JPH07307961A - 立体表示方法及び装置 - Google Patents

立体表示方法及び装置

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JPH07307961A
JPH07307961A JP6100286A JP10028694A JPH07307961A JP H07307961 A JPH07307961 A JP H07307961A JP 6100286 A JP6100286 A JP 6100286A JP 10028694 A JP10028694 A JP 10028694A JP H07307961 A JPH07307961 A JP H07307961A
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JP
Japan
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stereoscopic
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image
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Application number
JP6100286A
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English (en)
Inventor
Takashi Yoshimi
隆 吉見
Hiroshi Otsubo
博 大坪
Masanori Nakaigawa
正紀 中井川
Ryuichiro Yoshimura
隆一郎 吉村
Manabu Okamoto
学 岡本
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Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
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Publication date
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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常の映像ソフトで簡便に立体表示効果が楽
しめる立体表示方法及び装置を提供する。 【構成】 左目用画像データと右目用画像データとをフ
ィールド毎に交互に切り替えて生成した立体画像データ
を生成し、この立体画像データに同期させて、左右の目
にフィールド毎に交互に画像を表示して立体表示を行う
立体表示方法において、移動する動画像成分(a→b→
c)を含む原画像データを遅延させる。そして、遅延の
ない原画像データPC と遅延させた原画像データPA
をフィールド毎に交互に切り替えて生成した立体画像デ
ータを表示する。そして、フィールド毎に左右の目にこ
の立体画像を表示すれば、ユーザは画像PA とPC とを
同時に観察し、認識される画像は視差を含んだものとな
るので、ユーザは疑似的に立体感を感ずることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆる立体表示技術
に係り、特に、液晶シャッター等により左右の目に届く
画像をフィールド毎に切替表示して立体表示を行う立体
表示方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人間がものを見るとき、その両眼の間に
は距離があるため、この両眼に認識される画像は若干異
なったものとなる。この画像上の相違は視差と呼ばれ、
この視差を含む画像が人間の脳の中で合成され、立体感
を生ずる。従来から、この視差を利用して、人間の両眼
それぞれに、視差を含む画像を個別に認識させて疑似的
な立体感を創出する、いわゆる立体表示技術が研究され
ている。また、そのための立体表示装置が開発されてい
る。
【0003】図7に、従来の立体表示方法を示す。図7
(A)は、一般的なテレビジョン方式を用いて、立体画
像データの記録と再生とを行うシステムに関する。記録
時には、矢印型の被写体を立体カメラ50で撮影する。
立体カメラ50は、人間の両眼の視差で画像を撮影する
ため、人間の両眼ほどの距離が開いた二つのレンズで、
被写体を撮影する。撮影された左右それぞれの画像信号
は、左目用のVTR51、右目用のVTR52にそれぞ
れ記録される。両データはフィールドスイッチャ53に
よりフィールド毎に左右それぞれの画像データがインタ
ーリブされ、フィールド毎に右目用の画像データと左目
用の画像データが配置された立体画像データとなる。こ
れが通常の画像データと同様にピックアップ54より光
ディスク55に記録される。
【0004】再生時、ピックアップ56がインターリブ
された画像データを読出し、プレーヤが画像データに復
調する。そして、インターリーブされた画像データのま
ま、モニタ58に表示される。一方、立体画像データに
同期し、フィールド毎に信号レベルが反転するフィール
ド切替用の信号が、立体表示眼鏡59に供給される。立
体観察眼鏡59は、このフィールド切替用の信号を使用
して、ユーザの左右の目を覆う液晶パネル等の電子シャ
ッタを、左右交互に開閉する。これにより、立体観察眼
鏡59を装着してモニタ58を観察するユーザは、右目
用のカメラ、VTR52で記録された映像を右目で認識
し、左目用のカメラ、VTR51で記録された映像を左
目で認識する。
【0005】図7(B)に、図7(A)の被写体を撮影
したときに、最終的にユーザの左目、右目のそれぞれに
観察される画像を示す。図7(B)からも判るように、
この画像は、被写体を立体カメラ50で撮影した通りの
画像であり、撮影した位置に僅かのズレが存在するた
め、視差を含んでいる。これを両眼それぞれで観察する
ことにより、ユーザはあたかもそこに被写体が存在する
が如く、立体表示による被写体を認識できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の立体表示装置では、撮影時のコストが高いという問
題があった。また、これら立体表示装置は、立体表示用
に制作されていない画像データが入力された場合には、
何等の立体表示の効果も奏せず、一般の立体表示でない
通常の画像表示(以下、平面表示という。)が行われる
に過ぎなかった。
【0007】則ち、上記のような立体表示用の画像を撮
影するためには、立体画像撮影用の専用カメラが必要で
ある。これら立体画像撮影用のカメラでは、左右信号の
同期をとり、両眼の視差を調整しつつ、左右で同質の画
像を提供する必要があるため、通常のカメラに比べ、高
価な専用カメラが用いられる。そのため、必然的に撮影
のコストが高くなるのである。
【0008】また、立体画像撮影用のカメラは極めて特
殊な用途用であり数が限られるため、通常の映像ソフト
の撮影には、このような特殊なカメラは用いらず、通常
のカメラが用いられている。そのため、例えば、立体表
示装置を用いて画像を表示しても、平面表示のみしか行
うことしかできなかった。
【0009】以上の理由により、多くのユーザにとっ
て、立体表示という特殊効果を手軽に楽しむという環境
にはなかった。上記問題点に鑑み本発明の目的は、通常
の映像ソフトで簡便に立体表示効果が楽しめる立体表示
方法及び装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、左目用画像データと右目用
画像データとをフィールド毎に交互に切り替えて生成し
た立体画像データを左右の目にフィールド毎に交互に表
示することで立体表示を行う立体表示方法において、原
画像データを遅延し、遅延のない当該原画像データと遅
延された原画像データとをフィールド毎に交互に切り替
えることで立体画像データを生成すること、を特徴とす
る。
【0011】請求項2記載の発明は、左目用画像データ
と右目用画像データとをフィールド毎に交互に切り替え
て生成した立体画像データを左右の目にフィールド毎に
交互に切り替えて表示することで立体表示を行う立体表
示装置において、原画像データに対応させて奇数フィー
ルドと偶数フィールドとを切り替えるためのフィールド
切替信号を生成する切替信号手段と、原画像データを一
定時間遅延させる画像遅延手段と、遅延のない原画像デ
ータと遅延された原画像データとをフィールド切替信号
に基づいてフィールド毎に切り替えて出力することによ
り立体画像データを生成するフィールド切替手段と、を
備えて構成される。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の立
体表示装置において、画像遅延手段はビデオメモリによ
り構成され、フレーム単位の遅延量を原画像データに与
えること、を特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明は、左目用画像データ
と右目用画像データとをフィールド毎に交互に切り替え
て生成した立体画像データを左右の目にフィールド毎に
交互に切り替えて表示することで立体表示を行う立体表
示装置において、原画像データを一定時間遅延させる画
像遅延手段と、遅延のない原画像データと遅延された原
画像データとに基づいて当該原画像における動画像成分
の有無を検出する動画像検出手段と、動画像成分が検出
されたとき左右の目それぞれに表示する画像をフィール
ド毎に交互に表示状態とし、動画像成分が検出されない
とき左右の目それぞれに表示する画像を共に表示状態と
する画像表示手段と、を備えて構成される。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項2記載の立
体表示装置において、遅延のない原画像データと遅延さ
れた原画像データとに基づいて当該原画像における動画
像成分の動きの方向を検出する動き方向検出手段と、動
き方向検出手段の出力に基づいてフィールド切替信号の
極性を制御する極性制御手段と、を有し、動画像の動き
の方向に応じて左目用画像データと右目用画像データと
を入れ換えて表示すること、を特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項2記載の立
体表示装置において、遅延手段は、複数の出力端子から
それぞれ異なる遅延量を有する原画像データを取り出し
可能に設けられ、遅延のない原画像データ又は複数の異
なる遅延量を有する原画像データのうちのいずれか二つ
の出力に基づいて当該原画像データに含まれる動画像成
分の有する動きの量を検出し、当該動きの量に対応した
遅延量を選択するための選択信号を出力する動き量検出
手段と、当該選択信号に基づいて複数の異なる遅延量を
有する原画像データよりいずれか一つの信号を選択しフ
ィールド切替手段に遅延された原画像データとして出力
する遅延量選択手段と、を備えて構成される。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項6記載の立
体表示装置において、遅延手段は複数のビデオメモリに
より構成され、フィールド単位の遅延量を原画像データ
に与えること、を特徴とする。
【0017】
【作用】図1に基づいて、本発明の立体表示の原理を説
明する。人間が立体感を感ずるためには、左右の眼に認
識される画像の間に視差が存在しなければならない。通
常の静止した被写体を撮影した画像から、この視差のあ
る画像を創出するのは難しい。しかしながら、被写体が
動いている場合(又は撮影しているカメラが移動してい
る場合)、一つの被写体が撮影される位置と方向が、時
間を追って変化する。このため、移動中の被写体を撮影
した映像において、ある時点と別のある時点との画像を
比べると、立体表示用の画像における視差を含んだ左右
の目用の画像と同様の位置関係を有して、被写体が記録
される場合がある。
【0018】例えば、図1(A)のように被写体の矢印
が左から右へと移動している場合、a点、b点及びc点
のそれぞれの位置で撮影された画像(PA 、PB
C )は図1(B)のようになる。このとき、画像PA
とPC とを比べると、これは立体カメラで同じ被写体を
撮影した場合(図7(B))と似通った映像の位置関係
となっている。この2画面を同時に左右の目に別々に投
射すれば、人間は視差を含んだ画像を認識することにな
り、立体感が得られることになる。
【0019】従って、通常の画像信号であっても、画像
信号を遅延させ、遅延のない画像と同時に左右の目に別
々に表示すれば、ユーザは立体感を持って移動する画像
を認識できることになる。通常の映像ソフトでは、画面
の右から左、或いは左から右へ被写体が移動するシーン
や、カメラ自体を左右に動かすパンの撮影手法は極めて
多用されているので、多くの映像ソフトにおいて、この
疑似的な立体表示を創出することが可能である。
【0020】上記原理に基づき、請求項1記載の発明に
よれば、上記の如く原画像データを遅延し、遅延のない
当該原画像データと遅延された原画像データとをフィー
ルド毎に交互に切り替えることで上記立体画像データを
生成することができる。
【0021】請求項2記載の発明によれば、切替信号手
段は、原画像データに対応して設けられている同期信号
等の同期情報から、奇数フィールドと偶数フィールドと
を切り替えるためのフィールド切替信号を生成し出力す
る。画像遅延手段が、原画像データを一定時間遅延させ
る。そして、フィールド切替手段が、遅延のない原画像
データと遅延された原画像データとを前記するフィール
ド切替信号に基づいてフィールド毎に切り替えて出力す
ることにより、上記立体画像データを生成することがで
きる。
【0022】請求項3記載の発明によれば、画像遅延手
段はフレームメモリにより構成されているので、1つ前
のフレームの画像と現在の画像とで動画像が移動したこ
とによる画面上の距離が生じ、この視差に基づく立体画
像を表示できる。
【0023】請求項4記載の発明によれば、動画像検出
手段は、原画像データ中に動画像成分が含まれているか
どうかを検出する。動画像成分が検出されたとき、つま
り立体表示時には、画像表示手段は立体表示を行う。動
画像成分が検出されないとき、つまり静止画像と判断で
きるときには、画像表示手段は立体表示のためのシャッ
ターの開閉を停止する。これにより、静止画時でのシャ
ッターによるチラツキを防止できる。
【0024】請求項5記載の発明によれば、遅延前後の
原画像データの動きを検出し、右方向に動く動画像時
と、左方向に動く動画像時で、フィールド切替信号の極
性を反転する。この極性を制御されたフィールド切替信
号により表示を行うことで、両眼の視線の交点が、常に
画面の前若しくは画面の後ろのいずれかに位置するの
で、安定した立体表示が行われる。
【0025】請求項6記載の発明によれば、動き量検出
手段の検出する動画像成分の動き量に応じて、立体感を
創出するのに最適な原画像データの遅延量が遅延量選択
手段により選択される。よって、原画像の内容に拠ら
ず、安定して立体感が得られる。
【0026】請求項7記載の発明によれば、上記請求項
6によって与えられる遅延量の間隔はフィールド間隔と
なる。これにより、きめ細かい立体感の調整が行える。
【0027】
【実施例】本発明の立体表示装置に係る好適な実施例を
図面を参照して説明する。 (i)第1実施例 図2に第1実施例の立体表示装置のブロック図を示す。
図2に示すように、本実施例の立体表示装置は、立体画
像を生成する立体再生装置100と、それを表示するモ
ニタ20と、ユーザが装着して立体映像を観察するため
の液晶ドライバ装置200と、を備える。
【0028】立体再生装置100は、通常の平面表示画
像である原画像信号VI から立体画像信号VO を生成す
る。A/D変換器3は、入力端子2から入力された原画
像信号VI をA/D変換する。フレームメモリ4は、デ
ジタルの画像データを1フレーム分記憶する。同期分離
回路5は、原画像信号VI から同期分離を行い、水平同
期周波数H及び奇数フィールドと偶数フィールドとを切
り替えるためのフィールド切替信号Fを出力する。PL
L回路6は、水晶発振器13(例えば、14.3〔MHz
〕)により原画像信号VI とシステムとの同期をとり
原画像信号VI をデジタル化するためのサンプリング信
号SCを出力する。メモリコントローラ7は、フレーム
メモリ4の書込タイミング、読出タイミングを管理す
る。D/A変換器8は、遅延された原画像信号をアナロ
グ信号に変換し、D/A変換器9は、遅延のない原画像
信号をアナログ信号に変換する。スイッチ10は、遅延
前及び遅延された原画像信号をフィールド切替信号Fに
応じて切り替える。出力端子14からは立体画像信号V
O がモニタ20に供給される。バースト不連続検出回路
11は、フィールドの切り替わりによる色副搬送波(例
えば、fSC=3.58〔MHz 〕)の反転を検出する。色
シフト回路12は、バースト不連続検出回路11の出力
に応じ、色副搬送波が正常の位相状態から反転している
場合に、色副搬送波を位相シフト(例えば、140〔n
s〕)させ、正常状態に戻す。
【0029】液晶ドライバ装置200は、左右の液晶パ
ネルが独立に駆動可能なユーザが装着する立体観察眼鏡
21と、立体再生装置100から供給されるフィールド
切替信号Fにより左右のいずれかの液晶パネルを選択す
るスイッチ22と、液晶を駆動するための適当な変調パ
ルス(例えば、300〔Hz〕、−5〜+5〔V〕の方形
パルス)を発振する発振器23と、液晶パネルを駆動す
るドライバ24及び25と、を備える。
【0030】次に、図3を参照しながら動作を説明す
る。入力される原画像信号VI は、通常のテレビジョン
方式に従う映像信号(例えば、NTSC方式)であれば
よい。映像ソースとしては、動きのある画像、特に、横
方向の動画像成分のある映像が好ましい。
【0031】同期分離回路5は、公知の同期分離回路で
構成され、原画像信号VI を同期分離し、水平同期信号
H(例えば、fH =15.734〔kHz 〕)をPLL回
路6に供給する。また、垂直同期信号よりフィールド毎
に‘H’、‘L’が反転するフィールド切替信号F(図
3参照)を出力する。PLL回路6が生成するサンプリ
ング信号SCの周波数は、原画像信号VI のデジタル化
に十分なサンプリング周波数(>=4fSC)が選ばれ、
例えば14.3〔MHz 〕という値になる。
【0032】A/D変換器3でデジタル信号とされた原
画像信号VI は、フレームメモリ4に入力されてメモリ
コントローラ7の制御で記憶される。このフレームメモ
リ4はFIFO形式で動作し、記憶時から1フレーム
後、つまり1/30〔sec 〕の遅延時間を経て、メモリ
コントローラ7の制御する読出タイミングで画像データ
が出力される。そして、D/A変換器8にて再びアナロ
グ信号に変換される。最後に、バースト不連続検出回路
11及び色シフト回路12の作用で、色副搬送波の位相
が補正された後に、遅延された原画像信号V1 として、
スイッチ10の一方の入力端子に入力される。一方、フ
レームメモリ4に記憶されなかったデジタル信号が、そ
のままD/A変換器9によりアナログ信号に変換され、
遅延のない原画像信号V2 として、スイッチ10の他方
の入力端子に入力される。
【0033】スイッチ10は、アナログスイッチ、マル
チプレクサ等で構成され、フィールド切替信号Fが
‘1’のとき遅延された原画像信号V1 を選択し、フィ
ールド切替信号Fが‘0’のとき遅延のない原画像信号
2 を選択して出力する。
【0034】図3は、これら動作による信号の様子を示
している。図3において、A、B、C…はフレームを示
し、添え番号1、2はフィールドを示している。例え
ば、A1とA2とにより1フレーム、一つの画像が完成
し、A1はその奇数フィールドの映像、A2は偶数フィ
ールドの映像である。遅延された原画像信号V1 は、遅
延のない原画像信号V2 より2フィールド遅れている。
フィールド切替信号Fが図3のように変化すると、スイ
ッチ10からは1フィールド毎に画像信号が切り替わる
立体画像信号VO が出力されることになる。この立体画
像信号VO は、フィールド毎に時間が1/60〔sec 〕
前後する画像が繰り返される信号となるため、そのまま
モニタ20に表示し観察すると、ブレがひどく安定しな
い画像となる場合がある。
【0035】一方、フィールド切替信号Fは、スイッチ
22に供給されている。スイッチ22には、発振器23
より駆動パルス信号が供給されている。スイッチ22で
選択された当該駆動パルス信号はドライバ24若しくは
25を経て、立体表示眼鏡21の左目の液晶パネル若し
くは右目の液晶パネルに供給される。そのため、フィー
ルド切替信号Fの出力に応じて、フィールド毎に右目若
しくは左目の液晶パネルが交互に駆動されることにな
る。この液晶パネルは、駆動されている場合には、液晶
分子が一定方向に向き旋光性を失うため、光を透過す
る。また、駆動パルス信号が印加されないと、旋光性を
有するため、通常の光線は透過しない。すなわち、立体
表示眼鏡21は、フィールド毎に開閉するシャッターの
役目をする。そして、このシャッターの開閉は、モニタ
20に表示される立体画像と同期したフィールド切替信
号Fによるため、立体表示装置21を装着するユーザ
は、右目、左目それぞれに奇数若しくは偶数のフィール
ドのみを認識することになる。
【0036】図3によれば、フィールドA1がモニタ2
0に表示されている場合、液晶ドライバ装置200では
スイッチ22が‘H’側に切り替わり、立体表示眼鏡2
1の左目の液晶パネルのみが透過状態である。また、フ
ィールドB2がモニタ20に表示されている場合は、ス
イッチ22が‘L’側に切り替わり、立体表示眼鏡21
の右目の液晶パネルのみが透過状態である。この関係を
保ちながら表示を続ければ、ユーザの左目にはA1、B
1、C1、D1、…の奇数フィールドのみが認識され、
右目にはB2、C2、D2、E2、…の偶数フィールド
のみが認識される。すなわち、左目に認識される画像に
対し、右目に認識される画像は1画面分遅延しているこ
とになる。従って、映像ソースが横方向に動き成分が存
在する場合には、左右の目それぞれに観察される動画像
の表示位置がずれて認識される。よって、ユーザは視差
を含んだ画像を認識するので、立体感を感じることがで
きる。
【0037】上記第1実施例によれば、通常の平面表示
画像信号から立体画像データを生成することができ、画
像生成に使用した切替信号を、そのまま立体表示眼鏡の
切替信号とすることで、簡単に疑似的な立体表示が行え
る。立体表示眼鏡は、公知のものがそのまま使用でき
る。
【0038】なお、本実施例のように、画像信号に対す
る遅延量としては、フレーム単位が好ましい。この理由
は、例えば、フィールド単位の遅延量とすると、同じフ
ィールド画像が連続する場合が出現し、画像の滑らかさ
に欠けることがあるからである。しかし、動画像の動き
が遅い場合、この影響も少ないので、本実施例のフレー
ム単位の遅延の代わりに、フィールド単位の遅延を用い
てもよい。この場合、メモリ量が節約できるという利点
がある。
【0039】また、フィールド切替信号としては、公知
の技術であるフィールド識別によって得られるフィール
ド識別信号を用いてもよい。このフィールド識別信号
は、原画像信号の垂直ブランキング期間中に存在する等
価パルスを計数することで、当該垂直ブランキングを有
するフィールドが、奇数フィールドか偶数フィールドで
あるかを判定して得られるものである。公知の同期分離
回路等からこの信号を得ることができる。
【0040】更に、他のフィールド切替信号の代わりに
なるのもとして、ビデオディスクにおけるフィリップス
コード等の付加情報を用いることもできる。このフィリ
ップスコードは、フィールド毎に異なる参照情報を有す
るものであり、このコードを参照すれば、奇数フィール
ドであるか偶数フィールドであるかが判定できる。この
コードを用いる場合は、コードのデコーダ等が切替信号
生成手段の役割を果たす。 (ii)第2実施例 人間が左右の目で視差のある画像を観察するとき、左右
両眼の視線が画面の手前で交差する場合と画面の後側で
交差する場合とがある。具体的に述べれば、左目で認識
される動画像が右目で認識される動画像より右側に見え
る場合は、画面の手前の位置で視線が交差し動画像が手
前に認識される。また、左側に見える場合は、画面の後
側で視線が交差し動画像が画面の向こう側に認識され
る。
【0041】これによれば、単純に動画像を遅延させた
場合、動画像が画面の右方向に進んでいるか左方向に進
んでいるかにより、左右の目に認識される画像の左右の
関係が異なってくる。従って、動画像の進む方向によ
り、立体画像が画面の手前に見えたり奥に見えたりする
ことになる。
【0042】そこで、第2実施例は、上記に鑑み、立体
画像の結像位置を、常に手前若しくは奥のどちらかのみ
になるよう、調整するものである。図4に、第2実施例
の立体表示装置を示す。図4に示すように、第2実施例
は平面表示画像より立体画像を生成する立体再生装置1
01と、立体画像を表示するモニタ20と、ユーザが立
体画像を観察するための液晶ドライバ装置200と、を
備える。モニタ20と液晶ドライバ装置200とは第1
実施例と同一のものなので、その説明は省略する。ま
た、立体再生装置101中、第1実施例と同一の構成部
材は第1実施例と同一の符号を付し、その説明は省略す
る。第1実施例と異なる点としては、フレームメモリ4
の前後から画像信号を入力する動き方向検出回路15
と、動き方向検出回路15の検出信号により切り替わる
スイッチ16と、フィールド切替信号Fの論理を反転す
るインバータ17と、を備える点である。
【0043】次に動作を説明する。映像ソースとして、
右方向又は左方向に動く動画像成分を有する原画像信号
I が入力されているものとする。動き方向検出回路1
5は、遅延のない原画像信号と遅延された原画像信号と
を入力する。そして、公知のデジタル画像信号の動画像
成分の動きの方向を検出する。
【0044】まず、公知の輪郭抽出等の技術で、動画像
成分のある点の座標を特定する。次いで、以下の方法等
を利用して、動きの量、動きの方向等を検出する。動き検出の方法 本実施例に適用される動き検出の方法について、簡単に
説明する。いずれも、近年の画像処理技術の発達と共に
発達して、利用されている方法である。連続する画像の差を最小にする偏位を求める方法 これは、遅延のない画像と遅延した画像とを少しづつず
らしながら、差が最小となるところを差がし、その位置
を動きの方向とする方法である。具体的に述べれば、あ
る画素の座標を(x,y)として、遅延した画像gi-1
(x,y)と遅延のない画像gi (x,y)を考える
と、遅延のない画像をずらして、式(1)又は(2)が
最小となる方向を求めるものである。演算を高速にする
ためには、(8×8)、(16×16)の画素ブロック
の中で、域値を越えた画素の数を数えて、これが最小と
なる(ξ,η)を求めてもよい。
【0045】
【数1】 相互相関関数を最大にする偏位を求める方法 前フレームの(遅延した)画像gi-1 (x,y)と現在
フレームの(遅延のない)画像gi (x,y)の相関関
数は、式(3)で求められる。
【0046】
【数2】 前フレームの画像gi-1 (x,y)が(ξ0 ,η0 )だ
け移動して現在フレームの画像となったとすれば、h
(ξ,η)が最大値となるのは(ξ0 ,η0 )のときで
あり、これらから移動量及び移動方向を知ることができ
る。フーリエ変換の画像間の比により移動量を求める方法 画像をg(x,y)とした場合、このフーリエ変換をG
(μ、ν)とすれば、距離(a,b)だけ移動したとき
のフーリエ変換は式(4)で表される。
【0047】
【数3】 従って、gi-1 (x,y)が(a,b)だけ移動してg
i-1 (x−a,y−b)となったとすれば、式(5)
は、
【0048】
【数4】 となり、これらか移動量(a,b)を演算できる。上記
式(1)〜(5)の演算式に基づいてプロセッサに演算
させることで、動き検出回路15は動きの有無、動き
量、動き方向を検出することができる。
【0049】さて、動き方向検出回路15が上記演算に
より出力する検出信号は、例えば、動画像成分が右方向
に動いている場合は‘1’、左方向に動いている場合は
‘0’というように設定する。スイッチ16は、この検
出信号に応じ、信号レベルが‘1’のときR側、‘0’
のときL側に切り替わる。スイッチ16のR側端子に
は、フィールド切替信号Fがそのまま入力されている。
【0050】いま、動画像が右方向に移動しているとす
る。この場合は、動き方向検出回路15は、検出信号と
して‘1’を出力する。スイッチ16はR側に切り替わ
り、フィールド切替信号Fがそのまま液晶ドライバ装置
200に供給される。液晶ドライバ装置200では、フ
ィールド切替信号Fが‘1’のとき左目が液晶パネル
が、‘0’のとき右目の液晶パネルが透過状態となるた
め、左目で認識される画像が絶えず右目の画像に遅れた
ものとなり、右目に見える画像の左寄りに見える。その
ため、ユーザは、立体画像を画面の後側の位置に認識す
る。
【0051】この動画像の動きが、今度は左の方向に移
動するようになったとする。このとき、動き方向検出回
路15は検出信号‘0’を出力する。すると、スイッチ
16はL側に切り替わり、論理が反転したフィールド切
替信号/Fが液晶ドライバ装置200に供給される。こ
の場合において、立体観察眼鏡21のシャッターが開閉
する関係はいままでとは逆となるので、右目で観察され
る画像が左目で観察される画像に対し遅れたものとな
る。動画像は左方向に移動しているので、右目で観察さ
れる画像が左目で観察される画像の右寄りに見える。こ
れにより、右方向に移動している場合と同様に、ユーザ
は立体画像を画面の後側の位置に認識できる。
【0052】上記のように、第2実施例によれば、動画
像の移動方向に拠らず、常に安定した位置に立体画像が
認識できるようになる。なお、立体画像が認識される位
置を画面の手前にするためには、検出信号の論理を逆に
するか、インバータ17をR側に挿入すればよい。ま
た、スイッチ16とインバータ17は、液晶ドライバ装
置200の方に設けてもよい。
【0053】更に、フィールド毎のシャッター動作はユ
ーザにチラツキを感じさせることがあるため、原画像に
動き成分が存在しない場合に立体観察眼鏡21のシャッ
ター動作を停止してもよい。この場合の動作を以下に説
明する。
【0054】動き方向検出回路15は、原画像信号の動
き成分を抽出するため、当然に動き成分が存在するか否
かも簡単に検出できる。そこで、原画像信号に動き成分
が存在しないと検出された場合、シャッター動作停止信
号SSTOPを液晶ドライバ装置200のスイッチ22に出
力するように構成する。また、スイッチ22をシャッタ
ー動作停止信号SSTOPが有効である場合に、発振器23
の駆動パルス信号が共にドライバ24及び25に供給さ
れるスイッチとする(別途、これらの信号線を短絡する
スイッチを設けてもよい。)。
【0055】上記の構成において、動画像が存在しない
場合、動き方向検出回路15はシャッター動作停止信号
STOPを有効とし、スイッチ22はドライバ24及び2
5に駆動パルス信号を供給する。これにより、静止画に
おいて、立体観察眼鏡21は共に透過状態となるので、
チラツキなくモニタ10に表示された画像の観察が行え
る。 (iii )第3実施例 本発明の立体表示を行う場合、左右の目に観察される画
像が程よい距離離れている必要がある。例えば、動画像
が早く動き過ぎ、左右の画像の距離が離れすぎると、画
像は分離して観察されてしまう。また、動画像の動きが
遅いと、左右の画像の距離画接近し、十分な視差が得ら
れないため立体感に乏しい映像となってしまう。そこ
で、第3実施例は、動画像の動きの量を検出し、最適な
遅延量を選択することとした。
【0056】図5に、第3実施例の立体表示装置を示
す。図5に示すように、本実施例の立体表示装置は、立
体再生装置102と、第1実施例と同一の構成であるモ
ニタ20と液晶ドライバ装置200と、を備える。立体
再生装置102の中で、第1実施例と同一の動作を行う
構成部材は、第1実施例と同じ符号を付してその説明は
省略する。第1実施例と異なる構成として、フレームメ
モリ4がメモリブロック4a及び4bに分割されている
他、動き量検出回路19と、スイッチ18と、を備え
る。
【0057】フレームメモリ4中の各メモリはフィール
ドメモリ等で構成され、所定の遅延量(例えば、フィー
ルド単位)を有する。従って、メモリ4aの出力は、遅
延のない原画像信号より1フィールド程遅れ、メモリ4
bの出力は、更にメモリ4aの出力より1フィールド遅
れることとなる。メモリの遅延量はフィールドの代わり
に第1実施例と同様にフレーム単位としてもよいが、多
くのメモリのブロックを設ける場合はそれだけメモリの
量が必要となる。また、動き量検出回路19は、A/D
変換器3の出力とメモリ4aの出力を参照している。ス
イッチ18は、メモリ4a及び4bにより遅延された原
画像信号が選択入力として入力され、動き量検出回路1
9の出力信号に応じて選択される。
【0058】次に動作を説明する。いま、映像ソースと
して、横方向に動きの早さ(移動量)が刻々と変化する
動画像が入力されているものとする。
【0059】動き量検出手段19は、遅延のない原画像
信号と遅延された原画像信号とを、第1実施例で述べた
式(1)〜(5)に基づく演算により動き量を計算し、
更に、単位時間の動き成分の移動量を検出する。動画像の動き量が一定値より大きい場合 動画像の動きが一定値よりも大きい場合は、単位時間当
たりに動画像は大きく移動する。そこで、動き量検出回
路19は、例えば、検出信号として‘1’を出力する。
スイッチ18はS側に切り替わり、メモリ4aの出力が
選択される。よって、立体画像を構成する相前後するフ
ィールド画像は、1フィールドの遅延量を有することに
なる。ユーザが、液晶ドライバ装置200によりこの立
体画像を観察すると、立体画像が得られる。動画像はそ
の移動速度が早いため、少ない遅延量でも左右の目に認
識される画像の視差は大きいものとなり、立体感が損な
われることはない。動画像の動き量が一定値より小さい場合 動画像の動きが一定値よりも小さい場合は、大きな遅延
時間を与えないと動画像の距離が離れない。そこで、動
き量検出回路19は、検出信号として、例えば‘0’を
出力する。スイッチ18は、L側に切り替わりメモリ4
bの出力が選択される。よって、立体画像を構成する相
前後するフィールド画像は、2フィールドの遅延量を有
することになる。これにより、動画像の移動速度が遅く
ても、遅延時間が大きいためユーザが認識する視差は十
分大きなものになり、立体感が得られる。
【0060】ここで、上記一定値を決めるための遅延量
と動画像の動き量の関係は、実験的に感覚的に設定され
るものである。また、映像ソースにより、動画像の対象
物が異なり、好ましい疑似的距離感(立体的な疑似的な
距離)が相違するため、一定したものとは言えない。
【0061】例えば、ユーザから距離1mの位置を動い
ているよう立体画像を生成するとき、ユーザの視線が実
際に1mの距離で交差するようにする。通常のモニタを
観察する距離が例えば50cmと想定すると、1m先の
ものを観察する人間の両眼の視線が距離50cmの位置
に存在する平面と交差する2点の間の距離が、左右それ
ぞれの画像に必要な動画像の表示距離の差となる。よっ
て、動画像の移動速度が判っていれば、必要な遅延時間
の量は簡単に計算できることになる。しかしながら、映
像ソースは様々であるし、必要な疑似的距離感も様々な
ので、実験的に妥当な遅延量を定めることになる。
【0062】上記のように、第3実施例によれば、動画
像の移動速度に応じて遅延量を変化できるので、動画像
の速度の拠らず一定の距離に動画像に係る映像を認識で
きるようになる。
【0063】なお、上記実施例では、遅延量は2段階の
切替であったが、追加のメモリを直列に接続し、スイッ
チ18もマルチプレクサとしてもよい。そのとき、動き
量検出回路19は、数ビットデータでメモリブロックを
選択するようにする。このように構成すれば、動画像の
移動速度に応じた細かい切替が行えるので、より立体画
像の疑似的距離感を安定したものとできる。
【0064】また、ユーザの好みに合わせて疑似的距離
感を‘小’‘中’‘大’…というように切替可能とすれ
ば、任意な立体感を創出することが可能となる。このと
き、動き量検出回路の動き量検出の単位を変化させ、メ
モリブロックの切替タイミングを変化させればよい。 (iv)第4実施例 第4実施例は、通常の平面表示用の画像再生装置をその
まま用いて、外部装置の制御により、本発明の立体表示
を実現するものである。第1適用例 図6(A)は、第4実施例の立体表示装置の第1適用例
である。コントローラ30は、プレーヤ31及び32の
動作を制御するものであり、第1プレーヤ31と第2プ
レーヤ32とは通常の映像再生装置、例えば、ビデオデ
ィスク、VTR等、である。300は、本発明のフィー
ルドスイッチ回路である。
【0065】フィールドスイッチ回路300は、入力さ
れた原画像データの同期分離を行い上記各実施例と同様
のフィールド切替信号を出力するフィールド判別回路3
3と、このフィールド切替信号によりフィールド毎に切
り替えられるスイッチ34とを含む。
【0066】更に、立体表示を行うためには立体画像を
表示するためのモニタと、ユーザが使用するための液晶
ドライバ装置が必要であるが、第1〜第3の各実施例の
ものと同じものが使用できるので、図示及び説明は省略
する。
【0067】第1プレーヤ31からは、原画像信号VI
又は同期信号が第2プレーヤ32に供給されて、両プレ
ーヤは同期して動作する。第1プレーヤ31の出力はフ
ィールド判別回路33に入力される一方、スイッチ34
のR側に接続される。また、第2プレーヤ32の出力は
スイッチ34のL側に接続される。第1プレーヤ31と
第2プレーヤ32には、同一の情報が記録された媒体等
が設置されており、コントローラ30の制御によって、
任意のタイミングで再生が可能となっている。コントロ
ーラ30は、双方のプレーヤを所定の時間差、例えば1
フレームの遅延時間をおいて情報を再生するように、各
プレーヤに制御信号を送る。両プレーヤは、指定された
タイミングに従って記録媒体から情報を読み取る。この
ため、第1プレーヤ31の原画像信号V1 から所定時間
遅れた原画像信号V2 が第2プレーヤ32より出力され
る。よって、スイッチ34において、フィールド判別回
路33の出力するフィールド切替信号により両原画像信
号を切り替えれば、本発明の立体画像データが生成でき
る。
【0068】従って、通常の映像再生装置を用いても、
立体表示が行える。コントローラ30は必須のものでは
なく、第1プレーヤ31及び第2プレーヤ32をそれぞ
れ手動で動作させてもよい。第2適用例 本実施例の第2適用例は、通常の光ディスクプレーヤに
本発明を適用したものである。
【0069】光ディスク40は通常の映像用再生媒体で
あり、二つのピックアップ41及び42によって、RF
信号が再生される。第1再生系43及び第2再生系44
は、光ディスクの復調部に当たるものであり、入力され
たRF信号を復調し映像信号を出力する。フィールドス
イッチ回路300は、第1適用例と同じ構成である。光
ディスク40やピックアップのサーボ系は、説明を簡単
にするため図示を省略する。また、液晶ドライバ装置、
モニタは、第1〜第3の各実施例のものと同じものが使
用できるので、図示及び説明を省略する。
【0070】光ディスク40は、図示しない制御系のサ
ーボ制御により回転している。そして、二つのピックア
ップ41及び42は、時間差をおいて、ほぼ同じトラッ
クを再生している。その時間差は、1フレームであって
も1フィールドであっても、また他の遅延量であっても
よい。
【0071】第2適用例においても、スイッチ34のR
側端子、L側端子に入力される映像信号は時間差を含ん
だものとなるので、スイッチ34からは本発明の立体画
像データが出力されることとなる。
【0072】上記したように第4実施例によれば、既存
の映像再生装置を外部装置で制御することにより、簡単
に立体画像データを生成できる。第1適用例であれば、
既存のプレーヤを接続し、フィールドスイッチ回路に接
続するだけで、立体表示装置を構成できる。また、第2
適用例であれば、2ピックアップ方式のプレーヤの出力
にフィールドスイッチ回路を設けたり、または、内部に
フィールドスイッチ回路を装着することで、立体表示装
置となる。
【0073】再生媒体の種類に拘束されず、第1適用例
では、内部にフィールドメモリ以上のメモリを有する再
生装置であれば適用でき、第2実施例では2つの入力装
置(2ピックアップ、2ヘッド等)を有する再生装置で
あれば、ディスク装置、VTR装置等を問わず適用が可
能である。その他の変形例 本発明の上記実施例に限らず種々の変形が可能である。
【0074】例えば、上記各実施例では、NTSC方式
を想定したが、他のテレビジョン方式(PAL方式、S
ECAM方式等)にも適用が可能である。その際は、各
テレビジョン規格に応じて水晶発振の周波数、色シフト
回路のシフト量を調整すればよい。
【0075】また、上記各実施例は独立のものとして構
成したが、それぞれを任意に組み合わせて実施してもよ
い。特に、第2実施例の動き方向検出回路15と第3実
施例の動き量検出回路19は、その働きが近似している
ので、構成部材を兼用できる。
【0076】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、遅延のな
い当該原画像データと遅延された原画像データとをフィ
ールド毎に交互に切り替えたので、通常の映像信号か
ら、視差のある立体画像を生成することができる。
【0077】請求項2記載の発明によれば、画像遅延手
段により、遅延された原画像データを生成し、フィール
ド切替手段で遅延のない原画像データと遅延された原画
像データとをフィールド切替信号に基づいてフィールド
毎に切り替えて出力することにしたので、通常の映像信
号から立体画像データを生成することができる。
【0078】請求項3記載の発明によれば、画像遅延手
段はフレームメモリにより構成されているので、同じフ
ィールド画像が続くことがなく、滑らかな立体画像を表
示できる。
【0079】請求項4記載の発明によれば、動画像検出
手段により、原画像データの動画像成分の有無を判定す
るようにしたので、静止画像時に画像表示手段は立体表
示のためのシャッターの開閉を停止し、これにより、静
止画表示時のシャッター動作等による画像のチラツキを
防止できる。
【0080】請求項5記載の発明によれば、動き方向検
出手段により、動画像の動く方向を検出するようにした
ので、両眼の視線の交点が、常に画面の前若しくは画面
の後ろのいずれかに固定でき、安定した立体表示が行え
る。
【0081】請求項6記載の発明によれば、動き量検出
手段が動画像成分の動き量を検出するようにしたので、
動画像の動きの早さに拠らず、安定して立体感が得られ
る。請求項7記載の発明によれば、フィールドメモリに
よりきめ細かい立体感の調整が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体表示の原理説明図であり、(A)
は撮影時の被写体とカメラの関係、(B)は(A)によ
り撮影された画像例である。
【図2】第1実施例の立体表示装置を示すブロック図で
ある。
【図3】立体表示装置の動作を説明するフレームの関係
図である。
【図4】第2実施例の立体表示装置を示すブロック図で
ある。
【図5】第3実施例の立体表示装置を示すブロック図で
ある。
【図6】第4実施例のフィールドスイッチ回路であり、
(A)は第1適用例であり、(B)は第2適用例であ
る。
【図7】従来の立体表示方法の説明図であり、(A)は
撮影と再生の様子、(B)は(A)により撮影された画
像例である。
【符号の説明】
1…カメラ 2…映像入力端子 3…A/D変換器 4…フレームメモリ 4a…第1フレームメモリ 4b…第2フレームメモリ 5…同期分離回路 6…PLL回路 7…メモリコントローラ 8、9…D/A変換器 10、16、18、22…スイッチ 11…バースト不連続検出回路 12…色位相シフト回路 13…水晶発振器 14…映像出力端子 15…動き方向検出回路 17…インバータ 19…動き量検出回路 20、58…モニタ 21、59…立体観察眼鏡 23…駆動パルス発振器 24、25…ドライバ 30…コントローラ 31…第1プレーヤ 32…第2プレーヤ 33…フィールド判別回路 34…スイッチ 40、55…光ディスク 41、42、54、56…ピックアップ 43…第1再生系 44…第2再生系 50…立体カメラ 51、52…VTR 53…フィールドスイッチャ 57…プレーヤ 100、101、102…立体再生装置 200…液晶ドライバ装置 300…フィールドスイッチ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 隆一郎 東京都目黒区目黒1丁目4番1号 パイオ ニア株式会社本社内 (72)発明者 岡本 学 埼玉県所沢市花園4丁目2610番地 パイオ ニア株式会社所沢工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左目用画像データと右目用画像データと
    をフィールド毎に交互に切り替えて生成した立体画像デ
    ータを左右の目にフィールド毎に交互に表示することで
    立体表示を行う立体表示方法において、 原画像データを遅延し、遅延のない当該原画像データと
    前記遅延された原画像データとをフィールド毎に交互に
    切り替えることで前記立体画像データを生成すること、 を特徴とする立体表示方法。
  2. 【請求項2】 左目用画像データと右目用画像データと
    をフィールド毎に交互に切り替えて生成した立体画像デ
    ータを左右の目にフィールド毎に交互に切り替えて表示
    することで立体表示を行う立体表示装置において、 原画像データに対応させて奇数フィールドと偶数フィー
    ルドとを切り替えるためのフィールド切替信号を生成す
    る切替信号生成手段と、 前記原画像データを一定時間遅延させる画像遅延手段
    と、 遅延のない前記原画像データと前記遅延された原画像デ
    ータとを前記フィールド切替信号に基づいてフィールド
    毎に切り替えて出力することにより前記立体画像データ
    を生成するフィールド切替手段と、 を備えたことを特徴とする立体表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の立体表示装置において、 前記画像遅延手段はビデオメモリにより構成され、フレ
    ーム単位の遅延量を前記原画像データに与えること、を
    特徴とする立体表示装置。
  4. 【請求項4】 左目用画像データと右目用画像データと
    をフィールド毎に交互に切り替えて生成した立体画像デ
    ータを左右の目にフィールド毎に交互に切り替えて表示
    することで立体表示を行う立体表示装置において、 前記原画像データを一定時間遅延させる画像遅延手段
    と、 前記遅延のない原画像データと前記遅延された原画像デ
    ータとに基づいて当該原画像における動画像成分の有無
    を検出する動画像検出手段と、 前記動画像成分が検出されたとき左右の目それぞれに表
    示する画像をフィールド毎に交互に表示状態とし、 前記動画像成分が検出されないとき左右の目それぞれに
    表示する画像を共に表示状態とする画像表示手段と、 を備えたことを特徴とする立体表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の立体表示装置において、 前記遅延のない原画像データと前記遅延された原画像デ
    ータとに基づいて当該原画像における動画像成分の動き
    の方向を検出する動き方向検出手段と、 前記動き方向検出手段の出力に基づいて前記フィールド
    切替信号の極性を制御する極性制御手段と、を有し、 前記動画像の動きの方向に応じて左目用画像データと右
    目用画像データとを入れ換えて表示すること、 を特徴とする立体表示装置。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の立体表示装置において、 前記遅延手段は、複数の出力端子からそれぞれ異なる遅
    延量を有する前記原画像データを取り出し可能に設けら
    れ、 前記遅延のない原画像データ又は前記複数の異なる遅延
    量を有する原画像データのうちのいずれか二つの出力に
    基づいて当該原画像データに含まれる動画像成分の有す
    る動きの量を検出し、当該動きの量に対応した遅延量を
    選択するための選択信号を出力する動き量検出手段と、 当該選択信号に基づいて前記複数の異なる遅延量を有す
    る原画像データよりいずれか一つの信号を選択し前記フ
    ィールド切替手段に前記遅延された原画像データとして
    出力する遅延量選択手段と、 を備えたことを特徴とする立体表示装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の立体表示装置において、 前記遅延手段は複数のビデオメモリにより構成され、フ
    ィールド単位の遅延量を前記原画像データに与えるこ
    と、を特徴とする立体表示装置。
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