JPH029984A - 密閉形電動圧縮機 - Google Patents

密閉形電動圧縮機

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JPH029984A
JPH029984A JP15999888A JP15999888A JPH029984A JP H029984 A JPH029984 A JP H029984A JP 15999888 A JP15999888 A JP 15999888A JP 15999888 A JP15999888 A JP 15999888A JP H029984 A JPH029984 A JP H029984A
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Katsuharu Fujio
藤尾 勝晴
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は圧縮機の密閉容器と圧縮部との固定構造に関す
るものである。
従来の技術 低振動、低騒音特性を備えたスクロール圧縮機は、吸入
室が外周部にあり、吐出ボートが渦巻きの中心部に設け
られ、圧縮流体の流れが一方向で往復動式圧縮機や回転
式圧縮機のような流体を圧縮するための吐出弁を必要と
せず、吐出脈動が比較的小さくて大きな吐出空間を必要
としないことが良く知られている。
また、この種の高圧ガス密閉シェル構造の圧縮機は、第
3図に示す構成が知られ、部品軽量化やコスト低減など
の目的で造られた、薄肉で展延性に優れた鉄製の密閉ケ
ース101と圧縮部との固定手段として、密閉ケース1
01の内壁に駆動軸160を支承し、固定スクロール1
13を固定する剛性に優れた鉄製のフレーム102の最
外周部を圧入固定する一般的な方法で構成されていた(
特開昭60−75795号公報)。
また、実公昭50−15609号公報にも記載されてい
るように、回転式圧縮機において、薄肉で展延性に優れ
た鉄製の密閉ケースの内壁に圧縮部の鉄製シリンダの外
周面を接触させ、密閉ケースと鉄製シリンダ外周部を複
数箇所の溶接により固定する構成が知られている。この
ような固定方法を第3図のスクロール気体圧縮機に用い
る構成も良く知られている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記の第3図のような密閉ケース101に
圧縮部を圧入したり、密閉ケース101と圧縮部とを溶
接固定するだけでは、高圧ガス力の作用によって密閉ケ
ース101が膨張し、密閉ケース101の内壁と圧縮部
の最外周部との間に隙間が生じたり、接触面圧が小さく
なって両部材間の接触面圧が均一で無くなり、密閉ケー
ス101の円筒部が変形し、寸法構成によっては接触部
に僅かの隙間を生じる箇所もある。
このため、圧縮機運転時、駆動軸の回転や圧縮作用によ
る振動がフレーム102を介して密閉ケース101の内
壁に伝わり、密閉ケース101とフレーム102との接
触面圧が、小さい箇所や微少隙間のある部分で共振し、
異音を生じる場合があり、スクロール気体圧縮機の低騒
音、低振動性を損なうと言う課題があった。
また、ガス圧力による密閉ケース101の変形を考慮し
て、密閉ケース101へのフレーム102の圧入代を大
きくする方策もあるが、フレーム102の圧入が困難で
あり、量産性に乏しいと言う課題があった。
そこで、本発明は熱膨張係数の著しく異なる部材を組み
合わせて圧入固定することにより、振動、騒音特性に優
れた密閉形電動圧縮機を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の密閉型電動圧縮機は
、電動機を連接した圧縮部を密閉容器内に収縮固定し、
密閉容器の内壁に間接的に固定させる圧縮部の一部構成
部材の母材質が、密閉容器の熱膨張係数よりも著しく大
きく、その外周部に密閉容器の熱膨張係数に相当する材
質から成る環状薄肉形状のスリーブを圧入固定し、スリ
ーブの最外周部を密閉ケースの内壁に内接固定させた構
成である。
作   用 本発明は上記構成によって、圧縮機が始動し、圧縮熱、
摺動部の摩擦熱、モータ発熱などにより、密閉容器と圧
縮部構成部材とが温度上昇する。圧縮部構成部材は、密
閉容器よりも温度上昇が高く、密閉容器の内壁寸法より
も圧縮部構成部材の外形寸法の方が熱膨張変形が大きく
、その熱膨張応力により環状薄肉形状のスリーブを拡大
し、圧縮部の一部構成部材の外周部・スリーブ・密閉容
器の内壁の間の接触面圧力を増加して三部品間の固定を
強めると共に、隙間の無い固定構成を実現するものであ
る。
実施例 以下、本発明の実施例のスクロール圧縮機について、図
面を参照しながら説明する。
第1図において、1は鉄製の密閉ケースで、その板厚は
軽量化のために薄く成形され、その内部全体は吐出室2
に連通する高圧雰囲気となり、上部にモータ3、下部に
圧縮部を配置し、モータ3の回転子3aに固定された駆
動軸4を支承する圧縮部の本体フレーム5により、密閉
ケース1の内部がモータ室6と吐出室2とに仕切られて
いる。
本体フレーム5は軽量化と軸受は部の熱発散を主目的と
した熱伝導特性に優れたアルミニウム合金製で、その外
周部に溶接性に優れた環状薄肉鉄製のライナー8が焼ば
め固定され、ライナー8の外周面が密閉ケース1の内壁
に全周内接し、実公昭50−15609号公報にも記載
されているような手段で密閉ケース1とは部分的に溶接
固定されている。
モータ3の固定子3bの両端外周部は、密閉ケース1に
内接固定されたアルミニウム合金製の軸受ケフレーム9
と本体フレーム5によって圧入支持固定されている。駆
動軸4は軸受はフレーム9に設けられた上部軸受け10
、本体フレーム5の上端部に設けられた下部軸受け11
、本体フレーム5の中央部に設けられた主軸受け12、
本体フレーム5の上端面とモータ3の回転子3aの下部
端面との間に設けられたスラスト玉軸受け13とで支持
され、その下端部には駆動軸4の主軸から偏心した偏心
軸受け14が設けられている。
本体フレーム5の下端面にはアルミニウム合金製の固定
スクロール15が固定され、固定スクロール15は渦巻
き状の固定スクロールランプ15mと鏡板15bから成
り、鏡板15bの中央部には、固定スクロールラップ1
5mの巻き始め部に開口する吐出ポート16が吐出室2
に通じて設けられ、固定スクロールラップ15mの外周
部には吸入室17が設けられている。
固定スクロールランプ15mに噛み合って圧縮室を形成
する渦巻き状の旋回スクロールラップ18mと、駆動軸
4の偏心軸受け14に支持された旋回軸18bと、ラン
プ支持円板18cとから成るアルミニウム合金製の旋回
スクロール18は、固定スクロール15と本体フレーム
5と駆動軸4とに囲まれて配置されており、旋回軸18
bの外周部に、高張力鋼材料から成るスリーブ19が焼
ばめ固定され、ラップ支持円板18cの表面は硬化処理
されている。
本体フレーム5に固定された平行ピン19に拘束されて
軸方向にのみ移動が可能なスラスト軸受け20と、固定
スクロール15の鏡板15bとの間には、スペーサ21
が設けられ、スペーサ21の軸方向寸法は、油膜による
摺動面のシール性向上のために、ラップ支持円板18c
の厚さよりも約0.015〜0.020 mm大きく設
定されている。
駆動軸4の偏心軸受け14の底部と旋回スクロール18
の旋回軸18bの端部との間の偏心軸受は空間36とラ
ップ支持円板18cの外周部空間37とは、旋回軸18
bとラップ支持円板18cに設けられた油室A38aに
より連通されている。
スラスト軸受け20は第2図のように、その中央部が2
つの平行な直線部分22とそれに連なる2つの円弧状曲
線部分23から成る形状に貫通成形されている。
旋回スクロール自転阻止用のオルダムリング24は、焼
結成形や射出成形工法などに適した軽合金や樹脂材料か
ら成り、両面が平行な薄い環状板と、その−面に設けら
れた一対の平行キ一部分とから成り、環状板の外輪郭は
、2つの平行な直線部分と、それに連なる2つの円弧状
曲線部分から成り、直線部分は、スラスト軸受け20の
貫通穴の直線部分に微小隙間で係合し、摺動可能であり
、平行キ一部分の側面は、直線部分の中央部で直交し、
かつ旋回スクロール18のラップ支持円板18cに設け
られた一対のキー溝71に微小隙間で係合して摺動可能
な形状に設定されている。
また、平行キ一部分の付は根に設けた凹み部分(図示せ
ず)は潤滑油の通路にもなる。
本体フレーム5とスラスト軸受け20との間には約0.
1rnm程度のレリース隙間27が設けられ、そのレリ
ース隙間27に対向して本体フレーム5にも環状溝28
が設けられ、環状溝28を囲んだゴム製のシールリング
70が本体フレーム5とスラスト軸受け20との間に装
着されている。
モータ室6の上部と吐出室2とは、密閉ケース1の側壁
を貫通して接続されたバイパス吐出管29を介して連通
し、バイパス吐出管29のモータ室6への開口位置は固
定子3bの上部コイルエンド30の側面に対向し、バイ
パス吐出管29の上部開口端と密閉ケース1の上面に接
続された吐出管31とは、軸受はフレーム9との間に配
置された多数の小穴を有したパンチングメタル33を介
して連通している。
モータ室6の下部に設けられた吐出室油溜34はモータ
室6の上部とモータ3の固定子3bの外周の一部をカッ
トして設けた冷却通路35により連通されている。また
、吐出室油溜34は本体フレーム5に設けられた油室B
58bを経由して環状溝28に通じると共に、オルダム
リング24が配置された旋回スクロール18の背圧室3
9にも主軸受け12の摺動部微小隙間を介して通じ、更
に偏心軸受け14に設けられた油室A40mを介して偏
心軸受は空間36へも連通している。
また、本体フレーム5に設けられた油室B58bは、駆
動軸4の下部軸受け11に対応する下部軸受け4mの表
面に設けられた螺線状油溝41と連通している。前記螺
線状油溝41の巻き方向は、駆動軸4が正回転する時に
潤滑油の粘性を利用したネジポンプ作用の生じるように
設けられ、その終端は下部軸受け4aの途中まで形成さ
れている。
固定スクロール15には、固定スクロールラップ15a
の最外周面に直交し、吸入室17に開口する吸入穴43
が設けられている。また、吸入穴43には、アキューム
レータ46の吸入管47が接続されており、吸入穴43
には逆止弁50が配置されている。
吸入室17に連通ずる第1圧縮室(図示せず)、または
吸入室17にも吐出室2にも連通しない第2圧縮室51
a、51bと外周部空間37とは、第2圧縮室51a、
51bに開口して鏡板15bに設けられた細径のインジ
ェクション穴52a。
52b1鏡板15bと樹脂製の断熱カバー53とで形成
されたインジェクション溝54、外周部空間37に開口
した段付き形状の油室C38cとから成るインジェクシ
ョン通路55で連通され、油室C38cの大径部56に
は外周の一部に切り欠き(図示せず)を有する薄鋼板製
の逆止弁58とコイルスプリング59とが配置されてい
る。
コイルスプリング59は、断熱カバー53に押さえられ
て逆止弁58を常時付勢する。外周部空間37への油室
C38cの開口位置は、吐出ポート16に連通ずる第3
圧縮室60(図示せず)の容積減少行程が終了する近傍
にまで旋回スクロール18が移動した時に外周部空間3
7と油室C38cとが連通し、それ以外の時にはラップ
支持円板18Gによって遮断される位置に設けられてい
る。
以上のように構成されたスクロール気体圧縮機について
、その動作を説明する。
モータ3によって駆動軸4が回転駆動すると、旋回スク
ロール18が旋回運動をし、圧縮機に接続した冷凍サイ
クルから潤滑油を含んだ吸入冷媒ガスが、アキュームレ
ータ46に接続した吸入管47、吸入穴43、吸入通路
42を順次繰て吸入室17に流入し、旋回スクロール1
8と、固定スクロール15との間に形成された第1圧縮
室(図示せず)を経て圧縮室内に閉じ込められ、常時密
閉空間となる第2圧縮室51a、51b、第3圧縮室(
図示せず)へと順次移送圧縮され、中央部の吐出ポート
16を経て吐出室2へと吐出される。
潤滑油を含んだ吐出冷媒ガスは、圧縮機外部へ配管され
たバイパス吐出管29を経て再び圧縮機内のモータ室6
に帰還した後、外部の冷凍サイクルへ吐出管31から排
出されるが、モータ室6に流入する際に、モータ3の上
部コイルエンド3゜に衝突してモータ巻き線の表面に付
着する。これにより、潤滑油の一部が分離され、その後
、軸受はフレーム9に設けられた抜き穴32を通過する
際に、流れ方向を変えたり、パンチングメタル33の小
穴を通過する際に、潤滑油の慣性力や表面付着などによ
り、潤滑油が効果的に分離される。
吐出ガスから分離された潤滑油の一部は、上部軸受けの
摺動面を潤滑した後、残りの潤滑油と共に冷却通路35
を通り、モータ3を冷却しながら下部の吐出室油溜34
に収集される。
吐出室油溜34の潤滑油は、駆動軸4の下部軸部4aの
表面に設けられた螺線状油溝41のネジポンプ作用によ
り、スラスト玉軸受け13へ給油され、下部軸部4aの
端部の微少軸受は隙間を潤滑油が通過する際に、その油
膜のシール作用により、モータ室6の吐出冷媒ガス雰囲
気と主軸受け12の上流側空間とが遮断される。
吐出室油溜34の溶解吐出冷媒ガスを含んだ潤滑油は、
主軸受け12の微少隙間を通過する際に、吐出圧力と吸
入圧力との中間圧力に減圧され、背圧室39に流入する
。その後、偏心軸受け14の油溝A40a、偏心軸受は
空間36、旋回スクロール18を通る油水A38を経て
外周部空間37に流入し、更に、間欠的に開口する油室
C38csインジェクション溝54、インジェクション
穴52a、52bを経て第2圧縮室51a、51bに流
入し、その通路途中の各摺動面を潤滑する。
また、吐出室油溜34は、環状溝28やレリース隙間2
7とも通じているので、スラスト軸受け20は、その背
圧力により付勢されてスペーサ21の端面に当接する。
そして、旋回スクロール18のラップ支持円板t8cは
、スラスト軸受け20と固定スクロール15の鏡板15
bとの間で微少隙間を保持されて円滑に摺動すると共に
、固定スクロールラップ15mの端面とラップ支持円板
18cとの間、並びに、旋回スクロールラップ18aの
端面と鏡板15bとの間の隙間も微少に保持されて、隣
接する圧縮室間の気体漏れを少なくする。
第2圧縮室51a、51bにインジェクションされた潤
滑油は、吸入冷媒ガスと共に圧縮室に流入した潤滑油と
合流し、隣接する圧縮室間の微少隙間を油膜により密封
して圧縮気体漏れを防ぎ、圧縮室間の摺動面を潤滑しな
がら圧縮気体と共に吐出室2に再び吐出される。
また、背圧室39に差圧給油された潤滑油は、中間圧力
の付勢力を旋回スクロール18に作用させて、ラップ支
持円板18cを鏡板15bとの摺動面に押圧油膜シール
し、外周部空間37と吸入室17との間の連通を遮断す
ると共に、スラスト軸受け20とラップ支持円板18c
との摺動面の隙間も潤滑シールする。
一方、アルミニウム合金製の本体フレーム5は、圧縮機
運転時の圧縮熱や摺動部摩擦熱により、吐出圧力の上昇
と共に温度上昇し、その熱膨張により外周部寸法を拡大
し、その外周部に接してアルミニウム合金よりも熱膨張
係数の小さい鉄製薄肉環状のスリーブ8の外周部を拡管
する。そして、組立時の溶接などにより、微少変形した
密閉ケース1の内壁とスリーブ8の外周面との間の部分
的な微少隙間が無くなり、両部材間の接触面圧が増加す
る。このような隙間解消の結果、密閉ケース1内での吐
出室2とモータ室6との間の直接連通が無くなる。
圧縮機停止後、各部品が徐々に冷却した後、スリーブ8
の外周部と密閉ケース1の内壁との間の隙間は元の状態
に戻る。
以上のように上記実施例によれば、モータ3を連接した
本体フレーム5、固定スクロール15、旋回スクロール
18、旋回スクロール18の自転を阻止するオルダムリ
ング24、本体フレーム5に支持されて旋回スクロール
18を駆動する駆動軸4などから成る圧縮部を密閉ケー
ス1内に収納固定し、展延性のある薄鋼板製の密閉ケー
ス1の内壁に間接的に固定される本体フレーム5の材質
が、密閉ケース1の熱膨張係数よりも著しく大きいアル
ミニウム合金製で、本体フレーム5の外周部に密閉ケー
ス1に相当する材質から成る環状薄肉形状のスリーブ8
を圧入固定し、スリーブの最外周部を密閉ケース1の内
壁に内接固定させたことにより、圧縮機運転中の冷媒ガ
ス圧縮熱、摺動部摩擦熱、モータ3の発熱などによって
圧縮部の一部を構成する本体フレーム5と密閉ケース1
とが温度上昇し、本体フレーム5は、その表面が外気に
接する密閉ケース1よりも温度上昇が高い。
このため、本体フレーム5の外周部の熱変形量は密閉ケ
ース1の内壁部やスリーブ8の内外周部よりも著しく大
きく、その熱膨張応力により環状薄肉形状のスリーブ8
を拡管して本体フレーム5、スリーブ8、密閉ケース1
の内壁の間の接触面圧力を増加し、三部品間の固定を強
めることが出来る。また、圧縮機組立時の溶接などによ
り密閉ケース1が微少変形し、密閉ケース1の内壁とス
リーブ8との間に生じていた微少隙間も、本体フレーム
5やスリーブ8の寸法拡大により皆無にすることが出来
る。それによって、駆動軸4の回転や冷媒ガス圧縮に際
して生じる微少振動が、本体フレーム5を介して密閉ケ
ース1の内壁に伝わっても密閉ケース1がスリーブ8や
本体フレーム5と共に共振するのを防ぐことが出来る。
また、密閉ケース1の内壁に本体フレーム5とスリーブ
8とが圧接固定されるので、密閉ケース1の剛性が増し
、吐出冷媒ガスの吐出脈動に起因して生じる密閉ケース
1の微少な膨張収縮振動を少なく出来る。
また、上記実施例では、本体フレーム5をスリーブ8を
介して密閉ケース1に固定したが、圧縮室を形成する固
定スクロール15の一部外周部と、密閉ケース1の内壁
との間に同様のスリーブを配置し、固定スクロール15
と密閉ケース1とを固定しても良く、更には、本体フレ
ーム5と固定スクロール15との両部材を、密閉ケース
1に内接固定しても良い。
また、上記実施例ではスクロール式冷媒圧縮機について
説明したが、他の流体圧縮様の場合も同様の作用効果を
期待できる。
発明の効果 以上のように本発明は、電動機を連接した圧縮部を密閉
容器内に収縮固定し、密閉容器の内壁に間接的に固定さ
せる圧縮部の一部構成部材の母材質が、密閉容器の熱膨
張係数よりも著しく大きく、圧縮部の一部構成部材の外
周部に、密閉容器の熱膨張係数に相当する材質から成る
環状薄肉形状のスリーブを圧入固定し、スリーブの最外
周部を、密閉容器の内壁に内接固定させたことにより、
圧縮機運転中の流体圧縮熱、摺動部摩擦熱、電動機の発
熱などによって圧縮部の一部構成部材と密閉容器とが温
度上昇し、圧縮部の一部構成部材はその表面が外気に接
する密閉容器よりも温度上昇が高い。このため、圧縮部
の一部構成部材の外周部の熱変形量は、密閉容器の内壁
部やスリーブの内外周部よりも著しく大きく、その熱膨
張応力により、環状薄肉形状のスリーブを拡管して圧縮
部の一部構成部材、スリーブ、密閉容器の内壁の間の接
触面圧力を増加し、三部品間の固定を強めることが出来
る。また、圧縮機組立時の溶接などにより密閉容器が微
少変形し、密閉容器の内壁とスリーブとの間に生じてい
た微少隙間も、圧縮部の一部構成部材やスリーブの寸法
拡大により、皆無にすることが出来る。それによって、
駆動軸の回転や流体圧縮に際して生じる微少振動が、圧
縮部の一部構成部材を介して密閉容器の内壁に伝わって
も、密閉容器がスリーブや圧縮部の一部構成部材と共振
するのを防いで、振動や騒音を著しく低減することが出
来る。
また、密閉容器の内壁に、圧縮部の一部構成部材とスリ
ーブとが圧接固定されるので、密閉容器の剛性が増し、
吐出流体の吐出脈動に起因して生じる密閉容器の微少な
膨張収縮振動を少なくして、密閉容器の溶接部の疲労強
度を向上させ、高圧容器としての信頼性を高めることが
出来るなどの優れた効果を奏する密閉型電動圧縮機を提
供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例におけるスクロール冷媒圧縮
機の縦断面図、第2図は同圧縮機における主要部品の分
解図、第3図は従来のスクロール圧縮機の縦断面図であ
る。 1・・・・・・密閉ケース、2・・・・・・吐出室、3
・・・・・・モータ、4・・・・・・駆動軸、5・・・
・・・本体フレーム、8・・・・・・スリーブ、9・・
・・・・軸受はフレーム、15・・・・・固定スクロー
ル、16・・・・・・吐出ポート、18・・・・・・旋
回スクロール、29・・・・・バイハス吐出管、30・
・・・・コイルエンド、31・・・・・・吐出管、34
・・・・・・吐出室油溜。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)電動機を連接した圧縮部を密閉容器内に収納固定
    し、前記密閉容器の内壁に間接的に固定させる前記圧縮
    部の一部構成部材の母材質が、前記密閉容器の熱膨張係
    数よりも著しく大きく、前記圧縮部一部構成部材の外周
    部に前記密閉容器の熱膨張係数に相当する材質から成る
    環状薄肉形状のスリーブを圧入固定し、前記スリーブの
    最外周部を前記密閉ケースの内壁に内接固定させた密閉
    形電動圧縮機。
  2. (2)圧縮部を構成する一部構成部材を、電動機を前記
    圧縮部とを連接する駆動軸を支承する本体フレームとし
    た特許請求の範囲第1項記載の密閉形電動圧縮機。
  3. (3)圧縮部を構成する一部構成部材を、圧縮室を形成
    する固定部材とした特許請求の範囲第1項記載の密閉形
    電動圧縮機。
  4. (4)密閉ケースの材質を鉄製とし、圧縮部の一部構成
    部材の材質を軽合金製とした特許請求の範囲第1項、第
    2項または第3項記載の密閉形電動圧縮機。
  5. (5)密閉ケースの内部空間を圧縮部の一部構成部材で
    仕切り、両空間の連通を遮断した特許請求の範囲第1項
    、第2項、第3項または第4項記載の密閉形電動圧縮機
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100640229B1 (ko) * 2000-12-07 2006-10-31 주식회사 엘지이아이 밀폐형 압축기
CN102953990A (zh) * 2012-11-27 2013-03-06 大连三洋压缩机有限公司 一种电机放置在泵体上方的全封闭立式涡旋压缩机

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KR100640229B1 (ko) * 2000-12-07 2006-10-31 주식회사 엘지이아이 밀폐형 압축기
CN102953990A (zh) * 2012-11-27 2013-03-06 大连三洋压缩机有限公司 一种电机放置在泵体上方的全封闭立式涡旋压缩机

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