JPH08177757A - 密閉形スクロール圧縮機 - Google Patents

密閉形スクロール圧縮機

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JPH08177757A
JPH08177757A JP32840994A JP32840994A JPH08177757A JP H08177757 A JPH08177757 A JP H08177757A JP 32840994 A JP32840994 A JP 32840994A JP 32840994 A JP32840994 A JP 32840994A JP H08177757 A JPH08177757 A JP H08177757A
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frame
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scroll
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compression mechanism
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Noriyuki Yamazaki
山▲崎▼典幸
Shigekazu Nozawa
野沢重和
Kazuo Sakurai
櫻井和夫
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮機組立に際し、フレームの変形が性能、
信頼性に大きく起因する、固定スクロールとの締結面の
変形を無くし、性能信頼性改善に、有効なスクロール圧
縮機を提供することを目的とする。 【構成】 フレーム(8)と固定スクロール(6)との
締結面に位置する圧縮機構部のフレームの胴部外周面
(8f)と密閉容器(1)内面とに隙間を設け、圧縮機
構部の回転方向、及び軸方向への支持を、上記圧縮機構
部のフレーム外周面ではない、スクロール圧縮機構部の
重心位置の左右に設けた足(8g,8m)もしくはリン
グ状の胴部外周面により、密閉容器内面へ圧入もしくは
溶接等により完全に締結する。 【効果】フレーム変形に伴う、固定スクロールの鏡板面
の変形が解消され、中間圧室からのガス漏れによる性能
低下、及び片当り運転による信頼性低下の改善が図られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、密閉形スクロール圧縮
機に係り、特にスクロール圧縮機構部の密閉容器への締
結の際の、フレームの変形に起因する、シール性低下、
摺動部の片当り等、性能低下および信頼性の低下の改善
に関する。
【0002】
【従来の技術】密閉型スクロール圧縮機については、例
えば、特開平2−301687号に記載されている。旋
回スクロール、固定スクロール、電動機で駆動するクラ
ンク軸である駆動軸、フレーム、自転防止機構から成る
圧縮機構部は、フレームの軸方向の両側に設けたリング
状の胴部外周面を容器の内壁に圧入締結することにより
支持し、密閉容器内は左部空間と右部空間に仕切られて
いる。
【0003】旋回スクロールと固定スクロールの各ラッ
プ間の容積減少により圧縮された冷媒ガスは、固定スク
ロールのラップ中心部の吐出孔より左部空間に吐出さ
れ、フレーム外周面と容器の内壁で形成されたガス通路
を通り、電動機左方に流れ、そして、電動機を通過し電
動機を冷却した後、電動機右方に配置したカバに設けた
ガス通路孔を通り、右部空間に導かれる。
【0004】冷媒ガスに含まれる潤滑油は、上記ガス流
路の途中、密閉容器の内壁に衝突する際に分離し、静か
に圧縮機下方の油溜りに滴下する。
【0005】容器に固定されたフレームは、駆動軸を支
承する軸受、背圧室と電動機側の圧力差を密封するため
のシール軸受、旋回スクロールを固定スクロールとの間
で挾み込む台座、自転防止機構であるオルダムリングの
キーが摺動するキー溝を有する静止台座、旋回スクロー
ルに適切な押し付け力を与えるための背圧室、電動機固
定子の締結部を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、圧
縮機構部は、フレームの軸方向の両側に設けたリング状
の胴部外周面を容器の内壁に圧入締結しており、密閉容
器の剛性に対して、フレームの剛性が小さい場合、また
圧入代が大きい場合など、圧入締結によるフレームの変
形は大きく、図11に示すように、固定スクロール6と
の締結面が8hから8h1に変形すると、それに従い固
定スクロール6の台板6aが波状あるいは中凸、中凹に
変形し、フレーム8の背圧室8aと低圧側とのシール面
である、旋回スクロール5の鏡板5eと固定スクロール
6の鏡板6eの摺動面が片当り状態となるため、シール
長さが不十分となり、背圧室8aから固定スクロール6
の吸入孔に連通する低圧空間6fへガス漏れ、性能低下
の問題があった。
【0007】上記問題に対して、背圧室8aの圧力を高
めても、摺動面の片当りは解決せず、逆に駆動時の電動
機入力が増大する問題が生じ、片当りによる性能低下、
信頼性低下の根本的な改善には至っていない。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みて発明された
もので、圧縮機構部と密閉容器との締結に際し、特にフ
レームの変形が性能に大きく起因する、固定スクロール
との締結面の変形を無くすこを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では圧縮機構部の回転方向、及び軸方向への
支持を、スクロール圧縮機構部重心位置に対して軸方向
の両側に設けたフレームの足もしくはリング状の胴部外
周面により、密閉容器内面へ圧入もしくは溶接等により
完全に締結することにより行い、フレームと固定スクロ
ールとの締結面に位置する圧縮機構部のフレームの胴部
外周面と密閉容器内面とに隙間を設けた。
【0010】
【作用】フレームと固定スクロールとの締結面に位置す
る圧縮機構部のフレームの胴部外周面と密閉容器内面と
に隙間を設けることで、固定スクロールの締結面に位置
するフレーム外周面を圧入締結することにより生じる、
上記締結面の変形が無くなり、これに従って固定スクロ
ールの台板が波状あるいは中凸、中凹に変形することも
無くなる。上記変形が無くなるため、固定スクロールの
鏡板と旋回スクロールの鏡板との摺動面が片当り状態
で、シール長さ不十分のまま摺動することは無く、背圧
室からのガス漏れを起因とする性能低下が改善され、ま
た片当り運転による信頼性低下の改善が図られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1、図2及び図
3により説明する。
【0012】図1は本発明の一実施例に係る密閉型スク
ロール圧縮機の全体構造断面図を示す。図2〜図3は本
発明に係る圧縮機構部2の部分拡大図を示す。
【0013】図1において、密閉容器1内の左方には圧
縮機構部2を、右方にはこれを駆動する電動機3をそれ
ぞれ配置して収納し、密閉容器1下方は油溜り4が形成
されている。
【0014】圧縮機構部2は、旋回スクロール5、固定
スクロール6、電動機3で駆動するクランク軸である駆
動軸7、フレーム8、自転防止機構9から成っている。
【0015】旋回スクロール5は台板5a上に渦巻状の
ラップ5bを有する。また、台板5aの背面には駆動軸
7のクランクピン部7aが挿入される軸受10が設けら
れ、また、台板5aには圧縮途中のラップ5b空間と背
圧室8aとを連通する均圧孔5cが設けられている。ま
た、台板5aの背面には自転防止機構であるオルダムリ
ング9のキー9aが摺動するキー溝5dが設けられてい
る。
【0016】固定スクロール6も同様に台板6a上に渦
巻状のラップ6bを有する。また、ラップ外周部には吸
入孔6c、ラップ中心部には吐出孔6dが設けられてい
る。密閉容器1に固定されたフレーム8は、駆動軸7を
支承する軸受11、背圧室8aと電動機3側の圧力差を
密封するためのシール軸受12、旋回スクロール5を固
定スクロール6との間で挾み込む台座8b、自転防止機
構であるオルダムリング9のキー9aが摺動するキー溝
8cを有する静止台座8d、旋回スクロール5に適切な
押し付け力を与えるための背圧室8a、電動機3固定子
3aの締結部8eを有している。
【0017】尚、旋回スクロール5と固定スクロール6
との鏡板面(摺動面)5e,6eは背圧室8aと固定ス
クロール6の吸入孔6cに連通する低圧空間6fとのシ
ール面の役割を果たしている。
【0018】また、フレーム8の胴部外周面8f、8
g、8mが密閉容器1内面に沿って挿入され、圧縮機構
部側に設けた足8mと、電動機3側に設けた足8gの外
周面は密閉容器1内面に圧入により完全締結されてい
る。本発明において締結は、圧入や溶接、その他接着等
公知の固着手段により相対する部材を固定することを意
味する。胴部外周面8gは、図9の(a)に示す足8g
1もしくは図9の(b)に示すリング状部8g2の形態
とされて、密閉容器1内面に圧入等により完全締結され
る。胴部外周面8mも8gと同様に構成される。
【0019】尚、電動機3、サイドカバを含めたスクロ
ール圧縮機構部の重心は、フレーム8の胴部外周面8
g、8mの間に位置している。
【0020】一方、リング状胴部外周面8fは、図10
に示すように構成され、該胴部外周面8fと密閉容器1
の内壁との間には、隙間8pが設けられており、左部空
間13と右部空間14は、上記隙間8pがある状態で仕
切られている。
【0021】上記隙間については、左部空間13から外
周面8fと密閉容器1の内壁との隙間を通り、直接右部
空間14へ流れる量を制限し、固定スクロール6のラッ
プ中心部の吐出孔6dから左部空間13に吐出されたガ
スの大部分が、フレーム外周面8fと密閉容器1の内壁
で形成された電動機3の左方に連通するガス通路15を
通り、電動機3左方に流れ、そして、電動機3を通過し
電動機3を冷却した後、電動機3右方に配置したカバ1
6に設けたガス通路孔16aを通り、右部空間14へ導
かれるよう、ガス通路15の流路抵抗に対して、上記隙
間の流路抵抗が大きくなるよう決められている。
【0022】尚、上記隙間は、密閉容器1のケーシング
1aとこれを左方から閉止するキャップ1bとの溶接締
結における密閉容器内径熱変形量についても考慮されて
いる。 また、図2はフレーム外周面8f拡大図を示す
ものであるが、密閉容器内径変形に対して、キャップ1
bと密閉容器胴部1aとの溶接締結部に近い方から、勾
配を付けるか、もしくは図3に示す通り段付きとしても
よい。
【0023】旋回スクロール5と固定スクロール6は互
いにラップを内側に向けて組合せ、固定スクロール6と
フレーム8の台座8bとにより旋回スクロール5の台板
5aを挾み込む。旋回スクロール5の背面とフレーム8
の間には旋回スクロール5の自転を防止するための自転
防止機構9が配置されている。
【0024】自転防止機構9であるオルダムリング9は
リング9bとキー9aで構成されており、旋回スクロー
ル5とフレーム8の静止台座8dとの間に挾まれ、オル
ダムリング9のキー9aは旋回スクロール5とフレーム
8の静止台座8dに設けられたキー溝8cに係合してい
る。
【0025】駆動軸7は、一端が旋回スクロール5に設
けた軸受10に支持されているクランクピン部7aを有
し、もう一端はカバ16に設けた軸受17により支持さ
れている。また、駆動軸7内には、給油孔7bが該軸の
回転中心上に設けられ、この給油孔7bは一端がクラン
クピン部7aの端面に開口するとともに、もう一端はカ
バ16に設けた軸受17の端面に開口している。また、
軸受12内に、給油孔7bと連通する径方向の給油孔7
cを有している。
【0026】カバ16は、駆動軸7を支承する軸受1
7、油溜り4から潤滑油を導く給油パイプ18を支持
し、フレーム8にボルト19により締結している。
【0027】電動機3は固定子3aと回転子3bから成
り、固定子3aはフレーム8の締結部8eに締結し、回
転子3bは駆動軸7に固定している。
【0028】密閉容器1は、フレーム8を支持するケー
シング1aと両側のキャップ1b、1cから成り、ケー
シング1aに吐出接続口20およびアシ23を設け、キ
ャップ1bに吸入接続口21、キャップ1cに電源接続
口22を設けている。
【0029】次にスクロール圧縮機の作用について説明
する。電動機3により駆動軸7が回転すると、駆動軸7
のクランクピン部7aの回転運動および自転防止機構の
作用により、旋回スクロール5は自転することなく旋回
運動する。この結果、旋回スクロール5と固定スクロー
ル6のラップおよび台板で形成される空間は中心に移動
しつつその容積を減少し、吸入接続口21から吸入した
ガスを圧縮し、固定スクロール6の吐出孔6dから吐出
される。吐出された冷媒と潤滑油のガスは、密閉容器1
のキャップ1bの内壁に衝突する。さらに、フレーム外
周面8fと密閉容器1の内壁で形成されたガス通路15
を通り電動機3左方に流れ、そして、電動機3を通過し
電動機3を冷却した後、電動機3右方に配置したカバ1
6の内壁に衝突し、更にガス通路孔16aを通り、密閉
容器1のキャップ1cの内壁に衝突する。密閉容器1及
びカバ16の内壁に衝突した潤滑油を含んだ冷媒ガス
は、潤滑油とガスに分離され、潤滑油は内壁に付着し
て、静かに圧縮機下方の油溜り4に滴下する。左部空間
13下方に滴下した潤滑油は左部空間13と右部空間1
4との差圧により、フレーム8に設けた、油戻し孔8k
を通り、右部空間14下部の油溜り4へ導かれる。
【0030】一方、ガスはケーシング1aに設けた吐出
接続口20から圧縮機の外へと導かれる。
【0031】また、スクロールが圧縮作用を行うと旋回
スクロール5と固定スクロール6は離そうとする力が作
用するので、これを防止するため、旋回スクロール5の
背面の背圧室内8aの圧力は、均圧孔5cにより、吐出
圧力より低く、吸入圧力より高い中間圧力に保たれる。
この中間圧力のかけ方は特開昭53−119412号お
よび特開昭55−37520号等にて開示されているの
で詳細な説明は省略する。また、前述の通り、密閉容器
1内は吐出圧力である。
【0032】これにより、旋回スクロール5の軸受10
とフレーム8の軸受11の背圧室8a側端面は中間圧力
に保たれるため、油溜り4の潤滑油は、カバ16に設け
た給油パイプ18を経て、駆動軸7のクランクピン部7
a側の給油孔7bの端部まで吐出圧力と中間圧力の差圧
で導かれ、これにより、旋回スクロール5に設けた軸受
10に給油される。更に、駆動軸7内の給油孔7cを介
して、フレーム8内に設けた軸受11、12をはじめ各
摺動部に給油される。なお、潤滑油の給油手段として、
吐出圧力と中間圧力の差圧給油として説明したが、この
他の、給油手段、例えば、オイルポンプであってもよ
い。
【0033】前述のとおり、フレーム8と固定スクロー
ル6との締結面8hに位置するフレームの胴部外周面8
fと密閉容器1との内壁とは隙間が設けられており、固
定スクロールとの締結面8hや、旋回スクロール5を固
定スクロール6の台板6aで挾み込む台座8bは、フレ
ーム外周面8fに大きな外力が作用しないため変形の影
響は無くなる。従って、固定スクロール6の台板6aが
波状あるいは中凸、中凹に変形することが無く、固定ス
クロール6の鏡板面6eの平面度等が機械加工時の精度
で保たれ、旋回スクロール5の鏡板面5eとの摺動面が
片当り状態で、シール長さ不十分のまま摺動することは
無く、背圧室8aからのガス漏れを起因とする性能低下
が改善され、また片当り運転による信頼性低下の改善が
図られる。
【0034】次に他の実施例について図4により説明す
る。
【0035】図4は密閉型スクロール圧縮機の全体構造
断面図であり、フレーム8には圧縮機構部2および電動
機3,サイドカバ16から成るスクロール圧縮機構部の
重心位置に足8nが設けられ、上記足8n外周面と、圧
縮機構部側の固定スクロールとの締結面8hに位置する
リング状の胴部外周面8fが密閉容器内面に沿って挿入
される構造であって、上記足8n外周面が密閉容器1内
面へ圧入締結され、固定スクロールとの締結面8hに位
置するフレーム外周面8fと密閉容器内面とは隙間を設
ける構造となっている。
【0036】上記図4の構造でも、図1で説明した同様
の効果で、性能、信頼性に対し改善される。
【0037】他の実施例について、図5〜8により説明
する。
【0038】図5の(a)は、フレーム外周面8fの拡
大図であり、フレーム外周面8fと密閉容器1内面の隙
間に、フレーム8より剛性の小さな弾性材料である、ゴ
ム材料30を挿入している。挿入されるゴム材料は、フ
レームより剛性が小さいため、挿入に際して性能に影響
を及ぼすほどのフレーム変形は生じない。また、図4の
実施例によれば、大きなトルクのかかる起動時の振動に
よるフレームとケーシング間で発生する音を、挿入した
弾性材料が緩和するため、性能、信頼性ともに改善する
ことが出来る。
【0039】挿入するゴム材料はプラスチック材料等の
弾性材料でもよく、また、剛性の小さな銅パイプ、薄肉
鉄パイプ、波状に形成した金属材料でもよい。
【0040】また、前記、ゴム、プラスチック材料等の
弾性材料及び剛性の小さな銅パイプ、薄肉鉄パイプ、波
状に形成した金属材料は、フレーム外周面8fと密閉容
器1内面の隙間全周に挿入してもよく、複数個の部材を
配置してもよい。
【0041】更に、ゴム、プラスチック材料等の弾性材
料及び剛性の小さな銅パイプ、薄肉鉄パイプ、波状に形
成した金属材料のフレーム外周面8fと密閉容器1内面
の隙間への挿入は、図5の(a)に示すように、フレー
ム外周面8fに形成した凹溝にはめこむ構造でも良く、
また図5の(b)に示すように図の左方から挿入する構
造としてもよい。
【0042】他の実施例として、図6の(a)はフレー
ム外周面8fの拡大図であり、フレーム外周面8fと密
閉容器1内面の隙間に、クリップ等のバネ鋼31(図6
の(b))を複数個を配置挿入している。図6の実施例
では、軸方向にクリップが抜けないよう、クリップ側面
に設けた突起31aが、フレーム外周面8fに形成した
凹溝8iにはまり込む構造となっている。図5の実施例
によれば、大きなトルクの係る起動時の音を、挿入した
クリップが緩和するため、性能、信頼性とも改善するこ
とが出来る。
【0043】他の実施例として、図7はフレーム外周面
8fの拡大図であり、フレーム外周面8fと密閉容器1
内面に隙間を設け、前記フレーム外周面8fと密閉容器
1とをピン33の支持部材により締結し、且つ上記ピン
33を密閉容器に溶接により締結している。
【0044】他の実施例として、図8はフレーム外周面
8fの拡大図であり、フレームと固定スクロールとの締
結面に位置する前記圧縮機構部のフレーム外周面にリン
グ状の突起8jを設け、前記フレーム外周面が密閉用器
に中間嵌めに固定している。フレーム外周面にリング状
の突起8jは1個あるいは複数の突起でもよい。
【0045】フレーム外周面に設けた突起8jは、フレ
ーム全体の剛性に比べ、小さくなるよう形成され、フレ
ームの密閉容器1挿入に際し、突起部8jがつぶされ。
突起部のつぶされによりフレームには大きな変形を生ず
ることは無く、起動時の音に対しても、支持部材と同様
な働きをするため、性能、信頼性とも改善することが出
来る。
【0046】以上の実施例は、圧縮機構部と駆動部とを
水平に配置した、いわゆる横形スクロール圧縮機につい
て説明したが、圧縮機構部と駆動部を垂直に配置した、
いわゆる縦形スクロール圧縮機にも、本発明は適用可能
である。
【0047】
【発明の効果】以上本発明によれば、フレームと固定ス
クロールとの締結面に位置する圧縮機構部のフレームの
胴部外周面と密閉容器内面とに隙間を設けることで、固
定スクロールの締結面に位置するフレーム外周面を圧入
締結することにより生じる、上記締結面の変形が無くな
り、これに従って固定スクロールの台板が波状あるいは
中凸、中凹に変形することも無くなる。上記変形が無く
なるため、固定スクロールの鏡板と旋回スクロールの鏡
板との摺動面が片当り状態で、シール長さ不十分のまま
摺動することは無く、中間圧室からのガス漏れを起因と
する性能低下が改善され、また片当り運転による信頼性
低下の改善が図られる。
【0048】また、スクロール圧縮機構部の重心位置の
左右に設けた足外周面の密閉容器への圧入締結による支
持、あるいはスクロール圧縮機構部の重心位置に設けた
足外周面の密閉容器への圧入締結による支持により、特
に大きなトルクのかかる起動時の振動による、フレーム
とケーシング間で発生する音を緩和する効果を有するも
のである。
【0049】さらに、上記フレーム外周面と密閉容器内
面とに隙間に挿入する各種部材、あるいはフレーム外周
面に形成した突起は、起動時の振動によるフレームとケ
ーシング間で発生する音を緩和する効果を有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る密閉型スクロール圧縮
機の全体構造断面図
【図2】本発明の一実施例に係る密閉型スクロール圧縮
機におけるフレーム外周面の拡大図
【図3】本発明の一実施例に係る密閉型スクロール圧縮
機におけるフレーム外周面の変形例を示す拡大図
【図4】本発明の他の実施例に係る密閉型スクロール圧
縮機の全体構造断面図
【図5】本発明の他の実施例に係る密閉型スクロール圧
縮機におけるフレーム外周面の拡大図
【図6】本発明のさらに他の実施例に係る密閉型スクロ
ール圧縮機におけるフレーム外周面の拡大図
【図7】本発明のもう1つの実施例に係る密閉型スクロ
ール圧縮機におけるフレーム外周面の拡大図
【図8】本発明のさらにもう1つの実施例に係る密閉型
スクロール圧縮機におけるフレーム外周面の拡大図
【図9】図1のA−A線に沿う断面概略図であり、その
(a)は足状の、(b)はリング状の胴部外周面を示す
【図10】図1のB−B線に沿う概略断面図
【図11】従来技術を説明する圧縮機構部2の部分拡大
図を示す。
【符号の説明】
1・・密閉容器 1a・・ケーシング 1b・・キャッ
プ 1c・・キャップ 2・・スクロール圧縮機構 3・・電動機 3a・・固定子 3b・・回転子 4・・油溜り 5・・旋回スクロール 5a・・台板 5b・・ラップ
5c・・均圧孔 5d・・キー溝 5e・・鏡板面(摺動面) 6・・固定スクロール 6a・・台板 6b・・ラップ
6c・・吸入孔 6d・・吐出孔 6e・・鏡板面(摺動面) 6f・・
低圧空間 6g・・端面 7・・駆動軸 7a・・クランクピン部 7b・・給油
孔 7c・・給油孔 8・・フレーム 8a・・背圧室 8b・・台座 8c
・・キー溝 8d・・静止台座 8e・・固定子の締結部 8f,8
g・・外周面 8h・・締結面 8i・・溝 8j・・突起 8k・・
油戻し孔 8m,8n・・足(外周面) 9・・ 自転防止機構(オルダムリング) 9a・・キ
ー 9b・・リング 10・・軸受 11・・軸受 12・・シール軸受 13・・上部空間 14・・下部空間 15・・ガス通
路 16・・カバ 16a・・ガス通路孔 17・・軸受 18・・給油パイプ 19・・ボルト
20・・吐出接続口 21・・吸入接続口 22・・電源接続口 23・・ア
シ 24・・フレーム 24e・・固定子の締結部 24f
・・外周面 24h・・空間 24i・・ガス通路孔 25・・固定子の外周カット部 26・・ガス通路 27・・カバ 27a・・ガス通路孔 27b・・ボス 30・・ゴム材料 31・・クリップ 31a・・突起
32・・くさび 33・・ピン 34・・支持部材 35・・ボルト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定スクロール、旋回スクロール、フレ
    ーム、自転防止機構他部材からなる圧縮機構部と、前記
    旋回スクロールに連結するクランク軸とこれを駆動する
    電動機、他部材からなる駆動部とにより構成されるスク
    ロール圧縮機構部が、密閉容器に収納されており、 フレーム外周には、前記スクロール圧縮機構部重心位置
    にたいし、軸方向の圧縮機構部側の2ヶ所、又、駆動部
    側の1ヶ所に複数の足もしくはリング状の胴部を設け、
    フレーム胴部外周面が密閉容器内面に沿って挿入される
    構造の密閉形スクロール圧縮機において、 前記フレーム胴部外周面が、スクロール圧縮機構部重心
    位置に対して軸方向の両側に設けた足もしくはリング状
    の胴部外周面を、密閉容器内面へ圧入もしくは溶接等に
    より完全に締結し、 フレームと固定スクロールとの締結面に位置する上記圧
    縮機構部のフレーム外周面は密閉容器内面とに隙間を設
    けた、あるいは中間嵌めとしたことを特徴とする、密閉
    形スクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 固定スクロール、旋回スクロール、フレ
    ーム、自転防止機構他部材からなる圧縮機構部と、前記
    旋回スクロールに連結するクランク軸とこれを駆動する
    電動機、他部材からなる駆動部とにより構成されるスク
    ロール圧縮機構部が、密閉容器に収納されており、 フレーム外周には、前記スクロール圧縮機構部重心位置
    および圧縮機構部側に複数の足もしくはリング状の胴部
    を設け、フレーム胴部外周面が密閉容器内面に沿って挿
    入される構造の密閉形スクロール圧縮機において、 前記フレーム胴部外周面がスクロール圧縮機重心位置に
    おいて、密閉容器内面へ圧入もしくは溶接等により完全
    に締結し、 フレームと固定スクロールとの締結面に位置する前記圧
    縮機構部のフレーム外周面は密閉容器内面とに隙間を設
    けた、あるいは中間嵌めとしたことを特徴とする密閉形
    スクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 固定スクロールとの締結面に位置する圧
    縮機構部のフレーム外周面と密閉容器内面とに隙間を設
    け、前記フレーム外周面と密閉容器内面との隙間にゴ
    ム、プラスチック材料等の弾性材料を挿入したことを特
    徴とする請求項1あるいは2記載の密閉形スクロール圧
    縮機。
  4. 【請求項4】 固定スクロールとの締結面に位置する圧
    縮機構部のフレーム外周面と密閉容器内面とに隙間を設
    け、前記フレーム外周面と密閉容器内面との隙間に剛性
    の小さい銅パイプ、薄肉鉄パイプ、波状に形成した金属
    材料等を挿入したことを特徴とする請求項1あるいは2
    記載の密閉形スクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 固定スクロールとの締結面に位置する圧
    縮機構部のフレーム外周面と密閉容器内面とに隙間を設
    け、前記フレーム外周面と密閉容器内面との隙間にクリ
    ツプ等のバネ鋼を挿入したことを特徴とする請求項1あ
    るいは2記載の密閉形スクロール圧縮機。
  6. 【請求項6】 固定スクロールとの締結面に位置する圧
    縮機構部のフレーム外周面と密閉容器内面とに隙間を設
    け、前記フレーム外周面と密閉容器とをノックピン等の
    支持部材により締結し、且つ上記ノックピン等の支持部
    材を密閉容器に溶接等により締結したことを特徴とする
    請求項1あるいは2記載の密閉形スクロール圧縮機。
  7. 【請求項7】 フレームと固定スクロールとの締結面に
    位置する前記圧縮機構部のフレーム外周面に1個あるい
    は複数の突起もしくは、リング状の突起を設け、前記フ
    レーム外周面の突起部が密閉容器に中間嵌めであること
    を特徴とする請求項1あるいは第2記載の密閉形スクロ
    ール圧縮機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1122436A3 (en) * 2000-02-02 2002-05-02 Copeland Corporation Horizontal scroll compressor
WO2003064859A1 (fr) * 2002-01-30 2003-08-07 Daikin Industries, Ltd. Compresseur ferme
US10240601B2 (en) 2014-01-22 2019-03-26 Hitachi-Johnson Controls Air Conditioning, Inc. Scroll compressor

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WO2003064859A1 (fr) * 2002-01-30 2003-08-07 Daikin Industries, Ltd. Compresseur ferme
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