JP2024053833A - ロック機構および貨幣取扱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも操作性に優れたロック機構および貨幣取扱装置を提供する。【解決手段】ロック機構4は、鍵挿入部11の回動と連動して、施錠方向および解錠方向に回動可能な解除レバー12と、解除レバー12が解錠方向に回動する際に接触する位置に設けられ、錠部10が解錠状態のときに外部への引き出しを許容する一方、錠部10が施錠状態のときに外部への引き出しを制限するロックレバー20とを有し、解除レバー12は、前記解錠方向へ回動することによりロックレバー20と当接して、引き出しを許容する許容状態へ遷移させる第1当接部としての曲線状角部12dと、ロックレバー20が許容状態に遷移した後でさらに前記解錠方向へ回動することによりロックレバー20と当接して、当該ロックレバー20の許容状態を保持させる第2当接部としての左辺部12cとが設けられている。【選択図】図5

Description

本発明は、ロック機構および貨幣取扱装置に関する。
金融機関、小売店のバックヤード、宅配サービス業者の集配センタなどで用いられる貨幣取扱装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。図6に示すように、この貨幣取扱装置101は、硬貨を金種別に収容する硬貨収容部103を備える。図6は、従来の貨幣取扱装置101の斜視図であり、(a)は硬貨収容部103を装置本体102から引き出した状態を示し、(b)は硬貨収容部103を装置本体102の内部に収納した状態を示している。この硬貨収容部103は、装置本体102から引出し可能であり、複数のホッパ103a(硬貨収容庫)が引き出し方向(および収納方向)に直線状に並べて配置される。各々のホッパ103aは、各金種(500円、100円、50円、10円、5円および1円)のうち何れか一種類の硬貨を収容する。貨幣取扱装置101は、ロック機構104を備える。当該ロック機構104には、錠が設けられており、施錠状態では装置本体102からの硬貨収容部103の引き出しを制限する。
図7および図8を参照して、従来のロック機構104について説明する。図7は、従来のロック機構104の側面図であり、図8は、従来のロック機構104の正面図である。図7および図8における(a)は硬貨収容部103の引き出しを制限した状態(施錠状態)を示し、(b)は硬貨収容部103の引き出しを許容した状態(解錠状態)を示している。図7および図8に示すように、従来のロック機構104は、主に、錠部110と、ロックレバー120と、ロックレバー受け部130とを備える。錠部110およびロックレバー120は、硬貨収容部103に設けられており、ロックレバー受け部130は、装置本体102に設けられる。なお、図8(b)では、ロックレバー120を断面で表している。
図8に示すように、錠部110は、解除レバー112を備え、図8(a)に示す状態で鍵穴111aに図示しない鍵を挿入して時計回り(右回り)に回動させることで、解除レバー112が連動して時計回りに回動する(図8(b)参照)。図7に示すロックレバー120は、ロックレバー受け部130に係合することで、硬貨収容部103の引き出しを制限する部材である(図7(a)参照)。ロックレバー120は、左右方向に配置される軸部129によって軸支されている。ロックレバー120は、解除レバー112によって前端部分が押し上げられることで反時計回り(左回り)に回動し、後端部分に形成される係合部123がロックレバー受け部130の穴部131から抜け出し、ロックレバー120による引き出しの制限が解除される。これにより、硬貨収容部103の前方への移動が可能になる。
ロックレバー120の軸部129には、ロックレバースプリング128が設けられている。ロックレバースプリング128は、ロックレバー120を時計回り(右回り)方向に回動させる付勢力を与える。そのため、ロックレバー120を反時計回り(左回り)に回動させる回動力が外部から与えられなくなった場合に、ロックレバースプリング128による回動力でロックレバー120は、図7(b)に示す状態から図7(a)に示す状態に戻される。それに伴い、解除レバー112は、図8(b)に示す状態から図8(a)に示す状態に戻される。
特開2015-125517号公報
ここで、市場で販売される錠は、鍵を「90°」回動させることで解錠し、「90°」の位置で保持する機能を有するのが一般的である。そのため、錠の保持力によって回動させた位置(解錠状態)を保持することが基本となっている。しかし、図6ないし図8を参照して説明した従来の貨幣取扱装置101は、錠部110(特に、解除レバー112)を「90°」回動させる実装スペースがなく(つまり、図8(b)に示すように、解除レバー112を「90°」回動させることができる構造になっていないので)、錠が備える機能によって解除レバー112を回動させた位置(解錠状態)で保持できなかった。そのため、操作者が鍵を操作してロックレバー120に対して回動力を与えることを止めると、ロックレバースプリング128の付勢力でロックレバー120が回動して再び引き出しを制限した状態となるので、硬貨収容部103(引出部)を引き出す際には、常に鍵を操作して解錠の位置に留めておく必要があった。その結果、両手での作業を余儀なくされ(鍵の操作に加えて硬貨収容部103(引出部)を引き出す操作もあるため)、操作性が悪いという問題があった。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、従来よりも操作性に優れたロック機構および貨幣取扱装置を提供するものである。
前記課題を解決するため、本発明の一態様に係るロック機構は、筐体の内部に収納可能であるとともに、当該内部から外部へ引出し可能に設けられる引出部の外部への引き出しを制限するロック機構であって、所定の鍵が挿入されることで回動可能となる鍵挿入部を有する錠部と、前記鍵挿入部の回動と連動して、施錠方向および解錠方向に回動可能な解除レバーと、前記解除レバーが前記解錠方向に回動する際に接触する位置に設けられ、前記錠部が解錠状態のときに外部への前記引出部の引き出しを許容する一方、前記錠部が施錠状態のときに外部への前記引出部の引き出しを制限するロックレバーと、を有し、前記解除レバーは、前記解錠方向へ回動することにより、前記ロックレバーと当接して当該ロックレバーを前記引出部の引き出しを許容する許容状態へ遷移させる第1当接部と、前記ロックレバーが許容状態に遷移した後でさらに前記解錠方向へ回動することにより、前記ロックレバーと当接して当該ロックレバーの許容状態を保持させる第2当接部とが設けられていることを特徴とする。
また、前記課題を解決するため、本発明の一態様に係る貨幣取扱装置は、筐体と、前記筐体の内部に収納可能であるとともに、当該内部から外部へ引出し可能に設けられ、硬貨を金種別に収容する硬貨収容部と、前記硬貨収容部の外部への引き出しを制限するロック機構と、を有する貨幣取扱装置であって、前記ロック機構は、所定の鍵が挿入されることで回動可能となる鍵挿入部を有する錠部と、前記鍵挿入部の回動と連動して、施錠方向および解錠方向に回動可能な解除レバーと、前記解除レバーが前記解錠方向に回動する際に接触する位置に設けられ、前記錠部が解錠状態のときに外部への前記硬貨収容部の引き出しを許容する一方、前記錠部が施錠状態のときに外部への前記硬貨収容部の引き出しを制限するロックレバーと、を有し、前記解除レバーは、前記解錠方向へ回動することにより、前記ロックレバーと当接して当該ロックレバーを前記硬貨収容部の引き出しを許容する許容状態へ遷移させる第1当接部と、前記ロックレバーが許容状態に遷移した後でさらに前記解錠方向へ回動することにより、前記ロックレバーと当接して当該ロックレバーの許容状態を保持させる第2当接部とが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、従来よりも操作性に優れている。
本発明の実施形態に係る貨幣取扱装置の内部構成の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るロック機構の側面図であり、硬貨収容部の引き出しを制限した状態(施錠状態)を示している。 本発明の実施形態に係るロック機構の側面図であり、硬貨収容部の引き出しを許容した状態(解錠状態)であって解錠状態が保持されている状態(解錠保持状態)を示している。 本発明の実施形態に係るロック機構の正面図であり、(a)は硬貨収容部の引き出しを制限した状態(施錠状態)を示し、(b)は硬貨収容部の引き出しを許容した状態(解錠状態)であって解錠状態が保持されていない状態(解錠非保持状態)を示し、(c)は硬貨収容部の引き出しを許容した状態(解錠状態)であって解錠状態が保持されている状態(解錠保持状態)を示している。なお、一部の構成を断面で表している。 解錠状態を保持できる原理を説明するための図である。なお、一部の構成を断面で表している。 従来の貨幣取扱装置の斜視図であり、(a)は硬貨収容部を装置本体から引き出した状態を示し、(b)は硬貨収容部を装置本体の内部に収納した状態を示したものである。 従来のロック機構の側面図であり、(a)は硬貨収容部の引き出しを制限した状態(施錠状態)を示し、(b)は硬貨収容部の引き出しを許容した状態(解錠状態)を示している。 従来のロック機構の正面図であり、(a)は硬貨収容部の引き出しを制限した状態(施錠状態)を示し、(b)は硬貨収容部の引き出しを許容した状態(解錠状態)を示している。なお、一部の構成を断面で表している。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、参照する図面において、本発明を構成する部材の寸法は、説明を明確にするために誇張または矮小化して表現されている場合がある。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
<実施形態に係る貨幣取扱装置の構成について>
図1を参照して、実施形態に係る貨幣取扱装置1の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る貨幣取扱装置1の内部構成の一例を示す概略図である。
貨幣取扱装置1は、貨幣(特に、硬貨)を取り扱う装置である。本実施形態では、金融機関、小売店のバックヤード、宅配サービス業者の集配センタなどで用いられる入出金機を想定して説明する。なお、貨幣取扱装置1は、入出金機に限定されず、例えば現金自動預け払い機(ATM:Automated Teller Machine)、釣銭機、セルフ精算機等であってもよい。貨幣取扱装置1の説明における「上下」、「前後」は、図1の矢印に従う。図1の前方向は、引出部の引き出し方向に対応し、図1の後方向は、引出部の収納方向に対応している。当該方向は、説明の便宜上定めるものであり、本発明を限定するものではない。なお、「左右」は、貨幣取扱装置1を前方から見た場合の方向と定義する。
図1に示すように、貨幣取扱装置1は、入金処理部5と、リジェクト部6と、入金一時庫7と、硬貨収容部3と、出金一時庫8と、回収カセット9とを備える。
入金処理部5は、操作者から現金を受領し装置内部へ現金を入金する構成要素である。
リジェクト部6は、現金以外のものや外貨などが入金処理部5へ入金された場合において、装置外部への排出口となる構成要素である。
入金一時庫7は、入金された現金を返却または収納の処理に振り分ける構成要素である。
硬貨収容部3は、入金された現金の収納庫となり収納された現金を出金する構成要素である。
出金一時庫8は、硬貨収容部3から出金された現金を、現金の取り出し位置または装置内の現金を回収する位置に振り分ける構成要素である。
回収カセット9は、貨幣取扱装置1から回収すべき現金を収容する構成要素である。
図1に示す硬貨収容部3は、装置本体2の筐体の内部に収納されており、装置本体2から引き出し可能である。硬貨収容部3には、複数のホッパが前後方向に直線状に並べて配置される。各々のホッパは、各金種(500円、100円、50円、10円、5円および1円)のうち何れか一種類の硬貨を収容する。硬貨収容部3は、装置本体2内に収納された状態(図1の二点鎖線を参照)から前方に引き出しが可能である。貨幣取扱装置1は、関係者以外が硬貨収容部3の引き出し操作ができないようにするために、硬貨収容部3の引き出し操作を制限するロック機構4を備える。当該ロック機構4には、錠部10(図4参照)が設けられており、施錠状態で硬貨収容部3の引き出しを制限し、解錠されることで硬貨収容部3の引き出しの制限が解除(許容)される。なお、硬貨収容部3は「引出部」の一例である。
図2ないし図4を参照して、本実施形態に係るロック機構4について説明する。
図2および図3は、本実施形態に係るロック機構4の側面図である。図2は、硬貨収容部3の引き出しを制限した状態(施錠状態)を示し、図3は、硬貨収容部3の引き出しを許容した状態(解錠状態)であって解錠状態が保持されている状態(解錠保持状態)を示している。解錠保持状態では、操作者が鍵から手を離しても、施錠状態に戻らないようになっている。
図4は、本実施形態に係るロック機構4の正面図である。図4(a)は硬貨収容部3の引き出しを制限した状態(施錠状態)を示し、(b)は硬貨収容部3の引き出しを許容した状態(解錠状態)であって解錠状態が保持されていない状態(解錠非保持状態)を示し、(c)は硬貨収容部3の引き出しを許容した状態(解錠状態)であって解錠状態が保持されている状態(解錠保持状態)を示している。図4(a)は図2に対応し、図4(c)は図3に対応している。図4(b)は、図4(a)の状態から図4(c)の状態へ遷移する過程における途中の状態である。なお、図4(b),(c)では、ロックレバー20を断面で表している。
図2ないし図4に示すように、ロック機構4は、主に、錠部10と、ロックレバー20と、ロックレバー受け部30とを備える。錠部10およびロックレバー20は、硬貨収容部3に設けられており、ロックレバー受け部30は、装置本体2に設けられる。
図4に示すように、錠部10は、鍵挿入部11と、解除レバー12と、解除レバーリミッタ部13とを備える。
図4に示す鍵挿入部11は、前後方向(図4の紙面奥行方向)を軸心とする筒状を呈しており、図示しない外筒部に収納された状態で前後方向を中心軸として回動可能である。鍵挿入部11には、鍵穴11aが形成されており、鍵穴11aに所定の鍵が挿入されることで鍵挿入部11は回動可能となる。解除レバー12は、鍵挿入部11の回動と連動して回動可能である(本実施形態では、鍵挿入部11と一体になって回動する)。
図4(a)に示す状態は、錠部10が施錠された状態(「施錠状態」と称する)であり、また、図4(b),(c)に示す状態は、錠部10が解錠された状態(「解錠状態」と称する)である。図4(b)では、解錠状態が保持されていない状態(解錠非保持状態)であり、(c)は解錠状態が保持されている状態(解錠保持状態)である。図4(a)に示す施錠状態では、硬貨収容部3の引き出しが制限されている。なお、図4では、鍵穴11aに挿入する鍵の記載を省略している。
図4に示す解除レバー12は、硬貨収容部3の引き出しの制限を解除する部材である。解除レバー12は、鍵挿入部11と連動しており、図示しない鍵を用いた施錠操作および解錠操作に応じて、施錠方向(反時計回り(左回り))および施錠方向とは逆方向の解錠方向(時計回り(右回り))に回動可能である。解除レバー12の回動中心軸は、鍵挿入部11の回動中心軸と同じである。
図2に示すように、解除レバー12は、所定の厚みを有した板状を呈している。図4に示すように、解除レバー12は、鍵挿入部11から左方向に突出して設けられ、解除レバー12の先端は、ロックレバー20の下方に位置する。解除レバー12が、図4(a)に示す位置から時計回りに回動することによって、ロックレバー20の前端側を持ち上げることが可能である(図4(b),(c)参照)。つまり、図4(a)に示す施錠状態では、解除レバー12は、ロックレバー20と接触していない。一方、図4(b),(c)に示す解錠状態では、解除レバー12は、ロックレバー20を押し上げている。
本実施形態での解除レバー12は、略四角形状を呈する板材の角部に丸みを持たせたものである(断面形状が円弧形状となっている)。解除レバー12は、上辺部12aと、下辺部12bと、左辺部12cと、上辺部12aと左辺部12cとの間に設けられた曲線状角部12dとを有する。解除レバー12は、鍵挿入部11の回動中心軸に直交する平面上(上下左右で構成される平面上)に配置され、縁部分でロックレバー20に当接する。具体的には、解除レバー12が、図4(a)に示す位置から解錠方向(時計回り)に回動することによって最初に曲線状角部12dに当接し、そのまま回動を続けることによって曲線状角部12dでロックレバー20を押し上げる(図4(b)参照)。そして、図4(b)に示す位置から解錠方向(時計回り)にさらに回動することによって、解除レバー12の当接部分が曲線状角部12dから左辺部12cへと移行し、最終的には解除レバー12の左辺部12cがロックレバー20と当接する(図4(c)参照)。
図4(c)に示すように、解除レバーリミッタ部13は、解除レバー12の反対側に設けられ、当接部13aが硬貨収容部3のフレーム40に接することで、それ以上の解錠方向(時計回り)への回動を制限する部位である。解除レバーリミッタ部13の形状は特に限定されず、決められた位置で解除レバー12の回動を制限できるものであればよい。本実施形態では、解除レバー12の左辺部12cと、ロックレバー20の底部21と右側の壁部22で構成される角部25とが当接する位置で、解除レバーリミッタ部13が解除レバー12の回動を制限するようになっている。図4(a)に示す状態から図4(c)に示す状態に回動する角度は、「90°」未満であり、例えば、「10°~60°」の範囲である。
図2および図3に示すロックレバー20は、ロックレバー受け部30に係合することで、硬貨収容部3の引き出しを制限する部材である。図2に示すように、ロックレバー20は、前後方向に長尺な部材である。ロックレバー20は、左右方向に配置される軸部29によって軸支されており、軸部29を中心にして回動可能である。つまり、軸部29は、ロックレバー20の支点の役割を担っている。軸部29は、硬貨収容部3の任意の部分(例えば、フレーム40)に固定されている。ロックレバー20は、施錠状態においては解除レバー12と接触しておらず、解除レバー12が解錠方向に回動することによって接触する位置に設けられている(図4参照)。
図4に示すように、ロックレバー20は、平板状の底部21と、底部21の左右両側から立設された一対の壁部22とを備える。左右の壁部22の形状は同様である。底部21は、前後方向を長辺とし左右方向を短辺とする長方形を呈し、壁部22は、左右方向の寸法に対して前後方向の寸法が大きくなっている。ロックレバー20は、例えば、長方形状の板材の両側を同じ方向に折り曲げることによって製造される。一対の壁部22には軸部29が軸通している。軸部29は、底部21に平行である。底部21は、平面上の底面を有しており、また、壁部22は、平面上の側面を有している。底部21の底面と壁部22の側面とは直角になっている。
図2および図3に示すように、ロックレバー20の回動可能な範囲は、第1のリミッタ41および第2のリミッタ42によって制限される。第1のリミッタ41および第2のリミッタ42は、硬貨収容部3のフレーム40に固定されている。
第1のリミッタ41は、軸部29の後方に配置され、ロックレバー20の中央部分が第1のリミッタ41の底部に接することで、それ以上の施錠方向(時計回り)への回動が制限される(図2参照)。本実施形態では、ロックレバー20が第1のリミッタ41に接触した状態(ロックレバー20の時計回り方向の回動が制限された状態)で、ロックレバー20の底部21は水平面(前後左右を構成する平面)に平行である。
第2のリミッタ42は、軸部29の前方斜め上に配置され、ロックレバー20の前側部分が第2のリミッタ42の底部に接することで、それ以上の解錠方向(反時計回り)への回動が制限される(図3参照)。本実施形態では、ロックレバー20が第2のリミッタ42に接触した状態(ロックレバー20の反時計回り方向の回動が制限された状態)で、ロックレバー20の底部21は水平面(前後左右を構成する平面)に対して傾いている。
図2に示すように、軸部29には、ロックレバースプリング28が設けられている。ロックレバースプリング28は、ロックレバー20を施錠方向(時計回り)に回動させる付勢力を与える。ロックレバースプリング28は、付勢手段の一例である。ロックレバースプリング28は、ロックレバー20を施錠方向に付勢して第1のリミッタ41にロックレバー20を押し付けることによって、図2に示す施錠状態でロックレバー20を支持している。図2に示す施錠状態では、硬貨収容部3の引き出しが制限されている。そのため、施錠状態は、硬貨収容部3の引き出しを制限する「制限状態」である。なお、図2に示す引き出しの制限状態(施錠状態)でのロックレバー20の位置を「制限位置」と称する。
また、鍵穴11a(図4参照)に図示しない鍵を挿入して解錠方向(時計回り)に回動させることで、解除レバー12が連動して回動し、解除レバー12の曲線状角部12dがロックレバー20の底部21に接触する。その状態からさらに鍵を解錠方向(時計回り)に回動させることで、解除レバー12は、ロックレバー20をさらに解錠方向(反時計回り)に回動させ、ロックレバースプリング28の変形による弾性力に抗してロックレバー20の前側部分が持ち上げられる。つまり、ロックレバー20を解錠方向(反時計回り)に回動させる回動力の基になる力は、操作者が解錠するために鍵を解錠方向(時計回り)に回動させる力である。
そして、ロックレバー20が解錠方向(反時計回り)に一定量だけ回動した後で、図3に示すように、ロックレバー20が第2のリミッタ42の底部に当接すると、それ以上の解錠方向への回動が制限される。図3に示す解錠状態では、硬貨収容部3の引き出しが許容されている。そのため、解錠状態は、硬貨収容部3の引き出しを許容する「許容状態」である。なお、図3に示す引き出しの許容状態(解錠状態)でのロックレバー20の位置を「許容位置」と称する。なお、図4(b)に示す状態においても、ロックレバー20は許容状態である。
図3に示す状態で解除レバー12によるロックレバー20を反時計回りに回動させる回動力(付勢力)がなくなった場合に、ロックレバースプリング28の変形が元の状態に戻ろうとする弾性力によってロックレバー20が時計回りに回動する。そして、図2に示すように、ロックレバー20が第1のリミッタ41の底部に当接してそれ以上の回動が制限され、ロックレバー20が硬貨収容部3の引き出しを制限した状態(制限状態)に自然に戻る。
図2に示すように、ロックレバー20の後端部分には、上方に突出する係合部23が設けられている。係合部23は、施錠状態においてロックレバー受け部30と係合する部分である。係合部23は、ロックレバー受け部30側の部材と当接する当接部23aを有する。当接部23aは、係合部23の前側に形成されており、施錠状態において硬貨収容部3が前方へ引き出されようとした際に、ロックレバー受け部30の受け面32と接触することにより、硬貨収容部3の引き出しを制限する。本実施形態での当接部23aは、左右の壁部22の縁の一部として構成される。当接部23aは、ロックレバー20の底部21に直交している。図2に示すように、ロックレバー20が硬貨収容部3の引き出し方向および収納方向(ここでは前後方向)に配置された状態の場合、当接部23aは、引き出し方向および収納方向に直交する。当接部23aは、面形状を呈するものであってもよい。
図2および図3に示すロックレバー受け部30は、硬貨収容部3の引き出しを制限するロックレバー20に対する受けの役割を担う部材である。ロックレバー受け部30は、ロックレバー20に係合することで、ロックレバー20による引き出しの制限を可能とするものであればよく、位置や形状などは特に限定されない。本実施形態に係るロックレバー受け部30は、ロックレバー20の係合部23が挿入可能な穴部31を有する。穴部31は、係合部23に対向する位置に形成されており、当接部23aに対応した受け面32を備える。受け面32は、硬貨収容部3の引き出し方向および収納方向(ここでは前後方向)に直交する。
図2に示す状態で操作者がロック機構4の解錠操作を行うことで、解除レバー12がロックレバー20の前端部分を押し上げ、ロックレバー20の係合部23がロックレバー受け部30の穴部31から下方向に抜け出し、ロックレバー20による引き出しの制限が解除される。これにより、硬貨収容部3の前方への移動が可能になる。
なお、図2に示す引き出しの制限状態(施錠状態)では、当接部23aと受け面32とが当接していなくてもよく(多少の隙間があってもよく)、硬貨収容部3を引き出すことによって当接部23aが受け面32に当接するようにしてもよい。
図2に示すように、本実施形態のロックレバー20は、軸部29から解除レバー12の接触点までの距離に対して、軸部29から係合部23までの距離が大きくなっている。そのため、解除レバー12によって押し上げる距離が小さくても、係合部23を規制位置から許容位置まで移動させる距離を十分にとることが可能である。これにより、鍵を回す角度がより小さい角度であっても、硬貨収容部3の引き出しの制限および解除の切り替えを行えるようになっている。
また、図2に示すように、ロックレバー20は、前端部にディテクタ24が設けられており、硬貨収容部3のフレーム40に固定されたロック解除検知センサ45で当該ディテクタ24を検知することで、図3に示す引き出しの許容状態(解錠状態)であることを検知する。具体的には、図2に示す状態から図3に示す状態にロックレバー20が解錠方向(反時計回り)に回動することによってロック解除検知センサ45が発する光をディテクタ24が遮光し、ロック解除検知センサ45は、硬貨収容部3の引き出しの制限が解除されたことを検知する。ロック解除検知センサ45により硬貨収容部3の引き出しの制限が解除されたことを検知すると、貨幣取扱装置1の図示しない制御部は、硬貨収容部3の引き出しの制限が解除されていることを操作者に通知する。この通知は、通知手段としての図示しない表示部への画面出力や、音声ガイダンスによる案内であってもよい。また、ロック解除検知センサ45がディテクタ24により遮光されている間、通知し続けるようにしてもよい。これにより、硬貨収容部3を装置本体2の内部に収納したあとで操作者が鍵を抜き忘れてしまうことを抑制することが可能である。
また、図2に示すように、ロック機構4は、硬貨収容部3が装置本体2の収納位置にあるか否かを検知するマイクロスイッチ44と、マイクロスイッチ44を押し込むスイッチレバー43とを備える。スイッチレバー43は、硬貨収容部3が収納位置にある場合にマイクロスイッチ44と接触しない位置に退避し、引出し位置にある場合にマイクロスイッチ44を押し込む位置に移動する。これにより、マイクロスイッチ44は、硬貨収容部3が装置本体2から引き出されている状態ではスイッチレバー43に押し込まれることで信号を出力する。これにより、貨幣取扱装置の図示しない制御部は、硬貨収容部3が装置本体2から引き出されている(硬貨収容部3が収納位置にない)ことを検出する。
<実施形態に係るロック機構の動作について>
図4を参照して(適宜、図1ないし図3を参照)、ロック機構4の一連の動作について説明する。
図4(a)に示すように、ロック機構4は、施錠状態では解除レバー12の曲線状角部12dがロックレバー20の底部21から少し離れた位置に配置される。この状態から解錠操作が行われることで、解除レバー12が解除方向(時計回り)に回動し、解除レバー12の曲線状角部12dがロックレバー20の底部21に接触し、ロックレバー20を持ち上げる。ロックレバー20の底部21との接触部である解除レバー12の曲線状角部12dが円弧形状であることで、接触しても滑らかに回動することを可能とする。
そして、曲線状角部12dでロックレバー20を所定量だけ押し上げることによって、ロックレバー20の係合部23がロックレバー受け部30の穴部31から抜け出し、図4(b)に示すようにロックレバー20による引き出しの制限が解除される(つまり、解錠状態となる)。解錠状態となった後で図4(b)に示す位置から解錠方向(時計回り)にさらに回動することによって、解除レバー12の当接部分が曲線状角部12dから左辺部12cへと移行し、また、ロックレバー20の当接部分が底部21から底部21と右側の壁部22で構成される角部25へと移行する。そして、解除レバーリミッタ部13によって回動が停止された状態では、ロックレバー20の角部25と解除レバー12の左辺部12cとが当接する。
このように、錠部10の解除方向(時計回り)の回動のリミッタ位置を、ロックレバー20の角部25と解除レバー12の左辺部12cとが接触する位置にすることで、ロックレバー20と解除レバー12との摩擦力を大きくし、リミッタ位置での鍵挿入部11の保持を可能としている。なお、角部25は、保持する摩擦力を実現することが可能な範囲内で丸みを持たせることも可能である(断面形状を円弧形状としてもよい)。つまり、角部25は、円弧形状とすることも可能である。
また、解錠保持状態において解除レバー12の左辺部12cをロックレバー20に接触させているのは、部品バラツキ等により接触点がずれても保持を可能にするためでもある。例えば、解除レバー12の左辺部12c(つまり、解錠保持状態に接触する部分)が円弧形状である場合を想定する。その場合、鍵挿入部11の回動中心軸から最も遠い位置が概ね円弧の最も膨らんだ位置になるので、解錠保持状態を可能にするためには、円弧の最も膨らんだ位置がロックレバー20に接触する必要があり、これらの位置関係に基づいて解除レバーリミッタ部13のリミッタ位置を設計することになる。しかしながら、製造工程で発生する部品のバラツキを考慮した場合、円弧の最も膨らんだ位置に到達する前に先にリミッタ位置に到達する恐れがあり、その場合には解錠保持状態を維持できないことになる。一方、本実施形態のように、解錠保持状態においてロックレバー20に接触する左辺部12cが直線形状である場合、ロックレバー20に解除レバー12の左辺部12cのどこかを接触できれば保持が可能となるので、部品のバラツキに依存せずに解錠保持状態を維持することができる。なお、部品のバラツキ等を考慮しなくてよければ解除レバー12の左辺部12c(つまり、解錠保持状態に接触する部分)の形状は直線形状以外であってもよく、例えば緩やかな円弧形状にしてもよい。
また、解錠保持状態においてロックレバー20の角部25を解除レバー12に接触させているのは、図4(c)に示す状態で解除レバー12の曲線状角部12dが逃げられる空間を作って解除レバー12の左辺部12cと接触できるようにするためである。つまり、図4(b)に示す状態では解除レバー12の曲線状角部12dがロックレバー20の底部21に当接しており、この状態から解除レバー12の左辺部12cをロックレバー20に当接するためには、解除レバー12が時計回りに回動する過程で解除レバー12の接触部分を曲線状角部12dから左辺部12cへ切り替える必要がある。本実施形態の構造にすることで、図4(b)に示す状態から解除レバー12が時計回りに回動すると、解除レバー12の曲線状角部12dがロックレバー20の底部21を沿って右側に移動していき角部25に到達する。そして、解除レバー12をさらに回動することで曲線状角部12dはロックレバー20と非接触の状態となり、代わって解除レバー12の左辺部12cがロックレバー20の角部25と接触するように切り替わることになる(図4(c)参照)。図4(c)に示す状態では、直線形状の左辺部12cと角部25とが接触することによる摩擦力により、錠部10の鍵挿入部11を「90°」回動せずとも保持力を得ることができるので、操作者が力を加え続ける必要もなく解錠保持状態の維持が可能となる。
<実施形態に係るロック機構が解錠状態を保持できる原理について>
リミッタ位置でロックレバー20の角部25と解除レバー12の左辺部12cとを接触した状態にすることで摩擦力を上げ、リミッタ位置での保持を可能とすると述べた内容についての詳細な説明とその効果について記述する。
図5に示すように、リミッタ到達位置で解除レバー12に作用している力として、主に、(1)解除レバー12の重力G、(2)ロックレバー20が解除レバー12に与える力F、(3)解除レバー12とロックレバー20とが接触することによる摩擦力Eが存在する。ロックレバー20による力Fは、主に、ロックレバー20の重力と、ロックレバースプリング28の変形が元の状態に戻ろうとする弾性力とを合わせた力である。ロックレバー20による力Fは、解除レバー12の左辺部12cに直交する方向に働いている。
そのため、リミッタ到達位置で解除レバー12を回動させるトルクとして、(A)解除レバー12の重力Gによるトルク、(B)ロックレバー20が解除レバー12に与える力Fによるトルク、(C)解除レバー12とロックレバー20とが接触することによる摩擦力Eによるトルクが存在する。これらのトルクは、回動中心軸11bを基準にしたものである。
図5に示すように、解除レバー12の重力Gによるトルクおよびロックレバー20が与える力Fによるトルクは、解除レバー12を符号M2の方向に回動させるトルクであり、また、摩擦力Eによるトルクは、解除レバー12を符号M1の方向に回動させるトルクである。解除レバー12を符号M1の方向に回動させるトルクは、解錠方向(時計回り)のトルクであり、解除レバー12を符号M2の方向に回動させるトルクは、施錠方向(反時計回り)のトルクである。そして、解錠方向(時計回り)のトルクM1が施錠方向(反時計回り)のトルクM2よりも大きいと、解除レバー12を解錠保持状態で維持することが可能となる。
解錠方向(時計回り)のトルクM1が施錠方向(反時計回り)のトルクM2よりも大きいという条件を満たすためには、ロックレバー20が与える力Fによるトルクを極力小さくする必要がある。しかしながら、ロックレバー20が与える力Fによるトルクを小さくするためには、その基となるロックレバースプリング28の力を小さくする必要がある。そうすると、ロックレバースプリング28によってロックレバー20を水平に戻そうとする力が小さくなるため、施錠状態での部材同士の関係が成り立たなくなるリスクを伴うので、ロックレバースプリング28の力を小さくすることには限界がある。
本実施形態では、リミッタ位置での解除レバー12とロックレバー20の位置関係(特に、接触点の位置)や解除レバー12の左辺部12cの方向を調整することで、ロックレバー20が与える力Fの方向を回動中心軸11bに向けている。換言すると、解除レバー12の左辺部12cがロックレバー20から受ける力Fの方向に回動中心軸11bが位置するように設けられる。その結果、ロックレバースプリング28の力を小さくせずとも、ロックレバー20が与える力Fによるトルクを限りなく「0(ゼロ)」にすることが可能となっている。そのため、施錠状態での部材同士の関係が成り立たなくなるというリスクなしに、解錠方向(時計回り)のトルクM1を施錠方向(反時計回り)のトルクM2よりも大きくすることができる。概ね理想としては、解錠方向(時計回り)のトルクM1が施錠方向(反時計回り)のトルクM2の2倍以上であるのがよい。
また、左辺部12cの方向を調整することで、ロックレバー20が与える力Fの方向を回動中心軸11bの右側(曲線状角部12d側)に向けることで、ロックレバー20が与える力Fによるトルクの向きが解錠方向(時計回り)となる。そのため、ロックレバー20が与える力Fの方向を回動中心軸11bの右側に向けることで、同様に解錠方向(時計回り)のトルクM1を施錠方向(反時計回り)のトルクM2よりも大きくすることができる。ただし、解錠方向(時計回り)のトルクM1を大きくし過ぎてしまうと、図4(c)に示す解錠保持状態から図4(a)に示す施錠状態にするときに、トルクM1に応じた大きな力が操作者の鍵に作用し、渋くて戻せない状況になることが想定されるので留意する必要がある。そのため、リミッタ位置での解除レバー12とロックレバー20の位置関係(特に、接触点の位置)や解除レバー12の左辺部12cの方向を適切に選定する必要があり、トルクM1とトルクM2との差を人間が鍵を回すトルクよりも小さくするのがよい。
以上のように、本実施形態に係るロック機構4および当該ロック機構4を備える貨幣取扱装置1は、リミッタ位置で解錠状態の保持を可能としている。そのため、操作者が鍵から手を離しても施錠状態に戻らないので、硬貨収容部3の引き出しを片手で行うことが可能であり、操作性を大幅に向上させることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を変えない範囲で実施することができる。
例えば、実施形態では、入出金機を想定して説明したが、引出部を備える装置に本発明のロック機構4を適用可能である。
また、実施形態では、ロック機構4を用いた解錠状態の維持を説明したが、施錠状態の維持に本発明を適用してもよい。
また、実施形態では、施錠状態でロックレバー20が水平に配置される場合を説明したが、施錠状態でロックレバー20は水平でなくてもよい。
[比較例]
比較例として従来のロック機構104およびロック機構104を備える貨幣取扱装置101の構成を図6ないし図8に示す。図6ないし図8では、本実施形態の構成要素に対応する構成要素に対して、符号の下二桁の番号を同様にしてある。
特に、図8に示すように、従来の解除レバー112は、根元部分で上端部112aと下端部112bとが平行になっており、先端部分が丸みを帯びた曲線形状となっている。解除レバー112がロックレバー120を押し上げる場合、解除レバー112の先端部分に形成される曲線部分が主にロックレバー120に当接する。
1 貨幣取扱装置
2 装置本体
3 硬貨収容部(引出部)
4 ロック機構
5 入金処理部
6 リジェクト部
7 入金一時庫
8 出金一時庫
9 回収カセット
10 錠部
11 鍵挿入部
11a 鍵穴
12 解除レバー
12a 上辺部
12b 下辺部
12c 左辺部(第2当接部)
12d 曲線状角部(第1当接部)
13 解除レバーリミッタ部
20 ロックレバー
21 底部
22 壁部
23 係合部
24 ディテクタ
25 角部
28 ロックレバースプリング
29 軸部
30 ロックレバー受け部
40 フレーム
41 第1のリミッタ
42 第2のリミッタ
43 スイッチレバー
44 マイクロスイッチ
45 ロック解除検知センサ

Claims (9)

  1. 筐体の内部に収納可能であるとともに、当該内部から外部へ引出し可能に設けられる引出部の外部への引き出しを制限するロック機構であって、
    所定の鍵が挿入されることで回動可能となる鍵挿入部を有する錠部と、
    前記鍵挿入部の回動と連動して、施錠方向および解錠方向に回動可能な解除レバーと、
    前記解除レバーが前記解錠方向に回動する際に接触する位置に設けられ、前記錠部が解錠状態のときに外部への前記引出部の引き出しを許容する一方、前記錠部が施錠状態のときに外部への前記引出部の引き出しを制限するロックレバーと、を有し、
    前記解除レバーは、
    前記解錠方向へ回動することにより、前記ロックレバーと当接して当該ロックレバーを前記引出部の引き出しを許容する許容状態へ遷移させる第1当接部と、
    前記ロックレバーが許容状態に遷移した後でさらに前記解錠方向へ回動することにより、前記ロックレバーと当接して当該ロックレバーの許容状態を保持させる第2当接部とが設けられている、
    ことを特徴とするロック機構。
  2. 前記第1当接部は、円弧形状を呈しており、
    前記第2当接部は、直線形状を呈しており、
    前記第1当接部と前記第2当接部とは連続して形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
  3. 前記解除レバーは、前記鍵挿入部の回動中心軸に直交する平面上に配置された板状部材であり、該鍵挿入部の回動中心軸と同軸上で回動可能に設けられ、
    前記第1当接部は、前記板状部材の角部に丸みを持たせた曲線状角部であり、
    前記第2当接部は、前記曲線状角部を構成する二つの辺部の何れか一方の辺部である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
  4. 前記解除レバーは、前記解錠方向に回動することによって、前記ロックレバーを下側から上方に持ち上げるように配置されており、
    前記ロックレバーは、平面状の底面と、前記底面から連続して形成される側面とを有し、前記底面と前記第1当接部が当接することで前記許容状態へ遷移し、さらに前記解錠方向へ回動することにより、前記底面と前記側面とで構成される角部と前記第2当接部が当接することで許容状態を保持する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のロック機構。
  5. 前記解除レバーは、許容状態を保持しているときに、前記第2当接部が前記ロックレバーから受ける力の方向に前記鍵挿入部の回動中心軸が位置するように設けられる、
    ことを特徴とする請求項3に記載のロック機構。
  6. 前記解除レバーは、90°よりも狭い範囲内で回動し、
    前記ロックレバーを前記引出部の引き出しを制限する制限状態へ遷移させるための付勢手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のロック機構。
  7. 筐体と、
    前記筐体の内部に収納可能であるとともに、当該内部から外部へ引出し可能に設けられ、硬貨を金種別に収容する硬貨収容部と、
    前記硬貨収容部の外部への引き出しを制限するロック機構と、を有する貨幣取扱装置であって、
    前記ロック機構は、
    所定の鍵が挿入されることで回動可能となる鍵挿入部を有する錠部と、
    前記鍵挿入部の回動と連動して、施錠方向および解錠方向に回動可能な解除レバーと、
    前記解除レバーが前記解錠方向に回動する際に接触する位置に設けられ、前記錠部が解錠状態のときに外部への前記硬貨収容部の引き出しを許容する一方、前記錠部が施錠状態のときに外部への前記硬貨収容部の引き出しを制限するロックレバーと、を有し、
    前記解除レバーは、
    前記解錠方向へ回動することにより、前記ロックレバーと当接して当該ロックレバーを前記硬貨収容部の引き出しを許容する許容状態へ遷移させる第1当接部と、
    前記ロックレバーが許容状態に遷移した後でさらに前記解錠方向へ回動することにより、前記ロックレバーと当接して当該ロックレバーの許容状態を保持させる第2当接部とが設けられている、
    ことを特徴とする貨幣取扱装置。
  8. 前記ロックレバーは、ディテクタを有し、
    前記ロック機構は、許容状態および許容状態を保持した状態において、前記ディテクタにより遮光されることで許容状態を検出するための解除検知センサを備える、
    ことを特徴とする請求項7に記載の貨幣取扱装置。
  9. 制御部および通知手段を備え、
    前記制御部は、前記解除検知センサで許容状態を検出すると、許容状態であることを前記通知手段を用いて通知する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の貨幣取扱装置。
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