JP2501955Y2

JP2501955Y2 - ホ―ス巻取機における巻取ドラムの支持装置

Info

Publication number: JP2501955Y2
Application number: JP1988105644U
Authority: JP
Inventors: 秀一村上
Original assignee: 株式会社トヨックス
Priority date: 1988-08-09
Filing date: 1988-08-09
Publication date: 1996-06-19
Anticipated expiration: 2003-08-09
Also published as: JPH0226079U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案はホース巻取機における巻取ドラムを回転可能
に支持するその支持装置に関するものである。

〔従来技術及びその問題点〕

従来此種の支持装置には、実開昭60-9879号公報で見
受けられるように支持フレームの両脚部に装設した軸受
部で同一軸芯上において対向する一対の中空軸を回転可
能に支持し、この中空軸に対して巻取ドラムを一体的に
連結する所謂両持タイプのものがある。

この先行技術は一方の中空軸を給水管を接続して構成
する水供給部の一要素として使用し、他方の中空軸を、
操作ハンドルを連結して構成する操作部の一要素として
使用している。

しかし、操作部は支持フレームの外側位置よりも更に
突出させた中空軸の軸部分にスリットを穿設し、このス
リットに対して先端を支持フレームの外面に沿うように
直角に係止させて操作ハンドルを装着し、その操作ハン
ドルの支持フレーム外側面に沿う人為的な手動操作によ
ってホースを巻取可能にしていることから、そのスリッ
トを付設した軸部分が支持フレームの外側からの突起物
として機能し、工場での在庫管理時，輸送時のスタック
を不可能にし在庫スペースの占有や荷崩れを起す原因に
なっている。

また、一対の中空軸は相対する支持フレームの両側脚
部に取付けた両持タイプであることから、部品点数の増
大に伴う重量化，コストアップ，組立作業の煩雑化等を
多面的な問題点として保有している。

〔技術的課題〕

本考案の技術的課題は巻取ドラムを回転可能に支持す
る回転軸の支持フレームに対する連結を片側端のみに止
めることによって支持フレームの他端側における回転軸
との被連結部を無くし、支持フレームの他側脚に相対す
る巻取ドラムのフランジ部分に直接操作ハンドルを取付
可能にすることにある。

〔技術的手段〕

上記技術的課題を達成するために講じた技術的手段
は、支持フレームの片側脚内面位置における巻取ドラム
の回転中心に相当する箇所に、巻取ドラムの巻取体内に
遊嵌する案内筒を上記支持フレームの片側脚内面位置か
ら内側に向けて片持状に回転不能に固着突設し、該案内
筒内における上記支持フレームの片側脚内面位置に、軸
方向の一方に給水管の接続部を備えると共に他方にホー
ス差込部を回転可能に係合せしめて構成した給水用接続
金具を、案内筒と同心円状で且つそのホース差込部を支
持フレームの内側に向けると共に上記給水管の接続部側
端部を支持フレームよりも内側に配置して固着せしめ、
更に上記案内筒の遊端を開放して上記ホース差込部から
巻取ドラムへ至るホースの連絡口としたことである。

〔作用〕

本考案の技術的手段による作用は次の通りである。

巻取ドラムの回転は支持フレームの片側脚内面位置に
片持状に支持され巻付体内に遊嵌合する案内筒のガイド
機能を利用して支持フレームの他側脚と相対する巻取ド
ラムのフランジ部分に装着された操作ハンドルの操作で
行なわれ、ホースへの給水は案内筒内において支持フレ
ームの片側脚内面位置に取付けた給水用接続金具先端の
ホース差込部，案内筒遊端を経由して行われる。

従って、使用時に接続される操作ハンドル，給水管を
具備しない在庫管理時，輸送時のホース巻取機には支持
フレーム外側から突出する突起物が存在せず、スタック
可能になる。

先端にホース差込部を有する給水用接続金具及び巻取
ドラムの巻付体内に遊嵌する案内筒を、夫々同一側に位
置する支持フレーム脚に取付けることによって巻取ドラ
ムの支持部，給水案内部の組立が完了する。

ホースのホース巻取機に対する接続は、案内筒内に位
置する給水用接続金具先端のホース差込部で行なわれ、
外部と隔断される。

〔効果〕

本考案は以上のように構成したので、下記の利点があ
る。

支持フレーム側面からの突起物が無いから、在庫管理
時，輸送時に多段状に積上げが可能であり、荷崩れが生
ぜず安定するばかりか、在庫，輸送に際する占有スペー
スの小スペース化が図れる。

片持式であるから、部品点数が少なく軽量化し、コス
トダウンに寄与でき、組立も簡単である。

ホースを、給水用接続金具先端のホース差込部に接続
した状態で巻取ドラムを回転可能に支持する案内筒内を
挿通して巻取ドラムの巻付体上に、所謂裏配管するよう
に送管するホース配設形態を採る為、ホースと給水用接
続金具との接続箇所が外部へ露出せず、見栄えが良い。

〔実施例〕

次に本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図中（Ａ）は巻取ドラムの支持装置、（Ｂ）は巻取ド
ラムを示している。

支持装置（Ａ）は支持フレーム（a₁），その支持フレ
ーム（a₁）に取付けた給水用接続金具（a₂），巻取ドラ
ム（Ｂ）を回転可能にガイドする案内筒（a₄）からな
る。

支持フレーム（a₁）は巻取ドラム（Ｂ）の全長よりも
若干長い間隔をもって相対する方形な杆体（１）（１）
上下端相互間に亘って横杆（２）…を所望箇所に横架し
てその杆体（１）（１）を脚（１′）（１′）として自
立するように形成され、その杆体（１）（１）及び横杆
（２）で囲まれた内部スペースを巻取ドラム（Ｂ）の取
付スペースとしている。

給水用接続金具（a₂）は、外周面に係合用環状突起
（2a）を適宜間隙をおいて数個突設した接続筒部（２）
からホース差込部（a₃）嵌合用の拡大筒部（３）を延設
することによって形成されている。

拡大筒部（３）は、内側に上記接続筒部（２）内の流
路（２′）と同一径の流路（３′）を残してホース差込
部（a₃）を回転可能に遊嵌できるように環状の凹段部
（3a）をその流路（３′）と連通して凹設し、更に凹段
部（3a）にホース差込部（a₃）を回転可能に係合させる
為に必要となる球体（４）…のその供給口（3b）を周壁
（3c）部分に開口すると共に凹段部（3a）内周面に供給
口（3b）と連通する半球状の環状溝（3d）を凹設してい
る。

この給水用接続金具（a₂）は巻取ドラム（Ｂ）の回転
中心に相当する支持フレーム（a₁）の前記片側脚
（１′）内面に、その接続筒部（２）側端部を該支持フ
レーム（a₁）外側端よりも内側に配置させて固定手段
（５）を介して固定される。

固定手段（５）は、支持フレーム（a₁）の片側脚
（１′）を構成する上下杆材（６）（６）間に亘り巻取
ドラム（Ｂ）の回転中心を挾んで縦架した一対の縦杆材
（5a）（5a）内面間に溶着等の手段で固着された支持板
（5b）と、先端に後述案内筒（a₄）の一端を片持状態で
一体的に嵌着する連絡部材（5c）と、その支持板（5b）
と連絡部材（5c）との間に介装するスペーサー部材（5
d）とからなっている。

支持板（5b）は前記給水用接続金具（a₂）と相対する
部分にその金具（a₂）径よりも若干大きな連絡口（７）
を開口して固定手段（５）を用いて給水用接続金具
（a₂）を固定した後、使用時に接続筒部（２）に給水管
（100）を接続可能にしている。

スペーサー部材（5d）は、断面を方形とするリング形
状を呈し、外周面から内周面方向に貫通する螺孔（８）
…と、相対する側面方向に貫通する挿通孔（９）…とを
等間隔をおいて交互に穿孔している。

連絡部材（5c）は、上記挿通孔（９）…と同一位置に
螺孔（10）を穿孔した鍔部（11）に案内筒（a₄）用の固
定筒部（12）を水平に突設することによって構成されて
いる。

これ等支持板（5b），スペーサー部材（5d），連絡部
材（5c）からなる固定手段（５）は、支持板（5b），ス
ペーサー部材（5d）の挿通孔（９）…を介して連絡部材
（5c）の螺孔（10）…に螺合する締付金具（13）によっ
て３者（5b）（5c）（5d）を一体化した状態で支持フレ
ーム（a₁）の片側脚（１′）内面部分に取付けられ、ス
ペーサー部材（5d）の螺孔（８）…に螺合する締付金具
（13）先端を給水用接続金具（a₂）の外周面に衝合させ
ることによって給水用接続金具（a₂）を水平状に取付保
持している。

ホース差込部（a₃）は外周面中途部に突設した位置決
め用ストッパー（14）を境にして一半部を差込筒部（1
5）、他半部をホース接続筒部（16）とし、ホース接続
筒部（16）外周に歯状の連続突起（16a）を数条突設す
ると共に、その位置決め用ストッパー（14）を前記拡大
筒部（３）端に当接して差込筒部（15）を凹段部（3a）
内に遊嵌した際、前記環状溝（3d）と対峙する外周面部
分にその環状溝（3d）とで球体（４）の輪状溝（17）を
構成する環状溝（17a）を周設し、供給口（3b）を介し
て輪状溝（17）に挿入される球体（４）…を潤滑球とし
て給水用接続金具（a₂）に対して回転可能になってい
る。

尚（18）はＯリングであり、（19）は輪状溝（17）を
球体（４）を挿入後供給口（3b）を閉口する蓋体であ
る。

案内筒（a₄）は一端を前記連絡部材（5c）の固定筒部
（12）に一体的に内嵌して片持状に回転不能に支持し、
遊端とする他端をホース差込部（a₃）の差込筒部（15）
に接続されるホース（200）を、巻取ドラム（Ｂ）の巻
付体（b₁）へ連絡する連絡口（20）としている。

巻取ドラム（Ｂ）は左右フランジ（b₂）（b₂）とその
左右フランジ（b₂）（b₂）を接続する巻付体（b₁）とか
らなり、巻付体（b₁）内周面両側に設けた被ガイド体
（20）により上記案内筒（a₄）を軸として回転可能に支
承され、その巻付体（b₁）にホース取入口（24）を開口
すると共に遊端外周に被ガイド体（20）に当接して巻取
ドラム（Ｂ）の軸方向への移動を阻止するストッパー
（25）が取付けられている。

被ガイド体（20）は巻付体（b₁）の内周面両側から垂
設する受片（20a）の先端に案内筒（a₄）の外周面に近
接する短筒部（20b）を直接的或いは間接的に設け、そ
の短筒部（20b）内周面を被ガイド面としている。

ちなみに、案内筒（a₄）遊端側に支承される被ガイド
体（20）は、受片（20a）の垂設箇所と、その案内筒（a
₄）遊端との間に位置ズレがある結果、図示するように
遊端側へ窪む異形形状になるが、その異形形状を利用し
てその凹部（21）前方を単に蓋（22）で閉口することに
よってホース（200）の視認を簡単に阻止するようにな
っている。

操作ハンドル（23）は、支持フレーム（a₁）の他側脚
（１′）に相対する巻取ドラム（Ｂ）の左フランジ
（b₂）部分に装設する。

次に本実施例における巻取ドラムの支持装置の作用を
説明する。

巻取ドラム（Ｂ）の左フランジ（b₂）に装設された操
作ハンドル（23）の人為的な回転行為によって巻取ドラ
ム（Ｂ）は支持フレーム（a₁）の片側脚（１′）に片持
状に取付けられた案内筒（a₄）をガイド軸として回転
し、ホースを自在に巻取ることができる。

給水は、給水用接続金具（a₂）先端のホース差込部
（a₃）に接続され、案内筒（a₄）の遊端である連絡口
（20）を経由して巻付体（b₁）に延びるホース（200）
内へ送水される。給水途中において巻取ドラム（Ｂ）か
らホース（200）が繰り出された際、ホース差込部
（a₃）は給水用接続金具（a₂）に対して遊転し、巻取ド
ラム（Ｂ）の回転を阻害しない。

また、出荷時、在庫管理時においては、給水管（10
0）及び操作ハンドル（23）を具備しない為、支持フレ
ーム（a₁）外側から突出する構成部材が存在せず、横倒
させた状態で多段状にスタック可能となる。

尚、操作ハンドル（23）が、フランジ（b₂）取付時に
おいて支持フレーム（a₁）外側から外部へ突出しない短
寸或いは小型なものの場合には出荷時，在庫管理時にハ
ンドル装設状態で多段状にスタック可能であること言う
までもない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案ホース巻取機における巻取ドラムの支持装
置の実施例を示し、第１図は縦断正面図、第２図は側面
図で要部のみを示す、第３図は（３）−（３）拡大断面
図、第４図は給水用接続金具部分の拡大縦断正面図、第
５図は（５）−（５）断面図である。尚図中、（Ａ）：支持装置、（a₁）：支持フレーム（１′）：片側脚、（１′）：他側脚（a₂）：給水用接続金具（a₃）：ホース差込部（a₄）：案内筒、（Ｂ）：巻取ドラム（b₁）：巻付体、（200）：ホース（20）：連絡口

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】支持フレームの片側脚内面位置における巻
取ドラムの回転中心に相当する箇所に、巻取ドラムの巻
付体内に遊嵌する案内筒を上記支持フレームの片側脚内
面位置から内側に向けて片持状に回転不能に固着突設
し、該案内筒内における上記支持フレームの片側脚内面
位置に、軸方向の一方に給水管の接続部を備えると共に
他方にホース差込部を回転可能に係合せしめて構成した
給水用接続金具を、案内筒と同心円状で且つそのホース
差込部を支持フレームの内側に向けると共に上記給水管
の接続部側端部を支持フレームよりも内側に配置して固
着せしめ、更に上記案内筒の遊端を開放して上記ホース
差込部から巻取ドラムへ至るホースの連絡口としたこと
を特徴とするホース巻取機における巻取ドラムの支持装
置。