JP2024064648A - 樹脂組成物、接着剤、封止材、硬化物、半導体装置及び電子部品 - Google Patents

樹脂組成物、接着剤、封止材、硬化物、半導体装置及び電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】低温条件下で硬化し、優れた応力緩和性を有する硬化物を与え、かつ硬化反応中の自己発熱温度が低い樹脂組成物及び接着剤を提供する。【解決手段】(A)多官能エポキシ化合物、(B)多官能チオール化合物、(C)分子中に不飽和二重結合とそれに隣接する電子吸引性基とを含む基(c)を1つ有する単官能化合物、及び(D)硬化触媒を含む樹脂組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂性組成物、それを含む接着剤又は封止材、その硬化物、その硬化物を含む半導体装置及び電子部品に関する。
現在、半導体装置や電子部品に用いられる部品、例えば半導体チップの組み立てや装着には、信頼性の保持等を目的として、硬化性樹脂組成物、特にエポキシ樹脂組成物を含む接着剤、封止材等がしばしば用いられる。特に、高温条件下で劣化する部品を含む半導体装置や電子部品の場合、その製造工程はいずれも低温条件下で行う必要がある。したがって、そのような装置や部品の製造に使用される接着剤や封止材には、低温条件下でも十分な硬化性を示すことが要求される。このような低温硬化性のエポキシ樹脂組成物として、チオール系硬化剤を硬化剤として用いる硬化性組成物が知られている(例えば、特許文献1又は2)。
各々異なる材料で作られた2つの部品が接着剤で互いに接合されてなる組み立て物の周囲の温度が変化すると(例えば、使用中の温度変化や、加熱硬化後の冷却過程の温度変化)、それらの部品には各々、その材料の熱膨張係数に応じて熱応力が発生する。この熱応力は、熱膨張係数の違いにより均一でないため相殺されず、組み立て物の変形をもたらす。この変形に伴う応力が特に部品の接合部、即ち接着剤の硬化物に作用し、場合によっては接合部の剥離や、硬化物にクラック等を発生させてしまう。このような剥離やクラックは、特に硬化物がもろく、柔軟性に乏しいときに生じやすい。したがって、異なる材料で作られた部品を接合するための接着剤には、部品の熱応力による組み立て物の変形に追従できる程度の柔軟性、すなわち、応力緩和特性が、硬化後に必要である。
特許文献3には、低温条件下でも短時間で硬化して、ガラス転移点(Tg)が低く、硬化後に耐湿信頼性に優れる硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物として、(A)少なくとも1種の、チオール基を3つ以上有する多官能チオール化合物を含むチオール系硬化剤;(B)少なくとも1種の多官能エポキシ樹脂;(C)少なくとも1種の単官能エポキシ樹脂を含む架橋密度調節剤;及び(D)潜在性硬化触媒を含み、これらの成分が有するチオール基の数(量)およびエポキシ基の数(量)が特定の関係にあるエポキシ樹脂組成物が開示されている。特許文献3のこのエポキシ樹脂組成物の硬化物は、異なる材料で作られた複数の部品を接合してなる組み立て物における、部品の熱膨張による変形に追従できることが開示されている。
特開平6-211969号公報 特開平6-211970号公報 特開2019-156965号公報
特許文献3に開示の樹脂組成物は、低温条件下で硬化し、その硬化物は部品の熱膨張による変形に追従できるものの、硬化反応中の自己発熱温度が高いことが課題として見出された。硬化条件が低温条件であったとしても、樹脂組成物の自己発熱温度が高い場合は、樹脂組成物を適用する被着体及びその周辺部材の過熱が懸念される。本発明は、低温条件下で硬化し、部品の熱応力による組み立て物の変形に追従できる程度の柔軟性、すなわち、優れた応力緩和性を有する硬化物を与え、かつ硬化反応中の自己発熱温度が低い樹脂組成物を提供することを課題とする。
検討の結果、以下の具体的手段により、課題が解決されることを見出した。
本発明の第一の実施形態は、以下の樹脂組成物である。
(1)(A)多官能エポキシ化合物、
(B)多官能チオール化合物、
(C)分子中に不飽和二重結合とそれに隣接する電子吸引性基とを含む基(c)を1つ有する単官能化合物、及び
(D)硬化触媒
を含む樹脂組成物。
(2)成分(C)が、単官能マレイミド化合物及び単官能(メタ)アクリレート化合物から選択される、上記(1)に記載の樹脂組成物。
(3)成分(C)が、単官能(メタ)アクリレート化合物であり、その分子量が、100~450である、上記(1)又は(2)に記載の樹脂組成物。
(4)成分(A)のエポキシ基当量数に対する成分(C)の基(c)当量数の比([成分(C)の基(c)当量数]/[成分(A)のエポキシ基当量数])が、0.05~2である、上記(1)~(3)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(5)成分(B)のチオール基当量数に対する成分(A)のエポキシ基当量数の比([成分(A)のエポキシ基当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])が、0.4~0.95である、上記(1)~(4)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(6)成分(B)のチオール基当量数に対する成分(A)のエポキシ基当量数と成分(C)の基(c)当量数との合計の比(([成分(A)のエポキシ基当量数]+[成分(C)の基(c)当量数])/[成分(B)のチオール基当量数])が、0.7~1.5である、上記(1)~(5)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
(7)成分(B)のチオール基当量数に対する成分(C)の基(c)当量数の比([成分(C)の基(c)当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])が、0.05~0.7である、上記(1)~(6)のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
本発明の第二の実施形態は、(8)上記(1)~(7)のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む接着剤又は封止材である。
本発明の第三の実施形態は、(9)上記(1)~(7)のいずれか1項に記載の樹脂組成物、もしくは上記(8)に記載の接着剤又は封止材が硬化された硬化物である。
本発明の第四の実施形態は、(10)上記(9)に記載の硬化物を含む半導体装置又は電子部品である。
本発明の第一の実施態様によれば、低温条件下で硬化し、かつ優れた応力緩和性を有する硬化物を与える樹脂組成物を得ることができる。さらに、この樹脂組成物は、硬化反応中の自己発熱温度が低いため、被着体及びその周辺部材の過熱を抑制可能である。また、本発明の第二の実施態様によれば、低温条件下で硬化し、優れた応力緩和性を有する硬化物を与え、かつ被着体及びその周辺部材の過熱を抑制可能な接着剤又は封止材を得ることができる。さらに、本発明の第三の実施態様によれば、優れた応力緩和性を有する硬化物を得ることができ、その硬化物の被着体及びその周辺部材の過熱を抑制可能である。本発明の第四の実施態様によれば、優れた応力緩和性を有し、被着体及びその周辺部材の過熱が抑制された硬化物を含む半導体装置及び電子部品を得ることができる。
引張試験に用いたダンベル形状の試験片である。
本明細書においては、合成樹脂の分野における慣例に倣い、硬化前の硬化性樹脂組成物を構成する成分に対して、通常は高分子(特に合成高分子)を指す用語「樹脂」を含む名称を、その成分が高分子ではないにも関わらず、用いる場合がある。
本明細書において、「優れた応力緩和性を有する硬化物」とは、部品の熱応力による組み立て物の変形に追従できる程度の柔軟性を有する硬化物を指す。
本明細書において、樹脂組成物の「自己発熱温度」とは、熱硬化時における樹脂組成物自身の温度を指す。樹脂組成物の自己発熱温度の最大値は、一定温度での硬化反応条件下にて熱重量-示差熱同時測定(TG-DTA測定)した時の試料温度の最大値(最大発熱温度)として求めることができる。
[樹脂組成物]
本発明の第一の実施形態である樹脂組成物は、
(A)多官能エポキシ化合物、
(B)多官能チオール化合物、
(C)分子中に不飽和二重結合とそれに隣接する電子吸引性基とを含む基(c)を1つ有する単官能化合物、及び
(D)硬化触媒
を含む。本実施形態によれば、低温条件下で硬化し、優れた応力緩和性を有する硬化物を与え、かつ硬化反応中の自己発熱温度が低い樹脂組成物を得ることができる。
(A)多官能エポキシ化合物
本実施形態の樹脂組成物は、(A)多官能エポキシ化合物(以下、「成分(A)」とも言う)を含む。(A)多官能エポキシ化合物は、少なくとも2つのエポキシ基を有する化合物である限り、特に限定されず、従来常用されているエポキシ樹脂を、成分(A)として用いることができる。なお、エポキシ樹脂とは、分子内に存在するエポキシ基で架橋ネットワーク化させることで硬化させることが可能な熱硬化性樹脂の総称であり、硬化前のプレポリマー化合物を含む。耐熱性を確保する点を考慮すると、成分(A)としては、2~6個のエポキシ基を有する化合物がより好ましく、2個のエポキシ基を有する化合物がさらに好ましい。
(A)多官能エポキシ化合物は、芳香族多官能エポキシ化合物と芳香環を有しない多官能エポキシ化合物とに大別される。
芳香族多官能エポキシ化合物は、ベンゼン環等の芳香環を含む構造を有する多官能エポキシ化合物である。ビスフェノールA型エポキシ化合物など、従来頻用されているエポキシ樹脂にはこの種のものが多い。芳香族多官能エポキシ化合物の例としては、
-ビスフェノールA型エポキシ化合物;
-p-グリシジルオキシフェニルジメチルトリスビスフェノールAジグリシジルエーテルのような分岐状多官能ビスフェノールA型エポキシ化合物;
-ビスフェノールF型エポキシ化合物;
-ノボラック型エポキシ化合物;
-テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物;
-フルオレン型エポキシ化合物;
-ビフェニルアラルキルエポキシ化合物;
-1,4-フェニルジメタノールジグリシジルエーテルのようなジエポキシ化合物;
-3,3',5,5'-テトラメチル-4,4'-ジグリシジルオキシビフェニルのようなビフェニル型エポキシ化合物;
-ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、トリグリシジル-p-アミノフェノール、テトラグリシジル-m-キシリレンジアミンのようなグリシジルアミン型エポキシ化合物;及び
-ナフタレン環含有エポキシ化合物
などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。(B)多官能チオール化合物との相溶性の観点からは、成分(A)は、芳香族多官能エポキシ化合物を含むことが好ましい。芳香族多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物及びグリシジルアミン型エポキシ化合物が好ましく、中でもそのエポキシ当量が90~500g/eqであるものがより好ましく、エポキシ当量が90~400g/eqであるものがさらに好ましい。芳香族多官能エポキシ化合物は、EO(エチレンオキサイド)変性やPO(プロピレンオキサイド)変性などのオキシアルキレン変性がなされていてもよい。また、芳香族多官能エポキシ化合物は、25℃で液状であることが好ましい。また、25℃での粘度が0.1~100Pa・sであることが好ましく、0.5~100Pa・sであることがより好ましく、1~100Pa・sであることが特に好ましい。
本明細書において、粘度は、別段の断りがない限り、日本工業規格JIS K6833に従って測定した値で表記する。具体的には、E型粘度計を用いて、回転数10rpmで測定することにより求めることができる。使用する機器やローターや測定レンジに特に制限はない。
芳香環を有しない多官能エポキシ化合物は、例えば、脂肪族多官能エポキシ化合物、複素環を有する多官能エポキシ化合物を含む。
脂肪族多官能エポキシ化合物の例としては、
-(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、(ポリ)プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサン型ジグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエン型ジグリシジルエーテルのようなジエポキシ化合物;
-トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテルのようなトリエポキシ化合物;
-ビニル(3,4-シクロヘキセン)ジオキシド、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)-5,1-スピロ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)-m-ジオキサンのような脂環式エポキシ化合物;
-水添ビスフェノールAジグリシジルエーテルのような水添ビスフェノールA型ジエポキシ化合物;
-テトラグリシジルビス(アミノメチル)シクロヘキサンのようなグリシジルアミン型エポキシ化合物;
-1,3-ジグリシジル-5-メチル-5-エチルヒダントインのようなヒダントイン型エポキシ化合物;及び
-1,3-ビス(3-グリシドキシプロピル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンのようなシリコーン骨格を有するエポキシ化合物
などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
脂肪族多官能エポキシ化合物は、そのエポキシ当量が90~450g/eqであるものが好ましい。また、25℃で液状であることが好ましい。また、25℃での粘度が10~10,000mPa・sであるものが好ましく、10~5,000mPa・sであるものがより好ましい。
複素環を有する多官能エポキシ化合物としては、イソシアヌル酸型エポキシ化合物(日産化学株式会社製:TEPIC-S、TEPIC-L、TEPIC-PAS、TEPIC-VL、TEPIC-FL、TEPIC-UC)や、グリコールウリル型エポキシ化合物(四国化成株式会社製:TG-G)が挙げられる。複素環を有する多官能エポキシ化合物は、そのエポキシ当量が80~450g/eqであるものが好ましい。また、作業性の観点からは、25℃で液状であることが好ましい。また、25℃での粘度が100~50,000mPa・sであるものが好ましく、100~5,000mPa・sであるものがより好ましい。一方、密着性の観点からは、25℃で固体のものが好ましい。
(B)多官能チオール化合物
本実施形態の樹脂組成物は、(B)多官能チオール化合物(以下、「成分(B)」とも言う)を含む。本実施形態において、(B)多官能チオール化合物は、チオール基を2個以上含む化合物であり、そのチオール基は、(A)多官能エポキシ化合物中のエポキシ基、及び(C)分子中に不飽和二重結合とそれに隣接する電子吸引性基とを含む基(c)を1つ有する単官能化合物中の基(c)と反応する。本実施形態において、(B)多官能チオール化合物は、3個以上のチオール基を有することが好ましい。(B)多官能チオール化合物は、3官能チオール化合物及び/又は4官能チオール化合物を含むことがより好ましい。3官能及び4官能のチオール化合物とは、それぞれ、チオール基を3個及び4個有するチオール化合物のことである。(B)多官能チオール化合物のチオール当量は、90~200g/eqであることが好ましく、90~150g/eqであることがより好ましく、90~140g/eqであることがさらに好ましく、90~130g/eqであることが特に好ましい。
多官能チオール化合物は、分子中にエステル結合等の加水分解性の部分構造を有する(即ち加水分解性の)チオール化合物と、そのような部分構造を有しない(即ち非加水分解性の)チオール化合物に大別される。
加水分解性の多官能チオール化合物の例としては、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)(SC有機化学株式会社製:TMMP)、トリス-[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート(SC有機化学株式会社製:TEMPIC)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)(SC有機化学株式会社製:PEMP)、テトラエチレングリコールビス(3-メルカプトプロピオネート)(SC有機化学株式会社製:EGMP-4)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3-メルカプトプロピオネート)(SC有機化学株式会社製:DPMP)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトブチレート)(昭和電工株式会社製:カレンズMT(登録商標)PE1)、1,3,5-トリス(3-メルカプトブチリルオキシエチル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン(昭和電工株式会社製:カレンズMT(登録商標)NR1)等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、非加水分解性の多官能チオール化合物の例としては、1,3,4,6-テトラキス(2-メルカプトエチル)グリコールウリル(四国化成工業株式会社製:TS-G)、(1,3,4,6-テトラキス(3-メルカプトプロピル)グリコールウリル(四国化成工業株式会社製:C3 TS-G)、1,3,4,6-テトラキス(メルカプトメチル)グリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(メルカプトメチル)-3a-メチルグリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(2-メルカプトエチル)-3a-メチルグリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(3-メルカプトプロピル)-3a-メチルグリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(メルカプトメチル)-3a,6a-ジメチルグリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(2-メルカプトエチル)-3a,6a-ジメチルグリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(3-メルカプトプロピル)-3a,6a-ジメチルグリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(メルカプトメチル)-3a,6a-ジフェニルグリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(2-メルカプトエチル)-3a,6a-ジフェニルグリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス(3-メルカプトプロピル)-3a,6a-ジフェニルグリコールウリル、トリス(3-メルカプトプロピル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス[3-(2-メルカプトエチルスルファニル)プロピル]イソシアヌレート、1,3,5-トリス[2-(3-メルカプトプロポキシ)エチル]イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリプロパンチオール(SC有機化学株式会社製:PEPT)、ペンタエリスリトールテトラプロパンチオール、1,2,3-トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3-トリス(2-メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3-トリス(3-メルカプトプロピルチオ)プロパン、4-メルカプトメチル-1,8-ジメルカプト-3,6-ジチアオクタン、5,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,8-ジメルカプトメチル-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2-メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3-メルカプトプロピルチオメチル)メタン、1,1,3,3-テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,1,2,2-テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,1,5,5-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-3-チアペンタン、1,1,6,6-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-3,4-ジチアヘキサン、2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エタンチオール、3-メルカプトメチルチオ-1,7-ジメルカプト-2,6-ジチアヘプタン、3,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,9-ジメルカプト-2,5,8-トリチアノナン、3-メルカプトメチルチオ-1,6-ジメルカプト-2,5-ジチアヘキサン、1,1,9,9-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-5-(3,3-ビス(メルカプトメチルチオ)-1-チアプロピル)3,7-ジチアノナン、トリス(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)メタン、トリス(4,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-2-チアブチル)メタン、テトラキス(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)メタン、テトラキス(4,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-2-チアブチル)メタン、3,5,9,11-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,13-ジメルカプト-2,6,8,12-テトラチアトリデカン、3,5,9,11,15,17-ヘキサキス(メルカプトメチルチオ)-1,19-ジメルカプト-2,6,8,12,14,18-ヘキサチアノナデカン、9-(2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル)-3,5,13,15-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,17-ジメルカプト-2,6,8,10,12,16-ヘキサチアヘプタデカン、3,4,8,9-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,11-ジメルカプト-2,5,7,10-テトラチアウンデカン、3,4,8,9,13,14-ヘキサキス(メルカプトメチルチオ)-1,16-ジメルカプト-2,5,7,10,12,15-ヘキサチアヘキサデカン、8-[ビス(メルカプトメチルチオ)メチル]-3,4,12,13-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,15-ジメルカプト-2,5,7,9,11,14-ヘキサチアペンタデカン、4,6-ビス[3,5-ビス(メルカプトメチルチオ)-7-メルカプト-2,6-ジチアヘプチルチオ]-1,3-ジチアン、4-[3,5-ビス(メルカプトメチルチオ)-7-メルカプト-2,6-ジチアヘプチルチオ]-6-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチアン、1,1-ビス[4-(6-メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアニルチオ]-1,3-ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1-[4-(6-メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアニルチオ]-3-[2,2-ビス(メルカプトメチルチオ)エチル]-7,9-ビス(メルカプトメチルチオ)-2,4,6,10-テトラチアウンデカン、3-[2-(1,3-ジチエタニル)]メチル-7,9-ビス(メルカプトメチルチオ)-1,11-ジメルカプト-2,4,6,10-テトラチアウンデカン、9-[2-(1,3-ジチエタニル)]メチル-3,5,13,15-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,17-ジメルカプト-2,6,8,10,12,16-ヘキサチアヘプタデカン、3-[2-(1,3-ジチエタニル)]メチル-7,9,13,15-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-1,17-ジメルカプト-2,4,6,10,12,16-ヘキサチアヘプタデカン、4,6-ビス[4-(6-メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアニルチオ]-6-[4-(6-メルカプトメチルチオ)-1,3-ジチアニルチオ]-1,3-ジチアン、4-[3,4,8,9-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-11-メルカプト-2,5,7,10-テトラチアウンデシル]-5-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチオラン、4,5-ビス[3,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-6-メルカプト-2,5-ジチアヘキシルチオ]-1,3-ジチオラン、4-[3,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-6-メルカプト-2,5-ジチアヘキシルチオ]-5-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチオラン、4-[3-ビス(メルカプトメチルチオ)メチル-5,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-8-メルカプト-2,4,7-トリチアオクチル]-5-メルカプトメチルチオ-1,3-ジチオラン、2-{ビス[3,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-6-メルカプト-2,5-ジチアヘキシルチオ]メチル}-1,3-ジチエタン、2-[3,4-ビス(メルカプトメチルチオ)-6-メルカプト-2,5-ジチアヘキシルチオ]メルカプトメチルチオメチル-1,3-ジチエタン、2-[3,4,8,9-テトラキス(メルカプトメチルチオ)-11-メルカプト-2,5,7,10-テトラチアウンデシルチオ]メルカプトメチルチオメチル-1,3-ジチエタン、2-[3-ビス(メルカプトメチルチオ)メチル-5,6-ビス(メルカプトメチルチオ)-8-メルカプト-2,4,7-トリチアオクチル]メルカプトメチルチオメチル-1,3-ジチエタン、4-{1-[2-(1,3-ジチエタニル)]-3-メルカプト-2-チアプロピルチオ}-5-[1,2-ビス(メルカプトメチルチオ)-4-メルカプト-3-チアブチルチオ]-1,3-ジチオラン等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)分子中に不飽和二重結合とそれに隣接する電子吸引性基とを含む基(c)を1つ有する単官能化合物
本実施形態の樹脂組成物は、(C)分子中に不飽和二重結合とそれに隣接する電子吸引性基とを含む基(c)(以下、単に「基(c)」とも言う)を1つ有する単官能化合物(以下、「成分(C)」とも言う)を含む。本実施形態において、成分(C)中の基(c)、より具体的には基(c)中の不飽和二重結合は、(B)多官能チオール化合物中のチオール基と反応する。本明細書中において、成分(C)について、チオール基と反応する基(c)を分子中に1つ有することを意味して「単官能」との用語を用いる。電子吸引性基の例としては、カルボニル基やシアノ基が挙げられ、カルボニル基が好ましい。
成分(C)を含むことで、樹脂組成物の硬化反応中の自己発熱温度の上昇が抑制される。その理由としては、限定されるものではないが、以下と考えられる。成分(C)中の基(c)の不飽和二重結合は、電子吸引性基が隣接しているため反応性が高く、(A)多官能エポキシ化合物中のエポキシ基よりも先に(B)多官能チオール化合物中のチオール基と反応する。このため、硬化反応に伴う発熱ピークがずれ、反応熱が分散され、自己発熱温度の上昇が抑制される。一方、特許文献3に記載の樹脂組成物の反応系は、エポキシ-チオールの反応を主としているため、反応熱が分散されず、自己発熱温度が上昇したと考えられる。また、エポキシ-チオールの反応は、エポキシ基の開環反応に起因する反応熱が生じるのに対し、成分(C)の反応は、開環を伴わないため、本実施形態の樹脂組成物は、特許文献3に記載された、エポキシ-チオールの反応を主とした樹脂組成物に比べ、自己発熱温度が低くなると考えられる。本発明の樹脂組成物が適用される被着体及びその周辺部材の過熱を抑制する観点から、硬化温度と自己発熱温度の最大値(最大発熱温度)との温度差は、20℃以下であることが好ましく、15℃以下であることがより好ましく、10℃以下であることがさらに好ましい。また、自己発熱温度の最大値(最大発熱温度)は、100℃以下であることが好ましく、95℃以下であることがより好ましく、90℃以下であることがさらに好ましい。
また、成分(C)は、単官能であるため、架橋を形成せず、架橋密度が高くなりすぎることによる硬化物の内部応力上昇を抑制することができ、得られる樹脂組成物の硬化物に柔軟性を与えることができる。
成分(C)は、樹脂組成物の粘度の観点から、25℃において液状であることが好ましい。
成分(C)の例としては、単官能マレイミド化合物、単官能(メタ)アクリレート化合物、単官能アクリルアミド化合物等が挙げられる。基(c)としては、マレイミド基、(メタ)アクリロイル基が挙げられる。本実施形態において、成分(C)は、好ましくは、単官能マレイミド化合物及び単官能(メタ)アクリレート化合物から選択され、より好ましくは、単官能(メタ)アクリレート化合物である。
単官能マレイミド化合物は、基(c)としてマレイミド基を1つ有する化合物であり、その例としては、マレイミド;メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等の脂肪族炭化水素基含有マレイミド;フェニルマレイミド等の芳香環含有マレイミド、等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
単官能(メタ)アクリレート化合物は、基(c)として(メタ)アクリロイル基を1つ有する化合物である。単官能(メタ)アクリレート化合物の例としては、
-エチル(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、4-tert-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3-フェノキシベンジル(メタ)アクリレート等の、1価アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、アクリル酸イソノニル、3,3,5-トリメチルシクロヘキシルアクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、1-ナフタレンメチル(メタ)アクリレート、1-エチルシクロヘキシル(メタ)クリレート、1-メチルシクロヘキシル(メタ)クリレート、1-エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1-メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、2-(o-フェニルフェノキシ)エチル(メタ)アクリレート、イソボルニルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル(メタ)アクリレート、1-アダマンチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシ-1-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アダマンタニル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-アダマンタニル(メタ)アクリレート、2-イソプロピルアダマンタン-2-イル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシ-1-アダマンチル(メタ)アクリレート、(アダマンタン-1-イルオキシ)メチル(メタ)アクリレート、2-イソプロピル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、1-メチル-1-エチル-1-アダマンチルメタノール(メタ)アクリレート、1,1-ジエチル-1-アダマンチルメタノール(メタ)アクリレート、2-シクロヘキシルプロパン-2-イル(メタ)アクリレート、1-イソプロピルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1-メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1-エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1-メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロ-2-フラニル(メタ)アクリレート、2-オキソテトラヒドロフラン-3-イル(メタ)アクリレート、(5-オキソテトラヒドロフラン-2-イル)メチル(メタ)アクリレート、(2-オキソ-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル(メタ)アクリレート、N-アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、α-アクリロイル-ω-メトキシポリ(オキシエチレン)、1-エトキシエチル(メタ)アクリレート等の、多価アルコールのモノ(メタ)アクリレート又は1価アルコールと(メタ)アクリル酸のエステル
等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。単官能(メタ)アクリレート化合物は、硬化物の応力緩和性の観点から、その分子量が450以下であることが好ましく、400以下であることがより好ましく、380以下であることがさらに好ましく、350以下であることがさらに好ましく、300以下であることが特に好ましい。また、揮発による周辺部材の汚染を防止するため、単官能(メタ)アクリレート化合物は、低揮発性であることが好ましく、その分子量が100以上であることが好ましく、120以上であることがより好ましく、160以上であることがさらに好ましく、190以上であることが特に好ましく、200以上であることが、最も好ましい。ある態様においては、単官能(メタ)アクリレート化合物の分子量は、100~450であることが好ましく、120~400であることがより好ましく、140~380であることがさらに好ましく、180~350であることが特に好ましく、200~320であることが最も好ましい。
成分(C)は、基(c)以外に、エポキシ基等のチオール基と反応し得る基を有していてもよい。ただし、得られる硬化物の柔軟性の観点から、成分(C)は、エポキシ基等のチオール基と反応し得る基を含まないことが好ましい場合がある。
本実施形態において、柔軟性と接着強度との両立の観点から、成分(A)のエポキシ基当量数に対する成分(C)の基(c)当量数の比([成分(C)の基(c)当量数]/[成分(A)のエポキシ基当量数])が、0.05~2であることが好ましく、0.1~1.5であることがより好ましく、0.15~1.25であることがさらに好ましく、0.2~1であることが特に好ましい。
本実施形態において、成分(B)のチオール基当量数に対する成分(A)のエポキシ基当量数の比([成分(A)のエポキシ基当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])が、0.4~0.95であることが好ましく、0.45~0.9であることがより好ましく、0.5~0.9であることがさらに好ましく、0.55~0.9であることが特に好ましい。
本実施形態において、硬化性及びブリード抑制の観点から、成分(B)のチオール基当量数に対する成分(A)のエポキシ基当量数と成分(C)の基(c)当量数との合計の比(([成分(A)のエポキシ基当量数]+[成分(C)の基(c)当量数])/[成分(B)のチオール基当量数])が、0.7~1.5であることが好ましく、0.75~1.4であることがより好ましく、0.8~1.3であることがさらに好ましく、0.8~1.1であることが最も好ましい。特に、成分(A)及び成分(C)に対して、成分(B)を一定量配合することで、チオール基と反応できない未反応成分の残存を抑制し、未反応成分によるブリードを抑制することができる。また、揮発成分が抑制されることも期待される。なお、本明細書中において、ブリードとは、部品の固定や接着に硬化性樹脂組成物を含む接着剤を使用した際に、未反応成分が時間経過とともに接着剤塗布物又は硬化物から染み出る現象であり、染み出した成分そのものを「ブリード」と呼ぶこともある。
本実施形態において、成分(B)のチオール基当量数に対する成分(C)の基(c)当量数の比([成分(C)の基(c)当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])が、0.05~0.7であることが好ましく、0.1~0.6であることがより好ましく、0.15~0.55であることがさらに好ましい。
なお、成分(C)がエポキシ基を含む場合、成分(C)のエポキシ基当量数を成分(A)のエポキシ基当量数に加算した上で、上記当量数の関係式を満たすようにすることが好ましい。
本明細書中において、チオール当量、エポキシ当量、(メタ)アクリロイル当量などの官能基当量とは、官能基1個当たりの化合物の分子量を表し、チオール基当量数、エポキシ基当量数、(メタ)アクリロイル当量数などの官能基当量数とは、化合物質量(仕込み量)当たりの官能基の個数(当量数)を表す。
成分(A)のエポキシ当量は、理論的には、成分(A)の分子量を、1分子中のエポキシ基の数で割った数になる。実際のエポキシ当量は、JIS K7236に記載されている方法により求めることができる。成分(A)のエポキシ基当量数は、成分(A)の質量(仕込み量)当たりのエポキシ基の個数(当量数)であり、成分(A)のエポキシ化合物の質量(g)を、そのエポキシ化合物のエポキシ当量で割った商(エポキシ化合物が複数含まれる場合は、各エポキシ化合物についてのそのような商の合計)である。なお、成分(C)がエポキシ基を含む場合、そのエポキシ当量及びエポキシ基当量数は同様に求められる。
成分(B)のチオール当量は、理論的には、成分(B)の分子量を、1分子中のチオール基の数で割った数になる。実際のチオール当量は、例えば電位差測定によってチオール価を求めることで、決定できる。この方法は広く知られており、例えば、特開2012-153794号の段落0079に開示されている。成分(B)のチオール基当量数は、成分(B)の質量(仕込み量)当たりのチオール基の個数(当量数)であり、(B)ポリチオール化合物の質量(g)を、そのポリチオール化合物のチオール当量で割った商(ポリチオール化合物が複数含まれる場合は、各ポリチオール化合物についてのそのような商の合計)である。
基(c)が(メタ)アクリロイル基の場合、成分(C)の(メタ)アクリロイル当量は、理論的には、(メタ)アクリレート化合物の分子量を、1分子中のアクリロイル基(もしくはメタクリロイル基)の数で割った数に等しい。実際の(メタ)アクリロイル当量は、例えば、NMRによって測定できる。成分(C)の(メタ)アクリロイル基当量数は、成分(C)の質量(仕込み量)当たりの(メタ)アクリロイル基の個数(当量数)であり、(A)(メタ)アクリレート化合物の質量(g)を、その(メタ)アクリレート化合物の(メタ)アクリロイル当量で割った商((メタ)アクリレート化合物が複数含まれる場合は、各(メタ)アクリレート化合物についてのそのような商の合計)である。
基(c)がマレイミド基の場合、成分(C)のマレイミド当量は、理論的には、マレイミド化合物の分子量を、1分子中のマレイミド基の数で割った数に等しい。実際のマレイミド当量は、例えば、NMRによって測定できる。成分(C)のマレイミド基当量数は、成分(C)の質量(仕込み量)当たりのマレイミド基の個数(当量数)であり、(C)マレイミド化合物の質量(g)を、そのマレイミド化合物のマレイミド当量で割った商(マレイミド化合物が複数含まれる場合は、各マレイミド化合物についてのそのような商の合計)である。
(D)硬化触媒
本実施形態の樹脂組成物は、(D)硬化触媒(以下、「成分(D)」とも言う)を含む。成分(D)を用いることにより、本実施形態の樹脂組成物を低温条件下でも短時間で硬化させることができる。本実施形態において用いる硬化触媒は、(A)多官能エポキシ化合物の硬化触媒であれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。
成分(D)は、潜在性硬化触媒であることが好ましい。潜在性硬化触媒とは、室温では不活性の状態で、加熱することにより活性化されて、硬化触媒として機能する化合物であり、例えば、常温で固体のイミダゾール化合物;アミン化合物とエポキシ化合物の反応生成物(アミン-エポキシアダクト系)等の固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化触媒;アミン化合物とイソシアネート化合物または尿素化合物の反応生成物(尿素型アダクト系)等が挙げられる。成分(D)としては、ポットライフ、硬化性の観点から、固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化触媒が好ましい。
常温で固体のイミダゾール化合物としては、例えば、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-ベンジル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2,4-ジアミノ-6-(2-メチルイミダゾリル-(1))-エチル-S-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-(2′-メチルイミダゾリル-(1)′)-エチル-S-トリアジン・イソシアヌール酸付加物、2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール-トリメリテイト、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール-トリメリテイト、N-(2-メチルイミダゾリル-1-エチル)-尿素、N,N′-(2-メチルイミダゾリル-(1)-エチル)-アジボイルジアミド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化触媒(アミン-エポキシアダクト系)の製造原料の一つとして用いられるエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、カテコール、レゾルシノール等の多価フェノール、又はグリセリンやポリエチレングリコールのような多価アルコールとエピクロロヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエーテル;p-ヒドロキシ安息香酸、β-ヒドロキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル;フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸とエピクロロヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエステル;4,4′-ジアミノジフェニルメタンやm-アミノフェノールなどとエピクロロヒドリンとを反応させて得られるグリシジルアミン化合物;さらに、エポキシ化フェノールノボラック樹脂、エポキシ化クレゾールノボラック樹脂、エポキシ化ポリオレフィンなどの多官能性エポキシ化合物やブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートなどの単官能性エポキシ化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化触媒のもう一つの製造原料として用いられるアミン化合物は、エポキシ基と付加反応しうる活性水素を分子内に1個以上有し、かつ1級アミノ基、2級アミノ基及び3級アミノ基の中から選ばれた官能基を少なくとも分子内に1個以上有するものであればよい。このような、アミン化合物の例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、n-プロピルアミン、2-ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、4,4′-ジアミノ-ジシクロヘキシルメタンのような脂肪族アミン類;4,4′-ジアミノジフェニルメタン、2-メチルアニリンなどの芳香族アミン化合物;2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾリン、2,4-ジメチルイミダゾリン、ピペリジン、ピペラジンなどの窒素原子が含有された複素環化合物;等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、この中で特に分子内に3級アミノ基を有する化合物は、優れた硬化促進能を有する潜在性硬化触媒を与える原料であり、そのような化合物の例としては、例えば、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジ-n-プロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、N-メチルピペラジンなどのアミン化合物や、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾールなどのイミダゾール化合物のような、分子内に3級アミノ基を有する1級もしくは2級アミン類;2-ジメチルアミノエタノール、1-メチル-2-ジメチルアミノエタノール、1-フェノキシメチル-2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、1-ブトキシメチル-2-ジメチルアミノエタノール、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル)-2-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル)-2-フェニルイミダゾリン、1-(2-ヒドロキシ-3-ブトキシプロピル)-2-メチルイミダゾリン、2-(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N-β-ヒドロキシエチルモルホリン、2-ジメチルアミノエタンチオール、2-メルカプトピリジン、2-ベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、4-メルカプトピリジン、N,N-ジメチルアミノ安息香酸、N,N-ジメチルグリシン、ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、N,N-ジメチルグリシンヒドラジド、N,N-ジメチルプロピオン酸ヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸ヒドラジド等のような、分子内に3級アミノ基を有するアルコール類、フェノール類、チオール類、カルボン酸類及びヒドラジド類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
固体分散型アミンアダクト系潜在性硬化触媒に、さらに、もう一つの製造原料として用いられるイソシアネート化合物としては、例えば、n-ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネートなどの単官能イソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4′-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、1,3,6-ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネートなどの多官能イソシアネート化合物;さらに、これら多官能イソシアネート化合物と活性水素化合物との反応によって得られる、末端イソシアネート基含有化合物等も用いることができる。このような末端イソシアネート基含有化合物の例としては、トルイレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加化合物、トルイレンジイソシアネートとペンタエリスリトールとの反応により得られる末端イソシアネート基を有する付加化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、尿素化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本実施形態に用いることのできる固体分散型潜在性硬化触媒は、例えば、上記の(a)アミン化合物とエポキシ化合物の2成分、(b)この2成分と活性水素化合物の3成分、又は(c)アミン化合物とイソシアネート化合物及び/又は尿素化合物の2成分もしくは3成分の組合せである。これらは、各成分を採って混合し、室温から200℃の温度において反応させた後、冷却固化してから粉砕するか、あるいは、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の溶媒中で反応させ、脱溶媒後、固形分を粉砕することにより容易に作製することが出来る。
潜在性硬化触媒の市販品の代表的な例としては、アミン-エポキシアダクト系(アミンアダクト系)としては、「アミキュアPN-23」(味の素ファインテクノ(株)品名)、「アミキュアPN-40」(味の素ファインテクノ(株)品名)、「アミキュアPN-50」(味の素ファインテクノ(株)品名)、「ハードナーX-3661S」(エー・シー・アール(株)品名)、「ハードナーX-3670S」(エー・シー・アール(株)品名)、「ノバキュアHX-3742」(旭化成(株)品名)、「ノバキュアHX-3721」(旭化成(株)品名)、「ノバキュアHXA9322HP」(旭化成(株)品名)、「ノバキュアHXA3922HP」(旭化成(株)品名)、「ノバキュアHXA3932HP」(旭化成(株)品名)、「ノバキュアHXA5945HP」(旭化成(株)品名)、「ノバキュアHXA5911HP」(旭化成(株)品名)、「ノバキュアHXA9382HP」(旭化成(株)品名)などが挙げられ、また、尿素型アダクト系としては、「フジキュアーFXE-1000」(T&K TOKA(株)品名)、フジキュアーFXR1020」(T&K TOKA(株)品名)、「フジキュアーFXR-1030」(T&K TOKA(株)品名)、「フジキュアーFXR1121」(T&K TOKA(株)品名)、「フジキュアーFXR1081」(T&K TOKA(株)品名)、「フジキュアーFXR1061」(T&K TOKA(株)品名)、「フジキュアーFXR1171」(T&K TOKA(株)品名)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。成分(D)は、いずれか1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
成分(D)は、樹脂組成物の総質量に対し0.1~30質量%含まれることが好ましく、0.5~20質量%含まれることがより好ましい。
なお、成分(D)には、エポキシ化合物に分散された分散液の形態で提供されるものがある。そのような形態の成分(D)を使用する場合、それが分散しているエポキシ化合物の量も、本実施形態の樹脂組成物における成分(A)の量に含まれることに注意すべきである。
本実施形態の樹脂組成物は、所望であれば、上記成分(A)~(D)以外の任意成分、例えば以下に述べるものを必要に応じて含有してもよい。
(E)多官能(メタ)アクリレート化合物
本実施形態の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(E)多官能(メタ)アクリレート化合物(以下、「成分(E)」とも言う)を含有していてもよい。
多官能(メタ)アクリレート化合物の例としては、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジアクリレート及び/又はジメタクリレート;トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート及び/又はトリメタクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレート及び/又はトリメタクリレート、又はそのオリゴマー;ペンタエリスリトールトリアクリレート及び/又はトリメタクリレート、又はそのオリゴマー;ジペンタエリスリトールのポリアクリレート及び/又はポリメタクリレート;トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート;カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート;カプロラクトン変性トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート;アルキル変性ジペンタエリスリトールのポリアクリレート及び/又はポリメタクリレート;カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールのポリアクリレート及び/又はポリメタクリレート;エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート及び/又はエトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート;ジヒドロシクロペンタジエチルアクリレート及び/又はジヒドロシクロペンタジエチルメタクリレート、ならびにポリエステルアクリレート及び/又はポリエステルメタクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、ジトリメチロールプロパンのポリ(メタ)アクリレート、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するポリエステル等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレート化合物は、上述した多官能(メタ)アクリレート化合物のうち、いずれか1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
多官能(メタ)アクリレート化合物の市販品としては、例えば、ダイセル・オルネクス株式会社製ポリエステルアクリレート(品名:EBECRYL810)、ダイセル・オルネクス株式会社製ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(品名:EBECRYL140)、東亜合成株式会社製ポリエステルアクリレート(品名:M7100)、共栄社化学株式会社製ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(品名:ライトアクリレートDCP-A)、日本化薬社製ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジアクリレート(品名:カヤラッドR-604)等が挙げられる。
(F)フィラー
本実施形態の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(F)フィラー(以下、「成分(F)」とも言う)を含有していてもよい。(F)フィラーを樹脂組成物に含有することによって、樹脂組成物を硬化させた硬化物の線膨張係数を下げることができ、耐サーマルサイクル性が向上する。また、低弾性率のフィラーであれば、硬化物に生じる応力を緩和することができ、長期信頼性が向上する。(F)フィラーは、無機フィラー及び有機フィラーに大別される。
無機フィラーは、無機材料によって形成された粒状体からなり、添加により線膨張係数を下げる効果を有するものであれば、特に限定されない。無機材料としては、シリカ、タルク、アルミナ、窒化アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、硫酸石灰、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素等を用いることができる。無機フィラーは、いずれか1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。無機フィラーとしては、充填量を高くできることから、シリカフィラーを用いることが好ましい。シリカは、非晶質シリカが好ましい。無機フィラーは、その表面がシランカップリング剤等のカップリング剤で表面処理されていてもよい。
有機フィラーの例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィラー、シリコーンフィラー、アクリルフィラー、ウレタン骨格を有するフィラー、ブタジエン骨格を有するフィラー、スチレンフィラー等が挙げられる。有機フィラーは、表面処理されていてもよい。
フィラーの形状は、特に限定されず、球状、りん片状、針状、不定形等のいずれであってもよい。
フィラーの平均粒径は、6.0μm以下であることが好ましく、5.0μm以下であることがより好ましく、4.0μm以下であることがさらに好ましい。本明細書において、平均粒径とは、特に断りのない限り、ISO-13320(2009)に準拠してレーザー回折法によって測定した体積基準のメジアン径(d50)を指す。フィラーの平均粒径を上限以下とすることにより、フィラーの沈降を抑制することができ、また、粗粒の形成を抑制し、ジェットディスペンサーのノズルの摩耗や、ジェットディスペンサーのノズルから吐出される樹脂組成物の所望の領域外への飛散を抑制することができる。フィラーの平均粒径の下限は特に限定されないが、樹脂組成物の粘度の観点から、0.005μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましい。本実施形態のある態様において、(F)フィラーの平均粒径は、好ましくは0.01μm~5.0μmであり、より好ましくは0.1μm~3.0μmである。平均粒径が異なるフィラーを組み合わせて用いてもよい。例えば、平均粒径0.005μm以上0.1μm未満のフィラーと、平均粒径0.1μm~6.0μmのフィラーとを組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の樹脂組成物におけるフィラーの含有量は、樹脂組成物の総質量に対し、15~50質量%であることが好ましく、20~45質量%であることがより好ましく、20~40質量%であることが更に好ましい。フィラーの含有量を上記範囲とすることにより、耐サーマルサイクル性が向上し、また、樹脂組成物の粘度を適切な範囲とし、ディスペンスへの適用性が向上する。
(G)光ラジカル開始剤
本実施形態の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(G)光ラジカル開始剤(以下、「成分(G)」とも言う)を含有してもよい。(G)光ラジカル開始剤を含むことにより、成分(B)と成分(C)及び任意の成分(E)との光照射による反応が促進される。
(G)光ラジカル開始剤としては、例えば、アルキルフェノン系化合物、アシルフォスフィンオキサイド系化合物等が挙げられる。
アルキルフェノン系化合物の例としては、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン(市販品としてIGM Resins B.V.社製Omnirad 651)等のベンジルジメチルケタール;2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オン(市販品としてIGM Resins B.V.社製Omnirad 907)等のα-アミノアルキルフェノン;1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(市販品としてIGM Resins B.V.社製Omnirad 184)等のα-ヒドロキシアルキルフェノン;2-ジメチルアミノ-2-(4-メチル-ベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン(市販品としてIGM Resins B.V.社製Omnirad 379EG)、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-4’-モルホリノブチロフェノン(市販品としてIGM Resins B.V.社製Omnirad 369)等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系化合物の例としては、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド(市販品としてIGM Resins B.V.社製Omnirad TPO H)、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド(市販品としてIGM Resins B.V.社製Omnirad 819)等が挙げられる。
(G)光ラジカル開始剤としては、上述の光ラジカル開始剤の他に、例えば、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ジエトキシアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-(4-ドデシルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn-ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2-クロルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、2,4-ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4-ジクロロチオキサンソン、2,4-ジエチルチオキサンソン、2,4-ジイソプロピルチオキサンソン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフインオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、カンファーキノンなどが挙げられる。
(G)光ラジカル開始剤の含有量は、光照射反応性の観点から、単官能(メタ)アクリレート化合物及び多官能(メタ)アクリレート化合物の合計100質量部に対して、好ましくは0.1~10質量部であり、より好ましくは0.2~8質量部である。
(H)安定化剤
本実施形態の樹脂組成物は、所望であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、(H)安定化剤(以下、「成分(H)」とも言う)を含んでもよい。安定化剤は、本実施形態の樹脂組成物に、その貯蔵安定性を向上させ、ポットライフを長くすることができる。安定化剤として公知の種々の安定化剤を使用することができるが、貯蔵安定性を向上させる効果の高さから、液状ホウ酸エステル化合物、アルミキレート及び有機酸からなる群から選択される少なくとも1つが好ましい。
液状ホウ酸エステル化合物の例としては、2,2'-オキシビス(5,5'-ジメチル-1,3,2-オキサボリナン)、トリメチルボレート、トリエチルボレート、トリ-n-プロピルボレート、トリイソプロピルボレート、トリ-n-ブチルボレート、トリペンチルボレート、トリアリルボレート、トリヘキシルボレート、トリシクロヘキシルボレート、トリオクチルボレート、トリノニルボレート、トリデシルボレート、トリドデシルボレート、トリヘキサデシルボレート、トリオクタデシルボレート、トリス(2-エチルヘキシロキシ)ボラン、ビス(1,4,7,10-テトラオキサウンデシル)(1,4,7,10,13-ペンタオキサテトラデシル)(1,4,7-トリオキサウンデシル)ボラン、トリベンジルボレート、トリフェニルボレート、トリ-o-トリルボレート、トリ-m-トリルボレート、トリエタノールアミンボレート等が挙げられる。液状ホウ酸エステル化合物は常温(25℃)で液状であるため、配合物粘度を低く抑えられるため好ましい。アルミキレートとしては、例えばアルミキレートA(川研ファインケミカル株式会社製)を用いることができる。有機酸としては、例えばバルビツール酸を用いることができる。
安定化剤は、いずれか1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
安定化剤を添加する場合、その添加量は、樹脂組成物の総質量に対して、0.01~30質量%であることが好ましく、0.05~25質量%であることがより好ましく、0.1~20質量%であることが更に好ましい。
(I)カップリング剤
本実施形態の樹脂組成物は、所望であれば、本発明の効果を損なわない範囲で、(I)カップリング剤(以下、「成分(I)」とも言う)を含んでもよい。カップリング剤は、分子中に2つ以上の異なった官能基を有しており、その一つは、無機質材料と化学結合する官能基であり、他の一つは、有機質材料と化学結合する官能基である。樹脂組成物がカップリング剤を含有することによって、樹脂組成物の基板等への接着強度が向上する。
(I)カップリング剤の例として、無機質材料と化学結合する官能基の種類に応じて、シランカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられるが、これらに限定されない。
カップリング剤の例としては、有機質材料と化学結合する官能基の種類に応じて、エポキシ系、アミノ系、ビニル系、メタクリル系、アクリル系、メルカプト系等の各種カップリング剤が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中でも、エポキシ基を含むエポキシ系カップリング剤が、耐湿信頼性の観点から、好ましい。
エポキシ系シランカップリング剤の具体例としては、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(品名:KBM403、信越化学株式会社製)、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(品名:KBE-403、信越化学株式会社製)、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(品名:KBE-402、信越化学株式会社製)、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(品名:KBM402、信越化学株式会社製)、8-グリシドキシオクチルトリメトキシシラン(品名:KBM-4803、信越化学工業株式会社)、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(品名:KBM-303、信越化学工業株式会社)等が挙げられる。
メタクリル系シランカップリング剤の具体例としては、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(品名:KBM503、信越化学株式会社製)、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(品名:KBM502、信越化学株式会社製)、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン(品名:KBE502、信越化学株式会社製)、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(品名:KBE503、信越化学株式会社製)等が挙げられる。
アクリル系シランカップリング剤の具体例としては、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(品名:KBM-5103、信越化学株式会社製)等が挙げられる。
なお、本実施形態において、メタクリル系シランカップリング剤及びアクリル系シランカップリング剤は、無機質材料と化学結合する官能基を有する点において成分(C)と異なり、成分(C)には含まれない。
メルカプト系シランカップリング剤の具体例としては、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(品名:KBM803、信越化学工業株式会社製)、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(品名:KBM802、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
カップリング剤は、いずれか1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
カップリング剤を添加する場合、カップリング剤の添加量は、接着強度向上の観点から、樹脂組成物の総質量に対して0.01質量%~30質量%であることが好ましく、0.1質量%~10質量%であることがより好ましい。
(J)その他の添加剤
本実施形態の樹脂組成物は、所望であれば、本実施形態の趣旨を損なわない範囲で、その他の添加剤、例えばカーボンブラック、チタンブラック、イオントラップ剤、レベリング剤、酸化防止剤、消泡剤、粘度調整剤、難燃剤、着色剤、溶剤等をさらに含有してもよい。各添加剤の種類、添加量は常法通りである。
本実施形態の樹脂組成物を製造する方法は、特に限定されない。例えば、成分(A)~成分(D)、及び必要に応じて成分(E)、成分(F)、成分(G)、成分(H)、成分(I)、(J)その他添加剤等を、適切な混合機に同時に、または別々に導入して、必要であれば加熱により溶融しながら撹拌して混合し、均一な組成物とすることにより、本実施形態の樹脂組成物を得ることができる。この混合機は特に限定されないが、撹拌装置及び加熱装置を備えた、ライカイ機、ヘンシェルミキサー、3本ロールミル、ボールミル、プラネタリーミキサー、及びビーズミル等を使用することができる。また、これら装置を適宜組み合わせて使用してもよい。
このようにして得られた樹脂組成物は、熱硬化性であり、温度80℃の条件下では、5時間以内に硬化することが好ましく、3時間以内に硬化することがより好ましく、1時間以内に硬化することがさらに好ましい。本実施形態の硬化性組成物を、高温条件下で劣化する部品を含む半導体モジュールの製造に使用する場合、同組成物を50~90℃の温度で、30~120分熱硬化させることが好ましい。また、本実施形態の樹脂組成物は低揮発性である。揮発性は、加熱減量から求めることができる。加熱減量は1%以下であることが好ましく、0.7%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることがさらに好ましい。
本実施形態の樹脂組成物は、例えば、半導体装置又は電子部品を構成する部品同士を固定、接合又は保護するための接着剤又は封止材、もしくはその原料として用いられることができる。
[接着剤又は封止材]
本発明の第二の実施形態である接着剤又は封止材は、上述の第一の実施形態の樹脂組成物を含む。この接着剤又は封止材は、エンジニアリングプラスチック(例えば、LCP(液晶ポリマー)、ポリアミド、ポリカーボネート等)、セラミックス、及び金属(例えば、銅、ニッケル等)に対して、良好な固定、接合又は保護を可能にし、半導体装置又は電子部品を構成する部品同士を固定、接合又は保護するために使用することができる。半導体装置又は電子部品としては、例えば、HDD、半導体素子、イメージセンサモジュール等のセンサモジュール、カメラモジュール、半導体モジュール、集積回路などが挙げられるが、これらに限定されない。
本実施形態の接着剤又は封止材は、低温条件下で硬化し、かつ優れた応力緩和性を有する硬化物を与えることができるため、生産性が高く、例えば、異なる材料で作られた複数の部品を接合して組み立てられる半導体装置や電子部品製造時の使用に適している。また、本実施形態の接着剤又は封止材は、硬化反応中の自己発熱温度が低いため、例えば、小型化された電子部品を備える半導体モジュール製造時の使用に適している。
[樹脂組成物もしくは接着剤又は封止材の硬化物]
本発明の第三の実施形態の硬化物は、上述の第一実施形態の樹脂組成物もしくは第二実施形態の接着剤又は封止材が硬化された硬化物である。この硬化物は、優れた応力緩和性を有している。
[半導体装置、電子部品]
本発明の第四の実施形態の半導体装置又は電子部品は、上述の第三実施形態の硬化物を含むため、特に異なる材料で作られた複数の部品を接合して組み立てられる半導体装置又は電子部品において高い信頼性を有する。ここで、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能し得る装置全般を指し、電子部品、半導体回路、これらを組み込んだモジュール、電子機器等を含むものである。半導体装置又は電子部品は、例えば、HDD、半導体素子、イメージセンサモジュール等のセンサモジュール、カメラモジュール、半導体モジュール、集積回路などが挙げられるが、これらに限定されない。
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、部、%は断りのない限り、質量部、質量%を示す。
[実施例1~24、比較例1~2]
表1に示す配合に従って、3本ロールミルを用いて所定の量の各成分を混合することにより、樹脂組成物を調製した。表1において、各成分の量は質量部(単位:g)で表されている。実施例及び比較例において用いた成分は、以下の通りである。
・(A)多官能エポキシ化合物(成分(A))
(A-1):ビスフェノールF型エポキシ樹脂・ビスフェノールA型エポキシ樹脂混合物(品名:EXA-835LV、DIC株式会社製、エポキシ当量:165g/eq)
(A-2):液状エポキシ化合物(品名:jER YX7400、三菱ケミカル株式会社製、エポキシ当量:450g/eq)
(A-3):PO変性ビスフェノール型の液状エポキシ樹脂(品名:AER9000、旭化成株式会社製、エポキシ当量:380g/eq)
(A-4):ビスフェノールF型エポキシ樹脂(品名:jER4005P、三菱ケミカル株式会社製、エポキシ当量:1004g/eq)
(A-5):成分(D-1)中のエポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合物、エポキシ当量:180g/eq)
・(B)多官能チオール化合物(成分(B))
(B-1):ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)(品名:PEMP、SC有機化学製、チオール当量:122g/eq)
(B-2):1,3,4,6-テトラキス(2-メルカプトエチル)グリコールウリル(品名:TS-G、四国化成工業株式会社製、チオール当量:100g/eq)
(B-3):1,3,4,6-テトラキス(3-メルカプトプロピル)グリコールウリル(品名:C3 TS-G、四国化成工業株式会社製、チオール当量:114g/eq)
(B-4):トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)(品名:TMMP、SC有機化学製、チオール当量:133g/eq)
(B-5):ペンタエリスリトールトリプロパンチオール(品名:PEPT、SC有機化学製、チオール当量:124g/eq)
・(C)分子中に不飽和二重結合とそれに隣接する電子吸引性基とを含む基(c)を1つ有する単官能化合物(成分(C))
(C-1):ジシクロペンタニルアクリレート(品名:FA513AS、昭和電工マテリアルズ株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:206g/eq)
(C-2):イソボルニルアクリレート(品名:IBXA、共栄社化学株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:208g/eq)
(C-3):2-(o-フェニルフェノキシ)エチルアクリレート(品名:HRD-01、日触テクノファインケミカル株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:268g/eq)
(C-4):(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート(品名:MEDOL-10、大阪有機化学工業株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:200g/eq)
(C-5):環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート(品名:ビスコート#200、大阪有機化学工業株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:200g/eq)
(C-6):m-フェノキシベンジルアクリレート(品名:ライトアクリレートPOB-A、共栄社化学株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:254g/eq)
(C-7):イソステアリルアクリレート(品名:ISTA、大阪有機化学工業株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:325g/eq)
(C-8):n-オクチルアクリレート(品名:NOAA、大阪有機化学工業株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:184g/eq)
(C-9):メトキシエチレンオキシド変性アクリレート(品名:ライトアクリレート 130A、共栄社化学株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:428g/eq)
(C-10):ブチルアクリレート(東京化成工業株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:128g/eq)
・(D)硬化触媒(成分(D))
(D-1):アミン-エポキシアダクト系潜在性硬化触媒(品名:ノバキュアHXA9322HP、旭化成株式会社製)
(D-2):尿素型アダクト系潜在性硬化触媒(品名:フジキュアーFXR1121、T&K TOKA株式会社製)
前記潜在性硬化触媒(D-1)は、微粒子状の潜在性硬化触媒が、エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合物(エポキシ当量:180g/eq))に分散されてなる分散液(潜在性硬化触媒/ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合物=33/67(質量比))の形態で提供される。この分散液を構成するエポキシ樹脂は、成分(A)の一部をなすものとして扱われる。よって表1では、(D-1)中の潜在性硬化触媒のみの量を成分(D)の欄に示し、(D-1)中のエポキシ樹脂の量は成分(A)の欄に成分(A-5)として示す。
(E)多官能(メタ)アクリレート化合物(成分(E))
(E-1):ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(品名:ライトアクリレートDCP-A、共栄社化学株式会社製、(メタ)アクリロイル当量:152g/eq)
・(F)フィラー(成分(F))
(F-1):シリカフィラー1(品名:SE2300、株式会社アドマテックス製、平均粒径:0.6μm)
(F-2):シリカフィラー2(品名:アドマナノYA050C-SM1、株式会社アドマテックス社製、平均粒径:50nm)
(F-3):架橋スチレン単分散粒子(品名:SX350H、綜研化学株式会社製、 平均粒径:3.5μm)
・(G)光ラジカル開始剤(成分(G))
(G-1):α-アミノアルキルフェノン;1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(品名:Omnirad 184、IGM Resins B.V.社製)
・(H)安定化剤(成分(H))
(H-1):トリイソプロピルボレート(東京化成工業株式会社製)
(H-2):N-ニトロソ-N-フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩(品名:Q1301、富士フイルム和光純薬株式会社製)
・(Z)単官能エポキシ化合物(成分(Z))
(Z-1):p-tert-ブチルフェニルグリシジルエーテル(品名:ED509S、株式会社ADEKA製、エポキシ当量:205g/eq)
表1中、「当量数計算」の欄の記号は、以下の意味を表す。
「((A)+(C)+(E)+(Z))/(B)」は、成分(B)のチオール基当量数に対する成分(A)のエポキシ基当量数と成分(C)の基(c)当量数と成分(E)の(メタ)アクリロイル基当量数と成分(Z)のエポキシ基当量数との合計の比(([成分(A)のエポキシ基当量数]+[成分(C)の基(c)当量数]+[成分(E)の(メタ)アクリロイル基当量数]+[成分(Z)のエポキシ基当量数])/[成分(B)のチオール基当量数])を表す。
「(A)/(B)」は、成分(B)のチオール基当量数に対する成分(A)のエポキシ基当量数の比([成分(A)のエポキシ基当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])を表す。
「(C)/(B)」は、成分(B)のチオール基当量数に対する成分(C)の基(c)当量数の比([成分(C)の基(c)当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])を表す。
「(E)/(B)」は、成分(B)のチオール基当量数に対する成分(E)の(メタ)アクリロイル基当量数の比([成分(E)の(メタ)アクリロイル基当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])を表す。
「(Z)/(B)」は、成分(B)のチオール基当量数に対する成分(Z)のエポキシ基当量数の比([成分(Z)のエポキシ基当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])を表す。
実施例及び比較例においては、樹脂組成物、及び樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物の特性を、以下のようにして測定した。
[柔軟性の評価]
各樹脂組成物を厚さ0.3mmでテフロン(登録商標)のシートに塗布し、送風乾燥機中にて80℃60分間の加熱による熱硬化処理に付することにより、硬化物シートを作製した。得られた硬化物シートより引張試験用ダンベル(図1に示すもの)を作製し、引張試験機(オートグラフAGS-J、島津製作所社製)を用いて、室温(22℃)にて、引張速度5mm/分の条件下での破断伸び率(単位:%)を測定した。柔軟性の評価は、n=4で行った。表1に測定結果を示す。
上記試験により得られた破断伸び率は、成分(C)を含まない比較例1に比べて、成分(C)を含む実施例1~24の方が大きいことがわかる。破断伸び率は40%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましい。
[自己発熱温度の評価]
TG-DTA測定時の試料温度の最大値:(℃)
各樹脂組成物をTG-DTA用のアルミ容器に20mg入れ、熱重量-示差熱同時測定装置(TG-DTA、株式会社リガク製:Thermo plus EVO(登録商標))にて25℃から80℃まで3℃/minで昇温し、80℃で10min温度を維持する過程の樹脂組成物温度を測定した。得られた温度曲線における最大発熱温度を表1に示す。また、硬化温度(80℃)と樹脂組成物の上記最大発熱温度との温度差を表1に示す。
樹脂組成物の最大発熱温度は100℃以下であることが好ましく、95℃以下であることがより好ましく、90℃以下であることがさらに好ましい。
[熱硬化処理時の揮発量の評価]
各樹脂組成物を直径5cm、深さ6mmのSUS製の容器に1gずつ入れ、表面積が均一となるように、容器底面全体に満たした。樹脂組成物を含む容器全体の重量を測定した後、送風乾燥機において80℃で60分間の熱硬化処理に付することにより、樹脂組成物を硬化させた。熱硬化処理後、熱が冷めるまで放置し、樹脂組成物の硬化物を含む容器全体の重量を測定した。その後、下記式(1)にて加熱処理前後の重量変化から揮発量を算出した。熱硬化処理時の揮発量の評価は、n=3で行った。
[揮発量(%)]=100×{[熱硬化処理前の樹脂組成物を含む容器全体の重量(g)]-[熱硬化処理後の容器全体の重量(g)]}/[初期の樹脂組成物の重量(g)]・・・式(1)
上記試験により得られた熱硬化処理時の揮発量は1.0%以下であることが好ましく、0.7%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることがさらに好ましい。
Figure 2024064648000001
Figure 2024064648000002
Figure 2024064648000003
実施例1~24の樹脂組成物の硬化物はいずれも、破断伸び率が高く、優れた柔軟性(応力緩和性)を有することがわかる。また、実施例1~24の樹脂組成物は、硬化反応中の自己発熱温度が低かった。また、実施例1~24の樹脂組成物は、熱硬化処理時の揮発量が少なかった。
一方、成分(C)を含まない比較例1の樹脂組成物の硬化物は、破断伸び率が低く、求める応力緩和性の基準を満たさなかった。また、比較例1の樹脂組成物は、硬化反応中の自己発熱温度が高かった。
成分(C)に代えて(Z)単官能エポキシ化合物を含む比較例2の樹脂組成物は、硬化反応中の自己発熱温度が高かった。
本発明は、低温条件下で硬化し、優れた応力緩和性を有する硬化物を与え、かつ硬化反応中の自己発熱温度が低い樹脂組成物であり、異なる材料で作られた複数の部品を接合して組み立てられる半導体装置や電子部品製造時の使用に適した接着剤又は封止材として、非常に有用である。

Claims (10)

  1. (A)多官能エポキシ化合物、
    (B)多官能チオール化合物、
    (C)分子中に不飽和二重結合とそれに隣接する電子吸引性基とを含む基(c)を1つ有する単官能化合物、及び
    (D)硬化触媒
    を含む樹脂組成物。
  2. 成分(C)が、単官能マレイミド化合物及び単官能(メタ)アクリレート化合物から選択される、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 成分(C)が単官能(メタ)アクリレート化合物であり、その分子量が、100~450である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 成分(A)のエポキシ基当量数に対する成分(C)の基(c)当量数の比([成分(C)の基(c)当量数]/[成分(A)のエポキシ基当量数])が、0.05~2である、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 成分(B)のチオール基当量数に対する成分(A)のエポキシ基当量数の比([成分(A)のエポキシ基当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])が、0.4~0.95である、請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 成分(B)のチオール基当量数に対する成分(A)のエポキシ基当量数と成分(C)の基(c)当量数との合計の比(([成分(A)のエポキシ基当量数]+[成分(C)の基(c)当量数])/[成分(B)のチオール基当量数])が、0.7~1.5である、請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 成分(B)のチオール基当量数に対する成分(C)の基(c)当量数の比([成分(C)の基(c)当量数]/[成分(B)のチオール基当量数])が、0.05~0.7である、請求項1~6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む接着剤又は封止材。
  9. 請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物、もしくは請求項8に記載の接着剤又は封止材が硬化された硬化物。
  10. 請求項9に記載の硬化物を含む半導体装置又は電子部品。
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