JP2024077316A - 原版ケース、原版検出機構、検出方法、パターン形成装置、及び物品製造方法 - Google Patents

原版ケース、原版検出機構、検出方法、パターン形成装置、及び物品製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 原版ケース内の原版の誤検出を抑制すること。【解決手段】 原版のパターンを基板に形成するパターン形成装置に用いられる原版を搬送可能な状態で収容する原版ケースであって底面部材と、前記底面部材上に配置され、前記原版を前記底面部材から離れた状態で支持する支持部材と、前記底面部材との組み合わせで前記原版を覆い、前記原版を収容する空間を形成する上面部材と、を有し、前記底面部材に設けられた第1貫通孔と、前記支持部材に設けられた第2貫通孔とが、連続するように設けられている。【選択図】 図2

Description

本発明は、原版ケース、原版検出機構、検出方法、パターン形成装置、及び物品製造方法に関する。
半導体デバイスや液晶デバイスを製造する露光工程では、原版上に存在する異物が基板に形成されるパターン形成精度を悪化させる要因となりうる。そこで、原版に異物が付着しないように原版ケースに収納した状態で露光装置内の原版ストッカーへと搬送される方法が知られている。
また、露光工程で原版が使用される直前まで、原版ケースに原版が収納された状態で、原版ストッカーに原版が収容されうる。これにより、原版に付着する異物を低減させることができる。一方、原版が露光装置の原版ステージに搬送される際には、原版ストッカー内に原版が収納されていない状態となる。原版ストッカーに配置された原版ケース内の原版の有無が管理されていない場合には、原版ステージに配置される原版の交換時に不要な動作が発生してしまうため、原版ケース内の原版の有無を検出できるシステムであることが好ましい。
特許文献1には、ウエハを多段に収容可能なキャリア内のウエハの有無とその位置を光学的に検出することができる内容が開示されている。
特開昭62-106640号公報
しかしながら、例えば石英で原版が作成されているような場合には、原版の透明度が高く、原版ケースの外部に設けられた光電センサ等により、原版ケース内における原版の有無を正確に検出することは難しい。また、原版ケースを、例えば透明な部材で作成することで、外部に設けられた光電センサにより原版を検出しようとした場合でも、原版ケースに異物や傷が付いた場合には、原版ケース内における原版を誤検出してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、原版ケース内の原版の誤検出を抑制するために有利な原版ケースを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての原版ケースは、原版のパターンを基板に形成するパターン形成装置に用いられる原版を搬送可能な状態で収容する原版ケースであって底面部材と、前記底面部材上に配置され、前記原版を前記底面部材から離れた状態で支持する支持部材と、前記底面部材との組み合わせで前記原版を覆い、前記原版を収容する空間を形成する上面部材と、を有し、前記底面部材に設けられた第1貫通孔と、前記支持部材に設けられた第2貫通孔とが、連続するように設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、原版ケース内の原版の誤検出を抑制するために有利な原版ケースを提供することができる。
露光装置の構成を示す概略図である。 第1実施形態における原版ケースの構成を示す図である。 第1実施形態における原版検出機構を説明するための図である。 第2実施形態における原版検出機構を説明するための図である。 第3実施形態における原版ケースの構成を示す図である 原版が載置されていない状態における支持部材の断面図である。 原版が載置されている状態における支持部材の断面図である。 物品の製造方法のフローチャートである。 従来の原版ケース及び原版検出機構の構成を示す図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。尚、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
本実施形態では、原版のパターンを基板に形成するパターン形成装置に用いられる原版を搬送可能な状態で収容する原版ケースの実施形態について説明する。以下では、パターン形成装置として、原版を照明し、原版のパターンを基板に転写する露光装置を例に説明する。
まず、本実施形態における露光装置EXPの構成について説明する。図1は、露光装置EXPの構成を示す概略図である。以下の説明では、基板Pが載置される平面をXY平面、XY平面に対して垂直な方向をZ方向として座標系を定義する。また、XY平面内において、基板Pを走査する走査方向をY方向、走査方向と垂直な非走査方向をX方向とする。
本実施形態における露光装置EXPは、半導体デバイスやフラットパネルディスプレイ(FPD)などのデバイスの製造工程であるフォトリソグラフィ工程に用いられるリソグラフィ装置である。露光装置EXPは、パターンが形成された原版2を介して基板Pを露光し、原版Mのパターンを基板Pに転写する露光処理を行う。露光装置EXPは、原版Mと基板Pとを同期させて走査させながら、走査露光を実行する、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式を採用しうる。また、この方式に限らず、ステップ・アンド・リピート方式等他の露光方式で露光処理を行なう形態としても良い。
露光装置EXPは、照明光学系ILと、原版2を保持する原版ステージMSと、投影光学系POと、基板Pを保持する基板ステージPSと、原版ストッカー28と、搬送装置29と、制御部30とを有する。不図示の光源(例えば、高圧水銀ランプやLED)から照射された露光光は、照明光学系ILにより原版2に集光される。
投影光学系POは、原版M上に形成されたパターンを感光材が塗布された基板P上に投影し、パターンを転写するための光学系である。本実施形態では、オフナー型の光学系による投影光学系を想定する。オフナー型の光学系の場合、良好な像領域を確保するために原版Mは円弧形状の照明領域で照射される。また、基板Pへ到達する露光光の照射形状も円弧形状となる。投影光学系POは、原板のパターンを基板に形成することから、パターン形成手段とも称する。
原版ストッカー28には、露光装置EXPの露光処理に用いられる複数の原版が収容されている。露光装置EXPの外部から原版ストッカー28に原版を搬送する際には、例えば、外部搬送装置31により、原版2が原版ケースに覆われた状態で搬送される。原版ケースの詳細については後述する。原版ケースは、搬送装置29で原版2を原版ステージMSへと搬送する際に、原版ストッカー28に残したまま搬送されうる。制御部30は、露光装置の各動作を制御する。
ここで従来の原版ケースの構成について説明する。図9は、比較例としての原版ケース9の概略図である。図9では、原版ケース9内に原版2が収納され、原版2が支持部材3の原版搭載面7に載置されている状態を図示しており、図9(a)は、比較例1、図9(b)は、比較例2、図9(c)は、比較例3を示す図である。比較例1~3において、原版ケース9は、支持部材3と、底面部材5と、上面部材6と、を少なくとも有する。
原版ケース9において、原版ケース9の外部に設けられた検出手段10a(光電センサ)を用いて原版ケース9内の原版2の有無の検出を行う場合、原版2が底面部材5及び上面部材6により覆われているため、検出を行うことができない。
比較例1では、底面部材5又は上面部材6に貫通孔12を設けることで、貫通孔12を光が通過することができるようになり、原版ケース9内の原版2の有無の検出を行うことができる。図9(a)では、上面部材6に貫通孔12が設けられている状態を図示している。
しかしながら、比較例1において、貫通孔12から異物13が底面部材5及び上面部材6により形成される収容空間4に侵入し、原版2(特にパターンが形成されている領域14)に付着してしまうおそれがある。これにより、領域14に異物が付着した状態で露光処理が行われてしまうと、製造される物品の不良発生につながるおそれがある。
比較例2では、貫通孔を設けるのではなく、底面部材5又は上面部材6にガラスやアクリルなどの透明素材を用いた窓15を設けることで、原版ケース9の外部に設けられた検出手段10aを用いて、原版ケース9内の原版2の有無の検出を行うことができる。
図9(b)では、上面部材6の側面に窓15が設けられている状態を図示している。
しかしながら、比較例2において、原版2や窓15の透明度にバラつきがあるため、正確に原版2の有無を判定することが困難である。原版2には、硝材(例えば、石英)が用いられうる。また、窓15に異物や傷が付いた場合には、原版ケース内における原版を誤検出してしまうおそれがある。また、比較例2において、光電センサ以外の超音波センサ(音波センサ)、近接センサなどを用いる場合には、一度上面部材6を取り外す必要があるため、スループットや手間の観点から不利である。
比較例3では、光電センサを用いるのではなく、重量センサ16を用いることで、原版ケース9内の原版2の有無の検出を行うことができる。図9(c)では、底面部材5の下方に複数の重量センサ16と、演算処理する演算装置17とが設けられている状態を図示している。
しかしながら、比較例3において、重心ずれが生じないように複数の重量センサ16を設けなければならない。よって、比較例1や比較例2と比べてコストがかかり、費用対効果を考えると現実的とは言えない。
次に、本実施形態における原版ケース1について説明する。図2は、原版ケース1の構成を示す図である。原版ケース1は、支持部材3と、底面部材5と、上面部材6と、を有する。支持部材3は、底面部材上に配置され、原版搭載面7上に原版を載置し、原版2を底面部材5から離れた状態に支持する。支持部材3は、原版2にパターンが形成されている領域14と重なってしまうと上記パターンが傷等により悪影響を受けてしまうおそれがあるため、領域14と重ならないように配置されることが好ましい。上面部材6は、底面部材5との組み合わせで原版2を覆い、原版2を収容する空間4を形成する。この構成は比較例1~3と同様である。
支持部材3には、摺動による発塵を低減し、且つ原版2を保護するため、樹脂材料が主に用いられうる。底面部材5及び上面部材6には、撓みなどの変形を抑制し、且つ錆を防止するため、ステンレス鋼等の金属が用いられうる。なお、上面部材6に透明な樹脂を使用することで、収納された原版2を目視で確認できるようになるが、原版2のサイズが大きい場合には原版ケースのサイズも大きく設計する必要があるため、金属材料と比べて強度の点で不利である。
本実施形態における原版ケース1では、底面部材5に第1貫通孔8aが設けられ、支持部材3に第2貫通孔8bが設けられており、第1貫通孔8aと第2貫通孔8bとが連続するように設けられている。この点で比較例1~3とは異なる。本実施形態において「第1貫通孔8aと第2貫通孔8bとが連続するように設けられている」とは、第1貫通孔8aの下方から入射した光が第2貫通孔8bの上方へと出射される程度にそれぞれの貫通孔が位置していることを意味する。第1貫通孔8aと第2貫通孔8bは、1つの貫通孔8とみなされてもよい。
また、原版ケース1内に原版2がないときは第1貫通孔8aと第2貫通孔8bが連続していなくて支持部材で第1貫通孔8aをふさいでおき、原版2を支持部材3に載せた時に支持部材3が動いて第1貫通孔8aと第2貫通孔8bが連続するように動いてもよい。本実施形態では、第1貫通孔8aと第2貫通孔8bとが連続するように設けられ、原版ケース1内に原版2がある場合には第1貫通孔8aと第2貫通孔8bが連続した配置となっていればよい。
本実施形態における原版ストッカー28は、原版ケース1内における原版2を検出するための原版検出機構10を有する。なお、以下では、原版検出機構10が露光装置EXPの内部に配置された原版ストッカー28に設けられている場合について説明するが、これに限らない。例えば、原版ケース1が露光装置EXPの外部に存在する状態で、外部に配置された原版検出機構10により、原版2の検出が行われてもよい。
原版検出機構10について説明する。図3(a)は原版検出機構10を説明するための図である。原版検出機構10は、検出手段10aと、判定部10bとを有する。検出手段10aは、例えば光電センサであり、第1貫通孔8aの下方に設けられる。判定部10bは、検出手段10aで検出された検出結果に基づいて、原版ケース1内の原版2の有無を判定する。判定部10bで判定された結果は、更に上位の制御部30へと送信される。
本実施形態における原版2の検出方法について説明する。本実施形態では、検出手段10a(光電センサ)から射出された光が、第1貫通孔8a及び第2貫通孔8bを通過し、原版ケース1内に原版2がある場合には直接原版2に光が入射される。原版2により反射された光は、再び検出手段10aに戻り、原版2を透過した光は、上面部材6により一部の光が反射され再び検出手段10aに戻る。原版ケース1内に原版2がない場合には上面部材6に光が入射し、上面部材6により一部の光が反射され再び検出手段10aに戻る。このとき、原版ケース1内に原版2がある場合の方が、原版ケース1内に原版2がない場合に比べて検出手段10aに戻る光量が多くなる。検出手段10aは、検出結果を取得する(取得工程)。
判定部10bは、検出手段10aに戻る光量(検出手段10aで検出された検出結果)に基づいて、原版2の有無を判定する(判定工程)。具体的には、判定部10bは、前記検出結果が、設定された閾値より大きい場合には、原版ケース1内に原版2があると判定し、前記検出結果が、設定された閾値以下の場合には、原版ケース1内に原版2がないと判定する。
これにより、比較例2と比べて高い精度で原版ケース1内における原版2の有無を判定することができる。
また、同じく貫通孔を利用した方法として比較例1の方法があるが、本実施形態では、原版ケース1内に原版2がある場合には、第2貫通孔8bが原版2により閉塞される。これにより、原版2を収容する空間4に原版ケース1外からの異物の侵入を防ぐことができる。原版2にパターンが形成されている領域14に異物が付着する可能性を低減することができる点で、比較例1と比べて有利である。
なお、原版ケース1内に原版2がある場合、第2貫通孔8bを閉塞する原版2の一部の面には異物が付着してしまう可能性があるが、前記一部の面は、パターンが形成されている領域14とは異なる領域であるため、露光処理時に問題とはならない。また、原版ケース1内に原版2がない場合、第1貫通孔8a、第2貫通孔8bを通過して原版ケース1内に異物が侵入してしまうおそれがあるが、原版ケース1に原版2を収納する際には上面部材6を外す必要がある。そのため、原版ケース1に原版2を収納する際に原版ケース1内の異物を除去する等の対応をすれば問題無い。
上記では、検出手段10aが光電センサである例について説明したが、これに限らない。例えば、光源にレーザーを用いたレーザーセンサであってもよい。光による検出手段を以下では、光検出部とも呼ぶ。また、検出手段10aが、第1貫通孔8a及び第2貫通孔8bを通過するように音波を発生させ、原版2又は上面部6の少なくとも一方により反射された音波を検出する超音波センサ(音検出部)であってもよい。その場合には、判定部10bは、検出手段10aで検出された音波に基づいて、原版2の有無を判定する。また、検出手段10aが、第1貫通孔8aにコイルを近接させ、前記コイルの周波数を検出する近接センサであってもよい。その場合には、判定部10bは、検出手段10aで検出された音波の変動に基づいて、原版2の有無を判定する。
第1貫通孔8a、第2貫通孔8bの径の大きさは、用いられるセンサによって適切に設定されればよく、光電センサを用いる場合には、光が通過できる程度に設定されればよい。図3(b)は、近接センサを用いる例を説明するための図である。近接センサを用いる場合には、原版2に近接させる必要があるため、第1貫通孔8a、第2貫通孔8bの径の大きさを検出手段10a(近接センサ)が収まる程度に設定される必要がある。近接センサを用いる場合には、その他の場合に比べて貫通孔の径を大きくする必要があるため、原版2が載置されていない場合、空間4に異物が侵入しやすくなるという点で不利になりうる。
以上より、本実施形態では、原版ケース1で原版2を異物から保護しつつ、原版ケース1内における原版2の有無を高い精度で検出することができる。これにより、原版2の有無の誤検出を抑制することができる。
<第2実施形態>
本実施形態では、上面部材6に反射部材を設ける例について説明する。尚、原版ケース1や原版検出機構10の基本構成については、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。また、本実施形態で言及しない事項については、第1実施形態に従う。
図4は、本実施形態における原版ケース1の構成を示す図である。原版ケース1は、反射部材19を更に有する。検出手段10aは、回帰反射型の光電センサやレーザーセンサ(光検出部)である。反射部材19は、検出手段10aから出射される光が上面部材6に入射する位置に設けられる。本実施形態では、第1貫通孔8a、第2貫通孔8bを通過した光が原版2を通過し、反射部材19により反射され、再度原版2を通過して検出手段10aに戻る。反射部材19が設けられていることにより、第1実施形態に比べて、検出手段10aで検出できる光量が増加し、閾値による判定の精度を向上させることができる。
また本実施形態では、原版2の有無の検出を行うことができるだけでなく、上面部材6の有無も1回の検出で行うことも可能である。
以上より、本実施形態では、原版ケース1で原版2を異物から保護しつつ、原版ケース1内における原版2の有無を高い精度で検出することができる。これにより、原版2の有無の誤検出を抑制することができる。また、第1実施形態と比較して、より誤検出を抑制することができる。
<第3実施形態>
本実施形態では、圧力により原版2の有無を検出する例について説明する。尚、原版ケース1の基本構成については、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。また、本実施形態で言及しない事項については、第1実施形態に従う。
図5は、本実施形態における原版ケース1の構成を示す図である。原版検出機構10は、原版ケース載置台21と、圧力検出部22(検出手段)と、有する。圧力検出部22は圧力センサでありうる。
原版ケース載置台21は、第1貫通孔8aに対応する位置に吸引孔20が設けられる。本実施形態では、圧力検出部22が吸引孔20を介して第1貫通孔8a及び第2貫通孔8bの気体を吸引し、第1貫通孔8a及び第2貫通孔8bの圧力を検出する。原版ケース1内に原版2がある場合には、第2貫通孔8bと空間4とが連通しておらず、原版ケース1内に原版2がある場合には、第2貫通孔8bと空間4とが連通している状態である。これにより、原版ケース1内に原版2がある場合には、原版ケース1内に原版2がない場合に対して、気体の吸引に応じて圧力が大きく低下する。この両者の圧力差を利用して原版2の有無を検知することが可能である。圧力検出部22を用いた場合には、判定部10bは、圧力検出部22で検出された圧力に基づいて、原版2の有無を判定する。
また、原版ケース1内に原版2がある場合には、圧力検出部22で気体を吸引することで、第2貫通孔8bを閉塞する原版2の一部の面に付着している異物の除去も併せて行うことができる。原版ケース1内に原版2がない場合には、圧力検出部22で気体を吸引することで、空間4にある異物の除去も併せて行うことができる。
以上より、本実施形態では、原版ケース1で原版2を異物から保護しつつ、原版ケース1内における原版2の有無を高い精度で検出することができる。これにより、原版2の有無の誤検出を抑制することができる。また、空間4や第2貫通孔8bを閉塞する原版2の一部の面にある異物を、気体吸引時に除去することもできる。
<第4実施形態>
本実施形態では、貫通孔を閉塞できる構成の原版ケース1の例について説明する。尚、原版ケース1や原版検出機構10の基本構成については、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。また、本実施形態で言及しない事項については、第1実施形態に従う。
図6は、原版ケース1内に原版2がない場合の支持部材3の断面図を示す図である。原版ケース1は、第1貫通孔8aを閉塞することができる閉塞機構32を更に有する。閉塞機構32は、原版受け部23、バネ24、リンク25、開口26、遮蔽板27を有する。閉塞機構32は、原版ケース1内に原版2がある場合には、第1貫通孔8aが開いた状態となり、原版ケース1内に原版2がない場合には、第1貫通孔8aが閉塞された状態となる機構である。
バネ24は、原版ケース1内にマスク2がない場合に、原版受け部23を原版搭載面7より高い位置に保つために設けられる。リンク25は、原版受け部23と遮蔽板27とを連結し、原版受け部23の上下駆動に伴い遮蔽板27を水平駆動させる。開口26は、遮蔽板27に設けられ、第1貫通孔8aと同程度の径に大きさ、或いは、第1貫通孔8aよりも少し大きい径でありうる。
図6に示すように、原版ケース1内に原版2がない場合には、遮蔽板27により第1貫通孔8aが閉塞される。図7は、原版ケース1内に原版2がある場合の支持部材3の断面図を示す図である。図7に示すように、原版受け部23は、原版2の重みにより下(重力の方向)に駆動される。その駆動に連動して、遮蔽板27が水平方向へと駆動する。その結果、第1貫通孔8aに対応する位置が、遮蔽板27から開口26へと切り替わる。これにより検出手段10aにより、原版2の有無を検出できる状態となる。
上記では、第1貫通孔8aを閉塞可能な閉塞機構32について説明したが、これに限らず、閉塞機構32が第2貫通孔8bを閉塞できるように構成されていてもよい。また、第1貫通孔8aと第2貫通孔8bの両方を閉塞できるように構成されていてもよい。すなわち、閉塞機構32は、第1貫通孔8a及び第2貫通孔8bの少なくとも一方を閉塞可能であればよい。
以上より、本実施形態では、原版ケース1で原版2を異物から保護しつつ、原版ケース1内における原版2の有無を高い精度で検出することができる。これにより、原版2の有無の誤検出を抑制することができる。また、原版ケース1内に原版2がない場合において、貫通孔を遮蔽することで空間4へ異物が侵入するのを抑制することができる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)、半導体デバイス、センサや光学素子などの物品を製造するのに好適である。図8は、本実施形態の物品の製造方法のフローチャートである。本実施形態の物品の製造方法は、上述した原版ケース1内の原版の有無を検出する工程(検出工程、ステップS11)を含む。また、かかる工程で検出された原版を用いて、上記のパターン形成装置で基板にパターンを形成する工程(パターン形成工程、ステップS12)を含む。また、かかる工程でパターンが形成された基板は、他の周知の工程(現像、酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等、加工工程、ステップS13)により加工され、物品が製造される。本実施形態における物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。本発明が適用される範囲は、例えば、半導体露光装置、ディスプレイ用露光装置、インプリント装置、平坦化装置等に用いられる原版(レチクル、マスク、モールド、スーパーストレート)のケースでありうる。半導体露光装置、ディスプレイ用露光装置、インプリント装置、平坦化装置等を総称してパターン形成装置とも呼ぶ。
本明細書の開示は、少なくとも以下の原版ケース、原版検出機構、検出方法、パターン形成装置、及び物品製造方法を含む。
(項目1)
原版のパターンを基板に形成するパターン形成装置に用いられる原版を搬送可能な状態で収容する原版ケースであって、
底面部材と、
前記底面部材上に配置され、前記原版を前記底面部材から離れた状態で支持する支持部材と、
前記底面部材との組み合わせで前記原版を覆い、前記原版を収容する空間を形成する上面部材と、を有し、
前記底面部材に設けられた第1貫通孔と、前記支持部材に設けられた第2貫通孔とが、連続するように設けられていることを特徴とする原版ケース。
(項目2)
前記上面部材は、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を通過して入射する光を前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔へ反射する反射部材を有することを特徴とする項目1に記載の原版ケース。
(項目3)
前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の少なくとも一方を閉塞可能な閉塞機構を更に有することを特徴とする項目1又は2に記載の原版ケース。
(項目4)
項目1乃至3のいずれか1項目に記載の原版ケース内における原版の有無を検出する原版検出機構であって、
前記原版ケースの第1貫通孔と第2貫通孔を介して、原版の有無を検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された検出結果に基づいて、前記原版の有無を判定する判定部と、を有することを特徴とする原版検出機構。
(項目5)
前記検出手段は、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を通過するように光を入射し、前記原版又は前記上面部材の少なくとも一方により反射された光を検出する光検出部であり、
前記判定部は、前記光検出部で検出された光量に基づいて、前記原版の有無を判定することを特徴とする項目4に記載の原版検出機構。
(項目6)
前記検出手段は、前記第1貫通孔の下方に設けられ、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の気体を吸引し、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の圧力を検出する圧力検出部であり、
前記判定部は、前記圧力検出部で検出された圧力に基づいて、前記原版の有無を判定することを特徴とする項目4に記載の原版検出機構。
(項目7)
前記検出手段は、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を通過するように音波を発生させ、前記原版又は前記上面部材の少なくとも一方により反射された音波を検出する音検出部であり、
前記判定部は、前記音検出部で検出された音波に基づいて、前記原版の有無を判定することを特徴とする項目4に記載の原版検出機構。
(項目8)
前記検出手段は、前記第1貫通孔にコイルを近接させ、前記コイルの周波数を検出する近接センサであり、
前記判定部は、前記近接センサで検出された周波数に基づいて、前記原版の有無を判定することを特徴とする項目4に記載の原版検出機構。
(項目9)
原版のパターンを基板に形成するパターン形成装置に用いられる原版を搬送可能な状態で収容する原版ケース内における原版の有無を検出する検出方法であって、
前記原版ケースは、
底面部材と、
前記底面部材上に配置され、前記原版を前記底面部材から離れた状態で支持する支持部材と、
前記底面部材との組み合わせで前記原版を覆い、前記原版を収容する空間を形成する上面部材と、を有し、
前記底面部材に設けられた第1貫通孔と、前記支持部材に設けられた第2貫通孔とが、連続するように設けられ、
前記検出方法は、
前記第1貫通孔と前記第2貫通孔を介して、前記原版の有無を検出する検出手段により、検出結果を取得する取得工程と、
前記検出結果に基づいて、前記原版の有無を判定する判定工程と、を含むことを特徴とする検出方法。
(項目10)
項目4乃至8のいずれか1項目に記載の原版検出機構を有し、原版ケース内の原版の有無を検出できるパターン形成装置であって、
原板のパターンを基板に形成するパターン形成手段を有することを特徴とするパターン形成装置。
(項目11)
項目9に記載の検出方法を用いて、原版ケース内の原版の有無を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出された前記原版を用いて、基板にパターンを形成するパターン形成工程と、を含み、
前記パターン形成工程でパターンが形成された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
1 原版ケース
2 原版
3 支持部材
4 空間
5 底面部材
6 上面部材
8a 第1貫通孔
8b 第2貫通孔
EXP 露光装置(パターン形成装置)
P 基板

Claims (11)

  1. 原版のパターンを基板に形成するパターン形成装置に用いられる原版を搬送可能な状態で収容する原版ケースであって、
    底面部材と、
    前記底面部材上に配置され、前記原版を前記底面部材から離れた状態で支持する支持部材と、
    前記底面部材との組み合わせで前記原版を覆い、前記原版を収容する空間を形成する上面部材と、を有し、
    前記底面部材に設けられた第1貫通孔と、前記支持部材に設けられた第2貫通孔とが、連続するように設けられていることを特徴とする原版ケース。
  2. 前記上面部材は、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を通過して入射する光を前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔へ反射する反射部材を有することを特徴とする請求項1に記載の原版ケース。
  3. 前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の少なくとも一方を閉塞可能な閉塞機構を更に有することを特徴とする請求項1に記載の原版ケース。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の原版ケース内における原版の有無を検出する原版検出機構であって、
    前記原版ケースの第1貫通孔と第2貫通孔を介して、原版の有無を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出された検出結果に基づいて、前記原版の有無を判定する判定部と、を有することを特徴とする原版検出機構。
  5. 前記検出手段は、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を通過するように光を入射し、前記原版又は前記上面部材の少なくとも一方により反射された光を検出する光検出部であり、
    前記判定部は、前記光検出部で検出された光量に基づいて、前記原版の有無を判定することを特徴とする請求項4に記載の原版検出機構。
  6. 前記検出手段は、前記第1貫通孔の下方に設けられ、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の気体を吸引し、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔の圧力を検出する圧力検出部であり、
    前記判定部は、前記圧力検出部で検出された圧力に基づいて、前記原版の有無を判定することを特徴とする請求項4に記載の原版検出機構。
  7. 前記検出手段は、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を通過するように音波を発生させ、前記原版又は前記上面部材の少なくとも一方により反射された音波を検出する音検出部であり、
    前記判定部は、前記音検出部で検出された音波に基づいて、前記原版の有無を判定することを特徴とする請求項4に記載の原版検出機構。
  8. 前記検出手段は、前記第1貫通孔にコイルを近接させ、前記コイルの周波数を検出する近接センサであり、
    前記判定部は、前記近接センサで検出された周波数に基づいて、前記原版の有無を判定することを特徴とする請求項4に記載の原版検出機構。
  9. 原版のパターンを基板に形成するパターン形成装置に用いられる原版を搬送可能な状態で収容する原版ケース内における原版の有無を検出する検出方法であって、
    前記原版ケースは、
    底面部材と、
    前記底面部材上に配置され、前記原版を前記底面部材から離れた状態で支持する支持部材と、
    前記底面部材との組み合わせで前記原版を覆い、前記原版を収容する空間を形成する上面部材と、を有し、
    前記底面部材に設けられた第1貫通孔と、前記支持部材に設けられた第2貫通孔とが、連続するように設けられ、
    前記検出方法は、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔を介して、前記原版の有無を検出する検出手段により、検出結果を取得する取得工程と、
    前記検出結果に基づいて、前記原版の有無を判定する判定工程と、を含むことを特徴とする検出方法。
  10. 請求項4に記載の原版検出機構を有し、原版ケース内の原版の有無を検出できるパターン形成装置であって、
    原板のパターンを基板に形成するパターン形成手段を有することを特徴とするパターン形成装置。
  11. 請求項9に記載の検出方法を用いて、原版ケース内の原版の有無を検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出された前記原版を用いて、基板にパターンを形成するパターン形成工程と、を含み、
    前記パターン形成工程でパターンが形成された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
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