JP2501350Y2 - 給湯装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は給湯装置に関し、更に詳しくは、下端側にバ
ーナを装備し且つ上端側にフィンチューブ型の熱交換器
を装備することにより前記バーナから前記熱交換器への
燃焼ガス流路が内部形成されると共に、前記熱交換器へ
熱交換用の水を案内する又は前記熱交換器からの湯を案
内する案内管が外方突出状態に巻回装着された筒胴と、
その筒胴を収納すると共に背部を被取付箇所への取付部
分としてあるケーシングとを備え、そのケーシングの背
部と前記筒胴との間に被取付箇所への伝熱を防ぐための
防熱板が配置され、且つ、その防熱板の上端部の筒胴側
に過熱状態検知センサが設置された給湯装置に関する。

〔従来の技術〕

前記給湯装置においては、ケーシング背部と前記筒胴
との間に被取付箇所への伝熱を防ぐための防熱板を配置
し、しかも、その防熱板の上端部の筒胴側に過熱状態検
知センサを設置することにより、被取付箇所が異常に過
熱される危険を回避するようになっている。

従来、前記防熱板は、筒胴に外方突出状態に巻回装着
された案内管に接当する状態で設けられていた。

〔考案が解決しようとする課題〕

前記過熱状態検知センサにて検知される過熱状態が発
生する原因として、前記筒胴の一部が破損して開口し、
その開口部分を通して、前記筒胴内の燃焼ガスが防熱板
側へ流出する異常事態を挙げることができる。そして、
このような場合には、過熱状態検知センサにて燃焼ガス
の流出を確実に検出させる必要がある。

しかしながら従来のように、前記案内管と前記防熱板
とが接当していると、その接当部分よりも下方にて前記
筒胴の一部が破損して開口したときに、その開口部分を
通して流出する燃焼ガスの過熱状態検知センサの設置部
分への流動が、前記接当部分にて妨げられることにな
り、過熱状態検知センサの機能を充分に発揮することが
できない虞れがあった。

このような問題を回避するために、多数個の過熱状態
検知センサを分散設置することが考えられるが、センサ
数の増大により全体構成が高価となるようなものであ
り、センサの設置数を増加させずに、上述の燃焼ガスの
流出を確実に検出できるようにすることが望まれる。

本考案は、かかる実情に着目して創案されたものであ
り、センサの設置数を増加させることなく、上述した燃
焼ガスの流出を確実に検出できるようにすることを目的
とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案による給湯装置の特徴構成は、下端側にバーナ
を装備し且つ上端側にフィンチューブ型の熱交換器を装
備することにより前記バーナから前記熱交換器への燃焼
ガス流路が内部形成されると共に、前記熱交換器へ熱交
換用の水を案内する又は前記熱交換器からの湯を案内す
る案内管が外方突出状態に巻回装着された筒胴と、 その筒胴を収納すると共に背部を被取付箇所への取付
部分としてあるケーシングとを備え、 そのケーシングの背部と前記筒胴との間に被取付箇所
への伝熱を防ぐための防熱板が配置され、且つ、その防
熱板の上端部の筒胴側に過熱状態検知センサが設置され
た給湯装置であって、 前記防熱板には、前記案内管と接当して、前記筒胴の
下端部から前記過熱状態検知センサの設置部分へ至る空
隙を、前記案内管付きの筒胴と前記防熱板との間に形成
するスペーサが、 上下方向に沿う長尺状に形成されると共に、前記防熱
板の左右両側に振り分けられた状態で左右一対設けら
れ、 前記案内管の非存在箇所において、前記各スペーサと
前記筒胴の外壁との隙間を閉塞する仕切りが、前記防熱
板に設けられている点にあり、その作用・効果は次の通
りである。

〔作用〕

前記スペーサの存在により、前記筒胴の下端部から前
記過熱状態検知センサの設置部分へ至る空隙が、前記案
内管付きの筒胴と前記防熱板との間に形成されるように
なる。そして、その空隙が、前記筒胴の下端部から前記
過熱状態検知センサの設置部分へ至る通路として機能す
るようになり、従来のように流出した燃焼ガスの流動が
妨げられるということがなくなる。

しかも、前記筒胴の一部が破損して開口したときに、
その開口部分を通して流出する燃焼ガスの左右外方への
漏出が、前記仕切りによって防止され、燃焼ガスが確実
に前記過熱状態検知センサの設置部分へと流動すること
になる。

〔考案の効果〕

従って、筒胴の一部が破損して開口したときに、その
開口の位置にかかわらず、筒胴から防熱板側へ流出する
燃焼ガスが防熱板の上端部に接けた過熱状態検知センサ
によって確実に検知されるようになり、センサ設置数を
増大させることなく燃焼ガスの流出を確実に検出できる
ものとなる。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図〜第４図において、（１）はバーナであり、
（２）は熱交換器である。

その熱交換器（２）は具体的には、フィンチューブ型
の熱交換器、即ち多数の吸熱フィン（2a）が並設され且
つその吸熱フィン（2a）の並設群に複数の吸熱管（2b）
が貫通状態で配置されてなるフィンチューブ型の熱交換
器である。そして、その熱交換器（２）においては、後
述する案内管（４）にて案内されて前記吸熱管（2b）内
を通流せしめられる水と、前記バーナ（１）の燃焼によ
って生じ、後述する燃焼ガス流路（Ｆ）を経て前記吸熱
フィン（2a）間を通流する燃焼ガス流との間で熱交換が
行われ、もって前記水が過熱されて湯が得られるように
なっている。

また、（２）は筒胴であり、その下端側には前記バー
ナ（１）が装備され、且つ、その上端側には前記フィン
チューブ型の熱交換器（２）が装備されることにより、
その内部に前記バーナ（１）から前記熱交換器（２）へ
の燃焼ガス流路（Ｆ）が形成されている。

前記筒胴（３）においては、前記熱交換器（２）へ熱
交換用の水を案内する案内間（４）が外壁に外方突出状
態に巻回装着されている。そして、その案内管（４）の
先端は前記熱交換器（２）における吸熱管（2b）の一端
に連通接続されている。尚、前記吸熱管（2b）の他端に
は、本案装置によって得られる湯を使用箇所に給湯する
ための給湯管（５）の基端が連通接続されている。

前記筒胴（３）は、ケーシング（７）内に収納される
ようになっている。そのケーシング（７）は全体形状が
方形箱状を呈しており、その背部（7a）は、本案装置を
被取付箇所へ取り付けられる取付部分となっており、ま
たその底部（7b）には、前記案内管（４）の基端側と前
記給湯管（５）の先端側と前記バーナ（１）へのガス供
給管（６）の基端側とを通過させる管取入口が開口形成
されており、またその天部（7c）には、前記燃焼ガスの
排気口が開口形成されており、またその前部（7d）に
は、本案装置の操作具（12）が設けられている。尚、前
記ガス供給管（６）には、その管路開閉を司る電磁弁
（6a）が途中介装されており、その電磁弁（6a）の開閉
制御は前記ケーシング（７）内の最下部適宜位置に設け
られた制御装置（13）によって行われるようになってい
る。

さて、前記ケーシング（７）の背部と前記筒胴（３）
との間には、被取付箇所への伝熱を防ぐための防熱板
（８）が配置されている。そして、その防熱板（８）の
上端部の筒胴（３）側には、温度ヒューズ等よりなる過
熱状態検知センサ（９）が設置されている。そして、そ
の過熱状態検知センサ（９）にて得られる過熱検知情報
は前記制御装置（13）へ入力され、その制御装置（13）
は、前記過熱検知情報に基づいて前記電磁弁（6a）の強
制閉じ制御を行うようになっている。

更に、前記防熱板（８）には、前記案内管（４）と接
当して、前記筒胴（３）の下端部から前記過熱状態検知
センサ（９）の設置部分へ至る空隙（Ａ）を前記案内管
（４）付きの筒胴（３）と前記防熱板（８）との間に形
成するスペーサ（10）が設けられている。

前記スペーサ（10）は、具体的には、前記防熱板
（８）の上下方向に沿う長尺状に形成されたリブ状部で
あり、そのスペーサ（10）は、前記防熱板（８）の左右
両側に振り分けられた状態に左右一対形成されている。
そして、前記筒胴（３）に巻回装着された案内管（４）
の非存在箇所においては、前記スペーサ（10）と前記筒
胴（３）の外壁との隙管を閉塞する仕切り（11）が前記
防熱板（８）に付設されている。

かかる本案装置によれば、前記空隙（Ａ）が前記筒胴
（３）の下端部から前記過熱状態検知センサ（６）の設
置部分へ至る通路として機能するようになる。しかも、
前記仕切り（11）の存在によって、前記筒胴（３）の一
部が破損して開口し開口部分を通して前記筒胴（３）内
から防熱板（８）側へ流れ出す燃焼ガスの左右外方への
漏出が防止されるようになる。

〔別実施例〕

前記スペーサ（10）の前記仕切り（11）とは、前記防
熱板（８）に対して一体的に設けてあってもよく、また
別体的に設けてあってもよい。

また、前記筒胴（３）に巻回装置された案内管（４）
が、前記熱交換器（２）からの湯を案内するように構成
された給湯装置においても、本考案は適用することがで
きる。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便
利にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付
図面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案に係る給湯装置の一実施例を示
し、第１図はその要部を示す縦断面図、第２図はその横
断面図、第３図はその全体構成を分解して示す斜視図、
第４図はその正面からみた状態を模式的に示す説明図で
ある。 （１）……バーナ、（２）……熱交換器、（３）……筒
胴、（４）……案内管、（７）……ケーシング、（7a）
……背部、（８）……防熱板、（９）……過熱状態検知
センサ、（10）……スペーサ、（11）……仕切り、
（Ａ）……空隙、（Ｆ）……燃焼ガス流路。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下端側にバーナ（１）を装備し且つ上端側
   にフィンチューブ型の熱交換器（２）を装備することに
   より前記バーナ（１）から前記熱交換器（２）への燃焼
   ガス流路（Ｆ）が内部形成されると共に、前記熱交換器
   （２）へ熱交換用の水を案内する又は前記熱交換器
   （２）からの湯を案内する案内管（４）が外方突出状態
   に巻回装着された筒胴（３）と、 その筒胴（３）を収納すると共に背部（7a）を被取付箇
   所への取付部分としてあるケーシング（７）とを備え、 そのケーシング（７）の背部（7a）と前記筒胴（３）と
   の間に被取付箇所への伝熱を防ぐための防熱板（８）が
   配置され、且つ、その防熱板（８）の上端部の筒胴
   （３）側に過熱状態検知センサ（９）が設置された給湯
   装置であって、 前記防熱板（８）には、前記案内管（４）と接当して、
   前記筒胴（３）の下端部から前記過熱状態検知センサ
   （９）の設置部分へ至る空隙（Ａ）を、前記案内管
   （４）付きの筒胴（３）と前記防熱板（８）との間に形
   成するスペーサ（10）が、 上下方向に沿う長尺状に形成されると共に、前記防熱板
   （８）の左右両側に振り分けられた状態で左右一対設け
   られ、 前記案内管（４）の非存在箇所において、前記各スペー
   サ（10）と前記筒胴（３）の外壁との隙間を閉塞する仕
   切り（11）が、前記防熱板（８）に設けられている給湯
   装置。