JP2501241Y2 - 清掃車両 - Google Patents

清掃車両

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JP2501241Y2
JP2501241Y2 JP6089491U JP6089491U JP2501241Y2 JP 2501241 Y2 JP2501241 Y2 JP 2501241Y2 JP 6089491 U JP6089491 U JP 6089491U JP 6089491 U JP6089491 U JP 6089491U JP 2501241 Y2 JP2501241 Y2 JP 2501241Y2
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哲二 沢津橋
繁 本多
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東洋運搬機株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、たとえば路面や工場内
などを清掃するのに使用される清掃車両に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両としては、たとえば
実公昭59−333 号公報に見られる構成が提供されてい
る。この従来構成は、前後進可能なローダーの機体にリ
フトアームを俯仰可能に軸支するとともに、俯仰させる
リフトシリンダを設けている。そしてリフトアームの先
端にリヤバケットを上下に回動可能に軸支するととも
に、その回動を行わせるダンプシリンダなどを設けてい
る。さらにリヤバケットにフロントバケットを開閉可能
に取付けるとともに、その開閉を行わせる開閉シリンダ
を設けている。
【0003】この従来構成によると、リヤバケットに対
してフロントバケットを閉動させ、このフロントバケッ
トに内蔵させたロータリーブラシを床面に置いた状態
で、ローダーを移動させるとともにロータリーブラシを
回転駆動することで、床面上のごみをロータリーブラシ
で掻き込んでリヤバケット内に収納し得る。そしてリフ
トシリンダの作動でリフトアームとともにリヤバケット
上動させ、次いで開閉シリンダの作動でリヤバケットに
対してフロントバケットを開動させたのち、ダンプシリ
ンダの作動によりリヤバケットを下向きに回動させるこ
とにより、このリヤバケット内に溜められていたごみを
ダンプし得る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし上記した従来の
構成によると、フロントバケットの開閉を行わせる開閉
シリンダやその配管ならびにコントロールバルブなどを
設けていることから、全体が複雑にかつ高価になる。な
お別の従来構成として、ごみの収納部の壁体を、その自
重を利用して自動的に開閉させる形式もあるが、この場
合には開閉が不十分になりがちで、ダンプ時以外にごみ
がこぼれ落ちたりする。
【0005】本考案の目的とするところは、ダンプのた
めの壁体開閉用のシリンダを不要にして全体を簡素にか
つ安価に構成し得るものでありながら、壁体の開閉動は
常に確実に行える清掃車両を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
考案の清掃車両は、車両本体に上下回動自在な荷役リン
クを設け、この荷役リンクの遊端に横軸を介して清掃装
置を相対回動自在に連結するとともに、その相対回動を
行わせる作動装置を設け、前記清掃装置は本体の前部に
ダスト収納室を形成し、このダスト収納室の前壁部を開
閉自在に構成するとともに閉動付勢する弾性体を設け、
前記清掃装置の本体に、この清掃装置を荷役リンクによ
り上動させかつ作動装置により前部下向きに回動させた
とき、前記荷役リンクへの当接により弾性体に抗して前
壁部を開動させるリンク装置を設けている。
【0007】
【作用】かかる本考案の構成によると、清掃作業時にお
いては、清掃装置と荷役リンクとが相対的にV状に位置
することになり、したがってリンク装置は荷役リンクに
対して離間している。その結果、リンク装置には外圧が
作用しないことになり、以て前壁部は弾性体の弾性力に
より完全に閉動しかつ閉動が維持される。
【0008】そして荷役リンクを上昇させるとともに、
作動装置の作動で清掃装置を前部下向きに大きく回動さ
せて清掃装置と荷役リンクとを相対的に逆V状に位置さ
せることにより、リンク装置が荷役リンクに当接し、そ
の当接力によりリンク装置に外圧が作用する。これによ
りリンク装置が作動し前壁部は弾性体に抗して開動し、
このとき清掃装置はダスト収納室を前部下向きとして傾
斜していることから、このダスト収納室に溜っているダ
ストをダンプし得る。
【0009】
【実施例】以下に本考案の一実施例を図に基づいて説明
する。図1、図4、図5において清掃装置1は、長箱状
の本体2の中間部と後部に複数個のキャスタ車輪3を設
けており、そして本体2の後部に駆動式のメインブラシ
4などを内蔵するとともに、本体2の前側部で一方のコ
ーナ部にはサイドブラシ装置5を装着している。これに
より清掃装置1は、キャスタ車輪3を介して路面A上で
走行自在となる。
【0010】前記本体2の前部にダスト収納室6を形成
し、このダスト収納室6を形成する本体2の前壁部2A
の上端を左右方向の支軸7により本体2側に連結して、
この前壁部2Aを前後方向で開閉自在に構成している。
そして本体2の側外面と前壁部2Aとの間に、この前壁
部2Aを閉動付勢する引っ張りばね(弾性体)8を設け
ている。
【0011】このような清掃装置1を装着する産業用車
両の一例であるトラクタ10は、複数個の車輪11を有する
車両本体12の上部に運転席13が設けられる。前記車両本
体12の前部には左右方向の横支軸14を介して荷役リンク
15が上下回動自在に設けられ、この荷役リンク15を上下
回動させる荷役シリンダ16が車両本体12との間に設けら
れる。
【0012】そして荷役リンク15の遊端に前記清掃装置
1の本体3を、横軸17を介して相対回動自在に連結する
とともに、その相対回動を行わせる作動装置18を設けて
いる。この作動装置18は、前記荷役リンク15側からの横
ピン19に中間部が支持されるレバー20と、このレバー20
の一端と前記本体2の後端上部とを相対回動自在に連結
するロッド21と、前記レバー20の他端と荷役リンク15側
との間に設けたダンプシリンダ22などから構成される。
【0013】そして前記清掃装置1の本体2に、この清
掃装置1を荷役リンク15により上動させかつ作動装置18
により前部下向きに回動させたとき、前記荷役リンク15
への当接により引っ張りばね8に抗して前壁部2Aを開
動させるリンク装置25を設けている。
【0014】すなわちリンク装置25は、前記本体2の後
部からの左右方向軸26に中間部をして回動自在に設けた
第1リンク27と、前記前壁部2Aから上方へ連設した第
2リンク28と、第1リンク27と第2リンク28との上端間
を相対回動自在に連結する第3リンク29とにより構成さ
れる。そして第1リンク27の下端に、清掃装置1を上動
させかつ前部下向きに回動させたときのみ、前記荷役リ
ンク15の遊端下面に形成された被当接面15Aに下方から
当接自在な当接部27Aを形成している。
【0015】この実施例によると、荷役シリンダ16によ
り荷役リンク15を下方へ回動させ、そしてダンプシリン
ダ22により清掃装置1を水平状にすることで、図1の実
線で示すようにキャスタ車輪3を介して清掃装置1を路
面A上にセットし得る。この状態で清掃装置1を作動し
てトラクタ10を走行させることで、メインブラシ4によ
り路面Aに対する所期の清掃を行え、その際にダストは
ダスト収納部6に移って溜められる。またサイドブラシ
装置5の作動によってコーナ部などにある塵埃の掻き出
しを行える。
【0016】このような清掃作業時においては、清掃装
置1と荷役リンク15とは相対的にV状に位置することに
なり、したがって当接部27Aは被当接面15Aに対して離
間している。その結果、リンク装置25には外圧が作用し
ないことになり、以て前壁部2Aは引っ張りばね8の弾
性力により完全に閉動しかつ閉動が維持される。
【0017】この状態でダンプシリンダ22を伸び作動さ
せ、図1の仮想線に示すように清掃装置1を前部上向き
に回動させたとき、被当接面15Aに対して当接部27Aが
さらには離間することになって前壁部2Aの閉動は維持
される。
【0018】図1の実線の状態から荷役リンク15を中間
位置にまで上昇させたとき、図2の実線に示すように清
掃装置1と荷役リンク15との相対的なV状姿勢は変わら
ないことから、前壁部2Aの閉動は維持される。そし
て、この状態でダンプシリンダ22を前述とは逆に縮み作
動させ、図2の仮想線に示すように清掃装置1を前部下
向きに回動させたとき、清掃装置1と荷役リンク15とは
逆V状姿勢となって被当接面15Aに対して当接部27Aが
当接し、その当接力によりリンク装置25に外圧が作用す
る。
【0019】すなわち第1リンク27は、その下部が押さ
れて回動し、これにより第3リンク29が荷役リンク15側
に引き動され、そして第2リンク28が荷役リンク15側に
回動される。その結果、前壁部2Aは引っ張りばね8の
弾性力に抗して開動し、このとき清掃装置1はダスト収
納室6を下向きとして傾斜していることから、このダス
ト収納室6に溜っているダストは中間位置でダンプされ
る。
【0020】図1の実線の状態から荷役リンク15を上限
近くにまで上昇させるとともに、図3の仮想線に示すよ
うに、ダンプシリンダ22の伸び作動で清掃装置1を水平
状に回動させたとき、被当接面15Aに対して当接部27A
が離間していることから前壁部2Aの閉動は維持され
る。そして、この状態でダンプシリンダ22をさらに縮み
作動させ、図3の実線に示すように清掃装置1を前部下
向きにさらに回動させたとき、前述したように被当接面
15Aに対して当接部27Aが当接し、その当接力によりリ
ンク装置25に外圧が作用する。
【0021】すなわち第1リンク27は、その下部が押さ
れて回動し、これにより第3リンク29が荷役リンク15側
に引き動され、そして第2リンク28が荷役リンク15側に
回動される。その結果、前壁部2Aは引っ張りばね8の
弾性力に抗して開動し、このとき清掃装置1はダスト収
納室6を下向きとして傾斜していることから、このダス
ト収納室6に溜っているダストは上限位置でダンプされ
る。
【0022】なおダンプシリンダ22を伸び作動させ、清
掃装置1を前部上向きに回動させることで、前述したよ
うに当接部27Aが被当接面15Aに対して離間し、リンク
装置25に外圧が作用しないことになって前壁部2Aは引
っ張りばね8の弾性力により閉動される。
【0023】
【考案の効果】上記構成の本考案によると、清掃作業時
には、清掃装置と荷役リンクとを相対的にV状に位置さ
せることで、したがってリンク装置を荷役リンクに対し
て離間でき、リンク装置には外圧が作用しないことにな
って前壁部は弾性体の弾性力により完全に閉動できかつ
閉動を維持できる。
【0024】そして荷役リンクを上昇させ、作動装置の
作動で清掃装置を前部下向きに大きく回動させて清掃装
置と荷役リンクとを相対的に逆V状に位置させること
で、リンク装置を荷役リンクに当接し、その当接力によ
りリンク装置に外圧を作用させることができ、これによ
りリンク装置が作動して前壁部を弾性体に抗して開動で
き、ダスト収納室に溜っているダストをダンプできる。
【0025】このように本考案によると、ダンプのため
の壁体開閉用のシリンダを不要にして全体を簡素にかつ
安価に構成できるものでありながら、壁体の開閉動は常
に確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示し、清掃装置部が清掃作
業状態での側面図である。
【図2】同清掃装置部が中間上昇状態での側面図であ
る。
【図3】同清掃装置部が上限状態での側面図である。
【図4】同清掃車両全体の側面図である。
【図5】同清掃車両全体の平面図である。
【符号の説明】
1 清掃装置 2 本体 2A 前壁部 4 メインブラシ 5 サイドブラシ装置 6 ダスト収納室 8 引っ張りばね(弾性体) 10 トラクタ(産業用車両) 12 車両本体 13 運転席 15 荷役リンク 15A 被当接面 16 荷役シリンダ 17 横軸 18 作動装置 22 ダンプシリンダ 25 リンク装置 27 第1リンク 27A 当接部 28 第2リンク 29 第3リンク

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両本体に上下回動自在な荷役リンクを
    設け、この荷役リンクの遊端に横軸を介して清掃装置を
    相対回動自在に連結するとともに、その相対回動を行わ
    せる作動装置を設け、前記清掃装置は本体の前部にダス
    ト収納室を形成し、このダスト収納室の前壁部を開閉自
    在に構成するとともに閉動付勢する弾性体を設け、前記
    清掃装置の本体に、この清掃装置を荷役リンクにより上
    動させかつ作動装置により前部下向きに回動させたと
    き、前記荷役リンクへの当接により弾性体に抗して前壁
    部を開動させるリンク装置を設けたことを特徴とする清
    掃車両。
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