JP2500971Y2 - 金属検出機を備えた処理ライン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、計量袋詰機や重量選別機などの処理装置
のラインに金属検出機を組み込んだ処理ラインに関する
ものである。

〔従来の技術〕

第２図は従来の処理ラインの一例を示すブロック図で
ある。この図で、１は金属検出機で、プリセット手段11
を備えている。２は重量選別機で、プリセット手段21を
備えている。３はベルトコンベアであり、以上で処理ラ
インが構成されている。

金属検出機１は被検査体である対象物中に鉄または非
鉄の金属が混入していないか否かを検出するもので、通
常、送信コイルから交番磁界を発生させ、これを受信コ
イルで検知するようにしておき、送信コイルと受信コイ
ル間に被検査体を通過させ、受信コイルの誘起電圧の変
化から金属の有無を検出している（特公昭63−25945号
公報参照）。この場合、対象物の材質，形状，大きさ，
搬送速度などによって同期検出の位相（コンデンサの容
量），増幅器の利得等々を変更することが必要であり、
これはプリセット手段11によって行う。通常は、あらか
じめ複数の対象物について、同期検出の位相や利得等を
No.1〜No.50というように品種に対応した番号で記憶し
ておき、実際に使用するときは、対象物の品種の番号の
指定のみでプリセットが完了するようになっている。

重量選別機２はベルトコンベア３で次々と送られてく
る対象物の重量を測定し、あらかじめ設定されている適
正重量の範囲内であるか否かを判断し、例えばこれを過
量，正量，軽量の３種に対応するベルトコンベア3a,3b,
3cに分類して搬送させる。そして、重量選別機２に入る
対象物は金属検出機１で既に金属の有無が探知されてお
り、金属が混入した対象物は重量選別機２に入る前に取
り除かれるか、重量選別機２において、ベルトコンベア
3cに分類して搬送され、取り除かれる。この場合、ベル
トコンベア3aには重量測定値が過量と軽量とに分類され
たものが搬送されることになる。重量選別機２において
も対象物の種類等に応じて適正重量範囲などの内部の諸
定数を変える必要があるので、あらかじめ複数の対象物
について、その適正重量範囲をNo.1〜No.50というよう
に品種に対応した番号で記憶しておき、実際に使用する
ときは、対象物の品種の番号の指定のみでプリセットが
完了するようなプリセット手段21が設けられている。

また、第３図の従来例は処理装置として計量袋詰機４
を用いる場合の処理ラインを示しており、対象物、例え
ば、味噌を一定量計量し袋に埋めた後、金属検出機１で
金属の混入があるかどうかをチェックする。計量袋詰機
４の場合も対象物に応じて内部の諸定数を変えるため
に、あらかじめ複数の対象物について、その諸定数をN
o.1〜No.50というように品種に対応した番号で記憶して
おき、実際に使用するときは、対象物の品種の番号の指
定のみでプリセットが完了するようなプリセット手段41
が設けられている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上述したように、従来の処理ラインは処理を行う重量
選別機２や計量袋詰機４等の処理装置のプリセット手段
21,41と、金属検出機１のプリセット手段11において、
それぞれ別個に品種番号を入力しており、操作が煩雑に
なるばかりでなく、互いに異なる品種番号となるおそれ
があった。

この考案は、上記問題点を解決したもので、金属検出
機と処理装置の品種番号を一度で行うことができる処理
ラインを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この考案にかかる金属検出機を備えた処理ラインは、
処理装置中のプリセット手段と、金属検出機のプリセッ
ト手段とを連動的に接続したものである。

〔作用〕

この考案においては、金属検出機のプリセット手段ま
たは処理装置のプリセット手段のいずれか一方において
対象物に合わせて品種番号を入力すると、他方の品種番
号も自動的に入力が行われる。

〔実施例〕

第１図はこの考案の一実施例を示すもので、第２図の
処理ラインにこの考案を適用したもので、金属検出機１
のプリセット手段11と重量選別機２のプリセット手段21
とを接続線５で接続し、両者が連動するようにしてい
る。その他は第２図と同じである。

操作に当たっては、プリセット手段11または21のいず
れか一方を対象物に合わせて品種番号を入力すると、他
方もこれと連動して自動的に品種番号入力がなされる。

第１図は、第２図の処理ラインにこの考案を適用した
実施例であるが、この他、第３図の処理ラインあるいは
図示しない処理ラインにもこの考案を適用できることは
いうまでもない。

〔考案の効果〕

この考案は、以上詳細に説明したように、処理装置中
のプリセット手段と、金属検出機のプリセット手段とを
連動的に接続したので、金属検出機の品種番号入力と処
理装置の品種番号入力とをどちらか一方の側のプリセッ
ト手段により一挙に行うことができるので、操作が簡易
になるばかりでなく、両プリセットが異なった品種番号
設定となることが防止される利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示すブロック図、第２
図，第３図はそれぞれ従来の処理ラインの例を示すブロ
ック図である。 図中、１は金属検出機、11はプリセット手段、２は重量
選別機、21はプリセット手段、3,3a,3b,3cはベルトコン
ベア、４は計量袋詰機、41はプリセット手段、５は接続
線である。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】対象物に応じた処理を品種番号の入力によ
   り選択するためのプリセット手段を備えた処理装置と；
   品種番号の入力により被検査体に対して検出感度を最適
   値に設定するプリセット手段を備え、前記処理装置によ
   り処理される前の対象物または処理された後の対象物を
   被検査体として金属の有無を検出する金属検出機と；を
   備えた処理ラインにおいて、前記処理装置中のプリセッ
   ト手段と、前記金属検出機のプリセット手段とを連動的
   に接続したことを特徴とする金属検出機を備えた処理ラ
   イン。