JPH0819911B2 - スクロール圧縮機の自転阻止装置 - Google Patents
スクロール圧縮機の自転阻止装置Info
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- JPH0819911B2 JPH0819911B2 JP1001725A JP172589A JPH0819911B2 JP H0819911 B2 JPH0819911 B2 JP H0819911B2 JP 1001725 A JP1001725 A JP 1001725A JP 172589 A JP172589 A JP 172589A JP H0819911 B2 JPH0819911 B2 JP H0819911B2
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- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
- F01C17/066—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements with an intermediate piece sliding along perpendicular axes, e.g. Oldham coupling
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、スクロール圧縮機の自転阻止装置に関する
ものである。
ものである。
従来の技術 スクロール圧縮機は、吸入室が外周部にあり、吐出ポ
ートが渦巻きの中心部に設けられ、圧縮流体の流れが一
方向で、往復動式圧縮機や回転式圧縮機のような流体を
圧縮するための吐出弁を必要とせず、圧縮比が一定で、
トルク変動も少ないことから、振動・騒音が他の圧縮機
に比べて極めて少なく、各分野への利用展開の実用化研
究がなされている。
ートが渦巻きの中心部に設けられ、圧縮流体の流れが一
方向で、往復動式圧縮機や回転式圧縮機のような流体を
圧縮するための吐出弁を必要とせず、圧縮比が一定で、
トルク変動も少ないことから、振動・騒音が他の圧縮機
に比べて極めて少なく、各分野への利用展開の実用化研
究がなされている。
特に、このスクロール圧縮機を家庭空調用小型冷媒圧
縮機などのような汎用量産圧縮機として実用化するため
には種々の課題を克服しなければならない。
縮機などのような汎用量産圧縮機として実用化するため
には種々の課題を克服しなければならない。
すなわち、高効率と極低振動・極低騒音、実用化に値
する低コストの実現である。
する低コストの実現である。
極低騒音、極低振動化のための効果的な方法は、駆動
系のバランスを均衡させると共に、摺動部品間の隙間を
少なくし、摺動部間に充分な潤滑油を供給することなど
である。それにより、摺動部品間に生じる衝突力を緩和
し、それに伴う振動や衝突音を少なくすることが一般に
良く知られている。
系のバランスを均衡させると共に、摺動部品間の隙間を
少なくし、摺動部間に充分な潤滑油を供給することなど
である。それにより、摺動部品間に生じる衝突力を緩和
し、それに伴う振動や衝突音を少なくすることが一般に
良く知られている。
その一例として、特開昭55-142902号公報にも示され
ているように、旋回スクロールを固定スクロールと静止
部材との間に、旋回スクロールが旋回運動できる程度の
軸方向微少隙間を維持して配置することが知られ、特に
旋回スクロールの鏡板の外周部を静止部材間に狭持する
構成は極低騒音・極低振動化に有効な手段でもある。
ているように、旋回スクロールを固定スクロールと静止
部材との間に、旋回スクロールが旋回運動できる程度の
軸方向微少隙間を維持して配置することが知られ、特に
旋回スクロールの鏡板の外周部を静止部材間に狭持する
構成は極低騒音・極低振動化に有効な手段でもある。
一方、スクロール圧縮機は圧縮室のシール部が多いの
で、圧縮流体の漏れが多く、特に、家庭空調用冷媒圧縮
機のような小排除容積のスクロール圧縮機の場合など
は、圧縮部の漏れ隙間を小さくするために、渦巻き部の
寸法精度を極めて高くする必要があるが、部品形状の複
雑さに伴いスクロール圧縮機のコストが高いという欠点
があり、渦巻き部以外の部品のコスト低減が望まれてい
る。
で、圧縮流体の漏れが多く、特に、家庭空調用冷媒圧縮
機のような小排除容積のスクロール圧縮機の場合など
は、圧縮部の漏れ隙間を小さくするために、渦巻き部の
寸法精度を極めて高くする必要があるが、部品形状の複
雑さに伴いスクロール圧縮機のコストが高いという欠点
があり、渦巻き部以外の部品のコスト低減が望まれてい
る。
また、渦巻き部の寸法精度のバラツキにより、特に圧
縮機低速度運転状態では、圧縮効率が往復動式圧縮機や
回転式圧縮機よりも低いという欠点を有している。
縮機低速度運転状態では、圧縮効率が往復動式圧縮機や
回転式圧縮機よりも低いという欠点を有している。
そこで、この種の課題解決のための方策として、圧縮
途中の気体漏れ防止のために潤滑油を利用した油膜シー
ル効果により、渦巻き部寸法精度の適正化と圧縮効率向
上を期待することが大きく、特開昭57-8386号公報にも
記載されているように、吐出室底部の潤滑油を減圧し
て、圧縮途中の圧縮室に流入させる構成が考えられてい
る。
途中の気体漏れ防止のために潤滑油を利用した油膜シー
ル効果により、渦巻き部寸法精度の適正化と圧縮効率向
上を期待することが大きく、特開昭57-8386号公報にも
記載されているように、吐出室底部の潤滑油を減圧し
て、圧縮途中の圧縮室に流入させる構成が考えられてい
る。
また、スクロール圧縮機の低振動特性を生かした別の
方策として、スクリュウ圧縮機などで実施されているよ
うに、スクロール圧縮機を高速度運転させ、単位時間当
りの圧縮気体洩れ量を少なくして圧縮効率の低下を防ぐ
方法もあり、前者よりも後者の方が一般に良く知られて
いるが、高速度運転時の騒音や振動を低下させる方策が
必要である。
方策として、スクリュウ圧縮機などで実施されているよ
うに、スクロール圧縮機を高速度運転させ、単位時間当
りの圧縮気体洩れ量を少なくして圧縮効率の低下を防ぐ
方法もあり、前者よりも後者の方が一般に良く知られて
いるが、高速度運転時の騒音や振動を低下させる方策が
必要である。
また、旋回スクロールは、駆動軸のクランク機構と自
転阻止機構によって公転するので、旋回スクロールに生
じる遠心力は、駆動軸の旋回スクロール係合軸受部に作
用するが、駆動軸に適当なバランスウエイトを設けるこ
とにより、駆動系の動バランスを均衡させ、駆動軸系の
振動を低下させる方策がなされている。
転阻止機構によって公転するので、旋回スクロールに生
じる遠心力は、駆動軸の旋回スクロール係合軸受部に作
用するが、駆動軸に適当なバランスウエイトを設けるこ
とにより、駆動系の動バランスを均衡させ、駆動軸系の
振動を低下させる方策がなされている。
また、駆動軸の片側にのみ圧縮部を有する構成のスク
ロール圧縮機は、旋回スクロールの自転阻止部材が旋回
スクロールに係合して往復運動するために、旋回部分
(旋回スクロールと自転阻止部材)の重心位置が駆動軸
の回転角度に伴い変動する。そのため、駆動系の動バラ
ンスを完全に均衡させるための特別の方策を必要とし、
簡単な構成では動バランスを均衡させ得ないという課題
を有していることから、自転阻止部材の軽量化が是非必
要な課題であることも知られている。
ロール圧縮機は、旋回スクロールの自転阻止部材が旋回
スクロールに係合して往復運動するために、旋回部分
(旋回スクロールと自転阻止部材)の重心位置が駆動軸
の回転角度に伴い変動する。そのため、駆動系の動バラ
ンスを完全に均衡させるための特別の方策を必要とし、
簡単な構成では動バランスを均衡させ得ないという課題
を有していることから、自転阻止部材の軽量化が是非必
要な課題であることも知られている。
特に、高速度運転して圧縮効率を向上する圧縮機にお
いては、旋回スクロールの遠心力を支持する駆動軸の旋
回スクロール係合軸受部の軸受負荷を軽減するために、
アルミニウム合金などの軽比重部材で旋回スクロールを
構成する場合が多い。このような理由で、駆動系の不均
衡を少なくして低振動のスクロール圧縮機を実現するた
めに、自転阻止部材の軽量化は最も重要な課題の一つで
あることる知られている。
いては、旋回スクロールの遠心力を支持する駆動軸の旋
回スクロール係合軸受部の軸受負荷を軽減するために、
アルミニウム合金などの軽比重部材で旋回スクロールを
構成する場合が多い。このような理由で、駆動系の不均
衡を少なくして低振動のスクロール圧縮機を実現するた
めに、自転阻止部材の軽量化は最も重要な課題の一つで
あることる知られている。
また、旋回スクロールの具体的な自転阻止機構は、第
18図〜第20図のような構成が以前から考えられている。
同図は環状板3091の両面にキー溝3096,3097とキー溝309
8,3099が設けられ、両側のキー溝は互いに環状板3091の
中心で直交し、それぞれのキー溝には旋回スクロール30
20と、ハウジング3048に固定されたキー3100などが微少
隙間で係合摺動して自転阻止機構を形成している(米国
特許第3924977号明細書)。
18図〜第20図のような構成が以前から考えられている。
同図は環状板3091の両面にキー溝3096,3097とキー溝309
8,3099が設けられ、両側のキー溝は互いに環状板3091の
中心で直交し、それぞれのキー溝には旋回スクロール30
20と、ハウジング3048に固定されたキー3100などが微少
隙間で係合摺動して自転阻止機構を形成している(米国
特許第3924977号明細書)。
また、第21図のように、環状板4061の両面に平行キー
部4059を設けて旋回スクロールなどの相手部材にキー溝
を設けたもの、また、第19図のように上記例を組み合わ
せた形状のもの(実公昭62−21756号公報)、さらには
第23図、第24図のように第21図のキー部をその中心で回
転可能にしたてもの(特開昭53−34107号公報)など、
自転阻止部材の軽量化やキー部の耐摩耗性改善の工夫が
なされている。
部4059を設けて旋回スクロールなどの相手部材にキー溝
を設けたもの、また、第19図のように上記例を組み合わ
せた形状のもの(実公昭62−21756号公報)、さらには
第23図、第24図のように第21図のキー部をその中心で回
転可能にしたてもの(特開昭53−34107号公報)など、
自転阻止部材の軽量化やキー部の耐摩耗性改善の工夫が
なされている。
また、スクロール圧縮機は圧縮比も一定で、特に、冷
凍機用スクロール圧縮機などは圧縮比が大きく、常時密
閉空間の圧縮室が存在するので、圧縮のための吐出弁を
必要とする往復動式圧縮機や、回転式圧縮機の場合より
も液圧縮が生じ易い。当然のことながら、圧縮効率向上
のための圧縮室への油インジェクション機能を備えたス
クロール気体圧縮機は液圧縮が生じる場合が多く、液圧
縮が生じた場合には、著しい異音や振動が発生する。そ
れゆえ、スクロール圧縮機では、液圧縮回避のための過
負荷軽減装置を備えることが不可欠でもある。
凍機用スクロール圧縮機などは圧縮比が大きく、常時密
閉空間の圧縮室が存在するので、圧縮のための吐出弁を
必要とする往復動式圧縮機や、回転式圧縮機の場合より
も液圧縮が生じ易い。当然のことながら、圧縮効率向上
のための圧縮室への油インジェクション機能を備えたス
クロール気体圧縮機は液圧縮が生じる場合が多く、液圧
縮が生じた場合には、著しい異音や振動が発生する。そ
れゆえ、スクロール圧縮機では、液圧縮回避のための過
負荷軽減装置を備えることが不可欠でもある。
また、自転阻止部材の平行キー部に作用する負荷トル
クが、旋回スクロールの旋回慣性力と、駆動軸と旋回ス
クロールとの係合軸受部に作用する摩擦力とに起因して
いることから、圧縮機の高速運転時や圧縮過負荷運転時
にには、自転阻止部材の平行キー部に過大な負荷トルク
が作用するので、自転阻止部材はその負荷に充分耐える
剛性が必要であり、自転阻止部材の軽量化実現のために
も、上述した過負荷軽減装置が是非とも必要である。
クが、旋回スクロールの旋回慣性力と、駆動軸と旋回ス
クロールとの係合軸受部に作用する摩擦力とに起因して
いることから、圧縮機の高速運転時や圧縮過負荷運転時
にには、自転阻止部材の平行キー部に過大な負荷トルク
が作用するので、自転阻止部材はその負荷に充分耐える
剛性が必要であり、自転阻止部材の軽量化実現のために
も、上述した過負荷軽減装置が是非とも必要である。
発明が解決しようとする課題 しかし、第23図、第24図の構成は部品数が多く、コス
ト高で軽量化が困難である。
ト高で軽量化が困難である。
また、それ以外の自転阻止部材はいずれも環状板の両
面に平行キー部またはキー溝を組み合わせた形状で、旋
回スクロールの回転方向バックラッシュを少なくして旋
回スクロールと自転阻止部材との間で生じる衝突音や振
動を少なくしたり、圧縮室間隙間を微少に保ち圧縮気体
洩れを少なくするために、摺動部の平行精度やキー溝ま
たはキー幅寸法にも高精度を要する。その結果、平行キ
ー側面やキー溝の加工は片面毎の加工をする必要があ
り、加工物の治具等への取り付け、取り外し、および加
工時間が長くなり高寸法精度確保と加工コストの点で多
量生産に適しておらず、自転阻止部材とそれに関係する
構成部材との間で生じる衝突音や振動を伴うという課題
があった。
面に平行キー部またはキー溝を組み合わせた形状で、旋
回スクロールの回転方向バックラッシュを少なくして旋
回スクロールと自転阻止部材との間で生じる衝突音や振
動を少なくしたり、圧縮室間隙間を微少に保ち圧縮気体
洩れを少なくするために、摺動部の平行精度やキー溝ま
たはキー幅寸法にも高精度を要する。その結果、平行キ
ー側面やキー溝の加工は片面毎の加工をする必要があ
り、加工物の治具等への取り付け、取り外し、および加
工時間が長くなり高寸法精度確保と加工コストの点で多
量生産に適しておらず、自転阻止部材とそれに関係する
構成部材との間で生じる衝突音や振動を伴うという課題
があった。
また、部品素材の製作においても、環状板の両面に凹
凸が有る異形状のために、素材の型打ち成形や焼結成形
などの多量生産工法において、精密寸法確保の観点から
部品軽量化にも限度があり、動バランス系の不均衡を最
少限度に抑制できず、特に、高速運転時には大きな振動
と騒音が生じるという課題もあった。また、素材成形工
程が多くなるなど、素材コスト、加工コストが極めて高
いという課題もあった。
凸が有る異形状のために、素材の型打ち成形や焼結成形
などの多量生産工法において、精密寸法確保の観点から
部品軽量化にも限度があり、動バランス系の不均衡を最
少限度に抑制できず、特に、高速運転時には大きな振動
と騒音が生じるという課題もあった。また、素材成形工
程が多くなるなど、素材コスト、加工コストが極めて高
いという課題もあった。
また、特開昭55-142902号公報のように旋回スクロー
ルの鏡板を固定スクロールと静止部材とで狭持するだけ
の構成では、液圧縮などが生じて圧縮室圧力が異常上昇
した場合には、振動や騒音が多く、且つ過負荷運転状態
となり、圧縮機破損や摺動部の著しい耐久性低下を招く
という課題があった。
ルの鏡板を固定スクロールと静止部材とで狭持するだけ
の構成では、液圧縮などが生じて圧縮室圧力が異常上昇
した場合には、振動や騒音が多く、且つ過負荷運転状態
となり、圧縮機破損や摺動部の著しい耐久性低下を招く
という課題があった。
また、上記課題を解決するための方策として第25図の
過負荷軽減装置を備えた構成が考えられている。同図
は、固定スクロール2001eを軸方向に移動可能な構成に
し、板バネ2023eの付勢力と背圧室2015に吐出圧力を導
入して、その背圧力とで固定スクロール2001eを旋回ス
クロール2001dに押圧し、旋回スクロール2001dと、固定
スクロール2001eとの間の軸方向隙間を無くして圧縮室
の密封を図り、圧縮効率を高めると共に、圧縮室内で液
圧縮が生じた時、固定スクロール2001eが旋回スクロー
ル2001dから軸方向に離反して圧縮室圧力を降下せしめ
て負荷を軽減する構成である(米国特許第3600114号明
細書)。しかし、このような固定スクロール2001eを旋
回スクロール2001dに常に押圧する構成では、その付勢
力を大きくする必要があり、両スクロールの接触面の摩
擦や摩耗により耐久性が低下し、入力損失も大きく、さ
らには、過負荷軽減装置を構成する部分のスペースを特
別に必要とし、圧縮機が大きくなるという課題もあっ
た。
過負荷軽減装置を備えた構成が考えられている。同図
は、固定スクロール2001eを軸方向に移動可能な構成に
し、板バネ2023eの付勢力と背圧室2015に吐出圧力を導
入して、その背圧力とで固定スクロール2001eを旋回ス
クロール2001dに押圧し、旋回スクロール2001dと、固定
スクロール2001eとの間の軸方向隙間を無くして圧縮室
の密封を図り、圧縮効率を高めると共に、圧縮室内で液
圧縮が生じた時、固定スクロール2001eが旋回スクロー
ル2001dから軸方向に離反して圧縮室圧力を降下せしめ
て負荷を軽減する構成である(米国特許第3600114号明
細書)。しかし、このような固定スクロール2001eを旋
回スクロール2001dに常に押圧する構成では、その付勢
力を大きくする必要があり、両スクロールの接触面の摩
擦や摩耗により耐久性が低下し、入力損失も大きく、さ
らには、過負荷軽減装置を構成する部分のスペースを特
別に必要とし、圧縮機が大きくなるという課題もあっ
た。
また、別の過負荷防止策として米国特許第3817664号
明細書などのように、旋回スクロールを駆動軸の主軸と
直角方向に移動させる構成も考えられているが、圧縮室
のシール長さの短い第25図の構成の場合よりも負荷軽減
応答速度が遅く、高速運転する圧縮機の過負荷軽減策と
して充分でないという課題があった。言うまでもなく、
部品構成も複雑で、コストも高く、圧縮機の外形寸法が
大きくなるなどの課題もあり、スクロール圧縮機の特徴
である極低騒音・極低振動を実現するための軽量・安価
な自転阻止装置と安価、省スペースで実質的に有効な圧
縮過負荷軽減装置の実現が望まれていた。
明細書などのように、旋回スクロールを駆動軸の主軸と
直角方向に移動させる構成も考えられているが、圧縮室
のシール長さの短い第25図の構成の場合よりも負荷軽減
応答速度が遅く、高速運転する圧縮機の過負荷軽減策と
して充分でないという課題があった。言うまでもなく、
部品構成も複雑で、コストも高く、圧縮機の外形寸法が
大きくなるなどの課題もあり、スクロール圧縮機の特徴
である極低騒音・極低振動を実現するための軽量・安価
な自転阻止装置と安価、省スペースで実質的に有効な圧
縮過負荷軽減装置の実現が望まれていた。
本発明は、上記従来の課題に鑑み、軽量で安価な自転
阻止部材と高い寸法精度を有した自転阻止装置を提供す
ると共に、スクロール圧縮機の振動や騒音を少なくする
ことを目的とするものである。
阻止部材と高い寸法精度を有した自転阻止装置を提供す
ると共に、スクロール圧縮機の振動や騒音を少なくする
ことを目的とするものである。
また、本発明は、省スペースな過負荷軽減装置を兼ね
た自転阻止装置を提供することを目的とするものであ
る。
た自転阻止装置を提供することを目的とするものであ
る。
また、本発明は、自転阻止部材の軸方向の遊びを少な
くして振動や騒音を低減することを目的とするものであ
る。
くして振動や騒音を低減することを目的とするものであ
る。
また、本発明は、自転阻止部材に作用する転覆モーメ
ントを少なくして振動や騒音を低減することを目的とす
るものである。
ントを少なくして振動や騒音を低減することを目的とす
るものである。
また、本発明は、自転阻止部材の摺動面に確保した油
膜の緩衝作用により自転阻止部材に起因して発生する振
動や騒音を低減することを目的とするものである。
膜の緩衝作用により自転阻止部材に起因して発生する振
動や騒音を低減することを目的とするものである。
また、本発明は、自転阻止部材とそれに係合する旋回
スクロールや静止部材の耐久性を向上することを目的と
するものである。
スクロールや静止部材の耐久性を向上することを目的と
するものである。
また、本発明は、自転阻止部材に静止部材との間で作
動するポンプ機能を備えさせ、自転阻止部材周辺の摺動
隙間に潤滑油を強制供給することを目的とする。
動するポンプ機能を備えさせ、自転阻止部材周辺の摺動
隙間に潤滑油を強制供給することを目的とする。
課題を解決するための手段 上記課題を解決(目的を達成)するために本発明は、
旋回スクロールのラップ支持円板と駆動軸を支持する本
体フレームとの間で軸方向微少隙間を有して配置された
自転阻止部材は環状板形状を成し、ラップ支持円板側の
環状板上の略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突
出部を有し、環状板の外周両側面には、軸線に直交する
平行な一対の平面部を設け、突出部がラップ支持円板に
設けた一対のガイド溝に往復運動可能に係合し、平面部
が、本体フレームに形成された一対の平行な平面部を有
するガイド穴の平面部に往復運動可能に係合したもので
ある。
旋回スクロールのラップ支持円板と駆動軸を支持する本
体フレームとの間で軸方向微少隙間を有して配置された
自転阻止部材は環状板形状を成し、ラップ支持円板側の
環状板上の略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突
出部を有し、環状板の外周両側面には、軸線に直交する
平行な一対の平面部を設け、突出部がラップ支持円板に
設けた一対のガイド溝に往復運動可能に係合し、平面部
が、本体フレームに形成された一対の平行な平面部を有
するガイド穴の平面部に往復運動可能に係合したもので
ある。
また、本発明は、駆動軸を支承する本体フレームに対
して軸方向にのみ移動が可能で且つ環状板状をなして本
体フレームの側に配置されたスラスト軸受は、その背面
側から吐出流体圧力と、吐出流体圧力と吸入圧力との間
の中間流体圧力と、バネ力との内の少なくとも一手段を
利用して常に旋回スクロールの方向に付勢されて、背面
側が本体フレームとの間に適当な軸方向隙間を維持し、
ラップ支持円板を支持する摺動面が鏡板との間でラップ
支持円板の厚さよりも少なくとも微少に大きい距離を確
保すべく、鏡板の側への軸方向移動距離を規制する手段
を設けて配置され、スラスト軸受の中央部に配置された
自転阻止部材は環状板形状を成し、ラップ支持円板側の
環状板上の略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突
出部を有し、環状板の外周両側面には、軸線に直交する
平行な一対の平面部を設け、突出部がラップ支持円板に
設けた一対のガイド溝に往復運動可能に係合し、平面部
は、スラスト軸受の内側に形成された一対の平行な平面
部を有するガイド穴の側面の平面部に往復運動可能に係
合し、環状板の板厚はラップ支持円板と本体フレームと
の間で微少隙間を有すべく設定され、環状板厚さとスラ
スト軸受の厚さとを近似させたものである。
して軸方向にのみ移動が可能で且つ環状板状をなして本
体フレームの側に配置されたスラスト軸受は、その背面
側から吐出流体圧力と、吐出流体圧力と吸入圧力との間
の中間流体圧力と、バネ力との内の少なくとも一手段を
利用して常に旋回スクロールの方向に付勢されて、背面
側が本体フレームとの間に適当な軸方向隙間を維持し、
ラップ支持円板を支持する摺動面が鏡板との間でラップ
支持円板の厚さよりも少なくとも微少に大きい距離を確
保すべく、鏡板の側への軸方向移動距離を規制する手段
を設けて配置され、スラスト軸受の中央部に配置された
自転阻止部材は環状板形状を成し、ラップ支持円板側の
環状板上の略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突
出部を有し、環状板の外周両側面には、軸線に直交する
平行な一対の平面部を設け、突出部がラップ支持円板に
設けた一対のガイド溝に往復運動可能に係合し、平面部
は、スラスト軸受の内側に形成された一対の平行な平面
部を有するガイド穴の側面の平面部に往復運動可能に係
合し、環状板の板厚はラップ支持円板と本体フレームと
の間で微少隙間を有すべく設定され、環状板厚さとスラ
スト軸受の厚さとを近似させたものである。
また、本発明は、固定スクロールと本体フレームとの
間に挟まれた旋回スクロールの軸方向移動隙間が微少
で、自転阻止部材の環状板の両面が本体フレームとラッ
プ支持円板とに摺接する微少な反りを備えたものであ
る。
間に挟まれた旋回スクロールの軸方向移動隙間が微少
で、自転阻止部材の環状板の両面が本体フレームとラッ
プ支持円板とに摺接する微少な反りを備えたものであ
る。
また、本発明は、自転阻止部材の環状板の両面が本体
フレームとラップ支持円板とに摺接べく設けられて微少
な反りを、ラップ支持円板の側が凸状になるようにした
ものである。
フレームとラップ支持円板とに摺接べく設けられて微少
な反りを、ラップ支持円板の側が凸状になるようにした
ものである。
また、本発明は、自転阻止部材の環状板には、本体フ
レームまたはラップ支持円板と接する環状面上に閉塞さ
れた油溝を設けたものである。
レームまたはラップ支持円板と接する環状面上に閉塞さ
れた油溝を設けたものである。
さらに、本発明は、自転阻止部材の環状板の少なくと
も片方の環状面が、摺動特性に優れ弾力性を備えた材質
で被覆されたものである。
も片方の環状面が、摺動特性に優れ弾力性を備えた材質
で被覆されたものである。
また、本発明は、自転阻止部材が往復運動を行う、旋
回スクロールのラップ支持円板の反圧縮空間側の面およ
び本体フレームに設けられた移動空間で囲まれる空間
と、自転阻止部材との摺動面に潤滑油の吸入・吐出通路
が形成されており、自転阻止部材の往復運動により潤滑
油の循環をなすものである。
回スクロールのラップ支持円板の反圧縮空間側の面およ
び本体フレームに設けられた移動空間で囲まれる空間
と、自転阻止部材との摺動面に潤滑油の吸入・吐出通路
が形成されており、自転阻止部材の往復運動により潤滑
油の循環をなすものである。
作用 上記手段による作用は、以下のとおりである。
本発明は、形状が簡単で精密な摺動部寸法精度を有す
る小型軽量化した自転阻止部材が、駆動軸を支承する本
体フレームと旋回スクロールとに係合して、駆動軸の回
転に伴い往復運動をし、旋回スクロールの自転阻止機能
を省スペースで成してスクロール圧縮室で吸入・圧縮作
用が行われる。軽量の自転阻止部材が往復運動して運動
方向を変える時の慣性力の変化や摺動部隙間のバックラ
ッシュが少なくなると共に、旋回スクロールに追従して
往復運動して可動部材の重心位置変化が小さくなり、駆
動軸系の不釣合い量も少なくなり小型・軽量が可能な圧
縮機への加振力も少なくなる。
る小型軽量化した自転阻止部材が、駆動軸を支承する本
体フレームと旋回スクロールとに係合して、駆動軸の回
転に伴い往復運動をし、旋回スクロールの自転阻止機能
を省スペースで成してスクロール圧縮室で吸入・圧縮作
用が行われる。軽量の自転阻止部材が往復運動して運動
方向を変える時の慣性力の変化や摺動部隙間のバックラ
ッシュが少なくなると共に、旋回スクロールに追従して
往復運動して可動部材の重心位置変化が小さくなり、駆
動軸系の不釣合い量も少なくなり小型・軽量が可能な圧
縮機への加振力も少なくなる。
また、本発明は、形状が簡単で精密な摺動部寸法精度
を有する小型軽量化した自転阻止部材が、旋回スクロー
ルとスラスト軸受とに係合して、駆動軸の回転に伴いス
ラスト軸受の内側で往復運動し、省スペースで旋回スク
ロールの自転阻止機能として作動してスクロール圧縮室
で吸入・圧縮作用が行われる。圧縮室圧力が正常で、順
次移行する圧縮室の圧縮圧力により、旋回スクロールに
作用してスラスト軸受の側に向かうスラスト力が、スラ
スト軸受に作用する付勢力よりも小さい場合は、旋回ス
クロールと固定スクロールとの間で軸方向に微少隙間が
保たれて圧縮室の密封を維持し、効率の良い圧縮作用を
すると共に、ある程度の負荷変動時や加減速運転時、高
速運転時でも旋回スクロールのジャンピングや傾きを抑
制する。
を有する小型軽量化した自転阻止部材が、旋回スクロー
ルとスラスト軸受とに係合して、駆動軸の回転に伴いス
ラスト軸受の内側で往復運動し、省スペースで旋回スク
ロールの自転阻止機能として作動してスクロール圧縮室
で吸入・圧縮作用が行われる。圧縮室圧力が正常で、順
次移行する圧縮室の圧縮圧力により、旋回スクロールに
作用してスラスト軸受の側に向かうスラスト力が、スラ
スト軸受に作用する付勢力よりも小さい場合は、旋回ス
クロールと固定スクロールとの間で軸方向に微少隙間が
保たれて圧縮室の密封を維持し、効率の良い圧縮作用を
すると共に、ある程度の負荷変動時や加減速運転時、高
速運転時でも旋回スクロールのジャンピングや傾きを抑
制する。
万一、液圧縮などが生じて瞬時的に圧縮室圧力が異常
上昇した場合は、旋回スクロールに作用するスラスト力
がスラスト軸受に作用する付勢力よりも大きくなり、ス
ラスト軸受は、本体フレームとの間の隙間を小さくする
方向に移動し、旋回スクロールと固定スクロールとの間
の軸方向隙間が大きくなる。その結果、圧縮室の密封が
解除して圧縮圧力が降下し、圧縮負荷が軽減し、再び正
常な圧縮運転に復帰する。
上昇した場合は、旋回スクロールに作用するスラスト力
がスラスト軸受に作用する付勢力よりも大きくなり、ス
ラスト軸受は、本体フレームとの間の隙間を小さくする
方向に移動し、旋回スクロールと固定スクロールとの間
の軸方向隙間が大きくなる。その結果、圧縮室の密封が
解除して圧縮圧力が降下し、圧縮負荷が軽減し、再び正
常な圧縮運転に復帰する。
また、本発明は、微少な反りを有する自転阻止部材が
旋回スクロールのラップ支持円板と本体フレームとによ
って常に摺接しながら軸方向の移動が規制され、両部材
と衝突を繰り返すことなく円滑な往復運動をする。
旋回スクロールのラップ支持円板と本体フレームとによ
って常に摺接しながら軸方向の移動が規制され、両部材
と衝突を繰り返すことなく円滑な往復運動をする。
また、本発明は、自転阻止部材が、その中央部でのみ
旋回スクロールと接して、接触による転覆モーメントが
小さくなり、軸方向へのジャンピングを少なくして往復
運動する。
旋回スクロールと接して、接触による転覆モーメントが
小さくなり、軸方向へのジャンピングを少なくして往復
運動する。
また、本発明は、環状面上に閉塞された油膜を有する
自転阻止部材の環状平面とラップ支持円板や本体フレー
ムとの間に油膜が保持され、自転阻止部材の環状平面と
ラップ支持円板や本体フレームとの衝突力が緩和する。
自転阻止部材の環状平面とラップ支持円板や本体フレー
ムとの間に油膜が保持され、自転阻止部材の環状平面と
ラップ支持円板や本体フレームとの衝突力が緩和する。
また、本発明は、本体フレーム(または旋回スクロー
ルのラップ支持円板)と接する環状板の少なくとも片方
の環状面に摺動特性に優れ弾力性を備えた材質を被覆さ
れた自転阻止部材が、その周辺に一時的な潤滑油不足が
生じた場合でも自転阻止部材の環状平面とラップ支持円
板や本体フレームとの衝突力が緩和する。
ルのラップ支持円板)と接する環状板の少なくとも片方
の環状面に摺動特性に優れ弾力性を備えた材質を被覆さ
れた自転阻止部材が、その周辺に一時的な潤滑油不足が
生じた場合でも自転阻止部材の環状平面とラップ支持円
板や本体フレームとの衝突力が緩和する。
更に、本発明は、自転阻止部周辺に供給された潤滑油
が加圧され、ラップ支持円板と自転阻止部材と本体フレ
ームとの摺動隙間に強制適に供給され、潤滑油膜が摺動
部の摩耗や衝突力を少なくする。
が加圧され、ラップ支持円板と自転阻止部材と本体フレ
ームとの摺動隙間に強制適に供給され、潤滑油膜が摺動
部の摩耗や衝突力を少なくする。
実施例 以下、本発明の一実施例のスクロール圧縮機につい
て、図面を参照しながら説明する。
て、図面を参照しながら説明する。
第1図において、1は鉄製の密閉ケースで、その内部
は吐出室2に連通する高圧雰囲気となり、上部にモータ
3、下部に圧縮部を配置し、モータ3の回転子3aに固定
された駆動軸4を支承する圧縮部の本体フレーム5によ
り、密閉ケース1の内部がモータ室6と吐出室2とに仕
切られている。本体フレーム5は軽量化と軸受部の熱発
散を主目的とした熱伝導特性に優れたアルミニウム合金
製で、その外周部に溶接性に優れた鉄製のライナー8が
焼ばめ固定され、ライナー8の外周面が密閉ケース1に
全周内接し部分的に溶接固定されている。
は吐出室2に連通する高圧雰囲気となり、上部にモータ
3、下部に圧縮部を配置し、モータ3の回転子3aに固定
された駆動軸4を支承する圧縮部の本体フレーム5によ
り、密閉ケース1の内部がモータ室6と吐出室2とに仕
切られている。本体フレーム5は軽量化と軸受部の熱発
散を主目的とした熱伝導特性に優れたアルミニウム合金
製で、その外周部に溶接性に優れた鉄製のライナー8が
焼ばめ固定され、ライナー8の外周面が密閉ケース1に
全周内接し部分的に溶接固定されている。
モータ3の固定子3bの両端外周部は、密閉ケース1に
内接固定された軸受フレーム9と本体フレーム5によっ
て支持固定されている。駆動軸4は軸受フレーム9に設
けられた上部軸受10、本体フレーム5の上端部に設けら
れた下部軸受11、本体フレーム5の中央部に設けられた
主軸受12、本体フレーム5の上端面とモータ3の回転子
3aの下部端面との間に設けられたスラスト玉軸受13とで
支持され、その下端部には駆動軸4の主軸から偏心した
偏心軸受14が設けられている。
内接固定された軸受フレーム9と本体フレーム5によっ
て支持固定されている。駆動軸4は軸受フレーム9に設
けられた上部軸受10、本体フレーム5の上端部に設けら
れた下部軸受11、本体フレーム5の中央部に設けられた
主軸受12、本体フレーム5の上端面とモータ3の回転子
3aの下部端面との間に設けられたスラスト玉軸受13とで
支持され、その下端部には駆動軸4の主軸から偏心した
偏心軸受14が設けられている。
本体フレーム5の下端面にはアルミニウム合金製の固
定スクロール15が固定され、固定スクロール15は渦巻き
状の固定スクロールラップ15aと鏡板15bから成り、鏡板
15bの中央部には、固定スクロールラップ15aの巻き始め
部に開口する吐出ポート16が吐出室2にも開口して設け
られ、固定スクロールラップ15aの外周部には吸入室17
が設けられている。
定スクロール15が固定され、固定スクロール15は渦巻き
状の固定スクロールラップ15aと鏡板15bから成り、鏡板
15bの中央部には、固定スクロールラップ15aの巻き始め
部に開口する吐出ポート16が吐出室2にも開口して設け
られ、固定スクロールラップ15aの外周部には吸入室17
が設けられている。
固定スクロールラップ15aに噛み合って圧縮室を形成
する渦巻き状の旋回スクロールラップ18aと、駆動軸4
の偏心軸受14に支持された旋回軸18bとを直立させたラ
ップ支持円板18cとから成るアルミニウム合金製の旋回
スクロール18は、固定スクロール15と本体フレーム5と
駆動軸4とに囲まれて配置されており、旋回軸18bの外
周部に高張力鋼材料から成るスリーブ14が焼ばめ固定さ
れ、ラップ支持円板18cの表面は硬化処理されている。
する渦巻き状の旋回スクロールラップ18aと、駆動軸4
の偏心軸受14に支持された旋回軸18bとを直立させたラ
ップ支持円板18cとから成るアルミニウム合金製の旋回
スクロール18は、固定スクロール15と本体フレーム5と
駆動軸4とに囲まれて配置されており、旋回軸18bの外
周部に高張力鋼材料から成るスリーブ14が焼ばめ固定さ
れ、ラップ支持円板18cの表面は硬化処理されている。
本体フレーム5に固定された割りピン形の平行ピン19
に拘束されて軸方向にのみ移動が可能なスラスト軸受20
と固定スクロール15の鏡板15bとの間には、スペーサ21
が設けられ、スペーサ21の軸方向寸法は油膜による摺動
面のシール性向上のためにラップ支持円板18cの厚さよ
りも約0.015〜0.020mm大きく設定されている。
に拘束されて軸方向にのみ移動が可能なスラスト軸受20
と固定スクロール15の鏡板15bとの間には、スペーサ21
が設けられ、スペーサ21の軸方向寸法は油膜による摺動
面のシール性向上のためにラップ支持円板18cの厚さよ
りも約0.015〜0.020mm大きく設定されている。
駆動軸4の偏心軸受14の底部と旋回スクロール18の旋
回軸18bの端部との間の偏心軸受空間36と、ラップ支持
円板18cの外側の外周部空間37とは旋回軸18bとラップ支
持円板18cに設けられた油穴A38aにより連通されてい
る。
回軸18bの端部との間の偏心軸受空間36と、ラップ支持
円板18cの外側の外周部空間37とは旋回軸18bとラップ支
持円板18cに設けられた油穴A38aにより連通されてい
る。
第2図、第5図で示すように、スラスト軸受20は抜き
穴の成形加工が容易な焼結合金製で、その中央部が2つ
の平行な直線部分22と、それに連なる2つの円弧状曲線
部分23から成る形状に精密寸法で貫通成形されたガイド
穴99が設けられ、直線部分22の中央部のヘコミ部は逃げ
溝98である。
穴の成形加工が容易な焼結合金製で、その中央部が2つ
の平行な直線部分22と、それに連なる2つの円弧状曲線
部分23から成る形状に精密寸法で貫通成形されたガイド
穴99が設けられ、直線部分22の中央部のヘコミ部は逃げ
溝98である。
なお、2つの平行ピン19の割り部19aの向きは、同じ
で、直線部分22の方向と一致している。
で、直線部分22の方向と一致している。
旋回スクロール18の自転阻止部材(以下、オルダムリ
ングという)24は、焼結成形や射出成形工法などに適し
た軽合金や強化繊維複合樹脂材料から成り、含油特性も
有し、軽量化のために、第4図のように両面が平行な薄
い環状板24aとその一面に設けられた一対の平行キー部
分24bとから成り、第5図のように環状板24aは平行キー
部分24bの方が凸状になるような0.07mm程度の反りが設
けられ、その両面には0.03mm程度のテフロンがコーティ
ングされ、環状板24aに厚さは、スラスト軸受20とほぼ
同じ厚さに設定されており、その外輪郭は2つの平行な
直線部分25とそれに連なる2つの円弧状曲線部分26から
成り、直線部分25が第7図のようにスラスト軸受20の直
線部分22に微少隙間で係合し摺動可能であり、平行キー
部分24bの側面24cは直線部分25の中央部で直交し、第1
図、第2図のように旋回スクロール18のラップ支持円板
18cに設けられた一対のキー溝71に微少隙間で係合し摺
動可能な形状に設定されている。
ングという)24は、焼結成形や射出成形工法などに適し
た軽合金や強化繊維複合樹脂材料から成り、含油特性も
有し、軽量化のために、第4図のように両面が平行な薄
い環状板24aとその一面に設けられた一対の平行キー部
分24bとから成り、第5図のように環状板24aは平行キー
部分24bの方が凸状になるような0.07mm程度の反りが設
けられ、その両面には0.03mm程度のテフロンがコーティ
ングされ、環状板24aに厚さは、スラスト軸受20とほぼ
同じ厚さに設定されており、その外輪郭は2つの平行な
直線部分25とそれに連なる2つの円弧状曲線部分26から
成り、直線部分25が第7図のようにスラスト軸受20の直
線部分22に微少隙間で係合し摺動可能であり、平行キー
部分24bの側面24cは直線部分25の中央部で直交し、第1
図、第2図のように旋回スクロール18のラップ支持円板
18cに設けられた一対のキー溝71に微少隙間で係合し摺
動可能な形状に設定されている。
なお、環状板24aの内輪郭は外輪郭に類似した形状で
ある。また、平行キー部分24bの付け根に設けられたヘ
コミ部24dは潤滑油の通路にもなる。また、円弧状曲線
部分に設けられた極浅のヘコミ部24eも同様な潤滑油の
通路であり、円弧状の細い油溝24gは潤滑油油部であ
る。
ある。また、平行キー部分24bの付け根に設けられたヘ
コミ部24dは潤滑油の通路にもなる。また、円弧状曲線
部分に設けられた極浅のヘコミ部24eも同様な潤滑油の
通路であり、円弧状の細い油溝24gは潤滑油油部であ
る。
第1図、第3図のように、本体フレーム5とスラスト
軸受20との間には約0.05mm程度のレリース隙間27が設け
られ、そのレリース隙間27に対向して本体フレーム5に
も環状溝28が設けられ、環状溝28を囲んだゴム製のシー
ルリング70が本体フレーム5とスラスト軸受20との間に
装着されている。
軸受20との間には約0.05mm程度のレリース隙間27が設け
られ、そのレリース隙間27に対向して本体フレーム5に
も環状溝28が設けられ、環状溝28を囲んだゴム製のシー
ルリング70が本体フレーム5とスラスト軸受20との間に
装着されている。
モータ室6の上部と吐出室2とは、密閉ケース1の側
壁を貫通して接続されたバイパス吐出管29を介して連通
し、バイパス吐出管29のモータ室6への開口位置は、固
定子3bの上部コイルエンド30の側面に対向し、バイパス
吐出管29の上部開口端と密閉ケース1の上面に接続され
た吐出管31とは、軸受フレーム9に設けられた抜き穴3
2、密閉ケース1の上面と軸受フレーム9との間に配置
され多数の小穴を有したパンチングメタル33を介して連
通している。
壁を貫通して接続されたバイパス吐出管29を介して連通
し、バイパス吐出管29のモータ室6への開口位置は、固
定子3bの上部コイルエンド30の側面に対向し、バイパス
吐出管29の上部開口端と密閉ケース1の上面に接続され
た吐出管31とは、軸受フレーム9に設けられた抜き穴3
2、密閉ケース1の上面と軸受フレーム9との間に配置
され多数の小穴を有したパンチングメタル33を介して連
通している。
モータ室6の下部に設けられた吐出室油溜34は、モー
タ3の固定子3bの外周の一部をカットして設けた冷却通
路35を介してモータ室6の上部と連通している。また、
吐出室油溜34は本体フレーム5に設けられた油穴B38bを
経由して環状溝28に通じると共に、オルダムリング24が
配置された旋回スクロール18の背圧室39にも主軸受12の
摺動部微少隙間を介して通じ、更に偏心軸受14に設けら
れた油溝A40aを介して偏心軸受空間36へも連通してい
る。
タ3の固定子3bの外周の一部をカットして設けた冷却通
路35を介してモータ室6の上部と連通している。また、
吐出室油溜34は本体フレーム5に設けられた油穴B38bを
経由して環状溝28に通じると共に、オルダムリング24が
配置された旋回スクロール18の背圧室39にも主軸受12の
摺動部微少隙間を介して通じ、更に偏心軸受14に設けら
れた油溝A40aを介して偏心軸受空間36へも連通してい
る。
また、本体フレーム5に設けられた油穴B38bは、駆動
軸4の下部軸受11に対応する下部軸部4aの表面に設けら
れた螺旋状油溝41にも通じており、螺旋状油溝41の巻き
方向は、駆動軸4が正回転する時に吐出室油溜34の潤滑
油がネジポンプ作用でスラスト玉軸受13の側へ給油され
るように設けられており、その終端は下部軸部4aの途中
まで形成されている。なお、下部軸部4aの隙間は主軸受
12の隙間よりも大きく設定されており、駆動軸4は実質
的に上部軸受10と主軸受12とで支持されている。
軸4の下部軸受11に対応する下部軸部4aの表面に設けら
れた螺旋状油溝41にも通じており、螺旋状油溝41の巻き
方向は、駆動軸4が正回転する時に吐出室油溜34の潤滑
油がネジポンプ作用でスラスト玉軸受13の側へ給油され
るように設けられており、その終端は下部軸部4aの途中
まで形成されている。なお、下部軸部4aの隙間は主軸受
12の隙間よりも大きく設定されており、駆動軸4は実質
的に上部軸受10と主軸受12とで支持されている。
第8図,第9図のように、固定スクロール15は吸入室
17の両端を連通する円弧状の吸入通路42が設けられ、そ
れに直交する円形の吸入穴43が固定スクロールラップ15
aの側面に対しても直角方向に設けられ、吸入穴43の底
部は平面で吸入通路42の側面にまで到達している。ま
た、第10図にように、吸入穴43の中心は吸入通路42の底
面44とずれており、吸入通路42への開口部寸法W45は吸
入穴43の直径寸法より小さく設けられている。また、吸
入穴43にはアキュームレータ46の吸入管47が接続されて
おり、吸入穴43の底面44と吸入管端面48との間には吸入
管47の内径寸法および吸入管端面48と吸入通路42の底面
44との間の吸入穴深さ寸法L49よりも大きく、且つ開口
寸法W45よりも大きい円形薄鋼板の逆止弁50が配置され
ている。逆止弁50の表面は油濡れ特性が悪く弾力性に富
んだテフロンまたはゴムなどがコーティングされてい
る。
17の両端を連通する円弧状の吸入通路42が設けられ、そ
れに直交する円形の吸入穴43が固定スクロールラップ15
aの側面に対しても直角方向に設けられ、吸入穴43の底
部は平面で吸入通路42の側面にまで到達している。ま
た、第10図にように、吸入穴43の中心は吸入通路42の底
面44とずれており、吸入通路42への開口部寸法W45は吸
入穴43の直径寸法より小さく設けられている。また、吸
入穴43にはアキュームレータ46の吸入管47が接続されて
おり、吸入穴43の底面44と吸入管端面48との間には吸入
管47の内径寸法および吸入管端面48と吸入通路42の底面
44との間の吸入穴深さ寸法L49よりも大きく、且つ開口
寸法W45よりも大きい円形薄鋼板の逆止弁50が配置され
ている。逆止弁50の表面は油濡れ特性が悪く弾力性に富
んだテフロンまたはゴムなどがコーティングされてい
る。
吸入室17にも吐出室2にも連通しない常時密閉空間と
なる第2圧縮室51と外周部空間37とは、第2圧縮室51に
開口して鏡板15bに設けられた細径のインジェクション
穴52、鏡板15bと樹脂製の断熱カバー53とで形成された
インジェクション溝54、外周部空間37に開口した段付き
形状の油穴C38cとから成るインジェクション通路55で連
通され、段付き形状の油穴C38cの大径部56には、第11図
に示すような外周の一部に切欠き57を有する薄鋼板製の
逆止弁58とコイルスプリング59とが配置されている。
なる第2圧縮室51と外周部空間37とは、第2圧縮室51に
開口して鏡板15bに設けられた細径のインジェクション
穴52、鏡板15bと樹脂製の断熱カバー53とで形成された
インジェクション溝54、外周部空間37に開口した段付き
形状の油穴C38cとから成るインジェクション通路55で連
通され、段付き形状の油穴C38cの大径部56には、第11図
に示すような外周の一部に切欠き57を有する薄鋼板製の
逆止弁58とコイルスプリング59とが配置されている。
コイルスプリング599は断熱カバー53に押さえられて
逆止弁58を常時付勢する。外周部空間37への油穴C38cの
開口位置は、第12図、第13図に示す如く、吐出ポート16
に連通する第3圧縮室60の容積減少行程が終了する近傍
にまで旋回スクロール18が移動した(第12図参照)時
に、外周部空間37と油穴C38cとが連通し、それ以外の時
(例えば第13図参照)にはラップ支持円板18cによって
遮断される位置に設けられている。
逆止弁58を常時付勢する。外周部空間37への油穴C38cの
開口位置は、第12図、第13図に示す如く、吐出ポート16
に連通する第3圧縮室60の容積減少行程が終了する近傍
にまで旋回スクロール18が移動した(第12図参照)時
に、外周部空間37と油穴C38cとが連通し、それ以外の時
(例えば第13図参照)にはラップ支持円板18cによって
遮断される位置に設けられている。
第14図において、横軸は駆動軸4の回転角度を示し、
縦軸は圧縮室内の冷媒圧力を示し、吸入・圧縮・吐出過
程における冷媒ガスの圧力変化状態を示し、実線62は正
常圧力で運転時の圧力変化を示し、点線63は異常圧力上
昇運転時の圧力変化を示す。
縦軸は圧縮室内の冷媒圧力を示し、吸入・圧縮・吐出過
程における冷媒ガスの圧力変化状態を示し、実線62は正
常圧力で運転時の圧力変化を示し、点線63は異常圧力上
昇運転時の圧力変化を示す。
第15図において、横軸は駆動軸4の回転角度を示し、
縦軸は圧縮室内の冷媒圧力を示し、実線64は吐出室2に
も吸入室17にも連通しない常時密閉空間となる第2圧縮
室51a,51bのインジェクション穴52a,52bの開口位置にお
ける圧力変化を示し、点線65は、吸入室17に間欠的に連
通する第1圧縮室61a,61b(第8図参照)の定点におけ
る圧力変化を示し、一点鎖線66は、吐出室2に間欠的に
連通する第3圧縮室60a,60bの定点における圧力変化を
示し、二点鎖線67は、第1圧縮室61a,61bと第2圧縮室5
1a,51bとの間の圧縮室の定点における圧力変化を示し、
二重点線68は、背圧室39の圧力変化を示す。
縦軸は圧縮室内の冷媒圧力を示し、実線64は吐出室2に
も吸入室17にも連通しない常時密閉空間となる第2圧縮
室51a,51bのインジェクション穴52a,52bの開口位置にお
ける圧力変化を示し、点線65は、吸入室17に間欠的に連
通する第1圧縮室61a,61b(第8図参照)の定点におけ
る圧力変化を示し、一点鎖線66は、吐出室2に間欠的に
連通する第3圧縮室60a,60bの定点における圧力変化を
示し、二点鎖線67は、第1圧縮室61a,61bと第2圧縮室5
1a,51bとの間の圧縮室の定点における圧力変化を示し、
二重点線68は、背圧室39の圧力変化を示す。
以上のように構成されたスクロール冷媒圧縮機につい
て、その動作を説明する。
て、その動作を説明する。
第1図〜第15図において、モータ3によって駆動軸4
が回転駆動すると旋回スクロール18は、駆動軸4のクラ
ンク機構によって駆動軸4の主軸回りに回転しょうとす
る。しかしながら、オルダムリング24は平行キー部分24
bが旋回スクロール18のキー溝71に係合して往復運動を
し、且つ、直線部分25が回転を阻止されたスラスト軸受
20の直線部分と係合して往復運動することによって旋回
スクロール18の自転阻止装置として機能する。自転を阻
止された旋回スクロール18は、公転運動をして固定スク
ロール15と共に圧縮室の容積を変化させ、冷媒ガスの吸
入・圧縮作用を行う。この際、旋回スクロール18の方に
反りを有することによって、旋回スクロール18のラップ
支持円板18cと本体フレーム5とに油膜形成可能な隙間
で挟まれたオルダムリング24は、その表面にテフロンコ
ーティングされた弾力性と摺動性効果と相乗して、激し
い往復運動に基づくジャンピングや摩耗のない円滑で静
粛な往復運動を行う。そして、圧縮機に接続した冷凍サ
イクルから潤滑油を含んだ吸入冷媒ガスが、アキューム
レータ46に接続した吸入管47、吸入穴43、吸入通路42を
順次経て吸入室17に流入し、旋回スクロール18と固定ス
クロール15との間に形成された第1圧縮室61a,61bを経
て圧縮室内に閉じ込められ、常時密閉空間となる第2圧
縮室51a,51b、第3圧縮室60a,60bへと順次移送圧縮さ
れ、中央部の吐出ポート16を経て吐出室2へと吐出され
る。
が回転駆動すると旋回スクロール18は、駆動軸4のクラ
ンク機構によって駆動軸4の主軸回りに回転しょうとす
る。しかしながら、オルダムリング24は平行キー部分24
bが旋回スクロール18のキー溝71に係合して往復運動を
し、且つ、直線部分25が回転を阻止されたスラスト軸受
20の直線部分と係合して往復運動することによって旋回
スクロール18の自転阻止装置として機能する。自転を阻
止された旋回スクロール18は、公転運動をして固定スク
ロール15と共に圧縮室の容積を変化させ、冷媒ガスの吸
入・圧縮作用を行う。この際、旋回スクロール18の方に
反りを有することによって、旋回スクロール18のラップ
支持円板18cと本体フレーム5とに油膜形成可能な隙間
で挟まれたオルダムリング24は、その表面にテフロンコ
ーティングされた弾力性と摺動性効果と相乗して、激し
い往復運動に基づくジャンピングや摩耗のない円滑で静
粛な往復運動を行う。そして、圧縮機に接続した冷凍サ
イクルから潤滑油を含んだ吸入冷媒ガスが、アキューム
レータ46に接続した吸入管47、吸入穴43、吸入通路42を
順次経て吸入室17に流入し、旋回スクロール18と固定ス
クロール15との間に形成された第1圧縮室61a,61bを経
て圧縮室内に閉じ込められ、常時密閉空間となる第2圧
縮室51a,51b、第3圧縮室60a,60bへと順次移送圧縮さ
れ、中央部の吐出ポート16を経て吐出室2へと吐出され
る。
圧縮機内圧力が均衡した状態からの圧縮機起動初期に
は、圧縮室内の圧縮冷媒圧力によって旋回スクロール18
に吐出ポート16と反対の方向のスラスト力が作用する。
しかし、旋回スクロール18の背面には付勢に必要な背圧
力が生じていないので、旋回スクロール18が固定スクロ
ール15から離れ、スラスト軸受20に支持される。この
時、オルダムリング24の反りが僅かに少なくなるように
弾性変形すると共に、圧縮室の軸方向には約0.015〜0.0
20mmの隙間が生じる。その結果、圧縮室内圧力が一時的
に降下して、起動初期の圧縮負荷が軽減する。
は、圧縮室内の圧縮冷媒圧力によって旋回スクロール18
に吐出ポート16と反対の方向のスラスト力が作用する。
しかし、旋回スクロール18の背面には付勢に必要な背圧
力が生じていないので、旋回スクロール18が固定スクロ
ール15から離れ、スラスト軸受20に支持される。この
時、オルダムリング24の反りが僅かに少なくなるように
弾性変形すると共に、圧縮室の軸方向には約0.015〜0.0
20mmの隙間が生じる。その結果、圧縮室内圧力が一時的
に降下して、起動初期の圧縮負荷が軽減する。
なお、スラスト軸受20が旋回スクロール18を支持する
初期の支持力は後述する如く、シールリング70の弾性力
と補助的なバネ装置(例えば、第22図の2023のような板
バネ)に依存する。
初期の支持力は後述する如く、シールリング70の弾性力
と補助的なバネ装置(例えば、第22図の2023のような板
バネ)に依存する。
万一、圧縮室内で液圧縮が生じて瞬時的に圧縮室圧力
が異常上昇した場合でも、旋回スクロール18に作用する
スラスト力が旋回スクロール18の背面に作用する付勢力
よりも大きくなり、旋回スクロール18が軸方向に移動
し、旋回スクロール18のラップ支持円板18cが固定スク
ロール15の鏡板15bから離れてスラスト軸受20に支持さ
れると共に、圧縮室の密封が解除して、圧縮室圧力が降
下し、圧縮負荷が軽減する。
が異常上昇した場合でも、旋回スクロール18に作用する
スラスト力が旋回スクロール18の背面に作用する付勢力
よりも大きくなり、旋回スクロール18が軸方向に移動
し、旋回スクロール18のラップ支持円板18cが固定スク
ロール15の鏡板15bから離れてスラスト軸受20に支持さ
れると共に、圧縮室の密封が解除して、圧縮室圧力が降
下し、圧縮負荷が軽減する。
潤滑油を含んだ吐出冷媒ガスは、圧縮機外部へ配管さ
れたバイパス吐出管29を経て再び圧縮機内のモータ室6
に帰還した後、外部の冷凍サイクル配管系へ吐出管31か
ら排出される。しかし、吐出冷媒ガスはモータ室6に流
入した際に、モータ3の上部コイルエンド30の側面に衝
突し、吐出冷媒ガス中の潤滑油がモータ巻き線の表面に
付着する。これにより、吐出冷媒ガス中の潤滑油の一部
が分離される。その後、吐出冷媒ガスは軸受フレーム9
のモータ側壁に衝突したり抜き穴32を通過する際に流れ
方向を変えたり、また、パンチングメタル33のモータ側
壁への衝突や小穴を通過する際に、潤滑油の慣性力や表
面付着などにより潤滑油が漸次、効果的に分離される。
れたバイパス吐出管29を経て再び圧縮機内のモータ室6
に帰還した後、外部の冷凍サイクル配管系へ吐出管31か
ら排出される。しかし、吐出冷媒ガスはモータ室6に流
入した際に、モータ3の上部コイルエンド30の側面に衝
突し、吐出冷媒ガス中の潤滑油がモータ巻き線の表面に
付着する。これにより、吐出冷媒ガス中の潤滑油の一部
が分離される。その後、吐出冷媒ガスは軸受フレーム9
のモータ側壁に衝突したり抜き穴32を通過する際に流れ
方向を変えたり、また、パンチングメタル33のモータ側
壁への衝突や小穴を通過する際に、潤滑油の慣性力や表
面付着などにより潤滑油が漸次、効果的に分離される。
軸受フレーム9の上部の空間で分離した潤滑油の潤滑
油の一部は、軸受フレーム9の中央部の凹部に収集し、
上部軸受10の摺動面を潤滑した後、他の分離した潤滑油
と共にモータ巻き線隙間や冷却通路35を通り、モータ3
を冷却しながら流下して吐出室油溜34に収集される。
油の一部は、軸受フレーム9の中央部の凹部に収集し、
上部軸受10の摺動面を潤滑した後、他の分離した潤滑油
と共にモータ巻き線隙間や冷却通路35を通り、モータ3
を冷却しながら流下して吐出室油溜34に収集される。
吐出室油溜34の潤滑油は、駆動軸4の下部軸部4aの表
面に設けられた螺旋状油溝41のネジポンプ作用により、
油穴Bを経由してスラスト玉軸受13へ給油される。下部
軸部4aの端部の微少軸受隙間を潤滑油が通過する際に、
その油膜のシール作用により、モータ室6の吐出冷媒ガ
ス雰囲気と主軸受12の上流側空間とが油膜密封され、モ
ータ室6の冷媒ガスが下部軸部11の隙間を介して主軸受
12に流入しない。
面に設けられた螺旋状油溝41のネジポンプ作用により、
油穴Bを経由してスラスト玉軸受13へ給油される。下部
軸部4aの端部の微少軸受隙間を潤滑油が通過する際に、
その油膜のシール作用により、モータ室6の吐出冷媒ガ
ス雰囲気と主軸受12の上流側空間とが油膜密封され、モ
ータ室6の冷媒ガスが下部軸部11の隙間を介して主軸受
12に流入しない。
吐出室油溜34の溶解吐出冷媒ガスを含んだ潤滑油は、
主軸受12の微少隙間を通過する際に、吐出圧力と吸入圧
力との中間圧力に減圧され、背圧室39に流入する。その
後、偏心軸受14の油溝A40a、偏心軸受空間36、旋回スク
ロール18に設けられた油穴A38を経て外周部空間37に流
入し、更に、ラップ支持円板18cの旋回運動によって間
欠的に開口する油穴C38c、インジェクション溝54、イン
ジェクション穴52a,52bを経て第2圧縮室51a,51bに流入
し、その通路途中の各摺動面を潤滑する。
主軸受12の微少隙間を通過する際に、吐出圧力と吸入圧
力との中間圧力に減圧され、背圧室39に流入する。その
後、偏心軸受14の油溝A40a、偏心軸受空間36、旋回スク
ロール18に設けられた油穴A38を経て外周部空間37に流
入し、更に、ラップ支持円板18cの旋回運動によって間
欠的に開口する油穴C38c、インジェクション溝54、イン
ジェクション穴52a,52bを経て第2圧縮室51a,51bに流入
し、その通路途中の各摺動面を潤滑する。
背圧室39の潤滑油は、オルダムリング24がスラスト軸
受20のガイド穴99を往復運動することによって、オルダ
ムリング移動空間77a,77bをポンプ室とし、オルダムリ
ング24の環状板24a上面に設けたヘコミ部24eを吸入通路
とし、平行キー部24b近傍の通路24dを吐出通路とするポ
ンプ経路を循環してオルダムリング24に係わる摺動部を
強制潤滑する。また、その一方、潤滑油は、偏心軸受14
の油溝A40a、偏心軸受空間36、旋回スクロール18を通る
油穴A38を経て漸次減圧されながら外周部空間37に流入
し、更に間欠的に開口する油穴C38c、インジェクション
溝54、インジェクション穴52a,52bを経て第2圧縮室51
a,51bに流入し、その通路途中の各摺動面を潤滑する。
受20のガイド穴99を往復運動することによって、オルダ
ムリング移動空間77a,77bをポンプ室とし、オルダムリ
ング24の環状板24a上面に設けたヘコミ部24eを吸入通路
とし、平行キー部24b近傍の通路24dを吐出通路とするポ
ンプ経路を循環してオルダムリング24に係わる摺動部を
強制潤滑する。また、その一方、潤滑油は、偏心軸受14
の油溝A40a、偏心軸受空間36、旋回スクロール18を通る
油穴A38を経て漸次減圧されながら外周部空間37に流入
し、更に間欠的に開口する油穴C38c、インジェクション
溝54、インジェクション穴52a,52bを経て第2圧縮室51
a,51bに流入し、その通路途中の各摺動面を潤滑する。
また、吐出室油溜34は、環状溝28やレリース隙間27と
も通じているので、スラスト軸受20はその背圧力により
付勢されてスペーサ21の端面に当接する。そして、旋回
スクロール18のラップ支持円板18cは、スラスト軸受20
と固定スクロール15の鏡板15bとの間で微少隙間を保持
されて円滑に摺動すると共に、固定スクロールラップ15
aの端面とラップ支持円板18cとの間、ならびに、旋回ス
クロールラップ18aの端面と鏡板15bとの間の隙間も微少
に保持されて隣接する圧縮室間の冷媒ガス漏れを少なく
する。
も通じているので、スラスト軸受20はその背圧力により
付勢されてスペーサ21の端面に当接する。そして、旋回
スクロール18のラップ支持円板18cは、スラスト軸受20
と固定スクロール15の鏡板15bとの間で微少隙間を保持
されて円滑に摺動すると共に、固定スクロールラップ15
aの端面とラップ支持円板18cとの間、ならびに、旋回ス
クロールラップ18aの端面と鏡板15bとの間の隙間も微少
に保持されて隣接する圧縮室間の冷媒ガス漏れを少なく
する。
第2圧縮室51a,51bのインジェクション穴52a,52b開口
部は、第15図の如くの圧力変化をし、吐出室2の圧力に
追従して変化する背圧室圧力68よりも瞬時的に高いが平
均圧力が低い。そのため背圧室39からの潤滑油は、間欠
的に第2圧縮室51a,51bに流入し、また、正常運転時の
背圧室圧力68よりも瞬時的に高い第2圧縮室51a,51b内
の圧縮冷媒ガスは、細径のインジェクション穴52a,52b
の通路抵抗によって減衰されて瞬時的なインジェクショ
ン溝54への逆流が少なく、インジェクション溝54内の圧
力が背圧室圧力68よりも高くならない。
部は、第15図の如くの圧力変化をし、吐出室2の圧力に
追従して変化する背圧室圧力68よりも瞬時的に高いが平
均圧力が低い。そのため背圧室39からの潤滑油は、間欠
的に第2圧縮室51a,51bに流入し、また、正常運転時の
背圧室圧力68よりも瞬時的に高い第2圧縮室51a,51b内
の圧縮冷媒ガスは、細径のインジェクション穴52a,52b
の通路抵抗によって減衰されて瞬時的なインジェクショ
ン溝54への逆流が少なく、インジェクション溝54内の圧
力が背圧室圧力68よりも高くならない。
第2圧縮室51a,51bにインジェクションされた潤滑油
は、吸入冷媒ガスと共に圧縮室に流入した潤滑油と合流
し、隣接する圧縮室間の微少隙間を油膜により密封して
圧縮冷媒ガス漏れを防ぎ、圧縮室間の摺動面も潤滑しな
がら圧縮冷媒ガスと共に吐出室2に再び吐出される。
は、吸入冷媒ガスと共に圧縮室に流入した潤滑油と合流
し、隣接する圧縮室間の微少隙間を油膜により密封して
圧縮冷媒ガス漏れを防ぎ、圧縮室間の摺動面も潤滑しな
がら圧縮冷媒ガスと共に吐出室2に再び吐出される。
また、前述のように圧縮機起動初期にはシールリング
70の弾性力やバネ装置により、スラスト軸受20を介して
旋回スクロール18を支持するが、圧縮機起動安定後の背
圧室39に差圧給油された潤滑油は、中間圧力の付勢力を
旋回スクロール18に作用させて、ラップ支持円板18cを
鏡板15bとの摺動面に押圧油膜シールし、外周部空間37
と吸入室17との間の連通を遮断する。また、背圧室39の
潤滑油は、スラスト軸受20とラップ支持円板18cとの摺
動面の隙間に介在し、ラップ支持円板18cとスラスト軸
受20との隙間(約0.015〜0.020mm)を密封する。
70の弾性力やバネ装置により、スラスト軸受20を介して
旋回スクロール18を支持するが、圧縮機起動安定後の背
圧室39に差圧給油された潤滑油は、中間圧力の付勢力を
旋回スクロール18に作用させて、ラップ支持円板18cを
鏡板15bとの摺動面に押圧油膜シールし、外周部空間37
と吸入室17との間の連通を遮断する。また、背圧室39の
潤滑油は、スラスト軸受20とラップ支持円板18cとの摺
動面の隙間に介在し、ラップ支持円板18cとスラスト軸
受20との隙間(約0.015〜0.020mm)を密封する。
また、圧縮機の冷時始動後しばらくの間は、第14図、
第15図から理解できるように、吐出室2の圧力が第2圧
縮室51a,51bの圧力よりも低く、圧縮途中の冷媒ガスが
第2圧縮室51a,51bからインジェクション通路55経て背
圧室39に逆流しょうとするが、逆止弁58の逆止作用にて
外周部空間37への逆流が阻止され、吐出室油溜34の潤滑
油は吐出室2の圧力上昇と共に背圧室39、外周部空間37
にまで差圧給油される。その後、吐出室2の圧力上昇に
伴い、外周部空間37の潤滑油は、コイルスプリング59の
付勢力に抗してインジェクション穴52a,52bから第2圧
縮室51a,51bへインジェクションされる。
第15図から理解できるように、吐出室2の圧力が第2圧
縮室51a,51bの圧力よりも低く、圧縮途中の冷媒ガスが
第2圧縮室51a,51bからインジェクション通路55経て背
圧室39に逆流しょうとするが、逆止弁58の逆止作用にて
外周部空間37への逆流が阻止され、吐出室油溜34の潤滑
油は吐出室2の圧力上昇と共に背圧室39、外周部空間37
にまで差圧給油される。その後、吐出室2の圧力上昇に
伴い、外周部空間37の潤滑油は、コイルスプリング59の
付勢力に抗してインジェクション穴52a,52bから第2圧
縮室51a,51bへインジェクションされる。
したがって、冷時起動直後のように吸入冷媒ガスの圧
力が非常に高く、スクロール圧縮機の圧縮比が一定であ
ることから圧縮室圧力も非常に高くなった場合、あるい
は、異常な液圧縮が生じた場合などは、上述のように旋
回スクロール18が固定スクロール15から離反し、スラス
ト軸受20に支持される。しかしながら、背圧付勢された
スラスト軸受20は、異常に上昇した圧縮室圧力により生
じて旋回スクロール18に作用するスラスト荷重を支持で
きず、レリース隙間24を減少させる方向に後退して、旋
回スクロール18と固定スクロール15との間の軸方向隙間
が拡大する。
力が非常に高く、スクロール圧縮機の圧縮比が一定であ
ることから圧縮室圧力も非常に高くなった場合、あるい
は、異常な液圧縮が生じた場合などは、上述のように旋
回スクロール18が固定スクロール15から離反し、スラス
ト軸受20に支持される。しかしながら、背圧付勢された
スラスト軸受20は、異常に上昇した圧縮室圧力により生
じて旋回スクロール18に作用するスラスト荷重を支持で
きず、レリース隙間24を減少させる方向に後退して、旋
回スクロール18と固定スクロール15との間の軸方向隙間
が拡大する。
万一、スラスト軸受20が本体フレーム5に当接するま
で軸方向に後退した場合でも、オルダムリング24はその
反りが無くなる程度にまで弾性内変形して円滑に往復運
動を継続する。これにより、圧縮室間に多くの洩れが生
じて圧縮室圧力が急降下し、圧縮負荷が瞬時に軽減して
旋回スクロール18などがジャンピングすることによる異
常振動や異常騒音を抑制した後、スラスト軸受20が瞬時
に元の位置に復帰して、背圧室39の圧力は著しい低下も
せず、安定運転が再継続する。
で軸方向に後退した場合でも、オルダムリング24はその
反りが無くなる程度にまで弾性内変形して円滑に往復運
動を継続する。これにより、圧縮室間に多くの洩れが生
じて圧縮室圧力が急降下し、圧縮負荷が瞬時に軽減して
旋回スクロール18などがジャンピングすることによる異
常振動や異常騒音を抑制した後、スラスト軸受20が瞬時
に元の位置に復帰して、背圧室39の圧力は著しい低下も
せず、安定運転が再継続する。
また、旋回スクロール18と固定スクロール15との間の
軸方向隙間に異物噛み込みが生じた場合も上述と同様
に、スラスト軸受20が後退して異物を除去する。
軸方向隙間に異物噛み込みが生じた場合も上述と同様
に、スラスト軸受20が後退して異物を除去する。
また、冷時始動初期や定常運転時に、瞬時的な液圧縮
が生じた場合の圧縮室圧力は、第14図の点線63のように
急激な圧力上昇と過圧縮が生じるが、吐出室2とそれに
連通する高圧空間容積が大きいため、吐出室2の圧力上
昇は極めて小さい。
が生じた場合の圧縮室圧力は、第14図の点線63のように
急激な圧力上昇と過圧縮が生じるが、吐出室2とそれに
連通する高圧空間容積が大きいため、吐出室2の圧力上
昇は極めて小さい。
また、液圧縮により第2圧縮室51a,51bに連通するイ
ンジェクション溝54なども異常圧力上昇するが、細径の
油穴C38cの絞り効果と逆止弁58の逆止作用により、外周
部空間37とインジェクション溝54との間は遮断される。
その結果、背圧室39の圧力は変わらず、スラスト軸受20
の背面に作用する背圧付勢力および旋回スクロール18の
背面に作用する背圧室39の中間圧力による背圧付勢力に
も変動がない。その結果、液圧縮時には、旋回スクロー
ル18に作用する過大なスラスト力によって上述のように
スラスト軸受20が後退し、圧縮室圧力が降下してその後
は正常運転を継続する。
ンジェクション溝54なども異常圧力上昇するが、細径の
油穴C38cの絞り効果と逆止弁58の逆止作用により、外周
部空間37とインジェクション溝54との間は遮断される。
その結果、背圧室39の圧力は変わらず、スラスト軸受20
の背面に作用する背圧付勢力および旋回スクロール18の
背面に作用する背圧室39の中間圧力による背圧付勢力に
も変動がない。その結果、液圧縮時には、旋回スクロー
ル18に作用する過大なスラスト力によって上述のように
スラスト軸受20が後退し、圧縮室圧力が降下してその後
は正常運転を継続する。
なお、液圧縮途中でスラスト軸受20が後退することに
より、圧縮室圧力は第14図の一点鎖線63aの如く途中で
降圧する。
より、圧縮室圧力は第14図の一点鎖線63aの如く途中で
降圧する。
圧縮機停止後は、圧縮室内圧力により旋回スクロール
18に逆旋回トルクが生じ、旋回スクロール18が逆旋回し
て吐出冷媒ガスが吸入側に逆流する。この吐出冷媒ガス
の逆流に追従して、逆止弁50が第8図の位置から第9図
の位置に移動し、逆止弁50の表面に施されたテフロン被
膜により、吸入管端面48を密封して吐出冷媒ガスの逆流
を制止し、旋回スクロール18の逆旋回が停止し、吸入通
路42と吐出ポート16との間の空間は吐出圧力を保持す
る。
18に逆旋回トルクが生じ、旋回スクロール18が逆旋回し
て吐出冷媒ガスが吸入側に逆流する。この吐出冷媒ガス
の逆流に追従して、逆止弁50が第8図の位置から第9図
の位置に移動し、逆止弁50の表面に施されたテフロン被
膜により、吸入管端面48を密封して吐出冷媒ガスの逆流
を制止し、旋回スクロール18の逆旋回が停止し、吸入通
路42と吐出ポート16との間の空間は吐出圧力を保持す
る。
また、インジェクション通路55の逆止弁58を境にして
圧縮室に連通する通路は、吐出圧力になるが、外周部空
間37と背圧室39との間の空間はしばらくの間、中間圧力
を保持し、吐出室油溜34からの潤滑油微少流入により、
次第に吐出圧力に近づく。圧縮機停止時、旋回スクロー
ル18は逆旋回し、第3圧縮室60a,60bが拡大した位置に
停止し、油穴C38cの外周部空間37への開口部は、ラップ
支持円板18cにより遮断される。圧縮機停止後は、コイ
ルスプリング59の付勢力によっても逆止弁58がインジェ
クション通路55を遮断するので、外周部空間37から圧縮
室への潤滑油流入がない。
圧縮室に連通する通路は、吐出圧力になるが、外周部空
間37と背圧室39との間の空間はしばらくの間、中間圧力
を保持し、吐出室油溜34からの潤滑油微少流入により、
次第に吐出圧力に近づく。圧縮機停止時、旋回スクロー
ル18は逆旋回し、第3圧縮室60a,60bが拡大した位置に
停止し、油穴C38cの外周部空間37への開口部は、ラップ
支持円板18cにより遮断される。圧縮機停止後は、コイ
ルスプリング59の付勢力によっても逆止弁58がインジェ
クション通路55を遮断するので、外周部空間37から圧縮
室への潤滑油流入がない。
また、圧縮機運転中、主軸受12の給油上流側は、吐出
室油溜34に連通し、主軸受12の給油下流側は中間圧力状
態の背圧室39に連通してその間に差圧が生じ、モータ3
の回転子3aを固定した駆動軸4が旋回スクロール18の方
向へ付勢される。この付勢力は、スラスト玉軸受13を介
して本体フレーム5に支持され、駆動軸4が上部軸受10
および主軸受12の軸受隙間の範囲内で倒れるのを規制
し、軸受の片当りを防止する。また、この付勢力は、ス
ラスト玉軸受13のボールベアリングが転走面を転がる際
に転走面の凹凸に起因して上下にジャンピングするのを
少なくし、駆動軸4の上下振動を低減して低騒音・低振
動化に寄与している。
室油溜34に連通し、主軸受12の給油下流側は中間圧力状
態の背圧室39に連通してその間に差圧が生じ、モータ3
の回転子3aを固定した駆動軸4が旋回スクロール18の方
向へ付勢される。この付勢力は、スラスト玉軸受13を介
して本体フレーム5に支持され、駆動軸4が上部軸受10
および主軸受12の軸受隙間の範囲内で倒れるのを規制
し、軸受の片当りを防止する。また、この付勢力は、ス
ラスト玉軸受13のボールベアリングが転走面を転がる際
に転走面の凹凸に起因して上下にジャンピングするのを
少なくし、駆動軸4の上下振動を低減して低騒音・低振
動化に寄与している。
また、圧縮機運転時の温度上昇により、アルミニウム
合金製の本体フレーム5は熱膨張して鉄製のライナー8
を拡管し、ライナー8の外周面と密閉ケース1の内壁と
の密着を強めて吐出室油溜34と吐出室2との間の機密を
向上させると共に、本体フレーム5と密閉ケース1との
固定を強めて互いの剛性向上に役立つ。
合金製の本体フレーム5は熱膨張して鉄製のライナー8
を拡管し、ライナー8の外周面と密閉ケース1の内壁と
の密着を強めて吐出室油溜34と吐出室2との間の機密を
向上させると共に、本体フレーム5と密閉ケース1との
固定を強めて互いの剛性向上に役立つ。
上記実施例では吐出室油溜34の潤滑油を第2圧縮室51
a,51bに油注入したが、圧縮機運転速度や圧力などの運
転条件により吸入室17に通じる第1圧縮室61a,61bに油
注入してもよい。
a,51bに油注入したが、圧縮機運転速度や圧力などの運
転条件により吸入室17に通じる第1圧縮室61a,61bに油
注入してもよい。
また、上記実施例ではスラスト軸受20の背面に設けた
レリース隙間27や環状溝28に吐出室油溜34の潤滑油を導
入したが、スラスト軸受20の背面設定付勢力の大きさや
スラスト軸受20の形状・寸法などによっては、モータ室
6の吐出冷媒ガスや中間圧力状態の第2圧縮室51a,51b
などから冷媒ガスを導入してもよい。
レリース隙間27や環状溝28に吐出室油溜34の潤滑油を導
入したが、スラスト軸受20の背面設定付勢力の大きさや
スラスト軸受20の形状・寸法などによっては、モータ室
6の吐出冷媒ガスや中間圧力状態の第2圧縮室51a,51b
などから冷媒ガスを導入してもよい。
また、上記実施例では圧縮室圧力が異常上昇した場合
に、旋回スクロール18に作用するスラスト荷重によって
スラスト軸受20を後退させ、圧縮室の軸方向隙間を拡大
させたが、圧縮機運転速度があまり高くなく、圧縮室圧
力が液圧縮などによって極端な異常上昇をしない場合に
は、第16図に示すように、第1図における本体フレーム
5とスラスト軸受20とを一体固定した形態の本体フレー
ム5aと固定スクロール15との間に、旋回スクロール18の
ラップ支持円板18cを0.015〜0.020mm程度の隙間を持た
せて配置するだけでも良い。この構造におけるオルダム
リング24Aの反りは、0.015mm程度で良い。
に、旋回スクロール18に作用するスラスト荷重によって
スラスト軸受20を後退させ、圧縮室の軸方向隙間を拡大
させたが、圧縮機運転速度があまり高くなく、圧縮室圧
力が液圧縮などによって極端な異常上昇をしない場合に
は、第16図に示すように、第1図における本体フレーム
5とスラスト軸受20とを一体固定した形態の本体フレー
ム5aと固定スクロール15との間に、旋回スクロール18の
ラップ支持円板18cを0.015〜0.020mm程度の隙間を持た
せて配置するだけでも良い。この構造におけるオルダム
リング24Aの反りは、0.015mm程度で良い。
また、第1図のようなスラスト軸受20を設けない場合
のオルダムリングの形状は、第17図に示すような、環状
板の両面にキー部分を設けた従来形状に反りを与えた
り、環状板面にテフロンなどの弾性材質をコーティング
したものでも良く、当然ながら、本体フレームのオルダ
ムリングに係合する部分のキー溝形状もそれに適合した
ものでなければならない。
のオルダムリングの形状は、第17図に示すような、環状
板の両面にキー部分を設けた従来形状に反りを与えた
り、環状板面にテフロンなどの弾性材質をコーティング
したものでも良く、当然ながら、本体フレームのオルダ
ムリングに係合する部分のキー溝形状もそれに適合した
ものでなければならない。
以上のように上記実施例によれば、自転阻止部材24
を、旋回スクロール18のラップ支持円板18cと駆動軸4
を支承する本体フレーム5との間に微少隙間を有して配
置された環状板形状とし、旋回スクロール18のラップ支
持円板18cの側の環状板24a上の略中心を通る軸線上の対
称位置に、一対の平行キー部24bを有し、環状板24aの外
周両側面には、軸線に直交する平行な一対の平面部の直
線部分25を設け、平行キー部24bはラップ支持円板18cに
設けた一対のキー溝71に摺動可能に係合し、軸線に直交
する平行な一対の平面部の直線部分25は、本体フレーム
5aに形成された一対の平行な平面部の直線部分22を有す
るガイド穴99の側面の平面部に微少隙間で摺動可能に係
合したことにより、オルダムリング24の凹凸部が一面上
にのみ存在するように形状が簡単小型となり、その結
果、素材製作時の材質選択の自由度が高く、焼結成形や
射出成形工法などに適した軽合金や強化繊維複合樹脂な
どから成る素材の製作が可能で、平行キー部の精密加工
も容易で、精密な寸法確保、薄肉による軽量化が可能と
なる。それにより、軽量で摺動部寸法精度を高くするこ
との出来るオルダムリング24(自転阻止部材)が、駆動
軸4を支承する本体フレーム5と旋回スクロール18とに
係合して、駆動軸4の回転に伴い往復運動し、旋回スク
ロール18の自転阻止機能を省スペースで成してスクロー
ル圧縮室で冷媒ガスの吸入・圧縮作用が行われる。軽量
のオルダムリング24が往復運動して運動方向を変える時
の慣性力の変化やオルダムリング24と旋回スクロール18
のキー溝71との摺動隙間やオルダムリング24とスラスト
軸受20(または本体フレーム5aのキー溝)との摺動隙間
のバックラッシュが少なくなって振動や騒音を少なくで
きる。また、旋回スクロール18に追従して往復運動して
可動部材(旋回スクロール18とオルダムリング24)の重
心位置変化が小さくなり、駆動軸系の不釣合い量も少な
くなり小型・軽量が可能な圧縮機への加振力を小さくし
て振動をより一層低減することができる。
を、旋回スクロール18のラップ支持円板18cと駆動軸4
を支承する本体フレーム5との間に微少隙間を有して配
置された環状板形状とし、旋回スクロール18のラップ支
持円板18cの側の環状板24a上の略中心を通る軸線上の対
称位置に、一対の平行キー部24bを有し、環状板24aの外
周両側面には、軸線に直交する平行な一対の平面部の直
線部分25を設け、平行キー部24bはラップ支持円板18cに
設けた一対のキー溝71に摺動可能に係合し、軸線に直交
する平行な一対の平面部の直線部分25は、本体フレーム
5aに形成された一対の平行な平面部の直線部分22を有す
るガイド穴99の側面の平面部に微少隙間で摺動可能に係
合したことにより、オルダムリング24の凹凸部が一面上
にのみ存在するように形状が簡単小型となり、その結
果、素材製作時の材質選択の自由度が高く、焼結成形や
射出成形工法などに適した軽合金や強化繊維複合樹脂な
どから成る素材の製作が可能で、平行キー部の精密加工
も容易で、精密な寸法確保、薄肉による軽量化が可能と
なる。それにより、軽量で摺動部寸法精度を高くするこ
との出来るオルダムリング24(自転阻止部材)が、駆動
軸4を支承する本体フレーム5と旋回スクロール18とに
係合して、駆動軸4の回転に伴い往復運動し、旋回スク
ロール18の自転阻止機能を省スペースで成してスクロー
ル圧縮室で冷媒ガスの吸入・圧縮作用が行われる。軽量
のオルダムリング24が往復運動して運動方向を変える時
の慣性力の変化やオルダムリング24と旋回スクロール18
のキー溝71との摺動隙間やオルダムリング24とスラスト
軸受20(または本体フレーム5aのキー溝)との摺動隙間
のバックラッシュが少なくなって振動や騒音を少なくで
きる。また、旋回スクロール18に追従して往復運動して
可動部材(旋回スクロール18とオルダムリング24)の重
心位置変化が小さくなり、駆動軸系の不釣合い量も少な
くなり小型・軽量が可能な圧縮機への加振力を小さくし
て振動をより一層低減することができる。
また、上記実施例によれば、旋回スクロール18を、旋
回スクロール18のラップ支持円板18cの自転阻止部材の
オルダムリング24を介して旋回スクロール18に旋回運動
させる駆動軸4を支承する本体フレーム5と、固定スク
ロール15との間に配置し、旋回スクロール18のラップ支
持円板18cは、本体フレーム5と固定スクロール15の鏡
板15bとの間に配置され、本体フレーム5の側に設けら
れて軸方向にのみ移動が可能な環状のスラスト軸受20
と、固定スクロール15との間に微少隙間を設けて挟まれ
ており、スラスト軸受20は、本体フレーム5との間に適
当な軸方向隙間を維持しながら吐出圧力が作用する潤滑
油圧力を利用し、常に旋回スクロール18の方向に付勢さ
れ、自転阻止部材のオルダムリング24を、ラップ支持円
板18cと本体フレーム5とスラスト軸受20との間に配置
して環状板形状とし、ラップ支持円板18cの側の環状板
上の略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突出した
平行キー部24bを有し、環状板24aの外周両側面の直線部
分25には、軸線に直交する平行な一対の平面部を設け、
平行キー部24bはラップ支持円板18cに設けた一対のキー
溝71に摺動可能に係合し、軸線に直交する平行な一対の
平面部は、スラスト軸受20の内側に形成された一対の平
行な平面部(直線部分22)を有するガイド穴99の側面の
平面部に微少隙間で摺動可能に係合し、環状板24aの板
厚はラップ支持円板18cと本体フレーム5との間で微少
隙間を有すべく設定し、環状板24aの厚さとスラスト軸
受20の厚さを近似させたことにより、駆動軸4の回転に
伴いオルダムリング24がスラスト軸受20の内側で往復運
動し、旋回スクロール18の自転阻止機能を省スペースで
実現できる。
回スクロール18のラップ支持円板18cの自転阻止部材の
オルダムリング24を介して旋回スクロール18に旋回運動
させる駆動軸4を支承する本体フレーム5と、固定スク
ロール15との間に配置し、旋回スクロール18のラップ支
持円板18cは、本体フレーム5と固定スクロール15の鏡
板15bとの間に配置され、本体フレーム5の側に設けら
れて軸方向にのみ移動が可能な環状のスラスト軸受20
と、固定スクロール15との間に微少隙間を設けて挟まれ
ており、スラスト軸受20は、本体フレーム5との間に適
当な軸方向隙間を維持しながら吐出圧力が作用する潤滑
油圧力を利用し、常に旋回スクロール18の方向に付勢さ
れ、自転阻止部材のオルダムリング24を、ラップ支持円
板18cと本体フレーム5とスラスト軸受20との間に配置
して環状板形状とし、ラップ支持円板18cの側の環状板
上の略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突出した
平行キー部24bを有し、環状板24aの外周両側面の直線部
分25には、軸線に直交する平行な一対の平面部を設け、
平行キー部24bはラップ支持円板18cに設けた一対のキー
溝71に摺動可能に係合し、軸線に直交する平行な一対の
平面部は、スラスト軸受20の内側に形成された一対の平
行な平面部(直線部分22)を有するガイド穴99の側面の
平面部に微少隙間で摺動可能に係合し、環状板24aの板
厚はラップ支持円板18cと本体フレーム5との間で微少
隙間を有すべく設定し、環状板24aの厚さとスラスト軸
受20の厚さを近似させたことにより、駆動軸4の回転に
伴いオルダムリング24がスラスト軸受20の内側で往復運
動し、旋回スクロール18の自転阻止機能を省スペースで
実現できる。
また、圧縮室圧力が正常で、順次移行する圧縮室の圧
縮圧力により、旋回スクロール18に作用してスラスト軸
受20の側に向かうスラスト力が、スラスト軸受20に作用
する付勢力よりも小さい場合は、旋回スクロール18と固
定スクロール15との間で軸方向に微少隙間が保たれて圧
縮室の密封を維持し、効率の良い圧縮作用をさせると共
に、万一、液圧縮などが生じて瞬時的に圧縮室圧力が異
常上昇した場合は、旋回スクロール18に作用するスラス
ト力がスラスト軸受20に作用する付勢力よりも大きくな
り、スラスト軸受20は、本体フレーム5との間の隙間を
小さくする方向に移動し、旋回スクロール18と固定スク
ロール15との間の圧縮室軸方向隙間を大きくさせ、その
結果、圧縮室の密封を解除して圧縮圧力を降下させ、圧
縮負荷を軽減し、再び正常な圧縮運転に復帰させること
のできる過負荷軽減装置を実現できる。
縮圧力により、旋回スクロール18に作用してスラスト軸
受20の側に向かうスラスト力が、スラスト軸受20に作用
する付勢力よりも小さい場合は、旋回スクロール18と固
定スクロール15との間で軸方向に微少隙間が保たれて圧
縮室の密封を維持し、効率の良い圧縮作用をさせると共
に、万一、液圧縮などが生じて瞬時的に圧縮室圧力が異
常上昇した場合は、旋回スクロール18に作用するスラス
ト力がスラスト軸受20に作用する付勢力よりも大きくな
り、スラスト軸受20は、本体フレーム5との間の隙間を
小さくする方向に移動し、旋回スクロール18と固定スク
ロール15との間の圧縮室軸方向隙間を大きくさせ、その
結果、圧縮室の密封を解除して圧縮圧力を降下させ、圧
縮負荷を軽減し、再び正常な圧縮運転に復帰させること
のできる過負荷軽減装置を実現できる。
また、凹凸部が一面上にのみ存在するような形状が簡
単小型な軽量で摺動部寸法精度を高くすることの出来る
旋回スクロール18の自転阻止部材であるオルダムリング
24を、スラスト軸受20の内側に配置してスラスト軸受20
および旋回スクロール18とに微少隙間で係合させ、これ
により、オルダムリング24の厚さ方向隙間および円周方
向隙間を微少に確保することができ、圧縮機運転中のオ
ルダムリング24が旋回スクロール18や本体フレーム5の
方へジャンピングすることもなく、その際の振動や騒音
発生を阻止することができると共に、軸方向のスペース
を要することなくスラスト軸受20を旋回スクロール18の
外周部に配置できるので、上記の過負荷軽減装置を省ス
ペースに実現することができる。
単小型な軽量で摺動部寸法精度を高くすることの出来る
旋回スクロール18の自転阻止部材であるオルダムリング
24を、スラスト軸受20の内側に配置してスラスト軸受20
および旋回スクロール18とに微少隙間で係合させ、これ
により、オルダムリング24の厚さ方向隙間および円周方
向隙間を微少に確保することができ、圧縮機運転中のオ
ルダムリング24が旋回スクロール18や本体フレーム5の
方へジャンピングすることもなく、その際の振動や騒音
発生を阻止することができると共に、軸方向のスペース
を要することなくスラスト軸受20を旋回スクロール18の
外周部に配置できるので、上記の過負荷軽減装置を省ス
ペースに実現することができる。
また、旋回スクロール18のラップ支持円板18cの外周
部をスラスト軸受20が支持するので、圧縮室内での液圧
縮などにより、不安定な過負荷スラスト力が発生して、
旋回スクロール18がスラスト軸受20の背面に作用する高
圧の潤滑油の付勢力に抗してスラスト軸受20の方に後退
する際にオルダムリング24が阻害することなく移動でき
る。また、この際に不安定な過負荷スラスト力に基づき
旋回スクロール18を傾斜させようとするモーメントが生
じるが、旋回スクロール18の後退姿勢を安定させること
もできる。これにより、旋回スクロール18が固定スクロ
ール15と衝突するのを阻止して振動や騒音の発生を防止
することができると共に、旋回スクロール18の傾きを阻
止して旋回スクロール18と駆動軸4との間のクランク部
軸受摺動面の片当りを防止して軸受部の摩耗や焼き付き
をも防ぐことができる。また、軸受部の適正軸受隙間を
維持して軸受部から発生する振動や騒音を防止すること
もできる。
部をスラスト軸受20が支持するので、圧縮室内での液圧
縮などにより、不安定な過負荷スラスト力が発生して、
旋回スクロール18がスラスト軸受20の背面に作用する高
圧の潤滑油の付勢力に抗してスラスト軸受20の方に後退
する際にオルダムリング24が阻害することなく移動でき
る。また、この際に不安定な過負荷スラスト力に基づき
旋回スクロール18を傾斜させようとするモーメントが生
じるが、旋回スクロール18の後退姿勢を安定させること
もできる。これにより、旋回スクロール18が固定スクロ
ール15と衝突するのを阻止して振動や騒音の発生を防止
することができると共に、旋回スクロール18の傾きを阻
止して旋回スクロール18と駆動軸4との間のクランク部
軸受摺動面の片当りを防止して軸受部の摩耗や焼き付き
をも防ぐことができる。また、軸受部の適正軸受隙間を
維持して軸受部から発生する振動や騒音を防止すること
もできる。
また、オルダムリング24の環状板24aの厚さとスラス
ト軸受20の厚さとを近似させているので、スラスト軸受
20のガイド穴99とオルダムリング24の環状板24aの外周
部との間のオルダムリング移動空間77a,77bの容積がオ
ルダムリング24の往復運動に追従して縮小・拡大するの
を利用して、背圧室39の一部を、新たな部品を要する事
なく、環状板24a面に設けた通路24dやヘコミ部24eを吸
入・吐出通路とするポンプ室を構成することができる。
このため、背圧室39の潤滑油をオルダムリング24の自転
阻止係合摺動部に強制給油することができ、摺動部の摩
擦、摩耗を低減し、上述のように、騒音、振動、動力損
失をより一層低減できる。
ト軸受20の厚さとを近似させているので、スラスト軸受
20のガイド穴99とオルダムリング24の環状板24aの外周
部との間のオルダムリング移動空間77a,77bの容積がオ
ルダムリング24の往復運動に追従して縮小・拡大するの
を利用して、背圧室39の一部を、新たな部品を要する事
なく、環状板24a面に設けた通路24dやヘコミ部24eを吸
入・吐出通路とするポンプ室を構成することができる。
このため、背圧室39の潤滑油をオルダムリング24の自転
阻止係合摺動部に強制給油することができ、摺動部の摩
擦、摩耗を低減し、上述のように、騒音、振動、動力損
失をより一層低減できる。
また、オルダムリング24の一対の平面部の間隔や平板
状の焼結合金製のスラスト軸受20の貫通したガイド穴99
の一対の平面部の間隔が広く、且つ、形状も簡単なため
に、切削工具や成形金型のポンチ部などの寸法精度や剛
性を向上できるので、平面部の切削加工や成形加工が容
易で、平面部の寸法精度も高く、スラスト軸受20の加工
コストも安価である。また、スラスト軸受20が後退時
に、旋回スクロール18のラップ支持円板18cの外周部を
支持するので、ラップ支持円板18cの傾きが少なく、旋
回スクロール18と駆動軸4との軸受部の片当り、こじれ
が少なく、過負荷軽減装置作動時の軸受耐久性の低下を
防ぐことができる。
状の焼結合金製のスラスト軸受20の貫通したガイド穴99
の一対の平面部の間隔が広く、且つ、形状も簡単なため
に、切削工具や成形金型のポンチ部などの寸法精度や剛
性を向上できるので、平面部の切削加工や成形加工が容
易で、平面部の寸法精度も高く、スラスト軸受20の加工
コストも安価である。また、スラスト軸受20が後退時
に、旋回スクロール18のラップ支持円板18cの外周部を
支持するので、ラップ支持円板18cの傾きが少なく、旋
回スクロール18と駆動軸4との軸受部の片当り、こじれ
が少なく、過負荷軽減装置作動時の軸受耐久性の低下を
防ぐことができる。
また、オルダムリング24とスラスト軸受20との間の摺
動面が広いので、摩耗が少なく、上述したように、オル
ダムリング24のバックラッシュを少なく維持できる。こ
れによって、旋回スクロール18の微少な自転が生じない
ので、圧縮室の円周方向(旋回スクロールラップと固定
スクロールラップの渦巻き方向)の密封隙間に変動がな
く、圧縮冷媒ガスの洩れを少なくできる。
動面が広いので、摩耗が少なく、上述したように、オル
ダムリング24のバックラッシュを少なく維持できる。こ
れによって、旋回スクロール18の微少な自転が生じない
ので、圧縮室の円周方向(旋回スクロールラップと固定
スクロールラップの渦巻き方向)の密封隙間に変動がな
く、圧縮冷媒ガスの洩れを少なくできる。
また、スラスト軸受20のオルダムリング24との摺動平
面の中央部に一対の逃げ溝98を設けているので、逃げ溝
98が潤滑油溜となり、スラスト軸受20とオルダムリング
24との間の摺動面への充分な給油ができ、摩擦、摩耗を
少なくして上述のように、動力損失や振動を少なくでき
るまた、逃げ溝98の潤滑油がダンパー作用をするので、
スラスト軸受20とオルダムリング24との間の摺動面で発
生する衝突音を低減できる。
面の中央部に一対の逃げ溝98を設けているので、逃げ溝
98が潤滑油溜となり、スラスト軸受20とオルダムリング
24との間の摺動面への充分な給油ができ、摩擦、摩耗を
少なくして上述のように、動力損失や振動を少なくでき
るまた、逃げ溝98の潤滑油がダンパー作用をするので、
スラスト軸受20とオルダムリング24との間の摺動面で発
生する衝突音を低減できる。
また、上記実施例では、自転阻止部材のオルダムリン
グ24を、旋回スクロール18のラップ支持円板18cと駆動
軸4を支承する本体フレーム5に固定されたスラスト軸
受20および本体フレーム5との間に配置して、環状板24
aの形状とし、ラップ支持円板18cの側の環状板24a上の
省中心を通る軸線上の対称位置に、一対の平行キー部24
bを有し、環状板24aの外周両側面に設けた一対の平面部
の直線部分25が、軸線に直交して設けられ、平行キー部
24bはラップ支持円板18cに設けた一対のキー溝71に摺動
可能に係合し、環状板24aの側面の平面部の直線部分25
は、スラスト軸受20に形成された一対のガイド穴99の側
面に微少隙間で摺動可能に係合し、環状板24aはその両
面が本体フレーム5とラップ支持円板18cとに摺接する
弾性限度内における微少な反りを有したことにより、駆
動軸4の回転に伴いオルダムリング24がスラスト軸受20
のガイド穴99の中で往復運動する際に、オルダムリング
24は常に旋回すクロール18のラップ支持円板18cと本体
フレーム5とに接しているので、オルダムリング24がジ
ャンピングすることもなく、ジャンピングの際の衝突音
や振動の発生を防止すると共に、オルダムリング24に関
係する摺動面の摩耗を防止して耐久性を向上することも
できる。
グ24を、旋回スクロール18のラップ支持円板18cと駆動
軸4を支承する本体フレーム5に固定されたスラスト軸
受20および本体フレーム5との間に配置して、環状板24
aの形状とし、ラップ支持円板18cの側の環状板24a上の
省中心を通る軸線上の対称位置に、一対の平行キー部24
bを有し、環状板24aの外周両側面に設けた一対の平面部
の直線部分25が、軸線に直交して設けられ、平行キー部
24bはラップ支持円板18cに設けた一対のキー溝71に摺動
可能に係合し、環状板24aの側面の平面部の直線部分25
は、スラスト軸受20に形成された一対のガイド穴99の側
面に微少隙間で摺動可能に係合し、環状板24aはその両
面が本体フレーム5とラップ支持円板18cとに摺接する
弾性限度内における微少な反りを有したことにより、駆
動軸4の回転に伴いオルダムリング24がスラスト軸受20
のガイド穴99の中で往復運動する際に、オルダムリング
24は常に旋回すクロール18のラップ支持円板18cと本体
フレーム5とに接しているので、オルダムリング24がジ
ャンピングすることもなく、ジャンピングの際の衝突音
や振動の発生を防止すると共に、オルダムリング24に関
係する摺動面の摩耗を防止して耐久性を向上することも
できる。
また、圧縮室で液圧縮などが発生し、旋回スクロール
18が固定スクロール15から離反して、本体フレーム5の
方に後退する際にもオルダムリング24の反りの範囲で、
旋回スクロール18の移動を可能成しめ、圧縮室の軸方向
隙間拡大による圧縮ガス圧力を急降下せしめて過負荷軽
減機構を作用させることができる。
18が固定スクロール15から離反して、本体フレーム5の
方に後退する際にもオルダムリング24の反りの範囲で、
旋回スクロール18の移動を可能成しめ、圧縮室の軸方向
隙間拡大による圧縮ガス圧力を急降下せしめて過負荷軽
減機構を作用させることができる。
また、上記実施例では、自転阻止部材のオルダムリン
グ24の環状板24aが旋回スクロール18のラップ支持円板1
8cの側が凸状になるような微少な反りを有したことによ
り、オルダムリング24の中央部がラップ支持円板18cと
接触するので、ラップ支持円板18cが旋回運動する際の
摩擦力の影響を受ける作用点がオルダムリング24の中央
部であるので、オルダムリング24をジャンピングさせよ
うとするモーメントを少なくでき、その結果、オルダム
リング24が往復運動する際のジャンピング現象を抑制し
て、旋回スクロール18を本体フレーム5との衝突音や振
動の発生を防止することができる。
グ24の環状板24aが旋回スクロール18のラップ支持円板1
8cの側が凸状になるような微少な反りを有したことによ
り、オルダムリング24の中央部がラップ支持円板18cと
接触するので、ラップ支持円板18cが旋回運動する際の
摩擦力の影響を受ける作用点がオルダムリング24の中央
部であるので、オルダムリング24をジャンピングさせよ
うとするモーメントを少なくでき、その結果、オルダム
リング24が往復運動する際のジャンピング現象を抑制し
て、旋回スクロール18を本体フレーム5との衝突音や振
動の発生を防止することができる。
また、上記実施例では、駆動軸4を支承する本体フレ
ーム5と旋回スクロール18のラップ支持円板18cと接す
る自転阻止部材のオルダムリング24の環状板24a面上に
閉塞された油溝24gを設けたことにより、オルダムリン
グ24の環状板24a平面とラップ支持円板18cや本体フレー
ム5との間に油膜を保持することができ、その油膜を介
在させることにより、オルダムリング24と旋回スクロー
ル18との隙間およびオルダムリング24と本体フレーム5
との隙間を実質的に微少または無くすることができる。
その結果、オルダムリング24が旋回スクロール18の自転
を阻止しながら往復運動する際に生じるオルダムリング
24のジャンピングによる旋回スクロール18や本体フレー
ム5との衝突力を緩和し、振動や騒音の発生を防止する
ことができる。
ーム5と旋回スクロール18のラップ支持円板18cと接す
る自転阻止部材のオルダムリング24の環状板24a面上に
閉塞された油溝24gを設けたことにより、オルダムリン
グ24の環状板24a平面とラップ支持円板18cや本体フレー
ム5との間に油膜を保持することができ、その油膜を介
在させることにより、オルダムリング24と旋回スクロー
ル18との隙間およびオルダムリング24と本体フレーム5
との隙間を実質的に微少または無くすることができる。
その結果、オルダムリング24が旋回スクロール18の自転
を阻止しながら往復運動する際に生じるオルダムリング
24のジャンピングによる旋回スクロール18や本体フレー
ム5との衝突力を緩和し、振動や騒音の発生を防止する
ことができる。
また、上記実施例では、駆動軸4を支承する本体フレ
ーム5または旋回スクロール18のラップ支持円板18cと
接する自転阻止部材のオルダムリング24の環状板24aの
少なくとも片方の環状面には、摺動特性に優れ弾力性を
備えたテフロン材質を被覆したことにより、オルダムリ
ング24の周辺に一時的な潤滑油不足が生じた場合でも、
オルダムリング24と関係する摺動面の摩耗を少なくでき
ると共に、オルダムリング24が旋回すクロール18の自転
を阻止しながら往復運動する際に生じるオルダムリング
24のジャンピングによる旋回スクロール18や本体フレー
ム5との衝突力を緩和し、振動や騒音の発生を防止する
ことができる。
ーム5または旋回スクロール18のラップ支持円板18cと
接する自転阻止部材のオルダムリング24の環状板24aの
少なくとも片方の環状面には、摺動特性に優れ弾力性を
備えたテフロン材質を被覆したことにより、オルダムリ
ング24の周辺に一時的な潤滑油不足が生じた場合でも、
オルダムリング24と関係する摺動面の摩耗を少なくでき
ると共に、オルダムリング24が旋回すクロール18の自転
を阻止しながら往復運動する際に生じるオルダムリング
24のジャンピングによる旋回スクロール18や本体フレー
ム5との衝突力を緩和し、振動や騒音の発生を防止する
ことができる。
さらに、上記実施例では、自転阻止部材のオルダムリ
ング24が、旋回スクロール18のラップ支持円板18cと駆
動軸4を支承する本体フレーム5の間に微少隙間を有し
て配置された環状板24aの形状を成して旋回スクロール1
8のキー溝71と、本体フレーム5によって回転方向に制
止されたスラスト軸受20のガイド穴99とに各々摺動係合
し、ラップ支持円板18cとオルダムリング24の外周面部
の円弧状曲線部分26と本体フレーム5に設けられたオル
ダムリング移動空間77a,77bとでポンプ室を形成し、オ
ルダムリング24の往復運動によりオルダムリング24の内
側の潤滑油をポンプ室に導入し、圧縮作用する潤滑油循
環ポンプ機能を備えたことにより、旋回スクロール18の
自転阻止部に供給された潤滑油を加圧し、ラップ支持円
板18cとオルダムリング24と本体フレーム5との摺動隙
間に強制給油し、摺動面に油膜を強制的に形成させ、摺
動部の摩耗和阻止してオルダムリング24との摺動隙間の
拡大を防止すると共に、油膜の緩衝作用を利用してオル
ダムリング24とラップ支持円板18cとの間およびオルダ
ムリング24と本体フレーム5との間で発生する衝突音や
振動を少なくする効果が得られる。また、オルダムリン
グ24の側面部の直線部分25とスラスト軸受20のガイド穴
99の直線部分22との摺動部長さが長いので、ポンプ室で
の加圧潤滑油の洩れが少なく、圧縮機低速運転時でも充
分な強制給油が可能である。
ング24が、旋回スクロール18のラップ支持円板18cと駆
動軸4を支承する本体フレーム5の間に微少隙間を有し
て配置された環状板24aの形状を成して旋回スクロール1
8のキー溝71と、本体フレーム5によって回転方向に制
止されたスラスト軸受20のガイド穴99とに各々摺動係合
し、ラップ支持円板18cとオルダムリング24の外周面部
の円弧状曲線部分26と本体フレーム5に設けられたオル
ダムリング移動空間77a,77bとでポンプ室を形成し、オ
ルダムリング24の往復運動によりオルダムリング24の内
側の潤滑油をポンプ室に導入し、圧縮作用する潤滑油循
環ポンプ機能を備えたことにより、旋回スクロール18の
自転阻止部に供給された潤滑油を加圧し、ラップ支持円
板18cとオルダムリング24と本体フレーム5との摺動隙
間に強制給油し、摺動面に油膜を強制的に形成させ、摺
動部の摩耗和阻止してオルダムリング24との摺動隙間の
拡大を防止すると共に、油膜の緩衝作用を利用してオル
ダムリング24とラップ支持円板18cとの間およびオルダ
ムリング24と本体フレーム5との間で発生する衝突音や
振動を少なくする効果が得られる。また、オルダムリン
グ24の側面部の直線部分25とスラスト軸受20のガイド穴
99の直線部分22との摺動部長さが長いので、ポンプ室で
の加圧潤滑油の洩れが少なく、圧縮機低速運転時でも充
分な強制給油が可能である。
また、上記実施例ではスラスト軸受20の背面の環状溝
28に吐出室油溜34の潤滑油を導いたが、吸入圧力と吐出
圧力との中間圧力の冷媒ガスを圧縮途中の圧縮室から導
いても良い。
28に吐出室油溜34の潤滑油を導いたが、吸入圧力と吐出
圧力との中間圧力の冷媒ガスを圧縮途中の圧縮室から導
いても良い。
また、上記実施例では冷媒圧縮機について説明した
が、酸素、窒素、ヘリウムなど他のスクロール圧縮機の
場合も同様の作用効果を期待できる。
が、酸素、窒素、ヘリウムなど他のスクロール圧縮機の
場合も同様の作用効果を期待できる。
発明の効果 上記実施例より明らかなように本発明は、旋回スクロ
ールのラップ支持円板と駆動軸を支持する本体フレーム
との間で軸方向微少隙間を有して配置された自転阻止部
材は環状板形状を成し、ラップ支持円板側の環状板上の
略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突出部を有
し、環状板の外周両側面には、軸線に直交する平行な一
対の平面部を設け、突出部がラップ支持円板に設けた一
対のガイド溝に往復運動可能に係合し、平面部が、本体
フレームに形成された一対の平行な平面部を有するガイ
ド穴の平面部に往復運動可能に係合したことにより、自
転阻止部材の凹凸部が一面上にのみ存在するように形状
が簡単小型となり、その結果、素材製作時の材質選択の
自由度が高く、焼結成形や射出成形工法などに適した軽
合金や強化繊維複合樹脂などから成る素材の製作が可能
で、突出部の精密加工も容易で、精密な寸法確保、薄肉
による軽量化が可能となる、それにより、軽量で摺動部
寸法精度を高くすることの出来る自転阻止部材が駆動軸
を支承する本体フレームと旋回スクロールとに係合し
て、駆動軸の回転に伴い往復運動し、旋回スクロールの
自転阻止機能を省スペースで成すことができる。さらに
軽量の自転阻止部材が往復運動して運動方向を変える時
の慣性力の変化や自転阻止部材と旋回スクロールのガイ
ド溝との摺動隙間や自転阻止部材と本体フレームとの摺
動隙間のバックラッシュが少なくなって振動や騒音を少
なくできる。また、旋回スクロールに追従して往復運動
して可動部材(旋回スクロールと自転阻止部材)の重心
位置変化が小さくなり、駆動軸系の不釣り合い量も少な
くなり小型・軽量が可能な圧縮機への加振力を小さくし
て振動をより一層低減することができるなどの理由で、
高い寸法精度を有した軽量で安価な自転阻止部材を提供
し、同時に、スクロール圧縮機の振動や騒音を少なくす
ることができる。
ールのラップ支持円板と駆動軸を支持する本体フレーム
との間で軸方向微少隙間を有して配置された自転阻止部
材は環状板形状を成し、ラップ支持円板側の環状板上の
略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突出部を有
し、環状板の外周両側面には、軸線に直交する平行な一
対の平面部を設け、突出部がラップ支持円板に設けた一
対のガイド溝に往復運動可能に係合し、平面部が、本体
フレームに形成された一対の平行な平面部を有するガイ
ド穴の平面部に往復運動可能に係合したことにより、自
転阻止部材の凹凸部が一面上にのみ存在するように形状
が簡単小型となり、その結果、素材製作時の材質選択の
自由度が高く、焼結成形や射出成形工法などに適した軽
合金や強化繊維複合樹脂などから成る素材の製作が可能
で、突出部の精密加工も容易で、精密な寸法確保、薄肉
による軽量化が可能となる、それにより、軽量で摺動部
寸法精度を高くすることの出来る自転阻止部材が駆動軸
を支承する本体フレームと旋回スクロールとに係合し
て、駆動軸の回転に伴い往復運動し、旋回スクロールの
自転阻止機能を省スペースで成すことができる。さらに
軽量の自転阻止部材が往復運動して運動方向を変える時
の慣性力の変化や自転阻止部材と旋回スクロールのガイ
ド溝との摺動隙間や自転阻止部材と本体フレームとの摺
動隙間のバックラッシュが少なくなって振動や騒音を少
なくできる。また、旋回スクロールに追従して往復運動
して可動部材(旋回スクロールと自転阻止部材)の重心
位置変化が小さくなり、駆動軸系の不釣り合い量も少な
くなり小型・軽量が可能な圧縮機への加振力を小さくし
て振動をより一層低減することができるなどの理由で、
高い寸法精度を有した軽量で安価な自転阻止部材を提供
し、同時に、スクロール圧縮機の振動や騒音を少なくす
ることができる。
また、本発明は、駆動軸を支承する本体フレームに対
して軸方向にのみ移動が可能で且つ環状板状をなして本
体フレームの側に配置されたスラスト軸受は、その背面
側から吐出流体圧力と、吐出流体圧力と吸入圧力との間
の中間流体圧力と、バネ力との内の少なくとも一手段を
利用して常に旋回スクロールの方向に付勢されて、背面
側が本体フレームとの間に適当な軸方向隙間を維持し、
ラップ支持円板を支持する摺動面が鏡板との間でラップ
支持円板の厚さよりも少なくとも微少に大きい距離を確
保すべく、鏡板の側への軸方向移動距離を規制する手段
を設けて配置され、スラスト軸受の中央部に配置された
自転阻止部材は環状板形状を成し、ラップ支持円板側の
環状板上の略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突
出部を有し、環状板の外周両側面には、軸線に直交する
平行な一対の平面部を設け、突出部がラップ支持円板に
設けた一対のガイド溝に往復運動可能に係合し、平面部
は、スラスト軸受の内側に形成された一対の平行な平面
部を有するガイド穴の側面の平面部に往復運動可能に係
合し、環状板の板厚はラップ支持円板と本体フレームと
の間で微少隙間を有すべく設定され、環状板厚さとスラ
スト軸受の厚さとを近似させたことにより、駆動軸の回
転に伴い自転阻止部材がスラスト軸受の内側で往復運動
し、旋回スクロールの自転阻止機能を省スペースで実現
でき、圧縮機を小型化することもできる。
して軸方向にのみ移動が可能で且つ環状板状をなして本
体フレームの側に配置されたスラスト軸受は、その背面
側から吐出流体圧力と、吐出流体圧力と吸入圧力との間
の中間流体圧力と、バネ力との内の少なくとも一手段を
利用して常に旋回スクロールの方向に付勢されて、背面
側が本体フレームとの間に適当な軸方向隙間を維持し、
ラップ支持円板を支持する摺動面が鏡板との間でラップ
支持円板の厚さよりも少なくとも微少に大きい距離を確
保すべく、鏡板の側への軸方向移動距離を規制する手段
を設けて配置され、スラスト軸受の中央部に配置された
自転阻止部材は環状板形状を成し、ラップ支持円板側の
環状板上の略中心を通る軸線上の対称位置に、一対の突
出部を有し、環状板の外周両側面には、軸線に直交する
平行な一対の平面部を設け、突出部がラップ支持円板に
設けた一対のガイド溝に往復運動可能に係合し、平面部
は、スラスト軸受の内側に形成された一対の平行な平面
部を有するガイド穴の側面の平面部に往復運動可能に係
合し、環状板の板厚はラップ支持円板と本体フレームと
の間で微少隙間を有すべく設定され、環状板厚さとスラ
スト軸受の厚さとを近似させたことにより、駆動軸の回
転に伴い自転阻止部材がスラスト軸受の内側で往復運動
し、旋回スクロールの自転阻止機能を省スペースで実現
でき、圧縮機を小型化することもできる。
また、圧縮室圧力が正常で、順次移行する圧縮室の圧
縮圧力により、旋回スクロールに作用してスラスト軸受
の側に向かうスラスト力が、スラスト軸受に作用する付
勢力よりも小さい場合は、旋回スクロールと固定スクロ
ールとの間で軸方向に微少隙間が保たれて圧縮室の密封
を維持し、効率の良い圧縮作用をさせると共に、万一、
液圧縮などが生じて瞬時的に圧縮室圧力が異常上昇した
場合は、旋回スクロールに作用するスラスト力がスラス
ト軸受に作用する付勢力よりも大きくなり、スラスト軸
受は、本体フレームとの間の隙間を小さくする方向に移
動し、旋回スクロールと固定スクロールとの間の軸方向
隙間を大きくさせ、その結果、圧縮室の密封を解除して
圧縮圧力を降下させ、圧縮負荷を軽減し、再び正常な圧
縮運転に復帰させることのできる過負荷軽減装置を実現
できる。
縮圧力により、旋回スクロールに作用してスラスト軸受
の側に向かうスラスト力が、スラスト軸受に作用する付
勢力よりも小さい場合は、旋回スクロールと固定スクロ
ールとの間で軸方向に微少隙間が保たれて圧縮室の密封
を維持し、効率の良い圧縮作用をさせると共に、万一、
液圧縮などが生じて瞬時的に圧縮室圧力が異常上昇した
場合は、旋回スクロールに作用するスラスト力がスラス
ト軸受に作用する付勢力よりも大きくなり、スラスト軸
受は、本体フレームとの間の隙間を小さくする方向に移
動し、旋回スクロールと固定スクロールとの間の軸方向
隙間を大きくさせ、その結果、圧縮室の密封を解除して
圧縮圧力を降下させ、圧縮負荷を軽減し、再び正常な圧
縮運転に復帰させることのできる過負荷軽減装置を実現
できる。
また、凹凸部が一面上にのみ存在するような形状が簡
単小型な軽量で摺動部寸法精度を高くすることの出来る
旋回スクロールの自転阻止部材を、スラスト軸受の内側
に配置してスラスト軸受および旋回スクロールとに微少
隙間で係合させ、これにより、自転阻止部材の厚さ方向
隙間および円周方向隙間を微少に確保することができ、
圧縮機運転中の自転阻止部材が旋回スクロールや本体フ
レームの方へジャンピングすることもなく、その際の振
動や騒音発生を阻止することができると共に、軸方向の
スペースを要することなくスラスト軸受を旋回スクロー
ルの外周部に配置できるので、上記の過負荷軽減装置を
省スペースに実現することができる。
単小型な軽量で摺動部寸法精度を高くすることの出来る
旋回スクロールの自転阻止部材を、スラスト軸受の内側
に配置してスラスト軸受および旋回スクロールとに微少
隙間で係合させ、これにより、自転阻止部材の厚さ方向
隙間および円周方向隙間を微少に確保することができ、
圧縮機運転中の自転阻止部材が旋回スクロールや本体フ
レームの方へジャンピングすることもなく、その際の振
動や騒音発生を阻止することができると共に、軸方向の
スペースを要することなくスラスト軸受を旋回スクロー
ルの外周部に配置できるので、上記の過負荷軽減装置を
省スペースに実現することができる。
また、旋回スクロールのラップ支持円板の外周部をス
ラスト軸受が支持するので、圧縮室内での液圧縮などに
より、不安定な過負荷スラスト力が発生して、旋回スク
ロールがスラスト軸受の背面に作用する高圧の潤滑油の
付勢力に抗してスラスト軸受の方に後退する際に自転阻
止部材が阻害することなく移動できる。また、この際に
不安定な過負荷スラスト力に基づき旋回スクロールを傾
斜させようとするモーメントが生じるが、旋回スクロー
ルの後退姿勢を安定させる事もできる。これにより、旋
回スクロールが固定スクロールと衝突するのを阻止して
振動や騒音の発生を防止することができると共に、旋回
スクロールの傾きを阻止して旋回スクロールと駆動軸と
の間のクランク部軸受摺動面の片当りを防止して軸受部
の摩耗や焼き付きをも防ぐことができる。また、軸受部
の適正軸受隙間を維持して軸受部から発生する振動や騒
音を防止することもできる。
ラスト軸受が支持するので、圧縮室内での液圧縮などに
より、不安定な過負荷スラスト力が発生して、旋回スク
ロールがスラスト軸受の背面に作用する高圧の潤滑油の
付勢力に抗してスラスト軸受の方に後退する際に自転阻
止部材が阻害することなく移動できる。また、この際に
不安定な過負荷スラスト力に基づき旋回スクロールを傾
斜させようとするモーメントが生じるが、旋回スクロー
ルの後退姿勢を安定させる事もできる。これにより、旋
回スクロールが固定スクロールと衝突するのを阻止して
振動や騒音の発生を防止することができると共に、旋回
スクロールの傾きを阻止して旋回スクロールと駆動軸と
の間のクランク部軸受摺動面の片当りを防止して軸受部
の摩耗や焼き付きをも防ぐことができる。また、軸受部
の適正軸受隙間を維持して軸受部から発生する振動や騒
音を防止することもできる。
また、自転阻止部材の環状板の厚さとスラスト軸受の
厚さとを近似させているので、スラスト軸受のガイド穴
と自転阻止部材の環状板の外周部との間の自転阻止部材
の移動空間の容積が自転阻止部材の往復運動に追従して
縮小・拡大するのを利用して、背圧室の一部を、新たな
部品を要することなく、環状板面に設けた通路などを吸
入・吐出通路とするポンプ室を構成することができる。
厚さとを近似させているので、スラスト軸受のガイド穴
と自転阻止部材の環状板の外周部との間の自転阻止部材
の移動空間の容積が自転阻止部材の往復運動に追従して
縮小・拡大するのを利用して、背圧室の一部を、新たな
部品を要することなく、環状板面に設けた通路などを吸
入・吐出通路とするポンプ室を構成することができる。
このため、背圧室の潤滑油を自転阻止部材の自転阻止
係合摺動部に強制給油することができ、摺動部の摩擦、
摩耗を低減し、上述のように、騒音、振動、動力損失を
より一層低減できる。
係合摺動部に強制給油することができ、摺動部の摩擦、
摩耗を低減し、上述のように、騒音、振動、動力損失を
より一層低減できる。
また、自転阻止部材の一対の平面部の間隔や平板状の
スラスト軸受の貫通したガイド穴の一対の平面部の間隔
が広く、且つ、形状も簡単なために、切削工具や成形金
型のポンチ部などの寸法精度や剛性を向上できるので、
平面部の切削加工や成形加工が容易で、平面部の寸法精
度も高く、スラスト軸受の加工コストも安価である。ま
た、スラスト軸受が後退時に、旋回スクロールのラップ
支持円板の外周部を支持するので、ラップ支持円板の傾
きが少なく、旋回スクロールと駆動軸との軸受部の片当
り、こじれが少なく、過負荷軽減装置作動時の軸受耐久
性の低下を防ぐことができる。
スラスト軸受の貫通したガイド穴の一対の平面部の間隔
が広く、且つ、形状も簡単なために、切削工具や成形金
型のポンチ部などの寸法精度や剛性を向上できるので、
平面部の切削加工や成形加工が容易で、平面部の寸法精
度も高く、スラスト軸受の加工コストも安価である。ま
た、スラスト軸受が後退時に、旋回スクロールのラップ
支持円板の外周部を支持するので、ラップ支持円板の傾
きが少なく、旋回スクロールと駆動軸との軸受部の片当
り、こじれが少なく、過負荷軽減装置作動時の軸受耐久
性の低下を防ぐことができる。
また、自転阻止部材とスラスト軸受との間の摺動面が
広くないので、摩耗が少なく、上述したように、自転阻
止部材のバックラッシュを少なく維持できる。これによ
って、旋回スクロールの微少な自転が生じないので、圧
縮室の円周方向(旋回スクロールラップと固定スクロー
ルラップの渦巻き方向)の密封隙間に変動がなく、圧縮
流体の洩れを少なくできるなど、数多くの理由により、
振動を少なくするための省スペースで安価な過負荷軽減
装置と自転阻止機構を実現することができる。
広くないので、摩耗が少なく、上述したように、自転阻
止部材のバックラッシュを少なく維持できる。これによ
って、旋回スクロールの微少な自転が生じないので、圧
縮室の円周方向(旋回スクロールラップと固定スクロー
ルラップの渦巻き方向)の密封隙間に変動がなく、圧縮
流体の洩れを少なくできるなど、数多くの理由により、
振動を少なくするための省スペースで安価な過負荷軽減
装置と自転阻止機構を実現することができる。
また、本発明は、固定スクロールと本体フレームとの
間に挟まれた旋回スクロールの軸方向移動隙間が微少
で、自転阻止部材の環状板の両面が本体フレームとラッ
プ支持円板とに摺接する微少な反りを備え、その反りは
ラップ支持円板の側が凸状になるようにしたことによ
り、駆動軸の回転に伴い自転阻止部材がスラスト軸受の
ガイド穴の中で往復運動する際に、自転阻止部材は常に
旋回スクロールのラップ支持円板と本体フレームとに接
しているので、自転阻止部材がジャンピングすることも
なく、ジャンピングの際の衝突音や振動の発生を防止す
ると共に、自転阻止部材に関係する摺動面の摩耗を防止
して耐久性を向上することもできる。
間に挟まれた旋回スクロールの軸方向移動隙間が微少
で、自転阻止部材の環状板の両面が本体フレームとラッ
プ支持円板とに摺接する微少な反りを備え、その反りは
ラップ支持円板の側が凸状になるようにしたことによ
り、駆動軸の回転に伴い自転阻止部材がスラスト軸受の
ガイド穴の中で往復運動する際に、自転阻止部材は常に
旋回スクロールのラップ支持円板と本体フレームとに接
しているので、自転阻止部材がジャンピングすることも
なく、ジャンピングの際の衝突音や振動の発生を防止す
ると共に、自転阻止部材に関係する摺動面の摩耗を防止
して耐久性を向上することもできる。
また、圧縮室で液圧縮などが発生し、旋回スクロール
が固定スクロールから離反して、本体フレームの方に後
退する際にも自転阻止部材の反りの範囲で、旋回スクロ
ールの移動を可能成しめ、圧縮室の軸方向隙間拡大によ
る圧縮ガス圧力を急降下せしめて過負荷軽減機構を作用
させることができるなどの理由で、自転阻止部材の軸方
向の遊びを少なくして振動や騒音を低減すると共に、旋
回スクロールを軸方向に移動させて過負荷軽減させるこ
ともできる。
が固定スクロールから離反して、本体フレームの方に後
退する際にも自転阻止部材の反りの範囲で、旋回スクロ
ールの移動を可能成しめ、圧縮室の軸方向隙間拡大によ
る圧縮ガス圧力を急降下せしめて過負荷軽減機構を作用
させることができるなどの理由で、自転阻止部材の軸方
向の遊びを少なくして振動や騒音を低減すると共に、旋
回スクロールを軸方向に移動させて過負荷軽減させるこ
ともできる。
また、本発明は自転阻止部材の環状板が旋回スクロー
ルのラップ支持円板の側が凸状になるような微少な反り
を有したことにより、自転阻止部材は、その中央部がラ
ップ支持円板と接触するので、ラップ支持円板が旋回運
動する際の摩擦力の影響を受ける作用点が自転阻止部材
の中央部であるので、自転阻止部材をジャンピングさせ
ようとするモーメントを少なくでき、その結果、自転阻
止部材が往復運動する際のジャンピング現象を抑制し
て、旋回スクロールを本体フレームとの衝突音や振動の
発生を防止することができる。
ルのラップ支持円板の側が凸状になるような微少な反り
を有したことにより、自転阻止部材は、その中央部がラ
ップ支持円板と接触するので、ラップ支持円板が旋回運
動する際の摩擦力の影響を受ける作用点が自転阻止部材
の中央部であるので、自転阻止部材をジャンピングさせ
ようとするモーメントを少なくでき、その結果、自転阻
止部材が往復運動する際のジャンピング現象を抑制し
て、旋回スクロールを本体フレームとの衝突音や振動の
発生を防止することができる。
また、本発明は、駆動軸を支承する本体フレームまた
は旋回スクロールのラップ支持円板と接する自転阻止部
材の環状面上に閉塞された油溝を設けたことにより、自
転阻止部材の環状面平面とラップ支持円板や本体フレー
ムとの間に油膜を保持することができ、その油膜を介在
させることにより、自転阻止部材と旋回スクロールとの
隙間および自転阻止部材と本体フレームとの隙間を実質
的に微少または無くすることができる。その結果、自転
阻止部材が旋回スクロールの自転を阻止しながら往復運
動する際に生じる自転阻止部材のジャンピングによる旋
回スクロールや本体フレームとの衝突力を緩和し、振動
や騒音の発生を防止することができる。
は旋回スクロールのラップ支持円板と接する自転阻止部
材の環状面上に閉塞された油溝を設けたことにより、自
転阻止部材の環状面平面とラップ支持円板や本体フレー
ムとの間に油膜を保持することができ、その油膜を介在
させることにより、自転阻止部材と旋回スクロールとの
隙間および自転阻止部材と本体フレームとの隙間を実質
的に微少または無くすることができる。その結果、自転
阻止部材が旋回スクロールの自転を阻止しながら往復運
動する際に生じる自転阻止部材のジャンピングによる旋
回スクロールや本体フレームとの衝突力を緩和し、振動
や騒音の発生を防止することができる。
また、本発明は、駆動軸を支承する本体フレームまた
は旋回スクロールのラップ支持円板と接する自転阻止部
材の環状板の少なくとも片方の環状面には、摺動特性に
優れ且つ弾力性を備えた材質を被覆したことにより、自
転阻止部材の周辺に一時的な潤滑油不足が生じた場合で
も、自転阻止部材と関係する摺動面の摩耗を少なくでき
ると共に、自転阻止部材が旋回すクロールの自転を阻止
しながら往復運動する際に生じる自転阻止部材のジャン
ピングによる旋回スクロールや本体フレームとの衝突力
を緩和し、振動や騒音の発生を防止することができる。
は旋回スクロールのラップ支持円板と接する自転阻止部
材の環状板の少なくとも片方の環状面には、摺動特性に
優れ且つ弾力性を備えた材質を被覆したことにより、自
転阻止部材の周辺に一時的な潤滑油不足が生じた場合で
も、自転阻止部材と関係する摺動面の摩耗を少なくでき
ると共に、自転阻止部材が旋回すクロールの自転を阻止
しながら往復運動する際に生じる自転阻止部材のジャン
ピングによる旋回スクロールや本体フレームとの衝突力
を緩和し、振動や騒音の発生を防止することができる。
さらに、本発明は、自転阻止部材が、旋回スクロール
のラップ支持円板と駆動軸を支承する本体フレームとの
間に微少隙間を有して配置された環状板形状を成して旋
回スクロールと本体フレームとに各々摺動係合し、ラッ
プ支持円板と自転阻止部材の外周部と本体フレームに設
けられた自転阻止部材の移動空間とでポンプ室を形成
し、自転阻止部材の往復運動により作動する潤滑油循環
ポンプ機能を備えたことにより、旋回スクロールの自転
阻止部材に供給された潤滑油をポンプ室で加圧し、ラッ
プ支持円板と自転阻止部材と本体フレームとの摺動隙間
に強制給油し、摺動面に油膜を強制的に形成させ、摺動
部の摩耗和阻止して自転阻止部材との摺動隙間の拡大を
防止すると共に、油膜の緩衝作用を利用して自転阻止部
材とラップ支持円板との間および自転阻止部材と本体フ
レームとの間で発生する衝突音や振動を少なくする効果
が得られる。
のラップ支持円板と駆動軸を支承する本体フレームとの
間に微少隙間を有して配置された環状板形状を成して旋
回スクロールと本体フレームとに各々摺動係合し、ラッ
プ支持円板と自転阻止部材の外周部と本体フレームに設
けられた自転阻止部材の移動空間とでポンプ室を形成
し、自転阻止部材の往復運動により作動する潤滑油循環
ポンプ機能を備えたことにより、旋回スクロールの自転
阻止部材に供給された潤滑油をポンプ室で加圧し、ラッ
プ支持円板と自転阻止部材と本体フレームとの摺動隙間
に強制給油し、摺動面に油膜を強制的に形成させ、摺動
部の摩耗和阻止して自転阻止部材との摺動隙間の拡大を
防止すると共に、油膜の緩衝作用を利用して自転阻止部
材とラップ支持円板との間および自転阻止部材と本体フ
レームとの間で発生する衝突音や振動を少なくする効果
が得られる。
第1図は本発明の第1の実施例におけるスクロール冷媒
圧縮機の縦断面図、第2図は同圧縮機における主要部品
の分解図、第3図は同圧縮機におけるシーリング部とス
ラスト軸受部の部分詳細図、第4図は同圧縮機における
オルダムリングの外観図、第5図は同圧縮機におけるオ
ルダムリングの反り状態を示す側面図、第6図は同圧縮
機におけるオルダム機構部の組立外観図、第7図は第6
図におけるオルダム機構部の上平面図、第8図は第1図
におけるA−A線に沿った横断面図、第9図は同圧縮機
の吸入管接続部における逆止弁の位置説明図、第10図は
第9図におけるB−B線に沿った部分断面図、第11図は
同圧縮機の給油通路に用いる逆止弁の外観図、第12図、
第13図はそれぞれ同圧縮機の吐出ポート付近における圧
縮室の移動説明図、第14図は同圧縮機の吸入行程から吐
出行程までの冷媒ガスの圧力変化を示す特性図、第15図
は各圧縮室における定点の圧力変化を示す特性図、第16
図は本発明の第2の実施例におけるスクロール冷媒圧縮
機の縦断面図、第17図は同圧縮機におけるオルダムリン
グの外観図、第18図は従来のオルダムリングを用いたス
クロール圧縮機の縦断面図、第19図、第20図は第18図に
おけるオルダムリングの平面図とその断面図、第21図〜
第23図は従来のそれぞれ異なるオルダムリングの外観図
と平面図、第24図は第23図のオルダムリングの分解図、
第25図は従来の過負荷軽減装置を備えたスクロール圧縮
機の縦断面図である。 2…吐出室、3…モータ、4…駆動軸、5…本体フレー
ム、15…固定スクロール、15a…固定スクロールラッ
プ、15b…鏡板、16…吐出ポート、17…吸入室、18…旋
回スクロール、18a…旋回スクロールラップ、18c…ラッ
プ支持円板、20…スラスト軸受、24…オルダムリング、
24a…環状板、27…レリース隙間、28…環状溝、34…吐
出室油溜、39…背圧室、70…シールリング、77a,77b…
オルダムリング移動空間。
圧縮機の縦断面図、第2図は同圧縮機における主要部品
の分解図、第3図は同圧縮機におけるシーリング部とス
ラスト軸受部の部分詳細図、第4図は同圧縮機における
オルダムリングの外観図、第5図は同圧縮機におけるオ
ルダムリングの反り状態を示す側面図、第6図は同圧縮
機におけるオルダム機構部の組立外観図、第7図は第6
図におけるオルダム機構部の上平面図、第8図は第1図
におけるA−A線に沿った横断面図、第9図は同圧縮機
の吸入管接続部における逆止弁の位置説明図、第10図は
第9図におけるB−B線に沿った部分断面図、第11図は
同圧縮機の給油通路に用いる逆止弁の外観図、第12図、
第13図はそれぞれ同圧縮機の吐出ポート付近における圧
縮室の移動説明図、第14図は同圧縮機の吸入行程から吐
出行程までの冷媒ガスの圧力変化を示す特性図、第15図
は各圧縮室における定点の圧力変化を示す特性図、第16
図は本発明の第2の実施例におけるスクロール冷媒圧縮
機の縦断面図、第17図は同圧縮機におけるオルダムリン
グの外観図、第18図は従来のオルダムリングを用いたス
クロール圧縮機の縦断面図、第19図、第20図は第18図に
おけるオルダムリングの平面図とその断面図、第21図〜
第23図は従来のそれぞれ異なるオルダムリングの外観図
と平面図、第24図は第23図のオルダムリングの分解図、
第25図は従来の過負荷軽減装置を備えたスクロール圧縮
機の縦断面図である。 2…吐出室、3…モータ、4…駆動軸、5…本体フレー
ム、15…固定スクロール、15a…固定スクロールラッ
プ、15b…鏡板、16…吐出ポート、17…吸入室、18…旋
回スクロール、18a…旋回スクロールラップ、18c…ラッ
プ支持円板、20…スラスト軸受、24…オルダムリング、
24a…環状板、27…レリース隙間、28…環状溝、34…吐
出室油溜、39…背圧室、70…シールリング、77a,77b…
オルダムリング移動空間。
Claims (7)
- 【請求項1】固定スクロールの一部をなす鏡板の一面に
直立して形成された渦巻き状の固定スクロールラップに
対して、旋回スクロールの一部をなすラップ支持円板上
に直立し且つ前記固定スクロールラップに類似した形状
の旋ロスクロールラップを互いに噛み合わせて、両スク
ロール間に渦巻き形の圧縮空間を形成し、前記固定スク
ロールラップの中心部に吐出ポートを設け、前記固定ス
クロールラップの外側には吸入室を設け、前記ラップ支
持円板と反圧縮空間側で係合する駆動軸を支持し且つ前
記鏡板と連結する本体フレームと、前記固定スクロール
との間に配置された前記旋回スクロールが、前記ラップ
支持円板と前記本体フレームとの間に配置され且つそれ
ぞれに係合する自転阻止部材を介して前記固定スクロー
ルに対し公転運動を行うことによって、前記圧縮空間が
吸入側より吐出側に向けて連続移行する複数個の圧縮室
に区画されて流体を圧縮すべく容積変化するスクロール
圧縮機構の構成において、前記ラップ支持円板と前記本
体フレームとの間で軸方向微少隙間を有して配置された
前記自転阻止部材は環状板形状を成し、前記ラップ支持
円板側の前記環状板上の略中心を通る軸線上の対称位置
に、一対の突出部を有し、前記環状板の外周両側面に
は、前記軸線に直交する平行な一対の平面部を設け、前
記突出部が前記ラップ支持円板に設けた一対のガイド溝
に往復運動可能に係合し、前記平面部が、前記本体フレ
ームに形成された一対の平行な平面部を有するガイド穴
の前記平面部に往復運動可能に係合したスクロール圧縮
機の自転阻止装置。 - 【請求項2】固定スクロールの一部をなす鏡板の一面に
直立して形成された渦巻き状の固定スクロールラップに
対して、旋回スクロールの一部をなすラップ支持円板上
に直立し且つ前記固定スクロールラップに類似した形状
の旋回スクロールラップを互いに噛み合わせて、両スク
ロー支持円板と反圧縮空間側で係合する駆同軸を支スク
ロールラップの中心部に吐出ボートを設け、前記固定ス
クロールラップの外側には吸入室を設け、前記ラップ支
持円板と反圧縮空間側で係合する駆動軸を支持し且つ前
記鏡板と連結する本体フレームの側に配置されたスラス
ト軸受と、前記固定スクロールとの間に配置された前記
旋回スクロールが、前記ラップ支持円板と前記本体フレ
ームとの間に配置され且つ前記ラップ支持円板と前記ス
ラスト軸受に係合する自転阻止部材を介して前記固定ス
クロールに対し公転運動を行うことによって、前記圧縮
空間が吸入側より吐出側に向けて連続移行する複数個の
圧縮室に区画されて流体を圧縮すべく容積変化するスク
ロール圧縮機構の構成において、前記本体フレームに対
して軸方向にのみ移動が可能で且つ環状板状の前記スラ
スト軸受は、その背面側から吐出流体圧力と、吐出流体
圧力と吸入圧力との間の中間流体圧力と、バネ力との内
の少なくとも一手段を利用して常に旋回スクロールの方
向に付勢されて、前記背面側が前記本体フレームとの間
に適当な紬方向隙間を維持し、前記ラップ支持円板を支
持する摺動面が前記鏡板との間で前記ラップ支持円板の
厚さよりも少なくとも微少に大きい距離を確保すべく、
前記鏡板の側への軸方向移動距離を規制する手段を設け
て配置され、前記スラスト軸受の中央部に配置された前
記自転阻止部材は環状板形状を成し、前記ラップ支持円
板側の前記環状板上の略中心を通る軸線上の対称位置
に、一対の突出部を有し、前記環状板の外周両側面に
は、前記軸線に直交する平行な一対の平面部を設け、前
記突出部が前記ラップ支持円板に設けた一対のガイド溝
に往復運動可能に係合し、前記平面部は、前記スラスト
軸受の内側に形成された一対の平行な平面部を有するガ
イド穴の側面の前記平面部に往復運動可能に係合し、前
記環状板の板厚は前記ラップ支持円板と前記本体フレー
ムとの間で微少隙間を有すべく設定され、前記環状板厚
さと前記スラスト軸受の厚さとを近似させたスクロール
圧縮機の自転阻止装置。 - 【請求項3】固定スクロールと本体フレームとの間に挟
まれた旋回スクロールの軸方向移動隙間が微少で、自転
阻止部材の環状板の両面が前記本体フレームとラップ支
持貝板とに摺接する微少な反りを備えた請求項1記載の
スクロール圧縮機の自転阻止装置。 - 【請求項4】環状板はラップ支持円板の側が凸状になる
ような微少な反りを有した請求項1または3記載のスク
ロール圧縮機の自転阻止装置。 - 【請求項5】固定スクロールと本体フレームとの間に挟
まれた旋回スクロールの軸方向移動隙間が微少で、前記
本体フレームとラップ支持円板との間に配置せれた自転
阻止部材の環状板の軸方向隙間も微少で、前記環状板に
は、前記本体フレームまたは前記ラップ支持円板と接す
る環状面上に閉塞された油溝を設けた請求項1記載のス
クロール圧縮機の自転阻止装置。 - 【請求項6】自転阻止部材の環状板の少なくとも片方の
環状面か、摺動特性に優れ弾力性を備えた材質で被覆さ
れた請求項1または請求項3または4記載のスクロール
圧縮機の自転阻止装置。 - 【請求項7】固定スクロールの一部をなす鏡板の一面に
直立して形成された渦巻き状の固定スクロールラップに
対して、旋回スクロールの一部をなすラップ支持円板上
に直立し且つ前記固定スクロールラップに類似した形状
の旋回スクロールラップを互いに噛み合わせて、両スク
ロール間に渦巻き形の圧縮空間を形成し、前記固定スク
ロールラップの中心部に吐出ポートを設け、前記固定ス
クロールラップの外側には吸入室を設け、前記ラップ支
持円板に反圧縮空間側で係合する駆動軸を支持し且つ前
記固定スクロールの鏡板に連結する本体フレームと、前
記固定スクロールとの間に配置された前記旋回スクロー
ルが、前記ラップ支持円板と前記本体フレームとの間に
配置され且つそれぞれに係合する自転阻止部材を介して
前記固定スクロールに対し公転運動を行うことによっ
て、前記圧縮空間が吸入側より吐出側に向けて連続移行
する複数個の圧縮室に区画されて流体を圧縮すべく容積
変化するスクロール圧縮機構の構成において、前記自転
阻止部材は環状形状を成すとともに、前記旋回スクロー
ルのラップ支持円板の反圧縮空間側の面および前記本体
フレームに設けられた移動空間で囲まれる空間内で往復
運動をし、且つその自転阻止部材の往復運動を行う空間
と前記自転阻止部材との摺動面には潤滑油の吸入・吐出
通路が形成され、前記自転阻止部材の往復運動により潤
滑油の循環がなされるスクロール圧縮機の自転阻止装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1001725A JPH0819911B2 (ja) | 1989-01-06 | 1989-01-06 | スクロール圧縮機の自転阻止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1001725A JPH0819911B2 (ja) | 1989-01-06 | 1989-01-06 | スクロール圧縮機の自転阻止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02185685A JPH02185685A (ja) | 1990-07-20 |
JPH0819911B2 true JPH0819911B2 (ja) | 1996-03-04 |
Family
ID=11509540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1001725A Expired - Fee Related JPH0819911B2 (ja) | 1989-01-06 | 1989-01-06 | スクロール圧縮機の自転阻止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0819911B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0462385U (ja) * | 1990-10-03 | 1992-05-28 | ||
US5988999A (en) * | 1995-05-19 | 1999-11-23 | Mitsubishi Jukogyo Kabushiki Kaisha | Scroll type fluid machine having a reduced Oldham ring gap |
WO2021124973A1 (ja) * | 2019-12-20 | 2021-06-24 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | スクロール圧縮機 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58170880A (ja) * | 1982-03-31 | 1983-10-07 | Toshiba Corp | スクロ−ル・コンプレツサ |
JPS63227981A (ja) * | 1987-03-18 | 1988-09-22 | Hitachi Ltd | スクロ−ル圧縮機のオルダム継手 |
-
1989
- 1989-01-06 JP JP1001725A patent/JPH0819911B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58170880A (ja) * | 1982-03-31 | 1983-10-07 | Toshiba Corp | スクロ−ル・コンプレツサ |
JPS63227981A (ja) * | 1987-03-18 | 1988-09-22 | Hitachi Ltd | スクロ−ル圧縮機のオルダム継手 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02185685A (ja) | 1990-07-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |