JP2502690B2 - 密閉形電動圧縮機 - Google Patents

密閉形電動圧縮機

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、圧縮機の密閉容器と圧縮部との固定構造に
関するものである。
従来の技術 低振動、低騒音特性を備えたスクロール圧縮機は、吸
入室が外周部にあり、吐出ポートが渦巻きの中心部に設
けられ、圧縮流体の流れが一方向で往復動式圧縮機や回
転式圧縮機のような流体を圧縮するための吐出弁を必要
とせず、吐出脈動が比較的小さくて大きな吐出空間を必
要としないことが良く知られている。
また、この種の高圧ガス密閉容器構造の圧縮機は、第
3図に示す構造が知られ、部品軽量化やコスト低減など
の目的で造られた、薄肉で展延性に優れた鉄製の密閉容
器101と圧縮部との固定手段として、密閉容器101の内壁
に駆動軸160を支承し、固定すクロール113を固定する剛
性に優れた鉄製のフレーム102の最外周部を圧入固定す
る一般的な方法で構成されていた(特開昭60-75795号公
報)。
また、実公昭50-15609号公報にも記載されているよう
に、回転式圧縮機において、薄肉で展延性に優れた鉄製
の密閉容器の内壁に圧縮部の鉄製シリンダの外周面を接
触させ、密閉容器と鉄製シリンダ外周部を複数箇所の溶
接により固定する構成が知られている。このような固定
方法を第3図のスクロール気体圧縮機に用いる構成も良
く知られている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記の第3図のような密閉容器101に
圧縮部を圧入したり、密閉容器101と圧縮部とを溶接固
定するだけでは、高圧ガス力の作用によって密閉容器10
1が膨張し、密閉容器101の内壁と圧縮部の最外周部との
間に隙間が生じたり、接触面圧が小さくなって両部材間
の接触面圧が均一で無くなり、密閉容器101の円筒部が
変形し、寸法構成によっては接触部に僅かの隙間を生じ
る箇所もある。
このため、圧縮機運転時、駆動軸の回転や圧縮作用に
よる振動がフレーム102を介して密閉容器101の内壁に伝
わり、密閉容器101とフレーム102との接触面圧が、小さ
い箇所や微小隙間のある部分で共振し、異音を生じる場
合があり、スクロール気体圧縮機の低騒音、低振動性を
損なうと言う課題があった。
また、ガス圧力による密閉容器101の変形を考慮し
て、密閉容器101へのフレーム102の圧入代を大きくする
方策もあるが、フレーム102の圧入が困難であり、量産
性に乏しいと言う課題があった。
そこで、本発明は熱膨張係数の異なる部材を組み合わ
せて圧入固定することにより、振動、騒音特性に優れた
密閉形電動圧縮機を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の密閉形電動圧縮機
は、駆動軸を介して電動機を連接した圧縮部を密閉容器
内に収納固定し、その駆動軸を支承するフレームおよび
固定スクロールの内、少なくとも一方の部材の外周部
に、前記密閉容器の熱膨張係数に相当する材質から成る
環状に配置されたスリーブを圧入固定し、前記スリーブ
の外周部を前記密閉容器の内壁に内接固定させると共
に、前記スリーブを圧入固定した前記部材の熱膨張係数
を前記密閉容器よりも大きくした構成である。
作用 本発明は上記構成によって、圧縮機が始動し、圧縮
熱、摺動部の摩擦熱、電動機発熱などにより、密閉容器
とフレームまたは圧縮部構成部材である固定スクロール
が温度上昇する。フレームまたは固定スクロールは、密
閉容器よりも温度上昇して、密閉容器の内壁寸法よりも
大きく熱膨張変形し、その結果、その熱膨張応力により
環状に配置されたスリーブの位置が放射状に広がり、フ
レームまたは固定スクロールの外周部・スリーブ・密閉
容器の内壁の間の接触面圧力を増加して三部品間の固定
を強めると共に、密閉容器との隙間の無い固定構成を実
現するものである。
実施例 以下、本発明の実施例のスクロール冷媒圧縮機につい
て、図面を参照しながら説明する。
第1図において、1は鉄製の密閉容器で、その板厚は
軽量化のために薄く成形され、その内部全体は吐出室2
に連通する高圧雰囲気となり、上部に電動機3(以下、
モータ3と称する)、下部に圧縮部を配置し、モータ3
の回転子3aに固定された駆動軸4を支承する圧縮部のフ
レーム5により、密閉容器1の内部がモータ室6と吐出
室2とに仕切られている。
フレーム5は、軽量化と軸受部の熱発散を主目的とし
た熱伝導特性に優れたアルミニウム合金製で、その外周
部に溶接性に優れた環状に配置された薄肉鉄製のスリー
ブ8が焼ばめ固定され、スリーブ8の外周面が密閉容器
1の内壁に全周内接し、実公昭50-15609号公報にも記載
されているような手段で密閉容器1とは部分的に溶接固
定されている。
モータ3の固定子3bの両端外周部は、密閉容器1に内
接固定されたアルミニウム合金製の軸受フレーム9と、
フレーム5によって圧入支持固定されている。駆動軸4
は、軸受フレーム9に設けられた上部軸受10、フレーム
5の上端部に設けられた下部軸受11、フレーム5の中央
部に設けられた主軸受12、フレーム5の上端面と、モー
タ3の回転子3aの下部端面との間に設けられたスラスト
玉軸受13とで支持され、その下端部には駆動軸4の主軸
から偏心した偏心軸受14が設けられている。
フレーム5の下端面にはアルミニウム合金製の固定ス
クロール15が固定され、固定スクロール15は渦巻き状の
固定スクロールラップ15aと鏡板15bから成り、鏡板15b
の中央部には、固定スクロールラップ15aの巻き始め部
に開口する吐出ポート16が吐出室2に通じて設けられ、
固定スクロールラップ15aの外周部には吸入室17が設け
られている。
固定スクロールラップ15aに噛み合って圧縮室を形成
する渦巻き状の旋回スクロールラップ18aと、駆動軸4
の偏心軸受14に支持された旋回軸18bと、ラップ支持円
板18cとから成るアルミニウム合金製の旋回スクロール1
8は、固定スクロール15とフレーム5と駆動軸4とに囲
まれて圧縮部を構成しており、旋回軸18bの外周部に、
高張力鋼材料から成るライナーが焼ばめ固定され、ラッ
プ支持円板18bの表面は硬化処理されている。
フレーム5に固定されて平行ピン19に拘束されて軸方
向にのみ移動が可能なスラスト軸受20と、固定スクロー
ル15の鏡板15bとの間には、スペーサ21が設けられ、ス
ペーサ21の軸方向寸法は、油膜による摺動面のシール性
向上のために、ラップ支持円板18cの厚さよりも約0.015
〜0.020mm大きく設定されている。
駆動軸4の偏心軸受14の底部と、旋回スクロール18の
旋回軸18bの端部との間の偏心軸受け空間36と、ラップ
支持円板18cの外周部空間37とは、旋回軸18bとラップ支
持円板18cに設けられた油穴A38aにより連通されてい
る。
スラスト軸受20は第2図のように、その中央部が2つ
の平行な直線部分22と、それに連なる2つの円弧状曲線
部分23から成る形状に貫通成形されている。
旋回スクロール自転阻止用のオルダムリング24は、焼
結成形や射出成形工法などに適した軽合金や樹脂材料か
ら成り、両面が平行な薄い環状板と、その一面に設けら
れた一対の平行キー部分とから成り、環状板の外輪郭
は、2つの平行な直線部分と、それに連なる2つの円弧
状曲線部分から成り、直線部分は、スラスト軸受20の貫
通穴の直線部分に微小隙間で係合し、摺動可能であり、
平行キー部分の側面は、直線部分の中央部で直交し、且
つ旋回スクロール18のラップ支持円板18cに設けられた
一対のキー溝71に微小隙間で係合して摺動可能な形状に
設定されている。また、平行キー部分の付け根に設けら
れた凹み部分(図示せず)は潤滑油の通路にもなる。
フレーム5とスラスト軸受20との間には約0.1mm程度
のレリース隙間27が設けられ、そのレリース隙間27に対
向してフレーム5にも環状溝28が設けられ、環状溝28を
囲んだゴム製のシールリング70が、フレーム5とスラス
ト軸受20との間に装着されている。
モータ室6の上部と吐出室2とは、密閉容器1の側壁
を貫通して接続されたバイパス吐出菅29を介して連通
し、バイパス吐出菅29のモータ室6への開口位置は固定
子3bの上部コイルエンド30の側面に対向し、バイパス吐
出菅29の上部開口端と密閉容器1の上面に接続された吐
出菅31とは、軸受フレーム9との間に配置された多数の
小穴を有したパンチングメタル33を介して連通してい
る。
モータ室6の下部に設けられた吐出室油溜34は、モー
タ室6の上部とモータ3の固定子3bの外周の一部をカッ
トして設けた冷却通路35により連通されている。また、
吐出室油溜34はフレーム5に設けられた油穴B38bを経由
して環状溝28に通じると共に、オルダムリング24が配置
された旋回スクロール18の背圧室39にも主軸受12の摺動
部微小隙間を介して通じ、更に偏心軸受14に設けられた
油穴A40aを介して偏心軸受空間36へも連通している。
また、フレーム5に設けられた油穴B38bは、駆動軸4
の下部軸受11に対応する下部軸受4aの表面に設けられた
螺旋状油溝41と連通している。螺旋状油溝41の巻き方向
は、駆動軸4が正回転する時に潤滑油の粘性を利用した
ネジポンプ作用の生じるように設けられ、その終端は下
部軸受4aの途中まで形成されている。
固定スクロール15には、固定スクロールラップ15aの
最外周面に直交し、吸入室17に開口する吸入穴43が設け
られている。また、吸入穴43には、アキュウムレータ46
の吸入菅47が接続されており、吸入穴43には逆止弁50が
配置されている。
吸入室17に連通する第1圧縮室(図示せず)、または
吸入室17にも吐出室2にも連通しない第2圧縮室51a,51
bと外周部空間37とは、第2圧縮室51a,51bに開口して鏡
板15bに設けられた細径のインジェクション穴52a,52b、
鏡板15bと樹脂製の断熱カバー53とで形成されたインジ
ェクシュン溝54、外周部空間37に開口した段付き形状の
油穴C38cとから成るインジェクション通路55で連通さ
れ、油穴C38cの大径部56には、外周の一部に切り欠き
(図示せず)を有する薄鋼板製の逆止弁58とコイルスプ
リング59とが配置されている。
コイルスプリング59は、断熱カバー53に押さえられて
逆止弁58を常時付勢する。外周部空間37への油穴C38cの
開口位置は、吐出ポート16に連通する第3圧縮室60(図
示せず)の容積減少行程が終了する近傍にまで旋回スク
ロール18が移動した時に、外周部空間37と油穴C38cとが
連通し、それ以外の時にはラップ支持円板18cによって
遮断される位置に設けられている。
以上のように構成されたスクロール冷媒圧縮機につい
て、その動作を説明する。
モータ3によって駆動軸4が回転駆動すると、旋回ス
クロール18が旋回運動をし、圧縮機に接続した冷凍サイ
クルから潤滑油を含んだ吸入冷媒ガスが、アキユームレ
ータ46に接続した吸入菅47、吸入穴43、吸入通路42を順
次経て吸入室17に流入し、旋回スクロール18と固定スク
ロール15との間に形成された第1圧縮室(図示せず)を
経て圧縮室内に閉じ込められ、常時密閉空間となる第2
圧縮室51a,51b、第3圧縮室(図示せず)へと順次圧縮
移送され、中央部の吐出ポート16を経て吐出室2へと吐
出される。
潤滑油を含んだ吐出冷媒ガスは、圧縮機外部へ配管さ
れたバイパス吐出菅29を経て再び圧縮機内のモータ室6
に帰還した後、外部の冷凍サイクルへ吐出菅31から排出
されるが、モータ室6に流入する際に、モータ3の上部
コイルエンド30に衝突してモータ巻き線の表面に付着す
る。これにより、潤滑油の一部が分離され、その後、軸
受フレーム9に設けられた抜き穴32を通過する際に、流
れ方向を変えたり、パンチングメタル33の小穴を通過す
る際に、潤滑油の慣性力や表面付着などにより、潤滑油
が効果的に分離される。
吐出ガスから分離した潤滑油の一部は、上部軸受の摺
動面を潤滑した後、残りの潤滑油と共に冷却通路35を通
り、モータ3を冷却しながら下部の吐出室油溜34に収集
される。
吐出室油溜34の潤滑油は、駆動軸4の下部軸部4aの表
面に設けられた螺旋状油溝41のネジポンプ作用により、
スラスト玉軸受13へ給油され、下部軸部4aの端部の微小
軸受隙間を潤滑油が通過する際に、その油膜のシール作
用により、モータ室6の吐出冷媒ガス雰囲気と主軸受12
の上流側空間とが遮断される。
吐出室油溜34の溶解吐出冷媒ガスを含んだ潤滑油は、
主軸受12の微小隙間を通過する際に、吐出圧力と吸入圧
力との中間圧力に減圧され、背圧室39に流入する。その
後、偏心軸受14の油溝A40a、偏心軸受空間36、旋回スク
ロール18を通る油穴A38を経て外周部空間37に流入し、
更に、間欠的に開口する油穴C38c、インジェクション溝
54、インジェクション穴52a,52bを経て第2圧縮室51a,5
1bに流入し、その通路途中の摺動面を潤滑する。
また、吐出室油溜34は、環状溝28やレリース隙間27と
も通じているので、スラスト軸受20はその背圧力により
付勢されてスペーサ21の端面に当接する。そして、旋回
スクロール18のラップ支持円板18cは、スラスト軸受20
と固定スクロール15の鏡板15bとの間で微小隙間を保持
されて円滑に摺動すると共に、固定スクロールラップ15
aの端面とラップ支持円板18cとの間、並びに、旋回スク
ロールラップ18aの端面と鏡板15bとの間の隙間も微小に
保持されて、隣接する圧縮室間の気体漏れを少なくす
る。
第2圧縮室51a,51bにインジェクションされた潤滑油
は、吸入冷媒ガスと共に圧縮室に流入した潤滑油と合流
し、隣接する圧縮室間の微小隙間を油膜により密封して
圧縮冷媒ガス漏れを防ぎ、圧縮室間の摺動面を潤滑しな
がら圧縮冷媒と共に吐出室2に再び吐出される。
また、背圧室39に差圧給油された潤滑油は、中間圧力
の付勢力を旋回スクロール18に作用させて、ラップ支持
円板18cを鏡板15bとの摺動面に押圧油膜シールし、外周
部空間37と吸入室17との連通を遮断すると共に、スラス
ト軸受20とラップ支持円板18cとの摺動面の隙間も潤滑
シールする。
一方、アルミニウム合金製のフレーム5は、圧縮機運
転時の圧縮熱や摺動部摩擦熱により、吐出圧力の上昇と
共に温度上昇と、その熱膨張により外周部寸法を拡大
し、その外周部に接してアルミニウム合金よりも熱膨張
係数の小さい鉄製薄肉環状のスリーブ8の外周部を拡菅
する。そして、組立時の溶接などにより、微小変形した
密閉容器1の内壁とスリーブ8の外周面との間の部分的
な微小隙間が無くなり、両部材間の接触面圧が増加す
る。このような隙間解消の結果、密閉容器1内での吐出
室2とモータ室6との間の直接連通が無くなる。
圧縮機停止後、各部品が徐々に冷却した後、スリーブ
8の外周部と密閉容器1の内壁との間の隙間は元の状態
に戻る。
以上のように上記実施例によれば、モータ3を連接し
たフレーム5、固定スクロール15、旋回スクロール18、
旋回スクロール18の自転を阻止するオルダムリング24、
フレーム5に支持されて旋回スクロール18を駆動する駆
動軸4などから成る圧縮部を密閉容器1内に収納固定
し、フレーム5の外周部に、展延性のある薄鋼板製の密
閉容器1の熱膨張係数に相当する材質から成る環状薄肉
形状のスリーブ8を圧入固定し、スリーブ8の外周部を
密閉容器1の内壁に溶接固定させると共に、フレーム5
の熱膨張係数を密閉容器1よりも著しく大きくしたこと
により、圧縮機運転中の冷媒ガス圧縮熱、摺動部摩擦
熱、モータ3の発熱などによって圧縮部の一部を構成す
るフレーム5と密閉容器1とが温度上昇し、フレーム5
は、その表面が外気に接する密閉容器1よりも温度上昇
して、フレーム5の外周部の熱変形量は密閉容器1の内
壁部やスリーブ8の内周部よりも大きくなり、その熱膨
張応力により環状薄肉形状のスリーブ8を拡菅してフレ
ーム5、スリーブ8、密閉容器1の内壁の間の接触面圧
力を増加し、三部品間の固定を強めることができる。ま
た、圧縮機組立時の溶接などにより密閉容器1が微小変
形し、密閉容器1の内壁とスリーブ8との間に生じてい
た微小隙間も、フレーム5やスリーブ8の寸法拡大によ
り皆無にすることができる。それによって、駆動軸4の
回転や冷媒ガス圧縮に際して生じる微小振動が、フレー
ム5を介して密閉容器1の内壁に伝わっても密閉容器1
がスリーブ8やフレーム5と共に共振するのを防ぐこと
ができる。
また、密閉容器1の内壁に熱膨張したフレーム5の外
周部が圧接固定すると共に、スリーブ8と密閉容器1の
内壁との溶接固定によって密閉容器1の剛性が増し、吐
出冷媒ガスの吐出脈動に起因して生じる密閉容器1の微
小な膨張収縮振動を少なくできる。
また、上記実施例ではスクロール式冷媒圧縮機につい
て説明したが、往復動式圧縮機や回転子機圧縮機などの
他の流体圧縮機も同様の作用効果を期待できる。
発明の効果 以上のように本発明は、駆動軸を介して電動機を連接
した圧縮部を密閉容器内に収納固定し、その駆動軸を支
承するフレームおよび固定スクロールの内、少なくとも
一方の部材の外周部に、密閉容器の熱膨張係数に相当す
る材質から成る環状に配置されたスリーブを圧入固定
し、そのスリーブの外周部を前記密閉容器の内壁に内接
固定させると共に、スリーブを圧入固定した部材の熱膨
張係数を密閉容器よりも大きくしたことにより、圧縮機
運転中の流体圧縮熱、摺動部摩擦熱、電動機発熱等によ
って、密閉容器とフレームまたは固定スクロールが温度
上昇する。フレームまたは固定スクロールは、密閉容器
よりも温度上昇して、密閉容器の内壁寸法よりも大きく
熱膨張変形し、その結果、その熱膨張応力により環状に
配置されたスリーブの位置が放射状に広がり、フレーム
または固定スクロールの外周部・スリーブ・密閉容器の
内壁の間の接触面圧力を増加して三部品間の固定を強め
ることができる。
また、密閉容器の内壁に、フレームまたは固定スクロ
ールととスリーブとが圧接固定されるので、密閉容器の
剛性が増し、吐出流体の吐出脈動に起因して生じる密閉
容器の微小な膨張収縮振動を少なくして、密閉容器の溶
接部の疲労強度を向上させ、高圧容器として信頼性を高
めることができるなどの優れた効果を奏する密閉形電動
圧縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるスクロール冷媒圧縮
機の縦断面図、第2図は同圧縮機における主要部品の分
解図、第3図は従来のスクロール圧縮機の縦断面図であ
る。 1……密閉容器、2……吐出室、3……電動機(モー
タ)、4……駆動軸、5……フレーム、8……スリー
ブ、9……軸受フレーム、15……固定スクロール、16…
…吐出ポート、18……旋回スクロール、29……バイパス
吐出菅、30……コイルエンド、31……吐出菅、34……吐
出室油溜。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸(4)を介して電動機(3)を連接
    した圧縮部(15、18)を密閉容器(1)内に収納固定
    し、前記駆動軸(3)を支承するフレーム(5)および
    固定スクロール(15)の内、少なくとも一方の部材の外
    周部に、前記密閉容器(1)の熱膨張係数に相当する材
    質から成る環状に配置されたスリーブ(8)を圧定し、
    前記スリーブ(8)の外周部を前記密閉容器(1)の内
    壁に内接固定させる入固と共に、前記スリーブ(8)を
    圧入固定した前記部材(5、15)の熱膨張係数を前記密
    閉容器(1)よりも大きくした密閉形電動圧縮機。
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