JP4161204B2 - ラジアントチューブ内部状態検出機構及びシングル型リジェネバーナ用ラジアントチューブ - Google Patents
ラジアントチューブ内部状態検出機構及びシングル型リジェネバーナ用ラジアントチューブ Download PDFInfo
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Description
上述したラジアントチューブタイプのヒーターやバーナの例として、ラジアントチューブの両端にそれぞれ蓄熱燃焼バーナ(リジェネバーナ)を配置して構成されるツイン型リジェネバーナ(特許文献1参照)や、ラジアントチューブの一端に一つのリジェネバーナが配置されるシングル型リジェネバーナがある。
シングル型リジェネバーナは、例えば、単一のバーナ本体と、複数の給排気通路を有する蓄熱体と、給気用ブロワと、給排気切換弁装置と、から構成され、給排気切換弁装置によって蓄熱体の複数の給排気通路に給排気を交互に流通させて熱交換することにより、給気(燃焼用エア)を予熱すると共に排気温度を低下させて熱効率を高めるようにしている。
本発明は,上記事情に鑑みてなされたもので、良好な断熱性を確保して省エネ効果を向上させ、かつラジアントチューブの熱歪の影響を抑制できるラジアントチューブ内部状態検出機構及びシングル型リジェネバーナ用ラジアントチューブを提供することを目的とする。
請求項2に係るシングル型リジェネバーナ用ラジアントチューブの発明は、請求項1記載のラジアントチューブ内部状態検出機構を備えたことを特徴とする。
また、炉内外で大きな温度差があることに伴って生じる検出用筒部の熱歪分について、検出用筒部が、スライド機構を介して移動することにより吸収されるので、検出用筒部の破損を招くことがなく、ひいてはラジアントチューブ内の排ガスが炉内雰囲気に流出してしまうようなことも回避できます。
さらに、バーナによる燃焼によりラジアントチューブ全体として生じる熱歪に伴って検出用筒部に作用する上下又は左右などの方向の力も、検出用筒部が、スライド機構を介して移動することにより吸収され、これにより、検出用筒部の破損及び排ガスの炉内雰囲気への流出を回避できます。
図1及び図2において、ラジアントチューブ内温度検出機構1は、耐熱性のU型のラジアントチューブ2(シングル型リジェネバーナ用ラジアントチューブ)に用いられるようになっている。ラジアントチューブ2は、1つの蓄熱バーナ(シングル型リジェネバーナ。以下、リジェネバーナ3という。)を装着し、可燃性雰囲気ガスが封入された雰囲気熱処理炉4の炉体5内(図1の下側)に収納され、前記可燃性雰囲気ガスを加熱するようにしている。前記炉体5には孔6が形成され、この孔6に断熱材7が装入されている。炉体5の外側には、断熱材7を覆うように板状のフランジ(以下、上部フランジという。)8が取付けられている。
断熱材7には、リジェネバーナ3及び後述する検出用筒部9が装入されている。
ラジアントチューブ2は、リジェネバーナ3を装着する排ガス循環ボックス10と、排ガス循環ボックス10に連通されるU字形のチューブ本体11と、からなっている。
前記熱電対22は、その先端側部分が排ガス循環ボックス10(延長管路19)内に配置され、基端部が検出用筒部9の開口端部から外部に突出され、端子箱23に接続されている。
リジェネバーナ3は、バーナ本体13の先端12がボックス第1開口部20に略達するように装着されており、ボックス第1開口部20に連接されるチューブ本体11の一端部側部分の内側にバーナ本体13による燃焼ガスの燃焼に伴う火炎部を生じさせる。この火炎部では、温度バラツキも大きく、排ガスも完全燃焼時の成分になっていない。また、前記燃焼ガスの燃焼に伴い発生する排ガスは上述したように矢印A方向に流れ、チューブ本体11の他端部から排ガス循環ボックス10に入り、蓄熱バーナ側に進む。前記排ガスの温度は排ガス循環ボックス10(延長管路19)に入った段階で、十分安定したものとなり、また、前記燃焼ガスの燃焼反応が完結し排ガスの成分も、完全燃焼時の成分に極めて近いものとなる。
このラジアントチューブ内温度検出機構1Aは、第1実施の形態に比して、U型のラジアントチューブ2に代えて、W型のラジアントチューブ2Aを用いたこと、上部フランジ8とラジアントチューブ2A(チューブ本体11A)とを支持部材40を介して連結していることが主に異なっている。
W型のラジアントチューブ2Aは、蓄熱バーナを装着する排ガス循環ボックス10Aと、排ガス循環ボックス10Aに連通される略W字形のチューブ本体11Aと、からなっている。
前記支持部材40は、上部フランジ8に図4下方に延びて固定されたフランジ側固定板42と、チューブ本体11Aにおける延長管路19の近傍部分に図4上方に延びて固定されたチューブ側固定板43と、フランジ側固定板42及びチューブ側固定板43に揺動可能に軸支された中間部材44と、から構成され、揺動可能となっている。支持部材40は、チューブ側固定板43の上側部分、中間部材44及びフランジ側固定板42を断熱材7内に収納している。支持部材40は、リジェネバーナ3側で支持されているW型のラジアントチューブ2Aの支持を補強する機能を有している。また、支持部材40は、上述したように揺動可能となっており、ラジアントチューブ2A(チューブ本体11A)が熱歪により水平方向又は上下方向に変位しても、この変位に追従してラジアントチューブ2A(チューブ本体11A)を適切に支持するようにしている。
また、炉体5内側の部分と上部フランジ8側の部分で大きな温度差があることに伴って生じる検出用筒部9の熱歪分については、検出用筒部9がスライド機構35を介して移動することにより吸収されるので、検出用筒部9の破損を招くことがなく、ひいてはラジアントチューブ2A内の排ガスが炉内雰囲気に流出してしまうようなことも回避できる。
さらに、リジェネバーナ3による燃焼によりラジアントチューブ2A全体として生じる熱歪に伴って検出用筒部9に作用する上下又は左右などの方向の力も、検出用筒部9が、スライド機構35を介して移動することにより吸収され、これにより、検出用筒部9の破損及び排ガスの炉内雰囲気への流出を回避できる。
この第3実施の形態に係るラジアントチューブ内温度検出機構1B(ラジアントチューブ内部状態検出機構)のラジアントチューブ2Bは、図5に示すように、リジェネバーナ3Bを両端にそれぞれ装着している。また、ラジアントチューブ2Bの中央の山形部分50には、第1実施の形態と同様に構成される検出用筒部9が形成され、検出用筒部9の内側に熱電対22(図1参照)を収納している。
この第3実施の形態も、第1実施の形態と同様に、ゴムパッキン33及びスライド機構35等が設けられている。
また、炉内側の部分と上部フランジ8側の部分で大きな温度差があることに伴って生じる検出用筒部9の熱歪分について、検出用筒部9が、スライド機構35を介して移動することにより吸収されるので、検出用筒部9の破損を招くことがなく、ひいてはラジアントチューブ2B内の排ガスが炉内雰囲気に流出してしまうようなことも回避できる。
Claims (2)
- 炉内に収納されバーナを装着したラジアントチューブと、該ラジアントチューブに基端部が連通し、かつ前記炉を構成する炉体の孔に装入された断熱材を挿通してその先端側部分が前記炉外に引き出された検出用筒部と、該検出用筒部の内側に収納され前記ラジアントチューブ内の温度又は前記ラジアントチューブ内の排ガスを計測する計測部品と、を備え、ラジアントチューブ内温度又は排ガスを検出するラジアントチューブ内部状態検出機構であって、
前記炉外における前記検出用筒部の前記炉から引き出された部分には、前記検出用筒部の前記炉に対する変位を可能とするスライド機構を設け、
該スライド機構は、前記炉体の外側に断熱材を覆うように配置され前記検出用筒部を通すフランジ孔が形成された板状の上部フランジと、
上部フランジに前記検出用筒部を挿入するように垂設された立上り筒体と、
前記検出用筒部との間に隙間を持ってこれを挿入するように前記立上り筒体の上部に取付けられた環状の蓋部材と、
検出用筒部の先端側部分における前記立上り筒体内の部分に固定された環状の鍔と、
前記立上り筒体、前記検出用筒部の間に形成される空間部における前記鍔と前記蓋部材との間に配置され、前記検出用筒部と立上り筒体との間をシールするゴム製のシール部材と、
からなることを特徴とするラジアントチューブ内部状態検出機構。 - 請求項1記載のラジアントチューブ内部状態検出機構を備えたことを特徴とするシングル型リジェネバーナ用ラジアントチューブ。
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