JP2502747B2 - コ―ヒ抽出器 - Google Patents

コ―ヒ抽出器

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JP2502747B2 JP1127019A JP12701989A JP2502747B2 JP 2502747 B2 JP2502747 B2 JP 2502747B2 JP 1127019 A JP1127019 A JP 1127019A JP 12701989 A JP12701989 A JP 12701989A JP 2502747 B2 JP2502747 B2 JP 2502747B2
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昇 成尾
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はコーヒの追加ばい煎を可能にしたコーヒ抽出
器に関するものである。
従来の技術 従来のコーヒ抽出器においては、市販の豆を購入し、
それを粉砕し、これに沸騰水を供給してコーヒ抽出を行
なうものであった。前記コーヒ抽出器において、豆のば
い煎度つまり煎り具合は、消費者が購入するときに選択
するのみで、コーヒ抽出器にはばい煎する機能は無かっ
た。
コーヒの味覚は、アメリカンのような煎りの浅いコー
ヒ豆を使うものや、通常のミディアムつまり中くらいの
煎りの豆を使うもの、また、イタリアン、フレンチのよ
うに深い煎りの豆を使うもの等と、ばい煎度により大き
く変る。
発明が解決しようとする課題 一般の消費者にとって、各種の豆をとりそろえておく
のは経済的に困難である。特にばい煎後の豆は、保存中
に吸湿や香りの飛散が起こり、劣化するので問題であっ
た。
そこで、生豆からばい煎して好みのばい煎度の豆を得
る方法もあるが、生豆は入手が難しいという問題があ
る。また、生豆をばい煎するには約220℃の温度で20〜3
0分間加熱しなければならないが、この際、生豆成分が
加熱により変化するときに、多量の煙と悪臭を発生する
という問題があり、家庭で手軽にばい煎することは困難
であった。
また、豆の状態で追加ばい煎することも提案している
が、豆の状態で豆内部まで均一に温度を上げることは難
しく一部が焦げたりする、また追加ばい煎温度である20
0〜220℃に達っするまで時間がかかる、また追加ばい煎
時間が長い、等の問題がある。
また、市販のばい煎し粉砕された豆が保存により劣化
したものを再生することは出来なかった。
本発明は上記問題を解決するもので、一つの豆で異な
るばい煎の豆を作ってコーヒの多様化を楽しむことがで
き、保存によって香りが低下した豆も均一に短時間で追
加ばい煎することで再び良い香りを発生させることがで
きるコーヒ抽出器を提供することを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 前記問題を解決するために、本発明は、コーヒ豆を粉
砕する粉砕室または粉砕された豆粒子が供給される抽出
部にばい煎されたコーヒ豆を再加熱する加熱装置を設
け、この加熱装置を使用してばい煎した豆を粉砕し粉状
にしたコーヒ豆を使用するコーヒ抽出器とするものであ
る。
作用 上記構成により、一度ばい煎された豆を粉砕し粉状に
した後に、これを再度加熱し、追加ばい煎することによ
り、例えば、浅煎りの豆を、中くらいの煎りや、深い煎
りのように、好みのばい煎の豆にする。このようにし
て、一つの豆でばい煎度の異なる多様なコーヒ豆を作
り、これを使ってコーヒの抽出が出来、消費者がコーヒ
の多様化を楽しむことが出来る。
さらに、保存により香りが低下した豆も再び良い香り
を発生させて、おいしく飲むことが出来る。
実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面に基ずいて説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示すコーヒ抽出器の縦断面
である。図において、1はコーヒ豆を貯蔵し粉砕する粉
砕室で、この粉砕室1の内底部に豆粉砕用のカッター2
が設けられ、このカッター2はモータ3に着脱可能なカ
ップリング4を介して連結されている。
また、粉砕室1の外底部にばい煎されたコーヒ豆を再
加熱する加熱装置5が設けられ、さらに温度検知器6に
より加熱装置5の温度は制御される。
コーヒ抽出器本体7には、水を貯蔵する水タンク(図
示せず)と、水の加熱装置8が設けられ、ここで加熱さ
れたお湯は給湯口9から抽出部10に供給され、この抽出
部10でコーヒを抽出してサーバー11に落下する構成にな
っている。また粉砕室1と抽出部10の間には、開閉可能
な開閉蓋12が設けられ、カッター2で豆を粉砕するとき
は閉じられており、粉砕された豆粒子を抽出部10に供給
するときは開閉蓋12は開けられている。13は豆貯蔵室の
蓋、14はコーヒ抽出部10の底に配設されたペーパフィル
タである。第2図はスイッチパネル部の外観を示し、ス
イッチパネル20の上の追加ばい煎のコースセレクトによ
り最適の加熱条件になるように、温度検知器6とばい煎
されたコーヒ豆を再加熱する加熱装置5を、図示してい
ない制御装置によりコントロールする。
次に、上記構成において、動作を説明する。
まず、市販のばい煎された豆を飲用するコーヒの杯数に
応じて粉砕室1に投入し、蓋13をする。また、図示して
いない水タンクに必要な杯数の水を入れセットする。
次に、第2図のスイッチパネル20により、追加ばい煎
を行なうか、行わないかをON・OFFキー21で、またその
程度をばい煎度UP・DOWNキー23でキー入力する。次に、
コーヒの飲用するカップ数を杯数UP・DOWNキー24でキー
入力する。準備が完了するとスタートキー22を押す。
まず、カッター2が2000〜3000rpmの高速で回転し、
市販の豆を粉砕する。この時蓋は閉じられており、粉砕
時間はコーヒの飲用するカップ数を杯数UP・DOWNキー24
でキー入力した条件に応じて行われる。
次に、追加ばい煎の程度により、加熱装置5を通電し
加熱する。ばい煎度は主に加熱時間により制御され、例
えば、浅い時は1分、中位は3分、深い時は5分という
ように、温度検知器6により加熱装置5の温度を約200
℃に保つように制御される。
この時に、豆の温度が均一になるように、カッター2
を30〜60rpmの低速で回転させ、豆の攪はんを行なうと
豆のばい煎度が平均化される。
本発明では、市販の一度ばい煎された豆を、粉砕後に
追加ばい煎処理を行なうものであり、豆のばい煎が均一
に短時間で行われる。また生豆をばい煎するときのよう
な、多量の煙と悪習の発生はみられない。
豆のばい煎が完了すると開閉蓋12が開けられ、カッタ
ー2が回転することで追加ばい煎された豆を抽出部10に
供給する。次に、水タンクの水が加熱装置8に導かれ、
そこで加熱沸騰したお湯が蒸気圧により、給湯口9より
抽出部10に供給されて、粉砕され追加ばい煎された豆に
注がれ、コーヒの抽出が行われる。このとき、抽出部10
の底に配設されたペーパフィルター14により、サーバー
11に微粉が落下することが防がれ澄んだコーヒが得られ
るようになっている。また、抽出後の後かたずけも、ペ
ーパフィルタ14をつまんで捨てるだけで豆の後始末が簡
単にできる。
次に市販の浅〜中程度の煎りの豆を使って追加ばい煎
を行った時の追加ばい煎条件と豆の変化、コーヒ抽出液
の特性を次頁の第一表に示す。
加熱時間は200℃になるように豆加熱装置5により温
度制御されている中で加熱される時間(分)を示す。重
量減少率は、豆を例えば5人分40g使用したときの追加
ばい煎後の重量変化の程度を%で示す。豆の色は、豆を
粉砕して色差計で測定した場合のL,a,b色表示のL(明
度)で示し、Lが大きいほど明るさが大である。豆を追
加ばい煎すると豆は黒くなり、L値が低下する程度によ
り、豆の追加ばい煎度が判別される。
コーヒ抽出液特性において、濃度は、コーヒ30gをビ
ーカにとり、130℃で乾固した残さの重量%で示した。
着色度は、抽出されたコーヒの色を判定する指標であ
り、コーヒ抽出液を水で5倍で希釈した液を分光光度計
により吸光度を測定 し、次式により求める。
(720nmの吸光度)−(420nmの吸光度)=着色度味覚の
強度は、コーヒを飲んだときに感じる各々の味の強さで
あり、1は弱い5は強いと5段階で評価した。
第一表のAは市販のばい煎されたコーヒ豆であり、豆
の色としてL値は25.5であった。この豆を用い、豆をカ
ッター2で粉砕した後、追加ばい煎として、加熱時間が
1分のものをB、3分のものをC、5分のものをDとし
た。またAの市販の豆を5分間追加ばい煎後、カッター
2で粉砕したものをEとした。
豆の重量変化率は、加熱時間が長くなると大きくなっ
た。また豆の色も、加熱時間が長くなるにつれL値が低
くなり、DはL値が18.5と褐色というより黒に近い色に
なった。
また豆を粉砕せずに5分追加ばい煎したEは、DやC
と比較すると、豆の重量変化率が少なく、豆の色もL値
が高く追加ばい煎に時間がかかるということが解る。
これらの豆を使い、コーヒ抽出器で抽出した抽出液の
濃度はいずれも1.10%とかわらず、追加ばい煎により抽
出液の濃度が変るようなことはない。
しかし、抽出液の着色度は追加ばい煎時間が長くなる
と増加しており、抽出されたコーヒ抽出液の色は濃くな
っている。味覚は、濃厚感と苦味がC、D、Eが強く感
じるが、逆にC、D、E、は酸味が弱くなる傾向にあ
る。
また、ばい煎により生じる焦げ味は、C、D、Eが強
くなっており、同じAの豆を使用しても追加ばい煎を行
なうことにより、B、C、Dのように種々のコーヒが楽
しめるということがわかる。
また、コーヒ豆はばい煎後に保存しておくと、香りが
飛散し香りが弱くなったり、吸湿したりして劣化すると
いう問題があり、ばい煎後はなるべくはやく使用するこ
とがおいしいコーヒを飲む方法であった。
本実施例の追加ばい煎では、これらの保存して香りが
弱くなった豆でも粉砕後再び追加ばい煎することによ
り、コーヒ本来の芳香を再び生じ、これをすぐに抽出し
飲用することにより、追加ばい煎のないAのものより追
加ばい煎を行ったB、C、Dのほうか香りが良いという
結果が得られた。
なお、実施例ではばい煎された豆を再加熱する加熱装
置5を粉砕室1の底部に設けたが、粉砕された豆粒子が
供給される抽出部10に設けてもよい。
発明の効果 以上のように、本発明によれば粉砕室または抽出部に
ばい煎されたコーヒ豆を再加熱する加熱装置を設け、市
販のばい煎された豆を粉砕後、再度好みの条件に追加ば
い煎することにより、一つの豆で異なるばい煎度の豆を
作って、コーヒの抽出が出来るようになり、コーヒの多
様化が楽しめる。
また従来、保存により香りが低下した豆も、追加ばい
煎することにより、再び良い香りを発生させるので、本
来コーヒ豆はばい煎してすぐに飲むほうがおいしいとい
われてきたことを家庭で手軽に実現出来るものである。
また、粉砕した豆の状態で追加ばい煎するので豆内部
まで均一に温度を上げることが出来る。また追加ばい煎
時間を短縮することが出来る。また、市販のばい煎し粉
砕された豆が保存により劣化したもの再生することが出
来るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すコーヒ抽出器の縦断面
図、第2図はスイッチパネルの外観図である。 1……豆貯蔵室、2……カッター、3……モータ、5…
…加熱装置、6……温度検知器、7……コーヒ抽出器本
体、8……水加熱装置、9……給湯口、10……抽出部、
11……サーバー、20……スイッチパネル。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コーヒ豆を粉砕する粉砕室にばい煎された
    コーヒ豆を再加熱する加熱装置を設け、この加熱装置を
    使用してばい煎したコーヒ豆を粉砕し抽出するコーヒ抽
    出器。
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JP2017507690A (ja) * 2014-01-23 2017-03-23 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 部分的に炒られたコーヒー豆を炒るための方法及び装置

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