JPH0614854Y2 - リングバーカーにおける径級選別装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案はリングバーカーにより皮剥しながら丸太の径別
に選別するリングバーカーにおける径級選別装置に関す
る。

（ロ）従来技術 従来、丸太の直径を測定し、その測定値に応じて丸太を
径級選別する装置は既に知られている。

（ハ）考案が解決しようとする問題点 前記既知の径級選別装置は、丸太の皮剥を行なう場合、
皮剥が完了してから別工程として搬送供給して直径を計
測し、級径仕分を行なっていたので、広い工場と過大な
設備を必要とすると共に作業員も多く要し、著しくコス
ト高になった。

（ニ）問題点を解決するための手段 本考案は複数の皮剥体を有するリングを回転駆動するよ
うに支架し、該リングの前部と後部に、木材をその直径
に応じて昇降する回転体で挟持移送する搬送装置を設け
たリングバーカーにおいて、前記搬送装置の回転体と共
に昇降する部材に丸太の直径を検出する検出装置を対設
し、前記リングの送出側に、前記検出装置の検出結果に
より径級別に分配する選別装置を設けることにより前述
の問題点を解決した。

（ホ）作用 前側の搬送装置により丸太をリングに供給すると回転駆
動されているリングの皮剥体は丸太の樹皮を剥皮し、後
側の搬送装置は皮剥された丸太を送出する。

そして、皮剥すべく丸太を移送している搬送装置の上部
搬送体は丸太の直径に応じて昇降し、該上部搬送体に付
設した検出装置は上部搬送体が丸太上に載った高さ、即
ち丸太の径を検出する。後方の搬送装置の送出側に配設
した仕分装置は、前記検出装置の検出結果により送出さ
れた丸太を径級別に仕分ける。

（ヘ）実施例 本考案の一実施例を図面について更に詳細に説明する
と、リング１は従来のものと同様に揺動する複数の皮剥
体２・・を中心開口部に向うように放射状に取付けて回
転駆動されるように枠体により支持されており、該リン
グ１の前部に設けた送込搬送装置３と、後部に設けた送
出搬送装置４とは、それぞれ多数の移送爪を有する搬送
チエン５を一定の高さに張設した下部搬送体６と、前後
一対の鼓状のロール７，７を支持枠８に回転自在に軸支
すると共に流体シリンダ10により昇降可能に吊設した上
部搬送体11とで構成されており、前記リング１は送込側
の上部搬送体11と連動した昇降する。

そして、前記流体シリンダ10のロッド10ａの下端は、送
込搬送装置３の上部搬送体11のロール７，７を支持する
支持枠８に摺動自在に嵌挿され、下端の受座12にて受止
め、支持枠８の上面と僅かな間隙ｌをおいて円筒体から
なるストッパー15を嵌合固定し、このストッパー15には
ロール７，７が丸太上に載った後に前記流体シリンダ10
のロッド10ａが下降するとＯＮになるリミットスイッチ
ＬＳ₂を取付け、支持枠８の側面には上下に長く下端外
側に傾斜部を有するスイッチドック16を固定してある。

また、機枠に立設して前記スイッチドック16に対向させ
た支持部材（図示せず）には複数個の検出スイッチＬＳ
ａ，ＬＳｂ・・を木材の直径を段階的に検出する間隔、
例えば、第１図に示すように下方から順に140mm以下，
及び180mm，220mm，・・680mmの径級ゾーン並びに720mm
以上として検出する間隔（第１図ではロールとの対比に
おいて拡大して示した）をおいて取付けてあり、搬送操
作盤には前記検出スイッチＬＳａ・・と対応するセレク
トメータＭ₁，Ｍ₂・・を設けてある。

なお、前記検出スイッチＬＳａ・・はそれらの間隔を変
更することができる。

また、前記送出搬送装置４の終端に、搬出コンベア17を
連設し、この搬出コンベア17の終端には丸太を左右両側
方へ１区〜８区等適宜の径級別に分配する選別装置18を
配設してある。

前述のリングバーカーにおいて、皮剥作業開始時に搬送
操作盤にて前記セレクトメータＭ₁（検出スイッチＬＳ
ａと対応するもの、以下同様）・・を［２］の目盛、そ
れより小径のものと対応するセレクトメータＭ₂，Ｍ₃を
［３］の目盛、というように順次セットしておく。

而して、横方向の供給装置20から送込コンベア21に供給
された樹皮付き丸太は送込搬送装置３に受継がれ、その
際、適宜の木材検出スイッチにより丸太の先端を検出す
ると、流体シリンダ10が送込搬送装置３を下降させ、ロ
ール７，７が丸太上に載ると前記間隙ｌが狭くなるか乃
至はなくなるので、リミットスイッチＬＳ₂がＯＮにな
り、同時にスイッチドック16は丸太の直径に応じて下降
し、丸太の直径が140mm以下の場合は全ての検出スイッ
チＬＳａ・・がＯＮになり、この検出結果に基ずいてセ
レクトメータＭ₁から発せられる信号により選別装置18
は排出方向左（Ｌ）、シフト距離［６］にセットされ、
送込まれた丸太はリング１の皮剥体２・・により皮剥処
理され、丸太の先端が送出搬送装置４を経て搬出コンベ
ア17の始端Ａに到達したことをＣＲＳスイッチが検出す
ると、シフトレジスタ等により距離がカウントされ、選
別装置18は６区に排出する。

また、丸太の直径が上記のものより大になるにつれてス
イッチドック16が上方位置で停止するので、下位の検出
スイッチが順次ＯＦＦになり、その検出結果、例えば、
図示のように検出スイッチＬＳｈより下方のものがＯＦ
Ｆとなるような丸太は選別装置18の５区に排出されるこ
ととなり、結局各種の直径の丸太を連続的に皮剥しなが
ら選別して径級別に堆積させることができる。

なお、誤信号が出た時、および信号が出なかった場合
は、一のつ選別区を指定しておいてその丸太を所定の選
別区に排出するようにする。

第４図は他の実施例における検出装置を示すもので、こ
のリングバーカーの送込搬送装置３および送出搬送装置
４は枠体22の外側部に３枚の支持板23・・を支点軸25・
・により等間隔に配設し、前記支持板23・・に支承した
回転軸25・・には周面が木材の外周に圧接するロール26
・・を取付けてあり、各支持板23・・を連杆27・・にて
連結すると共に１つの支持板23にリンク28を介して流体
シリンダ29を連結し、該流体シリンダ29を伸縮作動させ
ると、前記ロール26・・が前記リング１の半径方向に進
退するようになっており、送込搬送装置３の前記リンク
28に突設したセンターバー30の移動範囲には前述の実施
例と同様なリミットスイッチＬＳａ，ＬＳｂ・・又は光
電センター若くは超音波センサーその他適宜のセンサー
を配設してあり、これらのリミットスイッチ等を前記セ
レクトメータＭ₁・・に接続するとともに丸太の先端が
送込側のロール26・・に供給されたことを検出する光電
センサー、超音波センサー等を設けるか、又は前記流体
シリンダ29の回路に圧力センサーを付設して木材の先端
が送込搬送装置３に送込まれたことを検出し、この時の
リミットスイッチＬＳａ・・等の検出値を前述の実施例
と同様にセレクトメータＭ₁に入力することにより径級
選別を行なうことができる。

（ト）考案の効果 本考案は前述のように構成したので、リングバーカーの
搬送装置により丸太を搬送しながら皮剥する際、搬送装
置の回転体は丸太の直径の大小に応じて昇降し、それに
より回転体と共に昇降する部材の変動を検出装置が丸太
の直径として検出するので、丸太の両側を挟持する別個
の計測手段を必要とせず、しかも、皮剥工程と丸太の直
径を計測する計測工程とを単一の工程にてなし得て装置
のコストを著しく低減することができる。その上、前記
皮剥工程で得られた検出結果により皮剥処理に続いて直
ちに径級選別することが可能になり、それにより狭い工
場内で皮剥と径級選別とを連続して行なうことができ、
設備費及び人件費等を著しく低減することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
検出部の正面図、第２図はリングバーカーと選別装置の
配置を示す平面図、第３図はリングバーカーの概略を示
す側面図、第４図は他の実施例を示すリングバーカー及
び検出装置の正面図である。 １はリング、３は送込搬送装置、４は送出搬送装置、８
は支持枠、10は流体シリンダ、11は上部搬送体、16はス
イッチドック、18は選別装置、ＬＳ₂はリミットスイッ
チ、ＬＳａは検出スイッチ、Ｍ₁・・はセレクトメータ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の皮剥体２を有するリング１を回転駆
   動するように支架し、該リング１の前部と後部に、木材
   をその直径に応じて昇降する回転体で挟持移送する搬送
   装置を設けたリングバーカーにおいて、前記搬送装置の
   回転体と共に昇降する部材に丸太の直径を検出する検出
   装置を対設し、前記リング１の送出側に、前記検出装置
   の検出結果により径級別に分配する選別装置を設けたこ
   とを特徴とするリングバーカーにおける径級選別装置。