力が右眼用映像出
力信号６となる。

第２図は、各信号を説明したものであり、（Ａ）は
左，右眼用混在映像信号であり、L,Rは、左眼用，右眼
用信号の意味である。又、丸内数字は、フィールドに付
加した番号である。

（Ｂ）は、262水平走査期間遅延信号であり、入力信
号（Ａ）を遅延させたものである。

（Ｃ）は、左眼用映像出力信号であり、（Ａ）（Ｂ）
の信号をSWで切り換えて、実線のように選択した出力で
ある。（Ｄ）は、右眼用映像出力信号であり、破線のよ
うに選択した出力を示す。

（Ｃ），（Ｄ）を見ると判る様に、一方は、左眼用，
他方は右眼用の映像信号を出力しており、入力信号１で
他方の眼用映像信号時には、前のフィールドを再度出力
して補っており、入力信号１に対し、各眼に着目する
と、二倍の情報量となる。

又、262H水平走査期間は、 262×455/2×（カラーバースト周期）となるので、カ
ラーバースト周期の整数倍だから入力信号（Ａ）と遅延
信号（Ｂ）をフィールド毎に切換えても、カラーバース
ト信号が連続性をもつ。

このように本実施例によれば、262H水平走査期間遅延
回路とスイッチ回路により、それぞれ左眼用，右眼用映
像信号を、弁別し、しかも、他方の眼用映像信号時に
は、一フィールド前の信号を出力する事ができるので、
左眼用，右眼用映像出力信号を表示部に表示することに
より、フリッカを低減することができる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、262H水平走査期間遅延回路を左眼，
右眼用それぞれのメモリとして代用できるので、廉価な
構成とすることができる。又、メモリの制御用信号も簡
易な信号で行うことができるので、映像信号への妨害等
の問題も生じない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例によるブロック図、第２図は
本考案の信号説明図を示す。 １……左右眼用混在映像信号入力部 ２……262水平走査期間遅延回路 3a,3b……切換えスイッチ ４……フィールド判別回路

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】左眼と右眼それぞれに対応する２つの表示
   部を有し、フィールド毎に交互に、左眼用映像信号と、
   右眼用映像信号とを切換えた信号を入力とする両眼視差
   式の立体映像再生装置において、 NTSC方式コンポジットビデオ入力映像信号に対しカラー
   バースト周期の整数倍となる262水平走査期間遅延回路
   （２）と、前記フィールド毎に入力映像信号と遅延回路
   出力信号とを切換えて出力する切換え手段（3a,3b）
   と、一方の表示部に前記入力映像信号を表示する時には
   他方の表示部に前記遅延回路出力信号を表示させるよう
   前記切換え手段を制御するフィールド判別回路（４）
   と、を備えた構成を特徴とする立体映像再生装置。