JP2500725B2 - Tabインナ―リ―ドの接合方法 - Google Patents

Tabインナ―リ―ドの接合方法

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JP2500725B2
JP2500725B2 JP4113282A JP11328292A JP2500725B2 JP 2500725 B2 JP2500725 B2 JP 2500725B2 JP 4113282 A JP4113282 A JP 4113282A JP 11328292 A JP11328292 A JP 11328292A JP 2500725 B2 JP2500725 B2 JP 2500725B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子の実装に用
いられるTAB(Tape Automated Bonding)用テープキ
ャリアのインナーリードと半導体素子の電極とを接合す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インナーリードと半導体素子の電極との
接合においては、一般に、図10に示すように半導体素
子15の電極部12またはテ−プキャリアのインナ−リ
−ド13の先端部のいずれか一方にバンプ22を形成し
た後、バンプ22を介して電極12にインナーリード1
3を接合していた。ここで、接合に用いられるボンディ
ングツール21は、図10に示すように先端部はインナ
ーリード13の幅よりも大きく、しかも電極12の開口
部よりも同等以上の大きさを有し、先端形状は図11
(a)、(b)に示すように先端部端面が平面状のもの
が一般に用いられていた。ここで、図11(a)は先端
部が平坦な従来のボンディングツール21aを示し、図
11(b)は先端部端面が平面状で十字状の微小凸部を
有す従来のボンディングツール21bを示す。
【0003】半導体素子の電極部にバンプ形成する方法
には、例えば、「アイエスエッチエム88プロシ−ディ
ングス(ISHM'88 Proceedings) 」(1988年)117
〜124頁に記載のように電極部に直接バンプとなる突
起をメッキ法により形成する方法、あるいは「昭和60
年度電子通信学会半導体・材料部門全国大会論文集、講
演番号2」(1985年11月)に記載のようにガラス
基板にバンプを形成した後、電極部にバンプを移し換え
る方式の転写バンプ法などがある。
【0004】また図12に示すように、バンプ形成を行
わずにワイヤボンディング法と同様にして超音波併用の
熱圧着方式により、インナーリード13を直接半導体素
子の電極12に接続する方法がある。以後、バンプを用
いずにインナーリードを直接半導体素子の電極に接合す
る方法をダイレクトボンディング法と呼ぶ。このような
ダイレクトボンディング法として、特開平2−1191
53号公報が知られている。この公報に記載の従来のダ
イレクトボンディング法では、インナーリードの幅より
も先端部が大きなボンディングツールを用い、超音波振
動をインナーリードの長手方向に作用させて接合を行っ
ていた。また、図12に示すように半導体素子の電極1
2の開口部はインナーリード13の先端部を直接接触で
きるように、十分に大きく形成されたものが用いられて
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のT
ABインナーリードの接合方法は、半導体素子あるいは
インナーリードの何れか一方にバンプを形成する必要が
あった。一般にバンプを形成するためにはリソグラフィ
等の複雑な工程が必要であり、高価な設備が必要とされ
る。また、バンプ形成を100%の歩留りで達成するこ
とは困難であり、バンプ形成工程において高価な半導体
素子、あるいは高価なTABテープを損傷する問題があ
った。これらの原因により、従来のバンプ形成工程を必
要とするTABインナーリードの接合方法では、実装コ
ストが高くなる課題があった。また、従来のバンプを介
してインナーリードを半導体素子の電極に接続する方法
では、バンプ形成の微細化が困難なため、例えば、電極
間ピッチ50〜60μmのような狭ピッチ接続が困難で
ある課題があった。
【0006】一方、従来のダイレクトボンディング法で
は、図8(a)に示すように半導体素子15の電極12
は周囲を電極面に対して凸となるパッシベーション膜1
4により囲まれているため、インナーリード13を電極
12に直接接触させることが困難であった。インナーリ
ード13を電極に直接接触させるためには、図8(b)
に示すようにインナーリード先端の接触部の大きさに比
べ、電極開口部を十分に大きく形成する必要がある。こ
の場合、電極間ピッチが増加し狭ピッチ接続が困難とな
るばかりか、半導体素子のサイズが大きくなるため、1
ウェハ当たり形成できる半導体素子数が減少し、半導体
素子自体の価格が増加する課題があった。
【0007】また、インナーリードを電極面に接触させ
ることができても、従来のダイレクトボンディング法で
は、接合時に電極面にクラック等の損傷が生じやすい課
題があった。この原因は以下のように考えられる。図9
(a)は従来のダイレクトボンディング法の示す正面図
である。インナーリード13は一般的にCu箔を基材と
し、これにAuやSnをフラッシュメッキして構成され
る。Cuは、一般に用いられているバンプ材料であるA
uに比べ硬く変形しにくいため、ボンディング荷重の印
加によりインナーリード13のエッヂ部20と電極12
との接触領域近傍に過大な垂直応力が発生する。このよ
うな接触状態の基で超音波振動18を印加すると、図9
(b)に示すように過大なせん断応力τがインナーリー
ド13のエッヂ部20近傍に発生し、電極面12にクラ
ック等の損傷が発生しやすかった。クラック等の損傷を
防止するためには、ボンディング荷重あるいは超音波エ
ネルギを低下させる必要があり接合強度が低下する。こ
のように、従来のダイレクトボンディグでは、電極面に
クラック等の損傷を生じることなく高強度で接合を行う
ことが困難であった。 また、従来のダイレクトボンデ
ィング法では、超音波振動をインナーリードの長手方向
に作用させるため、対向する2辺に電極が形成された半
導体素子に対しては接合を行うことができるが、半導体
素子の4辺全てに電極が形成された半導体素子に対して
は接合が困難である課題があった。
【0008】本発明の目的はこのような従来の課題を解
決し、バンプ形成工程を不要とした低コストなTABイ
ンナーリードの接合方法を提供すること、狭ピッチ接続
を可能とするTABインナーリードの接合方法を提供す
ること、半導体素子の電極面にクラック等の損傷を与え
ることなく、十分な強度で接合できる信頼性の高いTA
Bインナ−リ−ドの接合方法を提供すること、および半
導体素子の4辺全てに電極が形成された半導体素子に対
してバンプ形成を行わずに接続できるTABインナーリ
ードの接合方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体素子の
電極とTABテープのインナーリードをシングルボンデ
ィング方式により接続する方法において、前記半導体素
子の電極開口部よりも先端部が小さなボンディングツー
ルを前記インナーリードに押圧し、前記インナーリード
に窪みを形成し、該インナーリードの前記電極側の表面
に凸部を形成しながら、前記ボンディングツールに超音
波エネルギを印加することを特徴とする。
【0010】ボンディングツールは、先端部に丸みを有
していてもよい。また窪みは、インナーリードの幅より
も小さくてもよい。また半導体素子の電極開口部の前記
インナーリードの幅方向の大きさをインナーリードの幅
よりも小さくしてもよい。
【0011】
【作用】本発明のTABインナーリードの接合方法で
は、インナーリード13と半導体素子15の電極12と
のアライメントを行った後、図1に示すようにボンディ
ングツール11をインナーリード13に押圧する。ここ
で図1(a)、(b)はそれぞれ、インナーリードの接
合方法を示す正面図、および側面図である。ボンディン
グツール11は、半導体素子15の電極12の開口部の
大きさよりも先端部が小さいため、インナーリード13
にボンディングツール11の先端形状が転写された凹状
の窪み16が形成され、同時にインナーリード13の底
面には微小な凸部19を形成することができる。このよ
うに本発明では、接合時にインナーリード底面に電極面
12との接触点となる微小な凸部19を形成するため、
バンプを用いずに直接インナーリードを電極12と接触
させることができる。
【0012】一般に半導体素子の電極はAl電極であ
り、電極表層には自然酸化膜が存在するため、インナー
リード接合を行うためには自然酸化膜を破壊することが
条件となる。ここで、電極面上の自然酸化膜を破壊する
のに必要な最小のせん断応力をτmin とおき、電極面1
2にクラックが発生するせん断応力をτmax とおくと、
電極面12にクラック等の損傷を生じることなく接合を
行うためには、接合部17の最大せん断応力がτmax 以
下となるようにボンディングツール11に荷重および超
音波振動を印加する必要がある。電極面に生じるクラッ
ク等の損傷を防止し、しかも十分な強度で接合を行うた
めには、τmin 以上のせん断応力が作用する領域を極力
大きく形成する必要がある。このためには接合部17に
均一なせん断応力分布を形成することが重要となる。
【0013】本発明では図1(a)、(b)に示すよう
に、窪み16を形成しながら超音波振動を印加し、電極
12表層に存在する酸化膜を破壊し接合を行う。凸部1
9を介して接合を行うため、凸部の形成を行わない従来
のダイレクトボンディング法に比べ、せん断応力の均一
性に優れ、電極面にクラック等の損傷を発生することな
くインナーリード13を電極12に十分な強度で接合す
ることができる。また、図1(b)に示すようにインナ
ーリード13は電極周囲のパッシベーション膜14に接
触するが、電極12よりも小さな先端部を有するボンデ
ィングツール11を用いるため、パッシベーション膜1
4に損傷を与えるような過大な応力を発生することなく
接合を行うことができる。ここで、ボンディングツール
11は窪み16に密着しており、接合面に超音波エネル
ギを効率的に伝達することができる。なお、図面には記
載していないが、半導体素子15は加熱装置により合金
層形成に必要な温度まで加熱されている。なお本発明の
ように、窪み16を形成しながら超音波振動を印加しイ
ンナリードを電極に接合する方法では、ボンディングツ
ールをインナーリードに押圧し、インナーリードに窪み
を形成した後に超音波振動を印加し接合する方法に比
べ、ボンディング時間の短縮による生産性向上を図れ、
かつ高い強度で接合を行えることを実験的に確認した。
【0014】本発明のTABインナーリードの接合方法
においては、図2(e)に示すような先端部が平坦なボ
ンディングツール11eを用いた場合に比べ、図2
(a)〜(d)に示すような先端部に丸みを有するボン
ディングツール11a〜11dを用いた方が、大きな強
度で接合できることを実験的に確認した。この原因につ
いては明かではないが、先端部に丸みを有するボンディ
ングツールを用いた方が、先端が平坦なボンディングツ
ール11eを用いた場合に比べ、接合面の応力分布の均
一性が優れるためと考えられる。
【0015】また、図1に示すようなインナーリード1
3の幅よりも小さな先端を有すボンディングツール11
を用いた場合、図4に示すような電極12の開口部より
も小さく、かつインナーリード13の幅よりも大きな先
端を有すボンディングツール11を用いた場合に比べ、
大きな強度で接合できることを実験的に確認した。この
原因については明かではないが、インナーリード13の
幅よりも小さな先端を有すボンディングツールを用いた
場合の方が、電極12の開口部よりも小さく、かつイン
ナーリード13の幅よりも大きな先端を有すボンディン
グツールを用いた場合に比べ、接合面の応力分布の均一
性が優れるためと考えられる。
【0016】また、超音波振動方向に対して長手方向が
直角方向であるインナーリードを接合する場合、半導体
素子の電極の開口部をインナーリード幅よりも小さく形
成することにより、接合強度を増加できることを実験的
に確認した。図1および図3は、それぞれインナーリー
ド13の幅よりも大きな開口部を有する電極12、およ
びインナーリード13の幅よりも小さな開口部を有する
電極12を用いた場合の接合方法を示す。インナーリー
ド13の幅よりも大きな開口部を有する電極12を用い
た場合、インナーリード13に超音波振動18を印加す
ると、図7に示すようにインナーリード13にねじれ変
形が生じ、インナーリード側面エッヂ部20が電極面1
2と接触しやすくなる。このため、インナーリード側面
エッヂ部20近傍に集中応力が発生し電極面12にクラ
ックが発生しやすくなる。クラックの発生を防止するた
めには、ボンディング荷重Fあるいは超音波振動18の
出力を減少させる必要がある。この場合、電極12の開
口部がインナーリード13よりも小さい場合に比べ接合
強度は若干低下するが、凸部19が形成されているため
従来のダイレクトボンディング法に比べ大きな強度で接
合できることを実験的に確認した。一方、インナーリー
ド13の幅よりも電極面12を小さく形成した場合に
は、図3に示すようにインナーリード側面エッヂ部20
は電極12に接触せず、インナーリード裏面に形成され
た微小な丸みを有す凸部19のみが電極12に接触する
ため、過大な応力集中の発生を防止でき、クラック等の
損傷が電極面に生じることなく十分な強度で接合を行う
ことが可能となる。
【0017】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を用いて詳
細に説明する。まず第1の実施例について説明する。図
1(a)、(b)はそれぞれインナ−リ−ドの接合方法
を示す部分断面図を含む正面図および側面図を、図2
(a)〜(e)は、本発明の実施例で用いたTABイン
ナーリード接合用のボンディングツールの側面図を示
す。TABテープは、インナーリード幅が80μm、イ
ンナーリードピッチが180μm、インナーリード厚さ
が35μmのCuリードに0.6μmのAuメッキが施
されたものを用いた。半導体素子は4辺全てに電極が形
成されており、電極の開口部はインナーリードの幅より
も大きく形成されたものを用いた。第1の実施例では、
ボンディングツール11は、図2(a)に示すように先
端部が円錐状でかつ先端部にインナーリード13の幅よ
りも小さな丸みを有するものを用いた。
【0018】半導体素子15の電極12とインナーリー
ド13との目合わせを行った後、図1(a)および
(b)に示すようにボンディングツール11に荷重F=
100gfを印加した。ボンディングツール11aをイ
ンナーリード13に押圧し、窪み16を形成しながら超
音波振動18をボンディングツールに印加しインナーリ
ード13と電極12の接合を行った。なお接合時には、
図面には記載していないが半導体素子15を加熱装置に
より280℃に加熱保持した。
【0019】以上の操作を全てのインナーリード13に
対して繰り返し行った後、接合強度の測定、および電極
面12上のクラック発生の有無を観察した。その結果、
超音波振動18の方向がインナーリード13の長手方向
に平行に作用した接続部の平均プル強度は60gf以上
であり、超音波振動18の方向がインナーリード13の
長手方向に直角方向に作用した接続部の平均プル強度は
50gf以上であり、実用上十分な強度で接合すること
ができた。しかも電極面12にはクラックの発生が無い
ことを確認した。ここで、超音波振動18の印加時期
は、窪み16の形成途中であれば良く、例えば、ボンデ
ィングツール11aをインナーリード13に押圧すると
同時、あるいは押圧後、5msec後、または10msec後
に、超音波振動18の印加を開始しても良い。
【0020】第2の実施例では、図3に示すように電極
12の開口部がインナーリードの幅よりも小さく形成さ
れた半導体素子を用い接合を行った。他の接合条件は第
1の実施例と同様とし接合を行った。その結果、超音波
振動18の方向に依らず平均プル強度60gf以上と、
十分な強度で接合できた。しかも電極面12にはクラッ
クの発生が無いことを確認した。
【0021】第3の実施例では、図4に示すように電極
12の開口部よりも先端が小さく、かつインナーリード
13の幅よりも大きな先端丸みを有すボンディングツー
ル11を用い、他の接合条件は第1の実施例と同様とし
て接合を行った。その結果、超音波振動18の方向がイ
ンナーリード13の長手方向に平行に作用した接続部の
平均プル強度は55gf以上であり、超音波振動18の
方向がインナーリード13の長手方向に直角方向に作用
した接続部の平均プル強度は45gf以上であり、実用
上十分な強度で接合可能なことを確認した。しかも電極
面12にはクラックの発生が無いことを確認した。
【0022】なお、上記の第1、第2、および第3の実
施例では図2(a)に示すような先端部に丸みを有する
円錐状のボンディングツール11aを用いたが、図2
(b)に示すような先端部に丸みを有する角錘状のボン
ディングツール11bでも、図2(c)に示すような先
端部に丸みを有する棒状のボンディングツール11cで
も、さらには図2(d)に示すように先端部に丸みを有
し、かつ十字状の微小凸部を有する十字突起付きボンデ
ィングツール11dを用いた場合においても、さらには
図2(e)に示すような先端エッヂ部に丸みを有すボン
ディングツールを用いた場合においても、先端部に丸み
を有し、かつ先端部が電極の開口部よりも小さいボンデ
ィングツールであれば、上記第1〜第3の実施例と同様
に、十分な強度でインナーリードと電極との接合が可能
であり、しかも電極面にはクラック等の損傷が無い信頼
性の高い接合を行えることを確認した。
【0023】第4の実施例では、図2(f)に示すよう
な電極12の開口部よりも先端が小さく、かつ先端部が
平坦なボンディングツール11eを用い接合を行った。
他の接合条件は第1の実施例と同様とした。接合状態を
表す側面図を図5に示す。図5のようにして接合を行っ
た結果、超音波振動18の方向がインナーリード13の
長手方向に平行に作用した接続部の平均プル強度は50
gf以上であり、超音波振動18の方向がインナーリー
ド13の長手方向に直角方向に作用した接続部の平均プ
ル強度は40gf以上であり、いずれも実用上十分な強
度で接合可能なことを確認した。しかも電極面12には
クラックの発生が無いことを確認した。
【0024】第5の実施例では、図6に示すようにイン
ナーリード13の幅が電極12の開口部よりも大きなも
のを用い接合を行った。他の接合条件は第4の実施例と
同様とした。その結果、超音波振動18の方向がインナ
ーリード13の長手方向に平行に作用した接続部の平均
プル強度は50gf以上であり、超音波振動18の方向
がインナーリード13の長手方向に直角方向に作用した
接続部の平均プル強度は45gf以上であり、いずれも
実用上十分な強度で接合可能なことを確認した。しかも
電極面12にはクラックの発生が無いことを確認した。
【0025】第6の実施例では、インナーリード幅が2
0μm、インナーリードピッチが50μm、インナーリ
ード厚さが20μmのCuリードに0.6μmのAuメ
ッキが施されたTABテープを用い、狭ピッチ接続を行
った。半導体素子は4辺全てに電極が形成されており、
電極の開口部はインナーリードの幅よりも大きく形成さ
れたものを用いた。ボンディングツール11は、図2
(a)に示すように先端部が円錐状でかつ先端部にイン
ナーリード13の幅よりも小さな丸みを有するものを用
いた。半導体素子15の電極12とインナーリード13
との目合わせを行った後、図1(a)に示すようにボン
ディングツール11に荷重F=50gfを印加し、ボン
ディングツール11aをインナーリード13に押圧し
た。図1(b)に示すように、ボンディングツール11
がインナーリード13に接触すると同時に超音波振動1
8をボンディングツールに印加しインナーリード13と
電極12の接合を行った。なお接合時には、図面には記
載していないが半導体素子15を加熱装置により280
℃に加熱保持した。
【0026】以上の操作を全てのインナーリード13に
対して繰り返し行った後、接合強度の測定、および電極
面12上のクラック発生の有無を観察した。その結果、
超音波振動18の方向がインナーリード13の長手方向
に平行に作用した接続部の平均プル強度は15gf以上
であり、超音波振動18の方向がインナーリード13の
長手方向に直角方向に作用した接続部の平均プル強度は
12gf以上であり、実用上十分な強度で接合すること
ができた。しかも電極面12にはクラックの発生が無い
ことを確認した。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のTABイ
ンナ−リ−ドの接合方法ではバンプ形成工程が不要なた
め、従来法に比べ実装コストを著しく低減でき、しかも
狭ピッチ接続が可能となる効果がある。本発明のTAB
インナーリードの接合方法では、半導体素子の4辺全て
に電極が形成された半導体素子に対してもバンプ形成を
行わずにインナーリードを接続できる効果がある。ま
た、本発明のTABインナーリードの接合方法では、半
導体素子の電極面にクラック等の損傷を生じることな
く、しかも十分な強度で半導体素子の電極とインナーリ
ードとを信頼性高く接合できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)はそれぞれ、本発明のTABイ
ンナ−リ−ドの接合方法を示す正面図および側面図であ
る。
【図2】(a)〜(f)はそれぞれ、先端部がインナー
リード幅よりも小さく、かつ先端部に丸みを有する円錐
状ボンディングツール、角錐状ボンディングツール、棒
状ボンディングツール、円錐状ボンディングツールの先
端に十字状の突起を有するボンディングツール、先端エ
ッヂ部に丸みを有するボンディングツール、および先端
部がインナーリード幅よりも小さく、かつ先端部が平坦
なボンディングツールの側面図である。
【図3】本発明の第2の実施例によるTABインナーリ
ードの接合方法を示す正面図である。
【図4】本発明の第3の実施例によるTABインナーリ
ードの接合方法を示す正面図である。
【図5】本発明の第4の実施例によるTABインナーリ
ードの接合方法を示す正面図である。
【図6】本発明の第5の実施例によるTABインナーリ
ードの接合方法を示す正面図である。
【図7】第4の本発明の作用を説明するために用いた、
TABインナーリードの接合方法を示す側面図である。
【図8】(a),(b)はそれぞれ、従来のダイレクト
ボンディング法の第1の課題および第2の課題を示す側
面図である。
【図9】(a),(b)はそれぞれ従来のダイレクトボ
ンディング法の課題を示す正面図、および従来のダイレ
クトボンディング法による接合部のせん断応力分布図で
ある。
【図10】従来のバンプを用いたTABインナーリード
の接合方法を示す正面図である。
【図11】(a),(b)はそれぞれ、従来のボンディ
ングツールの側面図、正面図である。
【図12】従来のダイレクトボンディング法を示す概略
図である。
【符号の説明】
11a,b,c,d,e ボンディングツール 12 電極 13 インナーリード 14 パッシベーション膜 15 半導体素子 16 窪み 17 接合部 18 超音波振動 19 凸部 20 エッヂ 21a,b 従来のボンディングツール 22 バンプ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子の電極とTABテープのイン
    ナーリードをシングルボンディング方式により接続する
    方法において、前記半導体素子の電極開口部よりも先端
    部が小さなボンディングツールを前記インナーリードに
    押圧し、前記インナーリードに窪みを形成し、該インナ
    ーリードの前記電極側の表面に凸部を形成しながら、前
    記ボンディングツールに超音波エネルギを印加すること
    を特徴とするTABインナーリードの接合方法。
  2. 【請求項2】 前記ボンディングツールは、先端部に丸
    みを有することを特徴とする、請求項1記載のTABイ
    ンナーリードの接合方法。
  3. 【請求項3】 前記窪みは、前記インナーリードの幅よ
    りも小さいことを特徴とする請求項1または2記載のT
    ABインナーリードの接合方法。
  4. 【請求項4】 前記半導体素子の電極開口部の前記イン
    ナーリードの幅方向の大きさは、前記インナーリードの
    幅よりも小さく形成したことを特徴とする請求項1、2
    または3記載のTABインナーリードの接合方法。
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